JP2008168803A - 車両用駆動装置の配設構造 - Google Patents

車両用駆動装置の配設構造 Download PDF

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Abstract

【課題】サスペンションアームの長さを長く設定することができ、バンプ、リバウンド時の角度がゆるやかに変化でき、かつ大型の駆動用モータとサスペンションアームとの配設自由度が向上する車両用駆動装置の配設構造を提供する。
【解決手段】一端がホイール31に連結され他端が車体に連結されたサスペンションアーム18が車幅方向に配設され、駆動用モータMはホイール31の中心部に対してサスペンションアーム18の配設位置の反対側方向にオフセットして配設されると共に、該駆動用モータMとホイール31との間が駆動力伝達機構50を介して駆動力を伝達可能に連結されたことを特徴とする。
【選択図】図22

Description

この発明は、車輪のホイール内に該車輪を駆動可能な駆動用モータ(いわゆるインホイールモータ)が配設された電気自動車またはハイブリッド車両のような車両用駆動装置の配設構造に関する。
近年、車輪のホイール内に、該車輪を駆動可能な駆動用モータ、いわゆるインホイールモータを配設し、動力源からホイールへの動力伝達系統を簡略化する技術が開発されている(特許文献1,2参照)。
この駆動用モータを備えた車輪を、前輪に適用する場合、左右の前輪をそれぞれ別々に制御することができるので実用上、極めて有効な利点がある。
一方で、ハイブリッド車両のエンジンルーム内には、エンジン、サスペンションアーム、サスダンパ、タイロッド等が配設されており、サスペンションアームの性能を劣化させることなく、該サスペンションアームと上記駆動用モータとを配設することが要求されるが、特に、コンパクトなハイブリッド車両においては、エンジンルーム内のレイアウト上、長いサスペンションアームの配設と、大型の駆動用モータの配設がスペース的に厳しい問題点があった。
特開2006−248273号公報 特開2006−248417号公報
そこで、この発明は、一端がホイールに連結され、他端が車体に連結されたサスペンションアームを車幅方向に配設し、駆動用モータはホイール中心部に対してサスペンションアームの配設位置の反対側方向にオフセットして配設すると共に、該駆動用モータとホイールとの間を、駆動力伝達機構を介して連結することで、上記オフセット構造にてサスペンションアームの長さを長く設定することができ、バンプ、リバウンド時の角度がゆるやかに変化でき、かつ大型の駆動用モータとサスペンションアームとの配設自由度が向上する車両用駆動装置の配設構造の提供を目的とする。
車輪のホイール内に該車輪を駆動可能な駆動用モータが配設された車両において、一端が上記ホイールに連結され他端が車体に連結されたサスペンションアームが車幅方向に配設され、上記駆動用モータは上記ホイールの中心部に対して上記サスペンションアームの配設位置の反対側方向にオフセットして配設されると共に、該駆動用モータと上記ホイールとの間が駆動力伝達機構を介して駆動力を伝達可能に連結されたものである。
上記構成によれば、上述のオフセット構造により、サスペンションアームの長さを長く設定することができ、これにより、バンプ、リバウンド時の角度がゆるやかに変化でき、かつ大型の駆動用モータとサスペンションアームとの配設自由度が向上する。
この発明の一実施態様においては、上記サスペンションアームは、上記ホイールの中心部より下方位置に連結されたロアアームであることを特徴とする。
上記構成によれば、キングピン軸を適正な角度(キングピン傾斜角)に設定することができ、この結果、車両走行時の直進安定性が向上する。
この発明の一実施態様においては、上記駆動用モータは、上記ホイールの中心部に対して上方にオフセットして配設され、上記サスペンションアームは該駆動用モータの下方に配設されたものである。
上記構成によれば、ロアアームのアーム長を長く設定することと、キングピン軸の適正角度との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、一端が上記ホイールに連結され他端が車体に連結されて上下方向に延びるサスダンパを設けると共に、上記駆動用モータは、上記ホイールの中心部に対して前後方向の何れか一方にオフセットして配設されたものである。
上記構成によれば、駆動用モータをホイール中心部に対して前後方向にオフセットさせたので、サスダンパの下端を車幅方向外方側に取付けることができ、サスダンパの長さを長く設定して、減衰特性が向上する。つまり、サスダンパのストロークの長大化と、サスペンションアームの長大化との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記駆動用モータは、上記ホイールの中心部に対して後方にオフセットして配設されたものである。
上記構成によれば、駆動用モータを後方にオフセットすることで形成される空間部を有効利用して、ロアアームを配設することができ、これにより、ロアアームの長さを長く設定することができる。
この発明の一実施態様においては、上記駆動用モータと上記サスペンションアームとが平面視で重合して配設されたものである。
上記構成によれば、上述の重合構造により車体のコンパクト化(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルームのコンパクト化)を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記駆動用モータと上記サスダンパとが平面視で重合して配設されたものである。
上記構成によれば、上述の重合構造により車体のコンパクト化(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルームのコンパクト化)を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記車輪は操舵用の前輪であることを特徴とする。
