以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図2〜図4に本発明に係る制御装置を備えた作業車の一例としてバッテリ駆動型の穴掘建柱車1を示しており、先ず、この図を用いて穴掘建柱車1の全体構成について概要説明する。
穴掘建柱車1は、タイヤ車輪11,11,…を備えて運転キャブ12から走行運転操作が可能なトラック式車両の車体10と、車体10上に設けられた旋回台20と、この旋回台20に基端部が枢結されて上下揺動自在に取り付けられた伸縮ブーム(以下、単に「ブーム」と称する)30と、ブーム30の基端側に取り付けられてワイヤロープ42の巻き上げ・巻き下げを行うウィンチ装置40と、ブーム30の側部に取り付けられて建柱穴の掘削を行うアースオーガ装置50とを有して構成される。
旋回台20は、車体10の後部に上下軸まわり360度回動自在に取り付けられており、車体10に内蔵された旋回モータ23を油圧駆動することにより図示しないギヤを介して水平旋回作動させることができる。ブーム30は、基端ブーム30a、中間ブーム30b、及び先端ブーム30cが入れ子式に組み立てられた構成を有しており、その内部に設けられた伸縮シリンダ31を油圧駆動することにより各ブーム30a,30b,30cを相対的に移動させて、ブーム30全体を軸方向に伸縮作動させることができる。また、基端ブーム30aと旋回台20との間には起伏シリンダ24が跨設されており、この起伏シリンダ24を油圧駆動することによりブーム30全体を上下面内で起伏作動させることができる。車体10上において運転キャブ12の後方には、全縮状態に倒伏したブーム30の下面に当接してブーム30を格納保持するブームレスト39が上方に突出して配設されている。なお、ここでは、ブーム30を三段伸縮構成としているが、二段若しくは四段以上の多段伸縮構成としてもよい。
ウィンチ装置40は、基端ブーム30aの基端部上面に取り付けられており、ウィンチドラム41から繰り出されたワイヤロープ42が回転自在なシーブ(図示せず)に掛け回されて先端ブーム30cの下方に垂れ下がり、その先端にフック(図示せず)が取り付けられている。このウィンチ装置40の側部にはウィンチモータ43が設けられており、このウィンチモータ43を油圧駆動することによりワイヤロープ42の巻き上げ・巻き下げ作動を行って、ワイヤロープ42先端のフックの引き上げ・引き下げができるようになっている。なお、ブーム30の上端部には、このブーム30の軸方向に沿ってワイヤロープ42を保護するためのワイヤガード44が配設されている。
アースオーガ装置50は、基端ブーム30a及び先端ブーム30cに選択的に連結可能なオーガ支持枠51を介してブーム30に取り付けられている。このアースオーガ装置50は、オーガ支持枠51に枢結されたオーガ支持アーム52と、オーガ支持アーム52に取り付けられた基枠53と、基枠53の先端に取り付けられた減速機付きのオーガモータ54と、オーガモータ54を油圧駆動することにより回転駆動されるオーガスクリュー55とを有して構成される。また、基端ブーム30aの側面には、アースオーガ装置50を格納状態で固定保持するオーガ支持装置56が配設されている。アースオーガ装置50はオーガ支持アーム52を中心として垂直面内で上下に揺動可能であり、より詳細には、アースオーガ装置50をオーガ格納装置56により基端ブーム30aの側方に沿って格納した格納位置と、アースオーガ装置50をオーガ格納装置56から外してオーガスクリュー55を地面に対して略垂直姿勢にした作業位置との間で揺動することが可能である。
アースオーガ装置50を使用するとき(すなわち、建柱穴の掘削を行うとき)には、アースオーガ装置50を下方の作業位置まで揺動させて、オーガ支持枠51を先端ブーム30aに連結固縛させる。これにより、アースオーガ装置50は先端ブーム30cとともに所望の位置まで移動し得るようになる。そして、オーガモータ54を駆動させてオーガスクリュー55を回転させながらブーム30の倒伏動と縮小動とを連動させてオーガスクリュー55(ブーム先端部)を直線的に下方に移動させることで、建柱穴の掘削作業が行われる。
一方、アースオーガ装置50を使用しないときには、ブーム30を全縮にした状態でアースオーガ装置50を基端ブーム30aの側方に沿った格納位置まで揺動させてオーガ支持装置56により格納保持するとともに、オーガ支持枠51を基端ブーム30aに連結させる。このようにアースオーガ装置50を格納させた状態では、ウィンチ装置40によるワイヤロープ42の巻き上げ・巻き下げ作業が可能である。なお、以降の説明において、旋回台20、ブーム30、ウィンチ装置40及びアースオーガ装置50を総称して「作業装置」とも称する。
