JP3726319B2 - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の前部車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば実開平3−24480号公報に示されるように、車幅方向に設置されたカウルボックスの前側上部に水平フランジを形成するとともに、カウルボックスの側端部に垂直フランジを設け、このカウルボックスの垂直フランジを、車体の側辺部に設置されたカウルサイドパネル等からなるフロントサイドメンバの内壁面に接合し、かつ上記カウルボックスの前側部をサスペンションタワー(スプリングサポート)の側壁に接合するとともに、上記カウルボックスの水平フランジを上記サスペンションタワーの後辺部上面に接合することにより、補強部材を設けることなく、サスペンションタワーとフロントサイドメンバとの結合部分の剛性を向上させるようにした前部車体構造が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の前部車体構造では、サスペンションタワーとフロントサイドメンバの結合部分の剛性を向上させることができるという利点を有する反面、自動車の走行時にサスペンションタワーから荷重が入力された場合に、この荷重が上記カウルサイドパネルの後端部とフロントピラーの下端部との連結部にモーメント荷重として作用するため、このモーメント荷重を安定して支持することが困難であるという問題があった。
【0004】
また、上記フロントサイドメンバの後端部と、フロントピラーの下端部とが単に連結されいるにすぎないため、自動車の正面衝突時等に車体の前端部から入力される衝撃荷重を効果的に支持することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑み、フロントピラーの下端部に作用するモーメント荷重を効果的に支持することができるとともに、自動車の正面衝突時等に車体の前端部から入力される衝撃荷重を効果的に支持することができる自動車の前部車体構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、フロントピラーの下端部をサスペンションタワーの設置部の上方に延設してフロントサイドメンバに接合し、上記フロントピラーと、その後方に位置するヒンジピラーと、上記フロントサイドメンバとにより、車体の側面から見て中央部が開口した環状体を形成し、カウルボックスの側端部をフロントピラーの内壁面に接合するとともに、フロントピラーの内壁面にカウルボックスの側端部が接合される取付プレートを取り付け、この取付プレートの下端部をフロントサイドメンバに接合したものである。
【0007】
上記構成によれば、フロントピラーの下端部がサスペンションタワーの上方に延設されているため、自動車の走行時に上記サスペンションタワーから入力された荷重がフロントサイドメンバおよびフロントピラーを介して車体の車室部に伝達されて効果的に支持されるとともに、フロントピラーと、その後方に位置するヒンジピラーと、上記フロントサイドメンバとによって構成された環状体により、フロントサイドメンバの後端部と、フロントピラーの下端部との連結部が効果的に補強されるとともに、サスペンションタワーを内倒れさせる方向にサスペンション部材から入力された荷重が上記フロントピラーおよびカウルボックスによって効果的に支持されることになる。
【0008】
また、カウルボックスの断面積がフロントピラーの内壁面に形成された取付部の面積よりも大きい場合においても、カウルボックスの側端開口部が取付プレートによって閉塞された状態で、カウルボックスの側端部がフロントピラーの内壁面および取付プレートによって支持され、かつカウルボックスの側端部が接合される取付プレートをフロントピラーの内壁面に取り付けるとともに、この取付プレートの下端部をフロントサイドメンバに接合することにより、上記環状体を形成するフロントピラーとフロントサイドメンバとに跨るように上記取付プレートが設置されるため、この取付プレートによって上記環状体形成部を効果的に補強することができ、この環状体形成部の補強効果と、上記カウルボックスの断面拡大化によるサスペンションタワーの内倒れ防止効果とが同時に得られることになる。
【0009】
請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の自動車の前部車体構造において、フロントピラーの下部内面にボンネットの後端部を支持するヒンジブラケットの取付部材を設けたしたものである。
