JP3654337B2 - 車両のリアサスペンション - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のリアサスペンションに関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
この種の車両のリアサスペンションとして、例えば特開平5−116516号に記載のものを挙げることができる。このリアサスペンションでは、車体のフロアの下側にトレーリングアームの基端側を揺動可能に連結すると共に、トレーリングアームの先端側に後輪を支持して、トレーリング式のサスペンションを構成している。フロアの下側には車幅方向にトーションバーを配置し、その一端を車体側に連結し、他端をトレーリングアームに連結することにより、トレーリングアームの揺動に伴ってトーションバーに捻りを発生させて、緩衝作用を奏している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リアサスペンションの直上のフロア部分は、ラゲージスペースや乗員スペースとして利用されている。そして、従来からラゲージスペースの使い勝手や乗員の乗降し易さを向上するために、フロアには床面積の拡大と低床化等が要望されており、周知のように、このフロア形状にはリアサスペンションの形式が大きく影響している。しかしながら、上記したリアサスペンションではフロアの下側でトレーリングアームが揺動することから、少なくともその直上のフロア部分はアームを避けて上方に嵩上げする必要があり、アームの直上のみを嵩上げした場合には車幅方向の有効寸法が減少して実質的な床面積が減少し、又、フロア全体を嵩上げした場合にはフロア位置が高くなってしまい、何れの場合でも上記した要望を満たすことができなかった。
【0004】
本発明の目的は、車両の床面積拡大と低床化とを共に実現することができる車両のリアサスペンションを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、車体のフロアの下側に車幅方向に延びて配置されて、前記フロアの下面に沿い車体前後方向に延びる左右一対のサイドメンバを連結するクロスメンバに支持されたクロスパイプと、クロスパイプの端部にサイドメンバの直下に位置して回動可能に支持されて、先端側に後輪を回転可能に支持したトレーリングアームと、クロスパイプ内に挿通されて内端をクロスパイプ内に固定され、外端をトレーリングアームの基端側に連結されたトーションバーと、フロアの下側に配置されて、一端をトレーリングアームに連結されると共に、他端を車体に連結されたショックアブソーバとを備えた。従って、サスペンションスプリングとしてトーションバーを使用し、且つ、ショックアブソーバをフロアの下側に配置していることから、通常の車両のようにフロアと後輪との間にコイルスプリングやショックアブソーバを配置する必要がなく、フロアの車幅方向の有効寸法を拡大可能となり、又、これらのトーションバーとショックアブソーバがフロアの下側で略水平に配置されることになる、各部材の上下寸法がごく僅かとなり、設置のためにフロアを嵩上げする必要がなくなる。
【0006】
又、請求項2の発明では、トレーリングアームの先端側を車幅方向の外側に向けて屈曲させると共に、フロアの外側位置で上方に屈曲させた。従って、トレーリングアームの基端側を除く大部分の箇所がフロアの外側で揺動するため、トレーリングアーム全体をフロアの直下で揺動させる場合に比較してフロアの低床化が可能となり、且つ、フロアに対する後輪位置が高められて低床化が一層促進される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した車両のリアサスペンションの一実施形態を説明する。尚、本実施形態の車両はFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両として構成され、そのリアサスペンションは従動輪である後輪を支持するだけで、回転駆動する機能は備えていない。
【0008】
図1は実施形態のリアサスペンションを示す側面図、図2は同じくリアサスペンションを示す平面図であり、各図において左方が車両の前方側である。尚、これらの図では車両の左側のリアサスペンションを示しているが、右側のリアサスペンションも左右対称の同一構成となっている。車室内のフロア1上にはラゲージスペースや乗員スペースが設けられ、フロア1の下側には、左右両側で前後に延びる一対のサイドメンバ2(左側のみを図示)、及び左右に延びて両サイドメンバ2を連結する一対のクロスメンバ3が形成されている。両クロスメンバ3間には、左右方向に延びる1本のクロスパイプ4が配設され、このクロスパイプ4の左右にはブラケット5が溶接されている。各ブラケット5の両端はゴムブッシュ6を介して前後のクロスメンバ3にボルト7によって固定され、その結果、クロスパイプ4はクロスメンバ3により支持されている。
【0009】
左右のサイドメンバ2の直下においてクロスパイプ4の外周には軸受部8が形成され、各軸受部8には、メタルブッシュ9を介してトレーリングアーム10の基端が回動可能に支持されている。クロスパイプ4の左右両端にはナット11が螺合し、そのナット11によって軸受部8からのトレーリングアーム10の離脱が防止されている。トレーリングアーム10は、基端側よりサイドメンバ2に沿って後方に延びると共に、その中程でフロア1の下側から左右方向の外側に向けて屈曲して、その先端側はサイドメンバ2の外側位置で上方に屈曲している。その結果、トレーリングアーム10の先端に設けられたハブキャリア12の回転中心はフロア1とほぼ同一高さに位置し、その高さを中心として図1の矢印のようにトレーリングアーム10が揺動して、後輪13が上下動することになる。
【0010】
