JP5624398B2 - 余剰部材の除去装置 - Google Patents
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Description
シート状のゴム部材Aは、一方のカレンダーロール52と対向する位置に設けられたカッター54により一定の幅Wにカットされ、一定のテンションを加えられながら搬送ロール55間を通過した後、グリーンケース53が装着された成型ドラム56に送られラミネートされる(例えば、特許文献1参照)。
また、図7に示すように、図示しないカレンダーロールから送り出されたシート状のゴム部材Aをベルトコンベア61にて搬送するとともに、ベルトコンベア61の上部にカッター62を配置して、シート状のゴム部材Aを一定の幅Wにカットした後、このカットされたシート部材Bを成型ドラム63に貼り付ける方法も行われている。
従来、これらの余剰部材Cは、図示しない作業員が、成型ドラム63のベルトコンベア61とは反対側で手作業にて除去していた。
そこで、先貼り部材B0がある場合には、先貼り部材の表面に離型シートを貼り付けて先貼り部材B0に余剰部材Cが貼り付かないようにしていた。
しかしながら、従来は余剰部材Cを機械的に除去する装置がないため、人手が必要であった。そこで、余剰部材Cの除去を自動的に行う装置の開発が望まれている。
これにより、簡単な構成で余剰部材を除去することができるので、余剰部材の除去作業を大幅に軽減することができる。また、余剰部材が切断後のシート状の部材に貼り付くことがないので、例えば、シート状の部材を成型ドラム上に貼り付ける場合に、ドラムに先貼りしたシート状の部材への余剰部材の貼り付きを確実に防止できる。したがって、シート状の部材の貼り付けを効率よく行うことができる。
このとき、前記除去用コンベヤ上に前記余剰部材の除去用コンベヤ側の面を支持する受け台を設けるとともに、前記受け台と前記余剰部材を挟んで対向するように、前記余剰部材を予め設定された長さに切断する余剰部材切断手段を設けて、前記余剰部材を予め設定された長さに切断して除去用コンベヤで搬送するようにすれば、余剰部材の後処理が容易となる。
また、21は図示しないカレンダー装置で圧延されたシート状の部材Aを搬送する搬送コンベヤ、22はコンベヤベルト、23a,23bはトリミング用カッター、24はカッター固定部材、25はカッター受け板である。
カッター固定部材24は、コンベヤベルト22の幅方向外側に立設された2本の垂直片24aと、この2本の垂直片24aを橋絡するように設けられたコンベヤベルト22の幅方向に延長する水平片24bとを備えており、この水平片24bに、トリミング用カッター23a,23bが所定の間隔Wで取付けられている。カッター受け板25は、コンベヤベルト22の上部で、トリミング用カッター23a,23bの直下に配置される。
トリミング用カッター23a,23bにより所定の幅Wにトリミングされたシート状の部材(トリミング部材)Bは、成型ドラム26の周面に、当該成型ドラム26の軸方向に沿うようにスパイラル状に貼り付けられる。以下、搬送コンベヤ21の成型ドラム26側を下流側、搬送コンベヤ21の成型ドラム26側とは反対側を上流側という。
回転軸11bはロール本体11aの天板11mに取付けられる中空円筒状の部材で、外周にはプーリー11kが取付けられている。このプーリー11kと後述するロール回転手段13の出力軸13cとの間には駆動ベルト13dが掛けられており、この駆動ベルト13dを介して、ロール本体11aが回転駆動される。
また、回転軸11bの中空部11pは、ロール本体11a内部の空間11Sに連通して、ロール本体11a内部の空間11Sとともに余剰部材巻取ロール11の排気通路を形成する。
接続管19は、中空状の円筒から連通管19aとこの連通管19aの一端側の周面から外側に突出するように設けられたフランジ部19bとから成り、フランジ部19bにて、回転軸11bが取付けられている側の垂直片20bに、連通管19aの中空部19pが回転軸11bの中空部11pと連通するように取付けられる。
ロール回転手段13は、モーター13aと減速歯車機構13bと出力軸13cと駆動ベルト13dとを備え、余剰部材巻取ロール11を回転させる。
