JP5598595B2 - 前部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車用車体の剛性を向上するための前部車体構造に関する。
周知のように、自動車の燃費や運動性能を向上するため、或いは安全対策や装備充実にともなう重量増加を吸収するために、自動車の軽量化が求められている。このため、例えば、高張力鋼板を用いた車体構造の薄肉化による車体の軽量化が進められている。
例えば、590MPa級高張力鋼板を用いて車体を軽量化した場合、車体強度を確保しつつ従来鋼板と比較して約40%程度の軽量化が実現可能とされ、非常に大きな成果が期待されている。
一方、自動車は、走行中に路面の凹凸から受ける力や路肩等に乗り上げた場合の衝撃等、種々の力を受けるため、車体強度に加えてねじり剛性が必要とされる。しかしながら、高張力鋼板を用いて車体構造を薄肉化すると、車体強度が確保されても、ねじり剛性は、一般的に低下する。
すなわち、高張力鋼板では、温度履歴や成分等により鋼板の引張強度は向上するが、鉄のヤング率は一定で変わらない。このため、車体構造が薄肉化されると、断面二次極モーメントが小さくなり、その結果、ねじり剛性が低下することになる。したがって、高張力鋼板等を用いて車体強度を維持しつつ車体を薄肉化して軽量化する場合、併せてねじり剛性を向上させることが必要である。
上記車体のねじり剛性の向上に関して、前部車体構造に着目した技術として、例えば、特許文献1、2に示すような技術が開示されている。
具体的には、特許文献1には、フロントピラーから前方にストラットタワーの荷重入力面まで延びるフードリッジ補強部材を設けると共に、フードリッジ補強部材の前端部よりも前方に延びる仮想延設部が荷重入力面の入力中心を通るようにすることが開示されている。
特許文献2には、ストラットハウジングを単一部品として形成すると共に、サイドメンバ、フードリッジ、ダッシュパネルおよびカウルトップパネルをストラットハウジングに結合して一体化することが開示されている。
また、ねじり剛性の向上を目的としたものではないが、特許文献1に記載のものと同様な技術が文献3に開示されている。特許文献3では、フロントピラーの下端部をストラットタワーの上方においてアッパメンバに接合し、フロントピラーとその後方に位置するヒンジピラーとアッパメンバとによって中央部が開口した環状体を形成するようにしている。これにより、フロントピラーの下端部に作用するモーメント荷重を効果的に支持することができるとされている。
特開2010−155559号公報 特開2009−078575号公報 特開平09−071267号公報
ところで、上記特許文献1に記載の発明では、フロントピラーに接合されたフードリッジ補強部材はストラットタワーの荷重入力面の車両外側縁部に接合されている。また、上記特許文献3に記載の発明では、フロントピラーの下端部はストラットタワーの車両外側においてアッパメンバに接合されている。したがって、フードリッジ補強部材またはフロントピラーの接合部はストラット(ショックアブソーバ及びバネから形成される部材)からストラットタワーへの荷重の入力方向(すなわち、ストラットの軸線方向)から車体の幅方向にずれている。
このように接合部がストラットタワーへの荷重の入力方向からずれていると、ストラットからストラットタワーへ荷重が負荷されたときに、接合部には大きなモーメントが発生する。このモーメントが大きくなると接合部が変形し、その結果、車両の変形を招く。このため、上記特許文献1、3に記載の発明では、十分なねじり剛性を得ることができなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、自動車の車体のねじり剛性を効率的に向上することができる前部車体構造、ひいては、高張力鋼板を用いた薄肉化により、効率的に車体の軽量化を図ることができる前部車体構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
