JP5620123B2 - ポリエチレン積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、ポリエチレン樹脂の積層フィルムに関する。
ポリエチレンフィルムは、安価で、加工が容易であり、化学的性質に優れ、物理的な諸特性のバランスも取れているため、食品・飲料、医療品・医薬品、産業資材、生活資材等の各種包装材料として広く使用されている。市場において、食品・飲料、医療品・医薬品、光学フィルム、液晶部材、電子・電気部品、精密部品等を保管、輸送するために使用されるポリエチレンフィルムとしては、内容物の確認や異物混入を検査するための高透明性が求められている。また、フィルム表面の凹凸が大きい場合、光が乱反射することによって、透明性の低下につながるため、フィルム表面の光沢性(平滑性)が必要である。さらに、作業を効率的に行うためにフィルムのコシ、フィルムの開口性を高めるための耐ブロッキング性などが要求される。加えて、近年、これらの物性以外に、フィルムから成分が溶出することによる内容物の汚染防止の観点から、包装フィルムのクリーン性が併せて求められるようになってきている。
ポリエチレンフィルムの透明性を向上させる方法として、例えば特許文献1及び2では、特定のエチレン・α−オレフィン共重合体組成物に、高圧ラジカル法によって形成された低密度ポリエチレンをブレンドする方法が提案されている。特許文献3では、外層及び内層がエチレン・α−オレフィン共重合体からなり、中間層が、外層及び内層より0.003g/cm密度が高いエチレン・α−オレフィン共重合体、外層及び内層と同じ密度又はそれより小さい密度であるエチレン・α−オレフィン共重合体、及び密度0.915〜0.930g/cmの高圧ラジカル重合法によって形成された低密度ポリエチレンからなるポリエチレン系の多層フィルムが提案されている。
特開平8−283477号公報 特開2002−179856号公報 特開平10−323948号公報
特許文献1及び2に記載の方法では、高圧ラジカル法によって形成された低密度ポリエチレンをブレンドすることでフィルムの透明性、光沢性の改良を図っている。しかし、この方法では、溶出する低分子量成分の量が増加し、また、使用する熱安定剤のフィルムからのブリードアウトによるクリーン性の低下が懸念され、更にフィルムのコシも低下している。
特許文献3に記載の方法では、低密度樹脂を用いることにより、フィルムの透明性、光沢性の改良を行っている。しかし、フィルムの低溶出性などのクリーン性が低下することで、内容物の汚染などが懸念され、更にはフィルムのコシやブロッキング性の低下によって、作業性の悪化が懸念される。
このように、特許文献1〜3に記載の方法では、原料樹脂として低密度のポリエチレンを配合することで透明性を高めることが可能であるが、一方でフィルムのコシやフィルムの開口性(耐ブロッキング性)が低下するなどの問題が生じる。また、ブロッキング性の低下を防止するためにブロッキング防止剤をブレンドする場合、ブロッキング防止剤のブリードアウトによってクリーン性が低下してしまう。したがって、特許文献1〜3に記載の方法では、ポリエチレン積層フィルムとして必要な優れた透明性、光沢性、コシ、耐ブロッキング性及びクリーン性といった特性を併せて発現しているとはいえず、市場の要求レベルを満足するには至っていない。従って、優れた透明性、光沢性、耐ブロッキング性及び強いコシ、並びに優れたクリーン性を兼ね備えたポリエチレン積層フィルムの開発が強く望まれている。
本発明者らは、上記問題の解決のために鋭意検討した結果、特定の密度及びMFRを有する組成物を表層及び表層と直接接する内層に配すると共に、フィルム全体としてのノルマルヘプタン抽出率を所定の上限以下に調節することにより、高透明性、高光沢性、高耐ブロッキング性、強いコシ、及び優れたクリーン性を併せ持つ物性バランスに優れたポリエチレン積層フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は以下の態様を包含する。
[1] 少なくとも3つの層を有し、かつ下記(1)〜(6)の条件を満たすポリエチレン積層フィルム:
(1)両表層が、935〜968kg/mの密度を有するポリエチレン樹脂組成物からなること、
(2)表層と直接接する内層のいずれもが、937〜970kg/mの密度を有するポリエチレン樹脂組成物からなること、
(3)表層と直接接する内層を構成するポリエチレン樹脂組成物の密度が、その表層を構成するポリエチレン樹脂組成物の密度よりも2kg/m以上高いこと、
(4)表層と直接接する内層を構成するポリエチレン樹脂組成物のMFRが、その表層を構成するポリエチレン樹脂組成物のMFRよりも0.2g/10分以上1.7g/10分以下低いこと
(5)ポリエチレン積層フィルムのノルマルヘプタン抽出率が0.9wt%以下であること、及び
(6)両表層を構成するポリエチレン樹脂組成物が、メタロセン型触媒及び液体助触媒を用いて得られるエチレン重合体又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体であること
[2] 両表層のヘイズ改良率が40%以上である[1]に記載のポリエチレン積層フィルム。
[3] 両表層のグロス改良率が40%以上である、[1]または[2]に記載のポリエチレン積層フィルム。
[4] 両表層を構成するポリエチレン樹脂組成物中のブロッキング防止剤、スリップ剤及び酸化防止剤の濃度がそれぞれ10ppm以下であり、かつ表層同士のブロッキングフォースが0.2g/cm以下である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルム。
[5] 表層と直接接する内層の厚さの合計が、フィルム全体の厚さの60〜80%である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルム
[6] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルムから形成された医薬品・医療品包装フィルム。
[7] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルムから形成された電気・電子材料包装フィルム。
本発明によれば、高い表面光沢性、透明性、耐ブロッキング性、及び強いコシ、並びに優れたクリーン性を有するポリエチレン樹脂の積層フィルムを提供することができる。
ポリエチレン積層フィルムの両表層及びこれらの表層と直接接する内層にポリエチレンA1を使用した場合における微分干渉像(写真)である。 ポリエチレン積層フィルムの両表層にポリエチレンA1を使用し、これらの表層と直接接する内層にポリエチレンA2を使用した場合における微分干渉像(写真)である。 ポリエチレン積層フィルムの両表層にポリエチレンA1を使用し、これらの表層と直接接する内層にポリエチレンA3を使用した場合における微分干渉像(写真)である。 図1の写真に対応したイメージ図である。 図2の写真に対応したイメージ図である。 図3の写真に対応したイメージ図である。
以下、本発明を詳細に説明する。本実施形態のポリエチレン積層フィルムは、表層、及び表層と直接接する内層を含む3層以上のポリエチレン積層フィルムである。このようなポリエチレン積層フィルムは、空冷インフレーション法、水冷インフレーション法、Tダイキャスト法等の公知の方法で製造することができる。汎用性の点からインフレーション法で製造されるポリエチレン積層フィルムが好ましく、特に空冷インフレーション法で製造されるポリエチレン積層フィルムがより好適である。空冷インフレーション法とは、押出機の先端にリングダイス(またはクロスヘッドダイ)と呼ばれる環状のリップを持つ金型を設置し、チューブ状に材料を押し出して連続的に成型する。より具体的には、リングダイスの中央に空気孔が設置されており、ここから圧搾空気を吹き込んでチューブを膨張させ、ピンチロールと呼ばれるローラーで引っ張りながら冷却してフィルムを巻き取ることによって、ポリエチレン積層フィルムを製造することができる。
本実施形態で、ポリエチレン積層フィルムの表層とは、空冷インフレーション、水冷インフレーションの場合は、環状ダイスの中心側の面(層)、及びその反対面(層)である。また、Tダイキャスト法の場合は、Tダイを出た直後に水冷ロールに接触する面(層)、及びその反対面(層)である。また、ポリエチレン積層フィルムの表層と直接接する内層とは、2つの表層のいずれか又は両方と接している層のことである。従って、フィルムの積層数が4層以上である場合は、表層と直接接する内層は別々に2層存在する。
本実施形態の2つの表層を構成するポリエチレン樹脂組成物は、フィルムのクリーン性、更には表面光沢性、透明性、コシ及び耐ブロッキング性を保ち、しわの発生を防止する観点から、密度が935kg/m以上であり、好ましくは密度が940kg/m以上である。また、2つの表層を構成するポリエチレン樹脂組成物は、フィルム伸度低下や、引裂き強度低下を防止する観点から、密度が968kg/m以下であり、好ましくは964kg/m以下、さらに好ましくは960kg/m以下である。なお、本明細書でのポリエチレン樹脂組成物の密度は、JIS K7112:1999に準拠して測定した値を意味する。