上記構成によれば、特に、ハイブリッド車両のエンジンルーム内のスペース的にレイアウトが厳しい条件下において、サスペンションアームの長さを長く設定することができる。
この発明によれば、一端がホイールに連結され、他端が車体に連結されたサスペンションアームを車幅方向に配設し、駆動用モータはホイール中心部に対してサスペンションアームの配設位置の反対側方向にオフセットして配設すると共に、該駆動用モータとホイールとの間を、駆動力伝達機構を介して連結したので、上記オフセット構造にてサスペンションアームの長さを長く設定することができ、バンプ、リバウンド時の角度がゆるやかに変化でき、かつ大型の駆動用モータとサスペンションアームとの配設自由度が向上する効果がある。
サスペンションアームの長さを長く設定し、バンプ、リバウンド時の角度がゆるやかに変化できると共に、大型の駆動用モータとサスペンションアームとの配設自由度の向上を図るという目的を、車輪のホイール内に該車輪を駆動可能な駆動用モータが配設された車両において、一端が上記ホイールに連結され他端が車体に連結されたサスペンションアームが車幅方向に配設され、上記駆動用モータは上記ホイールの中心部に対して上記サスペンションアームの配設位置の反対側方向にオフセットして配設されると共に、該駆動用モータと上記ホイールとの間が駆動力伝達機構を介して駆動力を伝達可能に連結されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両用駆動装置の配設構造を示すが、まず図1を参照して車体前部構造について説明する。
実施例に示すこの車両はハイブリッド車両であって、エンジン1を搭載したエンジンルーム2と、車室3とを前後方向に仕切るダッシュロアパネル4を設け、該ダッシュロアパネル4の車幅方向中央部を後方に凹設して凹部4aを形成し、上記エンジン1の後部を該凹部4a内に配設し、ヨー慣性モーメントの低減を図るように構成している。
また、ダッシュロアパネル4の下部には、後方に向けて略水平に延びるフロアパネル5を連設すると共に、該フロアパネル5には、車室3内方に突出して、車両の前後方向に延びるトンネル部6を、一体または一体的に形成し、フロアパネル5の左右両サイドには車両の前後方向に延びる閉断面構造のサイドシル7,7を接合固定している。
一方、上述のダッシュロアパネル4からエンジンルーム2の左右両サイドにおいて前方に延びる左右一対のフロントサイドフレーム8,8を設け、これらのフロントサイドフレーム8,8間には車幅方向に延びるクロスメンバ(いわゆるNO.1.5クロスメンバ)9を張架している。
また、各フロントサイドフレーム8,8の前端部には左右一対のクラッシュカン10,10を取付け、これら左右一対のクラッシュカン10,10相互間には、車幅方向に延びるバンパビーム11を取付けている。
なお、図1において、12はバッテリ、13はエアクリーナ、14はヘッドランプである。
次に、図1、図2を参照して、フロントサスペンション装置15の構成について説明する。
フロントサスペンション装置15は、左右のフロントサイドフレーム8,8および他の車体に固定されたサブフレーム16(サスペンションクロスメンバと同意)に取付けられる。このサブフレーム16は、車幅方向に延びると共に、その両側から後方に向けて延びる平面視コ字状の前側部材16Fと、この前側部材16Fの車幅方向両側にそれぞれ固定されて上方に延びる上方部材16Uと、前側部材16Fの後方において車幅方向に延び、かつ、その両端部が前側部材16Fに固定された後側部材16Rとを備えている。
上述のフロントサスペンション装置15は、ダブルウィッシュボーン型であって、上方部材16Uに取付けられたアッパアーム17と、前側部材16Fに取付けられたロアアーム18と、緩衝装置としてのショックアブソーバ19とを備えている。
上述のショックアブソーバ19は、ストラット型のダンパ20と、アッパシート21およびロアシート22間に張架されたコイルスプリング23とを備えて上下方向に配設されており、その上端がサスタワー(つまり車体)に連結されると共に、ダンパ20の下端に設けられたブラケット24がロアアーム18に連結されている。
上述のサブフレーム16の前側部材16Fには、エンジン1よりも前方に位置するように、パワーステアリング装置25が車幅方向に取付けられており、このパワーステアリング装置25は車幅方向に延びる左右一対のタイロッド26を備え、該タイロッド26を車幅方向に作動することで車輪としての前輪27を操舵すべく構成している。
なお、図1に仮想線で示すように、上述のパワーステアリング装置25には、ステアリングシャフト28を介してステアリングホイール(図示せず)が連動連結されている。
図3は前輪27の拡大断面図であって、この前輪27は、リム29(リム部)およびホイールディスク30(ディスク部)から成るホイール31と、車輪と共に回転するブレーキディスク32と、ボディ側に固定されて上記ブレーキディスク32を制動するブレーキキャリパ33と、ホイールハブ34と、タイヤ35とを備えている。
同図に示すように、前輪27のホイール31内には、該前輪27を駆動する駆動用モータM(以下単にモータと略記する)が配設されるが、この実施例1では、該モータM(いわゆるインホイールモータ)はホイール31の中心部、すなわち、ホイールセンタc1(図5参照)に配設されている。
上述のモータMは、回転軸36と、回転子37と、固定子38と、これらを囲繞するモータハウジング39とを備えている。そして、この実施例1においては、モータMの回転軸36をホイールセンタc1に配設し、モータMの回転力を、ホイールハブ34を介してホイール31にダイレクトに伝達すべく構成している。
また、前輪27を操舵するタイロッド26のホイール側連結部26H(いわゆるタイロッド・エンド)は、ホイールセンタc1(図5参照)に対して上方かつ前方となるように、モータハウジング39の隆起部40に取付けられている。
