以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド建設機械としてのハイブリッドショベル(1)を示し、このハイブリッドショベル(1)は、エンジン(2)と電動モータ(100)(主電動モータ(3)及び旋回用電動モータ(4))とを備えていて、エンジン(2)は専ら発電用にのみ使用するとともに、走行時や掘削作業時等に必要な動力は全て電動モータ(100)の動力に頼る所謂シリーズ方式を採用している。
上記ハイブリッドショベル(1)は、走行用のクローラ(5a,5b)を有する下部走行体(A)と、下部走行体(A)の上面に旋回可能に配設され、オペレータキャビン(6)を有する上部旋回体(B)と、上部旋回体(B)に取付けられ、掘削作業等を行う掘削作業機(C)と、下部走行体(A)に取付けられ、整地作業等を行うためのブレード(15)を有する整地作業機(D)とを備えている。
尚、以下の説明では、特に断らない限り「前側」、「後側」、「左側」、及び「右側」は、それぞれ下部走行体(A)を基準として、前側、後側、左側、及び右側を意味する。
掘削作業機(C)は、基端部が上部旋回体(B)のレボルビングフレーム(図示省略)に回動可能に連結されるブーム(7)と、ブーム(7)の先端部に支持軸(8)を介して回動可能に連結されるアーム(9)と、アーム(9)の先端部に支持軸(10)を介して回動可能に連結されるバケット(11)と有している。
ブーム(7)の基端部寄りの部分には、一端部が上部旋回体(B)の所定部に回動可能に支持されたクレビス型のブームシリンダ(12)のロッド先端部が接続されており、ブーム(7)は、このブームシリンダ(12)を駆動させてそのロッド(12a)を伸縮させることにより、上記基端部を支点に起伏可能(回動可能)になっている。
また、アーム(9)におけるブーム(7)との連結部側の端部には、一端部がブーム(7)上面のブラケット部7aに回動可能に支持され且つ該ブーム(7)に沿うように配設されるアームシリンダ(13)のロッド先端部が接続されており、アーム(9)は、このアームシリンダ(13)を駆動させてそのロッド(13a)を伸縮させることにより、上記支持軸(8)を支点に回動可能になっている。
同様に、バケット(11)におけるアーム(9)との連結部側の端部には、一端部がアーム(9)前面のブラケット部(9a)に回動可能に支持され且つ該アーム(9)に沿うように配設されたバケットシリンダ(14)のロッド先端部が接続されており、バケット(11)は、このバケットシリンダ(14)を駆動させてそのロッド(14a)を伸縮させることにより、支持軸(10)を支点に回動可能になっている。
上記上部旋回体(B)は、下部走行体(A)の本体フレーム(42)(図2参照)に旋回用ベアリング(50)を介して旋回中心軸(Z)回りに回動可能に支持された上部旋回プレート(20)を有しており、上記オペレータキャビン(6)は、該上部旋回プレート(20)の左側前部に配設されている。
上記上部旋回プレート(20)の左側後部で且つオペレータキャビン(6)の後方には、後述の第一及び第二油圧ポンプ(16,17)等の油圧アクチュエータに供給される作動油を貯留するための作動油タンク(21)が配設されており、また、該上部旋回プレート(20)における、オペレータキャビン(6)及び作動油タンク(21)が配設されている部分を除く部分には、上記油圧ポンプ(16,17)等の機器類を収容するためのマシンキャブ(22)が配設されている。
上記マシンキャブ(22)内には、上記両油圧ポンプ(16,17)の他に、該各油圧ポンプ(17,18)に動力を伝達する主電動モータ(3)と、上部旋回プレート(20)を旋回駆動させるための旋回用電動モータ(4)とが収容されている。
主電動モータ(3)は、上部旋回プレート(20)上面における右側前部にその出力軸が前後方向に平行になるように配設されている。
上記第一油圧ポンプ(16)は、主電動モータ(3)の出力軸に同軸に直結された状態で、該主電動モータ(3)よりも後側に配設されている。
また、第二油圧ポンプ(17)は、その入力軸が第一油圧ポンプ(16)の出力軸に直結された状態で該第一油圧ポンプ(16)よりも後側に配設されている。
また、旋回用電動モータ(4)は、上部旋回プレート(20)の前後方向中央部で且つ車幅方向中央部にその出力軸を下方に向けた状態で取付固定されている。尚、旋回用電動モータ(4)の出力軸は、下部走行体(A)における本体フレーム(42)(図2参照)に固定されたリングギヤ(52)に噛合するピニオンギヤ(図示省略)と連結されている。