表層に用いられるポリエチレン樹脂は、メタロセン型触媒、チーグラー型触媒、フィリップス触媒を用いて、種々のプロセスにより、エチレン単独もしくはC〜C12のα−オレフィンを共重合して得られる樹脂であって、フィルム成形可能なものが好ましい。
エチレンの単独重合体またはエチレンとα−オレフィンとの共重合体の製造のために用いられるメタロセン型触媒について説明する。このようなメタロセン型触媒としては、以下に記載するメタロセン担持触媒(a)及び液体助触媒成分(b)からなるオレフィン重合用触媒を使用することが好ましい。
該重合法において用いられるメタロセン担持触媒(a)としては、(ア)担体物質、(イ)有機アルミニウム、(ウ)環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物、及び(エ)該環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物と反応して触媒活性を発現する錯体を形成可能な活性化剤から調製されたメタロセン担持触媒を用いるのが好ましい。特に、(ウ)の環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物中の遷移金属は、チタニウムが好ましい。
次に、メタロセン担持触媒(a)の各構成成分について説明する。(ア)担体物質としては、有機担体、無機担体のいずれでもよい。有機担体としては、好ましくは(1)炭素数2〜20のα−オレフィンの重合体、例えばエチレン樹脂や、プロピレン樹脂、ブテン−1樹脂、エチレン−プロピレン共重合体樹脂、エチレン−ヘキセン−1共重合体樹脂、プロピレン−ブテン−1共重合体樹脂、エチレン−ヘキセン−1共重合体等、(2)芳香族不飽和炭化水素共重合体、例えばスチレン樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂等、(3)極性基含有重合体樹脂、例えばアクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、アクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、アミド樹脂、カーボネート樹脂等である。無機担体としては、(4)無機酸化物、例えば、SiO、Al、MgO、TiO、B、CaO、ZnO、BaO、ThO,SiO−MgO、SiO−Al、SiO−MgO、SiO−Vなど、(5)無機ハロゲン化合物、例えばMgCl、AlCl,MnCl等、(6)無機の炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、例えば、NaCO,KCO、CaCO、MgCO、Al(SO、BaSO、KNO、Mg(NO等、(7)水酸化物、例えばMg(OH)、Al(OH)、Ca(OH)等が例示される。最も好ましい担体物質はSiO2である。
(ア)の担体物質の粒子径は、任意であるが、一般的には1μm〜3000μmである。粒子の分散性の見地から、粒子形分布は好ましくは10〜1000μmの範囲内である。
上記(ア)担体物質は、必要に応じて(イ)有機アルミニウム化合物で処理される。好ましい有機アルミニウム化合物としては、一般式(−Al(R)O−)で示される直鎖状、あるいは環状重合体(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/またはRO基で置換されたものも含む。nは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である。)等が挙げられる。具体例としては、Rがメチル基、エチル基、イソブチルエチル基であるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、イソブチルエチルアルモキサン等があげられる。
更にその他の有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルハロゲノアルミニウム、セスキアルキルハロゲノアルミニウム、アルメニルアルミニウム、ジアルキルハイドロアルミニウム、セスキアルキルハイドロアルミニウムなどがあげられる。
その他の有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルハロゲノアルミニウム、セスキメチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライドなどのセスキアルキルハロゲノアルミニウム、エチルアルミニウムジクロライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドなどをあげることができる。これらの中で最も好ましい有機アルミニウム化合物は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドである。
メタロセン担持触媒(a)は、例えば下記式(1)で示される(ウ)環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物を含む。
式中、Mは1つ以上の配位子Lとη5結合をしている酸化数+2、+3、+4の長周期型周期律表第4族の遷移金属である。特に、遷移金属はチタニウムが好ましい。
Lは、環状η結合性アニオン配位子であり、各々独立にシクロペンタジエニル基、インデニル基、テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基、テトラヒドロフルオレニル基、またはオクタヒドロフルオレニル基である。これらの基は、20個までの非水素原子を含む炭化水素基、ハロゲン、ハロゲン置換炭化水素基、アミノヒドロカルビル基、ヒドロカルビルオキシ基、ジヒドロカルビルアミノ基、ジヒドロカルビルフォスフィノ基、シリル基、アミノシリル基、ヒドロカルビルオキシシリル基及びハロシリル基から各々独立に選ばれる1〜8の置換基を任意に有していてもよく、さらには2つのLが20個までの非水素原子を含むヒドロカルバジイル、ハロヒドロカルバジイル、ヒドロカルビレンオキシ、ヒドロカルビレンアミノ、シラジイル、ハロシラジイル、アミノシランなどの2価の置換基により結合されていてもよい。
Xは、各々独立に、60までの非水素原子を有する、1価のアニオン性σ結合型配位子、Mと2価で結合する2価のアニオン性σ結合型配位子、またはM及びLに各々1個ずつの価数で結合する2価のアニオンσ結合型配位子である。
X’は、各々独立に炭素数4乃至40からなるフォスフィン、エーテル、アミン、オレフィン、及び/又は共役ジエンから選ばれる中性ルイス塩基配位性化合物である。
lは1または2の整数である。pは0、1又は2の整数である。Xが1価のアニオン性σ結合型配位子又はM及びLに各々1個ずつの価数で結合する2価のアニオン性σ結合型配位子であるとき、pはMの形式酸化数よりもl以上少なく、またはXがMと2価で結合する2価のアニオン性σ結合型配位子であるとき、pはMの形式酸化数よりもl+1以上少ない。qは0、1または2である。遷移金属化合物としては、上記式(1)でl=1の場合が好ましい。
例えば、遷移金属化合物の好適な例は、下記式(2)で表される。
式中、Mは、形式酸化数+2、+3又は+4のチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、特にチタニウムが好ましい。
は各々独立に、水素、炭化水素基、シリル基、ゲルミル基、シアノ基、ハロゲン、又はこれらの複合基であり、各々20までの非水素原子を有することができる。又近接するR同士がヒドロカルバジイル、シラジイル、またはゲルマジイル等の2価の誘導体を形成して環状となっていてもよい。
X"は、各々独立に、ハロゲン、炭化水素基、ヒドロカルビルオキシ基、ヒドロカルビルアミノ基、またはシリル基であり、各々20までの非水素原子を有しており、また、2つのX"が炭素数5乃至30の中性共役ジエン、もしくは2価の誘導体を形成してもよい。
Yは、−O−、−S−、−NR−、−PR−であり、Zは、−SiR −、−CR −、−SiR SiR −、−CR CR −、−CR=CR−、−CR SiR −または−GeR −であり、ここで、Rは、各々独立に炭素数1乃至12のアルキル基又はアリール基である。又、nは1乃至3の整数である。
さらに、遷移金属化合物のより好適な例は、下記式(3)および下記式(4)で表される。
式中、Rは各々独立に、水素、炭化水素基、シリル基、ゲルミル基、シアノ基、ハロゲン、又はこれらの複合基であり、各々20までの非水素原子を有することができる。また、遷移金属Mは、チタニウム、ジルコニウムまたはハフニウムであり、チタニウムが好ましい。
Z、Y、X及びX’の定義は、前出のとおりである。pは0,1又は2であり、qは0又は1である。但し、pが2でqが0のとき、Mの酸化数は+4であり、且つXはハロゲン、炭化水素基、ヒドロカルビルオキシ基、ジヒドロカルビルアミノ基、ジヒドロカルビルフォスフィド基、ヒドロカルビルスルフィド基、シリル基またはこれらの複合基であり、20までの非水素原子を有している。
