JP2017125995A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次転写外ローラに対し給電ローラを介し電荷が供給される場合に、残留電荷の影響を低減し二次転写を適切に行うことが可能な画像形成装置の提供。
【解決手段】中間転写ベルト上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部に到達する時間を時間t2とした場合、制御部は時間t2よりも時間T=2πL×(δ/360)/v以上前の時間t1に、外部電源による電圧の印加を開始させる。この場合、中間転写ベルト上のトナー像の先端が二次転写ニップ部に到達するよりも前に、二次転写外ローラ上の給電開始位置が二次転写ニップ部に到達する。中間転写ベルト上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部に到達するのは、移流電流を含む二次転写電流が流れている状態であり、この場合、二次転写電流は変動しない。こうして、中間転写ベルト上のトナー像の先端は、二次転写電流が変動しなくなってから二次転写ニップ部に到達するので、二次転写が適切に行われる。
【選択図】図8

Description

本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリあるいは複合機など、電子写真技術を用いた画像形成装置に関する。
従来から、感光ドラムに形成したトナー像を中間転写ベルトに一次転写し、一次転写により中間転写ベルトに形成されたトナー像を記録材に二次転写する、中間転写方式の画像形成装置が知られている。この画像形成装置では、中間転写ベルトを挟んで二次転写外ローラと当接し二次転写部(ニップ部)を形成する二次転写内ローラに転写電圧が印加されることによって、二次転写が行われる。
上記の二次転写外ローラは導電性の軸部の周面に弾性層が設けられ、弾性層にはイオン導電剤などの導電剤が分散されて導電性が付与されている。ただし、その場合、転写電圧の印加時間の経過に従って、イオン導電剤内のイオンがローラ表面側又は軸部側の一方に偏るように分極し、電気抵抗が上昇しやすい。電気抵抗が上昇した場合、上昇前と同じ電圧値の転写電圧を印加しても、上昇前と同じ転写電流を二次転写部に流すことが難しくなる。そこで、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐために、二次転写外ローラの表面に当接させた給電ローラから二次転写外ローラに電流を印加して、中間転写ベルトから記録材にトナー像を転写させる装置が提案されている(特許文献1)。
特開2005−316200号公報
上述の特許文献1に記載の画像形成装置では、外部電源から給電ローラを介して二次転写外ローラに電流が印加されるが(外部給電と呼ぶ)、その際に供給される電荷の一部が二次転写外ローラの弾性層に残留し得る(これを残留電荷と呼ぶ)。給電ローラにより電荷の供給が開始された二次転写外ローラの給電開始位置は、二次転写外ローラの回転に伴って給電ローラとの当接部から二次転写部まで移動する。すると、二次転写部では残留電荷が二次転写外ローラから二次転写内ローラに移動する現象が生じる。そのため、給電開始位置が二次転写部まで移動した後に二次転写部に流れる電流は、給電開始位置が二次転写部まで移動する前に比べ、残留電荷の移動により生じる電流(移流電流と呼ぶ)分、大きくなり得る。その場合、二次転写が適切に行われずに画像不良が生じ得る。そこで、従来から残留電荷の影響を低減することが望まれていたが、そのようなものは未だ提案されていない。
本発明は上述の問題に鑑みてなされたもので、二次転写外ローラに対し給電ローラを介し電荷が供給される外部給電の場合に、二次転写外ローラに残る電荷の影響を低減して二次転写を適切に行うことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、像担持体から転写されたトナー像を担持して移動する中間転写ベルトと、導電性を有する軸部と、前記軸部の外周に形成された導電剤を含む外周部とを有し、前記外周部において前記中間転写ベルトに当接した状態で回転し、前記トナー像が記録材に転写される転写部を前記中間転写ベルトとの間に形成する転写ローラと、前記中間転写ベルトの内周面に接触し、前記転写部の位置で前記中間転写ベルトを挟んで前記転写ローラに対向する対向ローラと、前記転写ローラの前記転写部の位置とは異なる給電位置に電荷を供給可能な給電部材と、前記対向ローラにトナーの帯電極性と同極性の第一電圧を印加可能な第一電源と、前記給電部材に前記第一電圧と反対極性の第二電圧を印加可能な第二電源と、前記転写ローラの前記軸部と接地電位との間に電流を流す電流路と、前記記録材への画像形成開始時に、前記給電部材により電荷の供給が開始された前記転写ローラ上の給電開始位置が前記転写部に到達するように、少なくとも前記中間転写ベルト上のトナー像の先端が前記転写部に到達するよりも前に、前記第二電源による電圧の印加を開始する制御部と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、転写ローラに給電部材を介して電荷を供給する外部給電の場合に、転写ローラの導電剤を含む外周部に残る電荷に起因する転写電流の変動を低減するので、転写部における転写を適切に行うことができるようになる。
