JP6423153B2 - 電動式転舵装置搭載車両 - Google Patents

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本発明は、ストラット式懸架装置に設けられた電動モータによって転舵輪を転舵するようにした、電動式転舵装置を搭載している車両の改良された技術に関する。
近年、ステアリングホイールから転舵機構を機械的に分離し、操舵量に応じて転舵用モータが転舵用動力を発生し、この転舵用動力を転舵機構へ伝えることで転舵輪を転舵させる方式、いわゆる、ステア・バイ・ワイヤ式(steer-by-wire、略称「SBW」)の電動式転舵装置の開発が進められている。このような電動式転舵装置をストラット式懸架装置に設ける技術が、特許文献1〜2から知られている。
特許文献1で知られている技術は、ストラット式懸架装置において、キングピン軸に対して略同軸上に且つロアアームとダンパとの間にモータを設け、該モータによって転舵輪を転舵するものである。しかし、ストラット式懸架装置のバネの下方にモータが設けられるので、「ばね下荷重」が増大する。これでは、走行振動を極力抑制する上で、不利である。
特許文献2で知られている技術は、ストラット式懸架装置の上部に配置されたモータによって、ピストンロッドを回動させることにより、転舵輪を転舵するものである。ストラット式懸架装置のバネの上方にモータが設けられるので、「ばね下荷重」は少なくてすむ。しかし、該モータがダンパハウスの上、つまりエンジンルーム内に突出してしまう。これでは、エンジンルーム内の各種部材や該モータの配置の自由度が低下するとともに、車両がデザイン上の制約を受ける。
さらには、一般に、ホイールハウスの上方には、エンジンルームの上を開閉するためのフードが配置されている。電動モータがホイールハウスに干渉しないように、該ホイールハウスを上方へ延ばした場合には、該ホイールハウスとフードの下縁(フードライン)との間の間隔を十分に確保することができない。特に、車両を側方から見て、該フードラインは前下方へ傾くことが多いので、該間隔を確保しにくい。このため、車両がデザイン上の制約を受ける。
特許第4636256号号公報 実開平1−152128号公報
本発明は、転舵輪を転舵する電動モータの配置の自由度を高めるとともに、車両のデザインの自由度を高めることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明によれば、車体にストラット式懸架装置によって懸架された転舵輪を、前記ストラット式懸架装置に設けられた電動モータによって転舵する電動式転舵装置を搭載した、電動式転舵装置搭載車両において、前記電動モータの出力軸に取り付けられた駆動プーリと、前記ストラット式懸架装置のショックアブソーバのピストンロッドに設けられた従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリとに掛けられたベルトと、からなるベルト機構を備え、前記ベルト機構はカバーで覆われており、前記電動モータは前記カバーを有するスタンドを介して前記ストラット式懸架装置に組み付いており、前記電動モータは、フードに対し車両後方かつ前記ショックアブソーバに対し車両後方に配置され、前記従動プーリはバネ上に設けられていることを特徴とする電動式転舵装置搭載車両が提供される。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記電動モータは、ブラシレスモータによって構成されるとともに、出力軸が上向きとなるように位置している。
請求項3に記載のごとく、好ましくは、前記車体は、前部のエンジンルームと後の車室との間を仕切るダッシュボードロアパネルと、該ダッシュボードロアパネルの前に位置して前後方向に延びたフロントサイドフレームと、前記ダッシュボードロアパネルの前に位置して前記転舵輪が配置されるホイールハウスとを含み、該ホイールハウスは、前記ダッシュボードロアパネルと前記フロントサイドフレームの両方に接合されている。
請求項1に係る発明は、ストラット式懸架装置に設けられた電動モータによって転舵輪を転舵する、いわゆるステア・バイ・ワイヤ式電動式転舵装置である。ステアリングホイールから転舵輪へ操舵トルクを伝達するための、機械的操舵機構(例えばラック機構)を有していない。このため、ホイールハウスの前部とストラット式懸架装置との間には、前後方向にスペースの余裕がある。該スペースの余裕分だけ、ストラット式懸架装置を前方へ配置することが可能である。ホイールハウス内において、前方に配置された該ストラット式懸架装置のショックアブソーバの後方に、電動モータを配置するための、モータ配置スペースを確保することができる。ショックアブソーバの後方に電動モータを配置したので、ホイールハウスやダンパハウスの上方に、該電動モータを突出させる必要はない。この結果、エンジンルーム内の各種部材や該電動モータの、配置の自由度を高めることができる。
