JP4931187B2 - Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物およびその組成物からなるtダイ成形フィルム - Google Patents
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Description
[1] メタロセン触媒より製造され下記(A−1)〜(A−3)、(A−4)特性を満たす(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体20〜80重量%と、下記(B−1)〜(B−2)の特性を満たす(B)高圧法低密度ポリエチレン80〜20重量%とからなり、密度が935〜970kg/m3、190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが4〜12g/10分、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーより得られる換算分子量103以下の占有率が全体の1.0重量%以下、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1で測定したときの溶融粘度が1300〜2100poise、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1に対するせん断速度4sec−1の溶融粘度比が3〜19であり、スリップ剤、酸化防止剤、充填剤をいずれも実質的に含まないことを特徴とするTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物。
(A−1)密度が935kg/m3以上である。
(A−2)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが10〜70g/10分である。
(A−3)炭素数18、20の炭化水素成分量が80ppm以下である。
(A−4)メタロセン触媒が、少なくとも担体物質、有機アルミニウム化合物、活性水素を有するボレート化合物、シクロペンタジエン化合物および、周期律表第IV族の遷移金属化合物から調製されたメタロセン担持触媒(a)、および下記式
(M 1 ) a (Mg) b (R 4 ) c (R 5 ) d (10)
〔式中、M 1 は周期律表第1〜3族に属する金属原子であり、R 4 およびR 5 は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、a、b、c、dは次の関係を満たす実数である。0≦a、0<b、0≦c、0≦d、c+d>0、e×a+2b=c+d(ただし、eはM 1 の原子価)〕で示される炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物とアミン、アルコール、シロキサン化合物から選ばれる化合物との反応によって合成される、炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物である液体助触媒成分(b)である。
(B−1)密度が910〜930kg/m3である。
(B−2)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1〜30g/10分である。
[2] [1]に記載のTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルム。
本発明のTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物は、メタロセン触媒より製造され下記(A−1)〜(A−3)の特性を満たす(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体20〜80重量%と、下記(B−1)〜(B−2)の特性を満たす(B)高圧法低密度ポリエチレン80〜20重量%とからなり、密度が935〜970kg/m3、190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが4〜12g/10分、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーより得られる換算分子量103以下の占有率が全体の1.0重量%以下、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1で測定したときの溶融粘度が1300〜2100poise、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1に対するせん断速度4sec−1の溶融粘度比が3〜19であることを特徴とするTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物。
(A−1)密度が935kg/m3以上である。
(A−2)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが10〜70g/10分である。
(A−3)炭素数18、20の炭化水素成分量が150ppm以下である。
(B−1)密度が910〜930kg/m3である。
(B−2)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1〜30g/10分である。
該重合法において用いられるメタロセン担持触媒とは、(ア)担体物質、(イ)有機アルミニウム、(ウ)環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物、及び(エ)該環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物と反応して触媒活性を発現する錯体を形成可能な活性化剤から調製されたメタロセン担持触媒を用いるのが好ましい。特に(ウ)の環状η結合性アニオン配位子を有する遷移金属化合物中の遷移金属はチタニウムが好ましい。
次に、本発明における液体助触媒成分(b)の調製方法について説明する。本発明においては、液体助触媒成分(b)は下記の式(10)で示される炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物[C1]とアミン、アルコール、シロキサン化合物から選ばれる化合物[C2]との反応によって合成される、炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物である。
(M1)a(Mg)b(R4)c(R5)d (10)
〔式中、M1は周期律表第1〜3族に属する金属原子であり、R4およびR5は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、a、b、c、dは次の関係を満たす実数である。0≦a、0<b、0≦c、0≦d、c+d>0、e×a+2b=c+d(ただし、eはM1の原子価)〕
