JP2529464Y2 - 車両のサスペンシヨン取付構造 - Google Patents

車両のサスペンシヨン取付構造

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JP2529464Y2 JP1990044539U JP4453990U JP2529464Y2 JP 2529464 Y2 JP2529464 Y2 JP 2529464Y2 JP 1990044539 U JP1990044539 U JP 1990044539U JP 4453990 U JP4453990 U JP 4453990U JP 2529464 Y2 JP2529464 Y2 JP 2529464Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、車体を懸架するためのサスペンシヨン装
置が車体へ取り付けられる部分における、車両のサスペ
ンシヨン取付構造に関するものである。
[従来の技術] 上記の自動車のサスペンシヨン装置としては、例え
ば、実開昭62−187904号公報にも開示されているよう
に、上方に配設されるA型状のアツパアームと、下方に
配設され、例えばA型状であるロアアームとによって、
車輪を支持するいわゆるダブルウイツシユボーン式サス
ペンシヨン装置がある。このダブルウイツシユボーン式
サスペンシヨン装置がある。このダブルウイツシユボー
ン式サスペンシヨン装置にあっては、基本的に車輪の姿
勢が上記アツパアームとロアアームとによって規制され
るものであるため、これらのアームの位置、配置、長さ
の関係を選択することによって、自動車の発進時におけ
るスコツトや、車輪が車体に対して上下方向に運動した
場合のキヤンバやスカツフの変化を極力小さくすること
ができるという利点を有している。
一方、自動車の走行中、路面の起伏により、車輪に対
し前後方向の衝撃荷重が入力されるが、上記ダブルウイ
ツシユボーン式サスペンシヨン装置にあっては、アツパ
アーム(およびロアアーム)が前後2点で車体に枢着さ
れている関係で、上記の衝撃荷重方向の剛性が高いもの
となり、車体に衝撃が伝わり易いという乗心地上の欠点
を有している。
ダブルウイツシユボーン式サスペンシヨン装置におけ
る乗心地上の欠点を緩和するには、アームの2点枢着部
の弾性ブツシユを軟らかくし、車輪の前後方向の支持剛
性を小さくすればよいが、このようにすると、車輪の回
転軸回りの支持剛性も低下してしまい、その支持構造に
おける固有振動数が低下し、車輪に設けられたブレーキ
装置におけるデイスク等の振動と共鳴してしまい、いわ
ゆるブレーキジヤダーが生じてしまうという欠点があ
る。
すなわち、上記の実開昭62−187904号公報に開示され
ているような、通常構造のダブルウイツシユボーン式サ
スペンシヨン装置においては、その構造上、乗心地かあ
るいはブレーキジヤダーのいずれかを犠牲にするか、ま
たは両者をある程度のところで満足するしかなかった。
そこで、例えば、実公昭62−1762号公報に開示されて
いるように、車輪支持部材を車輪のリムより上方に延ば
し、その延長部分にアツパアームを取り付けることによ
り、この取り付け点と車輪の回転軸との間隔を広げた構
造(いわゆるハイマウントダブルウイツシユボーン式サ
スペンシヨン装置)として、小さな力で上記ブレーキジ
ヤダーを防止できるようにし、これによって、アツパア
ームの車体への2つの枢着点に設けられる弾性ブツシユ
を軟らかいものとして乗心地の改善も図り、乗心地の向
上とブレーキジヤダーの防止を両立させたものが提案さ
れている。
上記のいわゆるハイマウントダブルウイツシユボーン
式サスペンシヨン装置においては、上述のように、乗心
地の向上とブレーキジヤダーの防止を両立させることが
できるが、新たな問題が生じてくる。
すなわち、ダブルウイツシユボーン式サスペンシヨン
装置のアツパアームは、車体への枢着点が前後方向に離
れた2点からなるA型アームで構成されるものであり、
このようなアツパアームに、車輪の上下動に伴なう揺動