また、図1中、(36)は作動油タンク(21)に戻る戻り油(作動油)を冷却するオイルクーラであって、マシンキャブ(22)内における車幅方向略中央の後端部に配設されている。また、(39a,39b,39c)は、後述するように、ブーム(7)及びアーム(9)及びバケット(11)のそれぞれの自重による回動動作を利用した回生発電用の回生用油圧モータであって、オイルクーラ(36)の右側に配設されている。(35)は、第一及び第二油圧ポンプ(17,18)から上記各シリンダー(12,13,14)や走行用油圧モータ(19a,19b)に供給される作動油の流路を切換えて制御するマルチコントロールバルブであって、運転シート(25)(図3参照)の下側に配設されている。(37)は、上記マルチコントロールバルブ(35)に作用させるパイロット圧を発生させるギヤポンプ(以下の説明では、パイロットポンプ(37)と呼ぶ)であって、上記第一油圧ポンプ(16)に隣接して配設されている。また、(23)は、上部旋回体(B)及び下部走行体(A)間に跨って配設される油圧配管や電気配線等の捩れを防止するための所謂スイベルジョイントであって、該スイベルジョイント(23)を介して、作動油タンク(21)から、下部走行体(A)に配設される後述の走行用油圧モータ(19a,19b)等の油圧アクチュエータに作動油が供給され、また、該スイベルジョイント(23)を介して、下部走行体(A)に配設される後述のバッテリ(47)から上部旋回体(B)内の電動モータ(旋回用電動モータ(4)及び主電動モータ(3))に電力が供給される。
また、図示しないが、上部旋回体(B)の後端部にはカウンタウェイトが取付けられている。このカウンタウェイトの重さや配置位置は、作業機(C)を含む上部旋回体(B)の重心が上記旋回中心軸(Z)上に位置するように設定される。このカウンタウェイトは本実施形態においてはスチール製の中実材からなっていて、エンジン(2)、交流発電機(45)、バッテリ(47)、及び燃料タンク(46)に比べてその密度(単位体積当たりの重量)が高くなっている。
また、上記下部走行体(A)は、図2に示すように、左側走行体(40)と、右側走行体(41)と、該左側走行体(40)及び右側走行体(41)とを連結する本体フレーム(42)とを備えている。
左側走行体(40)は、前後方向に延びる左トラックフレーム(40a)と、該左トラックフレーム(40a)の後端部に取付固定された左側走行用油圧モータ(19a)と、左側走行用油圧モータ(19a)の出力軸に回転一体に連結されたスプロケット(44a)と、左トラックフレーム(40a)の前端部に回動可能に支持されたアイドラ(43a)と、スプロケット(44a)及びアイドラ(43a)の両方に掛け回されて、該スプロケット(44a)を介して左側走行用油圧モータ(19a)から伝達される動力により駆動されるベルト状の左側クローラ(5a)(図1参照)とで構成されている。
右側走行体(41)は、左側走行体(40)と同様の構成とされていて、前後方向に延びる右トラックフレーム(41a)と、右側走行用油圧モータ(19b)と、スプロケット(44b)と、右側クローラ(5b)(図1参照)とで構成されている。
左トラックフレーム(40a)及び右トラックフレーム(41a)は、本体フレーム(42)の車幅方向両端部をそれぞれ各トラックフレーム(40a,40b)に溶接して互いに連結されている。
本体フレーム(42)の前端部には、ブレード(15)を駆動するためのブレードシリンダ(18)の一端部が回動可能に接続され、ブレード(15)の後側面には、該ブレードシリンダ(18)のロッド先端部が接続されている。そして、上記整地作業機(D)は、ブレード(15)とブレードシリンダ(18)とで構成されている。
本体フレーム(42)の前後方向中央部で且つ車幅方向中央部には、上下方向に延びる略円筒状のベアリング支持部(53)(図示省略)が設けられており、該ベアリング支持部(53)の上面には旋回用ベアリング(50)が取付けられている。旋回用ベアリング(50)には、上部旋回プレート(20)が回転一体に固定されており、該旋回用ベアリング(50)の径方向内側には、ベアリング支持部(53)に固定されて径方向内側に歯面を有するリングギヤ(52)が配設されている。そして、上記旋回用電動モータ(4)を駆動させることで、該旋回用電動モータ(4)に連結された上記ピニオンギヤ(図示省略)がリングギヤ(52)に噛合しながら回転することで上部旋回プレート(20)が旋回中心軸(Z)回りに旋回可能になっている。尚、本実施形態においては、旋回用電動モータ(4)の出力軸と、上記ピニオンギヤとは図示しない減速ギヤを介して連結されており、旋回用電動モータ(4)の回転方向が上部旋回プレート(20)の回転方向に一致するようになっている。
本体フレーム(42)における、ベアリング支持部(53)の径方向外側には、エンジン(2)と、該エンジン(2)の出力軸に直結されて駆動される交流発電機(45)と、バッテリ(47)と、キャパシタ(48)とが取付固定されており、ベアリング支持部(53)の径方向内側には該エンジン(2)に供給する燃料(本実施形態においては軽油)を貯留しておくための燃料タンク(46)が取付固定されている。
エンジン(2)は、本体フレーム(42)の後部右側にその出力軸が左側を向くように配設され、交流発電機(45)は、その入力軸をエンジン(2)の出力軸に直結して該エンジン(2)の左側に隣接するように配設されている。また、バッテリ(47)及びキャパシタ(48)は、本体フレーム(42)の前部右側に配設されている。また、上記燃料タンク(46)は、略円筒状に形成されていて、その重心が上記旋回中心軸(Z)上に位置するよう、ベアリング支持部(53)の径方向内側に配設されている。より詳細には、燃料タンク(46)内の燃料貯留空間の中心(重心)が旋回中心軸(Z)上に位置している。
