JP2004098728A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両全体を格別大型化することなく、大容量のバッテリを搭載できるようになし、作業車両の駆動を全電動化できるようにする。
【解決手段】無充電で作業車両の各種のアクチュエータを長時間にわたって作動させるのに必要な容量を有する大型のバッテリを多数搭載するために、下部走行体10の左右の履帯16,16間で、メインフレーム17と上部旋回体11との間の空間をバッテリ収容部となし、メインフレーム17を前後に張り出させたバッテリ台座20上に複数のバッテリ22が装着されるバッテリケース21を設置する。また、バッテリ収容部の高さ寸法を確保するために、下部走行体10側のメインフレーム17に旋回装置18を支持する支持ドラム32の高さを高くしている。
【選択図】 図1
【解決手段】無充電で作業車両の各種のアクチュエータを長時間にわたって作動させるのに必要な容量を有する大型のバッテリを多数搭載するために、下部走行体10の左右の履帯16,16間で、メインフレーム17と上部旋回体11との間の空間をバッテリ収容部となし、メインフレーム17を前後に張り出させたバッテリ台座20上に複数のバッテリ22が装着されるバッテリケース21を設置する。また、バッテリ収容部の高さ寸法を確保するために、下部走行体10側のメインフレーム17に旋回装置18を支持する支持ドラム32の高さを高くしている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械等、各種の作業を行う作業車両に関するものであり、特に作業車両に設けられる各種のアクチュエータを電動モータで駆動するようにした作業車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
作業車両として、例えば図16に示した建設機械は従来から広く用いられている。図中において、1は下部走行体、2は上部旋回体、3はフロント作業機をそれぞれ示す。下部走行体1はトラックサイドフレーム4の前後の両端に駆動輪5及び従動輪6を連結して設け、これら駆動輪5と従動輪6との間に履帯7を巻回して設けた走行手段を左右に有するものである。左右のトラックサイドフレーム4間はメインフレーム(図示せず)により連結されている。上部旋回体2は旋回装置8を介して下部走行体1のメインフレームに対して旋回可能に連結されている。さらに、フロント作業機3は、ブーム3a,アーム3b及びフロントアタッチメント3cから構成される。
【0003】
フロントアタッチメント3cとしては、例えば土砂を掘削する掘削手段、破砕手段等が適宜交換して用いられる。図示したものでは、選別作業を行うために用いられるフォークグラップルが示されている。このフォークグラップルは一対の爪を有し、この爪を開閉することによって、選別すべき物体を把持して他の物体から分離選別するものである。
【0004】
このような構成とした建設機械において、下部走行体1による走行、旋回装置8を駆動して行う上部旋回体2の旋回、フロント作業機3を構成するブーム3a,アーム3b及びフロントアタッチメント3cの駆動、さらにはフロントアタッチメントを構成するフォークグラップルの爪の開閉等といった動作を行なわせるために、これら作動各部にはアクチュエータが装着されている。アクチュエータとしては、回転運動するものと、往復運動するものとがある。一般に、回転運動を行うアクチュエータはモータで、また往復運動を行うアクチュエータはシリンダで構成される。
【0005】
従来、一般には、これらアクチュエータは油圧駆動式のものとしたものが用いられている。つまり、モータは油圧モータ、シリンダは油圧シリンダで構成される。油圧駆動式の作業車両では、各油圧アクチュエータに対する動力源としてはエンジンと油圧ポンプとから構成され、エンジンにより油圧ポンプを駆動して、この油圧ポンプから吐出された高圧油がコントロールバルブを介して各油圧アクチュエータに供給される。勿論、作業車両においても、各種の電装品を備えており、これら各種の電装品に電源を供給するために、作業車両にはバッテリが搭載される。そして、このバッテリは発電機が接続されており、発電機はエンジン駆動軸よりギア若しくはVプーリベルトを介して駆動される。
【0006】
ここで、作業車両では様々な作業が行われるが、特にフロント作業機3の作動を作動させて行う作業においては負荷の変動が大きいものであり、エンジンと油圧ポンプとを駆動源として用いると、負荷の変動に応じて迅速かつ微細にエンジン出力を調整するのが困難である等の理由から、燃費効率が悪いという問題点がある。また、エンジンを用いていることから、排気ガスの問題、騒音問題等が発生する。そこで、排気ガス、騒音の問題はともかくとして、燃費効率を向上させるために、エンジンとバッテリとを併用した、所謂ハイブリッドショベルは従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。この公知のハイブリッドショベルにおいては、エンジンによって発電機を駆動してバッテリを充電し、このバッテリを電源として電動モータを作動させて、作業車両に設けたアクチュエータを駆動する構成としている。そして、バッテリは重量物であり、かつサイズも大きいことから、作業車両の上部旋回体に設置するのではなく、下部走行体における旋回装置の配設部の下部位置に設置するようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−1204号公報(第2−3頁、図1,図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したハイブリッドショベルにあっては、発電機をエンジンで駆動することから、なお排気ガス問題や騒音問題等が解消されていない。これらの問題点を勘案すれば、エンジンを搭載しない完全電動方式の作業車両が望ましい。しかしながら、高負荷作業を行う作業車両においては、電力消費も大きいことから、バッテリから長時間にわたって継続的に電源供給を行うようにするには、バッテリ容量が極めて大きいものとなる。このために、大型のバッテリを数多く作業車両に搭載しなければならないことから、その設置スペースの問題が生じるだけでなく、バッテリは重量物であることから、車両全体の重量バランスを考慮した上でバッテリの配置部を設定しなければならない。以上の要件をクリアしてバッテリの設置空間を確保するために、油圧駆動式やハイブリッド式の作業車両と比較して車両全体を大型化すると、狭所における作業を行うのに支障を来たすだけでなく、作業車両の輸送にも支障を来たす等の不都合を生じる。一方、設置スペースを小さくするために、小さい容量のバッテリを限られた数だけに制限すると、頻繁に充電を行なわなければならず、このために作業効率が著しく低下するという問題点がある。
【0009】
以上のように、大容量のバッテリの設置場所が得られないことから、燃費効率良いだけでなく、環境を汚染することがなく、低騒音で駆動されるという極めて優れた特性を有する完全電動式の作業車両は未だ実用化されていないのが現状である。本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車両全体を格別大型化することなく、大容量のバッテリを搭載できるようにした作業車両を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、メインフレームの左右両側にトラックサイドフレームを連結して設け、これら両トラックサイドフレームには履帯を有するクローラ式の走行手段を装着した下部走行体と、前記メインフレームに支持された旋回装置と、この旋回装置に連結され、前記下部走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、この上部旋回体に設けた作業手段とを備えた作業車両であって、前記左右の履帯間の位置であって、前記メインフレームの前記旋回装置の支持部を挟んだ前後の位置に、それぞれ1または複数のバッテリが装着されるバッテリ収容部を設け、前記上部旋回体には、バッテリで駆動され、各種のアクチュエータの駆動源となる電動モータを装着し、前記バッテリと電動モータとの間は前記旋回装置内に設けた回転可能型コネクタを介して電気的に接続するように構成したことをその特徴とするものである。
【0011】
バッテリ収容部を下部走行体側に確保した。下部走行体には左右に設けられる走行手段を構成する履帯間に所定の間隔が存在している。そして、この間隔におけるメインフレームの高さ位置より上方の空間をバッテリ収容部として利用することができる。ただし、下部走行体のメインフレーム上には旋回装置を介して上部旋回体が配置されている。そこで、上部旋回体の高さ位置を高くすることにより、メインフレームにおける左右の履帯間にバッテリ収容部として所望の大きさのスペースを確保できる。メインフレームには旋回装置が支持されている。従って、バッテリ収容部は旋回装置を挟んだ前後に2箇所形成される。そして、バッテリ収容部の奥行き方向、つまりトラックサイドフレームの長さ方向においては、少なくとも旋回装置支持部から履帯の両端までは利用可能であり、履帯の端部から多少張り出しても格別差し支えない。
【0012】