を許すためには、広いスペースが必要であるが、車輪の
内部におけるリムの上方には、種々の部品の配置の都合
から、十分なスペースを確保することが困難であり、こ
のため、上記実公昭62−1762号公報の図面にも示されて
いるように、アツパアームの長さを短くし、かつ斜めに
配置することを余儀無くされる。このように、アツパア
ームの長さを短くすると、車輪の上下動ストロークの際
にキヤンバ変化が大きくなりすぎるという欠点が新たに
生じてくる。
このため、このような欠点を解決すべく、本願出願人
と同一出願人により、平成1年1月13日付けで、特願平
1−4873号として『自動車のサスペンシヨン装置』が出
願されている。この自動車のサスペンシヨン装置によれ
ば、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を、車体に
対しアツパアームおよびロアアームを介して揺動自在に
支持した自動車のサスペンシヨン装置において、少なく
とも前記アツパアームを、前記車輪支持部材に対し、車
体上下方向に所定距離隔てて配設される2本のリンク部
材で構成し、上方に配設されるリンク部材によって主に
車輪支持部材の車体前後方向の変位を規制し、下方に配
設されるリンク部材によって主に車輪支持部材の車幅方
向の変位を規制するようになっていることを特徴として
いる。
[考案が解決しようとする課題] この先願に開示された自動車のサスペンション装置に
より、乗り心地の向上とブレーキジャダーの防止を両立
できると共に、上記キャンバ変化を望ましい傾向にする
ことができる。
しかしながら、このようなサスペンション装置におい
ては、アッパアームを構成する2本のリンク中の上方の
リンクの車体への取り付け部において、多大な荷重が作
用することになり、この取り付け剛性が弱いと、取り付
け部において、乗員に不快感を与える振動が発生するこ
とになり、問題である。
本考案は、上述した課題に鑑みてなされたもので、そ
の目的は、乗り心地の向上とブレーキジャダーの防止を
両立でき、更にサスペンションの取付剛性を十分に保持
しつつ、乗員に不快感を与える振動、騒音の発生を抑え
ることができる車両のサスペンション取付構造を提供す
ることである。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、本考案
の車両のサスペンション取付構造は、車輪を回転自在に
支持する車輪支持部材(18)と、前記車輪支持部材(1
8)の下部にその外端が枢着されるロアアーム(28)
と、車体の略前後方向に沿って設けられ、前記車輪支持
部材(18)の上部にその前端が枢着される第1アッパア
ーム(22)と、前記第1アッパアーム(22)より下方に
設けられ、前記車輪支持部材(18)における上端と下端
の略中間位置にその外端が枢着されると共に、その内端
が車体の略幅方向に沿って該車体に枢着される第2アッ
パアーム(24)と、車体におけるエンジンルームと車室
とを仕切るダッシュパネルロア(63)と、車体のエンジ
ンルーム側壁を構成するホイールエプロン(58)の下部
に設けられ、且つその後端が前記ダッシュパネルロア
(63)に接合されるフロントサイドフレーム(60)と、
前記ホイールエプロン(58)の車輪収納空間側におい
て、前記フロントサイドフレーム(60)とダッシュパネ
ルロア(63)とに接合される補強部材(70)とを備え、
前記第1アッパアーム(22)の後端を前記補強部材(7
0)に枢着させた。
[作用] 以上のように、本考案に係る車両のサスペンション取
付構造においては、車輪支持部材に枢着されるアッパア
ームを、車体の略前後方向に設けられる第1アッパアー
ムと車体の略幅方向に設けられる第2アッパアームの2
本で構成することにより、車輪支持部材の車体の前後方
向及び幅方向の変位を規制するので乗心地の向上とブレ
ーキジャダーの防止を両立でき、更に第1アッパアーム
の後端を補強部材に枢着させたことにより、第1アッパ
アームの取付剛性を十分に保持して、乗員に不快感を与