また、本実施形態においては、上記燃料タンク(46)は、上記上部旋回プレート(20)よりも下側に配設されている。すなわち、燃料タンク(46)は、本体フレーム(42)とベアリング支持部(53)と上部旋回プレート(20)とで囲まれた空間内に配設されている。
尚、下部走行体(A)は、上記上部旋回体(B)(作業機(C)を含む)と同様に、その重心が上記旋回中心軸(Z)上に位置するように構成されており、このため、ハイブリッドショベル(1)全体の重心も旋回中心軸(Z)上に位置している。
図3に示すように、上記上部旋回体(B)のオペレータキャビン(6)内には、オペレータが着座する運転シート(25)が配設されている。
上記運転シート(25)の後側には、後述の統合コントローラ(200)が収容された制御ボックス(75)が配設されている。
また、上記運転シート(25)の右側には、操作ボックス(31)の上面から上方に向かって延びて、バケット(11)の回動及びブーム(7)の回動を操作可能な右側操作レバー(26)が配設されており、上記運転シート(25)の左側には、操作ボックス(31)の上面から一旦、後方に向かって延びた後に屈曲して上方に向かって延びて、アーム(9)の起伏(回動)及び上部旋回体(B)の旋回を操作可能な左側操作レバー(27)が配設されている(図4参照)。
また、上記運転シート(25)の前側には、床面(上部旋回プレート(20)の上面(20a)に配設された操作ボックス(32)から上側に向かって延びて、左側クローラ(5a)を操作可能な左側クローラ操作レバー(28)と、右側クローラ(5b)を操作可能な右側クローラ操作レバー(29)とが左右に並ぶように配設されている。
運転シート(25)と左側クローラ操作レバー(28)との間には、床面(20a)におけるシート後端部に対応する箇所に配設された操作ボックス(33)から前方斜め上方に向かって延びて、ブレード(15)を操作可能なブレード操作レバー(30)が設けられている。
上記左側操作レバー(27)は、その基端部を支点にして、所定の中立位置に対して前後左右の4方向に傾動可能になっている。尚、以下の説明では、「前方向」、「後方向」、「左方向」、及び「右方向」はそれぞれ、運転シート(25)に着座した乗員に対しての前方向、後方向、左方向、及び右方向を意味する。従って、例えば上部旋回体(B)が中立状態(図1の状態つまり掘削作業機(C)が前側に位置している状態)にあるときにおいては、「前方向」、「後方向」、「左方向」、及び「右方向」はそれぞれ、操作レバー(27)の中立位置から前側、後側、左側、及び右側に向かう方向を意味する。
そして、該左側操作レバー(27)を含むアーム/旋回操作装置(95)は、該レバー(27)を中立位置に対して左方向に傾動させたときには、上部旋回体(B)(図1参照)を車両平面視で反時計回り方向に旋回させ、右方向に傾動操作したときには、上部旋回体(B)を時計回り方向に旋回させ、また、レバー(27)を前方向に傾動操作したときには、アーム(9)を伸ばし、後方向に傾動操作したときには、アーム(9)を引くように構成されている。
具体的には、アーム/旋回操作装置(95)は、図5及び図6に示すように、左側操作レバー(27)の他に、該レバー(27)の中立位置に対する前方向及び後方向のそれぞれの傾動量に応じたパイロット圧をブームシリンダ制御用の方向切換弁(150)(図7参照)のパイロットポート(Pa1,Pa2)に供給する2つのパイロット弁(170,171)と、該レバー(27)の中立位置に対する右方向及び左方向のそれぞれの傾動量に応じた電気信号を発生させる2つのポテンショメータ(112,113)とを有している。
図7に、上記アーム/旋回操作装置(95)を含むハイブリッドショベル(1)の油圧回路及び電気回路の構成図を示す。
(96)は右側操作レバー(26)を含むバケット/ブーム操作装置、(97)は左側クローラ操作レバー(28)を含む左クローラ操作装置、(98)は右側クローラ操作レバー(29)を含む右クローラ操作装置、(99)はブレード操作レバー(30)を含むブレード操作装置である。これら各操作装置(96乃至99)の基本的な構成は、上記アーム/旋回操作装置(95)における油圧系操作部の構成と同様である。
(150)乃至(155)は、スプリングセンタ形式の4ポート3位置のパイロット操作式方向切換弁であって、ブームシリンダ(12)、右側走行用油圧モータ(19b)、バケットシリンダ(14)、アームシリンダ(13)、左側走行用油圧モータ(19a)、及びブレードシリンダ(18)のそれぞれと、油圧ポンプ(16,17)とを接続する主管路(180)に配設されている。具体的には、方向切換弁(150乃至152)のポンプポートは第一油圧ポンプ(16)に接続され、方向切換弁(153乃至155)のポンプポートは第二油圧ポンプ(17)に接続されている。そして、該方向切換弁(150乃至155)が上記マルチコントロールバルブ(35)を構成している。上記第一油圧ポンプ(16)及び第二油圧ポンプ(17)は、互いに直列に接続されて主電動モータ(3)に接続されている。
