JP5624348B2 - 弾性クローラ - Google Patents

弾性クローラ Download PDF

Info

Publication number
JP5624348B2
JP5624348B2 JP2010077705A JP2010077705A JP5624348B2 JP 5624348 B2 JP5624348 B2 JP 5624348B2 JP 2010077705 A JP2010077705 A JP 2010077705A JP 2010077705 A JP2010077705 A JP 2010077705A JP 5624348 B2 JP5624348 B2 JP 5624348B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crawler
core
metal
metal core
sprocket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010077705A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011207365A (ja
Inventor
吉田 知久
知久 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2010077705A priority Critical patent/JP5624348B2/ja
Publication of JP2011207365A publication Critical patent/JP2011207365A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5624348B2 publication Critical patent/JP5624348B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Jib Cranes (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)

Description

本発明は、弾性クローラに関するものである。
建設機械の走行部にはクローラ式走行装置が多く採用され、該クローラ式走行装置として、例えば、トラックフレームにスプロケット,アイドラ及び転輪を回転自在に支持すると共にこれらスプロケット,アイドラ及び転輪にわたって無端帯状の弾性クローラを巻き付けることにより主構成されているものがある。
この建設機械用のクローラ式走行装置に採用される弾性クローラは、鉄シュー(鉄製クローラ)を採用していたクローラ式走行装置のクローラ装着機構を変更することなく、鉄製クローラを弾性クローラに変更できるようにした履き替えタイプである。
この履き替えタイプの弾性クローラとして、ロングピッチタイプ(スタンダードピッチタイプ)と呼ばれる弾性クローラがあり、このロングピッチタイプの弾性クローラは、図9(a)に示すように、スプロケット,アイドラ及び転輪にわたって巻き付けられる無端帯状のクローラ本体7を備え、このクローラ本体7にはクローラ周方向Yに一定ピッチP1で芯金23が配設され、前記クローラ本体7の左右方向X中央部には、スプロケットの歯が2枚挿入する係合孔11が各芯金23間に設けられている。このロングピッチタイプの弾性クローラ6は、鉄製クローラと同様に、スプロケットの歯が1枚飛ばしで芯金23と噛み合うものである。
前記芯金23の左右方向X中央部には、スプロケット,アイドラ及び転輪に係合することにより脱輪を防止する左右一対の係合突起24が設けられ、また、図例のものでは、この一対の係合突起24の頂面が転輪が転動する(転輪が通過する)レール面とされている。
このロングピッチタイプの弾性クローラ6に対して、耐脱輪性能や低振動性能を改善すべく、セミショートピッチタイプと呼ばれる弾性クローラ6が開発された。
このセミショートピッチタイプの弾性クローラ6は、図9(b)に示すように、芯金23の配設ピッチP1はロングピッチタイプの弾性クローラ6と同様で、芯金23間にスプロケットの歯が1枚挿入する係合孔11が形成されると共に、各芯金23にスプロケットの歯が1枚挿入する係合孔11が形成されており、1つの芯金23に対して、2枚のスプロケット歯が噛み合うものである。
また、更なる耐脱輪性能と低振動性能の改善を求めてショートピッチタイプと呼ばれる弾性クローラ6が開発された。