旋回装置を挟んだ前後に形成したバッテリ収容部にはそれぞれ1または複数のバッテリを収容させる。ここで、バッテリを露出した状態で設置すると、岩石等と衝突して損傷するおそれがあるために、適宜のガード手段を設ける。特に、バッテリ収容部にバッテリケースを設けて、このバッテリケースをほぼ密閉構造として、その内部にバッテリを収容させるのが望ましい。さらに、バッテリを保護するためには、バッテリケースの旋回装置を向く側の面とは反対側の面にガード部材を配置する。車両の安定性を考慮すれば、前後のバッテリ収容部に収容されるバッテリは同種類で、同数とするのが最適である。ただし、車両全体から見てバッテリ収容部の重心位置は低い位置にあるので、前後のバッテリ収容部に収容したバッテリに多少の重量差があっても良い。
【0013】
上部旋回体にエンジンを搭載した作業車両には、また燃料タンクも必要となるが、電気駆動式とする場合、少なくともエンジン及び燃料タンクを設けなくても良い分だけ、上部旋回体をコンパクト化できる。また、上部旋回体にスペース的な余裕が生じることにもなるので、各種の機器や部材等の収納スペースとして活用できる。さらに、余裕が生じた空間、特にカウンタウエイトが設置される後部位置に他のバッテリ収容部を設けることもできる。
【0014】
作業車両のアクチュエータの駆動源は、従って、バッテリと、このバッテリからの電源により作動する1または複数の電動モータとから構成される。作業車両におけるアクチュエータとしては、モータとシリンダとからなる。モータは電動モータとして、バッテリにより直接駆動することもできる。シリンダに代えてカム駆動等というように電動式のアクチュエータを用いることもできるが、作業車両のアクチュエータとしてのシリンダは高い負荷が作用することから、油圧シリンダで構成するのが望ましい。従って、油圧シリンダに高圧油を供給するために、油圧ポンプが必要となり、このために電動モータにより油圧ポンプを駆動する構成とする。このように、油圧ポンプを備えることから、アクチュエータとしてのモータの全てを、または一部を油圧モータで構成することもできる。例えば、走行用モータを電動モータとし、旋回モータを油圧モータとする等も可能である。
【0015】
走行用モータを除いた他のアクチュエータは上部旋回体に設けられる等の関係から、少なくとも1個の電動モータは上部旋回体に設置されることになる。上部旋回体はバッテリが装着されている下部走行体に対して旋回可能となっている。旋回装置には、上部旋回体と下部走行体との間に作動油の流路や信号ライン等を相対回転可能な状態で接続する関係から、センタジョイントが設けられている。従って、バッテリから電動モータへの電源供給経路として、このセンタジョイントを利用することができる。つまり、センタジョイントに回転可能型のコネクタ、例えばブラシとスリップリングとで構成したロータリコネクタを電源接続用として設ける。これらブラシ及びスリップリングの一方側にはバッテリからの配線を、他方側には電動モータ等に電源を供給するための配線を接続する。バッテリ収容部は、センタジョイントが装着される旋回装置を挟んだ両側に配置されているので、ブラシ及びスリップリングからなるロータリコネクタの対を複数設け、各々のバッテリ収容部に装着したバッテリをそれぞれ接続するのが望ましい。
【0016】
上部旋回体はセンタフレームに対して旋回装置を介して設置されるが、旋回装置の一般的な構成としては、内輪と外輪とからなり、内輪の内面にリングギアを設けて、上部旋回体側に設けた旋回ピニオンをこのリングギアに噛合させる。従って、内輪は下部走行体側に設けられ、具体的にはセンタフレームに内輪を直接またはこの内輪に連結した支持ドラムを介して連結する。バッテリ収容部を形成するために、上部旋回体の高さ位置を高くするが、そのために支持ドラムの高さ寸法を大きくする。また、支持ドラムの下部に台座を設けても良く、さらにセンタフレーム側から複数本の支持部材を真直ぐ上方に、あるいは斜め上方に向けて櫓状に設けて、その上端部を支持ドラムに固定するように構成することもできる。
【0017】
このように、上部旋回体の高さを上げることによって、履帯の上面から上部旋回体の下面までの間隔が大きくなる。そこで、支持ドラムや台座,櫓等に各バッテリに接続した充電アダプタを装着して、この充電アダプタのカップラをその間の空間に配置すれば、充電装置からの配線を容易に充電アダプタに着脱することができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に作業車両の全体構成を示し、また図2及び図3はフロント作業機を省略して示す図1の左側面図及び平面図である。ここで、作業車両の基本構成としては、図16に示したものと実質的に変わらない。つまり、作業車両は、下部走行体10、上部旋回体11及びフロント作業機12から大略構成される。
【0019】
下部走行体10は、トラックサイドフレーム13の前後に駆動輪14及び従動輪15を装着し、これら駆動輪14及び従動輪15間には履帯16が巻回して設けることにより構成される走行手段を有する。左右のトラックサイドフレーム13,13間を掛け渡すように構造体としてのメインフレーム17(図2)が設けられる。そして、上部旋回体11を下部走行体10に対して旋回可能に連結するために、その間には後述する旋回装置18が設けられている。また、フロント作業機12は、上部旋回体11に俯仰動作可能に設けたブーム12aと、ブーム12aの先端に上下方向に回動可能に連結したアーム12bと、このアーム12bの先端にリンク機構を介して回動可能に連結したフロントアタッチメント12cとから構成される。ここで、図1にはフロントアタッチメント12cは、図16と同様のフォークグラップルが示されている。ただし、フロントアタッチメントとしては、これに限定されるものではなく、バケットを含む各種のものが装着される。
【0020】
本発明の作業車両と、従来技術として図16に示した作業車両とでは、その駆動方式が異なっている。即ち、図16に示した作業車両は油圧駆動式のものであり、従って上部旋回体にエンジン及び油圧ポンプが搭載されているのに対して、図1に示した作業車両は全電動式のものである。つまり、アクチュエータの駆動源等として、バッテリと電動モータとが用いられ、バッテリから供給される電力で電動モータを駆動して、後述するように、直接アクチュエータを作動させるか、または電動モータに油圧ポンプを接続して、この油圧ポンプを駆動して、アクチュエータに駆動用の圧油を供給する。また、バッテリへの充電は外部から行なわれるものであり、この点において、エンジンを発電機に接続し、この発電機によってバッテリを充電しつつ、このバッテリから供給される電源により電動モータを駆動してアクチュエータを作動させる、所謂ハイブリッド方式とも異なる。
【0021】
以上のことから、図3に示したように、上部旋回体11に搭載される駆動源となる機器としては、電動モータ19は搭載されているが、エンジン及び燃料タンクは搭載されていない。このように、電動式の作業車両にあっては、アクチュエータの負荷が大きく変動した場合に、それに見合った電力を供給することから、エネルギの消費効率はエンジンに油圧ポンプを直結する方式と比較して有利である。また、エンジンを搭載しないことから、排気ガスの問題が生じることはなく、かつ低騒音で稼動する点でハイブリッド方式と比較しても有利である。
【0022】
作業効率の観点からバッテリの充電頻度は少なくする必要がある。1回の充電で長時間にわたって電源を供給するためには、バッテリの容量を大きくする必要がある。また、バッテリにより電動モータを駆動するが、作業車両においては、フロント作業機12の負荷が大きい等、大きなパワーが必要であるので、直流モータではなく、220Vや440Vといった交流モータを用いるようにする。このために、バッテリの端子電圧は、直流モータを使用する場合と比較して、最大12倍程度となる。
【0023】
現在、市販されているバッテリの種類としては、鉛バッテリ、リチウムバッテリ、ニッケル水素バッテリ等があり、これらいずれの種類のバッテリを用いることができる。バッテリの充電は1日1回とし、1日の作業を実質的に無充電で作業を継続できるように設定するのが望ましい。これによって、充電作業により作業時間が実質的に圧迫されることはない。作業による消費エネルギとの関係で、少なくとも前述した時間分だけ無充電で作業車両を稼動させるのに必要な容量を有するバッテリを搭載できるようにしている。このために、作業車両のスペースを有効かつ効率的に利用する。その結果、車両全体を大型化させることなく大容量のバッテリを必要な数だけ作業車両に搭載できるようになり、もって全電動式を可能としている。
【0024】
本発明においては、主たるバッテリ収容部を下部走行体10側に求め、下部走行体10に大型のバッテリを多数収容するようにしている。図4及び図5に示したように、下部走行体10における左右の履帯16,16間であって、メインフレーム17と上部旋回体11との間の空間をバッテリ収容部としている。メインフレーム17と上部旋回体11との間には旋回装置18が設けられている。従って、具体的には、この旋回装置18を挟んだ前後に第1,第2のバッテリ収容部が形成される。
【0025】
バッテリ収容部においては、メインフレーム17を前後に張り出させることによって、バッテリ台座20を形成し、このバッテリ台座20上にバッテリケース21を設置して、このバッテリケース21内に複数のバッテリ22が装着される。しかも、前後に配置されているバッテリケース21内には、同じ数のバッテリ22が装着される。ここで、バッテリ台座20は、メインフレーム17と同じ高さ位置か、それより高くなるようにしている。これによって、車台の地上からの高さ位置はメインフレーム17の位置を下回ることはない。
【0026】