また、上記式中で、pが1でqが0のとき、Mの酸化数は+3であり、且つXはアリル基、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェニル基または2−(N,N−ジメチル)−アミノベンジル基から選ばれる安定化アニオン配位子であるか、あるいはMの酸化数は+4であり、かつXは2価の共役ジエンの誘導体であるか、あるいはMとXは共にメタロシクロペンテン基を形成している。
また、上記式中で、pが0でqが1のとき、Mの酸化数は+2であり、且つX’は中性の共役或いは非共役ジエンであって任意に1つ以上の炭化水素で置換されていてもよく、該X’は40までの炭素原子を含み得るものであり、Mとπ型錯体を形成している。
さらに、遷移金属化合物として最も好適な例は、下記式(5)及び下記式(6)で表される。
式中、Rは各々独立に、水素または炭素数1乃至6のアルキル基である。Mはチタニウムであり、Yは、−O−、−S−、−NR−、−PR−であり、Zは、−SiR −、−CR −、−SiR SiR −、−CR CR −、−CR=CR−、−CR SiR−または−GeR −であり、ここで、Rは、各々独立に水素、或いは炭化水素基、ヒドロカルビルオキシ基、シリル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基またはこれらの複合基である。該Rは、20までの非水素原子を有することができ、又必要に応じてZ中の2つのR同士またはZ中のRとY中のRが環状となっていてもよい。
pは0,1又は2であり、qは0又は1である。但し、pが2でqが0のとき、Mの酸化数は+4であり、且つXは各々独立にメチル基またはヒドロベンジル基である。
また、上記式中で、pが1でqが0のとき、Mの酸化数は+3であり、且つXが2−(N,N−ジメチル)−アミノベンジル基であるか、或いはMの酸化数が+4であり、かつXが2−ブテン−1,4−ジイルである。
また、上記式中で、pが0でqが1のとき、Mの酸化数は+2であり、且つX’は1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエンまたは1,3−ペンタジエンである。これらのジエン類は、金属錯体を形成する非対称ジエン類であり、実際には各幾何異性体の混合物である。
また、メタロセン担持触媒(a)は、(エ)遷移金属化合物と反応して触媒活性を発現する錯体を形成可能な活性化剤を含む。通常メタロセン担持触媒においては、遷移金属化合物と上記活性化剤により形成される錯体が、触媒活性種として高いオレフィン重合活性を示す。
活性化剤としては、例えば下記式(7)で定義される化合物があげられる。
式中、[L−H]d+はプロトン付与のブレンステッド酸であり、Lは中性ルイス塩基である。[Mtd−は相溶性の非配位性アニオンであり、Mは周期律表第5族乃至15族から選ばれる金属またはメタロイドであり、Qは各々独立にヒドリド、ジアルキルアミド基、ハライド、アルコキサイド基、アリロキサイド基、炭化水素基、炭素数20までの置換炭化水素基であり、ハライドであるQは1個以下である。mは1乃至7の整数であり、tは2乃至14の整数であり、dは1乃至7の整数であり、t−m=dである。
活性化剤のより好ましい例は、下記式(8)で定義される化合物である。
式中、[L−H]d+はプロトン付与のブレンステッド酸であり、Lは中性ルイス塩基である。[M(Gu(T−H)d−は相溶性の非配位性アニオンであり、Mは周期律表第5族乃至15族から選ばれる金属またはメタロイドであり、Qは各々独立にヒドリド、ジアルキルアミド基、ハライド、アルコキサイド基、アリロキサイド基、炭化水素基、炭素数20までの置換炭化水素基であり、ハライドであるQは1個以下である。GはM及びTと結合するr+1の価数を持つ多価炭化水素基であり、TはO、S、NRまたはPRであり、ここでRはヒドロカルビル基、トリヒドロカルビルシリル基、トリヒドロカルビルゲルマニウム基、もしくは水素である。
mは1乃至7の整数であり、wは0乃至7の整数であり、uは0または1の整数であり、rは1乃至3の整数であり、zは1乃至8の整数であり、w+z−m=dである。
活性化剤のさらに好ましい例は、下記式(9)で定義される化合物である。
式中、[L−H]はプロトン付与のブレンステッド酸であり、Lは中性ルイス塩基である。[BQは相溶性の非配位性アニオンであり、Bはホウ素原子、Qはペンタフルオロフェニル基であり、Qは置換基としてOH基を1つ有する炭素数6乃至20の置換アリール基である。
これらの活性化剤に用いられる非配位性アニオンの具体例としては、トリフェニル(ヒドロキシフェニル)ボレート、ジフェニル−ジ(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリフェニル(2,4−ジヒドロキシフェニル)ボレート、トリ(p−トリル)フェニル(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(2,4−ジメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(3,5−ジメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(3,5−ジ−トリフルオロメチルフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル、)(2−ヒドロキシエチル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−ヒドロキシブチル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−ヒドロキシ−シクロヘキシル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−(4’−ヒドロキシフェニル)フェニル)ボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)ボレート等があげられる。最も好ましいのは、トリス(ペンタフルオロフェニル)(ヒドロキシフェニル)ボレートである。
他の好ましい相溶性の非配位性アニオンの具体例としては、上記例示のボレートのヒドロキシ基がNHRで置き換えられたボレートがあげられる。ここでRは好ましくはメチル基、エチル基またはtert−ブチル基である。
また、上記の活性化剤に用いられるプロトン付与性のブレンステッド酸の具体例としては、例えば、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリ(n−ブチル)アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリ(i−ブチル)アンモニウム、およびトリ(n−オクチル)アンモニウム、ジエチルメチルアンモニウム、ジブチルメチルアンモニウム、ジブチルエチルアンモニウム、ジヘキシルメチルアンモニウム、ジオクチルメチルアンモニウム、ジデシルメチルアンモニウム、ジドデシルメチルアンモニウム、ジテトラデシルメチルアンモニウム、ジヘキサデシルメチルアンモニウム、ジオクタデシルメチルアンモニウム、ジイコシルメチルアンモニウム、ビス(水素化タロウアルキル)メチルアンモニウム等のような、トリアルキル基置換型アンモニウムカチオンがあげられる。また、N,N−ジメチルアニリニウム、N,N−ジエチルアニリニウム、N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリニウム、N,N−ジメチルベンジルアニリニウムなどのようなN,N−ジアルキルアニリニウムカチオンも好適である。
次に、液体助触媒成分(b)の調製方法について説明する。液体助触媒成分(b)は、炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物であり、下記式(10)で示される炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物[C1]と、アミン、アルコール、シロキサン化合物から選ばれる化合物[C2]との反応によって合成される。
(M(Mg)(R(R (10)
〔式中、Mは周期律表第1〜3族に属する金属原子であり、RおよびRは炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、a、b、c、dは次の関係を満たす実数である。すなわち、0≦a、0<b、0≦c、0≦d、c+d>0、e×a+2b=c+dである(ただし、eはMの原子価である)。〕
有機マグネシウム化合物[C1]と化合物[C2]との反応は、特に制限はないが、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等の不活性反応媒体中、室温〜150℃の間で反応させることによって行われることが好ましい。この反応の順序については特に制限はなく、有機マグネシウム化合物[C1]中に化合物[C2]を添加する方法、化合物[C2]に有機マグネシウム化合物[C1]を添加する方法、または両者を同時に混合する方法のいずれの方法も好ましい。有機マグネシウム化合物[C1]と化合物[C2]との量比については特に制限はないが、反応により合成される液体助触媒成分(b)に含まれる全金属原子(有機マグネシウム化合物[C1]に含まれる全金属原子)に対する化合物[C2]のモル比は、0.01〜2であることが好ましく、0.1〜1であることがさらに好ましい。
