JP5600605B2 - 電子部品実装装置 - Google Patents
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Description
かかる実装データ中には個々の電子部品の外形的特徴(例えば、特定部位の幅等)も含まれており、電子部品実装装置は、ヘッドで吸着した電子部品について外形的特徴の計測を行い、実装データと照合して誤って異なる電子部品を実装する誤実装の防止を図っている。
そこで、従来は、電子部品の電気的な特性を検出する一対のプローブを有する検査ヘッドを電子部品の実装が行われた基板の各実装位置に搬送し、個々に電気的な特性を検出すると共に、実装データと照合して実装の適否を判定する検査装置が使用されていた(例えば、特許文献1参照)。
特に、電子部品実装装置は、ヘッドに電子部品を吸着するためのノズルを複数搭載し、複数の電子部品の実装作業についてより効率化を図っており、作業効率の低下は電子部品実装装置の効率化の要請に著しく反するものであった。
また、特許文献1の検査装置は、電子部品実装装置とは別体であるため、電子部品実装装置から検査装置への基板の搬送を行うコンベアなどの搬送装置及び検査装置そのものの設置スペースや導入コストが必要となるという問題も生じていた。
また、特許文献2の従来技術は、バーコードリーダによる読み取り作業が作業者の手作業で行われるため、読み取り忘れや隣のリールを読み取る等のヒューマンエラーを防止できないという問題があった。
また、プローブの各対が各吸着ノズルの配置に対応して設けられているので、吸着ノズルのそれぞれが電子部品を吸着した状態で上方から同時に各対のプローブに電子部品を接触させることができ、計測作業の迅速化が図られ、実装作業効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
また、各プローブの上記配置により、吸着ノズルの昇降を行う駆動源を利用してプローブに対する電子部品の電極の接触圧を付与することができ、電子部品をプローブに十分に接触させるための専用の装置を不要とすることができ、装置全体の構成の簡易化、コスト低減を図ることが可能となる。
また、動作制御手段により吸着ノズルの電子部品の電気的特性と実装データ中の電気的特性との整合性を判定するので、ヒューマンエラーの発生を回避することが可能となる。
さらに、吸着ノズル及びプローブ対をいずれも一列に配置することにより、その配置を一致させることをより容易に実現可能とすると共に、それぞれの設置スペースを低減し、装置のコンパクト化を図ることが可能となる。
なお、この場合、複数のプローブ対に対して同時に計測を行う場合に比して所要時間は増えるが、順番に接続を切り替える動作のみで済むので、個々のノズルを一箇所の測定位置に順番に運んで計測を行う場合よりも遙かに計測時間の短縮化を図ることが可能である。
即ち、電気的特性の整合判定は、吸着ノズルにおける電子部品の取り違えや電子部品の向き(極性)の誤りを検出するためのものであり、吸着エラーによって電気的特性の不整合判定が行われると、電子部品の取り違え等は発生していないにもかかわらず、報知が行われ、発生原因の特定が困難となるが、事前に吸着エラー判定を行うことによりそのような事態を回避することができ、装置の信頼性の向上を図ることが可能となる。
さらに、吸着エラー判定時には再吸着が実行されるので、エラーからの復帰を迅速に行うことが可能となる。
発明の実施形態について、図1乃至図7に基づいて説明する。図1は、本実施形態たる電子部品実装装置100の斜視図である。以下、図示のように、水平面において互いに直交する二方向をそれぞれX軸方向とY軸方向とし、これらに直交する鉛直方向をZ軸方向というものとする。
電子部品実装装置100は、基板Sに各種の電子部品Cの搭載を行うものであって、図1に示すように、搭載される電子部品Cを供給する複数の部品供給装置としての電子部品フィーダ108を複数(図1では一つのみ図示)並べて保持する設置部としてのフィーダバンク102からなる部品供給部と、X軸方向に基板を搬送する基板搬送手段103と、当該基板搬送手段103による基板搬送経路の途中に設けられた基板Sに対する電子部品搭載作業を行うための基板保持部としての基板クランプ機構104と、複数の吸着ノズル105を昇降可能に保持して電子部品Cの保持を行うヘッド106と、当該ヘッド106に搭載されると共に各吸着ノズル105における電子部品Cの吸着エラー及び吸着姿勢を検出するための外形的特徴を検出する特徴検出手段10と、ヘッド106を部品供給部と基板クランプ機構104とを含んだ作業エリア内の任意の位置に駆動搬送する移動機構としてのX−Yガントリ107と、接触部20を通じて各吸着ノズル105に吸着された電子部品Cの電気的特性を計測する計測装置30と、上記各構成を搭載支持するベースフレーム114と、上記各構成の動作制御を行う動作制御手段としての制御装置120(図6参照)とを備えている。