本実施形態の画像形成装置の構成を示す概略図。 第1実施形態の二次転写ユニットの構成を示す概略図。 二次転写電圧制御系を示す制御ブロック図。 給電ローラの印加電圧と移流電流との関係を示すグラフ。 給電ローラの印加電圧と、給電ローラと二次転写外ローラとの間に流れる電流との関係を示すグラフ。 二次転写外ローラの周速度と、移流電流との関係を示すグラフ。 給電開始位置が二次転写ニップ部に到達するまでにかかる時間を説明する図。 給電ローラに対する電圧の印加開始タイミングを説明する図。 ATVC時の二次転写外ローラの電圧印加タイミングと、電流検知装置の電流検知タイミングを説明する図。 第2実施形態の二次転写ユニットの構成を示す概略図。 第3実施形態の二次転写ユニットの構成を示す概略図。 第4実施形態の二次転写ユニットの構成を示す概略図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、本実施形態の画像形成装置について、図1を用いて説明する。図1は、画像形成装置の構成を示す概略図である。図1に示す画像形成装置100は、中間転写ベルト12に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部UY、UM、UC、UKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
[画像形成装置]
画像形成部UYでは、像担持体としての感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて、中間転写ベルト12に転写される。画像形成部UMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト12に転写される。画像形成部UC、UKでは、それぞれ感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト12に転写される。中間転写ベルト12に転写された四色のトナー像は、二次転写ユニット20(より詳しくは二次転写ニップ部T2)へ搬送されて記録材P(用紙、OHPシートなどのシート材など)へ一括二次転写される。記録材Pは用紙トレイ(不図示)からピックアップローラ(不図示)により繰り出されて所定の搬送経路(不図示)を通り、搬送経路において二次転写ニップ部T2の直前に設けられたレジストローラ27まで搬送され一時的に待機状態とされる。その後、記録材Pはレジストローラ27により所定のタイミングで二次転写ニップ部T2へと搬送される。
画像形成部UY、UM、UC、UKは、現像装置4Y、4M、4C、4Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部UY、UM、UC、UKの区別を表す符号末尾のY、M、C、Kを省略した符号を付して、画像形成部Uの構成及び動作を説明する。
画像形成部Uは、感光ドラム1を囲んで、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5、ドラムクリーニング装置6を配置している。感光ドラム1は、アルミニウム製シリンダの周面に感光層が形成されており、所定のプロセススピードで図中矢印R1方向に回転する。
帯電ローラ2は帯電電圧が印加されて感光ドラム1に接触することで、感光ドラム1を一様な負極性の暗部電位に帯電させる。露光装置3は、各色の分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームをレーザー発光素子から発生し、これを回転ミラーで走査して帯電させた感光ドラム1の表面に画像の静電像を書き込む。現像装置4は、トナーを感光ドラム1に供給して、静電像をトナー像に現像する。
一次転写ローラ5は、中間転写ベルト12を挟んで感光ドラム1に対向配置され、感光ドラム1と中間転写ベルト12との間にトナー像の一次転写ニップ部T1を形成する。一次転写ニップ部T1では、例えば高圧電源(不図示)により一次転写ローラ5に一次転写電圧が印加されることで、トナー像が感光ドラム1から中間転写ベルト12へ一次転写される。即ち、一次転写ローラ5に対しトナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加されると、感光ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト12に静電吸引されて転写が行われる。
ドラムクリーニング装置6は、感光ドラム1にクリーニングブレードを摺擦させて、一次転写後に感光ドラム1上に僅かに残る一次転写残トナーを回収する。
中間転写ベルト12は、駆動ローラ22、テンションローラ23及び二次転写内ローラ24等のローラに掛け渡して支持され、駆動ローラ22に駆動されて図中矢印R2方向に回転する。また、例えば不図示のばねのような弾性部材によって中間転写ベルト12を裏面から表面へと押す力がテンションローラ23に加えられ、中間転写ベルト12は3〜12kgf程度の張力で張架される。本実施形態では、駆動ローラ22がモータ等(不図示)により回転駆動されると、中間転写ベルト12が感光ドラム1に当接した状態で回転される。中間転写ベルト12は、駆動ローラ22によって例えば200mm/sの一定の周速度で回転駆動される。
転写部としての二次転写ニップ部T2は、対向ローラとしての二次転写内ローラ24に内周面から張架された中間転写ベルト12に二次転写外ローラ25を当接して形成される、記録材Pへのトナー像転写ニップ部である。二次転写ニップ部T2では、二次転写ユニット20による二次転写電圧の印加に伴い、トナー像が中間転写ベルト12から二次転写ニップ部T2に挟持搬送される記録材Pへ二次転写される。二次転写後に中間転写ベルト12に付着したまま残る二次転写残トナーは、ベルトクリーニング装置11が中間転写ベルト12を摺擦することにより除去される。