本発明においては、有機マグネシウム化合物[C1]と化合物[C2]との反応には特に制限はないが、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等の不活性反応媒体中、室温〜150℃の間で反応させることによって行われることが好ましい。この反応の順序については特に制限はなく、有機マグネシウム化合物[C1]中に化合物[C2]を添加する方法、化合物[C2]に有機マグネシウム化合物[C1]を添加する方法、または両者を同時に添加する方法のいずれの方法も好ましい。有機マグネシウム化合物[C1]と化合物[C2]との反応比率については特に制限はないが、反応により合成される液体助触媒成分(b)に含まれる全金属原子に対する化合物[C2]のモル比は0.01〜2であることが好ましく、0.1〜1であることがさらに好ましい。
本発明においては、この炭化水素基には特に制限はないが、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニル基、トリル基、ビニル基が好ましい。また、置換された炭化水素基には特に制限はないが、トリフルオロプロピル基が好ましい。
[Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物の造粒]
Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物は、日本製鋼(株)社製押出機(スクリュー径65mm、L/D=28)を用い、200℃にて、押出し量30kg/時間で押出して造粒する(以後造粒物をペレットと表記する)。
[Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物からなるTダイ成形フィルムの製法]
造粒したTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物を、山口製作所製Tダイ(スクリュー径30mm、ダイス300mm幅)を用い、シリンダー温度200℃、ダイス温度210℃、押出し量10kg/時間、引き取り速度10m/分で厚さ70ミクロンメートルのTダイ成形フィルムを成形した。
[評価方法]
物性測定方法、評価方法は以下の通りである。また、◎、○を合格とし、△、×を不合格とした。
(1)メルトマスフローレイト(MFR)測定
JIS K7210:1999(温度=190℃、荷重=2.16kg)
(2)密度測定
JIS K7112:1999
(3)分子量測定
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す。)から換算分子量103以下の以下の占有率を求める。GPC測定は、ウォーターズ社製GPCV2000を用い、カラムは昭和電工(株)製UT−807(1本)と東ソー(株)製GMHHR−H(S)HT(2本)を直列に接続して使用し、移動相トリクロロベンゼン(TCB)、カラム温度140℃、流量1.0cc/分、試料濃度20mg/15cc(TCB)、試料溶解温度140℃、試料溶解時間2時間の条件で行う。分子量の校正は、東ソー(株)製標準ポリスチレンの重量平均分子量が1050〜206万の範囲の12点で行い、それぞれの標準ポリスチレンの重量平均分子量に係数0.43を乗じてポリエチレン換算分子量とし、溶出時間とポリエチレン換算分子量のプロットから一次校正直線を作成し、分子量を決定する。換算分子量103以下の以下の占有率は、下記の式(12)より表される。
換算分子量103以下の以下の占有率=103以下の分子量/ポリエチレン系樹脂組成物
の分子量×100 (12)
(4)炭素数18、20の炭化水素成分量測定
(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体ペレット10g、クロロホルム40ccを密閉されたSUS製容器中で、85℃、2時間抽出する。和光純薬工業(株)特級n−オクタデカンならびに和光純薬工業(株)特級n−エイコサンのクロロホルム溶液、上記抽出液は、島津製作所(株)製ガスクロマトグラフGC−14Bに内径3.2mm、有効長1.1m、島津製作所(株)製SiliconeOV−17を充填したカラムを用い、インジェクション温度250℃、カラム温度160℃の条件下で、上記標準試薬のピークエリア比から炭素数18、20の炭化水素成分量を算出する。
(5)溶融粘度測定
0.77mm径、長さ50.80mm、流入角90度のキャピラリーを備えた東洋精機(株)製キャピログラフ1Cを用い、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1、4sec−1の時の溶融粘度を測定し、MVRを算出する。
(6)押出し負荷測定
上記Tダイ成形において、押出し量とモーター負荷の比(kg/時間×アンペア)を以下の評価基準で評価する。
1.0〜1.10:○
0.9〜1.0:△
0.9未満:×
(7)ネックイン測定
上記Tダイ成形において、得られたフィルムの両耳ネックイン距離の和をネックイン(mm)とし、以下の評価基準で評価する。
30〜40mm:○
40〜50mm:△
50mm以上:×
(8)フィッシュアイ測定
上記Tダイを用いて、密度が923kg/m3、190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが5.0g/10分である高圧法低密度ポリエチレンを押出し量10kg/時間で1時間成形する。1時間後にTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物を、押出し量10kg/時間、引き取り速度10m/分で1時間成形し、得られる厚さ70ミクロンメートルのTダイ成形フィルムのフィッシュアイを以下の評価基準で目視評価する(フィッシュアイは茶色や黒色に着色したもので、サイズは0.2mm以上のサイズをカウントし、単位は個数/1600cm2で評価する)。
20個/1600cm2〜50個/1600cm2:○
50個/1600cm2〜200個/1600cm2:△
200個/1600cm2以上:×
(9)コシの測定
上記Tダイ成形フィルムサンプルを用いて、オリエンテック(株)製引張試験機RTC−1310Aを用い、JISK−7127−1989に準拠した引張割線弾性率(規定ひずみ2%)測定を行なう。縦方向、横方向の引張割線弾性率の平均値をコシの指標とし、以下の評価基準で評価する。
300〜400MPa:○
200〜300MPa:△
200MPa以下:×
(10)粉測定
上記Tダイ成形フィルムサンプルを50℃で72時間加熱し、23℃で1時間冷却した後、固定ロールに貼りつけた黒色のフェルト布に引取速度8m/分で100mのフィルムサンプルを接触させ、フィルムサンプルの粉をフェルト布上に集積させる。集積した粉の量や集積状態を目視観察し、粉の発生がない、またはわずかに発生しているが集積が部分的である場合には低粉性が優れると評価する。一方、粉が多く発生しており、フィルムとフェルト布が接触し始める部分に帯状に連続的に集積している場合には低粉性が劣ると評価する。粉の量や集積状態が両者の中間であれば、低粉性はやや優れると評価する。また、「低粉性が優れる」、「低粉性がやや優れる」を合格とし、「低粉性が劣る」を不合格とした。