しかも、図4に示すように、該タイロッド26はその操舵時において車幅方向に作動される時に、上述のホイール31の内縁部に対する干渉を回避するように湾曲した湾曲部26aを備えており、この湾曲部26aは前後方向に湾曲すると共に、モータMとタイロッド26の湾曲部26aとは、その操舵時において平面視で重合するように配設されている。ここで、上述の湾曲部26aはタイロッド26の中間において車両後方側に湾曲するように形成されている。
図6は比較例を示し、湾曲部26aがないタイロッド26の場合には、操舵時において、タイロッド26がその高さ位置に相当するホイール内縁部(仮想線α参照)と干渉するが、図4の実施例では湾曲部26aを設けたことにより、干渉を回避することができる。
ところで、図4に示すように、アッパアーム17の前後の車体側連結部17F,17Rは、サブフレーム16の上方部材16U(図2参照)に支持されており、アッパアーム17のホイール側連結部17Hは、モータハウジング39の上部に支持されている。
また、ロアアーム18の前後の車体側連結部18F,18Rは、サブフレーム16の前側部材16Fに支持されており、ロアアーム18のホイール側連結部18Hは、モータハウジング39の下部に支持されている。なお、上述の各連結部26H,17H,18Hをモータハウジング39に取付ける構成に代えて、ホイールハブ34に複数の延長部(図示せず)を一体的に形成し、これらの各延長部に上述の各連結部26H,17H,18Hを取付ける構造を採用してもよい。
このように、図1〜図5で示した実施例1の車両用駆動装置の配設構造は、操舵可能な前輪27のホイール31内に、該前輪27を駆動可能なモータMが配設された車両において、一端が上記ホイール31に連結されて車幅方向に作動することで上記前輪27を操舵するタイロッド26が車幅方向に配設され、上記タイロッド26は操舵時、車幅方向に作動される時に上記ホイール31内縁部とに対する干渉を回避するように湾曲した湾曲部26aを備えたものである。
この構成によれば、タイロッド26に上述の湾曲部26aを設けたので、該湾曲部26aによりタイロッド26とホイール31内縁部との干渉を回避することができ、タイロッド26とモータMの配設自由度が向上して、車体のコンパクト化を図ることができ、特に、ハイブリッド車両にあっては、エンジンルーム2のコンパクト化を図ることができる。
しかも、上記モータMは上記ホイール31の中心部に配設されたものである。
この構成によれば、モータMをホイール31の中心部に配設したので、モータMの出力によりホイール31をダイレクトに駆動することができ、動力伝達効率がよく、また大型のモータMを用いて、トルク確保を図ることができる。
また、上記タイロッド26は操舵時、上記ホイール31内縁部とに対する干渉を回避するように、少なくとも前後方向に湾曲した湾曲部26aを備えたものである。
この構成によれば、前後方向に湾曲した湾曲部26aを設けたので、次の効果がある。すなわち、ホイール31はサスペンションアーム(アッパアーム17やロアアーム18参照)により揺動可能に支持されており、タイロッド26をその湾曲部26aにて前後方向に逃がしたので、タイロッド26とサスペンションアームや他の部品との干渉を適切に回避することができる。
さらに、上記モータMはタイロッド26による操舵時に、その湾曲部26aと平面視で重合して配設されたものである。
この構成によれば、上記タイロッド26が重合分だけ湾曲して干渉しないように逃げているので、タイロッド26とモータMの配設自由度の向上を図ることができ、これにより、車体(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルーム)の前後方向のコンパクト化を図ることができる。
また、実施例で開示したように、タイロッド26をエンジン1の前方に配設すると、ハイブリッド車両において前部機関構造を採用する場合、重量物としてのエンジン1を可及的車両中心寄りに配置することができ、ヨー慣性モーメントの関係上、有利となる。
図7、図8、図9は車両用駆動装置の配設構造の他の実施例を示し、前輪27のホイール31の中心部にモータMを配設すると共に、タイロッド26を図8のホイールセンタc1に対して下方かつ前方に配設したものである。
この場合、モータハウジング39から水平かつ前方に延びるナックル41を設け、タイロッド26のホイール側連結部26Hを該ナックル41の上部に取付ける。
しかも、上述のタイロッド26には、該タイロッド26が車幅方向に作動される時にモータMに対する干渉を回避するように湾曲した湾曲部26b(図7、図9参照)を設けている。
図7は正面図、図8は車幅方向内方から車幅方向外方を見た状態で示す側面図、図9は操舵時の平面図であって、タイロッド26は操舵時、モータMに対する干渉を回避するように上下方向(図7参照)および前後方向(図9参照)に三次元的に湾曲した湾曲部26bを備えている。
すなわち、このタイロッド26はそのホイール側連結部26Hから車幅方向内方に向けて、一旦、前方かつ下方に変位した後に、後方かつ上方に変位する湾曲部26bを備えたものであり、図7、図9に示すように、タイロッド26の湾曲部26bとモータMとは、操舵時において正面視で重合するように配設されたものである。
図10は比較例を示し、湾曲部26bがないタイロッド26の場合には、操舵時において、タイロッド26がモータM(詳しくはモータハウジング39)と干渉するが、図9の実施例では湾曲部26bを設けたことにより、干渉を回避することができる。
このように、図7〜図9で示した実施例2の車両用駆動装置の配設構造は、操舵可能な前輪27のホイール31内に、該前輪27を駆動可能なモータMが配設された車両において、一端が上記ホイール31に連結されて車幅方向に作動することで上記前輪27を操舵するタイロッド26が車幅方向に配設され、上記タイロッド26は操舵時、車幅方向に作動される時に上記モータMに対する干渉を回避するように湾曲した湾曲部26bを備えたものである。