バッテリケース21のサイズとしては、まず幅方向の寸法としては左右の履帯16,16の内側における側部間の間隔を越えることはできない。また、奥行き方向としては、旋回装置18を設けた位置から履帯16の前後の端部までの間隔が利用できる。また、バッテリケース21を履帯16の端部から前後方向にある程度の長さ分だけ突出させることも可能である。ただし、バッテリ収容部をあまり大きく突出させると、障害物に衝突する可能性があり、また前方への突出長さによってはフロント作業機12の動きと干渉する可能性もある。従って、これらの不都合が生じないことを限度として、バッテリケース21を履帯16の前後の端部からある程度突出させる。そして、前後に配置したバッテリケース21,21の端面、つまり旋回装置18を向く側とは反対側の端面を保護するために、図6に示したように、バッテリ台座20には、ガード部材としてのガード板23がボルト24等により固定して設けられている。このガード板23によって、岩石等の外部障害物がバッテリケース21に直接衝突したり、フロント作業機12の動きがバッテリケース21と干渉したりすることがないようになっている。
【0027】
バッテリケース21内へのバッテリ22の着脱を容易にするために、バッテリ22を立てた状態にして収容させ、バッテリケース21の内部は密閉構造となるようにするのが望ましい。なお、バッテリケース21には開閉可能な蓋部を有する構成とすることもできる。従って、バッテリケース21の高さ寸法はバッテリ22の高さ寸法に依存する。一般的には、上部旋回体11は下部走行体10における履帯16の上面よりあまり高い位置としないが、バッテリ収容部の高さ寸法を確保するために、上部旋回体11の高さ位置をより高くしている。
【0028】
而して、図7に旋回装置18の構成を示す。同図において、30は上部旋回体11のフレームであり、このフレーム30の下面には外輪31が固定して設けられている。一方、下部走行体10側のメインフレーム17には支持ドラム32が立設されており、この支持ドラム32の上端部には内輪33が取り付けられている。そして、内輪33は軸受34を介して外輪31内に嵌合されており、内輪33の内側にリングギア35が形成されている。また、上部旋回体11のフレーム30には旋回モータ36が装着されており、この旋回モータ36の出力軸にはリングギア35に噛合する旋回ピニオン37が連結されている。従って、旋回ピニオン37を回転駆動すると、外輪31が内輪33に対して相対回転することになり、この内輪33が連結されているフレーム30が内輪33に連結した支持ドラム32に対して回転することになり、上部旋回体11の旋回動作が行われる。
【0029】
従って、支持ドラム32の高さを高くすることによって、バッテリ22を立てて収容させたバッテリケース21をメインフレーム17に連なるバッテリ台座20と上部旋回体11のフレーム30との間に配置できる間隔を持たせることができる。なお、図8に示したように、支持ドラム32の高さを変えるのではなく、メインフレーム17にビーム部材からなる櫓38を装着して、この櫓38を支持ドラム32に連結する構成としても、上部旋回体11の高さを高くすることができる。
【0030】
ここで、上部旋回体11には、前述したように、フロント作業機12が設けられるが、さらにオペレータが搭乗するキャブ40及び電動モータ19等の機器類が設置される建屋41が設けられ、最後部位置にはカウンタウエイト42が設置される。上部旋回体11の高さを高くすると、その分だけオペレータの視野が広くなる点で有利である。ただし、単純に上部旋回体11を高くすると、重心位置が高くなり、車両全体が不安定になるが、上部旋回体11の建屋41には重量物となるエンジンが搭載されておらず、しかも下部走行体10側に重量物であるバッテリ22が設置されている関係から、車両全体の重心の高さ位置はむしろ下方側に位置するようになる。
【0031】
さらに、下部走行体10の前後方向において、バッテリ22を装着したバッテリケース21は旋回装置18を挟んだ前後の位置に配置されているので、車両の前後におけるバランスも極めて良好になる。バッテリ収容部を下部走行体10における開放空間に形成しているが、バッテリ22は外部に露出せず、バッテリケース21内に収容されており、かつバッテリケース21の四周は、旋回装置18,左右の履帯16及びバッテリガード23と対面しているので、岩石等と衝突により、またフロント作業機12の動作によって、バッテリ22が損傷するおそれはない。
【0032】
ここで、上部旋回体11には、エンジン及び燃料タンクが設けられていないので、広い空間が確保される。また、カウンタウエイト42は、フロント作業機12に対する重量バランスを取るためのものであるから、そのウエイトとしてバッテリ22を利用することもできる。そこで、上部旋回体11の後方位置で、カウンタウエイト42の設置部にも及ぶように、第3のバッテリ収容部を形成して、いくつかのバッテリ22を設置することができる。
【0033】
以上のように、下部走行体10側に旋回装置18を挟んだ両側に2箇所のバッテリ収容部と、上部旋回体11側に第3のバッテリ収容部とを設けることによって、バッテリ22を作業車両に設けた全てのアクチュエータへの動力源として長時間にわたって無充電で作動させることができる。そこで、バッテリ22を動力源としたアクチュエータの駆動回路の構成について説明する。図9に示したのは、全油圧駆動式とした場合の構成であり、また図10においては、シリンダのみを油圧駆動するようになし、モータは電動方式とした構成が示されている。ここで、アクチュエータとしては、左右の走行用アクチュエータと、旋回用アクチュエータと、フロント作業機12を構成するブーム駆動用アクチュエータ、アーム駆動用アクチュエータ、フロントアタッチメント駆動用アクチュエータとを示すが、これら以外のアクチュエータを設けるようにしても良い。
【0034】
まず、図9に示した駆動回路は、一般的な油圧ショベルの駆動回路と実質的に同じである。即ち、同図において、50,51,52はそれぞれブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ(フロントアタッチメント駆動用のシリンダ)であり、また53,54,55は旋回モータ、左走行モータ、右走行モータである。これらシリンダ50〜52及びモータ53〜55はいずれも油圧駆動式のアクチュエータである。56は油圧ポンプ、57は作動油タンク、58は複数の方向切換弁を含むコントロールバルブユニットである。なお、油圧ポンプ56及びコントロールバルブユニット58は、2組以上設けられるのが一般的である。
【0035】
油圧ポンプ56は作動油タンク57から作動油を吸い込んで加圧する。コントロールバルブ58を操作することによって、いずれかのアクチュエータを油圧ポンプ56と接続して、このアクチュエータを駆動する。コントロールバルブ58の切り換え操作は、キャブ40内に設けた操作レバー等の操作手段で行なわれるようになっており、コントロールバルブ58は油圧パイロット式または電磁パイロット式となっている。
【0036】
油圧ポンプ56の駆動は、バッテリ22により行なわれる。このために、バッテリ22はインバータ回路59に接続されており、このインバータ回路59を介して電動モータ19に交流電源が供給されて、この電動モータ19により油圧ポンプ56が駆動される。なお、図3に示した上部旋回体11には、この図9の駆動回路が設けられている。
【0037】
次に、図10に示した駆動回路においては、ブームシリンダ60、アームシリンダ61、バケットシリンダ62は油圧シリンダで構成され、旋回モータ63、左走行モータ64、右走行モータ65は電動モータで構成されている。シリンダ60〜62は、それぞれモータ・ポンプ回路66〜68が接続されている。モータ・ポンプ回路66〜68は、それぞれ油圧ポンプ69と、電動モータ70とを有し、電動モータ70で駆動されて油圧ポンプ69が正逆回転するようになっている。油圧ポンプ69の一方のポートと他方のポートとはシリンダのボトム室及びロッド室に接続されており、この油圧ポンプ69の回転方向に応じて、シリンダが伸長したり、縮小したりすることになる。さらに、この回路には、シリンダの動作時において、ロッドの進入体積に応じて変化するシリンダ内の流量を補償するためのリリーフ弁71が設けられている。
【0038】
全てのバッテリ22はコントローラ72に接続されており、このコントローラ72とモータ63〜65及びモータ・ポンプ回路66〜68を構成する各電動モータ70との間には、それぞれインバータ回路73を介して電気的に接続されている。また、コントローラ72には、各アクチュエータの作動を制御するための複数の操作手段74が接続されており、これら操作手段74はキャブ40内に設けられており、オペレータが操作手段74を適宜操作することによって、各電動モータを正逆回転させることによって、目的とするアクチュエータを駆動できるようになっている。このように、この図10の構成を採用すると、上部旋回体11には作動油タンクも設ける必要がなくなる。
【0039】
図9の駆動回路における電動モータ19に電源を供給するインバータ回路59、また図10の駆動回路におけるコントローラ72は共に上部旋回体11に設けられており、バッテリ22は下部走行体10に装着されている。従って、バッテリ22からの配線を上部旋回体11にまで引き回して電源供給を行う必要があり、相対回転する電源接続機構として、旋回装置18内にはロータリコネクタ80が設けられている。図7から明らかなように、旋回装置18には、その旋回中心部にセンタジョイント81が装着されており、このセンタジョイント81は上部旋回体11側と下部走行体10側との間に作動油を流通させたり、電気信号の授受を行ったりするためのものであって、ロータリコネクタ80はこのセンタジョイント81と一体に、あるいはセンタジョイント81に連結して設けられる。