クロスパイプ4内には左右外側よりそれぞれトーションバー14が挿通され、各トーションバー14の内側端のセレーション14aは、クロスパイプ4内の隔壁15に形成されたセレーション孔15aに係合している。又、トレーリングアーム10の基端外側面にはボルト22によりキャップ16が装着され、このキャップ16に形成されたセレーション孔16aに前記トーションバー14の外側端のセレーション14bが係合している。キャップ16のセレーション孔16aの内周には溝17が形成され、この溝17内に嵌合されたストッパプレート18はボルト19にてトーションバー14の端面に結合されて、トーションバー14の軸方向の移動を規制している。
【0011】
従って、左右のトーションバー14の内端側は車体に連結され、外端側は左右のトレーリングアーム10の基端に連結され、車両の走行時において、路面の起伏に応じてトレーリングアーム10が揺動すると、トーションバー14は捻られて緩衝作用を奏する。尚、図示はしないが、キャップ16の取付角度はトーションバー14を中心として変更可能であり、トレーリングアーム10の角度、即ち車高を所定範囲内で調整し得るようになっている。
【0012】
一方、トレーリングアーム10の基端には下方に突出する連結部20が設けられ、この連結部20にはショックアブソーバ21の一端が相対回動可能に連結されている。ショックアブソーバ21の他端は前記サイドメンバ2の内面側に相対回動可能に連結され、トレーリングアーム10が揺動するとショックアブソーバ21が伸縮して減衰作用を奏する。そして、このような取付状態のため、ショックアブソーバ21はフロア1の下側で水平に近い姿勢で配置されている。
【0013】
以上のように本実施形態のリアサスペンションでは、サスペンションスプリングとしてトーションバー14を使用し、且つ、ショックアブソーバ21をフロア1の下側で略水平に配置している。従って、通常の車両のようにフロア1と後輪13との間にコイルスプリングやショックアブソーバを配置する必要がなく、フロア1の車幅方向の有効寸法を後輪13と干渉する直前まで拡大して、最大限の床面積を確保することができる。又、トーションバー14とショックアブソーバ21はフロア1の下側に配置されているものの、トーションバー14はフロア1に沿って水平に配置され、ショックアブソーバ21も略水平に配置されていることから、これらの部材14,21の上下寸法はごく僅かであり、設置のためにフロア1を嵩上げする必要はない。
【0014】
一方、上記のようにトレーリングアーム10をフロア1の下側から左右外側に向けて屈曲させると共に、その先端側をフロア1の外側位置で上方に屈曲させている。従って、トレーリングアーム10の基端側を除く大部分の箇所がフロア1の外側で揺動することから、トレーリングアーム10全体をフロア1の直下で揺動させる場合に比較してフロア1の低床化が可能となり、且つ、先端を上方に屈曲させることでフロア1に対する後輪位置が高められるため、結果として低床化を一層促進できる。その結果、例えば車両の乗り心地等を改善するために大径のタイヤを用いた場合であっても、フロア1を十分に低位置に設定することができる。
【0015】
そして、このように床面積拡大と低床化とを共に実現できることから、フロア1上のラゲージスペースの使い勝手や乗員の乗降し易さ等を飛躍的に向上させることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、トレーリングアーム10をフロア1の下側から左右外側及び上方に屈曲させたが、必ずしもこのように形状設定する必要はなく、単にフロア1の下側で後方に延びるようにトレーリングアーム10の形状を設定してもよい。
【0016】
又、上記実施形態ではFF車両用のリアサスペンションとして具体化したが、車両の駆動形式はこれに限定されず、RR(リアエンジン・リアドライブ)車両用のリアサスペンションとして具体化したり、或いはプロペラシャフトがトーションパイプと干渉するのを回避できさえすれば、FR(フロントエンジン・リアドライブ)車両用のリアサスペンションとして具体化してもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の車両のリアサスペンションによれば、車両の床面積拡大と低床化とを共に実現でき、フロア上のラゲージスペースの使い勝手や乗員の乗降し易さを飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のリアサスペンションを示す側面図である。
【図2】リアサスペンションを示す平面図である。
【符号の説明】
1 フロア
4 クロスパイプ
10 トレーリングアーム
12 ハブキャリア
13 後輪
14 トーションバー
21 ショックアブソーバ
Claims (2)
- 車体のフロアの下側に車幅方向に延びて配置されて、前記フロアの下面に沿い車体前後方向に延びる左右一対のサイドメンバを連結するクロスメンバに支持されたクロスパイプと、
前記クロスパイプの端部に前記サイドメンバの直下に位置して基端側を回動可能に支持されると共に、先端側に後輪を回転可能に支持するハブキャリアが設けられたトレーリングアームと、
前記クロスパイプ内に挿通されて内端を該クロスパイプ内に固定され、外端を前記トレーリングアームの基端側に連結されたトーションバーと、
前記フロアの下側に配置されて、一端を前記トレーリングアームに連結されると共に、他端を車体に連結されたショックアブソーバと
を備えたことを特徴とする車両のリアサスペンション。 - 前記トレーリングアームは、先端側を車幅方向の外側に向けて屈曲させると共に、前記フロアの外側位置で上方に屈曲させたことを特徴とする請求項1に記載の車両のリアサスペンション。
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