このショートピッチタイプの弾性クローラ6は、図9(c)に示すように、芯金23の配設ピッチP2をロングピッチタイプの弾性クローラ6の芯金23の配設ピッチP1の半分とすることにより、スプロケットの各歯(すべての歯)が芯金23に噛み合うようにしたものである。
しかしながら、ショートピッチタイプの弾性クローラ6は耐脱輪性能と低振動性能は格段と向上したが、芯金23の数がロングピッチタイプやセミショートピッチタイプの弾性クローラ6に比べて2倍になるので、重量が重たくなると共にコスト高であるという問題が発生した。
そこで、このショートピッチタイプの弾性クローラ6には、重量軽減とコストダウンの要求がある。
一方、弾性クローラとして、クローラ本体に第1の芯金と、左右方向の長さが第1の芯金より短い第2の芯金とをクローラ周方向に一定のピッチで交互に配設してなるものが特許文献1にて開示されている。
前記第1の芯金と第2の芯金とは、クローラ本体の左右方向中央部に埋設された芯金中央部と、この芯金中央部から左右に延びる翼部と、前記芯金中央部からクローラ内周側に突設されていて前記スプロケット,アイドラ,転輪に係合することで脱輪を防止するための左右一対の係合突起とを備えている。
また、第2の芯金の芯金中央部と翼部と一対の係合突起とは、第1の芯金の芯金中央部と翼部の大部分と一対の係合突起と同等の形状に形成されており、第1の芯金と第2の芯金とは、第1の芯金の翼部の左右方向の端部側が、第2の芯金の翼部の端部に対して左右方向外方に延出されているという違いがあるだけである。
また、この弾性クローラのクローラ本体内には、第1の芯金及び第2の芯金の翼部の外周側に配置された抗張体をクローラ周方向にわたって埋設している。
また、クローラ本体の左右方向中央部には、第1の芯金と第2の芯金との間に形成されていてスプロケットの歯が挿入する係合孔が形成されている。
特開2005−271709号公報
前記特許文献1に記載の弾性クローラにあっては、図4(a)に示すように、該弾性クローラがスプロケット2に巻き掛けられた部分では、クローラ本体がスプロケットに沿って屈曲し、抗張体19が多角形状に屈曲する。
また、スプロケット2を、図4(a)の矢示a方向に回転駆動すると、スプロケット2の歯2aが第1,2の芯金9,10を押圧して該芯金9,10にスプロケット2から駆動力が伝わると共に該芯金9,10に伝達された駆動力は抗張体19を介して弾性クローラ全周に伝達される。
このとき、抗張体19にテンションがかかって、スプロケット2の周方向で隣接する第1の芯金9間で抗張体19が直線状になろうとし、これら第1の芯金9の間に位置する第2の芯金10をスプロケット2の歯底に向けて押圧する荷重Fが抗張体19から該第2の芯金10に作用する。
また、第1の芯金9についても同様に、スプロケット2の駆動時に抗張体19から荷重が作用する。
したがって、芯金9,10は、スプロケット2の駆動時に抗張体19から芯金9,10に作用する前記荷重Fに耐えうるだけの強度が必要とされ、特許文献1に記載の弾性クローラでは、第2の芯金10の強度を落として、該第2の芯金10を、第1の芯金9に対して、左右方向の長さだけでなく、厚さ及びクローラ周方向の幅をも小さくすることにより、弾性クローラ全体の軽量化を図ると共にコストダウンを図るということができないものである。
なお、特許文献1に記載の弾性クローラにあっては、第1,2の芯金9,10にスプロケット2の駆動時における抗張体19からの荷重Fに耐えうるだけの強度をもたせると、この第2の芯金10よりも長い第1の芯金9は第2の芯金10よりも重くなることとなり、同じ寸法・形状の芯金を配設したものに比べ、重量が重くなることとなる。
本発明は、耐脱輪性能・低振動性能を維持しながら軽量化・コストダウンを図ったショートピッチタイプの弾性クローラを提供することができるよう工夫することを課題とする。
前記技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、弾性体によって無端帯状に形成されていて、スプロケット,アイドラ及び転輪にわたって巻き掛けられるクローラ本体を備え、このクローラ本体に第1の芯金と該第1の芯金より軽量の第2の芯金とをクローラ周方向に一定のピッチで交互に配設し、
前記クローラ本体の左右方向中央部に、第1の芯金と第2の芯金との間に形成されていてスプロケットの歯が挿入する係合孔を形成し、