この構成によれば、タイロッド26に上述の湾曲部26bを設けたので、該湾曲部26bによりタイロッド26とモータMとの干渉を回避することができ、タイロッド26とモータMの配設自由度が向上して、車体のコンパクト化を図ることができ、特に、ハイブリッド車両にあっては、エンジンルーム2のコンパクト化を図ることができる。
しかも、上記モータMは上記ホイール31の中心部に配設されたものである。
この構成によれば、モータMをホイール31の中心部に配設したので、モータM出力によりホイール31をダイレクトに駆動することができ、動力伝達効率がよく、また大型のモータMを用いて、トルク確保を図ることができる。
また、上記タイロッド26は操舵時、上記モータMに対する干渉を回避するように、少なくとも前後方向に湾曲した湾曲部26bを備えたものである。
この構成によれば、前後方向に湾曲した湾曲部26bを設けたので、次の効果がある。すなわち、ホイール31はサスペンションアーム(アッパアーム17やロアアーム18参照)により揺動可能に支持されており、タイロッド26をその湾曲部26bにて前後方向に逃がしたので、タイロッド26とサスペンションアームや他の部品との干渉を適切に回避することができる。
さらに、上記タイロッド26は操舵時、上記モータMに対する干渉を回避するように、少なくとも上下方向に湾曲した湾曲部26bを備えたものである。
この構成によれば、上下方向に湾曲する湾曲部26bにてタイロッド26を上下方向に逃がしたので、タイロッド26とサスペンションアームなどの他の部品とのレイアウトの自由度向上を図ることができる。
加えて、上記モータMはタイロッド26による操舵時に、その湾曲部26bと正面視で重合して配設されたものである。
この構成によれば、上記タイロッド26が重合分だけ湾曲して干渉しないように逃げているので、タイロッド26とモータMの配設自由度の向上を図ることができ、これにより、車体(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルーム)の上下方向のコンパクト化を図ることができる。
なお、この実施例2においても、その他の構成、作用、効果については実施例1と同様であるから、図7〜図9において、前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図11〜図14は車両用駆動装置の配設構造のさらに他の実施例を示すものである。
この実施例は、操舵可能な前輪27のホイール31内に、該前輪27を駆動するモータMが配設されたハイブリッド車両において、一端としてのホイール側連結部26Hがナックル41およびモータハウジング39を介してホイール31に連結されて車幅方向に作動して上記前輪27を操舵するタイロッド26を車幅方向に配設している。
図12、図13に示すように、上記モータMはホイール31の中心部としてのホイールセンタc1に対してタイロッド26の配設位置の反対側方向にオフセットして配設されている。すなわち、図13にモータセンタc2(モータMの中心部)を示すように、モータMは、ホイールセンタc1に対して後方かつ上方にオフセットして配設され、タイロッド26はエンジン1およびモータMの前方に配設されている。
また、図12に示すように、モータMとホイール31との間は、駆動力伝達機構50を介して駆動力を伝達可能に連結されている。つまり、モータMの回転軸36にクラッチ51を介してアイドル軸52を設け、このアイドル軸52に原動ギヤ53を嵌合すると共に、ホイールハブ34と一体の車輪軸54には従動ギヤ55を嵌合し、この従動ギヤ55と上述の原動ギヤ53とを常時噛合させている。そして、これらの各要素52,53,55により上述の駆動力伝達機構50を構成し、クラッチ51のON時(接続時)にモータ出力をホイール31に伝達すべく構成したものである。
図11〜図14で示す実施例においては、上記タイロッド26は湾曲部を有さない直線形状のストレート構造に形成されており、このストレート構造のタイロッド26により、その剛性の確保を図ると共に、正面視においてモータMとタイロッド26とを重合させている。
このように、ホイールセンタc1に対してモータセンタc2を後方にオフセットさせ、かつタイロッド26をモータMの前方に配設したので、図14に示す操舵時においても、タイロッド26がモータMと干渉することがなく、ストレートで剛性の高いタイロッド26を用いつつ、タイロッド26、モータMおよびサスペンションアームの配設を適正化することができる。
なお、図11〜図14において、先の実施例と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。また、この実施例3においても、車体前部構造、フロントサスペンション装置15の構造については先の各実施例と同様である。
要するに、図11〜図14で示した実施例3の車両用駆動装置の配設構造は、操舵可能な前輪27のホイール31内に、該前輪27を駆動可能なモータMが配設された車両において、一端が上記ホイール31に連結されて車幅方向に作動し上記前輪27を操舵するタイロッド26が車幅方向に配設され、上記モータMは上記ホイール31の中心部に対して上記タイロッド26の配設位置の反対側方向にオフセットして配設されると共に、該モータMとホイール31との間が駆動力伝達機構50を介して駆動力を伝達可能に連結されたものである。
この構成によれば、モータMを、ホイール31の中心部に対してタイロッド26の配設位置の反対側方向にオフセットして配設したので、タイロッド26を適切な位置に配設することができ、タイロッド26とモータMとの配設自由度が向上し、タイロッド26、モータM、サスペンションアーム(アッパアーム17、ロアアーム18参照)を適切にレイアウトすることができる。
また、上記タイロッド26は車幅方向に配設され、直線形状のストレート構造に形成されたものである。