二次転写ユニット20により四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置30へ搬送される。定着装置30は、定着ローラ31、32が当接して定着ニップ部T3を形成し、定着ニップ部T3で記録材Pを搬送しつつ当該記録材Pにトナー像を定着する。定着装置30では、内部からランプヒータ等(不図示)で加熱される定着ローラ31に、付勢機構(不図示)によって定着ローラ32を圧接させて定着ニップ部T3を形成している。記録材Pが定着ニップ部T3で挟持搬送されることにより加熱/加圧されて、トナー像が記録材Pに定着される。定着装置30によりトナー像の定着された記録材Pは、機体外へ排出される。
[一次転写ローラ]
上記の一次転写ローラ5は、材質がSUMあるいはSUS等の金属を用いてローラ状に形成された金属ローラである。あるいは、後述する二次転写外ローラ25と同様に、導電剤を含む弾性層を外周部に有したローラであってもよい。一次転写ローラ5はスラスト方向(回転軸線方向)にストレート形状に形成され、その直径(ローラ径)は例えば6〜10mm程度である。
[中間転写ベルト]
上記の中間転写ベルト12は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂若しくはそのアロイ、又は各種ゴム材料にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものを用いて無端状に形成されている。中間転写ベルト12は、表面抵抗率が1.0×10〜5.0×1013(Ω/□)の導電性を有するように、また厚みが例えば0.04〜0.5mm程度になるように形成されている。
<第1実施形態>
第1実施形態の二次転写ユニット20について、図2を用いて説明する。図2に示すように、二次転写ユニット20は、中間転写ベルト12を挟んで対向配置された二次転写内ローラ24と二次転写外ローラ25と、さらに給電ローラ26とを有する。二次転写内ローラ24は、駆動ローラ22によって回転駆動される中間転写ベルト12の回転に従って従動回転する。二次転写外ローラ25は、図示を省略したモータ等により例えば200mm/sの周速度で回転駆動される。二次転写ユニット20では、これら二次転写内ローラ24と二次転写外ローラ25とにより中間転写ベルト12が挟持されることによって、二次転写ニップ部T2が形成されている。給電ローラ26は二次転写外ローラ25に回転可能に当接して設けられ、二次転写外ローラ25の回転に従って従動回転する(後述する図7の矢印R3、矢印R4参照)。
[二次転写内ローラ]
二次転写内ローラ24は、例えばアルミニウム円筒の軸部(不図示)と、この軸部の周面に配置されたEPDMゴム等からなる弾性層とを有する。弾性層は、カーボンフィラー等の導電剤を含有させて導電性が付与された上で、硬度が例えば70°(アスカーC)に設定される。
[二次転写外ローラ]
転写ローラとしての二次転写外ローラ25は、導電剤を含む弾性層を外周部に有する。具体的には、例えばステンレス円筒の導電性の軸部(導電部)25aの周面に、NBRゴムやEPDMゴム等からなるスポンジ状の弾性層25bが形成されている。外周部としての弾性層25bは、金属錯体やイオン導電剤等の導電剤を含有させて導電性が付与された上で、硬度が例えば30°(アスカーC)に二次転写内ローラ24の弾性層よりも低く設定されている。これら二次転写内ローラ24と二次転写外ローラ25は、それぞれの直径(ローラ径)が例えば20mm、24mmに形成される。
[給電ローラ]
給電部材としての給電ローラ26は、材質がSUMあるいはSUS等の金属を用いてローラ状に形成された金属ローラである。給電ローラ26は回転軸線方向にストレート形状に、また直径(ローラ径)が例えば10mm程度に形成される。
[二次転写電源と外部電源]
図2に示すように、二次転写ユニット20は二次転写電源40と外部電源50とを有する。本実施形態では、二次転写内ローラ24に接続される二次転写電源40として例えば印加電圧が−6000(V)までの定電圧源を、給電ローラ26に接続される外部電源50として印加電圧が+5000(V)までの定電流源を用いた。また、二次転写ユニット20は、二次転写外ローラ25の軸部25aと接地電位との間に電気的に接続されて、二次転写外ローラ25(詳しくは軸部25a)から接地電位に電流を流す電流路としての導電路60を有する。導電路60は、導電性を有する導電部材からなる。
第一電源としての二次転写電源40は二次転写内ローラ24に接続されて、二次転写内ローラ24にトナーの帯電極性と同極性の電圧(第一電圧)を印加可能である。二次転写電圧が印加された場合、中間転写ベルト12上のトナー像が記録材P(図1参照)に静電吸引される向きの二次転写電界を形成する二次転写電流が二次転写ニップ部T2に流れ、中間転写ベルト12から記録材Pへトナー像が転写される。ただし、この際に、二次転写外ローラ25の二次転写ニップ部T2側では、二次転写外ローラ25の半径方向において、弾性層25b内のプラスのイオンが外周側に、マイナスのイオンが内周側(軸部25a側)に偏り分極してしまいやすい。