前記第1の芯金は、クローラ本体の左右方向中央部に埋設された芯金中央部と、この芯金中央部から左右に延びる翼部と、前記芯金中央部からクローラ内周側に向けて突設されていて前記スプロケット,アイドラ,転輪に係合することで脱輪を防止する左右一対の係合突起と、転輪が転動するレール面とを備え、
前記第2の芯金は、クローラ本体の左右方向中央部に埋設された芯金中央部と、この芯金中央部から左右に延びる翼部と、第1の芯金の一対の係合突起及びレール面と略同等の一対の係合突起及びレール面を備え、
前記クローラ本体内に、第1の芯金及び第2の芯金の翼部の外周側に配置された抗張体をクローラ周方向にわたって埋設し、
前記第2の芯金の翼部のクローラ外周側の面を、第1の芯金の翼部のクローラ外周側の面よりもクローラ内周側に位置させており、
前記クローラ本体がスプロケットに巻き掛けられた部分において、クローラ周方向で隣接する第1の芯金間で抗張体が略直線状となるように、第2の芯金の翼部のクローラ外周側の面が第1の芯金の翼部のクローラ外周側の面よりもクローラ内周側に位置していることを特徴とする。
また、スプロケットからクローラ本体に駆動力が伝達される際に前記第2の芯金にスプロケットから駆動力が伝達されないように、該第2の芯金の芯金中央部のクローラ周方向の幅を、第1の芯金の芯金中央部のクローラ周方向の幅よりも幅狭に形成するのがよい。
た、前記第2の芯金の芯金中央部のクローラ厚さ方向の厚みを、第1の芯金の芯金中央部のクローラ厚さ方向の厚みよりも肉薄に形成するのがよい。
これらの発明によれば、第2の芯金の翼部のクローラ外周側の面を、第1の芯金の翼部
のクローラ外周側の面よりもクローラ内周側に位置させたことにより、
弾性クローラをスプロケットに巻き掛けて該スプロケットを回転駆動させたときにおいて、スプロケットの周方向で隣接する第1の芯金間に位置する第2の芯金に抗張体から大きな荷重が加わるのを防止或いは該第2の芯金に抗張体から荷重が作用しないようにすることができ、これによって、第1の芯金に対して第2の芯金の強度を落として該第2の芯金の軽量化・コストダウンを図ることができ、延いては、弾性クローラの軽量化・コストダウンを図ることができる。
また、これらの発明では、スプロケットからクローラ本体に駆動力が伝達される際に、抗張体からの荷重が該第2の芯金に作用しないように構成されているので、第1の芯金に対して第2の芯金の強度を落として該第2の芯金の軽量化・コストダウンを図ることができ、延いては、弾性クローラの軽量化・コストダウンを図ることができる。
これらの発明において、第2の芯金は、第1の芯金と略同等の一対の係合突起及びレール面を有するので、本発明の弾性クローラの芯金ピッチと同じピッチで第1の芯金をクローラ周方向にわたって配設した弾性クローラと耐脱輪性能及び低振動性能は略同等である。
以上のように、本発明の弾性クローラにあっては、耐脱輪性能及び低振動性能を落とさずに、軽量化・コストダウンを図ったショートピッチタイプの弾性クローラを提供することができる。
第1の芯金と第2の芯金と抗張体との関係を示す、クローラ周方向から見た図である。 弾性クローラを内周側から見た平面図である。 (a)は図2のA−A線矢視断面図、(b)は図2のB−B線矢視断面図である。 従来と本発明とを比較したスプロケットと芯金と抗張体との関係を示す側面概略図である。 (a)は第2の芯金の芯金中央部を第1の芯金の芯金中央部より幅狭に形成した例を示す芯金中央部の断面図、(b)は芯金中央部の幅を第1の芯金より第2の芯金の方を幅狭とした例の弾性クローラのスプロケット巻掛け部分の側面概略構成図、(c)は翼部を有さない第2の芯金の実施形態の正面図である。 他の実施形態の弾性クローラの平面図及び断面図である。 他の実施形態の弾性クローラの平面図である。 クローラ式走行装置の側面図である。 従来の弾性クローラを示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図8において1は、例えば、建設機械の走行部として採用されるクローラ式走行装置である。
このクローラ式走行装置1は、前後一側に配置されたスプロケット2と、前後他側に配置されたアイドラ3と、これらスプロケット2とアイドラ3との間に配置された複数の転輪4と、スプロケット2,アイドラ3,転輪4を左右軸回りに回転自在に支持するトラックフレーム5と、スプロケット2,アイドラ3,転輪4にわたって巻き付けられた無端帯状の弾性クローラ6とを備え、スプロケット2を回転駆動することにより該スプロケット2から弾性クローラ6に駆動力が伝達されて該弾性クローラ6が周方向に循環回走され、これにより、前後方向に走行可能とされている。