この構成によれば、湾曲部を有さない真っ直ぐなタイロッド26を用いることができるので、該タイロッド26の剛性を確保することができる。
さらに、上記モータMは、上記ホイール31の中心部に対して後方にオフセットして配設され、上記タイロッド26は該モータMの前方に配設されたものである。
この構成によれば、モータMの前方にタイロッド26を配設したので、特に、ハイブリッド車両の場合において、エンジンルーム2のレイアウト上、有利となる。
すなわち、重量物としてのエンジン1を後方にレイアウトし、エンジン1を可及的車両中心よりに配置することができ、また、重いモータMも後方にオフセットして配設することができるので、ヨー慣性モーメントの関係上、有利となる。
加えて、上記モータMは、上記ホイール31の中心部に対して上方にオフセットして配設されたものである。
この構成によれば、モータMを上方にオフセットさせたので、レイアウトの自由度が向上し、また、トルクが確保できる大型のモータMの配設と、タイロッド26の配設の適正化とを両立することができる。
また、上記モータMと上記タイロッド26とが正面視で重合して配設されたものである。
この構成によれば、モータMをタイロッド26の配設位置と反対側方向にオフセットさせているので、これら両者M,26が正面視で重合していても、操舵時の干渉がなく、また、モータMとタイロッド26とが正面視で重合していることで、車体(ハイブリッド車両においてはエンジンルーム2)の上下方向のコンパクト化を図ることができる。
なお、図13で示したオフセット構造に代えて、図15に示すオフセット構造を採用してもよい。
すなわち、図13で示した実施例においては、モータMをホイールセンタc1に対して後方かつ上方にオフセットさせたが、図15に示す実施例では、モータMをホイールセンタc1に対して後方にのみオフセットして配設したものである。
このように構成しても、図11〜図14で示した実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図15において前図と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図16〜図18は車両用駆動装置の配設構造のさらに他の実施例を示すものである。
この実施例においては、先の実施例3のタイロッド26の構成に代えて、該タイロッド26に湾曲部26bを形成したものである。
すなわち、このタイロッド26はその操舵時に、車幅方向に作動される際、タイロッド26とモータMとの干渉を避けるように湾曲した湾曲部26bを備えたものであり、該湾曲部26bは前後方向および上下方向に湾曲するものである。
つまり、上述のタイロッド26はそのホイール側連結部26Hから車幅方向内方に向けて、一旦、前方かつ下方に変位した後に、後方かつ上方に向けて三次元的に変位する湾曲部26bを備えており、モータMとタイロッド26とが正面視で重合して配設されている。
また、モータMがホイール31の中心部としてのホイールセンタc1に対してタイロッド26の配設位置と反対側方向にオフセットして配設され、かつモータMとホイール31との間が駆動力伝達機構50(図12参照)を介して駆動力を伝達可能に連結された構成については先の実施例3と同様である。
さらに、この実施例4においても、モータMはホイール31の中心部(ホイールセンタc1参照)に対して後方かつ上方にオフセットして配設されており、タイロッド26はエンジン1およびモータMの前方に配設されている。
しかも、図18に示すようにホイールセンタc1に対してモータセンタc2を後方かつ上方にオフセット配設した構造において、タイロッド26に湾曲部26bを設けたので、図18と図13との対比からも明らかなように、ナックル41の長さを短く設定し、モータMとタイロッド26とを平面視において重合して配設し、ナックル41の剛性を確保すると共に、タイロッド26を適切な位置に配置しつつ、大型のモータMを用いて、駆動トルクを確保するように構成したものである。
要するに、図16〜図18で示した実施例4においては、上記タイロッド26は操舵時、車幅方向に作動される時に上記モータMまたは上記ホイール31の内縁部との干渉を回避するように湾曲した湾曲部26bを備えたものである。
この構成によれば、上述の湾曲部26bを設けたので、該湾曲部26bにより前輪27の操舵時におけるタイロッド26とモータMとの干渉、またはタイロッド26とホイール31内縁部との干渉を回避することができ、タイロッド26とモータMとの配設自由度が向上して、車体のコンパクト化を図ることができ、特に、ハイブリッド車両にあってはエンジンルーム2のコンパクト化を図ることができる。
また、上記タイロッド26は操舵時に上記モータMまたはホイール31の内縁部との干渉を回避するように、少なくとも前後方向に湾曲した湾曲部26bを備えたものである(図17参照)。
この構成によれば、タイロッド26に前後方向に湾曲する湾曲部26bを設けたので、次の効果がある。すなわち、ホイール31はサスペンションアームにより揺動可能に支持されているので、タイロッド26をその湾曲部26bにて前後方向に逃がすことで、タイロッド26とサスペンションアームや他の部品との干渉を回避した状態で、適切にレイアウトすることができる。
さらに、上記タイロッド26は操舵時に上記モータMまたはホイール31の内縁部との干渉を回避するように、少なくとも上下方向に湾曲した湾曲部26bを備えたものである(図16参照)。
この構成によれば、上下方向に湾曲する湾曲部26bにてタイロッド26を上下方向に逃がしたので、タイロッド26とサスペンションアーム等の部品のレイアウトの自由度向上を図ることができる。
加えて、上記モータMと上記タイロッド26とが平面視で重合して配設されたものである(図18参照)。
この構成によれば、モータMとタイロッド26とを平面視で重合させたので、タイロッド26の適切な配置を確保しつつ、大型のモータMを用いて、出力トルクを確保することができ、また上記重合構造により、車体(ハイブリッド車両においてはエンジンルーム2)の前後方向のコンパクト化を図ることができる。