そこで、本実施形態では給電ローラ26を二次転写外ローラ25に当接させて対向配置し、第二電源としての外部電源50により給電ローラ26から二次転写外ローラ25に電流を印加(供給)させている(外部給電)。外部電源50により給電ローラ26に二次転写電源40と反対極性の電圧(第二電圧)が印加されることに応じて、給電ローラ26は二次転写外ローラ25に電荷を供給可能である。本実施形態では、二次転写電源40により印加された二次転写電流と同じ大きさの電流が二次転写外ローラ25に印加される。具体的には、二次転写外ローラ25の半径方向において、外周側にプラスのイオンが偏り、内周側(軸部25a側)にマイナスのイオンが偏った状態をキャンセルする電流が、給電ローラ26から二次転写外ローラ25に流れるようにした。
そうした場合、弾性層25b内のプラスのイオンを内周側に、マイナスのイオンを外周側に移動する向きの電界が給電ローラ26と二次転写外ローラ25との間(詳しくは当接部、後述する図7参照)にかかる。そのため、二次転写外ローラ25の二次転写ニップ部T2側で外周側に偏ったプラスのイオンが内周側に、内周側に偏ったマイナスのイオンが外周側に移動する。このようにして、二次転写外ローラ25の弾性層25b内においてイオン導電剤中のイオンは、二次転写外ローラ25の半回転毎に二次転写外ローラ25の外周側と内周側(軸部25a側)に交互に移動するので一方に偏ることがない。従って、本実施形態ではイオン導電剤の分極が生じ難くなるので、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐことができる、という効果が得られる。
[制御部]
画像形成装置100は、図1に示すように制御部200を備えている。制御部200は、画像形成動作などの本画像形成装置の制御を行う例えばCPU等である。制御部200について、図3を用いて説明する。図3は、二次転写電圧制御系を示す制御ブロック図である。図3に示すように、制御部200には不図示のインタフェースを介してメモリ201、カウンタ202、二次転写電源40、外部電源50、電流検知装置80が接続され、制御部200はこれらを制御可能である。なお、制御部200は図3に示した以外の上述した各部(図1参照)を制御可能であるが、ここでは発明の本旨でないので図示及び説明を省略している。
メモリ201は、ROMやRAMあるいはハードディスクなどである。メモリ201には、例えば画像形成ジョブや「Active Transfer Voltage Control(ATVC)」などの各種制御プログラム、外部電源50の電圧の印加開始タイミングなどの各種データ等が格納される。また、メモリ201は、各種制御プログラムの実行に伴う演算処理結果などを一時的に記憶し得る。カウンタ202は、各種時間や制御タイミングなどを計時する。
制御部200は、メモリ201に格納されている各種制御プログラムを実行可能であり、それら制御プログラムの実行に伴い画像形成装置100を制御する。制御部200は、例えば画像形成部UY〜UKによる画像形成、中間転写ベルト12への一次転写、記録材Pへの二次転写、記録材Pの搬送などの各種動作の制御を行い得る。制御部200は二次転写電源40や外部電源50を制御して、それに伴う電流検知装置80の検知結果を取得し得る。電流検知手段としての電流検知装置80は、二次転写ニップ部T2に流れる電流を検知する。
画像形成ジョブとは、記録材Pに画像形成するプリント信号に基づいて、画像形成開始してから画像形成動作が完了するまでの一連の動作のことである。即ち、画像形成を行うにあたり必要となる予備動作(所謂、前回転動作)を開始してから、画像形成工程を経て、画像形成を終了するにあたり必要となる予備動作(所謂、後回転)が完了するまでの一連の動作のことである。具体的には、プリント信号を受けた(画像形成ジョブの入力)後の前回転時(画像形成前の準備動作)から、後回転(画像形成後の動作)までのことを指し、画像形成期間、紙間を含む。
設定モードとしてのATVCの概略について簡単に説明する。制御部200は二次転写電源40を制御して電圧を線形的にあるいは段階的に上昇させることによって、二次転写内ローラ24に対し異なる電圧を順次に複数回印加する。制御部200はその都度、二次転写ニップ部T2に流れる電流を電流検知装置80によって検知する。二次転写内ローラ24に印加した電圧と電流検知装置80により検知された電流との相関関係に基づき、画像形成時に二次転写電源40が印加する電圧(設定電圧と呼ぶ)を設定する。設定電圧は、画像形成時に二次転写ニップ部T2に所定値の電流(目標転写電流と呼ぶ)を流すことが可能な電圧である。記録材Pとして普通紙を用いた場合、目標転写電流は例えば20μAとされる。制御部200は印加した電圧と電流の検知結果とに基づき線形補間を行って線形式を導出し、この線形式に従って設定電圧を設定する。画像形成時に設定した設定電圧が印加されることによって、長期の使用に伴い二次転写内ローラ24の電気抵抗が変動しても、画像形成に十分な転写電流が二次転写ニップ部T2に供給される。なお、ATVCを行う際に二次転写内ローラ24に印加する電圧は、予めメモリ201に記憶されている。
上述のように、二次転写外ローラ25に当接させた給電ローラ26に電流を印加させることにより、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐことはできる。しかし、外部給電の場合、二次転写外ローラ25に当接させた給電ローラ26により電流を印加させるがために、給電ローラ26により電荷が供給される給電位置(後述する図7の当接部H参照)で二次転写外ローラ25の弾性層25bに残留電荷が生じ得る。既に述べたように、残留電荷が生じると、移流電流が生じて二次転写ニップ部T2に流れる二次転写電流が変動する。そして、二次転写電流の変動は、画像の濃度を変化させるなどの画像不良を引き起こし得る。