・フロントピラーとストラットタワーとに結合された補強部材を設けると共にこの補強部材を、ストラットの軸線を通って車体前後方向に延びる平面よりも車体内側および車体外側の両方においてストラットタワーに結合することにより、補強部材のストラットタワーへの結合部に大きなモーメントが発生するのを抑制することができる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)車室と該車室の前方側に配設された前室とを有する車体における前部車体構造であって、前記前室内において該前室の幅方向両側に配置されると共に前輪用ストラットの上縁部が取り付けられるストラット設置部を有するストラットタワーと、前記車室の前方において幅方向両側で前記車室のルーフから前記前室の後方上縁部に向かって延びるフロントピラーと、一方の端部がストラットタワーに結合され且つ他方の端部がフロントピラーに結合された補強部材とを具備し、前記補強部材は、フロントピラーの少なくとも一部を構成する構成部材と同一ブランクから形成された一体成形品であって、その下方端部が前記ストラット設置部の荷重点の周りを完全に包囲するようにストラット設置部上に結合される、前部車体構造
(2)前記フロントピラーは車体外側に配置されたアウター部材と車体内側に配置されたインナー部材とを具備し、前記補強部材はインナー部材と同一ブランクから形成された一体成形品である、上記()に記載の前部車体構造。
)前記車室と前記前室とを区分けするダッシュパネルと、該ダッシュパネルの上方で前記車体の幅方向に延びるカウルトップとをさらに具備し、前記補強部材は前記カウルトップにも結合される、上記(1)又は(2)に記載の前部車体構造。
)前記補強部材は前記カウルトップの少なくとも一部を構成する構成部材と同一ブランクから形成された一体成形品である、上記()に記載の前部車体構造。
)前記車室の幅端部に配設されて前記車体の前後方向に延びるアッパメンバをさらに具備し、前記補強部材は前記アッパメンバにも結合される、上記(1)〜()のいずれか1つに記載の前部車体構造
この発明に係る全ての前部車体構造によれば、補強部材が、ストラットタワーに固定されたストラットの軸線を通って車体前後方向に延びる平面よりも車体内側および車体外側の両方においてストラットタワーに結合される。これにより、ストラットからストラットタワーに伝達された荷重は、このストラットよりも車両内側に位置する補強部材との結合部およびそれよりも車両外側に位置する補強部材との結合部を介して補強部材に伝達される。このため、ストラットタワーと補強部材との間には大きなモーメントが発生せず、その結果、車体のねじり剛性を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る車体の全体構造の概略を示す図である。 図1の矢印II−IIに沿って見たフロントピラー20の断面図である。 一方のフロントピラーの下端部近傍における第1の実施形態の前部車体構造の拡大斜視図である。 第1の実施形態に係る前部車体構造の一部を車体内側から見た側面図である。 第1の実施形態に係る前部車体構造の一部の断面正面図である。 第1の実施形態に係る前部車体構造の一部の上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る車体の全体構造の概略を示す図である。 一方のフロントピラーの下端部近傍における第2の実施形態の前部車体構造の拡大斜視図である。 第2の実施形態に係る前部車体構造の一部を車体内側から見た側面図である。 第2の実施形態に係る前部車体構造の一部の断面正面図である。 第2の実施形態に係る前部車体構造の一部の上面図である。 車体のねじり剛性の測定方法の一例を示す概略図であり、(A)は車体構造の長手方向における荷重を負荷する位置を、(B)は、(A)における線XIII−XIIIから見た図であって、車体の幅方向におけるトルク発生の概略を示す図である。 図12(A)の線XIII−XIIIから見た、ねじりトルクを負荷する前後の車体の変位およびねじれ角を示す図である。
以下、図1から図5を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る前部車体構造10を有する車体1を示す図である。車体1は、乗員が搭乗する空間を形成する車室2と、車室2の前側(図1において左側)に配設された前室3とを具備する。本実施形態においては、前室3内には、車輪を駆動するためのエンジンやモータ等のパワーユニットが搭載される。また、本実施形態においては、車体1の主要材料は高張力鋼とされる。