【0040】
このロータリコネクタ80の具体的な構成の一例を図11及び図12に示す。図中において、82はコネクタボックスを示し、このコネクタボックス81はメインフレーム17に固定的に支持されている。センタジョイント81は固定筒81a内に回転部材81bを相対回転可能に装着したものからなり、これら固定筒81aと回転部材81bとの接合部には、流路83等が形成されている。ロータリコネクタ80は、センタジョイント81における固定部材81a及びコネクタボックス82に連結して設けた絶縁筒84の外周面に上下方向に複数(図示したものにあっては4箇所)のスリップリング85を設け、またこれら各スリップリング85にはそれぞれブラシ電極86が摺接している。
【0041】
バッテリ22からの配線87の端部には、それぞれ電極棒87aが連結されており、これら各電極棒87aはスリップリング85の上方から挿通されている。バッテリ22は旋回装置18を挟んだ前後に2箇所設けられているから、配線87に接続した電極棒87aは4本必要であり、図12に示したように、スリップリング85に対して90°の角度毎に配置される。これら各電極棒87aは、その長さが異なっており、図11において、最も長尺の電極棒87aは上部側に位置する3箇所のスリップリング85に設けた絶縁リング88を貫通して、最も下段のスリップリング85に電気的に接続されている。以下、電極棒は順次短くなっており、スリップリング85への挿通数も少なくなる。
【0042】
上部旋回体11側において、アクチュエータを駆動するための電源を供給するために、4本の配線89が接続されており、これら各配線89は各々スリップリング85に摺接するブラシ電極86に接続されている。そして、4本の配線89は絶縁筒84内で1本に束ねられて、センタジョイント81を構成する回転部材81bを貫通させて、上部旋回体11側に延在されている。従って、回転部材81bは中空部材で構成される。
【0043】
以上によって、上部旋回体11が下部走行体10に対して旋回しても、下部走行体10側に設置したバッテリ22から上部旋回体11側に電源を円滑かつロスなく効率的に供給できる。また、ロータリコネクタ80はセンタジョイント81の下部に連結されたコネクタボックス82内に実質的に密閉状態にして設けられているので、岩石等による衝突で破損したり、雨水等が浸入して漏電したり、さらにはブラシ電極86とスリップリング85との接触不良を起こしたりする等の不都合は生じない。そして、上部旋回体11を高所に配するために、支持ドラム32の高さ寸法を大きくしているので、センタジョイント81の下部にロータリコネクタ80を設置するスペースは十分確保できる。
【0044】
バッテリ22の電力が消費されると充電を行う必要がある。このバッテリ22への充電は外部から行われることになる。即ち、図13に示したように、作業車両を充電器90の近傍に配置して、この充電器90から延在させた一対のケーブル91をバッテリ22に接続する。下部走行体10には複数のバッテリ22が設けられているので、これら各バッテリ22を充電アダプタ92に接続して、この充電アダプタ92を介して各バッテリ22に充電を行う。このために、充電器90と充電アダプタ92とのカップラとして、ケーブル91の先端にコネクタ93が設けられており、また充電アダプタ92にはソケット94が設けられている。従って、2本のケーブル91におけるコネクタ93をそれぞれ充電アダプタ92のソケット94に接続することによって、多数設けたバッテリ22に対して充電を行うことができる。
【0045】
上部旋回体11側に設けられる第3のバッテリ収容部に設けたバッテリ22に対しては、例えば建屋41における開閉扉内等に充電アダプタを装着すれば良いが、下部走行体10側に設けた第1,第2のバッテリ収容部に装着されているバッテリ22への充電器91の接続態様によっては、充電作業が面倒になるおそれがある。ところで、メインフレーム17に配置した第1,第2のバッテリ収容部の間に旋回装置18が配置されており、しかも履帯16と上部旋回体11との間には大きな間隔が形成されている。
【0046】
そこで、図13から明らかなように、メインフレーム17にポスト95を立設して、このポスト95の先端において、この履帯16と上部旋回体11との間隔となる位置に充電アダプタ92を取り付けている。しかも、この充電アダプタ92は下部走行体11の走行方向と直交する方向に向いており、かつソケット94の取付面から突出するように保護フード96が装着されている。そして、保護フード96の先端部は履帯17及び上部旋回体11の側面から所定量内側に入り込んだ位置となっており、かつ保護フード96の先端部には開閉カバー97が装着されている。
【0047】
以上のように、履帯17と上部旋回体11との間の間隔の部位に形成される広い空間を充電作業のために利用できるようにしており、作業者は作業車両の側部から手を差し入れるだけで、ケーブル91のコネクタ93を充電アダプタ92のソケット94に対して容易に着脱できる。円滑かつ安全に充電作業を行うことができる。また、充電アダプタ92は、その上下に上部旋回体11及び履帯17が、前後にはバッテリケース21が、後部側には旋回装置18がそれぞれは位置され、開放されているのは、コネクタ93を着脱するために、作業車両の走行方向と直交する方向の外側だけとなっている。従って、車両の走行時や作業時等において、岩石等が充電アダプタ92に衝突するおそれは殆どないことから、その保護が十分図られる。
【0048】
さらに、バッテリ収容部へのバッテリ22の着脱については、バッテリケース21を蓋付きのものとなし、バッテリ22を1個ずつ装着したり、取り外したりすることもできるが、バッテリケースごと装着したり、取り外したりするのが作業性等の観点から望ましい。この場合には、旋回装置18の前側に位置するバッテリケース21は前方に引き出すようになし、後側に位置するバッテリケース21は後方へ引き出すようにする。このために、バッテリガード23は、ボルト24によりバッテリ台座20に着脱可能に取り付けられている。従って、ボルト24を取り外し、バッテリガード23の上部側に設けた吊り孔25にワイヤロープ等を通して、クレーンにより吊り上げるようにすれば良い。また、図15に示したように、上部旋回体11を概略90°旋回させることによって、バッテリ収容部の空間をできるだけ広く開放することができ、例えばフォークリフトの爪をバッテリケース21の下部に挿入する操作等をより円滑かつ安全に行なえることになる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、車両全体を格別大型化することなく、大容量のバッテリを多数搭載できるようになり、作業車両の全電動化が図られて、無充電状態で継続して長時間作業を行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す作業車両の全体構成図である。
【図2】フロント作業機を省略して示す図1の左側面図である。
【図3】フロント作業機を省略して示す図1の平面図である。
【図4】下部走行体に設けられるバッテリ収容部の構成を示す平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】上部旋回体を省略して示す図3の正面図である。
【図7】旋回装置の断面図である。
【図8】上部旋回体を高くするための他の構成例を示す説明図である。
【図9】作業車両に設けられる各アクチュエータの駆動回路の一例を示す回路構成図である。
【図10】図9とは異なるタイプのアクチュエータの駆動回路の一構成例を示す回路構成図である。
【図11】ロータリコネクタの縦断面図である。
【図12】図11のA−A断面図である。
【図13】バッテリに対する充電機構の構成説明図である。
【図14】バッテリと充電器とのカップリング機構の構成説明図である。
【図15】図2に対して上部旋回体を90°旋回させた状態を示す構成説明図である。
【図16】従来技術による作業車両の全体構成図である。
【符号の説明】
10 下部走行体 11 上部旋回体
12 フロント作業機 13 トラックサイドフレーム
16 履帯 17 メインフレーム
18 旋回装置 19,70 電動モータ
20 台座 21 バッテリケース
22 バッテリ 23 バッテリガード
24 ボルト 32 支持ドラム
38 櫓 40 キャブ
41 建屋 42 カウンタウエイト
50〜52,60〜62 シリンダ
53〜55 モータ
59 インバータ回路
63〜65 モータ
66〜68 モータ・ポンプ回路
72 コントローラ
73 インバータ回路
80 ロータリコネクタ 81 センタジョイント
85 スリップリング 86 ブラシ電極
87,89 配線 90 充電器
91 ケーブル 92 充電アダプタ
93 ソケット
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設機械等、各種の作業を行う作業車両に関するものであり、特に作業車両に設けられる各種のアクチュエータを電動モータで駆動するようにした作業車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