また、車体10には、旋回モータ23、起伏シリンダ24、伸縮シリンダ31、ウィンチモータ43及びオーガモータ54(以下、これらを総称して「油圧アクチュエータ」とも称する)に作動油を供給する油圧供給ユニット90が設けられるとともに、作業装置の作動を制御するコントローラ80が設けられている。
車体10の前後左右4箇所にはアウトリガジャッキ13が設けられており、これらアウトリガジャッキ13を下方に張り出して接地させることにより、作業時において車体10を持ち上げ状態に支持させることができる。また、各アウトリガジャッキ13は車体10の側方(車幅方向)に張り出すことも可能であり、これにより車体10をより安定した姿勢とすることができる。このアウトリガジャッキ13の作動操作は、車体10の後方に設けられたアウトリガ操作装置14の操作により行われる。
車体10における旋回台20の側部には、作業装置(旋回台20、ブーム30、ウィンチ装置40及びアースオーガ装置50)の作動を操作する操作席60が設けられている。操作席60は、旋回台20の側部に取り付けられて旋回台20とともに旋回動するベース基板61と、ベース基板61の上部に配設されて作業者がブーム30の先端側へ向いた姿勢で座る椅子62と、椅子62の前方に位置する操作装置63とからなり、作業者は椅子62に座った姿勢で操作装置63にアクセス可能になっている。
操作装置63には、旋回台20の旋回操作を行うための旋回操作レバー64a、ブーム30の起伏操作を行うための起伏操作レバー64b、ブーム30の伸縮操作を行うための伸縮操作レバー64c、ウィンチ装置40の巻き上げ・巻き下げ操作を行うためのウィンチ操作レバー64d、アースオーガ装置50の回転操作を行うためのオーガ操作レバー64eが設けられており、これらの5本の操作レバー64は操作席60の幅方向に所定の間隔を有して並設されている。なお、旋回操作レバー64aに隣接して、抜柱機(図示せず)による電柱の引き抜き操作や、オプションとして装着されるアタッチメントの作動操作を行うためのアタッチメント操作レバー65が設けられている(以下では、この操作レバー65の説明を省略し、図1においても図示を省略するが、この操作レバー65についても請求の範囲に規定する操作手段として適用することができる)。
各操作レバー64は、作業者から見てやや後方に傾倒した中立位置から前方(ブーム先端側)及び後方(作業者側)へ向けて傾動操作することが可能である。例えば、旋回操作レバー64aを前方に傾動操作することで旋回モータ23を一方向へ回転駆動させて旋回台20を左回り方向へ旋回作動させ、後方に傾動操作することで旋回モータ23を他方向へ回転駆動させて旋回台20を右回り方向へ旋回作動させる。また、起伏操作レバー64bを作業者から見て前方に傾動操作することで起伏シリンダ24を縮小作動させてブーム30の倒伏作動を行わせ、後方に傾動操作することで起伏シリンダ24を伸長作動させてブーム30の起仰作動を行わせる。また、伸縮操作レバー64cを前方に傾動操作することで伸縮シリンダ31を伸長作動させてブーム30の伸長作動を行わせ、後方に傾動操作することで伸縮シリンダ31を縮小作動させてブーム30の縮小作動を行わせる。また、ウィンチ操作レバー64dを前方に傾動操作することによりウィンチモータ43を一方向に回転駆動させてワイヤロープ42の巻き下げを行わせ、後方に傾動操作することでウィンチモータ43を他方向に回転駆動させてワイヤロープ42の巻き上げを行わせる。また、オーガ操作レバー64eを前方に傾動操作することによりオーガモータ54を一方向に回転駆動させてオーガスクリュー55を逆回転させ、オーガ操作レバー64eを後方に傾動操作することによりオーガモータ54を他方向に回転駆動させてオーガスクリュー55を正回転させる。
図1に示すように、旋回モータ23には第1制御バルブ経由で、起伏シリンダ24には第2制御バルブV2経由で、伸縮シリンダ31には第3制御バルブV3経由で、ウィンチモータ43には第4制御バルブV4経由で、オーガモータ54には第5制御バルブV5経由で、油圧供給ユニット90の第1油圧ポンプP1又は第2油圧ポンプP2により選択的に吐出された作動油(圧油)が供給されるようになっている。
各制御バルブV1〜V5は、各操作レバー64に機械的に連結連動するマニュアルバルブであり、作業者が直接的にバルブ開度を調節し得るようになっている。各制御バルブV1〜V5は、各操作レバー64の中立位置からの操作方向及び傾動操作量に応じた駆動方向及び駆動量でスプールを駆動させてバルブ開度を変化させる。制御バルブV1〜V5の各スプールの駆動方向は対応する油圧アクチュエータの駆動方向(伸縮方向又は回転方向)に関係し、各スプールの駆動量(バルブ開度)は対応する油圧アクチュエータに供給される作動油の流量(単位時間当たりの流量)、すなわち油圧アクチュエータの駆動速度に関係する。