液体助触媒成分(b)は、単独で使用してもよいし二種類以上混合して使用してもよい。液体助触媒成分(b)は不純物のスカベンジャーとして用いられる。この液体助触媒成分(b)は、高濃度であっても重合活性を低下させることが少なく、したがって広い濃度範囲で高い重合活性を発現させることができる。このため、液体助触媒成分(b)を含むオレフィン重合用触媒は、重合活性の制御が容易である。
重合に使用する際の液体助触媒成分(b)の濃度については特に制限はないが、液体助触媒成分(b)に含まれる全金属原子のモル濃度が0.001mmol/リットル以上10mmol/リットル以下であることが好ましく、0.01mmol/リットル以上5mmol/リットル以下であることがさらに好ましい。0.001mmol/リットル以上とすることによって、不純物のスカベンジャーとしての作用を十分に奏することができる一方、10mmol/リットル以下とすることによって、重合活性の低下を防止することができる。
次に、有機マグネシウム化合物[C1]について説明する。有機マグネシウム化合物[C1]は、上記(10)式で表される。なお、(10)式は、炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウムの錯化合物の形として示されているが、(RMgおよびこれらと他の金属化合物との錯体の全てを包含するものである。記号a、b、c、dの関係式e×a+2b=c+dは、金属原子の原子価と置換基との化学量論性を示している。
上記(10)式中、R、Rで表される炭化水素基は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニル基、トリル基であることが好ましい。これらの中でも、アルキル基であることがさらに好ましく、一級のアルキル基であることがより好ましい。
上記(10)式中で、a>0の場合、金属原子Mとしては、周期律表第1〜3族からなる群に属する金属元素が使用でき、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ベリリウム、亜鉛、ホウ素、アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、特にアルミニウム、ホウ素、ベリリウム、亜鉛が好ましい。
金属原子Mに対するマグネシウムのモル比b/aは、特に限定されないが、0.1以上50以下の範囲が好ましく、0.5以上10以下の範囲がさらに好ましい。上記式(10)中で、R、Rは、次に示す三つの群(イ)、(ロ)、(ハ)のいずれか一つであることがさらに好ましい。
(イ)R、Rの少なくとも一方が炭素原子数4〜6である二級または三級のアルキル基であること、好ましくはR、Rがともに炭素原子数4〜6であり、少なくとも一方が二級または三級のアルキル基であること。
(ロ)R、Rが炭素原子数の互いに相異なるアルキル基であること、好ましくはRが炭素原子数2または3のアルキル基であり、Rが炭素原子数4以上のアルキル基であること。
(ハ)R、Rの少なくとも一方が炭素原子数6以上の炭化水素基であること、好ましくはR、Rが共に炭素原子数6以上のアルキル基であること。
以下、R、Rの例を具体的に示す。(イ)において炭素原子数4〜6である二級または三級のアルキル基としては、1−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルペンチル基、1−エチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−エチルプロピル基等が挙げられ、1−メチルプロピル基が特に好ましい。(ロ)において、炭素原子数2または3のアルキル基としてはエチル基、プロピル基が挙げられ、エチル基が特に好ましい。また炭素原子数4以上のアルキル基としては、ブチル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基等が挙げられ、ブチル基、ヘキシル基が特に好ましい。(ハ)において、炭素原子数6以上のアルキル基としては、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニル基等が挙げられ、アルキル基である方が好ましく、ヘキシル基が特に好ましい。
一般にアルキル基の炭素原子数を増やすと炭化水素溶媒に溶けやすくなるが、溶液の粘性が高くなる傾向であり、必要以上に長鎖のアルキル基を用いることは取り扱い上好ましくない。なお、上記有機マグネシウム化合物は炭化水素溶液として用いられるが、該溶液中にエーテル、エステル、アミン等のコンプレックス化剤がわずかに含有され、あるいは残存していても差し支えなく用いることができる。
次に、化合物[C2]について説明する。この化合物は、アミン、アルコール、シロキサン化合物から選ばれる化合物である。
上記のアミン化合物としては、特に制限はないが、脂肪族、脂環式ないし芳香族アミンが好ましい。具体的には、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、トリヘキシルアミン、オクチルアミン、ジオクチルアミン、トリオクチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N、N−ジメチルアニリン、トルイジン、等が挙げられる。
上記のアルコール化合物としては、特に制限はないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1,1−ジメチルエタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2−メチルペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−エチル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−エチル−4−メチル−1−ペンタノール、2−プロピル−1−ヘプタノール、2−エチル−5−メチル−1−オクタノール、1−オクタノール、1−デカノール、シクロヘキサノール、フェノールが好ましい。これらの中でも、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ヘキサノールがさらに好ましい。
上記のシロキサン化合物としては、特に制限はないが、下記式(11)で表される構成単位を有するシロキサン化合物が好ましい。
(式中、RおよびRは、水素または炭素原子数1〜30の炭化水素基、および炭素数1〜40の置換された炭化水素基なる群より選ばれる基である。)
上記式中の炭化水素基としては、特に制限はないが、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニル基、トリル基、ビニル基が好ましい。また、置換された炭化水素基には特に制限はないが、トリフルオロプロピル基が好ましい。
このシロキサン化合物は、1種類または2種類以上の構成単位から成る2量体以上の鎖状または環状の化合物の形で用いることができる。このシロキサン化合物としては、対称ジヒドロテトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサン、ペンタメチルトリヒドロトリシロキサン、環状メチルヒドロテトラシロキサン、環状メチルヒドロペンタシロキサン、環状ジメチルテトラシロキサン、環状メチルトリフルオロプロピルテトラシロキサン、環状メチルフェニルテトラシロキサン、環状ジフェニルテトラシロキサン、(末端メチル封塞)メチルヒドロポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、(末端メチル封塞)フェニルヒドロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンが好ましい。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムの両表層を構成するポリエチレン樹脂組成物中において、被包装物への防汚性を損なわずかつ被包装物表面を傷つけない観点から、ブロッキング防止剤の濃度は10ppm以下、スリップ剤の濃度は10ppm以下、酸化防止剤の濃度は10ppm以下であることが好ましい。ブロッキング防止剤、スリップ剤及び酸化防止剤のそれぞれを10ppm以下とすることによって、被包装物表面の傷つけ防止、被包装物への防汚性の維持が可能となる。なお、ここで言うブロッキングとは、巻取や、袋の重ね置きで、フィルム同士が密着し、すべりにくくなったり、剥がれなくなることであり、巻取の状態でブロッキングが生じると包装機にかかりにくくなるなどの問題が生じる。また袋の状態では、袋同士が剥がれにくくなったり、開口性が悪くなる。