回転速度制御手段14は、搬送コンベヤ21のコンベヤベルト22の搬送速度を検出する図示しない速度センサーの出力に基づいてモーター13aの回転速度を制御する。具体的には、余剰部材巻取ロール11の回転速度とシート状の部材A(もしくは、トリミング部材B)の搬送速度が同期するように、モーター13aの回転速度を制御する。これにより、シート状の部材Aのトリミングのタイミングと余剰部材Cの余剰部材巻取ロール11への巻き取りのタイミングとを合わせることができる。
除去用コンベヤ16は、スクレーパー15の後段に設けられて、スクレーパー15で剥ぎ取られた余剰部材Cを図示しない余剰部材処理工程に送ることで、余剰部材Cを成型工程から除去する。
除去用コンベヤ16のコンベヤベルト16B上には、余剰部材Cのコンベヤベルト16B側の面を支持する受け台17が設けられている。受け台17は、スクレーパー15側に斜面部17aを有しこの斜面部17aの後方に平坦部17bを有する、コンベヤベルト16Bの幅方向から見たときに略三角形状をした板で、平坦部17bの直上に分断用カッター18が配置されている。
分断用カッター18は、余剰部材Cの幅方向に延長する刃面を有し、余剰部材Cを予め設定された長さに切断する。
まず、トリミング用カッター23a,23bを下降させて、搬送コンベヤ21により搬送されてきたシート状の部材Aを所定の幅Wにトリミングする。このとき、トリミング用カッター23a,23bの下降に連動して、余剰部材巻取ロール11と除去用コンベヤ16とを余剰部材Cの発生位置であるトリミング用カッター23a,23b近傍まで移動させた後、真空ポンプ12aとモーター13aとを稼働させる。
真空ポンプ12aの稼働により、ロール本体11aの周面の周りの空気が吸引孔11hから吸引されて、回転軸11bに設けられた中空部11pから連通管19aの中空部19p及び排気管12bを通って、真空ポンプ12aに引き込まれて排出される。
本例では、図3に示すように、余剰部材巻取ロール11を、余剰部材Cの近傍に、回転軸11bの方向がシート状の部材Aの幅方向と平行な方向になるように配置する構成としているので、ロール本体11aの周面の周りの空気が吸引されることで、余剰部材Cはロール本体11aの周面に吸着される。なお、余剰部材巻取ロール11に吸着された余剰部材Cの長さ方向は、ロール本体11aの周方向となるので、余剰部材巻取ロール11を、シート状の部材Aの搬送方向が余剰部材Cと当接する位置における余剰部材巻取ロール11の回転方向になるように回転させれば、余剰部材Cを余剰部材巻取ロール11に巻き取ることができる。
なお、ロール本体11a内部の空間11Sの圧力であるバキューム圧としては、吸引孔11hの数や穴径、余剰部材Cの重量などにより適宜決定されるが、目安としては、0.01MPa程度とすることが好ましい。
余剰部材巻取ロール11の回転速度はシート状の部材Aの搬送速度と同期するように制御されているので、トリミング部材Bが成型ドラム26に搬送される搬送速度と、余剰部材Cが余剰部材巻取ロール11へ巻き取られる速度は同じである。
余剰部材巻取ロール11の回転速度が搬送速度よりも遅いと余剰部材Cが弛んでしまいトリミング部材Bに貼り付いてしまう場合がある。逆に、余剰部材巻取ロール11の回転速度が搬送速度よりも速いとシート状の部材Aの両端に不要な引張り力が働いてしまい、シート状の部材Aを所定の幅Wに切断できなくなる恐れがある。したがって、本例のように、回転速度制御手段14を設けて、余剰部材巻取ロール11の回転速度をシート状の部材Aの搬送速度と同期させるようにロール回転手段13を制御すれば、トリミングにより発生した余剰部材Cを過不足なく余剰部材巻取ロール11へ巻き取ることができる。
スクレーパー15は、余剰部材巻取ロール11の余剰部材Cに当接する側とは反対側に設けられているので、余剰部材Cは余剰部材巻取ロール11の周面の約半周分だけ巻き取られた後、余剰部材巻取ロール11の周面から剥ぎ取られ、除去用コンベヤ16で後工程へ送られる。なお、本例では、後工程での処理を容易にするため、分断用カッター18を用いて余剰部材Cを所定の長さに切断し、しかる後に後工程へ送るようにしている。
このとき、余剰部材巻取ロール11を回転駆動するロール回転手段13を制御する回転速度制御手段14を設けて、余剰部材巻取ロール11の回転速度とシート状の部材Aの搬送速度とを同期させるようにしたので、余剰部材Cを過不足なく余剰部材巻取ロール11へ誘導することができる。