また、操作席60におけるベース基板61の床面には、椅子62に座った作業者が足で踏みこんで操作するためのアクセルペダル66が設けられている。このアクセルペダル66の踏込操作量はアクセル操作量検出器67(例えば、ポテンショメータやエンコーダ等から構成される)により検出され、この踏込操作量に対応したアクセル信号をコントローラ80に出力する。コントローラ80は、このアクセル操作量検出器67からのアクセル信号を受けて、油圧ポンプP1,P2の動力源の作動を制御する(詳細は後述)。
この穴掘建柱作業車1では、第1油圧ポンプP1の動力源として車体10の下部に備えられた走行用のエンジンEを利用し、第2油圧ポンプP2の動力源として車体10上に備えられたバッテリユニット70を利用し得るようになっており、ブーム30等の作業装置(油圧アクチュエータ)の作動機構として、エンジンE、バッテリユニット70、コントローラ80、油圧供給ユニット90などを備えている。
エンジンEの動力は、図1に示すように、トランスミッションTMにより変速されて、図示省略するプロペラシャフトを介してタイヤ車輪11に伝達される。トランスミッションTMには、パワーテイクオフ機構PTOが組み込まれており、運転キャブ12内にあるPTO操作レバー15をオフ位置からオン位置に変位させる操作(オン操作)がなされたときに、パワーテイクオフ機構PTOの機構部が作動されることにより、エンジンEによる駆動先をタイヤ車輪11から第1油圧ポンプP1に切り換えることができる。なお、PTO操作レバー15の近傍には、PTOスイッチ16が設けられており、PTO操作レバー15がオン操作されると、このPTOスイッチ16がオン作動してエンジンEの動力の取り出し状態が検出される。
また、エンジンEにはエンジン各部を制御する電子制御ユニットECUが接続されている。この電子制御ユニットECUは、エンジンEのスロットル開度制御や燃料噴射制御などを行ってエンジンEの回転数(すなわち、これに繋がる第1油圧ポンプP1の回転数)を制御し、結果的に第1油圧ポンプP1から吐出される作動油の吐出流量(及び吐出圧)を制御する。
バッテリユニット70は、第2油圧ポンプP2に接続される電動モータ71と、電動モータ71を駆動するための電力を蓄電する架装部バッテリ72と、架装部バッテリ72から供給される電力を受けて電動モータ71の作動を制御するモータ制御装置73とを備えて構成される。
架装部バッテリ72は、複数の電源バッテリからなり、各電源バッテリが相互に直列に接続されて、例えば48[V]の所定の電圧で、且つ、1日の作業を行うのに十分な電気容量280[Ahr]を充電保持可能な直流電源である。この架装部バッテリ72は、車体10の下部に備えられた充電器(図示せず)に接続されており、この充電器の電源プラグが営業所等の電源コンセントに接続されることで、電源プラグから供給される三相交流電力を所定電圧の直流電流に変換して架装部バッテリ72に供給し、架装部バッテリ72の各電源バッテリを充電するようになっている。
モータ制御装置73は、例えばインバータ制御方式による制御回路などから構成され、架装部バッテリ72から供給される直流電力をコントローラ80からの指令信号に応じた電圧値の交流電力に変換して電動モータ71に供給し、この電動モータ71の回転数(すなわち、これに接続される第2油圧ポンプP2の回転数)を制御して第2油圧ポンプP2から吐出される作動油の吐出流量(及び吐出圧)を制御する。
コントローラ80は、車体10上に設けられた電源回路81を介して電源がオンオフ制御されるようになっている。この電源回路81は、PTO操作レバー15の操作に基づいてスイッチ接点を閉とする(オン作動する)上記のPTOスイッチ16等を有して構成され、PTO操作レバー15がオン操作されてPTOスイッチ16のスイッチ接点が閉状態となったときに、コントローラ80と、エンジンEをはじめとする車体側電気装置に電力を供給する走行制御用のシャーシバッテリ17とを繋いで、コントローラ80の電源をオンにする構成になっている。なお、シャーシバッテリ17は、エンジンEの回転駆動によって発電する発電機(例えば、オルタネータ)に接続され、その発電電力が供給されることで充電されるようになっている。
また、モータ制御装置73は、操作席60に設けられたオンオフ操作可能な電源スイッチ68を介してシャーシバッテリ17に電気的に接続されており、この電源スイッチ68がオン操作されることにより、シャーシバッテリ17からモータ制御装置73へ電力が供給されて、モータ制御装置73の電源がオンになる。