作業車両として、例えば図16に示した建設機械は従来から広く用いられている。図中において、1は下部走行体、2は上部旋回体、3はフロント作業機をそれぞれ示す。下部走行体1はトラックサイドフレーム4の前後の両端に駆動輪5及び従動輪6を連結して設け、これら駆動輪5と従動輪6との間に履帯7を巻回して設けた走行手段を左右に有するものである。左右のトラックサイドフレーム4間はメインフレーム(図示せず)により連結されている。上部旋回体2は旋回装置8を介して下部走行体1のメインフレームに対して旋回可能に連結されている。さらに、フロント作業機3は、ブーム3a,アーム3b及びフロントアタッチメント3cから構成される。
【0003】
フロントアタッチメント3cとしては、例えば土砂を掘削する掘削手段、破砕手段等が適宜交換して用いられる。図示したものでは、選別作業を行うために用いられるフォークグラップルが示されている。このフォークグラップルは一対の爪を有し、この爪を開閉することによって、選別すべき物体を把持して他の物体から分離選別するものである。
【0004】
このような構成とした建設機械において、下部走行体1による走行、旋回装置8を駆動して行う上部旋回体2の旋回、フロント作業機3を構成するブーム3a,アーム3b及びフロントアタッチメント3cの駆動、さらにはフロントアタッチメントを構成するフォークグラップルの爪の開閉等といった動作を行なわせるために、これら作動各部にはアクチュエータが装着されている。アクチュエータとしては、回転運動するものと、往復運動するものとがある。一般に、回転運動を行うアクチュエータはモータで、また往復運動を行うアクチュエータはシリンダで構成される。
【0005】
従来、一般には、これらアクチュエータは油圧駆動式のものとしたものが用いられている。つまり、モータは油圧モータ、シリンダは油圧シリンダで構成される。油圧駆動式の作業車両では、各油圧アクチュエータに対する動力源としてはエンジンと油圧ポンプとから構成され、エンジンにより油圧ポンプを駆動して、この油圧ポンプから吐出された高圧油がコントロールバルブを介して各油圧アクチュエータに供給される。勿論、作業車両においても、各種の電装品を備えており、これら各種の電装品に電源を供給するために、作業車両にはバッテリが搭載される。そして、このバッテリは発電機が接続されており、発電機はエンジン駆動軸よりギア若しくはVプーリベルトを介して駆動される。
【0006】
ここで、作業車両では様々な作業が行われるが、特にフロント作業機3の作動を作動させて行う作業においては負荷の変動が大きいものであり、エンジンと油圧ポンプとを駆動源として用いると、負荷の変動に応じて迅速かつ微細にエンジン出力を調整するのが困難である等の理由から、燃費効率が悪いという問題点がある。また、エンジンを用いていることから、排気ガスの問題、騒音問題等が発生する。そこで、排気ガス、騒音の問題はともかくとして、燃費効率を向上させるために、エンジンとバッテリとを併用した、所謂ハイブリッドショベルは従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。この公知のハイブリッドショベルにおいては、エンジンによって発電機を駆動してバッテリを充電し、このバッテリを電源として電動モータを作動させて、作業車両に設けたアクチュエータを駆動する構成としている。そして、バッテリは重量物であり、かつサイズも大きいことから、作業車両の上部旋回体に設置するのではなく、下部走行体における旋回装置の配設部の下部位置に設置するようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−1204号公報(第2−3頁、図1,図2)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したハイブリッドショベルにあっては、発電機をエンジンで駆動することから、なお排気ガス問題や騒音問題等が解消されていない。これらの問題点を勘案すれば、エンジンを搭載しない完全電動方式の作業車両が望ましい。しかしながら、高負荷作業を行う作業車両においては、電力消費も大きいことから、バッテリから長時間にわたって継続的に電源供給を行うようにするには、バッテリ容量が極めて大きいものとなる。このために、大型のバッテリを数多く作業車両に搭載しなければならないことから、その設置スペースの問題が生じるだけでなく、バッテリは重量物であることから、車両全体の重量バランスを考慮した上でバッテリの配置部を設定しなければならない。以上の要件をクリアしてバッテリの設置空間を確保するために、油圧駆動式やハイブリッド式の作業車両と比較して車両全体を大型化すると、狭所における作業を行うのに支障を来たすだけでなく、作業車両の輸送にも支障を来たす等の不都合を生じる。一方、設置スペースを小さくするために、小さい容量のバッテリを限られた数だけに制限すると、頻繁に充電を行なわなければならず、このために作業効率が著しく低下するという問題点がある。
【0009】
以上のように、大容量のバッテリの設置場所が得られないことから、燃費効率良いだけでなく、環境を汚染することがなく、低騒音で駆動されるという極めて優れた特性を有する完全電動式の作業車両は未だ実用化されていないのが現状である。本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車両全体を格別大型化することなく、大容量のバッテリを搭載できるようにした作業車両を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、メインフレームの左右両側にトラックサイドフレームを連結して設け、これら両トラックサイドフレームには履帯を有するクローラ式の走行手段を装着した下部走行体と、前記メインフレームに支持された旋回装置と、この旋回装置に連結され、前記下部走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、この上部旋回体に設けた作業手段とを備えた作業車両であって、前記左右の履帯間の位置であって、前記メインフレームの前記旋回装置の支持部を挟んだ前後の位置に、それぞれ1または複数のバッテリが装着されるバッテリ収容部を設け、前記上部旋回体には、バッテリで駆動され、各種のアクチュエータの駆動源となる電動モータを装着し、前記バッテリと電動モータとの間は前記旋回装置内に設けた回転可能型コネクタを介して電気的に接続するように構成したことをその特徴とするものである。
【0011】
バッテリ収容部を下部走行体側に確保した。下部走行体には左右に設けられる走行手段を構成する履帯間に所定の間隔が存在している。そして、この間隔におけるメインフレームの高さ位置より上方の空間をバッテリ収容部として利用することができる。ただし、下部走行体のメインフレーム上には旋回装置を介して上部旋回体が配置されている。そこで、上部旋回体の高さ位置を高くすることにより、メインフレームにおける左右の履帯間にバッテリ収容部として所望の大きさのスペースを確保できる。メインフレームには旋回装置が支持されている。従って、バッテリ収容部は旋回装置を挟んだ前後に2箇所形成される。そして、バッテリ収容部の奥行き方向、つまりトラックサイドフレームの長さ方向においては、少なくとも旋回装置支持部から履帯の両端までは利用可能であり、履帯の端部から多少張り出しても格別差し支えない。
【0012】
旋回装置を挟んだ前後に形成したバッテリ収容部にはそれぞれ1または複数のバッテリを収容させる。ここで、バッテリを露出した状態で設置すると、岩石等と衝突して損傷するおそれがあるために、適宜のガード手段を設ける。特に、バッテリ収容部にバッテリケースを設けて、このバッテリケースをほぼ密閉構造として、その内部にバッテリを収容させるのが望ましい。さらに、バッテリを保護するためには、バッテリケースの旋回装置を向く側の面とは反対側の面にガード部材を配置する。車両の安定性を考慮すれば、前後のバッテリ収容部に収容されるバッテリは同種類で、同数とするのが最適である。ただし、車両全体から見てバッテリ収容部の重心位置は低い位置にあるので、前後のバッテリ収容部に収容したバッテリに多少の重量差があっても良い。
【0013】
上部旋回体にエンジンを搭載した作業車両には、また燃料タンクも必要となるが、電気駆動式とする場合、少なくともエンジン及び燃料タンクを設けなくても良い分だけ、上部旋回体をコンパクト化できる。また、上部旋回体にスペース的な余裕が生じることにもなるので、各種の機器や部材等の収納スペースとして活用できる。さらに、余裕が生じた空間、特にカウンタウエイトが設置される後部位置に他のバッテリ収容部を設けることもできる。
【0014】
作業車両のアクチュエータの駆動源は、従って、バッテリと、このバッテリからの電源により作動する1または複数の電動モータとから構成される。作業車両におけるアクチュエータとしては、モータとシリンダとからなる。モータは電動モータとして、バッテリにより直接駆動することもできる。シリンダに代えてカム駆動等というように電動式のアクチュエータを用いることもできるが、作業車両のアクチュエータとしてのシリンダは高い負荷が作用することから、油圧シリンダで構成するのが望ましい。従って、油圧シリンダに高圧油を供給するために、油圧ポンプが必要となり、このために電動モータにより油圧ポンプを駆動する構成とする。このように、油圧ポンプを備えることから、アクチュエータとしてのモータの全てを、または一部を油圧モータで構成することもできる。例えば、走行用モータを電動モータとし、旋回モータを油圧モータとする等も可能である。
【0015】