なお、図16〜図18において、先の実施例と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。また、この実施例4においても、車体前部構造、フロントサスペンション装置15の構造、モータハウジング29の内部構造については、先の実施例3と同様である。
図19〜図21は車両用駆動装置の配設構造のさらに他の実施例を示すものである。
この実施例は、操舵可能な前輪27のホイール31内に、該前輪27を駆動するモータMが配設されたハイブリッド車両において、一端としてのホイール側連結部26Hがホイールセンタc1の上方かつ前方に位置する隆起部40およびモータハウジング39を介してホイール31に連結されて車幅方向に作動して上記前輪27を操舵するタイロッド26を車幅方向に配設している。
図19、図20に示すように、上記モータMはホイールセンタc1に対してタイロッド26の配設位置の反対側方向にオフセットして配設されている。すなわち、図20にモータセンタc2を示すように、モータMは、ホイールセンタc1に対して後方かつ下方にオフセットして配設され、タイロッド26はエンジン1およびモータMの前方に配設されている。
また、モータMとホイール31との間が、駆動力伝達機構50を介して駆動力を伝達可能に連結された構成については図12と同様である。
図19〜図21に示すこの実施例5においては、先の実施例3と同様に、上記タイロッド26は湾曲部を有さないものを用い、ストレート構造のタイロッド26により、その剛性の確保を図ると共に、正面視においてモータMとタイロッド26とを重合させている。
このように、ホイールセンタc1に対してモータセンタc2を後方にオフセットさせ、かつタイロッド26をエンジン1およびモータMの前方に配設したので、図21に示す操舵時においても、タイロッド26がホイール31の内縁部(仮想線α参照)と干渉することがなく、ストレートで剛性の高いタイロッド26を用いつつ、タイロッド26、モータMおよびサスペンションアームの配設の自由度向上を図ることができる。
要するに、図19〜図21で示した実施例においては、上記モータMは、上記ホイール31の中心部(ホイールセンタc1)に対して下方にオフセットして配設されたものである(図20参照)。
この構成によれば、モータMを下方にオフセットさせたので、レイアウトの自由度が向上し、また、トルクが確保できる大型のモータMの配設と、タイロッド26の配設の適正化とを両立することができる。
なお、図19〜図21において、先の実施例と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。また、この実施例5においても、車体前部構造、フロントサスペンション装置15の構造、モータハウジング39の内部構造、モータハウジング39の内部構造については先の各実施例と同様である。
図22〜図24は車両用駆動装置の配設構造のさらに他の実施例を示すものである。
この実施例は、前輪27のホイール31内に該前輪27を駆動するモータMが配設されたハイブリッド車両において、一端としてのホイール側連結部18Hが、モータハウジング39の前側下部に一体形成されたナックル部39N、ホイールハブ34を介してホイール31に連結され、他端としての車体側連結部18F,18Rがサブフレーム16の前側部材16F(つまり車体)に連結されて、車幅方向に延びるロアアーム18(サスペンションアーム)を設けている。
図24にホイール31の中心部としてのホイールセンタc1、モータMの中心部としてのモータセンタc2、モータハウジング39の中心部としてのモータハウジングセンタc3をそれぞれ示すように、上記モータMはホイール31の中心部(ホイールセンタc1参照)に対してロアアーム18の配設位置の反対側方向(すなわち上方)にオフセットして配設されている。つまり、サスペンションアームとしてのロアアーム18はホイールセンタc1よりも下方位置に配設されており、モータMはホイールセンタc1に対して上方にオフセットして配設されており、また、上述のロアアーム18はモータMの下方に配設されている。
また、図23、図24に示すように、上述のモータMはホイールセンタc1に対して前後方向の何れか一方、この実施例では後方にオフセットして配設されており、モータMとホイール31との間は図22に示すように、駆動力伝達機構50を介して駆動力を伝達可能に連結されている。
上述の駆動力伝達機構50の構成は、図12のそれと略同様である。なお、図22に示す駆動力伝達機構50では図12のクラッチ51を省略したが、図12と同様にクラッチ51を設けてもよい。
さらに、図23に平面図で示すように、モータM(詳しくはモータハウジング39)とロアアーム18とが平面視において重合するように配設し、この重合構造により車体(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルーム2)のコンパクト化を図るように構成している。
しかも、下端に位置するブラケット24がロアアーム18、モータハウジング39を介してホイール31に連結され、かつ上端が車体としてのサスタワー(図示せず)に連結されたストラット型のダンパ20を上下方向に配設している。
上述のダンパ20はショックアブソーバ19を構成するものであり、このショックアブソーバ19はAアーム構造のアッパアーム17の前方アーム部17a、後方アーム部17b、車幅方向内方の内方アーム部17cの間に形成された空間部17dを介して、上下方向に配設されたものである。
また、ダンパ20の下端に設けられた上述のブラケット24は門形状に形成されており、このブラケット24はボルト、ナット等の連結部材60を用いてロアアーム18に連結されている。つまり、ダンパ20のホイール側連結部(ブラケット24参照)はモータMの下方に配設されたものである。
