JP5601762B2 - アウトリガ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、油圧シリンダで駆動される複数のアウトリガを有するアウトリガ装置に関する。
従来から、作業時の車体の安定性を保持するためにクレーン車などに設けるアウトリガ装置が知られている(特許文献1参照)。
かかるアウトリガ装置は、4つのジャッキ部と4つのスライド部とを有し、ジャッキ部は油圧シリンダを用いた油圧式ジャッキからなり、ジャッキシリンダのロッド側を鉛直下方に向けて設置したものである。
スライド部は、先端部にジャッキ部を設けたアウトリガアームと、このアウトリガアームを車幅方向へ進退させるスライドシリンダ等とを有している。
スライドシリンダおよびジャッキシリンダには油圧ポンプからの圧油が切換弁などを介して供給されることにより、アウトリガアームの進退駆動やジャッキシリンダの伸長駆動が行われる。
このアウトリガ装置では、スライドシリンダの縮小動作時(格納動作時)に、アウトリガアームの格納完了の数によって、油圧ポンプを駆動するエンジンの回転速度を変えるようにしている。すなわち、格納が未完了で格納動作中のスライドシリンダの数に応じて油圧ポンプからの供給油量を変えるものであり、その格納動作中のスライドシリンダの数が少なくなるにつれて供給油量を減少させていき、格納動作中のアウトリガアームの移動速度が急速に速まることを防止するものである。
一方、複数の油圧アクチュエータを複合操作するようにした建設機械の油圧駆動装置が知られている(特許文献2参照)。
かかる油圧駆動装置は、複数の油圧アクチュエータと可変容量油圧ポンプとの間に複数の流量制御弁と、これら各流量制御弁を操作する複数の操作手段と、各流量制御弁の上流側に介在する複数の電磁切換弁とを備え、各操作手段の操作量の総量に基づいて可変容量油圧ポンプの吐出量を制御するとともに、上記総量に各操作量の比である分流比を求め、予め定められた1サイクル期間に、各電磁切換弁の導通時間を分流比に応じてその導通時間が重ならないように振り分けるようにして、油圧ショベルをオペレータの意志通りに動かすようにしたものである。
特開平8−245180号公報 特開平5−106246号公報
しかしながら、特許文献1のアウトリガ装置では、格納が未完了のスライドシリンダの数に応じて供給油量を変えるものであるから、例えば4本全てが全縮でない状態において1本だけ操作する場合、供給油量が一定のままアウトリガを個別に操作すると、アウトリガアームの動作速度が増大してしまうとともに、格納が未完了のスライドシリンダの数によってその増大する動作速度も異なるので、その操作性が悪くなってしまうという問題がある。
また、特許文献2の油圧駆動装置は、駆動するアクチュエータの操作量に応じてポンプ容量が任意に変化するように構成されているため、この油圧駆動装置をアウトリガ装置に適用した場合、個々のアウトリガの操作量に応じてアウトリガアームの動作速度が変わってしまい、操作性が悪いという問題が発生する。
この発明の目的は、複数のアウトリガを備えたアウトリガ装置の操作性の向上を図ることにある。
請求項1の発明は、複数のアウトリガと、各アウトリガの張り出しと格納をそれぞれ行うとともに油圧源に接続された複数の油圧シリンダとを備えた作業機のアウトリガ装置であって、
前記油圧源を可変容量ポンプとし、
この可変容量ポンプの容量を制御する制御部を備え、
前記制御部は、全てのアウトリガの張り出しを所定の張り出し量まで行った後に1つのアウトリガの張り出しを行う場合、この張り出し開始時から張り出し完了までの間、前記複数のアウトリガの全ての張り出しを同時に行う場合の張り出し速度より、1つのアウトリガの張り出し速度が遅くなるように前記可変容量ポンプの容量を制御し、
又は、全てのアウトリガの格納を所定の格納量まで行った後に1つのアウトリガの格納を行う場合、この格納開始時から格納完了までの間、前記複数のアウトリガの全ての格納を同時に行う場合の格納速度より、1つのアウトリガの格納速度が遅くなるように前記可変容量ポンプの容量を制御することを特徴とする。
請求項3の発明は、複数のアウトリガと、各アウトリガの張り出しと格納をそれぞれ行うとともに油圧源に接続された複数の油圧シリンダとを備えた作業機のアウトリガ装置であって、
前記油圧源を可変容量ポンプとし、
この可変容量ポンプの容量を制御する制御部を備え、
前記各アウトリガは、作業機の側方に進退するスライド部と、上下方向に進退するジャッキ部とを有し、
前記各油圧シリンダは、前記スライド部を進退させるスライドシリンダと、前記ジャッキ部を進退させるジャッキシリンダとで構成され、
前記制御部は、駆動されるスライドシリンダ又はジャッキシリンダの数に応じて前記可変容量ポンプの容量を制御して、該スライドシリンダ及びジャッキシリンダの伸長動作開始時から伸長動作完了までの伸長動作時間及び縮小開始時から縮小完了までの縮小動作時間がその数に拘わらず一定となるようにしたことを特徴とする。
この発明によれば、複数のアウトリガを操作したときに、操作モードによって操作フィーリングに適した動作速度で操作を行うことができ、アウトリガの操作性の向上を図ることができる。
以下、この発明に係るアウトリガ装置を搭載したラフテレーンクレーンの最良の実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
[第1実施例]