また、上記各方向切換弁(150乃至155)のアクチュエータポートはそれぞれ、ブームシリンダ(12)、右側走行用油圧モータ(19b)、バケットシリンダ(14)、アームシリンダ(13)、左側走行用油圧モータ(19a)、及びブレードシリンダ(18)に接続されており、パイロットポート(Pa1乃至Pa12)は、各操作装置(95乃至99)のパイロット弁(170乃至181)のパイロット空間(89)(図5参照。図では、操作装置(95)のパイロット空間(89)のみを示す)に接続されている。
また、上記各方向切換弁(150乃至155)のタンクポートは作動油タンク(21)に接続されている。ここで、方向切換弁(150,151,153)のタンクポートと作動油タンク(21)との間にはそれぞれ、回生用油圧モータ(39a,39b,39c)が接続されている。
各回生用油圧モータ(39a,39b,39c)の出力軸はそれぞれ、回生交流発電機(38a,38b,38c)の入力軸に直結されており、各回生交流発電機(38a,38b,38c)はAC-DCコンバータ(60)に接続されている。該AC-DCコンバータ(60)には、回生交流発電機(38a,38b,38c)の他に交流発電機(45)が接続されている。
AC-DCコンバータ(60)は、回生交流発電機(38a,38b,38c)及び交流発電機(45)にて発電された交流電力を直流電力に変換するためのものであって、DC-ACコンバータ(61)に直列に接続されている。尚、回生交流発電機(38a,38b,38c)及び交流発電機(45)における発電制御は、後述の統合コントローラ(200)におけるCPU(201)からの指令を受けて作動するジェネレータコントローラ(202)により行われる。
AC-DCコンバータ(60)とDC-ACコンバータ(61)との間の接続ライン(62)には、バッテリ(47)及びキャパシタ(48)が電力パス(49)を介して接続されている。
DC-ACコンバータ(61)は、主電動モータ(3)及び旋回用電動モータ(4)の双方に接続されていて、AC-DCコンバータ(60)及びバッテリ(47)及びキャパシタ(48)の少なくとも一つから供給される直流電力を交流電力に変換して上記主電動モータ(3)及び旋回用電動モータ(4)の少なくとも一方に供給する。尚、AC-DCコンバータ(60)及びDC-ACコンバータ(61)は、後述の統合コントローラ(200)におけるCPU(201)からの指令を受けて作動するモータコントローラ(204)やバッテリコントローラ(203)により必要に応じて制御され、またバッテリ(47)及びキャパシタ(48)の充放電動作は、同じく統合コントローラ(200)からの指令を受けて作動するバッテリコントローラ(203)により制御される。
図8に示すように、統合コントローラ(200)はCPU(201)を有しており、該CPU(201)には、第一ポテンショメータ(112)、第二ポテンショメータ(113)、ポンプ吐出圧検出手段(130)、及び油圧アクチュエータ背圧検出手段(131)から各信号が入力されるようになっている。
尚、ポンプ吐出圧検出手段(130)は、各油圧ポンプ(16,17)の吐出口付近に接続される圧力センサ(120,121)(図7参照)からなるものであって、該各ポンプ(16,17)の吐出圧を検出するとともにその検出信号を出力可能に構成されている。
また、油圧アクチュエータ背圧検出手段(131)は、各方向切換弁(150乃至154)のタンクポートに接続されたドレイン管路に配設される圧力センサ(122乃至126)からなるものであって、ブームシリンダ(12)、アームシリンダ(13)、バケットシリンダ(14)、左側走行用油圧モータ(19a)、右側走行用油圧モータ(19b)、及びブレードシリンダ(18)の背圧を検出するとともにその検出信号を出力可能に構成されている。
そして、CPU(201)は、入力された各信号を基に、ジェネレータコントローラ(202)、バッテリコントローラ(203)、モータコントローラ(204)、及びエンジンコントローラ(205)に対して必要な制御信号を出力することで、主電動モータ(3)の駆動制御と、旋回用電動モータ(4)の駆動制御とを実行する。ここで、主電動モータ(3)の駆動制御は、上記第一及び第二油圧ポンプ(16,17)の作動負荷が比較的低い場合、つまりモータ(3)の要求電力が比較的低い場合において該要求電力をバッテリ(47)からの供給電力で賄う低負荷運転制御と、該モータ要求電力が比較的高い場合において該要求電力をバッテリ(47)及び交流発電機(45)の双方からの供給電力で賄う高負荷運転制御と、その中間の要求電力を交流発電機(45)からの供給電力で賄う中間負荷運転制御との切換えにより実行される。
上記ジェネレータコントローラ(202)は、CPU(201)からの制御信号に基づいて、交流発電機(45)及び回生交流発電機(38a,38b,38c)に負荷する目標負荷トルクを制御することにより、該各発電機(45,38a,38b,38c)の発電電力を制御する。