このように、ホイールセンタc1の下方にロアアーム18を、ホイールセンタc1の上方にモータMをそれぞれオフセットして配設することで、ロアアーム18の長さを長く設定し、前輪27がバンプ、リバウンドする時の角度がゆるやかに変化するように構成し、かつ図22に鎖線で示すキングピン軸Kの適正化(キングピン傾斜角の適正化)を図り、車両の直進安定性の向上を図ったものである。
また、ホイールセンタc1の上方にモータMを配設し、ホイールセンタc1の下方にダンパ20のホイール側連結部(ブラケット24参照)を配設することで、ダンパ20の長さを長く設定して、該ダンパ20の減衰特性のチューニング容易化を図ると共に、該ダンパ20を剛性が高い部位に取付けて、ダンパ20と大型のモータMとのレイアウト両立を図るように構成したものである。
さらに、車幅方向に配設されて前輪27を操舵するタイロッド26は、モータハウジング39下部のナックル部39Nに取付けられており、図22、図23に示すように、該タイロッド26は、エンジン1の前方で、かつホイールセンタc1に対して下方かつ前方にオフセットして配設されている。
換言すれば、上記モータMはホイールセンタc1に対してタイロッド26の配設置の反対側方向としての後方かつ上方にオフセットして配設されている。
また、上記タイロッド26としては、湾曲部を有さないストレート構造で、剛性が高いタイロッドを用いている。そして、上述のモータMのオフセット配設構造により、タイロッド26、ロアアーム18、ダンパ20、該モータMのそれぞれを適正にレイアウトしたものである。
図24で示した構成に代えて、図25の構成を採用してもよい。すなわち、図24の構成は、ホイールセンタc1とモータハウジングセンタc3とが車両前後方向において同一位置となるように構成したが、図25に示す実施例では、モータハウジングセンタc3がホイールセンタc1に対して車両前後方向の後方に位置するように構成し、図24のモータセンタc2に対して図25のモータセンタc2がさらに後方に位置するように構成したものである。
このように構成すると、ダンパ20のホイール側連結部(ブラケット24参照)を図22で示した位置よりも、さらに、ロアアーム18の遊端側(車外側)に連結することができ、この分、ダンパ20の上下方向の長さを、さらに長く設定することができる。
また、図22で示したダンパ20の構成に代えて、図26に示すダンパ20の構成を採用してもよい。すなわち、図26に示すダンパ20は、モータMに対応する該ダンパ20の上下方向中間部に、モータMとの干渉を回避するように変形させた変形部20Aを設け、モータMとダンパ20とを平面視において重合させたものである。
このように構成すると、ダンパ20はモータMを回避して、ロアアーム18のさらに遊端側(車外側)に連結することができ、この分、ダンパ20の上下方向の長さを長くすることができる。
さらに、図22、図26で示したダンパ20の構成に代えて、図27に示すように変形部20Aが存在しないダンパ20の構成を採用してもよい。すなわち、図27に示すダンパ20はそのホイール側連結部(ブラケット24参照)をロアアーム18のホイール側連結部18Hの近傍に設定して、モータM(詳しくはモータハウジング39)とダンパ20とが正面視で重合するように配設したものである。
このように構成すると、ダンパ20の上下方向の長さをさらに長く設定することができ、モータMおよびダンパ20のレイアウトの自由度が向上する。
また、図22、図26、図27で示したロアアーム18のホイール側連結部18Hの構成に代えて、図28に示す連結構造を採用してもよい。すなわち、図28に示す構造は、モータハウジング39の下方に、図22、図26、図27で示したナックル部39Nよりもさらに下方に延びるナックル部61を一体形成し、このナックル部61の上部にロアアーム18のホイール側連結部18Hを、その上側から連結したものである。図28の構成のその他の点は、図27と同一である。
また、図22〜図28において、先の実施例と同一の部分には、同一符号を付して、その詳しい説明を省略している。さらに、この実施例6においても、車体前部構造などは先の各実施例と同様である。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示す。
このように、図22〜図28で示した実施例の車両用駆動装置の配設構造は、前輪27のホイール31内に該前輪27を駆動可能なモータMが配設された車両において、一端が上記ホイール31に連結され他端が車体に連結されたサスペンションアームとしてのロアアーム18が車幅方向に配設され、上記モータMは上記ホイール31の中心部(ホイールセンタc1参照)に対して上記ロアアーム18の配設位置の反対側方向にオフセットして配設されると共に、該モータMと上記ホイール31との間が駆動力伝達機構50を介して駆動力を伝達可能に連結されたものである(図22、図23参照)。
この構成によれば、上述のオフセット構造により、ロアアーム18の長さを長く設定することができ、これにより、前輪27のバンプ、リバウンド時の角度がゆるやかに変化でき、かつ大型のモータMとロアアーム18との配設自由度が向上する。
また、上記サスペンションアームは、上記ホイール31の中心部(ホイールセンタc1参照)より下方位置に連結されたロアアーム18であることを特徴とする(図22参照)。
この構成によれば、キングピン軸Kを適正な角度(キングピン傾斜角)に設定することができ、この結果、車両走行時の直進安定性が向上する。
さらに、上記モータMは、上記ホイール31の中心部(ホイールセンタc1参照)に対して上方にオフセットして配設され、上記ロアアーム18は該モータMの下方に配設されたものである(図24参照)。
この構成によれば、ロアアーム18のアーム長を長く設定することと、キングピン軸Kの適正角度との両立を図ることができる。
加えて、一端(下端)が上記ホイール31に連結され他端(上端)が車体(サスタワー参照)に連結されて上下方向に延びるダンパ20を設けると共に、上記、モータMは、上記ホイール31の中心部に対して前後方向の何れか一方にオフセットして配設されたものである(図24、図25参照)。