なお、弾性クローラ6の帯幅方向は左右方向Xに一致しており、左右方向X外方とは弾性クローラ6の帯幅方向の中央から端部に向かう方向をいい、左右方向X内方とは弾性クローラ6の帯幅方向の端部から中央に向かう方向をいう。
前記弾性クローラ6は、本実施形態では、履き替えタイプで且つショートピッチタイプの弾性クローラ6である。
該弾性クローラ6は、図2、図3、図8に示すように、ゴム、樹脂等のゴム様弾性体によって無端帯状に形成されたクローラ本体7を有する。
このクローラ本体7の外周側には、地面に接地するラグ8がクローラ周方向Yに間隔をおいて且つ全周にわたって設けられている。
また、このクローラ本体7には、第1の芯金9と第2の芯金10とがクローラ周方向Yに一定のピッチPで交互に配設されて設けられている。
クローラ本体7の左右方向X中央部には、第1の芯金9と第2の芯金10との間に位置していてスプロケット2の歯2aが挿入する係合孔11が、クローラ周方向Y全周にわたって設けられている。
前記第1の芯金9は、クローラ本体7の左右方向X中央部に埋設された芯金中央部12と、この芯金中央部12から左右に延びる翼部13と、前記芯金中央部12からクローラ内周側Iに向けて突設された左右一対の係合突起14とを備えている。
左右一対の係合突起14は、前記スプロケット2,アイドラ3,転輪4に係合することで弾性クローラ6の脱輪(弾性クローラ6のはずれ)を防止する機能を有する。
また、本実施形態では、図3に示すように、一対の係合突起14の頂面(クローラ内周側Iの端面)が、転輪4又はアイドラ3が転動(走行)するレール面15とされている。
図3において、外ツバタイプの転輪4を実線で示し、中ツバタイプの転輪4を仮想線で示している。
前記第2の芯金10は、クローラ本体7の左右方向X中央部に埋設された芯金中央部16と、この芯金中央部16から左右に延びる翼部17と、前記芯金中央部16からクローラ内周側Iに向けて突設された左右一対の係合突起18とを備えている。
この第2の芯金10にあっても、一対の係合突起18の頂面(クローラ内周側Iの端面)が転輪4又はアイドラ3が転動(走行)するレール面15とされている。
図4に示すように、第1の芯金9の芯金中央部12と第2の芯金10の芯金中央部16とは、スプロケット2の歯2aが係合(噛合)する部分であり、これら芯金中央部12,16の頂面12a,16a(クローラ内周側Iの端面)は、側面視でクローラ内周側Iに向けて凸となる曲面(円弧面)に形成され、該部分がスプロケット2の歯2aの歯元側に接触する部分とされている。
この第2の芯金10の芯金中央部16は、第1の芯金9の芯金中央部12と比較して、クローラ厚さ方向Zの厚みT1が薄く、且つ、クローラ周方向Yの幅W1が狭幅に形成されている。
また、第2の芯金10の芯金中央部16の頂面16aの接地面からの高さ(距離)は、第1の芯金9の芯金中央部12の頂面12aの接地面からの高さと同じ高さ位置とされており、第2の芯金10の芯金中央部16のクローラ外周側Oの面16bが第1の芯金9の芯金中央部12のクローラ外周側Oの面12bよりもクローラ内周側Iに位置している。
第2の芯金10の一対の係合突起18は、第1の芯金9の一対の係合突起14と同形状に形成されていて、図1(a)に示すように、クローラ周方向Yから見て、第1の芯金9の一対の係合突起14と左右方向X及びクローラ厚さ方向Zに関して同位置に位置してい
る(完全にオーバーラップしている)。
したがって、第2の芯金10の一対の係合突起18は、第1の芯金9の一対の係合突起14と同等の脱輪防止機能を有する。
なお、第2の芯金10の一対の係合突起18は、第1の芯金9の一対の係合突起14と略同等の脱輪防止機能を有するならば、形状は多少異なっていてもよい。
また、第2の芯金10の係合突起18が第1の芯金9の係合突起14と同等の形状に形成され且つクローラ周方向Yから見て同位置に位置していることから、該第2芯金のレール面15の接地面からの高さは、第1の芯金9のレール面15と同高さとされている(第2の芯金10は、第1の芯金9と同等の軌道機能を備えたレール面15を有する)。
なお、第2の芯金10のレール面15は、第1の芯金9のレール面15と略同等の軌道機能を備えていればよい。