油圧供給ユニット90は、所定量の作動油を貯留するオイルタンクTと、パワーテイクオフ機構PTOにより取り出されたエンジンEの動力により駆動される機械式の第1油圧ポンプP1と、バッテリユニット70における電動モータ71の動力により駆動される機械式の第2油圧ポンプP2と、各操作レバー64に機械的に接続された前述の制御バルブ(マニュアルバルブ)V1〜V5とを備えて構成される。このように油圧供給ユニット90には作業装置(油圧アクチュエータ)を作動させるための二つの油圧ポンプP1,P2が備えられ、操作装置63に設けられた後述の動力源選択スイッチ(トグルスイッチ)69の操作位置に応じていずれか一方が選択的に駆動されるようになっており、オイルタンクTから作動油が第1油圧ポンプP1又は第2油圧ポンプP2によって吸上げられて各制御バルブV1〜V5を介して各油圧アクチュエータへ吐出供給される。なお、各油圧ポンプP1,P2と制御バルブV1〜V5との間の油路上には不図示のリリーフバルブやチェックバルブがそれぞれ介装されている。
動力源選択スイッチ69は、例えば、前後いずれかの位置に傾動させておくことが可能なトグルスイッチから構成され、その傾動位置に応じて、作業装置(油圧アクチュエータ)を、第1油圧ポンプP1から供給される作動油により駆動させるか、第2油圧ポンプP2から供給される作動油により駆動させるかを選択することができる。この動力源選択スイッチ69は、前述のPTOスイッチ16及び電源スイッチ68が共にオン作動されている場合、すなわち、第1油圧ポンプP1及び第2油圧ポンプP2の両方が駆動可能な状態となった場合に限りその選択が有効になる。
このように構成される穴掘建柱車1には、上記二つの動力源を選択的に制御して、各操作レバー64の傾動操作量及びアクセルペダル66の踏込操作量に基づいて油圧ポンプP1,P2の吐出流量を可変調節する制御装置が備えられている。それでは、この制御装置の構成について、図5〜図6を追加参照しながら以下に説明する。
本実施形態に係る制御装置は、前述した油圧アクチュエータ、操作レバー64、アクセルペダル66、アクセル操作量検出器67、エンジンE、バッテリユニット70、コントローラ80、油圧供給ユニット90、動力源選択スイッチ69のほか、レバー位置検出器100,101を備えて構成されている。
第1のレバー位置検出器101は、例えばリミットスイッチからなり、操作レバー64の操作位置として、操作レバー64が中立位置Aから僅かでも傾動操作されたこと、すなわち、操作レバー64が操作開始されたことを検出する(この検出位置を「レバー操作検出位置B」と称する)。このレバー位置検出器101は、操作レバー64がレバー操作検出位置Bに達したときにオン作動して、当該検出器101と電気的に接続されたコントローラ80へ向けてオン信号を出力する。ここで、レバー操作検出位置Bとしては、例えば、操作レバー64が操作されていない中立位置(未操作位置)Aと、操作レバー64が所定角度操作されて機械式の制御バルブV1〜V5の作動が開始される作動開始位置(図6においてバルブ開度=0の位置)との間の遊びの範囲内で設定される。
第2のレバー位置検出器102は、例えばリミットスイッチからなり、操作レバー64の操作位置として、操作レバー64が最大傾動位置(フルレバー位置)Dの近傍まで操作されたことを検出する(この検出位置を「レバー最大検出位置C」と称する)。レバー位置検出器102は、操作レバー64がレバー最大検出位置Cに達したときにオン作動して、当該検出器102と電気的に接続されたコントローラ80へ向けてオン信号を出力する。
なお、前述したように各操作レバー64は前後各方向に傾動操作が可能であり、各操作レバー64には前方操作検出用の第1及び第2のレバー位置検出器101,102と、後方操作検出用の第1及び第2のレバー位置検出器101,102とが設けられているが(つまり、前後二組設けられているが)、図1では各操作レバー64に対して第1のレバー位置検出器101及び第2のレバー位置検出器102をそれぞれ1個ずつ図示している。
コントローラ80は、第1及び第2のレバー位置検出器101,102からのオンオフ信号に基づいて、操作レバー64がレバー操作検出位置Bに達していることを判断したとき、すなわち、第1のレバー位置検出器101からの信号出力がオン信号であり、第2のレバー位置検出器102からの出力信号がオフ信号であるときに、アクセルペダル66の操作を無効にする。このようにアクセルペダル66の操作を無効にした上で、コントローラ80は、動力源選択スイッチ69がエンジンEの側に選択されている場合には、アクセル操作量検出器67にて検出されるアクセルペダル66の操作量(アクセルペダル66の操作の有無)に拘わらず電子制御ユニットECUを介してエンジンEを一定の低速回転数に制御し、第1油圧ポンプP1の吐出流量を、油圧アクチュエータを作動させるのに必要な最小流量Qs(一定の小流量)に制限する。一方、コントローラ80は、動力源選択スイッチ69がバッテリユニット70の側に選択されている場合には、アクセルペダル66の操作量(アクセルペダル66の操作の有無)に拘わらずモータ制御装置73を介して電動モータ71を一定の低速回転数に制御し、第2油圧ポンプP2の吐出流量を最小流量Qsに制限する。