図1は移動式クレーンであるラフテレーンクレーン(作業機)1を示すものであり、このラフテレーンクレーン1は、車体2と、この車体2を支持する前輪3および後輪4と、車体2の前部に設けられた左右一対のアウトリガ20,30と、車体2の後部に設けられた左右一対のアウトリガ40,50(図示せず)と、車体2上に水平旋回可能に設けられた旋回台(図示せず)に取り付けたブーム支持用ブラケット6と、このブーム支持用ブラケット6に起伏可能に取り付けられた伸縮ブーム7と、旋回台に取り付けられたクレーン作業・運転用のキャビン8等とを備えている。
伸縮ブーム7は、4つのブーム部をテレスコピックにはめ合わせて構成したものであり、図示しない伸縮シリンダにより伸縮し、起伏シリンダ9より起伏するものである。
アウトリガ20は、スライド部21とジャッキ部22とを有し、スライド部21は筒部21Aとこの筒部21A内に収納されるアウトリガアーム21Bとを有している。アウトリガアーム21Bは、スライドシリンダ21S(図2参照)により筒部21A内に格納されたり、この筒部21A内から突出して車体2の側方に張り出したりする。筒部21Aは、その後端部(図1において右端部)が軸支されて、後端部を中心に回動可能となっている。
ジャッキ部22は、車幅方向に広がるように斜め下方に延びた筒部22Aと、この筒部22A内に収納されるジャッキアーム22Bとを有し、ジャッキアーム22Bの下部がスライド部21の筒部21Aの先端部に連結されている。ジャッキアーム22Bは、ジャッキシリンダ22S(図2参照)によって筒部22A内に収納されたり、この筒部22A内から下方へ突出したりする。このジャッキアーム22Bの下方への突出により、筒部21Aが後端部を中心に反時計回りに回動し、これにより、アウトリガ20が車体2を持ち上げる状態に支持することになる。
ジャッキアーム22Bが筒部22A内に収納されると、スライド部21の筒部21Aは格納位置に移動されてほぼ水平状態となる。
他のアウトリガ30,40,50(図示せず)もアウトリガ20と同様な構成となっており、また、スライド部31,41,51(図示せず)やジャッキ部32,42,52(図示せず)もスライド部21やジャッキ部22と同様な構成となっているので、それらの説明は省略する。
図2は、アウトリガ20,30,40,50(以下、20〜50と表記する)のスライドシリンダ(油圧シリンダ)21S,31S,41S,51S(以下、21S〜51Sと表記する)とジャッキシリンダ(油圧シリンダ)22S,32S,42S,52S(以下、22S〜52Sと表記する)を動作させる油圧回路を示す。
図2において、100はラフテレーンクレーン1のメインポンプである可変容量ポンプ(油圧源)であり、この可変容量ポンプ100は原動機Mによって駆動される。可変容量ポンプ100の吐出口から延びる管路には6ポート3位置電磁切換弁などからなる張出格納方向切換弁101が設けられている。
102は可変容量ポンプ100の容量を切り換える容量切換弁である。この容量切換弁102は3ポート2位置電磁切換弁から構成されている。
103は原動機Mで駆動される固定容量ポンプであり、この固定容量ポンプ103の吐出口からの圧油はリリーフ弁104Aを備えたシーケンス減圧弁104を介して容量切換弁102へ供給されるようになっている。容量切換弁102が図示の中立位置にある場合、固定容量ポンプ103からの圧油は可変容量ポンプ100の容量切換部100Aに供給されず、可変容量ポンプ100の容量は最小となっている。容量切換弁102が図示の右位置にある場合、固定容量ポンプ103からの圧油はシーケンス減圧弁104および容量切換弁102を介して可変容量ポンプ100の容量切換部100Aに供給されて、可変容量ポンプ100の容量は切り換わって最大となる。
張出格納方向切換弁101は、図示の中立位置にある場合には可変容量ポンプ100からの圧油を他のアクチュエータへ供給し、図示の下側(張出側)にある場合には可変容量ポンプ100からの圧油を制御弁110〜113へ供給する。
各制御弁110〜113は、4ポート3位置切換弁からなり、その中立位置においてはスライドシリンダ21S〜51Sやジャッキシリンダ22S〜52Sには圧油が供給されない。
この実施例では、張出格納方向切換弁101と各制御弁110〜113の切換の組み合わせで、スライドシリンダ21S〜51Sおよびジャッキシリンダ22S〜52Sの張出動作および格納動作を切り換えるようになっており、以下にスライドシリンダ21S〜51Sの伸長動作、ジャッキシリンダ22S〜52Sの伸長動作、スライドシリンダ21S〜51Sの格納動作、ジャッキシリンダ22S〜52Sの格納動作の順に各弁の切換と各シリンダの動作を説明する。
張出格納方向切換弁101が図示の下側(張出側)にある場合、各制御弁110〜113が図示の上側(スライドシリンダ側)にあると、スライドシリンダ21S〜51Sのチューブ側に圧油が供給されるとともに、スライドシリンダ21S〜51Sのピストン手前のシリンダ室内の作動油が張出格納方向切換弁101を介してオイルタンクTに還流するのでスライドシリンダ21S〜51Sは伸長駆動される。
また、張出格納方向切換弁101が図示の下側(張出側)にある場合、各制御弁110〜113が図示の下側(ジャッキシリンダ側)にあると、ジャッキシリンダ22S〜52Sのチューブ側にパイロットチェックバルブ120〜123を介して圧油が供給されるとともに、ジャッキシリンダ22S〜52Sのロッド側の作動油が張出格納方向切換弁101を介してオイルタンクTに還流するのでジャッキシリンダ22S〜52Sが伸長駆動される。