上記バッテリコントローラ(203)は、CPU(201)からの制御信号に基づいて、バッテリ(47)及びキャパシタ(48)の充放電動作及びその充放電電力を制御する。具体的には、バッテリコントローラ(203)は、バッテリ(47)の充電を行う際には、AC-DCコンバータ(60)に対して必要な制御信号を出力することで、交流発電機(45)及び回生交流発電機(38a,38b,38c)にて発電された交流電力を、該AC-DCコンバータ(60)により所定電圧の直流電力に変換するとともに上記電力パス(49)を介してバッテリ(47)へと供給する。
モータコントローラ(204)は、CPU(201)からの制御信号に基づいて、上記AC-DCコンバータ(60)及びDC-ACコンバータ(61)の電力変換を制御することで、バッテリ(47)及び交流発電機(45)からの供給電力を所定周波数の交流電力に変換し、これによって主電動モータ(3)及び旋回用電動モータ(4)の回転数及びトルクを制御する。
エンジンコントローラ(205)は、CPU(201)からの制御信号に基づいて、エンジン(2)の図示しない燃料噴射弁やスロットル弁を駆動制御して、該エンジン(2)を所定の回転数及びトルクで駆動させる。
そして、CPU(201)は、第一ポテンショメータ(112)の出力電圧及び第二ポテンショメータ(113)の出力電圧を基に、第一ポテンショメータ(112)の入力軸(112a)の下側への移動を検出したときには、左側操作レバー(27)が右側に傾動したものと判定して、旋回用電動モータ(4)を車両平面視で右回り(時計回り)に旋回させるべくモータコントローラ(204)に対して必要な制御信号を出力する。
ここで、モータコントローラ(204)は、該入力軸(112a)の移動量が大きければ大きい程、つまり第一ポテンショメータ(112)から出力される電圧が高い程、旋回用電動モータ(4)を高速で回転させる。
また、CPU(201)は、第二ポテンショメータ(113)の入力軸(113a)の下側への移動を検出したときには、左側操作レバー(27)が左側に傾動したもの判定して、旋回用電動モータ(4)を車両平面視で左回り(反時計回り)に旋回させるべくモータコントローラ(204)に対して必要な制御信号を出力する。
ここで、モータコントローラ(204)は、該入力軸(113a)の移動量が大きければ大きい程、つまり第二ポテンショメータ(113)から出力される電圧が高い程、旋回用電動モータ(4)を高速で回転させる。
尚、CPU(201)は、モータコントローラ(204)に対して制御信号を出力すると同時に、必要電力をバッテリ(47)から放電させるべく、バッテリコントローラ(203)に対して制御信号を出力する。
また、CPU(201)は、ポンプ吐出圧検出手段(130)及び油圧アクチュエータ背圧検出手段(131)からの圧力信号を基に、各シリンダー(12乃至15,18)及び走行用油圧モータ(19a,19b)に加わる負荷を算出するとともに、第一油圧ポンプ(16)及び第二油圧ポンプ(17)の必要動力を算出する。そして、CPU(201)は、該両油圧ポンプ(16,17)をこの必要動力で駆動するために要求される主電動モータ(3)への目標供給電力を算出する。
そして、CPU(201)は、算出した負荷が第一設定値よりも小さいと判定したとき、つまり負荷が比較的小さいと判定したときには低負荷運転制御を実行して、バッテリ(47)(又はキャパシタ(48))から上記目標供給電力に相当する電力を放電させるべくバッテリコントローラ(203)に対して制御信号を出力する。
また、CPU(201)は、算出負荷が第一設定値以上であって第二設定値(>第一設定値)よりも小さいと判定したとき、つまり負荷が中程度であると判定したときには中負荷運転制御を実行して、エンジンコントローラ(205)に対して必要な制御信号を出力することで、上記目標供給電力に相当する電力を交流発電機(45)にて発電させるべくエンジン(2)を駆動させる。そして、CPU(201)は、モータコントローラ(204)に対して必要な制御信号を出力することで、該交流発電機(45)にて発電された交流電力をAC-DCコンバータ(60)にて一旦直流電力に変換した後に、DC-ACコンバータ(61)にて所定周波数の交流電力に変換して主電動モータ(3)に供給して該モータ(3)を所定回転数で駆動させる。
また、CPU(201)は、算出負荷が第二設定値以上と判定したときには、高負荷運転制御を実行して、エンジンコントローラ(205)に対して必要な制御信号を出力することで、交流発電機(45)にてその最大発電電力を出力させるべくエンジン(2)を駆動させるとともに、バッテリコントローラ(203)に対して必要な制御信号を出力することで、バッテリ(47)(又は、キャパシタ48)から、上記目標供給電力と最大発電電力との差分の電力を放電させる。更に、CPU(201)は、モータコントローラ(204)に対して必要な制御信号を出力することで、該放電された直流電力を、DC-ACコンバータ(61)を介して所定周波数の交流電力に変換して主電動モータ(3)に供給するとともに、交流発電機(45)にて発電された交流電力をAC-DCコンバータ(60)及びDC-ACコンバータ(61)を介して主電動モータ(3)に供給する。