ブロッキング防止剤としては、アルミノケイ酸塩、タルク、珪藻土、カオリン、クレー等が挙げられる。スリップ剤としては、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、アルコールの脂肪酸エステル、ワックス、高級脂肪酸アマイド、シリコーン油、ロジン等が挙げられる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。フェノール酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(ジブチルヒドロキシトルエン)、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン等;リン系酸化防止剤としては、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−t−ブチルフェニルフォスファイト)等が挙げられる。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムは、フィルム開口性の観点から、表層同士のブロッキングフォースが好ましくは0.2g/cm以下であり、より好ましくは0.1g/cm以下である。表層同士とは、複数の積層フィルム間の同じ組成の表層同士または異なる組成の表層同士である。ここでいうブロッキングフォースとは、ASTM D1893に準拠して、一定環境条件で荷重をかけてフィルムの開口性を測定した値である。
表層のポリエチレン樹脂組成物に含まれてもよい樹脂以外の成分としては、特に限定されるわけではないが、本発明の効果を損なわない程度の範囲で、帯電防止剤、中和剤、顔料、着色剤、光安定剤、結晶核剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
帯電防止剤、中和剤、顔料、着色剤等は、フィルム表面に実質的にブリードアウトしない場合は10ppm以上含有していてもよい。帯電防止剤としては、高分子型の帯電防止剤が好ましく、非イオン性やイオン性または両性の活性剤やその混合物が挙げられる。これらの帯電防止剤は、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。中和剤としては、各種のステアリン酸金属塩、ハイドロタルサイト等が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムの表層と直接接する内層の各々を構成するポリエチレン樹脂組成物は、フィルムのクリーン性、更には表面光沢性、透明性、コシ及び耐ブロッキング性を保ち、しわの発生を防止する観点から、密度が937kg/m以上であり、好ましくは940kg/m以上であり、さらに好ましく942kg/m以上である。また、内層の各々を構成するポリエチレン樹脂組成物は、フィルム伸度低下や、引裂き強度低下を防止する観点から、密度が970kg/m以下であり、好ましくは967kg/m以下、さらに好ましくは964kg/m以下である。
ポリエチレン積層フィルムの表層と直接接する内層の各々を構成するポリエチレン樹脂組成物は、ポリエチレン以外の樹脂を含んでよい。この内層に含まれる高密度ポリエチレンの含有量は、フィルム伸度低下又は引裂き強度低下を抑制する観点から、樹脂全含有質量に対して好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。高密度ポリエチレン以外に用いられる樹脂としては、例えば直鎖状低密度ポリエチレンや高圧法低密度ポリエチレン等が挙げられる。溶出性の観点から、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。
ポリエチレン積層フィルムの透明性及び面光沢の改良効果の観点から、表層と直接接する内層に含まれるポリエチレン樹脂組成物は、その表層に含まれるポリエチレン樹脂組成物よりも、2kg/m以上密度が高く、好ましくは3kg/m以上密度が高く、さらに好ましくは4kg/m以上密度が高い。さらに、ポリエチレン積層フィルムの透明性、表面光沢及びノルマルヘプタン抽出率の改良効果の観点から、表層と直接接する内層に含まれるポリエチレン樹脂組成物のJIS K7210:1999コードDメルトフローレート(以下MFRと記す)は、その表層に含まれるポリエチレン樹脂のMFRよりも、0.2g/10分以上低く、好ましくは0.3g/10分以上低い。
なお、ポリエチレン積層フィルムが3層の場合は、表層と直接接する内層に含まれるポリエチレン樹脂組成物は、両表層に含まれるポリエチレン樹脂のいずれとも、密度及びMFR値において上記関係を満たす必要がある。一方、ポリエチレン積層フィルムが4層以上の場合、表層と直接接する内層に含まれるポリエチレン樹脂組成物はいずれも、その内層が接している表層に含まれるポリエチレン樹脂組成物と、密度及びMFR値において上記関係を満たす必要がある。
ポリエチレン積層フィルムにおいて、表層と直接接する内層のいずれもが、その表層との間で、密度差及びMFR差について前記基準を満たすことによって、透明性及び表面光沢の改良効果が得られ、さらにノルマルヘプタン抽出率が低減しクリーン性が良好になる。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムの表層と直接接する内層に用いられるポリエチレン樹脂は、上記の密度の範囲およびMFR差の関係を満たしうるものであれば、エチレン単独からなるホモポリマーであっても、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとからなる共重合ポリマーであってもよい。エチレンと共重合させる炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、6−メチル−ヘプテン−1などが挙げられる。また、これらの2種類以上を、任意の比率でドライブレンドあるいはメルトブレンドしたものであってもよい。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムは、透明性向上の観点から、ヘイズ改良率が、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上である。
ヘイズ改良率は、表層及び表層と直接接する内層に同一の原料を用いて製膜したポリエチレン積層フィルムのヘイズ値(透明性の指標)を基準にして、表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いた場合のポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を評価する。ヘイズ改良率は次式で定義される。
ヘイズ改良率(%)=(Ha−Hb)/Hb×100
ここで、両表層が同じ原料からなるポリエチレン積層フィルムを評価する場合、表層及び表層と直接接する内層に同一原料を用いたポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を測定し、Haとする。両表層が異なる原料からなるポリエチレン積層フィルムを評価する場合、各表層と同じ原料を、両表層及び表層と直接接する内層に用いたポリエチレン積層フィルムのヘイズ値をそれぞれ測定し、得られるヘイズ値を比較して高い値をHaとする。また、Hbは、表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いたポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を示す。なお、本明細書におけるヘイズ値は、ASTM D1003に準じて測定した値を意味する。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムは、光沢性向上の観点から、グロス改良率が、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは60%以上である。
グロス改良率は、表層及び表層と直接接する内層に同一の原料を用いて製膜したポリエチレン積層フィルムのグロス値(表面光沢性の指標)を基準にして、表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いた場合のポリエチレン積層フィルムのグロス値を評価する。グロス改良率は次式で定義される。グロス値は、それぞれの表層面側から測定する。
グロス改良率(%)=(Gb−Ga)/Gb×100
Gaは、評価する面の表層と同じ原料を、表層及び表層と直接接する内層に用いた積層フィルムの、該表層面側のグロス値を示す。Gbは、評価するフィルムの面の表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いた場合の該表層面側のグロス値を示す。なお、本明細書におけるグロス値は、ASTM D523(2457)に準じて、入射角20°で測定した値を意味する。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムは、内容物を充填する際のフィルムの取り扱い易さの観点から、フィルムのコシが高い方が良い。このポリエチレン積層フィルムの引張割線弾性率(規定ひずみ2%)は、好ましくは400MPa以上、より好ましくは450MPa以上である。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムは、フィルムのクリーン性の低下による被包装物に対する汚染を防止する観点から、ノルマルヘプタンを溶媒としてソックスレー抽出を行った場合のノルマルヘプタン抽出率が、2wt%以下であり、より好ましくは1.5wt%以下である。なお、ポリエチレン積層フィルムのノルマルヘプタン抽出率の数値が低いほど、フィルムからの内容物への移行が少なく、クリーン性が良好であると言える。