張出格納方向切換弁101が図示の上側(格納側)にある場合、各制御弁110〜113が図示の上側(スライドシリンダ側)にあると、スライドシリンダ21S〜51Sのロッド側に圧油が供給可能となる。また、スライドシリンダ21S〜51Sのチューブ側の作動油が制御弁110〜113および張出格納方向切換弁101を介してオイルタンクTに還流する。このため、スライドシリンダ21S〜51Sは縮小駆動される。
また、張出格納方向切換弁101が図示の上側(格納側)にある場合、各制御弁110〜113が図示の下側(ジャッキシリンダ側)にあると、ジャッキシリンダ22S〜52Sのチューブ側の作動油が制御弁110〜113および張出格納方向切換弁101を介してオイルタンクTに還流し、ジャッキシリンダ22S〜52Sのロッド側のシリンダ室内に圧油が供給されることによりジャッキシリンダ22S〜52Sは縮小駆動される。
各制御弁110〜113が図示の中立位置にあると、チューブ側からの作動油の排出が不能となり、スライドシリンダ21S〜51Sおよびジャッキシリンダ22S〜52Sはいずれも縮小駆動は行われない。
容量切換弁102や張出格納方向切換弁101や制御弁110〜113の切り換えは、図1に示すキャビン8内に設けた操作部200(図2参照)のスイッチ操作に基づいて行われることになる。
なお、Fはロッド側の圧力を保ち、走行中などに各シリンダが伸びないようにするための逆止弁である。
操作部200には、全操作モードを設定する全操作モードスイッチS1と、アウトリガ20を個別操作する右前スイッチS2と、アウトリガ30を個別操作する左前スイッチS3と、アウトリガ40を個別操作する右後スイッチS4と、アウトリガ50(図示せず)を個別操作する左後スイッチS5と、張出モードを設定する張出モードスイッチS6と、格納モードを設定する格納モードスイッチS7と、張出格納方向切換弁101を中立位置に設定してアウトリガ20〜50の張出しや格納を停止させる中立スイッチS8と、ジャッキモードを設定するジャッキモードスイッチS9と、スライドモードを設定するスライドモードスイッチS10と、制御弁110〜113を中立位置に設定してスライドシリンダ21S〜51Sまたはジャッキシリンダ22S〜52Sの駆動を停止させる中立スイッチS11が設けられている。
全操作モードスイッチS1は、押している間だけオンする押しボタン式のモーメンタリースイッチであり、このオンしている間だけ4つのアウトリガ20〜50を全て操作する全操作モードを設定するものである。
右前スイッチS2と左前スイッチS3と右後スイッチS4と左後スイッチS5も、押しボタン式のモーメンタリースイッチであり、オンのとき各アウトリガ20〜50を個別操作するための個別操作モードが設定される。
スイッチS6〜S8は、1つのオルタネート型スイッチで構成され、例えば格納モードスイッチS7がオンして格納モードが設定されているとき、張出モードスイッチS6を1回押せば張出モードスイッチS6がオンし続けて張出モードが設定されるとともに格納モードスイッチS7がオフして格納モードが解除される。この状態から格納モードスイッチS7を1回押せば格納モードスイッチS7がオンし続けて格納モードが設定されるとともに張出モードスイッチS6がオフして張出モードが解除される。また、中立スイッチS8を押せば、オンしている張出モードスイッチS6または格納モードスイッチS7がオフし、設定されている張出モードまたは格納モードが解除されることになる。すなわち、両スイッチS6,S7はオフすることになる。
スイッチS9〜S11も1つのオルタネート型スイッチで構成され、上記と同様なのでその説明は省略する。
201は制御部であり、この制御部201は、各スイッチS1〜S11の操作に基づいて容量切換弁102や張出格納方向切換弁101や制御弁110〜113の切り換え行う。また、制御部201はCPUなどから構成されている。
そして、アウトリガ20〜50と、スライドシリンダ21S〜51Sと、ジャッキシリンダ22S〜52Sと、可変容量ポンプ100と、張出格納方向切換弁101と、容量切換弁102と、制御弁110〜113と、パイロットチェックバルブ120〜123と、制御部201等とでアウトリガ装置が構成される。
[動 作]
次に、上記のように構成されるアウトリガ装置の動作について説明する。
クレーン作業の開始前において、全てのアウトリガ20〜50が格納されており、張出格納方向切換弁101および制御弁110〜113と容量切換弁102とが図2に示す中立位置にある。
[スライド張出し]
クレーン作業を開始する場合、先ず、張出モードスイッチS6を押して張出モードを設定し、スライドモードスイッチS10を押してスライドモードを設定する。次に、全操作モードスイッチS1を押し続けて、全操作モードスイッチS1をオンのままにしておく。この全操作モードスイッチS1がオンしている間だけ全操作モードが設定される。
制御部201は、張出モードスイッチS6の操作に基づいて、張出格納方向切換弁101を張出側(図示の下側)に切り換え、全操作モードスイッチS1とスライドモードスイッチS10の操作に基づいて全ての制御弁110〜113を中立位置からスライドシリンダ側(図示の上側)に切り換える。
一方、原動機Mにより可変容量ポンプ100が駆動され、この可変容量ポンプ100から圧油が吐出される。制御部201は容量切換弁102を制御して可変容量ポンプ100の容量を最大に設定する。
可変容量ポンプ100からの圧油は各スライドシリンダ21S〜51Sのチューブ側にそれぞれ供給され、4つのスライドシリンダ21S〜51Sが同時に伸長駆動されていく。