尚、CPU(201)は、エンジンコントローラ(205)に対して制御信号を出力すると同時に、交流発電機(45)に必要な負荷を作用させるべくジェネレータコントローラ(202)に対して制御信号を出力する。
更に、CPU(201)は、図示しないバッテリ電流/電圧検出センサにより検出される電流値と電圧値との積によりバッテリ(47)の蓄電量を算出可能になっていて、該算出された蓄電量が所定蓄電量以下であると判定し、且つブーム(7)、アーム(9)、及びバケット(11)が自重により回動していると判定したときには、該自重による回動を利用した回生発電を実行する。
具体的には、CPU(201)は、圧力センサ(122)により検出されたブームシリンダ(12)の背圧が、圧力センサ(120)により検出された第一油圧ポンプ(16)の吐出圧よりも高いときには、ブーム(7)が自重により下側に回動しているものと判定するとともに、ジェネレータコントローラ(202)に対して必要な制御信号を出力することで、回生交流発電機(38a)に対して所定の負荷を作用させて回生発電を実行させる。また、CPU(201)は、回生交流発電機(38a)にて回生発電を実行させると同時に、バッテリコントローラ(203)に対して必要な制御信号を出力することで、該回生発電により得られた交流電力をAC-DCコンバータ(60)を介して直流電力に変換してバッテリ(47)に供給して充電させる。尚、CPU(201)は、バッテリ(47)の蓄電量が満タン状態にあると判定したときには、該変換された直流電力をキャパシタ(48)に供給する。
更に、CPU(201)は、バッテリ(47)の蓄電量が所定蓄電量以下であると判定した場合には、交流発電機(45)で発電するようにエンジンコントローラ(205)とジェネレータコントローラ(202)に対して制御信号を出力する。そして、この発電電力と主電動モータ(3)及び旋回用電動モータ(4)を停止する際に発生する回生電力とをバッテリ(47)又はキャパシタ(48)に供給して充電させるべくバッテリコントローラ(203)に対して必要な制御信号を出力する。
以上のような構成のハイブリッドショベル(1)の動作について図7を参照しながら説明する。
先ず、左側操作レバー(27)を中立位置に対して右方向に傾動させたときには、第一ポテンショメータ(112)の入力軸(112a)が下側に移動して、その変位量が電気信号に変換されて統合コントローラ(200)に出力される。そして、入力軸(112a)の下側への移動を検出した統合コントローラ(200)からの指令を受けたモータコントローラ(204)により旋回用電動モータ(4)が車両平面視で時計回り(右回り)に回転駆動され、この結果、上部旋回体(B)も同様に車両平面視で時計回り(右回り)に回転駆動される。この回転速度は、上記したように、第一ポテンショメータ(112)から出力される電圧が高い程、つまり左側操作レバー(27)の右方向への傾動力が大きい程速くなる。
同様にして、左側操作レバー(27)を中立位置に対して左方向に傾動させたときには、第二ポテンショメータ(113)の入力軸(113a)が下側に移動して、その変位量が電気信号に変換されて統合コントローラ(200)に出力される。そして、統合コントローラ(200)からの指令により、旋回用電動モータ(4)が車両平面視で反時計回り(左回り)に、上記左側操作レバー(27)の傾動量に応じた速度で回転駆動される。この結果、上部旋回体(B)は、車両平面視で反時計回り(左回り)に、該レバー(26)の傾動量に応じた速度で旋回駆動される。
従って、乗員は、例えば左側操作レバー(27)を右方向に大きく傾動させることで、上部旋回体(B)を車両平面視で時計回り(右回り)に高速で旋回させることができるとともに、該傾動量を小さくすることで、上部旋回体(B)を車両平面視で時計回り方向に低速で旋回させることができる。
また、左側操作レバー(27)を中立位置に対して前方向に傾動させたときには、パイロットポンプ(37)からパイロット管路(160a)に配設されたパイロット弁(170)を通って方向切換弁(150)のパイロットポート(Pa2)にパイロット作動油が流れて、該レバー(27)の傾動量に応じたパイロット圧が該パイロットポート(Pa2)に作用する。
この結果、アームシリンダ(13)の伸長側のポート(Pc2)に、第一油圧ポンプ(16)から作動油が供給され、引込み側のポート(Pc1)から作動油が排出されて作動油タンク(21)に環流される。これにより、アームシリンダ(13)のロッドが伸長してアーム(9)は前方に延びるように支持軸(8)回りに車両左側面視で時計回りに回動する。ここで、左側操作レバー(27)の傾動速度が大きい程、パイロットポート(Pa2)に作用するパイロット圧も高く、従って、該アーム(9)の回動速度も高くなる。
