図1は、本発明の実施形態の例によるシステムの構成例を示すブロック図である。図1の例のシステムは、管理サーバ10と複数のクライアント端末20a,20b,20c(以下、クライアント端末20と総称することもある)とがネットワーク30を介して接続された構成を有する。ネットワーク30は、例えば、インターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)などの通信手段であってよい。
管理サーバ10は、各クライアント端末20のユーザの間で授受される帳票50を管理するサーバ装置である。本実施形態の例の説明において、「帳票」とは、紙などの媒体に印刷された文書を指す。各クライアント端末20は、帳票を生成したり、帳票に関する情報を管理サーバ10に対して送信したりする端末装置である。各クライアント端末20は、互いに異なる場所に設けられていてよい。
説明のための具体例として、図1では、クライアント端末20a,20b,20cが、ある企業の営業所であって異なる地域に設置された、A営業所、B営業所、およびC営業所内にそれぞれ設けられているとする。本例では、帳票50は、A営業所、B営業所、およびC営業所の間で移送される物品に貼付される文書であり、一単位の物品に1つの帳票50が貼付されるとする。また、帳票50には、帳票IDと共に、当該帳票50が貼付される物品に関連する情報が印刷されているとする。
なお、図1では、3台のクライアント端末20a,20b,20cを示すが、本実施形態の例のシステムは、3台未満あるいは4台以上のクライアント端末20を含んでいてもよい。また、各クライアント端末20の設置の態様は、図1の例に限られず、例えば、1つの事業所や営業所の建物内に複数のクライアント端末20が設けられていてもよい。また例えば、ある企業の営業所ごとにクライアント端末20を設ける代わりに、企業や自治体などの組織における部署ごとにクライアント端末20を設けてもよい。
図2に、クライアント端末20の内部構成の概略を示す。クライアント端末20は、帳票生成部200、帳票登録指示部202、操作情報受付部204、履歴登録指示部206、表示処理部208、送付カバーシート出力部210、および履歴検索指示部212を備える。
帳票生成部200は、帳票を生成する処理を行う。帳票生成部200は、例えば、マウスやキーボードなどの入力装置(図示しない)を用いたユーザの指示に応じて、帳票の内容を含む電子文書を作成し、この電子文書を印刷装置(図示しない)により紙などの媒体に印刷することで帳票を生成する。このとき、帳票生成部200は、生成する帳票に対して帳票IDを付与し、付与した帳票IDを前述の電子文書と共に媒体に印刷する。他の例では、帳票生成部200は、予め作成された紙の文書に対して帳票IDを付与し、この帳票IDを当該紙の文書上に印刷してもよい。帳票IDは、システム内で帳票を一意に識別するための識別情報であり、予め設定されたルールに従って決定すればよい。例えば、当該クライアント端末20に関する情報(クライアント端末20の設置場所、MACアドレスなど)に、当該クライアント端末20において一定期間内に生成された帳票の通し番号や帳票生成の日時などを組み合わせた文字列を帳票IDとすればよい。また、帳票IDの印刷においては、帳票IDの文字列をそのまま印刷してもよいし、帳票IDを符号化した機械可読コード(バーコードなど)を印刷してもよい。帳票IDの文字列と当該帳票IDの機械可読コードとの両方を印刷してもよい。なお、帳票生成部200は、例えば、文書の作成や編集を行うための一般的なソフトウエア・アプリケーションに、帳票IDを付与する機能を付加することによって実現される。
帳票登録指示部202は、帳票生成部200が生成した帳票に関する情報を管理サーバ10に対して送信し、当該帳票に関する情報の管理サーバ10への登録を指示する。例えば、帳票登録指示部202は、帳票IDと当該帳票IDの帳票の内容の少なくとも一部とを関連づけて管理サーバ10へ送信し、当該帳票の登録を管理サーバ10に指示する。この指示に応じて、管理サーバ10は、当該帳票に関する情報の登録を行う。本実施形態の例において、帳票の内容は、当該帳票が貼付される物品に関する情報である。例えば、帳票には、当該物品の名称、当該物品の納入を依頼した依頼者の名前や連絡先、納入期限などの内容が印刷される。帳票の内容は、帳票生成部200において生成された、当該帳票の基となった電子文書から抽出すればよい。あるいは、帳票をスキャナ装置(図示しない)により読み取って得られる画像データから当該帳票の内容を抽出してもよい。電子文書または画像データから帳票の内容を抽出する場合、例えば、帳票の書式を表す情報をクライアント端末20において予め保持しておき、この情報を参照して帳票の内容を抽出すればよい。なお、帳票登録指示部202は、電子文書または画像データから抽出した内容を管理サーバ10に送信する代わりに、当該電子文書または画像データ自体を、帳票IDと共に管理サーバ10へ送信してもよい。電子文書または画像データ自体を管理サーバ10に送信する場合、帳票の内容を抽出する上述の処理は管理サーバ10で行なわれる。