える振動、騒音の発生を抑えることができる。
[実施例] 以下、添付図面の第1図乃至第8図を参照して、この
考案に関わる車両のサスペンシヨン取付構造の一実施例
について説明する。
第1図には、この一実施例のサスペンシヨン取付構造
10により、サスペンシヨン装置12が取り付けられる自動
車14が、そのボンネツト16を一部切り欠いた状態で示さ
れている。即ち、このサスペンシヨン取付構造10により
車体Bに取り付けられるサスペンシヨン装置12は、この
一実施例においては、前輪用であり、図示する状態にお
いては、右前輪FR用のサスペンシヨン装置12が示されて
いる。
先ず、このサスペンシヨン取付構造10により車体Bに
取り付けられるサスペンシヨン装置12の構成を、第2図
乃至第5図を参照して説明する。
ここで、第2図乃至第5図は、夫々、自動車の右前輪
用サスペンシヨン装置12を取り出して示す斜視図、平面
図、後方から見た立面図、および車体内方から外方に向
けて見た側面図を示している。
ここで、右前輪FRは、車輪支持部材18に回転自在に支
持され、サスペンシヨン装置12を介して車体Bに連結さ
れている。換言すれば、この車輪支持部材18に、車体B
の右前部分がサスペンシヨン装置12を介して懸架されて
いる。この車輪支持部材18は、第2図及び第5図から明
かなように、右前輪FRの内側に沿つて、右前輪FRのリム
20の最上端より上方に延びる第1延長部18aと、第2図
及び第4図から明らかなように、後方内側に向けて延出
し、ステアリング系のタイロツドTが垂直軸回りに回動
自在に取り付けられる第2延長部18bとを一体的に備え
ている。
そして、このサスペンシヨン装置12は、第2図に示す
ように、車輪支持部材18に接続された所の、リンク部材
である第1アツパアーム22および第2アツパアーム24か
らなるアツパアーム26と、略A型に形成されたロアアー
ム28と、シヨツクアブソーバ30とを備えた状態で構成さ
れている。
A型のロアアーム28は、ほぼ車幅方向に延びるI型の
アーム本体28aと、このアーム本体28aの先端部分に、こ
れと所定の鋭角を成すように堅固に固定されたテンシヨ
ンリンク28bとから構成されている。そして第4図に示
すように、A型の頂部を構成するアーム本体28aの一端
が、車輪支持部材18の下端にゴムブツシユ32を介してほ
ぼ垂直軸周りに回転可能に取り付けられている。
また、A型の底部を構成するアーム本体28aの他端及
びテンシヨンリンク28bの他端部は、共に、車体Bのク
ロスメンバ34にゴムブツシユ36,38に夫々介してほぼ車
体前後方向の水平軸の周りに回転可能に取り付けられて
いる。ここで、2つのゴムブツシユ36,38は、第3図に
示すように、車体Bの中心線と平行な軸線l上に位置す
るように配設されている。
尚、このようなロアアーム28のアーム本体28aとテン
シヨンリンク28bとから構成されるA型構造は、駆動軸
が配置されるスペースを確保できることから前輪駆動用
に最適するものであり、後輪駆動用においては、このよ
うな駆動軸の配置の必要がないため、ロアアーム28を2
本に分割することなく、A型に一体に構成することとな
る。
ここで、アツパアーム26の上方部分を構成する第1アツ
パアーム22は、車輪支持部材18の車体前後方向の変位を
規制する作用をなくすように構成されている。即ち、第
1アツパアーム22の一端は、車輪支持部材18の第1延長
部18aの上端に、ゴムブツシユ40を介してほぼ垂直軸の
周りに回転に取り付けられている。
また、第1アツパアーム22の他端は、この考案の特徴
となるサスペンシヨン取付構造10を介して車体Bに取り
付けられているものであり、その詳細は後述するが、概
略的には、車体Bの特定部位にに対してゴムブツシユ42
を介して、車幅方向に沿つて延出する水平軸の周りに回
転可能に取り付けられている。即ち、この第1アツパア
ーム22は、右前輪FRのリム20の最上端より上方におい
て、車輪支持部材18から後方に、ほぼ車体前後方向に沿
つて延びている。
また、この第1アツパアーム22は、第5図から明かな