よって、この状態ではアクセルペダル66の操作が無効にされているので、アクセルペダル66が幾ら踏み込まれてもエンジンE又は電動モータ71は低速定回転に維持されて、第1油圧ポンプP1又は第2油圧ポンプP2の吐出流量は常に一定の最小流量Qsに制限され、油圧アクチュエータへは最小流量Qs(一次流量)を限度として、制御バルブV1〜V5のバルブ開度に応じた流量(二次流量)で供給される。
また、コントローラ80は、第1及び第2のレバー位置検出器101,102からのオンオフ信号に基づいて、操作レバー64がレバー最大検出位置Cに達していることを検出したとき、すなわち、第1のレバー位置検出器101からの出力信号と第2のレバー位置検出器102からの出力信号とがともにオン信号であるときに、アクセルペダル66の操作を有効に切り換える。このようにアクセルペダル66の操作を有効とした上で、コントローラ80は、動力源選択スイッチ69がエンジンEの側に選択されている場合には、アクセルペダル66の操作量に応じた目標回転数でエンジンEの回転数を制御することで、第1油圧ポンプP1の吐出流量がエンジンEの回転数(目標回転数)に応じて可変制御される。一方、コントローラ80は、動力源選択スイッチ69がバッテリユニット70の側に選択されている場合には、アクセルペダル66の操作量に応じた目標回転数で電動モータ71の回転数を制御することで、第2油圧ポンプP2の吐出流量が電動モータ71の回転数(目標回転数)に応じて可変制御される。ここで、エンジンE又はバッテリユニット70(電動モータ71)の回転数は、アクセルペダル66の踏込操作量に応じて段階的に制御してもよいし、連続的に制御してもよい。
なお、この状態では、アクセルペダル66が最大限に踏込操作(所謂、ベタ踏み操作)されたときに、油圧ポンプP1,P2の吐出流量が最大流量Qmとなり、制御バルブV1〜V5が全開した状態で油圧ポンプP1,P2の吐出流量をアクセルペダル66の操作量に応じて最小流量Qsから最大流量Qmまでの間で増減させて、油圧アクチュエータへ供給することができる(ここでは、一次流量と二次流量とがほぼ同量になる)。
一方、建柱穴の堀削作業を行う場合などには、アースオーガ装置50のオーガスクリュー55を回転(オーガモータ54を回転駆動)させながら、ブーム30の倒伏動及び縮小動(起伏シリンダ24及び伸縮シリンダ31の伸縮作動)を連動させてオーガスクリュー55を直線的に下方に移動させる必要があるため、複数本の操作レバー64を連動操作する場面が多く見られる。しかしながら、連動操作される複数の操作レバー64の操作量がどれも小さく(例えば、レバー操作検出位置Bを超える程度の操作量)、複数の油圧アクチュエータを微速度で連動作動させる場合には、油圧ポンプP1,P2の吐出流量が常に一定の最小流量Qsに制限されてしまうため、油圧ポンプP1,P2から複数の油圧アクチュエータに吐出供給される作動油量が不足して、連動操作性が悪化する(場合によっては作動不良が生じる)という事態が発生する。そこで、コントローラ80は、複数の第1のレバー位置検出器101からの出力信号に基づいて、複数本(2本以上)の操作レバー64がレバー操作検出位置Bまで達していることを検出したとき、すなわち、複数のレバー位置検出器101からオフ信号を同時に受信したときには、アクセルペダル66の操作を有効に切り換えて、前述のようにアクセルペダル66にて駆動源(エンジンE又は電動モータ71)の回転数を可変に、すなわち、油圧ポンプP1,P2の吐出流量を可変調節可能にする。これにより、アクセルペダル66の操作にて、複数の作業装置を作動させるために必要な作動油量を最小流量Qsから最大流量Qmまで適宜変化させて複数の油圧アクチュエータへ供給される作動油量を十分に確保し得るようにしている。
以上のように構成される制御装置を備えた穴掘建柱車1において、所望の作業(例えば、電柱の建柱作業)を行うため、この作業車を運転して目的とする作業現場に到着した作業者は、エンジンEの作動状態において先ずPTO操作レバー15を操作する。これにより、第1油圧ポンプP1がパワーテイクオフ機構PTOにより取り出されたエンジンEの動力を受けて回転駆動し得る状態になるとともに、PTOスイッチ16がオン状態となることでシャーシバッテリ17からコントローラ80へ電力が供給されて、コントローラ80の電源がオンになる。また、オペレータが操作席60の電源スイッチ68をオン操作することで、シャーシバッテリ17からバッテリユニット70のモータ制御装置73へ電力が供給されてモータ制御装置73の電源がオンになり、これにより第2油圧ポンプP2がバッテリユニット70から電力供給を受けて駆動する電動モータ71により回転駆動し得る状態となる。
こうして第1油圧ポンプP1及び第2油圧ポンプP2の双方が回転駆動可能な状態となった場合には、動力源選択スイッチ69によりいずれの油圧ポンプP1,P2により作動油を供給するかが選択できるようになっており、オイルタンクTに貯留された作動油は第1油圧ポンプP1又は第2油圧ポンプP2に吸上げられて制御バルブV1〜V5に供給され、各操作レバー64の操作量に応じたバルブ開度で給排制御されて各油圧アクチュエータへ供給されることとなる。