一方、左側操作レバー(27)を中立位置に対して後方向に傾動させたときには、パイロットポンプ(37)からパイロット管路(160b)の途中に配設されたパイロット弁(171)を通って方向切換弁(150)のパイロットポート(Pa1)にパイロット作動油が流れて、該レバー(27)の傾動量に応じたパイロット圧がパイロットポート(Pa1)に作用する。
この結果、アームシリンダ(13)の引込み側のポート(Pc1)を介して、第一油圧ポンプ(16)から該アームシリンダ(13)内に作動油が供給され、アームシリンダ(13)の伸長側のポート(Pc2)から作動油が排出されて作動油タンク(21)に環流される。これにより、アームシリンダ(13)のロッド(13a)が引込まれてアーム(13)は後方に引き寄せられる。ここで、左側操作レバー(27)の前方向への傾動量が大きい程、パイロットポート(Pa1)に作用するパイロット圧も高く、従って、該アーム(13)の動作速度も速くなる。
同様にして、右側操作レバー(26)を中立位置に対して後方向に傾動させたときには、ブームシリンダ(12)のロッド(12a)が伸長してブーム(7)が起立方向に回動する。
また、右側操作レバー(26)を中立位置に対して左方向に傾動させたときには、バケットシリンダ(14)のロッド(14a)が引込まれて、バケット(11)が支持軸(10)回りに車両側面視で時計回り方向に回動する。
右側クローラ操作レバー(29)を中立位置に対して前方向に傾動させたときには、右側走行用油圧モータ(19b)が車両左側面視で反時計回り方向に回動し、この結果、右側クローラ(5b)(図1参照)がハイブリッドショベル(1)を前進させる方向に回動する。
また、右側クローラ操作レバー(29)を中立位置に対して後方向に傾動させたときには、右側走行用油圧モータ(19b)が車両左側側面視で時計回り方向に回動し、この結果、右側クローラ(5b)がハイブリッドショベル(1)を後退させる方向に回動する。
同様に、左側クローラ操作レバー(28)を中立位置に対して前方向に傾動させたときには、左側走行用油圧モータ(19a)が車両側面視で反時計回り方向に回動し、この結果、左側クローラ(5a)(図1参照)がハイブリッドショベル(1)を前進させる方向に回動する。
また左側クローラ操作レバー(28)を中立位置に対して後方向に傾動させたときには、左側走行用油圧モータ(19a)が車両側面視で時計回りに方向に回動して、この結果、左側クローラ(5a)がハイブリッドショベル(1)を後退させる方向に回動する。
ブレード操作レバー(30)を中立位置に対して上方向に傾動させたときには、ブレード(15)が前進し、下方向に傾動させたときには、ブレード(15)が後退する。
以上の如く上記実施形態では、上記エンジン(2)、上記交流発電機(45)、バッテリ(47)、及び燃料タンク(46)は、下部走行体(A)に配設されており、該エンジン(2)、交流発電機(45)、バッテリ(47)、及び燃料タンク(46)の代わりに高密度でスペース効率に優れたカウンタウェイトが上部旋回体(B)に配設されている。
これにより、作業機(C)を含む上部旋回体(B)の小型化を図って、その後端部の旋回半径を小さくすることができる。この結果、上部旋回体(B)の旋回時にその後端部に対する乗員の視界を良好に確保して、該上部旋回体(B)後端部がその周辺の人や物と干渉するのを確実に防止することができる。
また、ハイブリッドショベル(1)全体としての低重心化を図り、これによって、その走行安定性の向上を図ることが可能となる。
また、交流発電機(45)の入力軸をエンジン(2)の出力軸に直結するという簡単な構造で、エンジン(2)による交流発電機(45)の駆動が可能となる
また、上記バッテリ(47)を上記スイベルジョイント(23)を介さずに交流発電機(45)と接続することができる。このため、交流発電機(45)からの電力をバッテリ(47)に供給するための配線の取り回しを簡素化してコスト低減を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、ハイブリッドショベル(1)の重心位置は、旋回中心軸(Z)上に位置しており、上記カウンタウェイトは、作業機(C)を含む上部旋回体(B)の重心位置が旋回中心軸(Z)上に位置するように配設されている。
これにより、作業機(C)による作業時における該上部旋回体(B)(作業機(C)を含む)の前後及び左右方向の姿勢バランスを安定化することが可能となる。
また、上記実施形態では、燃料タンク(46)内の燃料貯留空間の中心(重心)が旋回中心軸(Z)を通るようになっており、また、ハイブリッドショベル(1)全体の重心位置は、上記旋回中心軸(Z)を通るように設定されている。
これにより、燃料タンク(46)内の燃料の残量に拘わらず、つまり燃料消費量に拘わらずハイブリッドショベル(1)全体の前後及び左右方向の重心位置を一定位置に保つことができる。従って、作業機(C)による作業時の姿勢バランスをより一層安定化させることが可能となる。
また、上記実施形態では、第一及び第二油圧ポンプ(16,17)並びに主電動モータ(3)は、上記上部旋回体(B)に配設されている。