基板搬送手段103は、図示しない搬送ベルトを備えており、その搬送ベルトにより基板をX軸方向に沿って搬送する。
また、前述したように、基板搬送手段103による基板搬送経路の途中には、電子部品Cを基板へ搭載する際の作業位置で基板Sを固定保持するための基板クランプ機構104が設けられている。かかる基板クランプ機構104が装備されており、基板搬送方向に直交する方向における両端部で基板Sをクランプするようになっている。また、基板クランプ機構104の下方には、クランプ時に基板Sの下面側に当接して電子部品搭載時に基板Sが下方に撓まぬように支承する複数の支持棒が設けられている。基板Sはこれらにより保持された状態で安定した電子部品Cの搭載作業が行われる。
X−Yガントリ107は、X軸方向にヘッド106の移動を案内するX軸ガイドレール107aと、このX軸ガイドレール107aと共にヘッド106をY軸方向に案内する二本のY軸ガイドレール107bと、X軸方向に沿ってヘッド106を移動させる駆動源であるX軸モータ109と、X軸ガイドレール107aを介してヘッド106をY軸方向に移動させる駆動源であるY軸モータ110とを備えている。そして、各モータ109、110の駆動により、ヘッド106を二本のY軸ガイドレール107bの間となる領域のほぼ全体に搬送することを可能としている。
なお、各モータ109、110は、それぞれの回転量が制御装置120に認識され、所望の回転量となるように制御されることにより、ヘッド106を介して吸着ノズル105の位置決めを行っている。
また、電子部品実装作業の必要上、前記した二つのフィーダバンク102,基板クランプ機構104及び検出部20とはいずれもX−Yガントリ107によるヘッド106の搬送可能領域内に配置されている。
ヘッド106は、その先端部で空気吸引により電子部品Cを保持する吸着ノズル105と、吸着ノズル105をZ軸方向に沿って昇降させる昇降機構としてのZ軸モータ111(図6参照)と、吸着ノズル105を回転させて保持された電子部品CをZ軸方向回りに角度調節するためのθ軸モータ112(図6参照)とが設けられている。
また、上記吸着ノズル105は、Z軸方向に沿った状態で昇降可能且つ回転可能にヘッド106に支持されており、昇降による電子部品Cの受け取り又は実装及び回転による電子部品Cの角度調節が可能となっている。
さらに、吸着ノズル105はX軸方向に沿って均一ピッチで複数(この例では3本)並んで保持されており(図2参照)、電子部品Cの実装時にそれぞれの吸着ノズル105に電子部品の吸着を行ってから実装を行うようになっている。
また、Z軸モータ111、θ軸モータ112は、各吸着ノズル105ごとに個別に設けられている。
なお、吸着ノズル105は、少なくとも電子部品Cと接触するその下端部全体が105[Ω]以上108[Ω]以下の抵抗素材で形成されており、静電気により帯電した電子部品Cを吸着ノズル105が吸着した場合に、当該吸着ノズル105を通じて徐々に電荷を逃がすことができ、静電気による電子部品Cの破壊を防止することが可能となっている。
フィーダバンク102は、ベースフレーム114のY軸方向一端部(図1手前側)にX軸方向に沿った状態で設けられている。フィーダバンク102は、X−Y平面に沿った長尺の平坦部を備え、当該平坦部の上面に複数の電子部品フィーダ108等がX軸方向に沿って羅列して載置装備される(図1では電子部品フィーダ108を一つのみ図示しているが実際には複数の電子部品フィーダ108等が並んで装備される)。
また、フィーダバンク102は、各電子部品フィーダ108等を保持するための図示しないラッチ機構を備えており、必要に応じて、各電子部品フィーダ108等をフィーダバンク102に対して装着又は分離することを可能としている。
図2(A)はY軸方向から見た特徴検出手段10の概略正面図、図2(B)は側面図、図2(C)は平面図である。
特徴検出手段10は、ヘッド106の下部に支持され、上方退避位置にある各吸着ノズル105の下端部を上下以外の四方から囲う枠部11と、枠部11の前側壁部11aに設けられ、上方退避位置にある各吸着ノズル105の下端部に対して個別にY軸方向に沿った照射光を照射する三基の光源12と、枠部11の後側壁部11bに設けられ、各光源12からの照射光を個別に受光する三基の受光素子13とを備えている。