次に、このように操作レバー64を操作して作業装置を作動させるときの制御装置の制御内容を説明する。ここでは、操作席60に設けられた5本の操作レバー64のうちのいずれか1本の操作レバー64のみが単独で操作された場合を例示して説明する。なお、以下の説明では、動力源としてバッテリユニット70を利用した場合を説明するが、動力源としてエンジンEを利用してもよいことは言うまでもない。
先ず始めに、操作レバー64が操作されず中立位置Aにあるときには、制御バルブV1〜V5は全閉状態であり、第1及び第2のレバー位置検出器101,102からの出力信号はともにオフ信号である。このときコントローラ80はバッテリユニット70のモータ制御装置73にモータ駆動信号を出力せず、第2油圧ポンプP2から油圧アクチュエータへは作動油は供給されない。
操作レバー64の傾動操作が開始されてレバー操作検出位置Bまで達したことが検出されたとき、すなわち、第1のレバー位置検出器101からの出力信号がオン信号であり、第2のレバー位置検出器102からの出力信号がオフ信号であるときには、コントローラ80によって、アクセルペダル66の操作が無効にされるとともに、バッテリユニット70のモータ制御装置73にモータ駆動信号として低速回転信号が出力されて電動モータ71が低速定回転で駆動される。この電動モータ71の回転駆動力を受けて第2油圧ポンプP2が低速定回転で回転駆動され、第2油圧ポンプP2の吐出流量がアクセルペダル66の操作量に拘わらず一定の最小流量Qsに制限されて吐出される。
ここで、制御バルブV1〜V5のバルブ開度が所定開度に至るまでは、第2油圧ポンプP2から吐出された最小流量Qsの作動油は、当該バルブ開度に応じた流量が油圧アクチュエータに供給される一方で、油圧アクチュエータに供給されなかった一部の流量(図6中の斜線部分)は油圧回路中のリリーフバルブ等を介してオイルタンクTに戻される。
一方、操作レバー64がさらに傾動操作されて制御バルブV1〜V5のバルブ開度が所定開度以上になると、第2油圧ポンプP2から吐出された固定流量Qsの全量が制御バルブV1〜V5を介して油圧アクチュエータに供給される。ここで、制御バルブV1〜V5のバルブ開度は操作レバー64の操作量に応じてリニアに変化していくが、この状態では第2油圧ポンプP2からの吐出流量は、操作レバー64及びアクセルペダル66の操作量に拘わらず常に一定(固定流量Qs)であるため、油圧アクチュエータ(作業装置)はこの作動油の流量に対応した一定の低速度で作動する。
そして、操作レバー64がさらに傾動操作されてレバー最大検出位置Cに達したことが検出されたとき、すなわち、第1及び第2のレバー位置検出器101,102からの出力信号がともにオン信号であるときには、コントローラ80によって、アクセルペダル66の操作が無効から有効に切り換えられて、アクセル操作量検出器67により検出されたアクセルペダル66の操作量に対応したモータ制御信号がモータ制御装置73に出力され、当該操作量に応じた目標回転数で電動モータ71の回転駆動が制御される。これにより、制御バルブV1〜V5が略全開状態のままで、電動モータ71の回転数(目標回転数)に応じた吐出流量の作動油が油圧アクチュエータへ供給されることになる。この状態では、作業者はアクセルペダル66を操作して第2油圧ポンプP2の吐出流量の調節、すなわち、油圧アクチュエータに供給される作動油の流量を調節することが可能であり、アクセルペダル66にて作業装置(油圧アクチュエータ)の作動速度を任意に変化させることができる。ここで、制御バルブV1〜V5は常に略全開状態を維持し、第2油圧ポンプP2の吐出流量の増減に拘わらず、第2油圧ポンプP2から吐出される作動油の全量が制御バルブV1〜V5を介して油圧アクチュエータに供給されるため(第2油圧ポンプP2からの一次流量がそのまま二次流量として油圧アクチュエータに導入されるため)、オイルタンクTへ戻されるリリーフロスが削減されてエネルギー効率が高められる。
ここで参考までに、油圧ポンプP1,P2の吐出流量を最大にして制御バルブV1〜V5のバルブ開度で必要な流量を調節する従来技術では、図7中のグラフに示す斜線部分の全てが、エネルギーロスに相当する(つまり、エネルギーの利用効率が悪い)。これに対して、本実施形態の制御装置では、上記の過程を通じて、油圧ポンプP1,P2から吐出される作動油のうち使用されないままオイルタンクTへ戻される作動油、すなわちエネルギーロスに相当する部分は図6中のグラフに示す斜線部分のみであり、エネルギーロスが極端に低減されていることが分かる。