走行用モータを除いた他のアクチュエータは上部旋回体に設けられる等の関係から、少なくとも1個の電動モータは上部旋回体に設置されることになる。上部旋回体はバッテリが装着されている下部走行体に対して旋回可能となっている。旋回装置には、上部旋回体と下部走行体との間に作動油の流路や信号ライン等を相対回転可能な状態で接続する関係から、センタジョイントが設けられている。従って、バッテリから電動モータへの電源供給経路として、このセンタジョイントを利用することができる。つまり、センタジョイントに回転可能型のコネクタ、例えばブラシとスリップリングとで構成したロータリコネクタを電源接続用として設ける。これらブラシ及びスリップリングの一方側にはバッテリからの配線を、他方側には電動モータ等に電源を供給するための配線を接続する。バッテリ収容部は、センタジョイントが装着される旋回装置を挟んだ両側に配置されているので、ブラシ及びスリップリングからなるロータリコネクタの対を複数設け、各々のバッテリ収容部に装着したバッテリをそれぞれ接続するのが望ましい。
【0016】
上部旋回体はセンタフレームに対して旋回装置を介して設置されるが、旋回装置の一般的な構成としては、内輪と外輪とからなり、内輪の内面にリングギアを設けて、上部旋回体側に設けた旋回ピニオンをこのリングギアに噛合させる。従って、内輪は下部走行体側に設けられ、具体的にはセンタフレームに内輪を直接またはこの内輪に連結した支持ドラムを介して連結する。バッテリ収容部を形成するために、上部旋回体の高さ位置を高くするが、そのために支持ドラムの高さ寸法を大きくする。また、支持ドラムの下部に台座を設けても良く、さらにセンタフレーム側から複数本の支持部材を真直ぐ上方に、あるいは斜め上方に向けて櫓状に設けて、その上端部を支持ドラムに固定するように構成することもできる。
【0017】
このように、上部旋回体の高さを上げることによって、履帯の上面から上部旋回体の下面までの間隔が大きくなる。そこで、支持ドラムや台座,櫓等に各バッテリに接続した充電アダプタを装着して、この充電アダプタのカップラをその間の空間に配置すれば、充電装置からの配線を容易に充電アダプタに着脱することができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に作業車両の全体構成を示し、また図2及び図3はフロント作業機を省略して示す図1の左側面図及び平面図である。ここで、作業車両の基本構成としては、図16に示したものと実質的に変わらない。つまり、作業車両は、下部走行体10、上部旋回体11及びフロント作業機12から大略構成される。
【0019】
下部走行体10は、トラックサイドフレーム13の前後に駆動輪14及び従動輪15を装着し、これら駆動輪14及び従動輪15間には履帯16が巻回して設けることにより構成される走行手段を有する。左右のトラックサイドフレーム13,13間を掛け渡すように構造体としてのメインフレーム17(図2)が設けられる。そして、上部旋回体11を下部走行体10に対して旋回可能に連結するために、その間には後述する旋回装置18が設けられている。また、フロント作業機12は、上部旋回体11に俯仰動作可能に設けたブーム12aと、ブーム12aの先端に上下方向に回動可能に連結したアーム12bと、このアーム12bの先端にリンク機構を介して回動可能に連結したフロントアタッチメント12cとから構成される。ここで、図1にはフロントアタッチメント12cは、図16と同様のフォークグラップルが示されている。ただし、フロントアタッチメントとしては、これに限定されるものではなく、バケットを含む各種のものが装着される。
【0020】
本発明の作業車両と、従来技術として図16に示した作業車両とでは、その駆動方式が異なっている。即ち、図16に示した作業車両は油圧駆動式のものであり、従って上部旋回体にエンジン及び油圧ポンプが搭載されているのに対して、図1に示した作業車両は全電動式のものである。つまり、アクチュエータの駆動源等として、バッテリと電動モータとが用いられ、バッテリから供給される電力で電動モータを駆動して、後述するように、直接アクチュエータを作動させるか、または電動モータに油圧ポンプを接続して、この油圧ポンプを駆動して、アクチュエータに駆動用の圧油を供給する。また、バッテリへの充電は外部から行なわれるものであり、この点において、エンジンを発電機に接続し、この発電機によってバッテリを充電しつつ、このバッテリから供給される電源により電動モータを駆動してアクチュエータを作動させる、所謂ハイブリッド方式とも異なる。
【0021】
以上のことから、図3に示したように、上部旋回体11に搭載される駆動源となる機器としては、電動モータ19は搭載されているが、エンジン及び燃料タンクは搭載されていない。このように、電動式の作業車両にあっては、アクチュエータの負荷が大きく変動した場合に、それに見合った電力を供給することから、エネルギの消費効率はエンジンに油圧ポンプを直結する方式と比較して有利である。また、エンジンを搭載しないことから、排気ガスの問題が生じることはなく、かつ低騒音で稼動する点でハイブリッド方式と比較しても有利である。
【0022】
作業効率の観点からバッテリの充電頻度は少なくする必要がある。1回の充電で長時間にわたって電源を供給するためには、バッテリの容量を大きくする必要がある。また、バッテリにより電動モータを駆動するが、作業車両においては、フロント作業機12の負荷が大きい等、大きなパワーが必要であるので、直流モータではなく、220Vや440Vといった交流モータを用いるようにする。このために、バッテリの端子電圧は、直流モータを使用する場合と比較して、最大12倍程度となる。
【0023】
現在、市販されているバッテリの種類としては、鉛バッテリ、リチウムバッテリ、ニッケル水素バッテリ等があり、これらいずれの種類のバッテリを用いることができる。バッテリの充電は1日1回とし、1日の作業を実質的に無充電で作業を継続できるように設定するのが望ましい。これによって、充電作業により作業時間が実質的に圧迫されることはない。作業による消費エネルギとの関係で、少なくとも前述した時間分だけ無充電で作業車両を稼動させるのに必要な容量を有するバッテリを搭載できるようにしている。このために、作業車両のスペースを有効かつ効率的に利用する。その結果、車両全体を大型化させることなく大容量のバッテリを必要な数だけ作業車両に搭載できるようになり、もって全電動式を可能としている。
【0024】
本発明においては、主たるバッテリ収容部を下部走行体10側に求め、下部走行体10に大型のバッテリを多数収容するようにしている。図4及び図5に示したように、下部走行体10における左右の履帯16,16間であって、メインフレーム17と上部旋回体11との間の空間をバッテリ収容部としている。メインフレーム17と上部旋回体11との間には旋回装置18が設けられている。従って、具体的には、この旋回装置18を挟んだ前後に第1,第2のバッテリ収容部が形成される。
【0025】
バッテリ収容部においては、メインフレーム17を前後に張り出させることによって、バッテリ台座20を形成し、このバッテリ台座20上にバッテリケース21を設置して、このバッテリケース21内に複数のバッテリ22が装着される。しかも、前後に配置されているバッテリケース21内には、同じ数のバッテリ22が装着される。ここで、バッテリ台座20は、メインフレーム17と同じ高さ位置か、それより高くなるようにしている。これによって、車台の地上からの高さ位置はメインフレーム17の位置を下回ることはない。
【0026】
バッテリケース21のサイズとしては、まず幅方向の寸法としては左右の履帯16,16の内側における側部間の間隔を越えることはできない。また、奥行き方向としては、旋回装置18を設けた位置から履帯16の前後の端部までの間隔が利用できる。また、バッテリケース21を履帯16の端部から前後方向にある程度の長さ分だけ突出させることも可能である。ただし、バッテリ収容部をあまり大きく突出させると、障害物に衝突する可能性があり、また前方への突出長さによってはフロント作業機12の動きと干渉する可能性もある。従って、これらの不都合が生じないことを限度として、バッテリケース21を履帯16の前後の端部からある程度突出させる。そして、前後に配置したバッテリケース21,21の端面、つまり旋回装置18を向く側とは反対側の端面を保護するために、図6に示したように、バッテリ台座20には、ガード部材としてのガード板23がボルト24等により固定して設けられている。このガード板23によって、岩石等の外部障害物がバッテリケース21に直接衝突したり、フロント作業機12の動きがバッテリケース21と干渉したりすることがないようになっている。
【0027】
バッテリケース21内へのバッテリ22の着脱を容易にするために、バッテリ22を立てた状態にして収容させ、バッテリケース21の内部は密閉構造となるようにするのが望ましい。なお、バッテリケース21には開閉可能な蓋部を有する構成とすることもできる。従って、バッテリケース21の高さ寸法はバッテリ22の高さ寸法に依存する。一般的には、上部旋回体11は下部走行体10における履帯16の上面よりあまり高い位置としないが、バッテリ収容部の高さ寸法を確保するために、上部旋回体11の高さ位置をより高くしている。
【0028】
而して、図7に旋回装置18の構成を示す。同図において、30は上部旋回体11のフレームであり、このフレーム30の下面には外輪31が固定して設けられている。一方、下部走行体10側のメインフレーム17には支持ドラム32が立設されており、この支持ドラム32の上端部には内輪33が取り付けられている。そして、内輪33は軸受34を介して外輪31内に嵌合されており、内輪33の内側にリングギア35が形成されている。また、上部旋回体11のフレーム30には旋回モータ36が装着されており、この旋回モータ36の出力軸にはリングギア35に噛合する旋回ピニオン37が連結されている。従って、旋回ピニオン37を回転駆動すると、外輪31が内輪33に対して相対回転することになり、この内輪33が連結されているフレーム30が内輪33に連結した支持ドラム32に対して回転することになり、上部旋回体11の旋回動作が行われる。