また、余剰部材巻取ロール11に巻き取られた余剰部材Cをスクレーパー15で剥ぎ取って除去用コンベヤ16に移送して除去するようにしたので、余剰部材Cを連続的にかつ効率よく除去することができる。
更に、除去用コンベヤ16に移送された余剰部材Cを分断用カッター18を用いて所定の長さに切断してから後工程に送るようにしたので、余剰部材Cの後処理が容易となる。
また、前記例では、シート状の部材Aを成型ドラム26に装着されたグリーンケース上にラミネートされるトレッド部材としたが、本発明はこれに限るものではなく、カーカスプライなどの他のシート状の部材を所定幅にトリミングした際に発生する余剰部材の除去に用いてもよい。また、シート状の部材Aはゴム部材に限るものではなく、樹脂フィルムなどであってもよい。
また、余剰部材巻取ロール11のロール本体11aの周面に設けられる吸引孔11hとしては、楕円状の孔である必要はなく、図5に示すような、吸引用のスリット11zであってもよい。また、楕円状の吸引孔11hと吸引用のスリット11zとの両方を設けてもよい。
また、前記例では、余剰部材巻取ロール11に巻取った余剰部材Cを除去用コンベヤ16を用いて後工程に送ったが、余剰部材Cをボビンなどに巻き取るようにしてもよい。この場合、ボビンの回転軸を駆動軸として回転させるようにすれば、余剰部材巻取ロール11に回転軸11bを設けて回転させる必要がなくなるので、余剰部材巻取ロール11周りを簡素化できるという利点がある。この場合、ボビンを回転させる手段が本発明のロール回転手段となる。
11b 回転軸、11c 取付軸、11h 吸引孔、11m 天板、11n 底板、
11k プーリー、12 吸引手段、12a 真空ポンプ、12b 排気管、
13 ロール回転手段、13a モーター、13b 減速歯車機構、13c 出力軸、
13d 駆動ベルト、14 回転速度制御手段、15 スクレーパー、
16 除去用コンベヤ、16B コンベヤベルト、17 受け台、17a 斜面部、
17b 平坦部、18 分断用カッター、
21 搬送コンベヤ、22 コンベヤベルト、23a,23b トリミング用カッター、
24 カッター固定部材、25 カッター受け板、26 成型ドラム、
A シート状の部材、B トリミング部材、C 余剰部材。
Claims (4)
- 搬送コンベヤにより搬送されるシート状の部材を切断手段により予め設定された幅に切断しながら搬送する搬送装置に設けられて、切断後に残される余剰部材を除去する余剰部材の除去装置であって、
前記切断手段よりも前記シート状の部材の幅方向外側で、かつ、前記余剰部材の上側に設置されて、前記余剰部材を巻き取る余剰部材巻取ロールと、
前記余剰部材巻取ロールを回転させるロール駆動手段と、
排気管を備えた吸引手段と、
前記搬送コンベヤの上方で、前記余剰部材巻取ロールの後段に設置されて、前記余剰部材を搬送する除去用コンベヤと、
を備え、
前記余剰部材巻取ロールは、前記吸引手段の排気管に連通する排気通路と、前記排気通路に連通して当該余剰部材巻取ロールの周面に開口する吸引孔または吸引用のスリットとを備え、
前記吸引手段は前記余剰部材巻取ロールの内部の空気を吸引し、
前記余剰部材巻取ロールは、前記余剰部材を前記周面に吸着させて前記搬送装置から除去し、
前記除去用コンベヤは、前記余剰部材巻き取りロールに巻き取られた余剰部材を、前記シート状部材の搬送方向とは反対方向に搬送することを特徴とする余剰部材の除去装置。 - 前記ロール駆動手段を制御して、前記余剰部材巻取ロールの回転速度を前記シート状の部材の搬送速度に同期させる回転速度制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の余剰部材の除去装置。
- 前記余剰部材巻取ロールに巻き取られた余剰部材を前記余剰部材巻取ロールから剥ぎ取るスクレーパーを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の余剰部材の除去装置。
- 前記除去用コンベヤ上に設けられて前記余剰部材の除去用コンベヤ側の面を支持する受け台と、
前記受け台と前記余剰部材を挟んで対向するように設けられて前記余剰部材を予め設定された長さに切断する余剰部材切断手段とを備えたことを特徴とする請求項3に記載の余剰部材の除去装置。
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