ように、車体後方側が車体下方に向けて傾斜して配置さ
れている。この傾斜配置によつて、ロアアーム28の車輪
支持部材18の車体前後方向の変位を規制する軸線、即
ち、ゴムブツシユ36,38を結ぶ軸線とで決まる右前輪FR
の回転瞬間中心を右前輪FRの後方側に設定して、この右
前輪FRの制動時のアンチダイブを達成している。
このように構成される第1アツパアーム22の途中に
は、ターンバツクル44が配設されている。このターンバ
ツクル44を介して、第1アツパアーム22の長さを調節す
ることによつて、右前輪FRのキヤスタ調整ができるよう
になつている。
一方、第2アツパアーム24は、ほぼ車幅方向に延び
て、車輪支持部材18の車幅方向の変位を規制する作用を
なすように構成されている。この第2アツパアーム24の
一端は、車輪支持部材18の右前輪FRのリム20の最上端よ
り下側の部分にゴムブツシユ46を介してほぼ垂直軸の周
りに回転可能に取り付けられている。
また、第2アツパアーム24の他端は、車体のクロスメ
ンバ34に対してゴムブツシユ48を介して車体前後方向の
水平軸の周りに回転可能に取り付けられている。この第
2アツパアーム24の長さは、通常の不等長リンク式のダ
ブルウイツシユボーンタイプのサスペンシヨン装置にお
けるアツパアームの長さとほぼ等しく、上述した実公昭
62−1762号のアツパアームよりは長いものとされてい
る。
このように構成される第2アツパアーム24の途中に
は、ターンバツクル50が配設されている。このターンバ
ツクル50を介して第2アツパアーム24の長さを調節する
ことによつて、右前輪FRのキヤンバ調整ができるように
なついてる。
ここで、上述したシヨツクアブソーバ30は、コイルス
プリング52およびダンパ54を備えて、上下方向に延びて
いる。尚、ダンパ54の下端は、ロアアーム28に車体前後
方向の水平軸の周りに回動可能に取り付けられ、上端は
車体Bの一部を構成するサスペンシヨンタワーアツパ56
(第1図にも示す。以下、単にサスタワーアツパーと略
す。)に回転偏位が可能なように取り付けられている。
また、コイルスプリング52は、ダンパ54の周囲に嵌装さ
れており、これの上端は、上述したサスタワーアツパ56
の下面に固着されると共に、下端は、ダンパ54の略中間
部分に固着されている。
このようにサスペンシヨン装置12は、構成されている
ので、サスペンシヨン装置12自体として、次のような効
果を有している。
(1)第1アツパアーム22を右前輪FRのリムの最上端よ
り上方の配設したので、この第1アツパアーム22の車輪
支持部材18の支持点と、右前輪FRの回転中心との間の長
さが長くなり、従つて、第1アツパアーム22を車体4に
枢着するためのゴムブツシユ40を軟らかいものとするこ
とができ、その結果、上記したように、乗心地の向上と
ブレーキジヤダーの防止の両立を図ることができる。
(2)車輪支持部材18の車体前後方向の変位を規制する
部材である第1アツパアーム22がほぼ車体前後方向に延
びており、一方、車輪支持部材18の車幅方向の変位を規
制する部材である第2アツパアーム24がほぼ車幅方向に
延びているので、夫々に設けられたターンバツクル44、
50を調節することにより、キヤスタ調整とキヤンバ調整
を単独で、互いに対して干渉し合うことなく行うことが
できる。
(3)また、第1アツパアーム22と第2アツパアーム24
を上記したように分離したので、空間を有効に利用して
配設することができ、レイアウト性が向上する。
(4)車輪支持部材18の車幅方向の変位を規制する部材
である第2アツパアーム24を車輪のリムの最上端より下
方に配設したので、この部分には比較的横方向に空間が
あるので、第2アツパアーム24を比較的長くすることが
でき、従つて、キヤンバ変化の適正化を図ることができ
ことになる。
次に、この考案の特徴を成す所の、以上のように構成
されるサスペンシヨン装置12の第1アツパアーム22を車
体Bに取り付けるためのサスペンシヨン取付構造10の一
実施例の構成を、添付図面の第1図及び第6図乃至第8