【0010】
上記構成によれば、フロントピラーと、ヒンジピラーと、フロントサイドメンバからなる環状体によって補強された部分において、上記ヒンジブラケットを安定して支持することが可能となる。
【0011】
請求項3に係る発明は、上記請求項2記載の自動車の前部車体構造において、サスペンションタワーの上端面から上方にオフセットした位置にカウルボックスを配設したものである。
【0012】
上記構成によれば、カウルボックスの断面積が十分に確保されるとともに、その設置部とサスペンションタワーの上端部との間に所定の間隙が形成されることになる。
【0013】
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の自動車の前部車体構造において、フロントピラーと、ヒンジピラーと、フロントサイドメンバとによって構成された環状体の開口部にウインド部材を設置したものである。
【0014】
上記構成によれば、フロントピラーと、ヒンジピラーと、フロントサイドメンバとによって構成された環状体の開口部がウインド部材によって閉塞されることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は、本発明に係る自動車の前部車体構造の実施形態を示している。この自動車の前部車体構造は、車室の前端部左右に設置されたフロントピラー1と、左右のフロントピラー1間において車幅方向に伸びるカウルボックス2と、エンジンルームの左右両側に配設されたフロントサイドメンバ3と、フロントドアの前端部を支持するドアヒンジが取り付けられるヒンジピラー4と、図外のサスペンション部材を支持するサスペンションタワー5とを有している。
【0016】
上記フロントピラー1は、図4に示すように、アウタパネル6とインナパネル7とからなっている。そして、上記フロントピラー1は、ルーフサイドレール8の前端部から斜め下方に延設され、下端部がサスペンションタワー5の設置部に対応する位置においてフロントサイドメンバ3の上部に接合されている。なお、図4において、32はフロントガラス、33はフロントフェンダーである。
【0017】
上記カウルボックス2は、上面板を構成するカウルアッパパネル9およびカウルメンバ10と、底面板を構成するカウルロアパネル11とを有し、これらによって車幅方向に伸びる閉断面が形成されている。上記カウルボックス2の前方部分は、上記サスペンションタワー5の上端面から所定距離だけ上方にオフセットした位置に配設され、その側端部が上記フロントピラー1の内壁面に接合されている。
【0018】
また、上記カウルボックス2は、底部が後下がりの傾斜面に形成され、この底部がフロントサイドメンバ3の上部に接合されるとともに、側端部の後方部分が上記フロントピラー1に突設された取付プレート12に接合されている。すなわち、上記取付プレート12は、カウルボックス2の断面形状に対応した形状を有し、その前方部分が上記フロントピラー1の内壁面に取り付けられるとともに、後方部分がフロントピラー1の後方に突設され、この取付プレート12の後方突出部に、後述するようにカウルボックス2の側端部が接合されるようになっている。
【0019】
上記フロントサイドメンバ3は、車体の前部から後方側に伸びるエプロンレイフォースメント13と、このエプロンレインフォースメント13の後端部に接続されたカウルサイドパネル14とによって構成されている。上記エプロンレインフォースメント13は、図5に示すように、下端部が開口した断面コ字状に形成され、その下端部に図外のホイールエプロンが接合されるようになっている。
【0020】
上記エプロンレインフォースメント13の上端部には、サスペンションタワー5の外端部が接合されるとともに、上端部外面に上記フロントピラー1のアウタパネル6の下端部が接合されている。また、フロントピラー1のインナパネル7の下端部は、上記サスペンションタワー5の上面に接合されている。
【0021】
上記カウルサイドパネル14は、図6に示すように、側壁板と上面板とを構成するアウタパネル15と、内面板を構成するインナパネル16とを有し、このカウルサイドパネル14の上端部に上記カウルボックス2の側端部の後方部分が接合されている。
【0022】