なお、上述の説明では5本の操作レバー64のうちのいずれか1本の操作レバー64のみが単独で操作された場合を例示しているが、2本以上の操作レバー64が連動操作された場合には、複数の第1のレバー位置検出器101からの出力信号に基づいて、当該2本以上の操作レバー64がレバー操作検出位置Bまで達していることが検出されたとき(複数のレバー位置検出器101からオフ信号を同時に受信したとき)に、アクセルペダル66の操作を有効に切り換えて、アクセルペダル66にて駆動源(エンジンE又は電動モータ71)の回転数を可変に、すなわち、油圧ポンプP1,P2の吐出流量を可変調節可能にする。これにより、アクセルペダル66の操作量に応じて油圧ポンプP1,P2の吐出流量を最小流量Qsから最大流量Qmまでの間で適宜に増減させて複数の油圧アクチュエータへ供給される作動油量を十分に確保できるようにしている。
以上、本実施形態に係る穴掘建柱車1の制御装置では、操作レバー64が傾動操作されて制御バルブV1〜V5のバルブ開度が略全開となった状態でアクセルペダル66の操作が有効となり、このアクセルペダル66の踏込操作量に応じて油圧ポンプP1,P2の吐出流量を可変制御して、油圧ポンプP1,P2から油圧アクチュエータへ吐出供給される作動油量を調節する構成であるため、油圧ポンプP1,P2の吐出流量を最大にして制御バルブV1〜V5のバルブ開度で必要な流量を調節していた従来技術と比べて、油圧アクチュエータの作動に必要な流量を超えた作動油の余剰分、すなわち、使用されないままオイルタンクTにリリーフされる作動油量を大幅に削減できるので、エネルギーロスを抑制して省エネルギー化を図ることが可能である。
また、制御バルブの前後の差圧に応じて油圧ポンプの吐出流量を制御するロードセンシング機能(圧力補償弁等)を利用せずともエネルギー効率を高めることができるため、油圧回路の簡素化及びコスト低減を図ることができる。
さらに、上記のようにエネルギーロスが削減されることで、バッテリ駆動型の穴掘建柱車1において、動力源となるバッテリユニット70の電力消費量が軽減されるため、従来と比べてバッテリユニット70の稼働時間が増大して油圧ポンプP1,P2を長時間作動させることが可能になり、ひいては作業能率の向上に資することができる。
また、複数の第1のレバー位置検出器101において2以上の操作レバー64の操作開始が検出されたときに、アクセルペダル66の操作を有効にして、アクセルペダル66の操作量に応じて油圧ポンプP1,P2の吐出流量を可変調節可能にする。従って、2以上の操作レバー64の連動操作時にはアクセルペダル66で任意にポンプ回転数を制御できるようになり、複数の作業装置を連動作動させるのに十分な吐出流量の作動油を各油圧アクチュエータに供給することができるため、ブーム30やアースオーガ装置50等の作業装置の作動不良が生じるのを防止できるともに、操作レバー64の連動操作性を向上させることが可能になる。
ところで、上述の実施形態では、操作レバー64がレバー最大検出位置Cまで操作されたことが検出されたときにのみ、アクセルペダル66の操作を有効にしてアクセルペダル66の操作量に応じてエンジンE又は電動モータ71の回転数を変化させているが、本実施形態の変形例として、操作レバー64の操作量を段階的に検出する不図示のレバー操作量検出手段(例えば、リミットスイッチ等から構成される)を設けて、このレバー操作量検出手段によって操作レバー64の操作量が検出される毎に、アクセルペダル66の操作量に応じてエンジンE又は電動モータ71の回転数を段階的に変化させるように構成してもよい。この変形例について簡単に説明すると、レバー操作量検出手段は、操作レバー64がレバー操作検出位置Bを超えてからの操作量を三段階で検出して(図8における操作量S1,S2,S3を参照)、この操作量S1,S2,S3を検出する毎にコントローラ80に検出信号を出力する。コントローラ80は、レバー操作量検出手段からの検出信号を受信する度に、アクセルペダル66の操作を有効にして、アクセルペダル66の操作量に応じた目標回転数でエンジンE又は電動モータ71の回転数を変化させ、第1油圧ポンプP1又は第2油圧ポンプP2の吐出流量を可変調節する。
ここで、図8は本実施形態の変形例におけるレバー操作量とバルブ開度及びポンプ吐出流量との関係を示すグラフである。まず、操作レバー64の操作量S1が検出されると、作業者は自身のペダル操作にて、油圧ポンプP1,P2の吐出流量をアクセルペダル66の操作量に応じて最小流量Qsから流量Q1までの間で増減させて、操作レバー64の操作量に応じたバルブ開度で作動油を油圧アクチュエータに供給することができる。続いて、操作レバー64がさらに傾動操作されて操作量S2が検出されると、作業者は自身のペダル操作にて、油圧ポンプP1,P2の吐出流量をアクセルペダル66の操作量に応じて最小流量Qsから流量Q2までの間で増減させて、操作レバー64の操作量に応じたバルブ開度で作動油を油圧アクチュエータに供給することができる。