本実施形態のポリエチレン積層フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、経済性、使いやすさの点から、フィルム全体の厚さが、好ましくは5〜250μmであり、より好ましくは10〜200μm、さらに好ましくは10〜150μmである。また、本実施形態のポリエチレン積層フィルムの層間厚み比率は、特に限定されるものではないが、成形性バランスや生産性の点から、表層と直接接する内層の厚さの合計が、フィルム全体の厚さの20〜80%であることが好ましい。
本発明の他の実施形態として、5層以上からなるポリエチレン積層フィルムの場合、本発明の効果の範囲を損なわない範囲で、上記の条件を満たす表層及び表層と直接接する内層以外の層を更に含有しても良い。前記表層及び表層と直接接する内層以外の層としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、アイオノマーを含む層等が挙げられる。
本発明によるポリエチレン積層フィルムが所期の効果を奏するメカニズムについては明らかではないが、以下のように考えることができる。ただし、本発明は以下の理論に拘束されるものではない。
ポリエチレン積層フィルムは、押出機にてポリマーを溶融させダイスから押出した後に引き伸ばし、外部の雰囲気によって冷却、固化することによって製造される。ポリエチレン積層フィルムの製造においては、冷却にともない結晶化が進行して球晶が生成されるが、冷却により球晶サイズが変化し、フィルムの透明性が変化する場合がある。球晶サイズは、分子量、分子量分布、密度などの樹脂の構造によって変化し、冷却時間、冷却温度などの樹脂の加工条件によっても変化する。例えばインフレーションフィルムの場合は、冷却時のエアーの温度によってフィルムの透明性が変化することが一般的に知られている。
また、外部エアーにてフィルムを冷却する際は、外部エアーの温度及びエアーの当たり方によって、冷却が必ずしも均一とは限らない。そのため、結晶の成長が不均一となり、結果としてフィルムの表面に細かな凹凸ができ、フィルムの表面光沢及び透明性が低下する。一般的には外部ヘイズが高くなる。
しかしながら、本発明のポリエチレン積層フィルムは、表層及び表層と直接接する内層の密度及びMFRの組み合わせを上記のとおり設定することで、表層と直接接する内層から、もしくは表層及びこれと直接接する内層の界面付近から結晶化が起こり、この結晶を基点として表層の結晶化が進行する。そのため、表層の球晶サイズが小さく、かつ均一に球晶が生成されて、外部ヘイズが小さくなり、ポリエチレン積層フィルムの透明性及び表面光沢が飛躍的に改良されると考えられる。
このような理論を確認するため、OLYMPUS製BX51N−33−PHU−D顕微鏡にて、ポリエチレン積層フィルムの断面をミクロトームにて20μm厚みに切削した後、ノマルスキープリズムを使用した微分干渉像より球晶を確認した。微分干渉像を、写真1(図1)、写真2(図2)及び写真3(図3)として示す。また、写真1〜3に対応したイメージ図を図4〜6として示す。
写真1は、両表層および表層と直接接する内層にA1原料(密度941kg/cm、MFR2.5g/10分のポリエチレン(実施例参照))を使用したポリエチレン積層フィルムの微分干渉像であり、球晶サイズが比較的大きい事が確認される。写真2は、A1原料を両表層とし、表層と直接接する内層にA2原料(密度946kg/cm、MFR1.3g/10分のポリエチレン(実施例参照))を使用したポリエチレン積層フィルム(本発明の条件を満たす)であり、両表層部および表層と直接接する内層の球晶が小さいことが確認される。また、写真3は、A1原料を両表層に用いて表層と直接接する内層にA3原料(密度947kg/cm、MFR5.0g/10分のポリエチレン(実施例参照))を使用したポリエチレン積層フィルムの微分干渉像であり、球晶サイズが比較的大きい事が確認される。
写真1〜3は、いずれも両表層にA1原料を用いたものであり、両表層と直接接する内層に用いた原料により両表層の球晶サイズが異なる事が確認される。写真2(本発明の条件を満たすポリエチレン積層フィルム)では、球晶サイズが他よりも小さくなることによって、透明性及び表面光沢性およびクリーン性が改良されると考えられる。
本発明による表層及び表層と直接接する内層を含む3層以上のポリエチレン積層フィルムの製造方法は、表層用として密度が935〜968kg/mのポリエチレン樹脂組成物、表層と直接接する内層用として密度937〜970kg/mのポリエチレン樹脂組成物をそれぞれ溶融混練し、共押出した後冷却固化する工程を含む。ここで、表層と直接接する内層用のポリエチレン樹脂組成物は、これと接している表層に含まれるポリエチレン樹脂組成物よりも、2kg/m以上高い密度、及び0.2g/10分以上低いMFR値を各々有する。溶融混練温度としては、160℃〜200℃が好ましい。ブロー比は、製膜安定性の観点から1.5〜3.0が好ましい。
本発明のポリエチレン積層フィルムについて、以下実施例に沿って具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例および比較例におけるインフレーション成形用のポリエチレン樹脂の製造、インフレーション成形、及び当該樹脂及びポリエチレン積層フィルムの物性評価は、以下の方法によって実施した。実施例および比較例で用いたポリエチレン原料の種類及び物性を表1に記載する。
[メタロセン触媒の調製]
<メタロセン担持触媒(a)の調製>
シリカP−10[富士シリシア社(日本国)製](商標)を、窒素雰囲気下、400℃で5時間焼成し、脱水した。エトキシジエチルアルミニウムを表面水酸基と反応させてエタンガスを発生させ、ガスビュレットを用いて、発生したエタンガスの量を測定した。発生したエタンガスの量に基づいて脱水シリカの表面水酸基の初期量を求めたところ、1.3mmol/g−SiOであった。容量1.8リットルのオートクレーブにおいて、この脱水シリカ40gをヘキサン800cc中に分散させ、スラリーを得た。得られたスラリーを攪拌下50℃に保ちながら、トリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(濃度1mol/リットル)を60cc加え、その後2時間攪拌し、トリエチルアルミニウムとシリカの表面水酸基とを反応させ、トリエチルアルミニウム処理されたシリカと上澄み液とを含み、該トリエチルアルミニウム処理されたシリカの全ての表面水酸基がつぶされている成分[D]を得た。その後、得られた反応混合物中の上澄み液をデカンテーションによって除去することにより、上澄み液中の未反応のトリエチルアルミニウムを除去した。その後、ヘキサンを適量加え、トリエチルアルミニウム処理されたシリカのヘキサンスラリー800ccを得た。
一方、[(N−t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)ジメチルシラン]チタニウム−1,3−ペンタジエン(以下、「チタニウム錯体」という)200mmolをアイソパーE[エクソンケミカル社(米国)製の炭化水素混合物の商品名]1000ccに溶解し、予めトリエチルアルミニウムとジブチルマグネシウムより合成した組成式AlMg6(C(n−C12の1mol/リットルヘキサン溶液を20cc加え、更にヘキサンを加えてチタニウム錯体濃度を0.1mol/リットルに調整し、成分[E]を得た。
また、ビス(水素化タロウアルキル)メチルアンモニウム−トリス(ペンタフルオロフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)ボレート(以下、「ボレート」と略称する)5.7gをトルエン50ccに添加して溶解し、ボレートの100mmol/リットルトルエン溶液を得た。このボレートのトルエン溶液にエトキシジエチルアルミニウムの1mol/リットルヘキサン溶液5ccを室温で加え、さらにヘキサンを加えてトルエン溶液中のボレート濃度が70mmol/リットルとなるようにした。その後、室温で1時間攪拌し、ボレートを含む反応混合物を得た。
ボレートを含むこの反応混合物46ccを、上で得られた、成分[D]のスラリー800ccに15〜20℃で攪拌しながら加え、ボレートを物理吸着によりシリカに担持した。こうして、ボレートを担持したシリカのスラリーが得られた。さらに上で得られた成分[E]のうち32ccを加え、3時間攪拌し、チタニウム錯体とボレートとを反応させた。こうしてシリカと上澄み液とを含み、触媒活性種が該シリカ上に形成されているメタロセン担持触媒(a)を得た。
<液体助触媒成分(b)の調製>
有機マグネシウム化合物[C1]として、AlMg(C(n−C12で示される有機マグネシウム化合物を使用した。これと反応させるシロキサン化合物[C2]として、メチルヒドロポリシロキサン(25℃における粘度20センチストークス)を使用した。