すなわち、上記カウルボックス2の底面板を構成するカウルロアパネル11の側端部の後方部分が、カウルサイドパネル14のアウタパネル15の上面板と、インナパネル16の上端部に設けられたフランジ部16aとにそれぞれ接合されている。また、上記カウルサイドパネル14のアウタパネル15の上端部に突設されたフランジ部15aおよび上記カウルロアパネル11の側端部には、取付プレート12の下端部が接合され、この取付プレート12の内面に、カウルボックス2の上面板を構成するカウルメンバ10の側端部が接合されることにより、カウルボックス2の側端部の後方部分が上記取付プレート12およびカウルサイドメンバ14の上端部にそれぞれ接合されている。
【0023】
上記フロントサイドメンバ3を構成するカウルサイドパネル14の後端部は、上記フロントピラー1の後方に位置するヒンジピラー4の前端部に連結されている。また、上記ヒンジピラーの上端部がフロントピラー1の上下方向の略中間部に接合されている。そして、上記フロントピラー1と、フロントサイドメンバ3と、ヒンジピラー4とにより、車体の側面から見て中央部が開口した三角形状の環状体が形成され、この環状体の開口部には、ウインドガラスからなるウインド部材17が設置されている。
【0024】
上記のようにフロントピラー1の下端部をサスペンションタワー5の設置部の上方に延設し、フロントサイドメンバ3を構成するエプロンレインフォースメント13の上部に上記フロントピラー1の下端部を接合するとともに、上記フロントピラー1と、その後方に位置するヒンジピラー4と、上記フロントサイドメンバ3とにより、車体の側面から見て中央部が開口した環状体を形成したため、車体重量を増大させることなく、簡単な構成で自動車の走行時にサスペンション部材から上記サスペンションタワー5に入力された荷重を効果的に支持することができる。
【0025】
すなわち、自動車の走行時に、サスペンションタワー5を突き上げる方向に作用する荷重を、上記エプロンレインフォースメント13およびフロントピラー1を介してルーフサイドレール8等の車体の車室部に伝達することにより、これを効果的に支持することができる。しかも、上記フロントピラー1と、ヒンジピラー4と、上記フロントサイドメンバ3とによって構成された環状体により、フロントサイドメンバ3の後端部と、フロントピラー1の下端部との連結部が効果的に補強されているため、この部分において上記荷重を効果的に支持することができる。
【0026】
さらに、上記フロントサイドメンバ3の後端部と、フロントピラー1の下端部との連結部に上記環状体を設けるとともに、フロントピラー1の内壁面に上記カウルボックスの側端部が接合される取付プレート12を取り付け、この取付プレート12の下端部を、上記カウルサイドパネル14(フロントサイドメンバ)に接合することにより、フロントサイドメンバ3の後部を補強するように構成したため、自動車の正面衝突時等に作用する衝撃荷重を上記環状体の設置部において効果的に支持することができる。したがって、上記衝撃荷重が車室内に伝播されるのを効果的に防止して車室部が変形するのを防止することができる。
【0027】
また、上記環状体を設けてフロントサイドメンバ3の後端部と、フロントピラー1の下端部との連結部の剛性を向上させることにより、上記フロントサイドメンバ3に入力される振動荷重のピークを抑制することができるとともに、上記振動荷重に対する共振点を高周波数側に変位させることができるため、通常速度の走行時に不快な振動が車室に入力されるのを効果的に防止することができる。
【0028】
例えばフロントサイドメンバの後端部とフロントピラーの下端部とを単に連結してなる従来例と、上記環状体を設けることによりフロントサイドメンバの後端部とフロントピラーの下端部との連結部のばね定数を上記従来例の2倍に設定した第1実施例と、上記ばね定数を従来例の3倍に設定してなる第2実施例とにおいて、フロントクロスメンバを加振して上記連結部に作用する振動を測定する実験を行ったところ、図7に示すようなデータが得られた。
【0029】
上記のデータからフロントサイドメンバの後端部とフロントピラーの下端部との連結部を補強してこの部分のばね定数を増大させる程、振動荷重のピークが抑制されて車室内に大きな振動が入力されるのを効果的に防止できることが確認された。また、上記ばね定数を増大させる程、上記振動荷重に対する共振点が高周波数側に変位することになるため、車速を必要上に増大させて高周波の振動荷重が入力された場合を除き、共振に起因した大きな振動が発生するのを防止できることが確認された。
【0030】