図を参照して、詳細に説明する。
先ず、第1図及び第6図を参照して、このサスペンシ
ヨン取付構造10を構成する取付ブラケツトが配設される
付近の車体Bの構成を概略的に説明する。
即ち、この車体Bにおいては、第6図に示すように、
上述したサスタワーアツパ56は、右前輪FRが収納される
タイヤハウスの上部を構成するホイールエプロン58の上
端に形成され、丁度シヨツクアブソーバ30の上方に位置
する開口を閉塞するように固着されている。このホイー
ルエプロン58は、車体の下部の右側を前後方向に沿つて
延出するフロントサイドフレーム60に固着されている。
またねこのホイールエプロン58の後方には、これに連
続した状態で、エンジンルームと車室とを区切るための
ダツシユパネル62が起立した状態で配設されている。こ
のダツシユパネル62は、下方に位置するダツシユパネル
ロア63と、このダツシユパネルロア63の上方に連接され
たダツシユパネルアツパ(図示せず。)とから構成され
ている。このダツシユパネルロア63は、車幅方向中央部
に位置する平面部分63aと、この平面部分63aの両側に一
体的に形成され、タイヤハウスの後部を構成する湾曲部
63bとから構成されている。即ち、右前輪に着目すれ
ば、この湾曲部63bは、右前輪FRの外周に沿つて滑らか
に曲る曲面部分(即ち、湾曲部分)としてのタイヤハウ
ス部を規定するように設定されている。また、第8図か
ら明らかなように、このダツシユパネルロア62の右側
は、ヒンジピラー64に固着され、このヒンジピラー64と
共に、車体の略上下方向に沿つて延出する閉断面を構成
している。
ここで、上述したように、ダツシユパネルロア63にお
けるタイヤハウス部63bは、右前輪FRに沿う曲面部分か
ら構成されている。この結果、このタイヤハウス部63b
における剛性は、平面部材と比較してかなり高いものと
なる。
一方、第6図及び第8図から明らかなように、ダツシ
ユパネルロア63は、その一部において、フロントサイド
フレーム60に接合されており、その取付剛性を高められ
ている。また、第7図から明かなように、ダツシユパネ
ルロア63の、フロントサイドフレーム60よりも上方に位
置する部分において、平面部分63aとタイヤハウス部63b
との連接部(即ち、折曲部)は、側方に向けて延出する
所定範囲だけ、傾斜面63cが規定されるように構成され
ている。このように傾斜面63cを揺するように、その断
面形状を形成することにより、ダツシユパネルロア63に
おける平面部分63aとタイヤハウス部63bとの連続部にお
ける剛性はかなり高められることになる。
また、この一実施例においては、第7図に示すよう
に、上述した傾斜面63cを斜辺として規定され、上端を
平面部分63aに接続されると共に、他端をタイヤハスウ
部63bに接続された状態で三角形を構成するように、補
強部材70が取り付けられている。詳細には、この補強部
材70は、断面L字状に形成され、内方端部をフロントサ
イドフレーム60に連接され、ダツシユパネルロア63の外
面に固着されている。このような補強部材70をダツシユ
パネルロア63の剛性が高められた部分の外面に固着する
ことにより、この補強部材70の剛性は飛躍的に高められ
ることになる。
以上のように構成される車体Bにおいて、上述したサ
スペンシヨン装置12における第1アツパアーム22の後端
を車体Bへ取り付けるための取付ブラケツトの固着状態
を、第6図乃至第8図を参照して詳細に説明する。
即ち、この取付構造10は、第1アツパアーム22の後端
を、車幅方向に延出する水平な回動軸66回りに回転自在
に軸支する取付ブラケツト68を備えている。この取付ブ
ラケツト68は、第8図から明らかなように、下面が開放
された上面略コ字状に形成されており、具体的には、両
側板68a,68bと、両側板68a,68bの互いの後端縁を連結す
る連結板68cとから構成されている。そして、この連結
板68cは、補強部材70の前面に固着されている。また、
上述した回動軸66は、取付ブラケツト68の両側板68a,68