全操作モードスイッチS1が押されている間、4つのスライドシリンダ21S〜51Sが同時に伸長駆動されていくが、可変容量ポンプ100からの圧油の吐出量が最大となっていることとにより、所定の速度でスライドシリンダ21S〜51Sが伸長駆動していくことになる。
このスライドシリンダ21S〜51Sの伸長駆動により、アウトリガ20〜50(図1参照)の筒部21A,31A,41A,51A(図示せず)(以下、21A〜51Aと表記する)からアウトリガアーム21B,31B,41B,51B(図示せず)(以下、21B〜51Bと表記する)が車体側方へ所定の速度でスライド移動、すなわち側方へ突出していくことになる。
アウトリガアーム21B〜51Bが所定の長さまで張り出したら、全操作モードスイッチS1から手を離す。これにより、全操作モードスイッチS1がオフして全操作モードが解除され、アウトリガアーム21B〜51Bの張出しが停止される。
作業場の空間の状態(障害物等)に合わせてアウトリガアームを張り出す場合には、個別操作モードを設定する。例えば、アウトリガアーム21Bを個別に張り出す場合には、右前スイッチS2を押してアウトリガ20だけを張り出させる個別操作モードを設定する。この個別操作モードでは、容量切換弁102は中立位置を保持し、可変容量ポンプ100の容量は最小に設定され、可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小となる。
また、右前スイッチS2のオンにより、スライドシリンダ21Sが伸長駆動し、アウトリガアーム21Bのみが車体側方へ張り出していく。
この張出の際、可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小となっていることにより、1つのアウトリガアーム21Bが張り出していく速度は4つのアウトリガアーム21B〜51Bが同時に張り出していく速度よりも遅くすることができる。このため、アウトリガアーム21Bの張出し操作は非常に行い易いものとなる。他のアウトリガアーム31B〜51Bの個別の張出しも同様に行うことができるため、個別に行うアウトリガアーム21B〜51Bの張出しは非常に行い易いものとなる。
アウトリガアーム21Bが所定の位置まで張り出したら、右前スイッチS2から手を離してオフにする。このオフにより、アウトリガアーム21Bの張出しは停止する。
作業場の空間の状態に合わせて、全てのアウトリガアーム21B〜51Bの張り出しが完了したら、ジャッキ張出しを行う。
[ジャッキ張出し]
ジャッキ張出しは、ジャッキモードスイッチS9をオンにする(張出モードスイッチS6はオンしている)。張出モードスイッチS6がオフしていればオンにする。次に、全操作モードスイッチS1をオンにして全操作モードを設定する。
制御部201は、ジャッキモードスイッチS9や張出モードスイッチS6や全操作モードスイッチS1の操作、すなわちジャッキーモード,張出モード,全操作モードに基づいて、可変容量ポンプ100の容量を最大にして、ジャッキシリンダ22S〜52Sを同時に伸長駆動する。
全操作モードスイッチS1が押されている間、4つのジャッキシリンダ22S〜52Sが同時に伸長駆動されていくが、可変容量ポンプ100からの圧油の吐出量が最大となっていることにより、所定の速度でジャッキシリンダ22S〜52Sが伸長駆動していくことになる。
ジャッキシリンダ22S〜52Sの伸長駆動により、ジャッキ部22〜52のジャッキアーム22B〜52B(図示せず)が下方に伸びていく、すなわちジャッキ部22〜52が下方に張り出されていく。ジャッキ部22〜52が所定の張り出し長さになったら(例えば前輪3および後輪4が浮く状態)、全操作モードスイッチS1から手を離して全操作モードを解除する。全操作モードの解除により、ジャッキシリンダ22S〜52Sの伸長駆動が停止され、ジャッキ部22〜52の張出しが停止される。
なお、ジャッキ部22〜52の張り出しであるが、いったんジャッキシリンダ22S〜52Sを完全に突出させて、この後、ジャッキシリンダ22S〜52Sを縮小駆動させて前輪3および後輪4が浮く状態にしてもよい。
そして、作業場の地面の状態に合わせて車体2が水平となるように、各ジャッキ部22〜52のジャッキシリンダ22S〜52Sを個別に駆動していく。
例えば、車体2が右前に傾いている場合には、右前スイッチS2を押してオンにする。この右前スイッチS2をオンにより個別操作モードが設定され、可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小となる。
一方、ジャッキモードおよび張出モードが設定されていることにより、右前スイッチS2がオンされると、ジャッキシリンダ22Sのみが伸長駆動され、ジャッキ部22のみが張り出されていく。
この張り出しの際、可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小に設定されていることにより、1つのジャッキ部22が張り出していく速度は速くなってしまうことがなく、4つのジャッキ部22〜52が同時に張り出していく速度よりも遅くすることができる。このため、ジャッキ部22の張出し操作は非常に行い易いものとなる。他のジャッキ部32〜52の個別の張出しも同様に行うことができるため、個別に行うジャッキ部22〜52の張出しは非常に行い易いものとなる。
車体2の水平が確保できたら右前スイッチS2から手を離してオフにする。これにより、ジャッキ部22の張出しが停止される。