本実施形態に係る前部車体構造10は、前室3の下方に位置して車体1の前後方向に延在する一対のフロントサイドメンバ11と、前室3の幅方向両端部の上方において車体1の前後方向に延在する一対のアッパメンバ12とを具備する。前部車体構造10は、さらに、車体1の幅方向に延在して車室2と前室3とを区分けするダッシュパネル13と、このダッシュパネル13の上方で幅方向に延在し、閉断面形状をなすカウルトップ14と、アッパメンバ12から下方に延在する一対のサイドパネル17とを具備する。加えて、前部車体構造10は、車室2の上部に配置されたルーフ19と、車室2の前方において幅方向両側でフール19から前室3の後方上縁部に向かって延びる一対のフロントピラー20とを具備する。
各サイドパネル17は、フロントホイールハウス15と、ストラットタワー16とを具備する。各フロントホイールハウス15は、車体1の幅方向内方に膨出すると共に、その下方においてフロントサイドメンバ11に結合されるように形成される。各フロントホイールハウス15は、外方に開口した構造とされ、その内部には前輪(図示せず)が配置される。
また、各ストラットタワー16は、フロントホイールハウス15およびその上方のサイドパネル17が車体1の幅方向内方に膨出して形成される。見方を変えると、各ストラットタワー16は、フロントホイールハウス15の天井部から上方に突出するように設けられると言うこともできる。いずれにせよ、一対のストラットタワー16は前室3内において前室3の幅方向両側に配置される。また、各ストラットタワー16の内部には前輪用ストラット(図示せず)が配置され、各ストラットタワー16のストラット設置部18(ストラットタワーの上面)には前輪用ストラットの上端部が固定される。
フロントピラー20は、図1に示したように、車室2のルーフ19から車体1の前方(前室3側)に向かうにしたがい漸次下方へと向かうように傾斜した構造とされている。フロントピラー20の下端部は、アッパメンバ12の後部およびカウルトップ14の側端部に結合される。
図2は、図1の矢印II−IIに沿って見たフロントピラー20の断面図である。図2からわかるように、フロントピラー20は、車体内側に配置されたインナー部材21と車体外側に配置されたアウター部材22と具備する。これらインナー部材21とアウター部材22とは互いに溶接等によって結合されて、閉じた断面形状をなしている。また、図2に示した例では、アウター部材22の車体外側に外装材23が配設されている。
加えて、本実施形態においては、一方の端部がストラットタワー16のストラット設置部18に結合され且つ他方の端部がフロントピラー20に結合された補強部材25が設けられる。
図3は、一方のフロントピラー20の下端部近傍における前部車体構造10の拡大斜視図である。このうち、図3(A)は補強部材25が設けられていない場合、図3(B)は補強部材25が設けられている場合をそれぞれ示している。補強部材25は、その一方の端部において、フロントピラー20を構成するアウター部材22の下端部に結合される。特に、本実施形態では、補強部材25とインナー部材21とは同一ブランクから形成された一体成形品である。
一方、図3(B)からわかるように、補強部材25は、その他方の端部が、ストラットタワー16に結合される。本実施形態では、補強部材25は、ストラットタワー16に固定されたストラット(図示せず)の軸線を通って車体1の前後方向に延びる平面S(図5の断面正面図および図6の上面図参照)よりも車体外側および車体内側の両方においてストラットタワー16に結合される。すなわち、補強部材25は、平面Sよりも車体外側においてストラットタワー16に結合される外側部分25aと、平面Sよりも車体内側においてストラットタワー16に結合される内側部分25bとを具備する。特に、本実施形態では、補強部材25の下端部は、ストラットタワー16のストラット設置部18に結合される。
この結果、補強部材25は、図3〜6からわかるように、ストラット設置部18の荷重点(すなわち、ストラットの軸線とストラット設置部18の平面とが交わる点)の周りにおいてストラット設置部18に結合されている。特に、本実施形態では、補強部材25の下方端部は、ストラット設置部18の荷重点の周りを完全に包囲するようにストラット設置部18上に配置され、ストラット設置部18にスポット溶接される。