bに掛け渡された状態で軸支されている。
このようにして、この一実施例においては、第1アツ
パアーム22の取付部の取付剛性が十分に高く設定される
ことにより、この第1のアツパアーム22に作用する過大
な懸架力に十分に耐えることが出来、この取付部におい
て、運転者はじめ同乗者に不快感を与えるような、剛性
不足に基づく振動の発生が効果的に抑制されることにな
る。
この考案は、上述した一実施例の構成に限定されるこ
となく、この考案の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可
能であることは言うまでもない。
例えば、上述した一実施例においては、補強部材70
は、ダツシユパネルロア63の外面のみに固着される様に
説明したが、この考案は、この様な構成に限定されるこ
となく、以下に他の実施例として示すように、補強部材
70は、その両端を、ホイールエプロンレインフオースメ
ント部材及びフロントサイドフレーム60に夫々接合する
様に構成しても良い。
以下に、添付図面の第9図乃至第13図を参照して、こ
の考案に関わる車両のサスペンシヨン取付構造の他の実
施例について説明する。尚、以下の説明において、上述
した一実施例において説明した部分と同一部分には、同
一符号を付して、その説明を省略する。
この実施例においては、第9図に示す様に、ホイール
エプロン58の外側端には、車体Bの前後方向に沿つて延
出した状態で、ホイールエプロンレインフオースメント
部材72が固着されている。そして、この実施例におい
て、補強部材70は、ホイールエプロン58の外面に固着さ
れた状態で、車体Bの車幅方向に沿つて延出し、その一
端、即ち、外方端部を、このホイールエプロンレインフ
オースメント部材72に、また、その他端、即ち、内方端
部をフロントサイドフレーム60に、夫々固着されてい
る。
詳細には、第10図に示す様に、補強部材70は、車体B
の幅方向に沿つて延出しつつ、ホイールエプロン58の下
面であつて、サスタワーアツパ56とダツシユパネル62と
の間に位置した部分に固着される様に、緩やかに湾曲し
た状態で形成されている。ここで、この補強部材70の下
端(即ち、内方端部)は、丁度、フロントサイドフレー
ム60の側方に位置した部分から、後方に向くように、緩
やかに折曲する様に形成され、後述するトルクボツクス
72の直下方まだ延出している。また、補強部材70の外方
端部(即ち、上端)は、後述するホイールエプロンレイ
ンフオースメント部材74により補強されたホイールエプ
ロン58の外側端部の下方まで延出している。
ここで、この補強部材70は、第10図から明らかな様
に、その断面形状を、3か所の折曲部を有するクランク
状に形成されており、詳細には、ホイールエプロン58の
延出面に対して直立した状態で形成された前面部70a
と、この前面部70aのホイールエプロン58側の端縁に沿
つて折曲して形成され、ホイールエプロン58の下面に面
接触する様になされた第1の接合部70bと、前面部70aの
ホイールエプロン58が設けられた側とは反対側の端縁か
ら後方に向けて延出する様に折曲された後方延出部70c
と、この後方延出部70cの後端に沿つて折曲して形成さ
れ、ダツシユパネルロア63の前面に面接触する様になさ
れた第2の接合部70dとから一体的に形成されている。
そして、この補強部材70は、その第1の接合部70bに
おいて、ホイールエプロン58の下面に固着されており、
また、その第2の接合部70dにおいて、ダツシユパネル
ロア63の前面に固着されている。尚、上述した後方延出
部70cと第2の接合部70dとは、下端において後方へ緩や
かに折曲する部分で終端する様に設定されている。即
ち、この下端においては、前面部70aと第1の接合部70b
のみが、後方に向けて延出する様に設定されている。
上述したホイールエプロンレインフオースメント部材
74は、ホイールエプロンレインフオースメントアウタ74
aと、ホイールエプロンレインフオースメントイナン74b
とから一体的に構成され、ホイールエプロン58の外側端