[クレーン作業]
この後、クレーン作業を実行する。このクレーン作業の実行中は中立スイッチS8,S11を押して張出モードおよびジャッキモードを解除しておく。これらモードの解除により、張出格納方向切換弁101が中立位置に切り換えられ、可変容量ポンプ100からの圧油が他のアクチュエータへ供給されることになる。
[アウトリガの格納]
クレーン作業が終了したら、アウトリガ20〜50の格納を行う。アウトリガ20〜50の格納は、最初にジャッキ部22〜52の格納から行う。
[ジャッキ部格納]
この場合、先ず最初に、格納スイッチS7を押して格納モードを設定する。この格納モードの設定により、張出格納方向切換弁101が格納側(図示の上側)に切り換えられる。
次いで、ジャッキモードスイッチS9を押してジャッキモードを設定し、全操作モードスイッチS1を押して全操作モードを設定する。これにより、制御弁110〜113がジャッキシリンダ側(図示の下側)に切り換わるとともに、可変容量ポンプ100の容量が最大に設定される。
可変容量ポンプ100の圧油はジャッキシリンダ22S〜52Sのロッド側に供給されていき、ジャッキシリンダ22S〜52Sが縮小駆動され、ジャッキ部22〜52が格納駆動されていく。この格納駆動の際には、可変容量ポンプ100の容量が最大に設定さていることにより、4つのジャッキ部22〜52は同時に所定の速度で格納されていく。
このジャッキ部22〜52を格納する場合に、必要に応じて個別操作モードで所望のジャッキ部22〜52を格納する。
例えば、ジャッキ部32を個別操作モードで格納する場合、左前スイッチS3をオンにして個別操作モードを設定する。この個別操作モードの設定により、可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小となる。
この可変容量ポンプ100からの圧油は、ジャッキシリンダ32Sのロッド側に供給され、ジャッキ部32が格納されていく。
可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小に設定されていることにより、ジャッキ部32の格納速度は速くなってしまうことがなく、4つのジャッキ部22〜52が同時に格納していく速度よりも遅くすることができる。このため、ジャッキ部32の格納操作は非常に行い易いものとなる。他のジャッキ部32〜52の個別格納も同様に行うことができるため、個別に行うジャッキ部22〜52の格納は非常に行い易いものとなる。
ジャッキ部32の格納が終了したら、左前スイッチS3から手を離してオフにする。このオフによりジャッキ部32の格納動作は停止する。
[スライド格納]
ジャッキ部22〜52の格納が終了したらスライド部21〜51の格納を行う。このスライド部21〜51の格納を行うには、先ず、スライドモードスイッチS10を押してスライドモードを設定する。このスライドモードスイッチS10が押されることにより、ジャッキモードスイッチS9がオフしてジャッキモードは解除されることになる。なお、格納モードは設定されたままである。
次に、全操作モードスイッチS1を押して全操作モードを設定すると、可変容量ポンプ100の容量が最大に設定され、可変容量ポンプ100の圧油の吐出量は最大となる。また、制御弁110〜113がスライドシリンダ側に切り換わり、スライドシリンダ21S〜51Sは縮小駆動する。
この縮小駆動により、図1に示すアウトリガ20〜50の筒部21A〜51A内へアウトリガアーム21B〜51Bが所定の速度で格納されていく。
4つのアウトリガアーム21B〜51Bが同時に格納されていくが、可変容量ポンプ100からの圧油の吐出量が最大となっていることにより、所定の速度で4つのアウトリガアーム21B〜51Bが格納されていくことになる。
この格納の際にも、必要に応じて個別操作モードでアウトリガアーム21B〜51Bの格納を行う。例えば、アウトリガアーム21Bを個別操作モードで格納する場合、右前スイッチS2をオンにして個別操作モードを設定する。この個別操作モードの設定により、可変容量ポンプ100の容量が最小に設定され、吐出される油量が最小となる。
一方、右前スイッチS2のオンにより、またスライドモードおよび格納モードが設定されていることによって、制御弁110がスライドシリンダ側に切り換わり、スライドシリンダ21Sは縮小していき、アウトリガアーム21Bは格納されていく。
この格納の際、可変容量ポンプ100から吐出される油量が最小に設定されていることにより、アウトリガアーム21Bの格納していく速度は速くなってしまうことがなく、4つのアウトリガアーム21B〜51Bが同時に格納していく速度よりも遅くすることができる。このため、アウトリガアーム21Bの格納操作は行い易いものとなる。他のアウトリガアーム31B〜51Bの個別格納も同様に行うことができるため、個別に行うアウトリガアーム21B〜51Bの格納は非常に行い易いものとなる。
アウトリガアーム21Bの格納が完了したら、右前スイッチS2から手を離す。これにより個別操作モードが解除され、アウトリガアーム21Bの格納動作は停止する。
全てのアウトリガアーム21B〜51Bの格納が完了したら、すなわち、全てのアウトリガ20〜50の格納が完了したら、中立スイッチS8,S11を押して格納モードおよびスライドモードの設定を解除する。
各モードの解除により、張出格納方向切換弁101は中立位置に切り換えられ、容量切換弁102が左位置に切り換わって格納動作は終了することになる。