このような構成とされた本実施形態の前部車体構造10によれば、フロントピラー20とストラットタワー16のストラット設置部18との間に補強部材25が設けられるため、ストラットタワー16に入力される荷重を効率的にフロントピラー20に伝達することができる。
加えて、補強部材25は、平面Sよりも車体内側および車体外側の両方においてストラットタワー16のストラット設置部18に結合される。ところで、平面Sよりも車体一方側のみにおいて補強部材25がストラットタワー16のストラット設置部18に結合されると、ストラットからストラット設置部18に荷重が負荷されたときに、補強部材25とストラット設置部18との結合部には大きなモーメントが発生する。このように大きなモーメントが発生すると、結合部が変形し、車両の変形を招くことになる。
これに対して、本実施形態では、上述したように平面Sよりも車体内側および車体外側の両方において補強部材25がストラット設置部18に結合される。このため、ストラットからストラット設置部18に荷重が負荷されても、補強部材25とストラット設置部18との結合部には大きなモーメントは発生しない。このため、ストラット設置部18の周辺部が局所的に変形することが抑制され、この結果、車体1全体のねじり剛性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、補強部材25がフロントピラー20と同一のブランクから形成された一体成形品とされる。ここで、補強部材とフロントピラーとを別の部材で形成すると、これら補強部材とフロントピラーとはこれら部材に加わる荷重に垂直な方向に重なり合った状態で結合されることになる。このため、補強部材からフロントピラーに荷重が伝達される際には、これら部材に加わる荷重の方向に対して垂直な方向に荷重が伝達されることになる。このため、これら部材間にモーメントが発生すると共にこれら部材間の結合部分に剪断力が加わることになる。したがって、補強部材とフロントピラーとを別の部材で形成すると、これらモーメントや剪断力によりこれら部材間の結合部分近傍において変形が発生しやすくなり、その結果、ねじり剛性の低下を招いていた。
これに対して、上述したように、本実施形態では、補強部材25がフロントピラー20と同一のブランクから形成された一体成形品とされる。このため、補強部材25とフロントピラー20との間でモーメントや剪断力が発生することが抑制され、その結果、車体1全体のねじり剛性を向上させることが可能になる。
加えて、補強部材25がフロントピラー20と同一のブランクから形成された一体成形品とした場合には、上述したように補強部材とフロントピラーとを別体として形成して部分的に重ね合わせた場合に比べて、車体1の軽量化、構造の簡素化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、補強部材25は、インナー部材21の下端部に結合されているが、その一方の端部がフロントピラー20に結合されていれば、必ずしもインナー部材21の下端部に結合されなくてもよい。したがって、補強部材25は、インナー部材21の中央部に結合されてもよいし、アウター部材22の下端部や中央部に結合されてもよい。
また、上記実施形態では、補強部材25は、フロントピラー20のインナー部材21と同一ブランクから形成されているが、必ずしも同一ブランクから形成される必要はなく、別体として形成してもよい。また、上述したように、補強部材25はアウター部材22に結合されてもよいことを考慮すると、補強部材21は、フロントピラー20の少なくとも一部を構成する構成部材(例えば、アウター部材22やインナー部材21)と同一ブランクから形成された一体成形品とされるといえる。
さらに、上記実施形態では、補強部材25は、その下方端部が、ストラット設置部18の荷重点の周りを完全に包囲するようにストラット設置部18に結合される。しかしながら、補強部材25は、平面Sの車体外側および車体内側の両方において部分的にストラット設置部18に結合されていれば、必ずしも荷重点周りを完全に包囲するように結合される必要はない。したがって、補強部材25も、図3〜6に示したような閉じた筒状の形状である必要はなく、複数の平板からなる形状であってもよい。