次いで、操作レバー64の操作量S3が検出されると、作業者は自身のペダル操作にて、油圧ポンプP1,P2の吐出流量をアクセルペダル66の操作量に応じて最小流量Qsから最大流量Qmまでの間で増減させて、操作レバー64の操作量に応じたバルブ開度で作動油を油圧アクチュエータに供給することができる。このように、操作レバー64の操作量が段階的に検出される毎に、アクセルペダル66にて調節可能な油圧ポンプP1,P2の吐出流量も段階的に増加していくため、操作レバー64及びアクセルペダル66の操作量に応じて細やかな制御が可能になる。なお、操作レバー64がレバー最大検出位置Cに達したことが検出されると、前述のように、バルブ開度を略全開状態のままで、アクセルペダル66の操作量に応じて油圧ポンプP1,P2から吐出される作動油の全量を油圧アクチュエータに供給することができる。
この図8中のグラフにおいて斜線部分がエネルギーロスに相当し、この変形例においても従来技術(図7中のグラフ)と比較してエネルギーロスが低減されていることがわかる。従って、このような構成によれば、エネルギーロスを抑制して省エネルギー化を図ることができるとともに、操作レバー64及びアクセルペダル66の操作量に応じてより細やかな制御を実現することができ、作業性をより一層向上させることが可能である。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示したものに限定されない。例えば、操作レバー64の操作検出手段としてレバー位置検出器101,102を例示して説明したが、操作検出手段としては操作レバー64の操作量又は操作位置のいずれに基づいて検出するものでもよい。また、上述の実施形態では、レバー位置検出器をリミットスイッチで構成した場合を例示したが、これに限定されるものではなく、他の光学式又は機械式(非接触動作型又は接触動作型)の検出器を利用することも可能である。
また、上述の実施形態では、制御バルブV1〜V5を操作レバー64に機械的に連結連動するマニュアルバルブで構成した場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、制御バルブV1〜V5を電磁弁(比例電磁式の方向流量制御バルブ)で構成し、操作レバーの操作により出力される操作信号に基づいてコントローラにより制御弁のスプールを駆動させるものでもよい。さらに、上述の実施形態では、制御バルブV1〜V5のバルブ開度は連続的(リニア)に変化するものであってが、バルブ開度は段階的(少なくとも2段階)に変化するものでもよい。
また、上述の実施形態では、操作手段を前後方向への傾動操作式の操作レバーで構成した場合を例示したが、これに限定されるものではなく、左右方向への傾動操作式の操作レバーであってもよく、その他にも、複数の方向への傾動操作及び軸回りに捩じり操作可能なジョイスティック式の操作レバーや、予め設定された複数のポジション位置に選択操作可能なポジションレバー、回動操作可能なボリュームスイッチなどで構成してもよい。
また、上述の実施形態では、操作レバー64がレバー操作検出位置Bに達したことが検出されたときに、エンジンEの回転数又は電動モータ71の回転数を所定の低速定回転に制御して、油圧ポンプP1,P2の吐出流量を常に一定の最小流量Qsに制限した場合を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、エンジンEの回転数又は電動モータ71の回転数を所定の回転数になるまでは操作レバー64の傾動操作量に応じて可変制御し、所定回転数に至ったところで定速回転に制御してもよい。なお、このときの油圧ポンプP1,P2の吐出流量は、最小流量Qsに限定されず、作業装置を作動させるのに必要なトルク等を勘案して適宜調節可能である。
また、上述の実施形態において、本発明が適用される対象は車体がタイヤ車輪式である作業車であったが、車体は必ずしもタイヤ車輪式に限定されるものではなく、クローラ装置等により走行するものであってもよい。或いは軌道走行用車輪を備えて軌道上を走行する軌道走行用の作業車、さらにはタイヤ車輪と軌道走行用車輪との両方を備えた軌陸両用の作業車等であってもよい。
また、上述の実施形態では、エンジンE又はバッテリユニット70の動力を選択的に利用して作業装置を作動させるバッテリ駆動型の作業車を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、エンジンEの動力のみで作業装置を作動させる作業車、バッテリユニット70の動力のみで作業装置を作動させる作業車であってもよい。さらに、上述の実施形態において、本発明に係る作業車として穴掘建柱車を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、高所作業車、軌陸車、クレーン車等の他の作業車であっても本発明を適用可能である。