各光源12はX軸方向に並んだ複数の発光素子により搭載対象となる各種の電子部品の幅よりも広い範囲レーザ光を出射し、各受光素子13はX軸方向に並んだ複数の画素によりレーザ光を全幅の範囲で受光可能となっている。
例えば、電子部品Cが長方形である場合、吸着ノズル105を回転させつつ正射影の幅の変化を検出すると、ノズル角度に応じて幅は順次変化をするので、その最大幅や最小幅となるノズル角度を求めることで電子部品Cの現在の向きを求めることができる。そして、制御装置120は、それに基づいて電子部品Cを特定の向きに修正するようθ軸モータ112を制御する。
また、実装データ中には、各電子部品Cについての外形的特徴のパラメータ(例えば、電子部品の短辺幅、長辺幅、対角線長等)が記憶されており、制御装置120は、電子部品Cの吸着時にθ軸モータ112を回転して正射影幅を求めたときに、上記パラメータと一致する値が得られないときに吸着エラー(例えば電子部品Cが起立状態や斜め状態で吸着されている)が発生していると判定することが可能となっている。また、同様に、正射影となる領域が検出されない場合にも吸着ノズル105が電子部品Cを吸着することができなかった状態が生じているものとして吸着エラーと判定することが可能である。
図3は計測装置30の概略構成を示す説明図である。
計測装置30は、各吸着ノズル105に吸着された電子部品Cの電極に接続される三つの対をなすプローブ21,22(以下、プローブ対21,22という)からなる接触部20と、各対のプローブ21,22を通じて各種の電気的特性を測定する測定部40と、各対のプローブ21,22をいずれか一つ切り替えて測定部40に接続する切替部50とを備えている。
計測装置30は、基板搬送手段103に隣接してベースフレーム114に固定支持されており、計測装置30の上面部に各プローブ対21,22からなる接触部20が配置されている。
三つのプローブ対21,22は、ノズルピッチa(中心間距離)と等しい間隔bでX軸方向に並んで配置されており、また、一方のプローブ21と他方のプローブ22はY軸方向に並んで隣接配置されている。これにより、三つの吸着ノズル105の全てに電子部品Cが吸着された状態において、各吸着ノズル105を下降させることで、同時に各電子部品Cの電極を各対のプローブ21,22に圧接させることができるようになっている。
各プローブ21,22の上面の寸法としては、一例として、図4に示すように、隙間が0.01[mm]、Y軸方向の幅が6.0[mm]、X軸方向の幅が12.0[mm]に設定されている。図4(A)に示すように、電極間隔が狭い微小サイズの電子部品C1の測定を可能とするために、隙間は、絶縁を維持することが可能な範囲内でより狭く設定することが望ましい。また、図4(B)に示すように、電極間隔が広い大型の電子部品C2の測定を可能とするために、Y軸方向の幅は、隣接するプローブ対との干渉を生じない範囲内でより広く設定することが望ましい。
切替部50は、三つのプローブ対21,22に接続された三組の配線を測定装置40の検出端子の組に切り替え接続が可能なロータリースイッチであり、切り替えを行うアクチュエータを搭載している。そして、切替部50は、各吸着ノズル105の電子部品Cが接触部20に接したときに各プローブ対21,22に順番に切り替えが行われるように制御装置120により動作制御が行われる。
測定部40は、いわゆるマルチテスターであり、抵抗検出部41と静電容量検出部42とを備えると共に、各検出部41,42の検出範囲について複数のレンジの選択が可能となっている。つまり、測定部40は、電子部品Cに対して電気的特性として抵抗値及び静電容量について選択的に検出を行うことが可能となっている。
そして、測定部40は、抵抗検出部41と静電容量検出部42のいずれにより電子部品Cに対する検出を行うか、また、いずれのレンジで検出を行うかが制御装置120の制御によって決定される。
1/R=1/R1+1/R2 (1)
従って、
R1=R×R2/(R2―R)
なお、抵抗検出部41では、電子部品Cがダイオードのような極性を持つ素子の場合には、その抵抗値から極性の検出を行うが、吸着ノズル105の105[Ω]以上108[Ω]の抵抗値に比べて、逆極性のダイオードの抵抗値は十分大きいので、その検出精度に影響は及ぼさない。
従って、制御装置120は、静電容量の検出については、吸着ノズル105の抵抗値を考慮した算出を行わない。