操作情報受付部204は、帳票に対する操作に関する情報の入力を受け付ける。本実施形態の例のシステムでは、各クライアント端末20のユーザは、帳票に対して何らかの操作を行う場合、クライアント端末20の入力装置を用いて、その操作の履歴を管理サーバ10に登録することを指示する入力を行う。この入力に応じて、操作情報受付部204は、当該操作の種別(操作種別)を表す情報と、当該操作の対象の帳票の帳票IDとの入力をユーザに促し、操作種別および帳票IDのユーザによる入力を受け付ける。
操作種別の入力においては、複数の操作種別の候補の中からユーザに選択させるようにすればよい。操作種別の候補は、帳票が利用される状況や管理目的などに応じてシステムの管理者などにより予め設定される。物品に貼付される帳票を処理する本例では、帳票が貼付された物品に関する作業の種別が操作種別として設定される。操作種別の例として、物品の送付、受取、内容確認、および返却などが挙げられる。本例のように、操作種別は、必ずしも帳票自体に対する操作の種別を表すものでなくてもよい。しかし、当然ながら、他の例では、帳票自体に対する操作の種別を操作種別として設定しておいてよい。操作情報受付部204は、例えば、表示処理部208に指示して、クライアント端末20が備える表示装置(図示しない)に、操作種別の選択をユーザに促す表示画面を表示させる。操作情報受付部204は、この表示画面に応じて入力装置を用いてユーザが選択した操作種別を取得する。
図3に、操作種別の候補をユーザに提示するための表示画面の一例を示す。図3の例の表示画面は、「送付」、「受取」、「確認」、および「返却」の4つの操作種別のボタンを示す。図3の例の表示画面において、入力装置を用いてユーザが特定の操作種別のボタンを指定すると、操作情報受付部204は、指定された操作種別を取得する。そして、取得した操作種別に応じた態様で、操作対象の帳票の帳票IDの入力を受け付ける。例えば、操作種別が「送付」の場合、それぞれに帳票が貼付された1以上の物品を纏めて1回で送付することもあるので、1以上の帳票IDの入力を受け付ける。操作種別が「受取」および「返却」の場合も同様に、1以上の帳票IDの入力を受け付ける。また例えば、操作種別が「確認」の場合、物品の一単位ごとにその内容の確認が行われるため、1つの帳票IDの入力を受け付ける。操作種別に応じた入力の受付の例の詳細は後述する。
なお、帳票IDの入力は、キーボードやマウスなどによってユーザが手動で行えばよい。帳票IDの機械可読コードが帳票に印刷されている場合、操作情報受付部204は、当該機械可読コードの読取装置によって読み取りされた符号を復号して帳票IDを取得してもよい。この場合、クライアント端末20において、機械可読コードの種類に対応した読取装置を接続しておけばよい。例えば、帳票IDの機械可読コードがバーコードであれば、バーコードリーダをクライアント端末20に接続しておけばよい。以下では、説明を簡単にするため、ユーザが手動で帳票IDを入力するものとして説明する。
図2の説明に戻り、履歴登録指示部206は、管理サーバ10に対して、操作情報受付部204が受け付けた情報を当該帳票に対する操作履歴として登録することを指示する。例えば、操作情報受付部204が受け付けた操作種別と1以上の帳票IDとを含む履歴登録指示を管理サーバ10に対して送信することで、当該帳票IDの帳票についての操作履歴の登録を指示する。履歴登録指示は、操作種別の他にも、当該操作に関連する情報をさらに含んでいてよい。例えば、操作情報受付部204が受け付けた情報の入力を行ったユーザの識別情報であるユーザIDや、操作情報受付部204が当該操作の操作種別の入力を受け付けた日時(操作日時)などを含んでいてよい。また例えば、履歴登録指示は、さらに、クライアント端末20の設置場所に関する情報(営業所の名称など)を含んでいてよい。本実施形態の例の説明では、操作種別およびその他の操作に関連する情報を「操作関連情報」と呼ぶ。履歴登録指示部206が管理サーバ10に対して送信する履歴登録指示は、操作の対象の帳票IDと当該操作の操作関連情報とを含むと言える。履歴登録指示を受信した管理サーバ10の処理は後述する。
表示処理部208は、クライアント端末20の各部における処理結果や、管理サーバ10から受信した情報を表示装置に表示させる処理を行う。