[移流電流について]
図4に、二次転写電源40の電圧値を0Vとして、外部電源50が印加する電圧を変化させた場合の、外部電源50の電圧値と移流電流との関係を示す。図4に示すように、外部電源50の電圧値が大きいほど、移流電流は大きくなることが分かる。図5に、外部電源50の電圧値と、給電ローラ26と二次転写外ローラ25との間に流れる電流との関係を示す。図5から理解できるように、給電ローラ26に印加したい電流量が50μAであるとすれば、外部電源50により印加される電圧値は2000Vである。外部電源50の電圧値が2000Vである場合、図4に示すように、約7μAの移流電流が生じ得る。
図6に、二次転写外ローラ25の周速度と移流電流との関係を示す。図6から理解できるように、移流電流を抑制するには、二次転写外ローラ25の周速度を下げることが考えられる。しかしながら、図6に示すように、仮に二次転写外ローラ25の周速度を100mm/sまで遅くしても約4μA程の移流電流が生じてしまい、このように移流電流の抑制の効果が得られ難いにも関わらず、画像形成の生産性は半分程に下がってしまう。それ故、二次転写外ローラ25の周速度を下げることは現実的でない。
あるいは、移流電流を抑制するために、二次転写外ローラ25の回転方向のより上流側(二次転写ニップ部T2により近い位置)で二次転写外ローラ25と給電ローラ26とを当接させるように、給電ローラ26を配置することが考えられる。しかしながら、この場合には、給電ローラ26から二次転写外ローラ25の軸部25aを介さずに二次転写内ローラ24に流れる短絡電流が生じやすく、導電剤の分極を緩和させる効果が得られ難い。例えば二次転写外ローラ25と給電ローラ26との当接部を315度(図7の角度δ参照)の位置に設定した場合の、給電ローラ26から二次転写内ローラ24へ流れる短絡電流を表1に示す。表1から理解できるように、給電ローラ26に印加される電流の10%以上が短絡電流として二次転写内ローラ24へ流れてしまう。それ故、単に二次転写外ローラ25の回転方向上流側で二次転写外ローラ25と給電ローラ26とを当接させるように、給電ローラ26を配置するのは現実的でない。
Figure 2017125995
あるいは、移流電流を抑制するために、二次転写外ローラ25の電気抵抗を下げることが考えられる。これに関し本発明者らは実験を行ったが、二次転写外ローラ25の電気抵抗を半分以下にしても移流電流を十分に減らす効果が得られなかった。例えば、電気抵抗が5.0×10Ωの二次転写外ローラ25を、電気抵抗が2.0×10Ωの二次転写外ローラ25に代えても、約4μA程の移流電流が生じた。このように、二次転写外ローラ25の電気抵抗を下げたとしても、移流電流を十分に低減できる効果が得られなかった。それ故、二次転写外ローラ25の電気抵抗を下げることは現実的でない。
[移流電流抑制制御]
そこで、本実施形態では移流電流を抑制するために、画像形成ジョブの実行時に以下に説明する移流電流抑制制御を行うようにした。移流電流抑制制御について、図3を参照して図7及び図8を用いて説明する。図7は、給電開始位置が二次転写ニップ部に到達するまでにかかる時間を説明する図である。図8は給電ローラに対する電圧の印加開始タイミングを説明する図であり、ここでは二次転写電流の時間変化を示している。
制御部200は画像形成開始時、中間転写ベルト12上(中間転写ベルト上)のトナー像の先端が二次転写ニップ部T2に到達するよりも時間T=2πL×(δ/360)/v以上前に、外部電源50による電圧の印加を開始する。ここでは、図7に示すように、二次転写外ローラ25の半径をL(mm)、 二次転写外ローラ25の周速度をv(mm/s)、当接部H(給電位置)からニップ位置Fまでの二次転写外ローラ25の回転方向(図中R3方向)の角度をδ(度)とした。
ここで言う当接部Hは、二次転写外ローラ25の中心点Gと給電ローラ26の中心点Iとを結ぶ直線と、その直線に直交し且つ二次転写外ローラ25及び給電ローラ26の両方に共通する接線Jとの交点を指す。また、ここで言うニップ位置Fは、二次転写内ローラ24の中心点Eと二次転写外ローラ25の中心点Gとを結ぶ直線と、その直線に直交し且つ二次転写内ローラ24及び二次転写外ローラ25の両方に共通する接線Kとの交点を指す。
例えば、半径Lが12mm、周速度vが200mm/s、角度δが180度であるとする。その場合、当接部Hにおいて給電ローラ26により電荷の供給が開始された二次転写外ローラ25上(転写ローラ上)の給電開始位置が、二次転写外ローラ25の回転によりニップ位置Fに移動するまでには、約188msの時間がかかる。この場合、給電ローラ26に対する電圧の印加開始から約188msの間は、移流電流が生じない。
図8に示すように、例えば中間転写ベルト12上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部T2に到達する時間を時間t2とした場合、制御部200は時間t2よりも188ms以上前の時間t1に、外部電源50による電圧の印加を開始させる。そうすると、残留電荷のある給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達して二次転写電流が変動するよりも前に、中間転写ベルト12上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部T2に到達することはない。言い換えれば、中間転写ベルト12上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部T2に到達するのは、移流電流により二次転写電流が変動した後、つまりは移流電流を含む二次転写電流が流れている状態のときである。