図6は電子部品実装装置100の制御系を示すブロック図である。図示のように、X−Yガントリ107のX軸モータ109、Y軸モータ110、ヘッド106において吸着ノズル105の昇降を行うZ軸モータ111、吸着ノズル105の回転を行うθ軸モータ112は、それぞれ図示しない駆動回路を介して制御装置120に接続されている。なお、Z軸モータ111及びθ軸モータ112は実際には三基ずつ有するが図示は一つのみに省略する。
また、制御装置120には、特徴検出手段10の三基の光源12及び受光素子13と計測装置30の切替部50及び測定部40とが接続されている。
さらに、上記電気的特性データには、部品種及びその特性値のデータが含まれている。例えば、電子部品Cの部品種としては、抵抗素子、コンデンサ、ダイオードが挙げられ、特性値としては、抵抗素子は抵抗値、コンデンサは静電容量、ダイオードは抵抗値(ダイオードは極性を有するので正しい極性の時の抵抗値)が記憶される。
制御プログラムによってCPU121が行う電子部品実装の動作制御を図7のフローチャートを参照しつつ説明する。
CPU121は、実装データを読み込み(ステップS1)、定められた順番に応じて三つの吸着ノズル105について順番に対象となる電子部品Cの受け取り位置にヘッド106を移動させて各々吸着動作を実行する(ステップS2)。
その結果、いずれかの吸着ノズル105について外形的特徴の不一致による吸着エラーが認められる場合には、該当する吸着ノズル105について電子部品Cの吸着のリトライを実施する(ステップS3:YES)。
このとき、CPU121は、切替部50を制御して各プローブ対21,22が順番に測定部40に接続され計測が行われるよう切り替えを行う。また、接続の際には、プローブ対21,22に接している電子部品Cについて、実装データが示す部品種に対応する検出部41,42及びレンジを選択し、適正な計測が実行される(ステップS4)。
そして、判定の結果、いずれかの吸着ノズル105について、電気的特性の不整合が認められる場合には(ステップS5:NO)、表示モニタ128に不整合の発生を示す報知画面及びいずれの吸着ノズル105に不整合が生じたかを示す内容を表示させて報知処理を実行する(ステップS6)。作業者は、これにより、対象となる吸着ノズル105について電子部品Cの取り違えがあるか検証を行うことができる。例えば、電子部品フィーダ108の取り違え、電子部品フィーダ108に取り付けるリールの取り違え、或いはテープの継ぎ足しを行った場合の継ぎ足しテープの取り違え、実装データの受け取り位置の入力ミス等を検証して原因の特定及び復旧作業を行うことができる。
上記電子部品実装装置100は、X−Yガントリ107の移送エリア内に複数の吸着ノズル105に対応する配置で吸着ノズル105と同数のプローブ対21,22が設けられているので、一度に全ての吸着ノズル105について電子部品Cをプローブ対21,22に接続し、電気的特性を計測及び部品の適否を判定することができ、異なる電子部品や極性を誤って実装してしまうことを事前に回避することが可能となる。このため、飛躍的に実装作業効率の向上を図ることが可能となる。
また、計測装置40は電子部品実装装置100内に組み込まれているので、別体である場合のように基板の搬送手段等の設備を不要とし、設置スペース及び導入コストの低減も可能となる。
また、各プローブ対21,22に対してZ軸モータ111を動力として電子部品Cを圧接させるので、電子部品Cの電極の接触圧を維持するための構成を不要とし、装置全体の構成の簡易化、コスト低減を図ることが可能となる。
また、各吸着ノズル105の電子部品Cの電気的特性と実装データ中の電気的特性との整合性は制御装置120が判定するので、ヒューマンエラーの発生を回避することが可能である。
さらに、計測装置30は、切替部50によりプローブ対の切り替えを行うので、測定部40が単体である場合でも複数ノズルの電子部品の検査に対応することが可能となり、装置構成の低減及びそれに伴う装置コストの低減を図ることが可能となる。
また、測定部40は、複数種類の電気的特性の検出を可能とすると共にレンジも選択可能であるため、電気的特性の整合性の判定を行うことができる電子部品Cの対象範囲をより広いものとすることが可能である。
また、制御装置120は、電気的特性の整合性の判定前に吸着エラー判定を行うので、吸着エラーによる電気的特性の不整合の判定の発生を回避することができ、電気的特性の不整合の発生時に、その原因をより容易且つ迅速に究明することが可能となる。
なお、上記電子部品実装装置100では計測装置40の各プローブ21,22をブロック状としているが、上方から電子部品Cの電極が接触可能な構造のプローブであれば他の構造であっても良い。