(実施例1)
[メタロセン担持触媒(a)の調製]
シリカP−10[富士シリシア社(日本国)製]を、窒素雰囲気下、400℃で5時間焼成し、脱水した。脱水シリカの表面水酸基の量は、1.3mmol/g−SiO2であった。容量1.8リットルのオートクレーブにこの脱水シリカ40gをヘキサン800cc中に分散させ、スラリーを得た。得られたスラリーを攪拌下50℃に保ちながらトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(濃度1mol/リットル)を60cc加え、その後2時間攪拌し、トリエチルアルミニウムとシリカの表面水酸基とを反応させ、トリエチルアルミニウム処理されたシリカと上澄み液とを含み、該トリエチルアルミニウム処理されたシリカの全ての表面水酸基がつぶされている成分[D]を得た。その後、得られた反応混合物中の上澄み液をデカンテーションによって除去することにより、上澄み液中の未反応のトリエチルアルミニウムを除去した。その後、ヘキサンを適量加え、トリエチルアルミニウム処理されたシリカのヘキサンスラリー800ccを得た。
[液体助触媒成分(b)の調製]
有機マグネシウム化合物[C1]として、AlMg6(C2H5)3(n−C4H9)12で示される有機マグネシウム化合物を使用した。化合物[C2]として、メチルヒドロポリシロキサン(25℃における粘度20センチストークス)を使用した。
[(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体の調製]
上記により得られたメタロセン担持触媒(a)と液体助触媒成分(b)は触媒移送ラインに連鎖移動剤として必要量の水素を供給することで水素を接触させて重合反応器に導入し、溶媒として精製したヘキサン、モノマーとしてエチレン及びブテン−1を用いた。反応温度は75℃としてエチレン、ブテン−1、水素の混合ガス(ガス組成はブテン−1とエチレン+ブテン−1のモル比が0.04%、水素とエチレン+水素のモル比が0.0053%を維持できるように調節)を全圧が0.8MPaで(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を重合した。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体は密度が959kg/m3、MFRが26.8g/10分、炭素数18、20の炭化水素成分量が35ppmであった。
[(B)低密度ポリエチレンの調製]
チューブラーリアクターにて、重合平均温度250℃、重合圧力250MPa、開始剤にt−ブチルパーオキシオクテートを用い(B)低密度ポリエチレンを重合した。得られた(B)低密度ポリエチレンは密度が922kg/m3、MFRが1.1g/10分であった。
[ペレットの調製]
上記により得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体は、日本製鋼(株)社製押出機(スクリュー径65mm、L/D=28)を用い、200℃にて押出して造粒し、(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体と(B)エチレン重合体がそれぞれ60重量%、40重量%となるようにメルトブレンドを行い、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物を得た。得られたTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物ペレットは、密度が943kg/m3、MFRが8.3g/10分、換算分子量103以下の占有率が全体の0.4%、せん断速度1065sec−1で測定したときの溶融粘度が1663poise、MVRが6.7であった。
[フィルムの調製]
上記により得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体ペレットと(B)低密度ポリエチレンペレットからなるTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物は、山口製作所製Tダイ(スクリュー径30mm、ダイス300mm幅)を用い、シリンダー温度200℃、ダイス温度210℃、押出し量10kg/時間でTダイ成形フィルムを成形し、厚さ70ミクロンメートルのTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(実施例2)
実施例1と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、重合温度、重合圧力、開始剤を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表1記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(実施例3)
混合ガス中のエチレン、ブテン−1および水素の混合ガス組成を変えたこと以外は実施例1と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、実施例1と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表1記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(実施例4)
実施例1と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、オートクレーブリアクターにて、重合平均温度260℃、重合圧力150MPa、開始剤にt−ブチルパーオキシアセテートを用い(B)低密度ポリエチレンを重合した。得られた(B)低密度ポリエチレンは密度が918kg/m3、MFRが2.0g/10分であった。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表1記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(実施例5〜7)
混合ガス中のエチレン、ブテン−1および水素の混合ガス組成を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、重合温度、重合圧力、開始剤を変えたこと以外は、実施例4と同様に操作し、表1記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表1記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(比較例1)
混合ガス中のエチレン、ブテン−1および水素の混合ガス組成を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表2記載の(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、(B)低密度ポリエチレンは用いなかった。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体は実施例1と同様に操作し、Tダイ成形フィルムを得た。