第2の芯金10の係合突起18及びレール面15が第1の芯金9の係合突起14及びレール面15と同等の機能を有することにより、ショートピッチタイプの弾性クローラ6の耐脱輪性能及び低振動性能を確保することができる。
また、第2の芯金10の翼部17は、第1の芯金9の翼部13に比べて、クローラ内周側Iの輪郭形状は同じで且つクローラ周方向Yから見て高さ位置が一致しているが、左右方向Xの長さL及びクローラ周方向Yの幅W2並びにクローラ厚さ方向Zの厚みT2が異なる。
すなわち、第2の芯金10の翼部17は第1の芯金9の翼部13に比べて、左右方向Xの長さLが短いと共にクローラ周方向Yの幅W2が狭く且つ厚みT2が薄い。
したがって、第2の芯金10の翼部17の左右方向X外方側の端部17aは第1の芯金9の翼部13の左右方向X外方側の端部13aよりも左右方向X内方側に位置しており、また、第2の芯金10の翼部17のクローラ外周側Oの面17bは第1の芯金9の翼部13のクローラ外周側Oの面13bよりもクローラ内周側Iに位置している。
前記クローラ本体7内には、第1の芯金9の左右各翼部13及び第2の芯金10の左右各翼部17のクローラ外周側Oに配置されていて、各芯金9,10の翼部13,17を外囲いする左右の抗張体19がクローラ周方向Y全周にわたるように埋設されている。
この抗張体19は、スチールコード等からなる有端の1本の抗張力コードをクローラ周方向Yに1周巻回したものを左右方向Xに並列状として配置することにより構成されるか、または、1本の抗張力コードを左右方向Xに位置をずらしながらクローラ周方向Yに何周か巻回したスパイラル構造のものが採用される。
前記構成の弾性クローラ6にあっては、クローラ本体7をスプロケット2,アイドラ3及び転輪4にわたって巻き掛けると、スプロケット2に巻き掛けられた部分において、クローラ本体7に形成した係合孔11にスプロケット2の歯2aが挿入して該スプロケット2の歯2aが第1の芯金9及び第2の芯金10と噛み合う(図4参照)。
そして、スプロケット2を図4の矢示a方向に回転駆動させると、スプロケット2から第1・2の芯金9,10に駆動力が伝わると共に該駆動力が第1・2の芯金9,10から抗張体19を介して弾性クローラ6全周に伝わり、該弾性クローラ6が周方向に循環回走され、これによってクローラ式走行装置1が前後進可能とされている。
そして、特に、本実施形態では、図4(b)に示すように、スプロケット2から第1の芯金9に駆動力が伝わると、抗張体19がスプロケット2の周方向で隣接した第1の芯金9間において直線状となるように、第2の芯金10の翼部17のクローラ外周側Oの面17bが、第1の芯金9の翼部13のクローラ外周側Oの面13bよりもクローラ内周側Iに位置している。
これによって、スプロケット2の駆動時において、スプロケット2の周方向で隣接する第1の芯金9間に位置する第2の芯金10に抗張体19から荷重が作用しないこととなる。
すなわち、従来のものにあっては、図4(a)に示すように、弾性クローラ6がスプロケット2に巻き掛けられた部分では、クローラ本体がスプロケット2に沿って屈曲して抗張体19が多角形状に屈曲するので、スプロケット2を回転駆動すると、スプロケット2の周方向で隣接する第1の芯金9間で抗張体19が直線状になろうとし、これら第1の芯金9の間に位置する第2の芯金10をスプロケット2の歯底に向けて押圧する荷重Fが抗張体19から該第2の芯金10に作用することとなり、第2の芯金10は、該荷重Fに耐えうるだけの強度が必要とされるが、本実施形態では、この荷重Fが第2の芯金10に作用しないのである。
そして、本実施形態では、スプロケット2の駆動時において抗張体19から第2の芯金10に荷重が作用しないので、第1の芯金9に対して第2の芯金10の強度を落とすことができ、強度を落とすことにより、前述したように、第2の芯金10の芯金中央部16の幅W1や厚みT1を小さくすると共に該第2の芯金10翼部17の左右長さL,幅W2及び厚みT2を小さくすることができ、該第2の芯金10の軽量化・コストダウンを図ることができるのである。
この第2の芯金10の軽量化・コストダウンを図ることによって、弾性クローラ6の軽量化・コストダウンを図ることができる。
また、前述したように、第2の芯金10の係合突起18及びレール面15が第1の芯金9の係合突起14及びレール面15と同等の機能を有するので、ショートピッチタイプの弾性クローラ6の耐脱輪性能及び低振動性能を落とさないで、該ショートピッチタイプの弾性クローラ6の軽量化を図ることができる。