次に、図7から図11を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図7は、本発明の第2の実施形態に係る前部車体構造60を有する車体51を示す図である。なお、第1の実施形態と同一の部材には、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。車体51は、車室52と、車室52の前側(図6において左側)に配設された前室53とを具備する。
図8は、一方のフロントピラー20の下端部近傍における第二の実施形態の前部車体構造60の拡大斜視図である。図8からわかるように、第2の実施形態に係る前部車体構造60においては、補強部材70が、アッパメンバ12およびカウルトップ14と結合されている。特に本実施形態では、補強部材70の車体外側部分がアッパメンバ12にスポット溶接により結合されており、補強部材70の車体内側後方部分がカウルトップ14とスポット溶接により結合されている。
また、補強部材70は、第1の実施形態の補強部材25と同様に、ストラットタワー16のストラット設置部18に結合される。補強部材70は、図10および図11に示すように、平面Sよりも車体外側および車体内側の両方においてストラットタワー16のストラット設置部18に結合される。したがって、補強部材70は、図8〜11からわかるように、ストラット設置部18の荷重点周りにおいてストラット設置部18に結合されている。
このような構成とされた本実施形態の前部車体構造60によれば、ストラットタワー16のストラット設置部18に入力される荷重を、補強部材70により、フロントピラー20のみでなく、アッパメンバ12およびカウルトップ14に伝達することができる。このため、フロントピラー20、アッパメンバ12およびカウルトップ14の各部材それぞれに伝達される荷重を減少させることができ、よってストラットタワー16周辺の局所的な変形の発生をより高い程度で抑制することができる。これにより、車体51全体のねじり剛性を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態では、補強部材70は、アッパメンバ12およびカウルトップ14の両方に結合されているが、必ずしも両方に結合されている必要はなく、一方のみに結合されてもよい。
また、補強部材70は、スポット溶接によりアッパメンバ12およびカウルトップ14に結合されている。しかしながら、補強部材70は別の結合方法によってこれらアッパメンバ12およびカウルトップ14に結合されてもよい。加えて、補強部材70は、アッパメンバ12の少なくとも一部を構成する構成部材と同一ブランクから形成された一体成形品であってもよく、また、カウルトップ14の少なくとも一部を構成する構成部材と同一ブランクから形成された一体成形品であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、車体の主要材料が高張力鋼により形成される場合について説明したが、車体の一部または全部がアルミ、FRP等、一般に車体に用いられうる他の材料により形成されていてもよい。また、また、補強部材についても高張力鋼が用いられているが、アルミ、FRP等、他の材料を用いてもよい。
また、本実施形態では、前室内にはモータやエンジン等のパワーユニットが搭載されるものとして説明したが、これに限定されることはなく、荷室等として使用するものであってもよい。
さらに、本発明に係る前部車体構造が、内燃機関を搭載した自動車のほか、ハイブリッド車や各車輪にモータ(電動機)が設けられた電気自動車等に適用できることはいうまでもない。
また、車体全体の形状についても、図1および図7に開示されたものに限定されることはなく、セダンタイプ、ステーションワゴンタイプ、ワンボックスタイプ、SUVタイプ等、他の形状のものとされていてもよい。
ここで、本実施形態の効果を確認すべく、例えば、図12、図13に示す手法を用いてねじり剛性を計算した。
以下では、まず、図12および図13を参照してねじり剛性の測定・算出方法について説明する。図12は、ホワイトボディ(車体)100のねじり剛性の測定・算出方法を示す概念図を、図13は、リアアクスル位置100R(リアの車軸が配置される車体前後方向における位置)を基準とするフロントアクスル位置100F(フロントの車軸が配置される車体前後方向における位置)のねじれに基づくねじり剛性を説明するための図である。