しかも、電動モータがホイールハウスに干渉しないように、該ホイールハウスを上方や前方へ延ばす必要はない。このため、該ホイールハウスとフードの下縁(フードライン)との間の間隔を確保することができる。従って、車両のデザインの自由度を高めることができる。
請求項2に係る発明では、電動モータはブラシレスモータによって構成されており、ブラシがないので、小型化が比較的容易である。しかも、該電動モータは、出力軸が上向きとなるように位置している。このため、出力軸が横向きとなるように位置する場合に比べて、車両前後方向のスペースが少なくてすむ。従って、電動モータの配置の自由度を一層高めることができる。
請求項3に係る発明では、ホイールハウスは、ダッシュボードロアとフロントサイドフレームの両方に接合されている。このため、ホイールハウスの剛性を高めることができる。
本発明の実施例1に係る電動式転舵装置を搭載した車両の前部の側面図である。 図1に示される車体の前部の平面図である。 図1に示されるストラット式懸架装置及び転舵機構の上部の断面図である。 本発明の実施例2に係るストラット式懸架装置及び転舵機構の上部の断面図である。 図4の5−5線に沿った断面図である。 本発明の実施例3に係る電動式転舵装置搭載車両の前部の側面図である。 図6に示される車両と比較例の車両とを対比した説明図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る電動式転舵装置搭載車両について図面に基づき説明する。なお、Frは前、Rrは後、Leは左、Riは右を示す。
図1及び図2に示されるように、車両10は例えば乗用車であり、車体11の内側に前部のエンジンルーム12と、該エンジンルーム12の真後ろに位置する車室13とが、形成されている。該エンジンルーム12には図示せぬ動力ユニット(エンジン及びトランスミッション)が配置されている。
該車体11は、モノコックボディから成り、車両10の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線CLに対し、左右対称形に形成されている。
該車体11の前半部は、ダッシュボードロアパネル21と、左右のフロントサイドフレーム22,22と、フロントバルクヘッド23と、左右のアッパメンバ24,24(図2参照)と、左右のホイールハウス25,25とを含む。
該ダッシュボードロアパネル21は、前のエンジンルーム12と後の車室13との間を仕切る隔壁である。
該左右のフロントサイドフレーム22,22は、ダッシュボードロアパネル21の前の左右両側に位置し、車体前後方向に延びている。該左右のフロントサイドフレーム22,22は、ダッシュボードロアパネル21よりも前に位置した略水平な左右の水平部22aと、該左右の水平部22aの後端から後下方へ傾斜した(つまり、車体中央部から前上方へ傾斜した)左右の傾斜部22b(キックアップ部22b)とから成る。
該フロントバルクヘッド23は、該左右のフロントサイドフレーム22,22の前端間に設けられた略矩形状の枠である。
該左右のアッパメンバ24,24は、左右のフロントピラー26,26(図2参照)から前方へ延びて、左右のフロントサイドフレーム22,22の上方に且つ車幅方向外寄りに位置している。該左右のアッパメンバ24,24の前端部は、左右のフロントサイドフレーム22,22の前端部またはフロントバルクヘッド23に接合されている。
該左右のホイールハウス25,25は、ダッシュボードロアパネル21の前に位置した側面視略半円状の部材であり、左右の転舵輪15(前輪15)が配置される。該左右のホイールハウス25,25の上部には、左右のダンパハウス27,27が一体的に設けられている。該左右のホイールハウス25,25は、左右のダッシュボードロアパネル21と左右のフロントサイドフレーム22,22の両方に接合されている。このため、ホイールハウス25,25の剛性を高めることができる。
好ましくは、該左右のホイールハウス25,25は、左右のアッパメンバ24,24にも接合される。このため、該左右のホイールハウス25,25の剛性を、より一層高めることができる。該左右のホイールハウス25,25の上方には、エンジンルーム12の上を開閉するためのフード28(図1参照)が配置されている。