送付カバーシート出力部210は、帳票(を貼付した物品)が「送付」される場合に、送付対象の帳票に添付される添付文書である送付カバーシートを出力する。送付カバーシートは、1回の送付につき1枚出力され、当該1回の送付に対して付与された送付IDを含む。本例において、「1回の送付」とは、1以上の帳票を1つの纏まりとして、1つの営業所から他の1つの営業所に対して送付することを表す。送付IDは、1回の送付により纏めて送付される1以上の帳票のグループを識別するための識別情報である。本例では、後述するように、操作情報受付部204において操作種別「送付」の選択および1以上の帳票IDの入力が受け付けられて、この入力について履歴登録指示部206が管理サーバ10に対して操作履歴の登録を指示すると、管理サーバ10は、当該1以上の帳票IDのグループに対して送付IDを付与する。送付IDは、クライアント端末20に返送され、送付カバーシート出力部210により当該送付IDを含む送付カバーシートが出力される。例えば、当該送付IDを紙などの媒体に印刷して送付カバーシートとして出力すればよい。出力された送付カバーシートは、当該送付カバーシートに含まれる送付IDに対応する1以上の帳票の添付文書として、これらの帳票と共に送付先の営業所に送付される。
送付カバーシートを添付して送付された1以上の帳票が送付先の営業所で受け取られると、その送付先の営業所のクライアント端末20のユーザは、当該1以上の帳票の「受取」操作に関する情報を入力する。例えば図3の例の表示画面において、ユーザは「受取」操作を選択する。「受取」が選択されると、操作情報受付部204は、「受取」操作の対象の1以上の帳票IDの入力だけでなく、当該1以上の帳票IDの帳票に添付された送付カバーシートに含まれる送付IDの入力も受け付ける。操作情報受付部204が受け付けた送付IDおよび帳票IDは、履歴登録指示部206によって管理サーバ10に対して送信される。これに応じて、管理サーバ10は、「受取」操作の履歴の記録と共に、送付IDに対応するグループに含まれる帳票IDの帳票が送付先で実際に受け取られたか否かを確認する処理を行う。このような管理サーバ10の処理については後述する。
履歴検索指示部212は、管理サーバ10に対して、検索条件を指定して操作の履歴を検索する指示を行う。検索条件の例として、「ある帳票IDの帳票の操作の履歴」、「ある帳票IDの操作の履歴のうち最新のもの」、および「ある送付IDに対応するグループに含まれる各帳票の操作の履歴のうち最新のもの」などが挙げられる。検索条件は、ユーザによって入力される条件であってよい。履歴検索指示部212の検索指示に応じて、管理サーバ10において操作の履歴の検索が行われる。この検索結果は、管理サーバ10からクライアント端末20に返送され、例えば表示処理部208によってクライアント端末20の表示装置に表示される。
図4に、管理サーバ10の内部構成の概略の例を示す。管理サーバ10は、帳票情報DB(データベース)100、帳票情報登録部102、履歴情報DB104、履歴登録部106、送付ID付与部108、突合せ処理部110、履歴検索部112、および出力処理部114を備える。
帳票情報DB100は、各帳票の内容に関する情報を記憶するデータベースである。図5に、帳票情報DB100のデータ内容の例を示す。図5の例の表では、各帳票の帳票IDに対応づけて、名称、依頼者、および希望納期の各項目の値が登録されている。本例において、名称は、対応する帳票が貼付される物品の名称を表す。依頼者は、対応する帳票が貼付される物品の納入を依頼した依頼者の名前を表す。希望納期は、対応する依頼者が指定した物品の納入期限を表す。図5の例の表の各項目の値は、上述のクライアント端末20の帳票登録指示部202によって管理サーバ10に対して送信された情報である。
再び図4を参照し、帳票情報登録部102は、クライアント端末20の帳票登録指示部202による指示に応じて、各帳票の内容に関する情報を帳票情報DB100に登録する。例えば、管理サーバ10において、帳票IDと当該帳票IDの帳票の内容の少なくとも一部とをクライアント端末20の帳票登録指示部202から受信した場合、帳票情報登録部102は、受信した帳票IDと、受信した帳票の内容の少なくとも一部と、を互いに関連づけて帳票情報DB100に登録する。
履歴情報DB104は、各帳票に対する操作の履歴を記憶するデータベースである。図6に、履歴情報DB104のデータ内容の例を示す。図6の例の表の1行は、1つの帳票に対する1回の操作の履歴を表す情報レコードである。図6の例の表の各レコードは、操作日時、操作種別、帳票ID、送付ID、ユーザID、操作場所、および受取状態の各項目の値を含む。このうち、操作日時、操作種別、帳票ID、ユーザID、および操作場所の各項目の値は、上述のクライアント端末20の履歴登録指示部206により管理サーバ10に対して送信される履歴登録指示に含まれる。操作日時、操作種別、帳票ID、およびユーザIDの意味については、履歴登録指示部206に関連して上記ですでに説明した。操作場所は、帳票に対する操作が行われた場所を表す。