なお、スプロケット2の駆動時に、抗張体19から第2の芯金10に多少荷重が作用するようになっていても、大きな荷重が作用しないのであれば、第2の芯金10の軽量化を図ることができる。
前記構成において、図4(c)に示すように、第2の芯金10の芯金中央部12のクローラ周方向Yの幅W1及びクローラ厚さ方向Zの厚みT1を、第1の芯金9の芯金中央部12と同等としてもよい。
また、スプロケット2の駆動時において抗張体19から第2の芯金10に荷重が作用しないようにする他の手段として、図1(b)に示すように、第2の芯金10の翼部17の左右方向Xの長さLを極端に短くして、該翼部17の左右方向X外方側の端部17aを抗張体19より左右方向X内方側に位置させるようにしてもよい(第2の芯金10がクローラ厚さ方向Zにおいて抗張体19とオーバーラップする部分を有さないようにしてもよい)。
第2の芯金10がクローラ厚さ方向Zにおいて抗張体19とオーバーラップする部分を有さないことにより、スプロケット2の駆動時において抗張体19から第2の芯金10に荷重が作用することがない。
また、第2の芯金10を極端に短くすることにより、接地時に地面から作用する荷重が減り、重量を落とすことができる(翼部17の長さLが短くなることで、芯金10に作用する曲げスパンが短くなり、強度、重量を落とすことができる)。
また、第2の芯金10がクローラ厚さ方向Zにおいて抗張体19とオーバーラップする部分を有さないようにする他の手段として、図5(a)に示すように、第2の芯金10に
翼部17を設けないようにしてもよい。
しかしながら、翼部17がないと、第2の芯金10とクローラ本体7との接着面積が減ることとなるので、スプロケット2から第2の芯金10に駆動力が伝わる際における荷重が繰り返し第2の芯金10に作用すると、第2の芯金10が早期にクローラ本体7から剥離する惧れがある。
この対策として、図5(b)に示すように、第2の芯金10の芯金中央部16の頂面16aの曲面形状(R形状)を第1の芯金9の芯金中央部12の頂面12aの曲面形状よりも小さくして、第2の芯金10の芯金中央部16のクローラ周方向Yの幅W1を第1の芯金9の芯金中央部12のクローラ周方向Yの幅W1よりも幅狭に形成するのがよい。
これによって、図5(c)に示すように、第2の芯金10のスプロケット周方向前後の第1の芯金9がスプロケット2の歯2aに噛合している状態で、該第2の芯金10の芯金中央部16とスプロケット2の歯2aとの間に隙間Gができ、第2の芯金10にスプロケット2から駆動力が伝達されない。
このように、スプロケット2から第2の芯金10に駆動力が伝達されないようにすることで、第2の芯金10とクローラ本体7との接着強度を考える必要はなく、第2の芯金10に翼部17を設けないようにすると共に第2の芯金10の芯金中央部16の厚みT1・幅W1を十分に小さくしても問題はない。
なお、翼部17を有する第2の芯金10の芯金中央部16に、図5の構成を採用してもよい。
図6は、他の実施形態に係る弾性クローラ6を示しており、この実施形態が前記実施形態と異なる点は、第1の芯金9の翼部13及び第2の芯金10の翼部17にレール面15が形成されている点である。
この実施形態にあっても、第2の芯金10のレール面15は、接地面からの高さが第1の芯金9のレール面15と同じ高さになるように設定されており、第2の芯金10のレール面15が第1の芯金9のレール面15と同等の機能を有する。
また、図7は、第1の芯金9と第2の芯金10とに、クローラ周方向Y前後両側にクローラ周方向Yに向けて突出する横ずれ規制突起21を設け、第1の芯金9の横ずれ規制突起21と第2の芯金10の横ずれ規制突起21とを左右方向Xで(側面視で)オーバーラップさせて芯金9,10同志の左右方向Xの横ずれを規制することにより、弾性クローラ6の耐脱輪性能を向上させたものである。
その他の構成は前記実施形態と同様に構成される。
2 スプロケット
2a スプロケットの歯
3 アイドラ
4 転輪
7 クローラ本体
9 第1の芯金
10 第2の芯金
11 係合孔
12 第1の芯金の芯金中央部
13 第1の芯金の翼部
13a 第1の芯金の翼部のクローラ外周側の面
14 第1の芯金の係合突起
15 レール面
16 第2の芯金の芯金中央部
17 第2の芯金の翼部
17a 第2の芯金の翼部のクローラ外周側の面
18 第2の芯金の係合突起
19 抗張体
I クローラ内周側
O クローラ外周側
P ピッチ
T1 第1,2の芯金の芯金中央部のクローラ厚さ方向の厚み