上述のように、1つのアウトリガ20〜50の格納・張出や4つのアウトリガ20〜50の同時の格納・張出を行う際に、可変容量ポンプ100の容量の切り換えを行っているので、絞りを使用する場合に比較してエネルギー損失が少なく、しかも絞りを通過する際の騒音が発生しないなどの効果がある。さらに、個別モードを設定した場合、可変容量ポンプ100の容量が最小に設定されるので、各アウトリガアーム21B〜51Bや各ジャッキアーム22B〜52Bの格納・張出を個別に微調整することができる。
上記実施例では、可変容量ポンプ100の容量を最小と最大に切り換えているが、必ずしもこれに限定されるものではない。
[第2実施例]
図3は第2実施例の油圧回路を示す。この第2実施例では、第1実施例の容量切換弁102を電磁比例弁である容量切換弁210に変更し、操作部200に微速スイッチS20を設けたものである。
微速スイッチS20は、オルタネート型スイッチであり、オンすることにより微速モードが設定される。
容量切換弁210は、制御部220からの信号に基づいて可変容量ポンプ100の容量を段階的に切り換えていくものである。
制御部220は、操作部200の操作スイッチS1〜S11,S20の操作に基づいて、張出格納方向切換弁101や制御弁110〜113の切り換えの制御や、容量切換弁210を介して可変容量ポンプ100の容量の切り換えを制御するものである。張出格納方向切換弁101や制御弁110〜113の制御は第1実施例と同様なのでその説明は省略する。
また、制御部220は、設定された各モードに応じて可変容量ポンプ100の容量を設定するが、各モードが複合されて設定された場合、各モードに予め「1」以下の係数を設定しておき、複合されたモードの全ての係数を可変容量ポンプ100の最大容量に掛けた容量を設定する。
この第2実施例では、微速モード以外の全ての動作モードにおいて、各油圧シリンダの動作時間(ストローク開始から完了までに要する時間)が同じとなるように各モードの係数を設定する。
ここで、例えばジャッキの伸び側と縮み側の容量比は、伸び:縮み=1:0.66
スライドの伸び側と縮み側の容量比は、伸び:縮み=1:0.4
ジャッキとスライドの容量比は、ジャッキ伸び:スライド伸び=1:0.7
ジャッキ縮み:スライド縮み=1:0.42
に設定されているとする。
これら容量比に基づいて、各操作モードにおける油圧シリンダの動作時間が同じとなるように係数(微速モードは別)を設定するものである。
また、ジャッキ張出しの全操作モードのときのシリンダ総容量が最大となることにより、このときに可変容量ポンプ100の容量が最大となるように係数を設定し、さらに、操作モードが変更になってシリンダ総容量が減少した場合、この減少に合わせて可変容量ポンプ100の容量を減少させて吐出量を減少させ、各油圧シリンダの動作時間が同じとなるように係数を設定するものである。
例えば、ジャッキ張出モードの全操作モード時の係数を「1」とすると、ジャッキ伸長時のシリンダ容量に対するスライド伸長時のシリンダ容量比が0.7(ジャッキ伸び:スライド伸び=1:0.7)であり、スライドの伸び側に対するスライドの縮み側の容量比が0.4(スライドの伸び:スライドの縮み=1:0.4)であることにより、ジャッキ張出モードの全操作モード時のシリンダ総容量に対してスライド格納モードの全操作モード時のシリンダ総容量は、0.7×0.4=0.28倍となる。したがって、スライド格納モードの係数は「0.28」となる。
上記の容量比から求めた各モードの係数を下記に示す。
スライド張出しモード:0.7
ジャッキ張出しモード:1
スライド格納モード:0.28
ジャッキ格納モード:0.66
全操作モード:1
個別操作モード:0.25×N(N:同時に操作させるシリンダ数)
微速モード:0.1
そして、設定された各モードの係数から可変容量ポンプ100の容量比を図4の表に示すように求めるものである。
例えば、張出モードスイッチS6を押して張出モードを設定し、スライドモードスイッチS10を押してスライドモードを設定し、全操作モードスイッチS1を押して全操作モードを設定すると、張出モードとスライドモードとでスライド張出モードが設定され、また、全操作モードが設定されることにより、これら設定されたモードの係数から可変容量ポンプ100の容量比は、
0.7(スライド張出モード)×1(全操作モード)=0.7
となる。この容量比は、可変容量ポンプ100の最大容量1に対する比として求めることになる。
制御部220は、求めた容量比0.7に応じて容量切換弁210を介して可変容量ポンプ100の容量を最大容量1に対して0.7に設定する。この設定により、可変容量ポンプ100から、最大吐出量をVとすると0.7Vの圧油が吐出されることになる。
一方、張出モード,スライドモード,全操作モード(複合モード)が設定されたことにより、制御部220は、張出格納方向切換弁101を中立位置から張出側(図示の下側)に切り換え、全ての制御弁110〜113を中立位置からスライド側(図示の上側位置)に切り換える。
そして、可変容量ポンプ100からの圧油は張出格納方向切換弁101および制御弁110〜113を介して各スライドシリンダ21S〜51Sのチューブ側にそれぞれ供給され、4つのスライドシリンダ21S〜51Sが同時に伸長駆動されていく。