【0029】
従って、支持ドラム32の高さを高くすることによって、バッテリ22を立てて収容させたバッテリケース21をメインフレーム17に連なるバッテリ台座20と上部旋回体11のフレーム30との間に配置できる間隔を持たせることができる。なお、図8に示したように、支持ドラム32の高さを変えるのではなく、メインフレーム17にビーム部材からなる櫓38を装着して、この櫓38を支持ドラム32に連結する構成としても、上部旋回体11の高さを高くすることができる。
【0030】
ここで、上部旋回体11には、前述したように、フロント作業機12が設けられるが、さらにオペレータが搭乗するキャブ40及び電動モータ19等の機器類が設置される建屋41が設けられ、最後部位置にはカウンタウエイト42が設置される。上部旋回体11の高さを高くすると、その分だけオペレータの視野が広くなる点で有利である。ただし、単純に上部旋回体11を高くすると、重心位置が高くなり、車両全体が不安定になるが、上部旋回体11の建屋41には重量物となるエンジンが搭載されておらず、しかも下部走行体10側に重量物であるバッテリ22が設置されている関係から、車両全体の重心の高さ位置はむしろ下方側に位置するようになる。
【0031】
さらに、下部走行体10の前後方向において、バッテリ22を装着したバッテリケース21は旋回装置18を挟んだ前後の位置に配置されているので、車両の前後におけるバランスも極めて良好になる。バッテリ収容部を下部走行体10における開放空間に形成しているが、バッテリ22は外部に露出せず、バッテリケース21内に収容されており、かつバッテリケース21の四周は、旋回装置18,左右の履帯16及びバッテリガード23と対面しているので、岩石等と衝突により、またフロント作業機12の動作によって、バッテリ22が損傷するおそれはない。
【0032】
ここで、上部旋回体11には、エンジン及び燃料タンクが設けられていないので、広い空間が確保される。また、カウンタウエイト42は、フロント作業機12に対する重量バランスを取るためのものであるから、そのウエイトとしてバッテリ22を利用することもできる。そこで、上部旋回体11の後方位置で、カウンタウエイト42の設置部にも及ぶように、第3のバッテリ収容部を形成して、いくつかのバッテリ22を設置することができる。
【0033】
以上のように、下部走行体10側に旋回装置18を挟んだ両側に2箇所のバッテリ収容部と、上部旋回体11側に第3のバッテリ収容部とを設けることによって、バッテリ22を作業車両に設けた全てのアクチュエータへの動力源として長時間にわたって無充電で作動させることができる。そこで、バッテリ22を動力源としたアクチュエータの駆動回路の構成について説明する。図9に示したのは、全油圧駆動式とした場合の構成であり、また図10においては、シリンダのみを油圧駆動するようになし、モータは電動方式とした構成が示されている。ここで、アクチュエータとしては、左右の走行用アクチュエータと、旋回用アクチュエータと、フロント作業機12を構成するブーム駆動用アクチュエータ、アーム駆動用アクチュエータ、フロントアタッチメント駆動用アクチュエータとを示すが、これら以外のアクチュエータを設けるようにしても良い。
【0034】
まず、図9に示した駆動回路は、一般的な油圧ショベルの駆動回路と実質的に同じである。即ち、同図において、50,51,52はそれぞれブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ(フロントアタッチメント駆動用のシリンダ)であり、また53,54,55は旋回モータ、左走行モータ、右走行モータである。これらシリンダ50〜52及びモータ53〜55はいずれも油圧駆動式のアクチュエータである。56は油圧ポンプ、57は作動油タンク、58は複数の方向切換弁を含むコントロールバルブユニットである。なお、油圧ポンプ56及びコントロールバルブユニット58は、2組以上設けられるのが一般的である。
【0035】
油圧ポンプ56は作動油タンク57から作動油を吸い込んで加圧する。コントロールバルブ58を操作することによって、いずれかのアクチュエータを油圧ポンプ56と接続して、このアクチュエータを駆動する。コントロールバルブ58の切り換え操作は、キャブ40内に設けた操作レバー等の操作手段で行なわれるようになっており、コントロールバルブ58は油圧パイロット式または電磁パイロット式となっている。
【0036】
油圧ポンプ56の駆動は、バッテリ22により行なわれる。このために、バッテリ22はインバータ回路59に接続されており、このインバータ回路59を介して電動モータ19に交流電源が供給されて、この電動モータ19により油圧ポンプ56が駆動される。なお、図3に示した上部旋回体11には、この図9の駆動回路が設けられている。
【0037】
次に、図10に示した駆動回路においては、ブームシリンダ60、アームシリンダ61、バケットシリンダ62は油圧シリンダで構成され、旋回モータ63、左走行モータ64、右走行モータ65は電動モータで構成されている。シリンダ60〜62は、それぞれモータ・ポンプ回路66〜68が接続されている。モータ・ポンプ回路66〜68は、それぞれ油圧ポンプ69と、電動モータ70とを有し、電動モータ70で駆動されて油圧ポンプ69が正逆回転するようになっている。油圧ポンプ69の一方のポートと他方のポートとはシリンダのボトム室及びロッド室に接続されており、この油圧ポンプ69の回転方向に応じて、シリンダが伸長したり、縮小したりすることになる。さらに、この回路には、シリンダの動作時において、ロッドの進入体積に応じて変化するシリンダ内の流量を補償するためのリリーフ弁71が設けられている。
【0038】
全てのバッテリ22はコントローラ72に接続されており、このコントローラ72とモータ63〜65及びモータ・ポンプ回路66〜68を構成する各電動モータ70との間には、それぞれインバータ回路73を介して電気的に接続されている。また、コントローラ72には、各アクチュエータの作動を制御するための複数の操作手段74が接続されており、これら操作手段74はキャブ40内に設けられており、オペレータが操作手段74を適宜操作することによって、各電動モータを正逆回転させることによって、目的とするアクチュエータを駆動できるようになっている。このように、この図10の構成を採用すると、上部旋回体11には作動油タンクも設ける必要がなくなる。
【0039】
図9の駆動回路における電動モータ19に電源を供給するインバータ回路59、また図10の駆動回路におけるコントローラ72は共に上部旋回体11に設けられており、バッテリ22は下部走行体10に装着されている。従って、バッテリ22からの配線を上部旋回体11にまで引き回して電源供給を行う必要があり、相対回転する電源接続機構として、旋回装置18内にはロータリコネクタ80が設けられている。図7から明らかなように、旋回装置18には、その旋回中心部にセンタジョイント81が装着されており、このセンタジョイント81は上部旋回体11側と下部走行体10側との間に作動油を流通させたり、電気信号の授受を行ったりするためのものであって、ロータリコネクタ80はこのセンタジョイント81と一体に、あるいはセンタジョイント81に連結して設けられる。
【0040】
このロータリコネクタ80の具体的な構成の一例を図11及び図12に示す。図中において、82はコネクタボックスを示し、このコネクタボックス81はメインフレーム17に固定的に支持されている。センタジョイント81は固定筒81a内に回転部材81bを相対回転可能に装着したものからなり、これら固定筒81aと回転部材81bとの接合部には、流路83等が形成されている。ロータリコネクタ80は、センタジョイント81における固定部材81a及びコネクタボックス82に連結して設けた絶縁筒84の外周面に上下方向に複数(図示したものにあっては4箇所)のスリップリング85を設け、またこれら各スリップリング85にはそれぞれブラシ電極86が摺接している。
【0041】
バッテリ22からの配線87の端部には、それぞれ電極棒87aが連結されており、これら各電極棒87aはスリップリング85の上方から挿通されている。バッテリ22は旋回装置18を挟んだ前後に2箇所設けられているから、配線87に接続した電極棒87aは4本必要であり、図12に示したように、スリップリング85に対して90°の角度毎に配置される。これら各電極棒87aは、その長さが異なっており、図11において、最も長尺の電極棒87aは上部側に位置する3箇所のスリップリング85に設けた絶縁リング88を貫通して、最も下段のスリップリング85に電気的に接続されている。以下、電極棒は順次短くなっており、スリップリング85への挿通数も少なくなる。
【0042】
上部旋回体11側において、アクチュエータを駆動するための電源を供給するために、4本の配線89が接続されており、これら各配線89は各々スリップリング85に摺接するブラシ電極86に接続されている。そして、4本の配線89は絶縁筒84内で1本に束ねられて、センタジョイント81を構成する回転部材81bを貫通させて、上部旋回体11側に延在されている。従って、回転部材81bは中空部材で構成される。
【0043】