制御部200は、外部電源50による電圧の印加開始タイミングである時間t1を、メモリ201に予め記憶されている所定の制御時間と、レーザービームの照射開始タイミングとに基づき決める。即ち、露光装置3による感光ドラム1へのレーザービームの照射開始から一次転写を経て、中間転写ベルト12上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部T2に到達するまでにかかる時間は、画像形成部UY〜UK毎に決まっている。例えば、本画像形成装置100の場合、二次転写ニップ部T2から離れている順に、画像形成部UYは800ms、画像形成部UMは700ms、画像形成部UCは600ms、画像形成部UKは500msである。
中間転写ベルト12上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部T2に到達するタイミングは、露光装置3による感光ドラム1へのレーザービームの照射開始タイミングを基準に特定することができる。例えば、レーザービームの照射開始タイミングが最も早いのが画像形成部UMであったとするならば、レーザービームの照射開始タイミングから512ms(700−188)経過するまでに、制御部200は外部電源50による電圧の印加を開始すればよい。メモリ201には、画像形成部UMに関し制御時間として512msが予め記憶されている。つまり、レーザービームの照射開始から中間転写ベルト12上のトナー画像の先端が二次転写ニップ部T2に到達するまでにかかる時間から、二次転写外ローラ25の給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達するまでにかかる時間を減算した値が記憶される。この制御時間は、画像形成部UY〜UK毎に記憶される。なお、レーザービームの照射開始タイミングからの経過時間は、カウンタ202によりカウントされる。
あるいは、制御部200は、中間転写ベルト12上のトナー画像の先端でなく、記録材Pの先端が二次転写ニップ部T2に到達するよりも時間t=2πL×(δ/360)/v以上前に、外部電源50による電圧の印加を開始させるようにしてもよい。メモリ201には、記録材Pがレジストローラ27から二次転写ニップ部T2に到達するまでにかかる時間から、二次転写外ローラ25の給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達するまでにかかる時間を減算した値が制御時間として記憶されていればよい。制御部200は、外部電源50による電圧の印加開始タイミングである時間t1を、メモリ201に予め記憶されている所定の制御時間と、画像形成ジョブ開始後の1枚目の記録材Pがレジストローラ27に到達したタイミングとに基づき決める。
以上のように、中間転写ベルト12上のトナー像の先端(又は記録材Pの先端)が二次転写ニップ部T2に到達するよりも前に、二次転写外ローラ25上の給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達するように、外部電源50による電圧の印加を開始する。この場合、給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達した以降は、移流電流を含んだ二次転写電流が流れ続ける、つまりは残留電荷の影響を受けて二次転写電流が変動することがない。中間転写ベルト12上のトナー像の先端(又は記録材Pの先端)は、二次転写電流が変動しなくなってから二次転写ニップ部T2に到達することから、二次転写は適切に行われ得る。このように、本実施形態によれば、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐために、二次転写外ローラ25に当接させた給電ローラ26に電流を印加させる構成であっても、二次転写を適切に行うことが容易にできるようになる。
ところで、ATVCの実行中に二次転写ニップ部T2に流れる電流が変動してしまうと、画像形成時に二次転写電源40が印加する設定電圧を正しく設定することが難しい。そこで、本実施形態ではATVCの実行時に移流電流抑制制御を行って、二次転写外ローラ25上の給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達した後に、実質的なATVCの制御を行うようにしている。これについて図9を用いて説明する。図9は、上段に電流検知装置80の電流検知タイミングを示し、下段に二次転写外ローラ25の電圧印加タイミングを示している。ここではATVCを行う際に、制御部200が時間t1に二次転写電源40による1回目の電圧印加を開始したものとする。なお、外部電源52による給電ローラ26の電圧印加は、二次転写電源40による1回目の電圧印加と同時に開始されるのが好ましい。
図9に示すように、制御部200は、1回目の電圧印加を開始してから時間T=2πL×(δ/360)/vの経過後に(ここでは時間t3とする)、電流検知装置80による1回目の電流検知を開始する。即ち、時間Tが上述のように例えば188msであるとし(図7参照)、その時間がt2であるならば、時間t2に給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達して移流電流により二次転写ニップ部T2に流れる電流が変動する。この時間t2よりも前に電流検知装置80による1回目の電流検知を開始しても、その検知結果は二次転写ニップ部T2に流れる電流が変動する前の結果であり、ATVCに用いるには適さない。