全操作モードスイッチS1が押されている間、4つのスライドシリンダ21S〜51Sが同時に伸長駆動されていくが、可変容量ポンプ100からの圧油の吐出量が0.7Vに設定されていることとにより、所定の速度すなわちスライドシリンダ21S〜51Sのストローク開始から完了までに要する時間とジャッキシリンダ22S〜52Sのストローク開始から完了までに要する時間とが同一となる速度でスライドシリンダ21S〜51Sが伸長駆動していくことになる。
スライドシリンダ21S〜51Sの伸長駆動により、アウトリガアーム21B〜51Bが車体側方へ所定の速度で張り出していくことになる。
アウトリガアーム21B〜51Bが所定の長さまで張り出したら、全操作モードスイッチS1から手を離す。これにより、全操作モードスイッチS1がオフして全操作モードが解除され、スライドシリンダ21S〜51Sの伸長駆動が停止し、アウトリガアーム21B〜51Bの張出しが停止される。
そして、作業場の空間の状態(障害物等)に合わせてアウトリガアームを張り出す場合には個別操作モードを設定する。例えば、アウトリガアーム21Bを張り出す場合には、右前スイッチS2を押してアウトリガ20だけを張り出させる個別操作モードを設定する。この個別操作モードにより(張出モード,スライドモードは設定されたままであることにより)、可変容量ポンプ100の容量比は、
0.7(スライド張出モード)×0.25(個別操作モード)=0.175
となる。
制御部220は、求めた容量比0.175に応じて容量切換弁210を介して可変容量ポンプ100の容量を0.175Vに設定する。この設定により、可変容量ポンプ100から0.175Vの圧油が吐出されることになる。
また、右前スイッチS2のオンにより、制御弁110がスライドシリンダ側に切り換わり、可変容量ポンプ100からの圧油がアウトリガ20のスライドシリンダ21Sのチューブ側に供給されていく。これにより、1つのスライドシリンダ21Sがさらに伸長駆動し、アウトリガアーム21Bのみが車体側方へ張り出していく。
この張出の際、可変容量ポンプ100から吐出される圧油の量が0.175V(<0.7V)であるから、1つのアウトリガアーム21Bが張り出していく速度(動作に要する時間)は速くなってしまうことがなく、4つのアウトリガアーム21B〜51Bが同時に張り出していく速度と同一となる。このため、アウトリガアーム21Bの張出し操作は行い易いものとなる。他のアウトリガアーム31B〜51Bの個別の張出しも同様に行うことができる。
このアウトリガアーム21Bの張り出しの際、スライドシリンダ21Sのストローク開始から完了までに要する時間と、4つのスライドシリンダ21S〜51Sが同時に駆動されるときのストローク開始から完了までに要する時間とが同一となる速度でスライドシリンダ21Sが伸長駆動していくことになる。また、スライドシリンダ21Sのストローク開始から完了までに要する時間と、1つのジャッキシリンダ22S〜52Sが個別駆動されるときのストローク開始から完了までに要する時間とも同一となる。
アウトリガアーム21Bの張出しの際、微速スイッチS20をオンして微速モードを設定すると、0.7×0.1(微速モード)=0.07が容量比として求められ、可変容量ポンプ100の容量が0.07Vに設定され、可変容量ポンプ100から0.07Vの圧油が吐出される。このため、アウトリガアーム21Bの張出し速度は、個別モード時の速度より1/2以下となる。すなわち、アウトリガアーム21Bは微速で張り出していくことになり、アウトリガアーム21Bの張出し操作は非常に行い易く、その張出しの微調整が大変し易いものとなる。
他のアウトリガアーム31B〜51Bも同様に微速で張り出していくことができ、その張出しの微調整が大変し易いものとなる。
他のモードを設定した場合も、上記と同様にして可変容量ポンプ100の容量比を求めて、可変容量ポンプ100の吐出量を設定するものであるから、スライドシリンダ21S〜51Sやジャッキシリンダ22S〜52Sを同時に駆動する数に拘わらず、スライドシリンダ21S〜51Sやジャッキシリンダ22S〜52Sの伸長および縮小の動作時間を一定にすることができ、このため、駆動途中で駆動しているシリンダ21S〜51S,22S〜52Sの数を変えてもアウトリガ20〜50の格納や張出しの動作速度が変わってしまうことがなく、アウトリガ20〜50の格納や張出し操作は非常に行い易いものとなる。
さらに、微速モードを設定すれば、各アウトリガ20〜50の格納や張出しを微速で行うことができ、その張出しや格納の微調整が大変し易いものとなる。
また、エンジンのアクセル開度に応じて可変容量ポンプ100の容量を変えるようにしておけば、作業者はアクセルを踏み込むことにより、エンジン回転数の増加による可変容量ポンプ100の吐出量の増加と、可変容量ポンプ100の容量の増加とにより、アウトリガ20〜50の格納や張出しを迅速に行うことができることになる。
図4の表に示す容量比は、各動作モード(微速モードを除く)で各油圧シリンダの張出しおよび格納の動作時間(ストローク開始から完了までに要する時間)を同じにするものであるが、ジャッキシリンダ22S〜52Sに対してスライドシリンダ21S〜51Sの動作を、または、張出しに対して格納が速くなるように容量比つまり係数を設定してもよい。
なお、上記実施例では、各油圧シリンダの容量を基に各油圧シリンダの動作時間(動作開始から完了までの時間)が同じになるように係数を設定する例を示したが、各油圧シリンダのピストン部の受圧面積に基づいて、各油圧シリンダの動作速度が同じになるように係数を設定してもよい。