200ccのフラスコに、ヘキサン40ccとAlMg(C(n−C12を、MgとAlの総量として37.8mmolを攪拌しながら添加し、25℃でメチルヒドロポリシロキサン2.27g(37.8mmol)を含有するヘキサン40ccを攪拌しながら添加し、その後80℃に温度を上げて3時間、攪拌下に反応させることにより、液体助触媒成分(b)を調製した。
上記のメタロセン担持触媒(a)及び液体助触媒成分(b)を組み合わせたものをメタロセン触媒として用い、メタロセン触媒系高密度ポリエチレンA1の調製を行った。
[メタロセン触媒系高密度ポリエチレンA1の調製]
上記により得られたメタロセン触媒、溶媒として精製したヘキサン、モノマーとしてエチレン及びブテン−1、分子量調整剤として水素を用いて反応を行った。反応温度は77℃として、エチレン、ブテン−1、水素の混合ガス(ガス組成はブテン−1とエチレン+ブテン−1のモル比が0.40%、水素とエチレン+水素のモル比が0.25%を維持できるように調節)から、全圧を0.98MPaとしてエチレン・α−オレフィンとの共重合体を重合した。重合により得られたエチレン・α−オレフィンとの共重合体は、日本製鋼(株)社製押出機(スクリュー径65mm、L/D=28)を用い、200℃にて押出して造粒した。得られたエチレン・α−オレフィン共重合体A1は、分子量分布(Mw/Mn)が4.0、密度が941kg/m、MFRが2.5g/10分であった。
[メタロセン触媒系高密度ポリエチレンA2の調製]
エチレン、ブテン−1、水素の混合ガス組成(ガス組成はブテン−1とエチレン+ブテン−1のモル比が0.27%、水素とエチレン+水素のモル比が0.20%を維持できるように調節)を変えた以外は、メタロセン触媒系高密度ポリエチレンA1の調製と同様に操作し、エチレン・α−オレフィンとの共重合体を得た。得られたエチレン・α−オレフィン共重合体A2は、分子量分布(Mw/Mn)が4.1、密度が946kg/m、MFRが1.3g/10分であった。
[メタロセン触媒系高密度ポリエチレンA3の調製]
反応温度を70℃として、エチレン、ブテン−1、水素の混合ガス組成(ガス組成はブテン−1とエチレン+ブテン−1のモル比が0.26%、水素とエチレン+水素のモル比が0.28%を維持できるように調節)を変えた以外は、メタロセン触媒系高密度ポリエチレンA1の調製と同様に操作し、エチレン・α−オレフィンとの共重合体を得た。得られたエチレン・α−オレフィン共重合体A3は、分子量分布(Mw/Mn)が4.0、密度が947kg/m、MFRが5.0g/10分であった。
[チーグラー触媒の調製]
充分に窒素置換された15リットルの反応器に、トリクロルシランを2mol/リットルのノルマルヘプタン溶液として3リットル仕込み、攪拌しながら65℃に保ち、続いて、組成式AlMg(C(n−C6.4(On−C5.6で示される有機マグネシウム成分のノルマルヘプタン溶液7リットル(マグネシウム換算で5mol)を1時間かけて加え、更に65℃にて1時間攪拌下反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、n−ヘキサン7リットルで4回洗浄を行い、固体物質スラリーを得た。この固体を分離・乾燥して分析した結果、固体1グラム当たり、Mg 7.45mmolを含有していた。
このうち固体500gを含有するスラリーを、n−ブチルアルコール1mol/リットルのn−ヘキサン溶液0.93リットルとともに、攪拌下50℃で1時間反応させた。反応終了後上澄みを除去し、7リットルのn−ヘキサンで1回洗浄した。このスラリーを50℃に保ち、ジエチルアルミニウムクロリド1mol/リットルのn−ヘキサン溶液1.3リットルを攪拌下加えて1時間反応させた。反応終了後上澄みを除去し、7リットルのn−ヘキサンで2回洗浄した。このスラリーを50℃に保ち、ジエチルアルミニウムクロリド1mol/リットルのn−ヘキサン溶液0.2リットルおよび四塩化チタン1mol/リットルのn−ヘキサン溶液0.2リットルを加えて、2時間反応させた。反応終了後上澄みを除去し、固体触媒を単離し、遊離のハロゲンが検出されなくなるまでヘキサンで洗浄した。この固体触媒は2.3重量%のチタンを有していた。
[チーグラー触媒系高密度ポリエチレンB1の調製]
上記により得られたチーグラー触媒を用い、単段重合プロセスにおいて、容積230リットルの重合器で重合を行った。重合温度は85℃、重合圧力は0.98MPaとした。この重合器に、合成したチーグラー触媒を0.3g/hrの速度で、トリイソブチルアルミニウムを15mmol/hr、ヘキサンを60リットル/hrの速度で導入した。これに、エチレン、水素、プロピレンの混合ガス(ガス組成はプロピレンとエチレン+プロピレンのモル比が3.30%、水素とエチレン+水素のモル比が26%を維持できるように調節)を導入し、エチレン・α−オレフィンとの共重合体を重合した。重合により得られたエチレン・α−オレフィンとの共重合体は、日本製鋼(株)社製押出機(スクリュー径65mm、L/D=28)を用い、200ppmのフェノール系酸化防止剤と共に、200℃にて押出して造粒した。得られたエチレン・α−オレフィン共重合体B1は、分子量分布(Mw/Mn)が7.0、密度が952kg/m、MFRが1.0g/10分であった。
[チーグラー触媒系高密度ポリエチレンB2の調製]
エチレン、プロピレンの混合ガス(ガス組成はプロピレンとエチレン+プロピレンのモル比が0.55%を維持できるように調節)を変えた以外は、チーグラー触媒系高密度ポリエチレンB1の調製と同様に操作し、エチレン・α−オレフィンとの共重合体を得た。得られたエチレン・α−オレフィン共重合体B2は、分子量分布(Mw/Mn)が9.7、密度が959kg/m、MFRが0.8g/10分であった。
[低密度ポリエチレンC1の調製]
チューブラーリアクターにて、重合平均温度260℃、重合圧力270MPa、開始剤にt−ブチルパーオキシオクテートを用い、低密度ポリエチレンを重合した。得られた低密度ポリエチレンは、分子量分布(Mw/Mn)が3.6、密度が929kg/m、MFRが1.3g/10分であった。
[線状低密度ポリエチレンD1の調製]
旭化成ケミカルズ株式会社製サンテックTM−LL LM2020(登録商標)(分子量分布(Mw/Mn)が4.0、MFR=2.1g/10min 密度=920kg/m)に2000ppmのフェノール系酸化防止剤を混合したものを使用した。
[インフレーション成形方法]
住友重機械モダン株式会社製の3種3層インフレーションフィルム製造装置(押出機3台:スクリュー径50mm、スクリュー:L(押出しスクリュー長)/D(押出しスクリュー直径)=28、ダイス:3種3層スパイラルダイス、リップ径、125mm、リップ間隙、2.5mm、エアーリング:デュアルリップ、φ125用、固定式)を用いて、シリンダー温度180℃、ダイス温度180℃にて、3層合計押出量を29.5kg/時間とし、ブロー比2.4で、インフレーション成形を行い、ポリエチレン積層フィルムを得た。
[物性評価方法]
ポリエチレン積層フィルム及び各層のポリエチレン樹脂組成物の物性評価方法は、以下の通りである。なお、ポリエチレン積層フィルムの物性評価は、製膜したフィルムを温度23℃、湿度50%の環境中に24時間以上静置した後に行った。
(1)メルトフローレイト(MFR)
JIS K7210:1999(コードD 温度=190℃、荷重=2.16kg)に準拠して測定した。
(2)密度
JIS K7112:1999に準拠して、密度勾配管法(23℃)で測定した。
(3)ヘイズ値
株式会社村上色彩技術研究所製 HAZE METER HM−150を使用し、ASTM D1003に準じて測定した。測定したヘイズ値は、フィルムの透明性の評価に用いた。
(4)ヘイズ改良率
ヘイズ改良率は、表層及び表層と直接接する内層に同一の原料を用いて製膜したポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を基準にして、接している表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いた場合のポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を評価する。ヘイズ改良率は次式で定義される。
ヘイズ改良率(%)=(Ha−Hb)/Hb×100
両表層が同じ原料からなるポリエチレン積層フィルムを評価する場合、表層及び表層と直接接する内層に同一原料を用いたポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を測定し、Haとする。両表層が異なる原料からなるポリエチレン積層フィルムを評価する場合、各表層と同じ原料を、両表層及び表層と直接接する内層に用いたポリエチレン積層フィルムのヘイズ値をそれぞれ測定し、得られるヘイズ値を比較して高い値をHaとする。また、Hbは、接している表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いたポリエチレン積層フィルムのヘイズ値を示す。
(5)グロス値
株式会社村上色彩技術研究所製 GLOSS METER GM−26Dを使用し、ASTM D523(2457)に準じて、入射角20°で測定した。測定したグロスは、フィルムの表面光沢性の評価に用いた。