該左右のフロントサイドフレーム22,22の下部には、サブフレーム29(図1参照)が設けられている。該サブフレーム29の上には、前記動力ユニットがマウントされている。
図1に示されるように、車体11には、左右のストラット式懸架装置30(左のみを示す。)によって左右の転舵輪15が懸架されている。以下、左のストラット式懸架装置30について詳しく説明する。右のストラット式懸架装置は、左のストラット式懸架装置30と同じ構成なので、説明を省略する。
該左のストラット式懸架装置30は、フロントサスペンションとして採用されており、ストラット(支柱)を兼ねるショックアブソーバ31と、コイルスプリング32とから成る。ショックアブソーバ31の上端部31aは、ダンパハウス27の天板27aに取り付けられている。ショックアブソーバ31の下端部31bは、ハブキャリア33に取り付けられている。該ハブキャリア33には、転舵輪15のハブが回転可能に取り付けられている。該ハブキャリア33の下端部33aは、ロアアーム34によってサブフレーム29(車体11)に連結されている。ショックアブソーバ31の上端部31aとハブキャリア33の下端部33aとを通る直線KLのことを、キングピン軸KLと言う。
ストラット式懸架装置30とハブキャリア33の下端部33aは、キングピン軸KLを中心として左右に回転可能である。この結果、ハブキャリア33に取り付けられている転舵輪15は、キングピン軸KLを中心として転舵可能である。
図3に示されるように、ストラット式懸架装置30のショックアブソーバ31は、下側の外筒41と、上側のピストンロッド42との組み合わせによって構成されている。該ピストンロッド42のなかの、外筒41から露出している部分は、ダストカバー43によって覆われている。該ピストンロッド42の上端部は、ラバーマウント部材44を介して、鍔付きキャップ状の上側ブラケット45に支持されている。該上側ブラケット45は、ダンパハウス27の天板27aに対して下から重ねられ且つボルト46によって取り付けられている。コイルスプリング32の上端は、上側スプリングシート47によって支持されている。
ピストンロッド42は、ガイド部48によって、外筒41に対し相対的な挙動を規制されつつ案内されている。つまり、該ガイド部48は、外筒41に対するピストンロッド42のロッド長手方向(軸方向)への相対的なスライド変位は許容するとともに、外筒41に対するピストンロッド42の相対的な回転を規制する。このため、ストラット式懸架装置30は、通常の懸架機能を有している。該ガイド部48の具体的な構成は、周知の構成でよく、例えば実開平1−152128号公報の第2図及び第3図に開示されているガイド部材の構成にすることができる。
図1に示されるように、該転舵輪15は、電動式転舵装置50によって転舵される。該電動式転舵装置50は、図示せぬステアリングホイールから転舵機構51を機械的に分離し、操舵量に応じて電動モータ52(転舵用アクチュエータ52)が転舵用動力を発生し、この転舵用動力を転舵機構へ伝えることで転舵輪15を転舵させる方式、いわゆる、ステア・バイ・ワイヤ式(steer-by-wire、略称「SBW」)の電動式転舵装置である。
図1及び図3に示されるように、該電動式転舵装置50の転舵機構51は、ストラット式懸架装置30に組み込まれている。つまり、該転舵機構51は、上側ブラケット45と上側スプリングシート47との間に介在している。該転舵機構51は、電動モータ52とスタンド53とベルト機構54とから成る。
該スタンド53は、上側ブラケット45と上側スプリングシート47との間に介在している。詳しく述べると、該スタンド53は、例えば中空状の部材によって構成され、上端の上フランジ61と下端の下フランジ62とを一体に有している。該上フランジ61は、ラバーマウント部材44を介して上側ブラケット45に取り付けられている。この結果、該上フランジ61は、ラバーマウント部材44と上側ブラケット45とを介して、ダンパハウス27の天板27aに多少の揺動を許容されつつ取り付けられる。該下フランジ62は、上側スプリングシート47の上面にスラストベアリング63を介して重ねられている。この結果、該スタンド53は、ストラット式懸架装置30に組み込まれる。該上フランジ61は、車両後方へ延びたカバー64を有する。該下フランジ62は、車両後方へ延びた延長部65を有する。
該電動モータ52は、ブラシレスモータによって構成される。該電動モータ52は、ショックアブソーバ31に対し車両後方に配置され、出力軸52aが上向きとなるように位置する(縦置きに配置する)とともに、スタンド53の延長部65に取り付けられている。この結果、該電動モータ52は、ストラット式懸架装置30に設けられる。該電動モータ52は、ストラット式懸架装置30に接近して配置されることが好ましい。狭いダンパハウス27内に該電動モータ52を余裕をもって配置できるからである。