また、上記ラフテレーンクレーン1は、主要なアクチュエータ(ウインチおよびブームの伸縮、起伏等)を駆動するためのメインポンプを可変容量ポンプ100とし、ポジティブコントロールを行うようにしており、この可変容量ポンプ100をアウトリガ装置の駆動のための可変容量ポンプとして用いている。これによれば、メインポンプが備えた可変容量機構をアウトリガ装置の操作モード切換時の容量切換にそのまま利用できる。また、メインポンプはクレーンの主要なアクチュエータを駆動するため容量が大きく、アウトリガの駆動に対して十分な余裕を備えるものとなるため、アウトリガ装置の複数の油圧シリンダを可変容量ポンプ100の容量切換だけで駆動制御可能である。このため、別途流量調整弁等を設けて油圧シリンダに供給する圧油の流量制御を行わなくても、アウトリガを所定のモードで動作させることができる。
上記実施例では、アウトリガ装置を移動式クレーンに搭載したものであるが、これに限らず、他の作業機であってもよい。
移動式クレーンを示した斜視図である。 図1の移動式クレーンのアウトリガ装置の油圧回路図である。 第2実施例の油圧回路図である。 各モードの係数に基づいて可変容量ポンプの容量比の求め方を示した表である。
符号の説明
21S〜51S スライドシリンダ(油圧シリンダ)
22S〜52S ジャッキシリンダ(油圧シリンダ)
100 可変容量ポンプ(油圧源)
101 張出格納方向切換弁
102 容量切換弁
110〜113 制御弁
201 制御部

Claims (5)

  1. 複数のアウトリガと、各アウトリガの張り出しと格納をそれぞれ行うとともに油圧源に接続された複数の油圧シリンダとを備えた作業機のアウトリガ装置であって、
    前記油圧源を可変容量ポンプとし、
    この可変容量ポンプの容量を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、全てのアウトリガの張り出しを所定の張り出し量まで行った後に1つのアウトリガの張り出しを行う場合、この張り出し開始時から張り出し完了までの間、前記複数のアウトリガの全ての張り出しを同時に行う場合の張り出し速度より、1つのアウトリガの張り出し速度が遅くなるように前記可変容量ポンプの容量を制御し、
    又は、全てのアウトリガの格納を所定の格納量まで行った後に1つのアウトリガの格納を行う場合、この格納開始時から格納完了までの間、前記複数のアウトリガの全ての格納を同時に行う場合の格納速度より、1つのアウトリガの格納速度が遅くなるように前記可変容量ポンプの容量を制御することを特徴とするアウトリガ装置。
  2. 請求項1に記載のアウトリガ装置であって、
    前記各アウトリガは、作業機の側方に進退するスライド部と、上下方向に進退するジャッキ部とを有し、
    前記各油圧シリンダは、前記スライド部を進退させるスライドシリンダと、前記ジャッキ部を進退させるジャッキシリンダとで構成され、
    前記制御部は、駆動されるスライドシリンダ及びジャッキシリンダの数に応じて前記可変容量ポンプの容量を制御することにより、全てのスライドシリンダ又はジャッキシリンダを所定の長さまで伸長させた後に1つのスライドシリンダ又はジャッキシリンダを伸長する場合、この伸長開始時から伸長完了までの間、全てのスライドシリンダ又はジャッキシリンダを同時に伸張させる伸張速度より1つのスライドシリンダ又はジャッキシリンダの伸張速度を遅くするとともに、全てのスライドシリンダ又はジャッキシリンダを所定の長さまで縮小させた後に1つのスライドシリンダ又はジャッキシリンダを縮小する場合、この縮小開始時から縮小完了までの間、全てのスライドシリンダ又はジャッキシリンダを同時に縮小させる縮小速度より1つのスライドシリンダ又はジャッキシリンダの縮小速度を遅くすることを特徴とするアウトリガ装置。
  3. 複数のアウトリガと、各アウトリガの張り出しと格納をそれぞれ行うとともに油圧源に接続された複数の油圧シリンダとを備えた作業機のアウトリガ装置であって、
    前記油圧源を可変容量ポンプとし、
    この可変容量ポンプの容量を制御する制御部を備え、
    前記各アウトリガは、作業機の側方に進退するスライド部と、上下方向に進退するジャッキ部とを有し、
    前記各油圧シリンダは、前記スライド部を進退させるスライドシリンダと、前記ジャッキ部を進退させるジャッキシリンダとで構成され、
    前記制御部は、駆動されるスライドシリンダ又はジャッキシリンダの数に応じて前記可変容量ポンプの容量を制御して、該スライドシリンダ及びジャッキシリンダの伸長動作開始時から伸長動作完了までの伸長動作時間及び縮小開始時から縮小完了までの縮小動作時間がその数に拘わらず一定となるようにしたことを特徴とするアウトリガ装置。
  4. 前記スライドシリンダを駆動させるスライドモードと、前記ジャッキシリンダを駆動させるジャッキモードと、前記複数のスライドシリンダ又はジャッキシリンダの全てを駆動させる全操作モードと、前記複数のスライドシリンダのうちの特定の1つ以上のスライドシリンダを又は複数のジャッキシリンダのうちの特定の1つ以上のジャッキシリンダを駆動させる個別操作モードとを有することを特徴とする請求項3に記載のアウトリガ装置。
  5. 前記作業機は、ラフテレーンクレーンであり、前記可変容量ポンプはラフテレーンクレーンのメインポンプであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアウトリガ装置。
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