X 左右方向(弾性クローラの帯幅方向)
Y クローラ周方向
W1 第1,2の芯金の芯金中央部のクローラ周方向の幅

Claims (3)

  1. 弾性体によって無端帯状に形成されていて、スプロケット(2),アイドラ(3)及び転輪(4)にわたって巻き掛けられるクローラ本体(7)を備え、このクローラ本体(7)に第1の芯金(9)と該第1の芯金(9)より軽量の第2の芯金(10)とをクローラ周方向(Y)に一定のピッチ(P)で交互に配設し、
    前記クローラ本体(7)の左右方向(X)中央部に、第1の芯金(9)と第2の芯金(10)との間に形成されていてスプロケット(2)の歯(2a)が挿入する係合孔(11)を形成し、
    前記第1の芯金(9)は、クローラ本体(7)の左右方向(X)中央部に埋設された芯金中央部(12)と、この芯金中央部(12)から左右に延びる翼部(13)と、前記芯金中央部(12)からクローラ内周側(I)に向けて突設されていて前記スプロケット(2),アイドラ(3),転輪(4)に係合することで脱輪を防止する左右一対の係合突起(14)と、転輪(4)が転動するレール面(15)とを備え、
    前記第2の芯金(10)は、クローラ本体(7)の左右方向(X)中央部に埋設された芯金中央部(16)と、この芯金中央部(16)から左右に延びる翼部(17)と、第1の芯金(9)の一対の係合突起(14)及びレール面(15)と略同等の一対の係合突起(18)及びレール面(15)を備え、
    前記クローラ本体(7)内に、第1の芯金(9)及び第2の芯金(10)の翼部(13,17)の外周側に配置された抗張体(19)をクローラ周方向(Y)にわたって埋設し、
    前記第2の芯金(10)の翼部(17)のクローラ外周側(O)の面(17b)を、第1の芯金(9)の翼部(13)のクローラ外周側(O)の面(13b)よりもクローラ内周側(I)に位置させており、
    前記クローラ本体(7)がスプロケット(2)に巻き掛けられた部分において、クローラ周方向(Y)で隣接する第1の芯金(9)間で抗張体(19)が略直線状となるように、第2の芯金(10)の翼部(17)のクローラ外周側(O)の面(17b)が第1の芯金(9)の翼部(13)のクローラ外周側(O)の面(13b)よりもクローラ内周側(I)に位置していることを特徴とする弾性クローラ。
  2. スプロケット(2)からクローラ本体(7)に駆動力が伝達される際に前記第2の芯金
    (10)にスプロケット(2)から駆動力が伝達されないように、該第2の芯金(10)の芯金中央部(16)のクローラ周方向(Y)の幅(W1)を、第1の芯金(9)の芯金中央部(12)のクローラ周方向(Y)の幅(W1)よりも幅狭に形成したことを特徴とする請求項1に記載の弾性クローラ。
  3. 前記第2の芯金(10)の芯金中央部(16)のクローラ厚さ方向(Z)の厚み(T1)を、第1の芯金(9)の芯金中央部(12)のクローラ厚さ方向(Z)の厚み(T1)よりも肉薄に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の弾性クローラ。
JP2010077705A 2010-03-30 2010-03-30 弾性クローラ Active JP5624348B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010077705A JP5624348B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 弾性クローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010077705A JP5624348B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 弾性クローラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011207365A JP2011207365A (ja) 2011-10-20
JP5624348B2 true JP5624348B2 (ja) 2014-11-12

Family