該ベルト機構54は、電動モータ52の出力軸52aに取り付けられた駆動プーリ71と、ピストンロッド42に取り付けられた従動プーリ72と、駆動プーリ71と従動プーリ72とに掛けられたベルト73とから成る、伝動機構である。該従動プーリ72は、スタンド53の内部に位置している。このため、該ベルト機構54は、スタンド53及びカバー64によって覆われている。
図示せぬステアリングホイールの操舵方向及び操舵量に応じて、電動モータ52が発生した転舵用動力は、ベルト機構54によりピストンロッド42に伝達される。このため、ピストンロッド42は、ステアリングホイールの操舵方向及び操舵量に従って回動する。上述のように、外筒41に対するピストンロッド42の相対的な回転は、ガイド部48によって規制されている。このため、外筒41は、ピストンロッド42と共に、ステアリングホイールの操舵方向及び操舵量に従って回動する。つまり、図1に示されるストラット式懸架装置30とハブキャリア33は、キングピン軸KLを中心として左右に回転する。この結果、ハブキャリア33に取り付けられている転舵輪15は、キングピン軸KLを中心として転舵する。
ストラット式懸架装置30の下半部は、ホイールハウス25内に配置されている。ストラット式懸架装置30の上半部及び転舵機構51は、ホイールハウス25内及びダンパハウス27内に配置されている。
上記説明をまとめると、次の通りである。図1及び図3に示されるように、実施例1の電動式転舵装置50は、ストラット式懸架装置30に設けられた電動モータ52によって転舵輪15を転舵する、いわゆるステア・バイ・ワイヤ式電動式転舵装置である。図示せぬステアリングホイールから転舵輪15へ操舵トルクを伝達するための、機械的操舵機構(例えばラック機構)を有していない。このため、ホイールハウス25の前部とストラット式懸架装置30との間には、前後方向にスペースの余裕がある。該スペースの余裕分だけ、ストラット式懸架装置30を前方へ配置することが可能である。ホイールハウス25内(ダンパハウス27内を含む)において、前方に配置されたショックアブソーバ31の後方に、電動モータ52を配置するための、モータ配置スペースSpを確保することができる。ショックアブソーバ31の後方に電動モータ52を配置したので、ホイールハウス25やダンパハウス27の上方に、該電動モータ52を突出させる必要はない。この結果、エンジンルーム12内の各種部材(図示せず)や該電動モータ52の、配置の自由度を高めることができる。
しかも、電動モータ52がホイールハウス25(ダンパハウス27を含む)に干渉しないように、該ホイールハウス25を上方や前方へ延ばす必要はない。このため、該ホイールハウス25とフード28の下縁28a(フードライン28a)との間の間隔を確保することができる。従って、車両10のデザインの自由度を高めることができる。
さらに実施例1では、電動モータ52はブラシレスモータによって構成されており、ブラシがないので、小型化が比較的容易である。しかも、該電動モータ52は、出力軸52aが上向きとなるように位置している。このため、出力軸52aが横向きとなるように位置する場合に比べて、車両10前後方向のスペースが少なくてすむ。従って、電動モータ52の配置の自由度を一層高めることができる。また、出力軸52aが上向きなので、電動モータ52がショックアブソーバ31の上端部31aよりも上方へ突出することはない。
さらに実施例1では、電動モータ52が発生した転舵用動力をピストンロッド42に伝達する伝動機構が、ベルト機構54によって構成されている。このため、路面反力等の外力によって、ピストンロッド42が多少変位した場合であっても、該ピストンロッド42と電動モータ52との間の位置ずれを、ベルト73によって吸収し易い。
実施例2に係る電動式転舵装置搭載車両について図4及び図5に基づき説明する。図4は、図3に対応した図である。実施例2の電動式転舵装置搭載車両10Aは、上記図1〜図3に示されている実施例1の転舵機構51を、図4及び図5に示される実施例2の転舵機構51Aに変更したことを特徴とし、他の構成については上記図1〜図3に示される構成と同じなので、説明を省略する。
具体的には、実施例2の転舵機構51Aは、ベルト機構54(図3参照)をウォ−ムギヤ機構100に変更するとともに、電動モータ52を横置きに配置したことを特徴とする。
該電動モータ52は、ショックアブソーバ31に対し車両後方に配置され、出力軸52aが車両前向きとなるように位置する(横置きに配置する)とともに、スタンド53の側部66に取り付けられている。この結果、該電動モータ52は、ストラット式懸架装置30に設けられる。