(比較例2)
(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体は用いなかった。また、重合温度、重合圧力、開始剤を変えたこと以外は、実施例4と同様に操作し、表2記載の(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、Tダイ成形フィルムを得た。
(比較例3〜4)
混合ガス中のエチレン、ブテン−1および水素の混合ガス組成を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、重合温度、重合圧力、開始剤を変えたこと以外は、実施例4と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表2記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(比較例5)
混合ガス中のエチレン、ブテン−1および水素の混合ガス組成を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、重合温度、重合圧力、開始剤を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表2記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(比較例6)
実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンに、スリップ剤としてエルカ酸アミドを1500ppm、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(ジブチルヒドロキシトルエン)を1500ppm、充填剤としてタルクを1500ppm添加した後、実施例1と同様に操作し、表2記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
(比較例7)
[チーグラー触媒を用いたエチレン−α−オレフィン共重合体の製法]
充分に窒素置換された15リットルの反応器に、トリクロルシランを2mol/リットルのn−ヘプタン溶液として3リットル仕込み、攪拌しながら65℃に保ち、組成式AlMg6(C2H5)3(n−C4H9)6.4(On−C4H9)5.6で示される有機マグネシウム成分のn−ヘプタン溶液7リットル(マグネシウム換算で5mol)を1時間かけて加え、更に65℃にて1時間攪拌下反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、n−ヘキサン7リットルで4回洗浄を行い、固体物質スラリーを得た。この固体を分離・乾燥して分析した結果、固体1グラム当たり、Mg 7.45mmolを含有していた。
(比較例8)
実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体を得た。また、重合温度、重合圧力、開始剤を変えたこと以外は、実施例1と同様に操作し、表2記載のポリエチレン系樹脂組成物における(B)低密度ポリエチレンを得た。得られた(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体および(B)低密度ポリエチレンは実施例1と同様に操作し、表2記載のブレンド割合で調製し、Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルムを得た。
Claims (2)
- メタロセン触媒より製造され下記(A−1)〜(A−3)、(A−4)特性を満たす(A)エチレンとα−オレフィンとの共重合体20〜80重量%と、下記(B−1)〜(B−2)の特性を満たす(B)高圧法低密度ポリエチレン80〜20重量%とからなり、密度が935〜970kg/m3、190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが4〜12g/10分、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーより得られる換算分子量103以下の占有率が全体の1.0重量%以下、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1で測定したときの溶融粘度が1300〜2100poise、測定温度200℃、せん断速度1065sec−1に対するせん断速度4sec−1の溶融粘度比が3〜19であり、スリップ剤、酸化防止剤、充填剤をいずれも実質的に含まないことを特徴とするTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物。
(A−1)密度が935kg/m3以上である。
(A−2)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが10〜70g/10分である。
(A−3)炭素数18、20の炭化水素成分量が80ppm以下である。
(A−4)メタロセン触媒が、少なくとも担体物質、有機アルミニウム化合物、活性水素を有するボレート化合物、シクロペンタジエン化合物および、周期律表第IV族の遷移金属化合物から調製されたメタロセン担持触媒(a)、および下記式
(M 1 ) a (Mg) b (R 4 ) c (R 5 ) d (10)
〔式中、M 1 は周期律表第1〜3族に属する金属原子であり、R 4 およびR 5 は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、a、b、c、dは次の関係を満たす実数である。0≦a、0<b、0≦c、0≦d、c+d>0、e×a+2b=c+d(ただし、eはM 1 の原子価)〕で示される炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物とアミン、アルコール、シロキサン化合物から選ばれる化合物との反応によって合成される、炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物である液体助触媒成分(b)である。
(B−1)密度が910〜930kg/m3である。
(B−2)190℃、2.16kg荷重におけるメルトフローレートが0.1〜30g/10分である。 - 請求項1に記載のTダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物から得られるTダイ成形フィルム。
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JP2006093749A JP4931187B2 (ja) | 2006-03-30 | 2006-03-30 | Tダイ成形用ポリエチレン系樹脂組成物およびその組成物からなるtダイ成形フィルム |
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