ID=44938914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010077705A Active JP5624348B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 弾性クローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5624348B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7043963B2 (ja) * 2018-05-08 2022-03-30 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラ
JP7087661B2 (ja) * 2018-05-16 2022-06-21 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラ及び弾性クローラ用芯材
JP7310375B2 (ja) * 2019-07-03 2023-07-19 住友ゴム工業株式会社 弾性クローラ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS551568U (ja) * 1979-04-02 1980-01-08
JPH04283179A (ja) * 1991-03-12 1992-10-08 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 弾性履帯
JPH06270857A (ja) * 1993-03-17 1994-09-27 Bridgestone Corp ゴムクロ−ラ
JP2593152Y2 (ja) * 1993-05-24 1999-04-05 株式会社小松製作所 ゴム履帯
JPH08156850A (ja) * 1994-12-05 1996-06-18 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The クローラ用弾性履帯
JP2003252260A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The ゴムクローラおよびゴムクローラ走行装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011207365A (ja) 2011-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4871294B2 (ja) 芯金レスゴムクローラ
JP5264367B2 (ja) ゴムクローラおよびクローラ式走行体
JP4087619B2 (ja) 弾性クローラ
JP5624348B2 (ja) 弾性クローラ
JP2002029461A (ja) 弾性クローラ
JP4776080B2 (ja) 弾性クローラ
WO2007015558A1 (ja) 芯金レスクロ-ラのスプロケットおよびその構造
JP6570258B2 (ja) 弾性クローラ
JP6472676B2 (ja) 弾性クローラ
JP5939762B2 (ja) 弾性クローラ
JP4701002B2 (ja) 弾性クローラとクローラ走行装置
JP2005145234A (ja) クローラ走行装置用車輪及びクローラ走行装置
JP3483678B2 (ja) クローラ走行体
JPH06329057A (ja) クローラベルト
WO2011093413A1 (ja) ゴムクローラ用芯金、ゴムクローラ及びゴムクローラ組込体
JP7310375B2 (ja) 弾性クローラ
JP2528017B2 (ja) 装軌車両のゴム履帯
JP5808629B2 (ja) クローラ用の芯金及び弾性クローラ
JPH04342680A (ja) クローラ
JP2008189142A (ja) ゴムクローラ
JP4719503B2 (ja) 弾性クローラ
JPH03235768A (ja) ゴム履帯の芯金
JP2002264854A (ja) 弾性クローラ
JPH042583A (ja) 弾性クローラ
JP2006088761A (ja) 弾性クローラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140909

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5624348

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250