そこで、制御部200は移流電流により二次転写ニップ部T2に流れる電流が変動した後の時間t2以降に、1回目の電流検知を開始する(時間t3)。そして、制御部200は2回目の電圧印加に応じて2回目の電流検知を行い(時間t4以降)、3回目の電圧印加に応じて3回目の電流検知を行う(時間t5以降)。時間t2以降の電流検知については、残留電荷のある給電開始位置が二次転写ニップ部T2に到達して移流電流により二次転写ニップ部T2に流れる電流が変動した後に行われる。つまり、移流電流による電流変動がない状態で電流検知を行い得る。これにより、ATVCの実行に伴い設定電圧を正しく設定することが容易にできる。
<第2実施形態>
第2実施形態の二次転写ユニットについて、図10を用いて説明する。第2実施形態の二次転写ユニット20Aは第1実施形態の二次転写ユニット20に比較して(図2参照)、導電路60に電気部材としてのツェナーダイオード61を介在させた点が異なり、その他の構成は同一である。同一の構成については第1実施形態と同じ符号を付し説明を省略する。
図10に示す構成の場合、ツェナーダイオード61の降伏電圧が二次転写電源40及び外部電源50の印加電圧に比べて十分に小さい値(例えば50V)であり、給電ローラ26により印加される電流の多くがツェナーダイオード61を介して接地電位に流れる。即ち、ツェナーダイオード61は、軸部25aの電位と接地電位との電位差が所定値以上である場合に軸部25aに流れる電流を接地電位に流す。従って、降伏電圧の異なるツェナーダイオード61を用いて、給電ローラ26により印加される電流が接地電位に流れるように、二次転写外ローラ25の軸部25aの電位を調整することが可能である。これによれば、二次転写内ローラ24から二次転写外ローラ25へ流れる電流量と、給電ローラ26から二次転写外ローラ25へ流れる電流量とをほぼ同じに調整でき、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐことができる。この場合でも、画像形成ジョブやATVCの実行時に上述した移流電流抑制制御を行うことによって、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
第3実施形態の二次転写ユニットについて、図11を用いて説明する。第3実施形態の二次転写ユニット20Bは第1実施形態の二次転写ユニット20に比較して(図2参照)、導電路60に電気部材としてのバリスタ62を介在させた点が異なり、その他の構成は同一である。同一の構成については第1実施形態と同じ符号を付し説明を省略する。
図11に示すように、バリスタ62を用いた場合も第2実施形態に示したツェナーダイオード61と同様である。即ち、バリスタ62のバリスタ電圧が二次転写電源40及び外部電源50の印加電圧に比べて十分に小さい値(例えば50V)であれば、給電ローラ26により印加される電流の多くが接地電位に流れる。これによれば、二次転写内ローラ24から二次転写外ローラ25へ流れる電流量と、給電ローラ26から二次転写外ローラ25へ流れる電流量とをほぼ同じに調整でき、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐことができる。この場合でも、画像形成ジョブやATVCの実行時に上述した移流電流抑制制御を行うことによって、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
第4実施形態の二次転写ユニットについて、図12を用いて説明する。第4実施形態の二次転写ユニット20Cは第1実施形態の二次転写ユニット20に比較して(図2参照)、導電路60に第三電源としての低圧電源63を配設した点が異なり、その他の構成は同一である。同一の構成については第1実施形態と同じ符号を付し説明を省略する。
図12に示すように、導電路60に低圧電源63を介在させた場合も第2実施形態に示したツェナーダイオード61を配設した場合と同様である。低圧電源63は、二次転写電源40及び外部電源50により印加される各電圧に比べて絶対値の小さい電圧を印加する。低圧電源63により印加する電圧が二次転写電源40及び外部電源50の印加電圧に比べて十分に小さい値(例えば20V、絶対値)であれば、給電ローラ26により印加される電流の多くが接地電位に流れる。即ち、低圧電源63が印加する電圧を変更することで、給電ローラ26により印加される電流が接地電位に流れるように二次転写外ローラ25の軸部25aの電位を調整することが可能である。これによれば、二次転写内ローラ24から二次転写外ローラ25へ流れる電流量と、給電ローラ26から二次転写外ローラ25へ流れる電流量とをほぼ同じに調整でき、分極に起因する電気抵抗の上昇を防ぐことができる。この場合でも、画像形成ジョブやATVCの実行時に上述した移流電流抑制制御を行うことによって、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