この構成によれば、モータMをホイール中心部(ホイールセンタc1)に対して前後方向にオフセットさせたので、ダンパ20の下端を車幅方向外方側に取付けることができ、ダンパ20の長さを長く設定して、減衰特性が向上する。つまり、ダンパ20のストロークの長大化と、ロアアーム18の長大化との両立を図ることができる。
しかも、上記モータMは、上記ホイール31の中心部(ホイールセンタc1)に対して後方にオフセットして配設されたものである(図24、図25参照)。
この構成によれば、モータMを後方にオフセットすることで形成される空間部を有効利用して、ロアアーム18を配設することができ、これにより、ロアアーム18の長さを長く設定することができる。
また、上記モータMと上記ロアアーム18とが平面視で重合して配設されたものである(図23参照)。
この構成によれば、上述の重合構造により車体のコンパクト化(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルーム2のコンパクト化)を図ることができる。
さらに、上記モータMと上記ダンパ20とが平面視で重合して配設されたものである(図26参照)。
この構成によれば、上述の重合構造により車体のコンパクト化(ハイブリッド車両の場合には、エンジンルーム2のコンパクト化)を図ることができる。
加えて、上記車輪は操舵用の前輪27であることを特徴とする。
この構成によれば、特に、ハイブリッド車両のエンジンルーム2内のスペース的にレイアウトが厳しい条件下において、ロアアーム18の長さを長く設定することができる。
また、実施例で示したように、ホイールセンタc1に対してモータMを後方にオフセット配設し、かつタイロッド26をエンジン1の前方に配設すると、重量物としてのエンジン1およびモータMを可及的車両の中心方向に寄せてレイアウトすることができるので、ヨー慣性モーメントの関係上、有効とする。
この発明の構成と、上述の実施例6との対応において、
この発明の車両は、実施例のハイブリッド車両に対応し、
以下同様に、
車輪は、前輪27に対応し、
駆動用モータは、モータMに対応し、
サスペンションアームは、ロアアーム18に対応し、
サスダンパは、ストラット型のダンパ20に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例の構成を電気自動車に適用してもよいことは勿論である。
車両用駆動装置の配設構造を示す平面図 フロントサスペンション装置の斜視図 図1の要部拡大断面図 前輪操舵時の平面図 ホイールおよびモータの側面図 比較例を示す操舵時の平面図 車両用駆動装置の配設構造の他の実施例を示す正面図 図7の側面図 前輪操舵時の平面図 比較例を示す操舵時の平面図 車両用駆動装置の配設構造のさらに他の実施例を示す平面図 図11の要部拡大断面図 図11の要部の側面図 前輪操舵時の平面図 駆動用モータのオフセット構造の他の実施例を示す側面図 車両用駆動装置の配設構造の他の実施例を示す正面図 前輪操舵時の平面図 図16の要部の側面図 車両用駆動装置の配設構造のさらに他の実施例を示す平面図 図19の要部の側面図 前輪操舵時の平面図 本発明の車両用駆動装置の配設構造を示す正面図 図22の要部平面図 図23の要部の側面図 モータをさらに後方にオフセットした実施例を示す側面図 サスダンパ構造の他の実施例を示す正面図 サスダンパ構造のさらに他の実施例を示す正面図 ロアアーム取付け構造の他の実施例を示す正面図
符号の説明
18…ロアアーム(サスペンションアーム)
20…ダンパ
27…前輪(車輪)
31…ホイール
50…駆動力伝達機構
M…モータ(駆動用モータ)

Claims (8)

  1. 車輪のホイール内に該車輪を駆動可能な駆動用モータが配設された車両において、
    一端が上記ホイールに連結され他端が車体に連結されたサスペンションアームが車幅方向に配設され、
    上記駆動用モータは上記ホイールの中心部に対して上記サスペンションアームの配設位置の反対側方向にオフセットして配設されると共に、該駆動用モータと上記ホイールとの間が駆動力伝達機構を介して駆動力を伝達可能に連結された
    車両用駆動装置の配設構造。
  2. 上記サスペンションアームは、上記ホイールの中心部より下方位置に連結されたロアアームである
    請求項1記載の車両用駆動装置の配設構造。
  3. 上記駆動用モータは、上記ホイールの中心部に対して上方にオフセットして配設され、
    上記サスペンションアームは該駆動用モータの下方に配設された
    請求項2記載の車両用駆動装置の配設構造。
  4. 一端が上記ホイールに連結され他端が車体に連結されて上下方向に延びるサスダンパを設けると共に、
    上記駆動用モータは、上記ホイールの中心部に対して前後方向の何れか一方にオフセットして配設された
    請求項1〜3の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
  5. 上記駆動用モータは、上記ホイールの中心部に対して後方にオフセットして配設された
    請求項4記載の車両用駆動装置の配設構造。
  6. 上記駆動用モータと上記サスペンションアームとが平面視で重合して配設された
    請求項1〜5の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
  7. 上記駆動用モータと上記サスダンパとが平面視で重合して配設された
    請求項4〜6の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
  8. 上記車輪は操舵用の前輪である
    請求項1〜7の何れか1に記載の車両用駆動装置の配設構造。
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