これにより、主電動モータ(3)の出力軸に第一油圧ポンプ(16)の入力軸を同軸に直結し、且つ第一油圧ポンプ(16)の出力軸を第二油圧ポンプ(17)の入力軸に直結するという簡単な接続構造で、該第一及び第二油圧ポンプ(16,17)を主電動モータ(3)により駆動することができる。
また、上記のような簡単な接続構造を実現する上でも、互いに隣接して配設することが望ましい上記第一及び第二油圧ポンプ(16,17)並びに主電動モータ(3)を上部旋回体(B)にまとめて配設するようにしたことで、下部走行体(A)の機器配置スペースを十分に確保することができる。この結果、エンジン(2)、交流発電機(45)、バッテリ(47)、及び燃料タンク(46)を下部走行体(A)に確実に配設することが可能となる。
また、上記実施形態では、作動油タンク(21)は、上記上部旋回体(B)に配設されている。
このように、容積が比較的大きい作動油タンク(21)を上部旋回体(B)に配設するようにしたことで、下部走行体(A)の機器配置スペースを十分に確保することができる。また、作動油タンク(21)を下部走行体(A)に配設するようにした場合に比べて、作動油タンク(21)及び油圧ポンプ(16,17)同士を連結する配管を短くして、配管スペースの削減及びコスト低減を図ることが可能となる。また、該配管長さが長くなることによる両油圧ポンプ(16,17)の自吸性の悪化を確実に防止することが可能となる。
また、上記実施形態では、ブームシリンダ(12)、アームシリンダ(13)、及びバケットシリンダ(14)等の油圧アクチュエータを多く含む作業機(C)は上部旋回体(B)に取付けられており、各シリンダ(12乃至14)に供給される作動油の流れを制御するマルチコントロールバルブ(35)も該作業機(C)と同じ上部旋回体(B)に配設されている。
これにより、マルチコントロールバルブ(35)と該各シリンダ(12乃至14)とを接続するために必要となる配管スペースを削減することができる。
また、上記実施形態では、上記旋回用電動モータ(4)は、上記上部旋回体(B)に配設されている。
このように、容積が比較的大きい旋回用電動モータ(4)を上部旋回体(B)に配設するようにしたことで、下部走行体(A)の機器配置スペースを十分に確保することができる。
また、上記実施形態では、左側操作レバー(27)の操作に応じて旋回用電動モータ(4)に制御用電気信号を出力する統合コントローラ(200)(CPU(201))は、上部旋回体(B)に配設されている。
これにより、統合コントローラ(200)から旋回用電動モータ(4)に制御用電気信号を出力するための信号線の短縮化を図ることができる。よって、該電気信号中に含まれるノイズを低減することができる。また、上記スイベルジョイント(23)を介さずに旋回用電動モータ(4)とCPU(201)とを接続することができ、このため、上記制御用電気信号に含まれるノイズをより一層確実に低減することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、上記ハイブリッドショベルは、シリーズ方式を採用しているが、これに限ったものではなく、例えばパラレル方式を採用するようにしてもよいし、シリーズ・パラレル方式を採用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、燃料タンク(46)は、上記上部旋回プレート(20)よりも下側に配設されているが、これに限ったものではなく、上部旋回プレート(20)の上記旋回中心軸(Z)回りに貫通孔を形成して、該貫通孔から燃料タンク(46)の上部が該上部旋回プレート(20)よりも上側に突出するようにしてもよい。こうすることで、燃料タンク(46)を上部旋回プレート(20)上に配設するようにした場合に比べて、該燃料タンク(46)の高さ方向の寸法を大きくとることができるため、そのタンク容量(燃料貯留空間)を増加させることができる。
また、上記実施形態では、上記バッテリ(47)及び上記燃料タンク(46)は下部走行体(A)に配設されているが、これに限ったものではなく、上部旋回体(B)に配設するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上記第一及び第二油圧ポンプ(16,17)及び上記主電動モータ(3)は上部旋回体(B)に配設されているが、これに限ったものではなく、下部走行体(A)に配設するようにしてもよい。
更にまた、上記実施形態では、上記作動油タンク(21)は上部旋回体(B)に配設されているが、これに限ったものではなく、下部走行体(A)に配設するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上記マルチコントロールバルブ(35)は上部旋回体(B)に配設されているが、これに限ったものではなく、下部走行体(A)に配設するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上記旋回用電動モータ(4)は上部旋回体(B)に配設されているが、これに限ったものではなく、下部走行体(A)に配設するようにしてもよい。