1Y〜1K…像担持体(感光ドラム)、12…中間転写ベルト、24…対向ローラ(二次転写内ローラ)、25…転写ローラ(二次転写外ローラ)、25a…軸部、25b…外周部(弾性層)、26…給電部材(給電ローラ)、40…第一電源(二次転写電源)、50…第二電源(外部電源)、60…電流路(導電路)、61…電気部材(ツェナーダイオード)、62…電気部材(バリスタ)、63…第三電源(低圧電源)、80…電流検知手段(電流検知装置)、100…画像形成装置、200…制御部、P…記録材、T2…転写部(二次転写ニップ部)

Claims (11)

  1. 像担持体から転写されたトナー像を担持して移動する中間転写ベルトと、
    導電性を有する軸部と、前記軸部の外周に形成された導電剤を含む外周部とを有し、前記外周部において前記中間転写ベルトに当接した状態で回転し、前記トナー像が記録材に転写される転写部を前記中間転写ベルトとの間に形成する転写ローラと、
    前記中間転写ベルトの内周面に接触し、前記転写部の位置で前記中間転写ベルトを挟んで前記転写ローラに対向する対向ローラと、
    前記転写ローラの前記転写部の位置とは異なる給電位置に電荷を供給可能な給電部材と、
    前記対向ローラにトナーの帯電極性と同極性の第一電圧を印加可能な第一電源と、
    前記給電部材に前記第一電圧と反対極性の第二電圧を印加可能な第二電源と、
    前記転写ローラの前記軸部と接地電位との間に電流を流す電流路と、
    前記記録材への画像形成開始時に、前記給電部材により電荷の供給が開始された前記転写ローラ上の給電開始位置が前記転写部に到達するように、少なくとも前記中間転写ベルト上のトナー像の先端が前記転写部に到達するよりも前に、前記第二電源による電圧の印加を開始する制御部と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写部に流れる電流を検知する電流検知手段を備え、
    前記制御部は、前記第一電源に大きさが異なる複数の電圧を印加させた際の各電圧と、前記第一電源により複数の電圧が印加された際に前記電流検知手段により検知された各電流とに基づいて、画像形成開始時に前記第一電源に印加させる設定電圧を設定する設定モードを実行可能であり、前記設定モードの実行時に、前記第二電圧の印加開始に伴い前記給電部材により電荷の供給が開始された前記転写ローラ上の給電開始位置が前記転写部に到達した後に、前記電流検知手段による電流検知を開始させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記設定モードの実行時に、前記転写ローラの半径をL(mm)、前記転写ローラの周速度をv(mm/s)、前記転写ローラ上の前記給電位置から前記転写部までの前記転写ローラの回転方向の角度をδ(度)とした場合に、前記第二電源による第二電圧の印加開始から時間t=2πL×(δ/360)/vの経過後に、前記電流検知手段による電流の検知を開始する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記記録材への画像形成開始時に、前記転写ローラの半径をL(mm)、前記転写ローラの周速度をv(mm/s)、前記転写ローラ上の前記給電位置から前記転写部までの前記転写ローラの回転方向の角度をδ(度)とした場合に、前記中間転写ベルト上のトナー像の先端が前記転写部に到達するよりも時間t=2πL×(δ/360)/v以上前に、前記第二電源による第二電圧の印加を開始する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記記録材への画像形成開始時に、前記転写ローラの半径をL(mm)、前記転写ローラの周速度をv(mm/s)、前記転写ローラ上の前記給電位置から前記転写部までの前記転写ローラの回転方向の角度をδ(度)とした場合に、前記記録材の先端が前記転写部に到達するよりも時間t=2πL×(δ/360)/v以上前に、前記第二電源による第二電圧の印加を開始する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記電流路は、導電性を有する導電部材からなる、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記電流路は、導電性を有して前記軸部を接地電位に接続する導電部材と、前記導電部材に介在し、前記軸部の電位と接地電位との電位差が所定値以上である場合に電流が流れる電気部材とを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記電気部材は、ツェナーダイオード又はバリスタである、
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記電流路は、導電性を有して前記軸部を接地電位に接続する導電部材と、前記導電部材に介在し、前記第一電源及び前記第二電源により印加される各電圧に比べて絶対値の小さい電圧を前記軸部に印加する第三電源とを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第二電源は、画像形成時に前記第一電源による電圧の印加に伴い前記転写部に流れる転写電流と同じ大きさの電流が、前記給電部材を介して前記転写ローラに流れるように第二電圧を印加する、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第二電源は、定電流源である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
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