該ウォ−ムギヤ機構100は、電動モータ52の出力軸52aに取り付けられたウォ−ム101と、ピストンロッド42に取り付けられたウォ−ムホイール102とから成る、伝動機構である。該ウォ−ムギヤ機構100は、スタンド53の内部に位置している。
実施例2によれば、上記実施例1と同様の作用、効果を発揮する。つまり、図1及び図4に示されるように、ショックアブソーバ31の後方に電動モータ52を配置したので、ホイールハウス25やダンパハウス27の上方に、該電動モータ52を突出させる必要はない。この結果、エンジンルーム12内の各種部材や該電動モータ52の、配置の自由度を高めることができる。しかも、電動モータ52がホイールハウス25(ダンパハウス27を含む)に干渉しないように、該ホイールハウス25を上方や前方へ延ばす必要はない。このため、該ホイールハウス25とフード28の下縁28aとの間の間隔を確保することができる。従って、車両10のデザインの自由度を高めることができる。
さらに、実施例2によれば、電動モータ52を横置きに配置したので、該電動モータ52がショックアブソーバ31の上端部31aよりも上方へ突出することはない。
実施例3に係る電動式転舵装置搭載車両について図6及び図7に基づき説明する。実施例3の電動式転舵装置搭載車両10Bは、図1〜図5に示される上記実施例1〜2の電動式転舵装置搭載車両10,10Aを応用した構成であり、上記ストラット式懸架装置30(図1参照)及び上記電動式転舵装置50(図1参照)を備えている。
実施例3では、上記ストラット式懸架装置30(図1参照)及び上記電動式転舵装置50(図1参照)を省略する。また、上記実施例1〜2と同じ構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図6に示されるように、エンジンルーム12には動力ユニット201(エンジン及びトランスミッション)が配置されている。
図7(a)は、比較例の車両10Cを示している。図7(b)は、図6に示された実施例3の車両10Bを再掲している。
図7(a)に示される比較例の車両10Cは、車体前部に搭載した動力ユニット201によって左右の転舵輪15(前輪15)を駆動する駆動方式を採用した、いわゆるFF車である。エンジンルーム12には、動力ユニット201及び転舵用ギヤボックス203が配置されている。
該動力ユニット201は、横置き状態で車体11にマウントされており、車幅方向の両端から車幅方向外側へ延びる左右のドライブシャフト202を備える。該左右のドライブシャフト202は、左右の転舵輪15(前輪15)に連結される。
該転舵用ギヤボックス203は、ダッシュボードロアパネル21と該動力ユニット201との間に位置している。該転舵用ギヤボックス203は、図示せぬステアリングホイールの操舵トルクを左右の転舵輪15に伝達する転舵機構を内蔵するとともに、車幅方向の両端から車幅方向外側に左右のタイロッド204が延びている。該左右のタイロッド204は、一般的なストラット式懸架装置(図示せず)のナックルに連結される。
エンジンルーム12に、該ドライブシャフト202と該転舵用ギヤボックス203とが配置されているので、左右の転舵輪15の位置は動力ユニット201の重心よりも後方に位置してしまう。このため、比較例の車両10Cでは、車体前部に搭載した動力ユニット201によって後輪を駆動するFR車のような、車体11の前後左右の四隅に車輪を配置することができない。従って、このような車両10Cでは、デザイン上の制約が大きいとともに、車両全体の重量配分を均等に近づけて操縦安定性能を高める上で、制約がある。
しかも、動力ユニット201の後下方で、左右のタイロッド204が車幅方向に延びている。このため、左右のフロントサイドフレーム22の傾斜部22b(キックアップ部22b)は、左右のタイロッド204に干渉しないように、起立する方向への傾斜を大きくする必要がある。従って、車両10Cが前方から衝突荷重を受けたときに、該衝突荷重を左右のフロントサイドフレーム22の前端から傾斜部22bを介して車体11の後部へ伝達する荷重伝達効率を高める上で、不利である。
これに対し、図7(b)に示される実施例3の電動式転舵装置搭載車両10Bは、ステア・バイ・ワイヤ式の電動式転舵装置50(図1参照)を搭載している。このため、比較例のような転舵用ギヤボックス203及び左右のタイロッド204を有していない。その分、エンジンルーム12のスペースは、車体前後方向に余裕ができる。