(6)グロス改良率
グロス改良率は、表層及び表層と直接接する内層に同一の原料を用いて製膜したポリエチレン積層フィルムのグロス値を基準にして、表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いた場合のポリエチレン積層フィルムのグロス値を評価する。グロス改良率は次式で定義される。グロス値は、それぞれの表層面側から測定する。
グロス改良率(%)=(Gb−Ga)/Gb×100
Gaは、評価する面の表層と同じ原料を、表層及び表層と直接接する内層に用いたポリエチレン積層フィルムの、該表層面側のグロス値を示す。Gbは、評価するフィルムの面の表層と異なる原料を表層と直接接する内層に用いた場合の該表層面側のグロス値を示す。
表1に記載の原料を表層、表層と直接接する内層の共通原料として使用し、これらの原料を各押出機(表層用、表層と直接接する内層用)にて180℃に溶融させて3層用ダイスに導入し、空冷インフレーション成形を行い、厚さ20μm(4μm/12μm/4μm)および60μm(12μm/36μm/12μm)で製膜し、ポリエチレン積層フィルムを得た。ここで、環状ダイスの中心側の面(層)を表層1とし、表層1の反対面(層)を表層2とした。表2に得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を示した。なお、この結果をヘイズ改良率およびグロス改良率の基準値とした。
(7)ブロッキングフォース
同じポリエチレン積層フィルムを2つ用意し、ASTM D1893に準拠してフィルムの表層同士のブロッキングフォースを測定した。
(8)コシ
ポリエチレン積層フィルムを用いて、オリエンテック(株)製引張試験機RTC−1310AにてJIS K−7127−1989に準拠した引張割線弾性率(規定ひずみ2%)測定を行った。フィルムの引取方向に対して平行方向を縦方向(MD方向)、垂直方向を横方向(TD方向)として、引張割線弾性率の平均値をコシの指標とした。
(9)ノルマルヘプタン抽出率
ポリエチレン積層フィルムを用い、ノルマルヘプタン(広島和光社製、特級)を溶媒として、ソックスレー抽出法により抽出率の評価を行った。評価方法は、ポリエチレン積層フィルム800cmを円筒ろ紙中に仕込み、50℃の乾燥器中にて24時間乾燥させた後、円筒ろ紙およびポリエチレン積層フィルムをソックスレー抽出装置にセットし、還流回数25回/1時間にてソックスレー抽出を6時間行った。次に円筒ろ紙および積層フィルムを80℃、3時間減圧乾燥した後、以下の式にてノルマルヘプタン抽出率を求めた。
ノルマルヘプタン抽出率(%)=(抽出前の積層フィルム重量−抽出後の積層フィルム重量)/抽出前の積層フィルム重量×100
(10)分子量分布
GPCから求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)を分子量分布とした。GPC測定は、ウォーターズ社製GPCV2000を用い、カラムは昭和電工(株)製UT−807(1本)と東ソー(株)製GMHHR−H(S)HT(2本)を直列に接続して使用し、移動相トリクロロベンゼン(TCB)、カラム温度140℃、流量1.0ml/分、試料濃度20mg/15ml(TCB)、試料溶解温度140℃、試料溶解時間2時間の条件で行った。分子量の校正は、東ソー(株)製標準ポリスチレンのMwが1050〜206万の範囲の12点で行い、それぞれの標準ポリスチレンのMwに係数0.43を乗じてポリエチレン換算分子量とし、溶出時間とポリエチレン換算分子量のプロットから一次校正直線を作成し、分子量を決定した。
[実施例1]
A1を両表層の共通原料として用い、表層と直接接する内層にB1を使用した。これらの原料を各押出機(表層1用、表層と直接接する内層用、表層2用)にて180℃に溶融させて3層用ダイスに導入し、空冷インフレーション成形を行い、厚さ20μmのポリエチレン積層フィルム(表層1/表層と直接接する内層/表層2=4/12/4μm)を得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
[実施例2]
実施例1と同じ原料構成として、原料を各押出機(表層1用、表層と直接接する内層用、表層2用)にて180℃に溶融させて3層用ダイスに導入し、空冷インフレーション成形を行い、厚さ60μmのポリエチレン積層フィルム(表層1/表層と直接接する内層/表層2=12/36/12μm)を得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
[実施例3〜4]
表層と直接接する内層の原料をB2もしくはA2に変更した以外は実施例2と同様にしてポリエチレン積層フィルムを得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
[実施例5]
A2を両表層の共通原料として用い、表層と直接接する内層にB1を使用した以外は実施例2と同様にしてポリエチレン積層フィルムを得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
比較例1
A3を両表層の共通原料として用い、表層と直接接する内層にB1を使用した以外は実施例2と同様にしてポリエチレン積層フィルムを得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
実施例6
A1を表層2の原料、A2を表層1の原料として用い、表層と直接接する内層にB1を使用した以外は実施例2と同様にしてポリエチレン積層フィルムを得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
比較例2
A1を表層2の原料、A3を表層1の原料として用い、表層と直接接する内層にB1を使用した以外は実施例2と同様にしてポリエチレン積層フィルムを得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表3に示す。
比較例3
表4に記載の原料および層構成にて、実施例1と同様にして厚さ20μmの積層フィルム(表層1/表層と直接接する内層/表層2=4/12/4μm)を得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表4に示す。
比較例4〜10
表4に記載の原料および層構成にて、実施例2と同様にして厚さ60μmの積層フィルム(表層1/表層と直接接する内層/表層2=12/36/12μm)を得た。得られたポリエチレン積層フィルムの各種物性の評価結果を表4に示す。
上記実施例及び比較例の結果から、本発明によるポリエチレン積層フィルムは、高透明性、高光沢性、高耐ブロッキング性、及び強いコシ、並びに良好なクリーン性を併せ持つことが分かった。
本発明のポリエチレン積層フィルムは、高透明性、高光沢性、高耐ブロッキング性、及び強いコシ、並びに優れたクリーン特性を併せ持つ各種包装材料として好適に用いられる。

Claims (7)

  1. 少なくとも3つの層を有し、かつ下記(1)〜(6)の条件を満たすポリエチレン積層フィルム:
    (1)両表層が、935〜968kg/mの密度を有するポリエチレン樹脂組成物からなること、
    (2)表層と直接接する内層のいずれもが、937〜970kg/mの密度を有するポリエチレン樹脂組成物からなること、
    (3)表層と直接接する内層を構成するポリエチレン樹脂組成物の密度が、その表層を構成するポリエチレン樹脂組成物の密度よりも2kg/m以上高いこと、
    (4)表層と直接接する内層を構成するポリエチレン樹脂組成物のMFRが、その表層を構成するポリエチレン樹脂組成物のMFRよりも0.2g/10分以上1.7g/10分以下低いこと
    (5)ポリエチレン積層フィルムのノルマルヘプタン抽出率が0.9wt%以下であること、及び
    (6)両表層を構成するポリエチレン樹脂組成物が、メタロセン型触媒及び液体助触媒を用いて得られるエチレン重合体又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体であること
  2. 両表層のヘイズ改良率が40%以上である、請求項1に記載のポリエチレン積層フィルム。
  3. 両表層のグロス改良率が40%以上である、請求項1または2に記載のポリエチレン積層フィルム。
  4. 両表層を構成するポリエチレン樹脂組成物中のブロッキング防止剤、スリップ剤及び酸化防止剤の濃度がそれぞれ10ppm以下であり、かつ表層同士のブロッキングフォースが0.2g/cm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルム。
  5. 表層と直接接する内層の厚さの合計が、フィルム全体の厚さの60〜80%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルムから形成された医薬品・医療品包装フィルム。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエチレン積層フィルムから形成された電気・電子材料包装フィルム。
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