例えば、図8に示すように、平坦面上にパッド状に形成したプローブ21,22を利用しても良い。その場合、ブロック状のプローブの上面と同じ寸法に形成することが望ましい。パッド状であれば、基板のスクリーン印刷など薄膜形成技術を用いて形成しても良い。
かかる構造により、各プローブ21,22は、相互の近接端部側の上面が上下動可能であって、下方から弾性力で押圧された状態となる。なお、各プローブ21,22は、相互の近接端部の逆側の端部の下側が各支持ブロック23,24の上面に当接することにより、圧縮バネ25,26に押圧されて二つのプローブ21,22の近接端部が水平状態よりも上方に揺動しないように規制されている。
また、各プローブ21,22,支持ブロック23,24及びこれらを連結する揺動軸は、いずれも導体から形成され、各プローブ21,22は支持ブロック23,24を通じて測定部40による電子部品Cの電気的特性の測定が可能となっている。
そこで、図13に示すように、各プローブ21,22を導線性を有するゴムなどの弾性材料で形成し、各支持ブロック23,24に対して導電性の接着剤27,28で固定する構造としても良い。
また、剛性の高いプローブ21,22を使用する場合には、各プローブ21,22と各支持部ブロック23,24の間に導電性且つ弾性を備えるゴムのようなペースト材料を介挿して接着し、各プローブ21,22をいずれの方向に揺動可能としても良い。
複数の吸着ノズル105(全部でなくとも良い)のそれぞれに電子部品Cが吸着された状態において、複数の電子部品Cについて同時に電気的特性の計測を行う場合、各吸着ノズル105が電子部品Cの中心位置で吸着を行っていれば問題は生じないが、図14に示すように、各電子部品Cについて吸着ノズル105の中心線に対する電子部品の中心位置のずれのバラツキが大きくなると、一部の電子部品Cfについては一対の電極を一対のプローブ21,22に同時に当接させることが困難となり、これらの電子部品Cfについては他の電子部品Cとは別に電気的特性の計測を行う必要が生じて、作業効率が低下する。
なお、図14の例及び以下に説明する位置補正制御の例では、説明を簡明にするために、プローブ21,22の並び方向が複数の吸着ノズル105の並び方向(X軸方向)に直交する方向(Y軸方向)に沿って並んで配置した場合を例示している。
電子部品の実装制御において、複数の吸着ノズル105が電子部品Cの吸着を行った後に、各吸着ノズル105について吸着位置の確認を行う(ステップS21)。具体的には、特徴検出手段10により、各吸着ノズル105の電子部品Cを回転した時に得られる受光素子13の出力から電子部品CのZ軸周りの向きを特定する。また、同出力から、各吸着ノズル105の中心線に対する電子部品Cの中心の位置ズレ量を検出する。
さらに、一番目の吸着ノズル105を180°回動させて、一方のプローブ21側の電極位置Y270upと他方のプローブ22側の電極位置Y270downとを受光素子13の出力から取得してRAM123に記憶する(ステップS27)。
一致しない場合には、Y90upとY270upのいずれの方がYupに近いか否かを判定する(ステップS31)。また、Y90upとY270upとが一致する場合には、ステップS31の判定を行うことができないので、ステップS33に進み、Y90downとY270downのいずれの方がYdownに近いかを判定する。
そして、ステップS41では、Y270downがYdownよりも吸着ノズル105の中心位置に近いか否かを判定し(ステップS41)、Y270downがYdownより中心に近い場合にはYdownをY270downの値に置き換える(ステップS43)。また、Y270downがYdownより中心から遠い場合にはステップS43をスキップしてステップS59に処理を進める。
そして、ステップS51では、Y90downがYdownよりも吸着ノズル105の中心位置に近いか否かを判定し(ステップS51)、Y90downがYdownより中心に近い場合にはYdownをY90downの値に置き換える(ステップS53)。また、Y90downがYdownより中心から遠い場合にはステップS53をスキップしてステップS59に処理を進める。
また、ステップS33において、Y90upの方がYupに近い場合には、一番目の吸着ノズル105を90°に固定して(ステップS57)して、前述したステップ47に処理を進める。
また、吸着ノズル105について位置補正が完了した場合には処理を終了する。
図17(A)は全ノズル105の初期状態を示し、図17(B)は位置補正制御の結果、一番右側の吸着ノズル105が270°に補正された場合を例示しており、位置ズレのバラツキBが低減したことが分かる。