また、上記実施形態では、カウルボックス2の側端部をフロントピラー1の内壁面に接合したため、サスペンションタワー5を内倒れさせる方向にサスペンション部材から入力された荷重を上記フロントピラー1およびカウルボックス2によって効果的に支持することができる。したがって、例えば、実開昭60−105226号公報に示されるように自動車のエンジンルール内に、左右のサスペンションタワー(ストラットタワー)を連結するストラットタワーバー等を配設することなく、簡単な構成で上記サスペンションタワー5の内倒れを効果的に防止することができる。
【0031】
また、上記実施形態では、フロントピラー1に突設された取付プレート12にカウルボックス2の側端部を接合するように構成したため、カウルボックス2の断面積がフロントピラー1の内壁面に形成された取付部の面積よりも大きい場合においても、カウルボックス2の側端開口部を上記取付プレート12によって閉塞した状態で、カウルボックス2の側端部をフロントピラー1の内壁面および取付プレート12によって効果的に支持することができる。したがって、上記カウルボックス2の断面積を十分に確保し、このカウルボックス2によって上記サスペンションタワー5の内倒れを効果的に防止することができる。
【0032】
また、上記実施形態では、サスペンションタワー5の上端面から所定距離だけ上方にオフセットした位置に上記カウルボックス2を配設したため、カウルボックス2の断面積を十分に確保した状態で、その設置部とサスペンションタワー5の上端部との間に所定の間隙を形成し、この間隙を利用してサスペンションワー5に対するサスペンション部材の取付作業等を容易に行うことができるという利点がある。
【0033】
さらに、上記実施形態では、フロントピラー1と、ヒンジピラー4と、フロントサイドメンバ3とによって構成された環状体の開口部に、ウインドガラスかららなるウインド部材17を設置したため、上記環状体の開口部をウインド部材17により閉塞してその外観を向上させることができる。
【0034】
なお、本発明に係る各部の具体的構造は上記実施例に限定されることなく、種々の変形が可能であり、例えば図8に示すように、フロントピラー1の下部内面に、ボンネット18の後端部を支持するヒンジブラケットの取付部材19を設け、この取付部材19に、第1ヒンジブラケット20と第2ヒンジブラケット21とからなる前後一対のヒンジブラケットを取り付け、このヒンジブラケット20,21によってボンネット18を開閉自在に支持するように構成してもよい。
【0035】
上記構成によれば、上記フロントピラー1と、ヒンジピラー4と、フロントサイドメンバ3からなる環状体によって補強された部分において、上記両ヒンジブラケット20,21を安定して支持することができるという利点がある。また、図8に示すように、前方に位置する第1ヒンジブラケット20を、後方に位置する第2ヒンジブラケット19よりも長尺に形成した場合には、図の実線で示す閉止状態から図の仮想線で示す開放状態に移行させる際に、ボンネット18の後端部を矢印に示すように下向きに突出した円弧状の軌跡に沿って前方に変位させることができる。
【0036】
したがって、上記ボンネット18の開閉操作時に、その後端部がカウルボックス2の上方に配設された図外の被覆部材に干渉するのを防止することができるとともに、ボンネット1の閉止状態おいて、このボンネット18の後端部および上記両ヒンジブラケット20,21の上端部をカウルボックス2と、被覆部材との間に形成された間隙に内に収納することができる。
【0037】
また、図9および図10に示すように、左右のルーフサイドレール8を連結する角パイプ材からなる連結部材22を車体のルーフ部に所定間隔で設置し、この連結部材22上にループパネルを構成するウインドガラス23を接着剤等によって取り付けるとともに、この取付部をセラミック材24によって被覆するように構成してもよい。この場合には、自動車の走行時に発生する風切り音等が車室内に侵入するのを防止するため、上記連結部材22内に発砲プラスチック材等からなる遮音材25を充填することが望ましい。
【0038】
また、図11および図12に示すように、後輪用のサスペンションを支持するサスペンションタワー26の設置部からリヤヘッダ27に向けて斜め後方に伸びるリヤピラー28を設置するとともに、上記リヤピラー28を構成するアウタパネル29と、インナパネル30との間にレインフォースメント31を配設した構造としてもよい。このように構成した場合には、自動車の走行時に上記サスペンションタワー26から入力される荷重を上記リヤヘッダ27に伝達して効果的に支持することができる。