上に、一体的に固着した状態で取り付けられており、こ
のホイールエプロンレインフオースメント部材74により
補強されたホイールエプロン58の外側端の下面には、第
11図に示す様に、クロージングプレート76を介して、補
強部材70の第1の接合部70bのの外方端部の上面が固着
されている。
また、ダツシユパネルロア63の下端は、上述した様
に、後方に向けて折曲されており、この下端における第
1の接合部70bは、フロントサイドフレーム60の起立面
に固着されると共に、その下端における前面部70aの上
面は、第12図に示す様に、上述したトルクボツクス72の
下面に固着されている。ここで、このトルクボツクス72
は、ダツシユパネルロア63の折曲部分を補強すべく設け
られており、その一端、即ち、外方端部を、図示してい
ないが、サイドシルに固着されると共に、他端、即ち、
内方端部は、フロントサイドフレーム60に固着されてい
る。
一方、上述した第1のアツパアーム22の後端部が軸支
される取付ブラケツト68は、第13図に示す様に、その前
端(上端)をホイールエプロン58と補強部材70の第1の
接合部70bとの間に挟持された状態で、両者に固着され
ており、また、その後端(下端)をダツシユパネルロア
63と補強部材70の第2の接合部70dとの間に挟持された
状態で、両者に固着されている。この様に、この実施例
においては、取付ブラケツト68は、ホイールエプロン58
とダツシユパネルロア63とに接合されると共に、夫々の
接合部を、補強部材70により補強されている。換言すれ
ば、この補強部材70により補強された部分に、取付ブラ
ケツト68は取り付けられている。
ここで、この実施例においては、取付ブラケツト68
は、補強部材70の後方に位置する事になるため、これに
取り付けられる第1のアツパアーム22は、この補強部材
70を貫通して、後方に取り出されなければならない。こ
のため、第10図及び第13図に示す様に、補強部材70の前
面部70aには、この第1のアツパアーム22の後端が挿通
される透孔70eが形成されている。
この様に他の実施例を構成する事により、第1のアツ
パアーム22の後端が軸支される取付ブラケツト68は、ホ
イールエプロン58とダツシユパネルロア63とが互いに接
合される付近において、補強部材70によりその取付強度
を補強された状態で取り付けられる事になる。この様に
して、この実施例においては、第1のアツパアーム22の
後端が取り付けられる取付ブラケツト68の取付強度が高
められ、サスペンシヨン装置12において発生する振動の
抑制効果がが向上すると共に、この補強部材70が車幅方
向に沿つて延出しているため、振動分散性能の向上が合
わせて達成される事になる。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案によれは、車輪支持部材
に枢着されるアッパアームを、車体の略前後方向に設け
られる第1アッパアームと車体の略幅方向に設けられる
第2アッパアームの2本で構成することにより、車輪支
持部材の車体の前後方向及び幅方向の変位を規制するの
で乗心地の向上とブレーキジャダーの防止を両立でき、
更に第1アッパアームの後端を補強部材に枢着させたこ
とにより、第1アッパアームの取付剛性を十分に保持で
き、例えば、衝突時において第1アッパアームがダッシ
ュパネルロアを大きく変形させることがなくなり、更に
乗員に不快感を与える振動、騒音の発生を抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係わる車両のサスペンシヨン取付構
造が適用される自動車の構成を一部破断した状態で示す
斜視図; 第2図はサスペンシヨン取付構造により車体に取り付け
られるサスペンシヨン装置の構成を示す斜視図; 第3図乃至第5図は第2図に示すサスペンシヨン装置の
構成を夫々具体的に示す平面図、後方から見た立面図、
および車体内方から外方に向けて見た側面図; 第6図はこの考案に係わる車両のサスペンシヨン取付構