また、閾値を超えている場合には、電子部品Cの中心位置が最もはずれている吸着ノズル105を除外して、再度、電子部品位置補正制御を実施して、バラツキBが閾値に収まる範囲で複数の吸着ノズル105に対して同時測定を実施する。
また、電子部品Cの中心位置が最もはずれているために除外された吸着ノズル105については、単独で電気的特徴の測定を実施しても良いし、除外された吸着ノズル105が複数ある場合にはそれらの吸着ノズル105について新たに電子部品位置補正制御を実施して、可能な場合には同時に電気的特徴の測定を実施しても良い。
なお、電子部品実装装置100では、静電気による破壊に対してある程度の耐久性を有する電子部品Cを取り扱う場合には、吸着ノズル105が電子部品Cと接触する下端部又は全体を絶縁体で形成してもよい。その場合には、測定部40で電子部品Cの抵抗値を検出する場合には、その検出抵抗値をそのまま電子部品Cの抵抗値とすることができる。
20 接触部
30 計測装置
40 測定部
50 切替部
100 電子部品実装装置
102 フィーダバンク
104 基板クランプ機構(基板保持部)
105 吸着ノズル
106 ヘッド
107 X−Yガントリ(移動機構)
108 電子部品フィーダ(部品供給装置)
111 Z軸モータ
120 制御装置(動作制御手段)
127 記憶装置(記憶部)
C 電子部品
S 基板
Claims (7)
- 電子部品の実装が行われる基板を保持する基板保持部と、
実装される電子部品を供給する部品供給装置と、
前記電子部品を吸着する吸着ノズルを昇降可能として複数搭載するヘッドと、
前記基板保持部と前記部品供給部との間で前記ヘッドの移送を行う移動機構と、
前記基板に対する電子部品の実装動作の動作制御を行う動作制御手段とを備える電子部品実装装置において、
前記ヘッドの各吸着ノズルに搭載する電子部品の順番とその電気的特性とが含まれた実装データを記憶する記憶部と、
前記移動機構の移送エリア内に、前記電子部品の二つの電極を個々に上方から接触させて電気的に接続可能な一対のプローブが前記各吸着ノズルに対応する配置で複数設けられた接触部と、
前記各対をなすプローブに接続された電子部品の電気的特性を計測する計測装置とを備え、
前記動作制御手段は、前記計測装置による計測結果を前記搭載データと照合して電気的特性の整合性を判定すると共に整合しない場合に報知処理を行うものであり、
さらに、前記各吸着ノズルを前記ヘッドに一列に並べて配置し、
前記プローブの各対を各吸着ノズルの並び方向に平行に一列に配置すると共にその間隔ピッチを前記各吸着ノズルの中心間距離に一致させることを特徴とする電子部品実装装置。 - 少なくとも前記各吸着ノズルの先端部又は前記各吸着ノズルの全体が105[Ω]以上108[Ω]以下の抵抗素材からなることを特徴とする請求項1記載の電子部品実装装置。
- 少なくとも前記各吸着ノズルの先端部が絶縁体からなることを特徴とする請求項1記載の電子部品実装装置。
- 前記吸着ノズルを上下に沿った軸線周りに回動させる回動モータを前記各吸着ノズルごとに備え、
前記動作制御手段が、
前記各吸着ノズルに吸着された電子部品の二つの電極の並び方向が前記対をなす二つのプローブの並び方向と一致する向きに前記各吸着ノズルの回動角度を揃えた状態から、前記吸着ノズルの中心に対する前記電子部品の二つの電極の位置ずれのバラツキを低減させるために少なくとも一以上の前記吸着ノズルを180度回動させる電子部品位置補正制御と、
前記電子部品位置補正制御を行った後に、前記計測装置により前記各電子部品の電気的特性を同時に計測する計測制御を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。 - 前記計測装置は、前記プローブの複数の対との接続を一つずつ切り替え可能とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
- 前記各吸着ノズルに吸着された電子部品の外形的特徴を検出する特徴検出手段と、
前記動作制御手段は、前記特徴検出手段の検出による吸着エラー判定を行い、吸着成功判定を得てから前記電気的特性の計測を実行し、吸着エラー発生時には再吸着を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。 - 各々の前記プローブは、その上面の一部又は全部が弾性的に上下動可能に支持されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電子部品実装装置。
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