【0039】
特に、図11に示すように、リヤピラー28の上下方向の略中間部から前部上方に伸びる後部ヒンジピラー32を設けた場合には、上記サスペンションからリヤピラー28に入力された荷重の一部を、上記後部ヒンジピラー32からルーフサイドレール8に伝達することができるため、上記荷重をより効果的に支持できるという利点がある。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、フロントピラーの下端部をサスペンションタワーの設置部の上方に延設してフロントサイドメンバの上部に接合するとともに、上記フロントピラーと、その後方に位置するヒンジピラーと、上記フロントサイドメンバとにより、車体の側面から見て中央部が開口した環状体を形成したため、車体重量を増大させることなく、簡単な構成でフロントサイドメンバの後端部と、フロントピラーの下端部との連結部を効果的に補強することができる。
【0041】
したがって、自動車の走行時に、サスペンションタワーを突き上げる方向に作用する荷重を、上記フロントサイドメンバおよびフロントピラーを介してルーフサイドレール等の車体の車室部に伝達することにより、これを効果的に支持することができるとともに、自動車の正面衝突時等に作用する衝撃荷重を上記環状体の設置部において効果的に支持し、上記衝撃荷重が車室内に伝播されるのを抑制して車室部が変形するのを確実に防止することができる。
【0042】
また、上記環状体を設けてフロントサイドメンバの後端部と、フロントピラーの下端部との連結部の剛性を向上させることにより、上記フロントサイドメンバに入力される振動荷重のピークを抑制することができるとともに、上記振動荷重に対する共振点を高周波数側に変位させることができるため、通常速度の走行時に不快な振動が車室に伝達されるのを効果的に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動車の前部車体構造の実施形態を示す側面断面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 自動車の前部車体構造の実施形態を示す平面図である。
【図4】 図1のB−B線断面図である。
【図5】 図1のC−C線断面図である。
【図6】 図1のD−D線断面図である。
【図7】 振動レベルの測定データを示すグラフである。
【図8】 ボンネットヒンジの支持構造を示す説明図である。
【図9】 ルーフ部の構造を示す斜視図である。
【図10】 図9のE−E線断面図である。
【図11】 リヤピラーの設置部を示す側面断面図である。
【図12】 図11のF−F線断面図である。
【符号の説明】
1 フロントピラー
2 カウルボックス
3 フロントサイドメンバ
4 ヒンジピラー
5 サスペンションタワー
12 取付プレート
13 エプロンレインフォースメント(フロントサイドメンバ)
14 カウルサイドパネル(フロントサイドメンバ)
17 ウインド部材

Claims (4)

  1. フロントピラーの下端部をサスペンションタワーの設置部の上方に延設してフロントサイドメンバに接合し、上記フロントピラーと、その後方に位置するヒンジピラーと、上記フロントサイドメンバとにより、車体の側面から見て中央部が開口した環状体を形成し、カウルボックスの側端部をフロントピラーの内壁面に接合するとともに、フロントピラーの内壁面にカウルボックスの側端部が接合される取付プレートを取り付け、この取付プレートの下端部をフロントサイドメンバに接合したことを特徴とする自動車の前部車体構造。
  2. フロントピラーの下部内面にボンネットの後端部を支持するヒンジブラケットの取付部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の自動車の前部車体構造。
  3. サスペンションタワーの上端面から上方にオフセットした位置にカウルボックスを配設したことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車の前部車体構造。
  4. フロントピラーと、ヒンジピラーと、フロントサイドメンバとによって構成された環状体の開口部にウインド部材を設置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車の前部車体構造。
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