以上によって、上部旋回体11が下部走行体10に対して旋回しても、下部走行体10側に設置したバッテリ22から上部旋回体11側に電源を円滑かつロスなく効率的に供給できる。また、ロータリコネクタ80はセンタジョイント81の下部に連結されたコネクタボックス82内に実質的に密閉状態にして設けられているので、岩石等による衝突で破損したり、雨水等が浸入して漏電したり、さらにはブラシ電極86とスリップリング85との接触不良を起こしたりする等の不都合は生じない。そして、上部旋回体11を高所に配するために、支持ドラム32の高さ寸法を大きくしているので、センタジョイント81の下部にロータリコネクタ80を設置するスペースは十分確保できる。
【0044】
バッテリ22の電力が消費されると充電を行う必要がある。このバッテリ22への充電は外部から行われることになる。即ち、図13に示したように、作業車両を充電器90の近傍に配置して、この充電器90から延在させた一対のケーブル91をバッテリ22に接続する。下部走行体10には複数のバッテリ22が設けられているので、これら各バッテリ22を充電アダプタ92に接続して、この充電アダプタ92を介して各バッテリ22に充電を行う。このために、充電器90と充電アダプタ92とのカップラとして、ケーブル91の先端にコネクタ93が設けられており、また充電アダプタ92にはソケット94が設けられている。従って、2本のケーブル91におけるコネクタ93をそれぞれ充電アダプタ92のソケット94に接続することによって、多数設けたバッテリ22に対して充電を行うことができる。
【0045】
上部旋回体11側に設けられる第3のバッテリ収容部に設けたバッテリ22に対しては、例えば建屋41における開閉扉内等に充電アダプタを装着すれば良いが、下部走行体10側に設けた第1,第2のバッテリ収容部に装着されているバッテリ22への充電器91の接続態様によっては、充電作業が面倒になるおそれがある。ところで、メインフレーム17に配置した第1,第2のバッテリ収容部の間に旋回装置18が配置されており、しかも履帯16と上部旋回体11との間には大きな間隔が形成されている。
【0046】
そこで、図13から明らかなように、メインフレーム17にポスト95を立設して、このポスト95の先端において、この履帯16と上部旋回体11との間隔となる位置に充電アダプタ92を取り付けている。しかも、この充電アダプタ92は下部走行体11の走行方向と直交する方向に向いており、かつソケット94の取付面から突出するように保護フード96が装着されている。そして、保護フード96の先端部は履帯17及び上部旋回体11の側面から所定量内側に入り込んだ位置となっており、かつ保護フード96の先端部には開閉カバー97が装着されている。
【0047】
以上のように、履帯17と上部旋回体11との間の間隔の部位に形成される広い空間を充電作業のために利用できるようにしており、作業者は作業車両の側部から手を差し入れるだけで、ケーブル91のコネクタ93を充電アダプタ92のソケット94に対して容易に着脱できる。円滑かつ安全に充電作業を行うことができる。また、充電アダプタ92は、その上下に上部旋回体11及び履帯17が、前後にはバッテリケース21が、後部側には旋回装置18がそれぞれは位置され、開放されているのは、コネクタ93を着脱するために、作業車両の走行方向と直交する方向の外側だけとなっている。従って、車両の走行時や作業時等において、岩石等が充電アダプタ92に衝突するおそれは殆どないことから、その保護が十分図られる。
【0048】
さらに、バッテリ収容部へのバッテリ22の着脱については、バッテリケース21を蓋付きのものとなし、バッテリ22を1個ずつ装着したり、取り外したりすることもできるが、バッテリケースごと装着したり、取り外したりするのが作業性等の観点から望ましい。この場合には、旋回装置18の前側に位置するバッテリケース21は前方に引き出すようになし、後側に位置するバッテリケース21は後方へ引き出すようにする。このために、バッテリガード23は、ボルト24によりバッテリ台座20に着脱可能に取り付けられている。従って、ボルト24を取り外し、バッテリガード23の上部側に設けた吊り孔25にワイヤロープ等を通して、クレーンにより吊り上げるようにすれば良い。また、図15に示したように、上部旋回体11を概略90°旋回させることによって、バッテリ収容部の空間をできるだけ広く開放することができ、例えばフォークリフトの爪をバッテリケース21の下部に挿入する操作等をより円滑かつ安全に行なえることになる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、車両全体を格別大型化することなく、大容量のバッテリを多数搭載できるようになり、作業車両の全電動化が図られて、無充電状態で継続して長時間作業を行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す作業車両の全体構成図である。
【図2】フロント作業機を省略して示す図1の左側面図である。
【図3】フロント作業機を省略して示す図1の平面図である。
【図4】下部走行体に設けられるバッテリ収容部の構成を示す平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】上部旋回体を省略して示す図3の正面図である。
【図7】旋回装置の断面図である。
【図8】上部旋回体を高くするための他の構成例を示す説明図である。
【図9】作業車両に設けられる各アクチュエータの駆動回路の一例を示す回路構成図である。
【図10】図9とは異なるタイプのアクチュエータの駆動回路の一構成例を示す回路構成図である。
【図11】ロータリコネクタの縦断面図である。
【図12】図11のA−A断面図である。
【図13】バッテリに対する充電機構の構成説明図である。
【図14】バッテリと充電器とのカップリング機構の構成説明図である。
【図15】図2に対して上部旋回体を90°旋回させた状態を示す構成説明図である。
【図16】従来技術による作業車両の全体構成図である。
【符号の説明】
10 下部走行体 11 上部旋回体
12 フロント作業機 13 トラックサイドフレーム
16 履帯 17 メインフレーム
18 旋回装置 19,70 電動モータ
20 台座 21 バッテリケース
22 バッテリ 23 バッテリガード
24 ボルト 32 支持ドラム
38 櫓 40 キャブ
41 建屋 42 カウンタウエイト
50〜52,60〜62 シリンダ
53〜55 モータ
59 インバータ回路
63〜65 モータ
66〜68 モータ・ポンプ回路
72 コントローラ
73 インバータ回路
80 ロータリコネクタ 81 センタジョイント
85 スリップリング 86 ブラシ電極
87,89 配線 90 充電器
91 ケーブル 92 充電アダプタ
93 ソケット
Claims (8)
- メインフレームの左右両側にトラックサイドフレームを連結して設け、これら両トラックサイドフレームには履帯を有するクローラ式の走行手段を装着した下部走行体と、前記メインフレームに支持された旋回装置と、この旋回装置に連結され、前記下部走行体に対して旋回可能な上部旋回体と、この上部旋回体に設けた作業手段とを備えた作業車両において、
前記左右の履帯間の位置であって、前記メインフレームの前記旋回装置の支持部を挟んだ前後の位置に、それぞれ1または複数のバッテリが装着されるバッテリ収容部を設け、
前記上部旋回体には、バッテリで駆動され、各種のアクチュエータの駆動源となる電動モータを装着し、
前記バッテリと電動モータとの間は前記旋回装置内に設けた回転可能型コネクタを介して電気的に接続するように
構成したことを特徴とする作業車両。 - 前記各バッテリ収容部にはそれぞれバッテリケースが設けられ、これら両バッテリケース内には、同じ構造のバッテリを同数装着可能な構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
- 前記回転可能型コネクタは、少なくとも1組のブラシとスリップリングとを有するロータリコネクタから構成され、これらブラシ及びスリップリングの一方側には前記バッテリからの配線を、他方側には前記上部旋回体側に電源を供給する配線をそれぞれ接続する構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
- 前記上部旋回体には、そのカウンタウエイト設置部を含む位置に他のバッテリ収容部を設け、このバッテリ収容部には1または複数のバッテリを配置する構成としたことを特徴とする請求項3記載の作業車両。
- 前記メインフレームには前記旋回装置を支持する支持ドラムを設置し、この支持ドラムの高さを前記バッテリ収容部の高さ方向の寸法より大きくする構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
- 前記メインフレームには所定の高さを有する支持部材を設け、この支持部材により前記上部旋回体の下面を前記バッテリ収容部より高い位置に支持する構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
- 前記上部旋回体の下面と、前記履帯の上面との間に、前記バッテリを充電するために、充電装置からの配線が着脱可能に接続される充電アダプタを配置する構成としたことを特徴とする請求項5または請求項6記載の作業車両。
- 前記バッテリケースの前記旋回装置と向く側とは反対側の面に、このバッテリケースを保護するガード部材を装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
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