図7(b)には、上記図7(a)に示された動力ユニット201の輪郭を想像線によって表している。トランスミッションの配置や補機類の変更などにより、左右のドライブシャフト202の位置を、車両前方に位置させることができる。図7(a)に示された左右のドライブシャフト202の位置に対し、図7(b)に示された左右のドライブシャフト202の位置は、前方へ変移距離Ldだけ前に移る。
従って、本構造では、左右のタイロッド204を有していないため、左右の転舵輪15(前輪15)の位置を、変移距離Ldだけ前に配置することができる。FR車のような、車体11の前後左右の四隅に車輪を配置し易い。従って、車両10Bのデザイン上の制約が小さくなるとともに、車両全体の重量配分を高めて操縦安定性能を高めることが容易になる。
また、比較例のような転舵用ギヤボックス203及び左右のタイロッド204を有していないことと、左右の転舵輪15の位置を前に配置することによって、左右のフロントサイドフレーム22の傾斜部22bの傾斜を、緩くすることができる。従って、車両10Bが前方から衝突荷重を受けたときに、該衝突荷重を左右のフロントサイドフレーム22の前端から傾斜部22bを介して車体11の後部へ伝達する荷重伝達効率を高めることができる。左右のフロントサイドフレーム22の構成の簡素化を図り、断面の小型化を図ることによって車体の軽量化を図ることができる。
また、トランスミッションの配置や補機類の変更などにより、例えば転舵用ギヤボックス203(図7(a)参照)を廃止した後の空きスペースを利用して動力ユニット201を傾けるなどによって、該動力ユニット201の地上高を下げることができる。このため、フード28の地上高を下げて、全高さを下げた車両10Bを提供することができる。
また、比較例のような転舵用ギヤボックス203及び左右のタイロッド204を有していないので、その分、車体11の前部の長さを小さくした、いわゆるショートオーバーハングの、効率的な車両10Bのパッケージを実現できる。
本発明では、電動モータ52が発生した転舵用動力をピストンロッド42に伝達する伝動機構は、ベルト機構54やウォ−ムギヤ機構100に限定されるものではなく、例えば平歯車等のギヤ機構やボールねじ機構によって構成することも可能である。
本発明の電動式転舵装置搭載車両10,10A,10Bは、乗用車に採用するのに好適である。
10 車両
10A 車両
10B 車両
11 車体
12 エンジンルーム
13 車室
15 転舵輪
21 ダッシュボードロアパネル
22 フロントサイドフレーム
25 ホイールハウス
27 ダンパハウス
30 ストラット式懸架装置
31 ショックアブソーバ
50 電動式転舵装置
51 転舵機構
51A 転舵機構
52 電動モータ(ブラシレスモータ)
52a 出力軸

Claims (3)

  1. 車体にストラット式懸架装置によって懸架された転舵輪を、前記ストラット式懸架装置に設けられた電動モータによって転舵する電動式転舵装置を搭載した、電動式転舵装置搭載車両において、
    前記電動モータの出力軸に取り付けられた駆動プーリと、
    前記ストラット式懸架装置のショックアブソーバのピストンロッドに設けられた従動プーリと、
    前記駆動プーリと前記従動プーリとに掛けられたベルトと、からなるベルト機構を備え、
    前記ベルト機構はカバーで覆われており、前記電動モータは前記カバーを有するスタンドを介して前記ストラット式懸架装置に組み付いており、
    前記電動モータは、フードに対し車両後方かつ前記ショックアブソーバに対し車両後方に配置され、前記従動プーリはバネ上に設けられていることを特徴とする電動式転舵装置搭載車両。
  2. 前記電動モータは、ブラシレスモータによって構成されるとともに、出力軸が上向きとなるように位置していることを特徴とする請求項1記載の電動式転舵装置搭載車両。
  3. 前記車体は、前部のエンジンルームと後の車室との間を仕切るダッシュボードロアパネルと、該ダッシュボードロアパネルの前に位置して前後方向に延びたフロントサイドフレームと、前記ダッシュボードロアパネルの前に位置して前記転舵輪が配置されるホイールハウスとを含み、
    該ホイールハウスは、前記ダッシュボードロアパネルと前記フロントサイドフレームの両方に接合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動式転舵装置搭載車両。
JP2014005379A 2014-01-15 2014-01-15 電動式転舵装置搭載車両 Expired - Fee Related JP6423153B2 (ja)

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