造の一実施例の構成を示す斜視図; 第7図は第6図に
示すサスペンシヨン取付構造の縦断面図; 第8図は第6図に示すサスペンシヨン取付構造の水平断
面図; 第9図はこの考案に係るサスペンシヨン取付構造の他の
実施例の構成を一部破断した状態で概略的に示す斜視
図; 第10図はサスペンシヨン装置の第1のアツパアームの後
端が取り付けられる取付ブラケツトの補強構造を、一部
破断した状態で示す斜視図; 第11図は補強部材の外方端部の固着状態を示す縦断面
図; 第12図は補強部材の内方端部の固着状態を示す縦断面
図;そして、 第13図は取付ブラケツトの取付状態を示す縦断面図であ
る。 図中、B……車体、FR……前輪、T……タイロツド、10
……サスペンシヨン取付構造、12……サスペンシヨン装
置、14……自動車、16……ボンネツト、18……車輪支持
部材、18a……第1の延出部、18b……第2の延出部、20
……リム、22……第1アツパアーム、24……第2アツパ
アーム、26……アツパアーム、28……ロアアーム、28a
……アーム本体、28b……テンシヨンアーム、30……シ
ヨツクアブソーバ、32……ゴムブツシユ、34……クロス
メンバ、36;38;40;42……ゴムブツシユ、44……ターン
バツクル、46;48……ゴムブツシユ、50……ターンバツ
クル、52……コイルスプリング、54……ダンパ、56……
サスタワーアツパ、58……ホイールエプロン、60……フ
ロントサイドフレーム、62……ダツシユパネル、63……
ダツシユパネルロア、63a……平面部分、63b……タイヤ
ハウス部(湾曲部)、63c……傾斜面、63d……突出部、
64……ヒンジピラー、66……回動軸、68……取付ブラケ
ツト、68a;68b……側板、68c……連結板、70……補強部
材、70a……前面部、70b……第1の接合部、70c……後
方延出部、70d……第2の接合部、70e……透孔、72……
トルクボツクス、74……ホイールエプロンレインフオー
スメント部材、74a……ホイールエプロンレインフオー
スメントアウタ、74b……ホイールエプロンレインフオ
ースメントインナである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 近藤 敏郎 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)考案者 西山 篤 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−185812(JP,A) 特公 昭52−9889(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    (18)と、 前記車輪支持部材(18)の下部にその外端が枢着される
    ロアアーム(28)と、 車体の略前後方向に沿って設けられ、前記車輪支持部材
    (18)の上部にその前端が枢着される第1アッパアーム
    (22)と、 前記第1アッパアーム(22)より下方に設けられ、前記
    車輪支持部材(18)における上端と下端の略中間位置に
    その外端が枢着されると共に、その内端が車体の略幅方
    向に沿って該車体に枢着される第2アッパアーム(24)
    と、 車体におけるエンジンルームと車室とを仕切るダッシュ
    パネルロア(63)と、 車体のエンジンルーム側壁を構成するホイールエプロン
    (58)の下部に設けられ、且つその後端が前記ダッシュ
    パネルロア(63)に接合されるフロントサイドフレーム
    (60)と、 前記ホイールエプロン(58)の車輪収納空間側におい
    て、前記フロントサイドフレーム(60)とダッシュパネ
    ルロア(63)とに接合される補強部材(70)とを備え、 前記第1アッパアーム(22)の後端を前記補強部材(7
    0)に枢着させたことを特徴とする車両のサスペンショ
    ン取付構造。
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