ねじり剛性の測定は、例えば、図12(A)に示すように、ホワイトボディ100をリアアクスル位置100Rにおいて固定し、フロントアクスル位置100Fにおいてねじりトルクを負荷して得られる平均的なねじり剛性値GJにより評価される。(G;横弾性係数、J;断面極二次モーメント)
具体的には、リアアクスル位置100Rにおいてホワイトボディ100を固定(例えば、リアストラットタワーのストラット設置部RL、RRを固定)すると共に、フロントストラットタワーのストラット設置部FL、FRそれぞれにダミーバー101の上端を取り付ける。この状態で、ダミーバー101の下端を取り付けたシーソ台102を軸線O回りで回動させ、これによりフロントストラットタワーのストラット設置部FL、FRにねじりトルクTを負荷する(図12(B)参照)。
図13は図12(A)の線XIII−XIIIから見た、フロントアクスル位置100Fにおける車体断面を示す図である。ねじり剛性値GJは、上記ねじりトルクTを負荷した際に、フロントアクスル位置100Fにおいて生じる車体の左右の変位δL、δRに基づいて算出される。なお、図9において、二点鎖線で示した100Cおよび実線で示した100Dは、それぞれねじりトルクTを負荷する前および後の車体(外形)を示している。
ここで、ねじりトルクTによるねじれ角θ(rad)は小さいので、
θ≒tanθ=((δL+δR)/B);(Bは、フロントアクスル位置100FにおけるねじりトルクT負荷に係る車体幅寸法)と近似することができるため、
ねじり剛性値GJ=(T/(θ/ホイールベース長さL))
=(T・B・ホイールベース長さL)/(δL+δR
となる。(例えば、「自動車の強度」(株式会社 山海堂 1990年10月30日第2刷発行)参照)
従来例として、フロントピラーの下端部が、ストラット設置部から幅方向外方に300mm、後方側に150mmずれたモデルを使用した。本発明例として、第1の実施形態に示すように、フロントピラーの下端に一体に形成された補強部材をストラットタワーのストラット設置部の周囲に結合させたモデルを使用した。
上記測定・計算方法によりねじり剛性を計算した結果、本発明例では、従来例に比べてねじり剛性が5.5%向上することが確認された。
自動車の車体構造のねじり剛性を向上することにより、自動車の走行における安定性を向上できるので、産業上利用可能である。
1、51 車体
2、52 車室
3、53 前室
10、60 前部車体構造
12 アッパメンバ
14 カウルトップ
16 ストラットタワー
20 フロントピラー
25、70 補強部材

Claims (5)

  1. 車室と該車室の前方側に配設された前室とを有する車体における前部車体構造であって、
    前記前室内において該前室の幅方向両側に配置されると共に前輪用ストラットの上縁部が取り付けられるストラット設置部を有するストラットタワーと、前記車室の前方において幅方向両側で前記車室のルーフから前記前室の後方上縁部に向かって延びるフロントピラーと、一方の端部がストラットタワーに結合され且つ他方の端部がフロントピラーに結合された補強部材とを具備し、
    前記補強部材は、フロントピラーの少なくとも一部を構成する構成部材と同一ブランクから形成された一体成形品であって、その下方端部が前記ストラット設置部の荷重点の周りを完全に包囲するようにストラット設置部上に結合される、前部車体構造。
  2. 前記フロントピラーは車体外側に配置されたアウター部材と車体内側に配置されたインナー部材とを具備し、前記補強部材はインナー部材と同一ブランクから形成された一体成形品である、請求項1に記載の前部車体構造。
  3. 前記車室と前記前室とを区分けするダッシュパネルと、該ダッシュパネルの上方で前記車体の幅方向に延びるカウルトップとをさらに具備し、前記補強部材は前記カウルトップにも結合される、請求項1又は2に記載の前部車体構造。
  4. 前記補強部材は前記カウルトップの少なくとも一部を構成する構成部材と同一ブランクから形成された一体成形品である、請求項3に記載の前部車体構造。
  5. 前記車室の幅端部に配設されて前記車体の前後方向に延びるアッパメンバをさらに具備し、前記補強部材は前記アッパメンバにも結合される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の前部車体構造。
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