言い換えると、操作場所は、対応するレコードに係る履歴登録の指示を行ったクライアント端末20の設置場所を表す。送付IDの項目の値は、操作種別が「送付」であるレコードについては、管理サーバ10が決定して設定する。送付IDは、操作種別「送付」と関連づけてクライアント端末20から送信された1以上の帳票IDのグループに対して付与される。例えば、図6の例の表の行a1,a2,a3を参照すると、操作種別が「送付」である帳票ID「d001」,「d002」,「d003」のグループに対し送付ID「s001」が付与されている。操作種別が「送付」以外の値であるレコードの送付IDの値には、クライアント端末20からの履歴登録指示に含まれる送付IDが設定される。操作種別が「送付」以外の値である場合の送付IDの値の設定の方法については後述する。また、受取状態の項目の値は、管理サーバ10において決定されて設定される。受取状態の値は、操作種別が「受取」および「返却」であるレコードにおいて設定される。受取状態の値の設定の方法については後述する。
また、本実施形態の例の履歴情報DB104は、図6の例のようなデータ内容に加えて、図7に例示する表のデータ内容も記憶する。図7の例の表では、送付IDごとの「件数」が登録されている。「件数」は、対応する送付IDの「送付」操作において纏めて送付される帳票の数を表す。つまり、操作種別が「送付」である履歴登録指示に含まれる帳票IDの数が「件数」の値となる。図6に示す上述の送付ID「s001」の例では、3つの帳票ID「d001」,「d002」,「d003」が送付ID「s001」に関連づけられているので、図7の例の表で送付ID「s001」に対応する件数は「3」となる。
図4の説明に戻り、履歴登録部106は、履歴情報DB104への情報の登録を行う。例えば、履歴登録部106は、クライアント端末20の履歴登録指示部206から図6の例の表の各項目の値を受信し、受信した値を履歴情報DB104の各項目に登録する処理を行う。また、履歴登録部106は、登録条件判定部1060を備える。登録条件判定部1060は、クライアント端末20から受信した履歴登録指示に含まれる情報が予め設定された登録条件を満たすか否かを判定する。登録条件を満たす場合は、履歴登録部106は、履歴情報DB104への登録を行い、登録条件を満たさない場合は、後述の出力処理部114を介して、その旨を表す情報をクライアント端末20に対して送信する。登録条件は、クライアント端末20から受信した履歴登録指示が正常な操作の履歴を表すか否かを判定するための条件である。登録条件は、例えば、履歴登録指示に含まれる帳票IDおよび操作関連情報と、履歴情報DB104に登録済みの履歴との間の関係に基づく条件であってよい。登録条件の一具体例として、「履歴情報DB104に登録済みの操作履歴の中に、履歴登録指示の対象の帳票ID、操作種別、ユーザID、および操作場所の組合せと同じ組合せの操作履歴が存在しない」という条件が挙げられる。履歴情報DB104に登録済みの帳票ID、操作種別、およびユーザIDの組合せと同じ組合せを含む履歴登録指示をクライアント端末20から受信した場合、上述の例の登録条件は満たされない。この登録条件が満たされない場合、クライアント端末20において登録指示された操作履歴は、すでに登録済みの操作履歴と重複するものであるため、その旨をクライアント端末20に通知する。
また、本実施形態の例の履歴登録部106は、履歴登録指示に含まれる操作種別が「送付」である場合、送付ID付与部108に依頼して、この操作種別「送付」と共に履歴登録指示に含まれる1以上の帳票IDのグループに対して送付IDを付与させる。履歴登録部106からの依頼を受けた送付ID付与部108は、履歴情報DB104に登録済みの送付IDと重複しない送付IDを生成して、当該帳票IDのグループに対応する送付IDとする。付与された送付IDは、出力処理部114を介してクライアント端末20に対して送信される。履歴登録部106は、付与された送付IDの値を、履歴登録指示に含まれる各帳票IDの履歴情報DB104中のレコードにおける送付IDの項目に設定し(図6参照)、当該送付IDに対応づけて、履歴登録指示に含まれる帳票IDの数を履歴情報DB104に登録する(図7参照)。
また、履歴登録部106は、履歴登録指示に含まれる操作種別が「受取」である場合、突合せ処理部110に依頼して、この「受取」操作に対応する「送付」操作の対象として登録された帳票が実際に受け取られているか否かを確認させる。「受取」操作の場合、クライアント端末20から管理サーバ10に対して送信される履歴登録指示は、送付IDおよび1以上の帳票IDを含む。突合せ処理部110は、クライアント端末20から受信した送付IDに関連づけられた1以上の帳票IDを履歴情報DB104から読み出し、読み出した1以上の帳票IDと、クライアント端末20から送付IDと共に受信した1以上の帳票IDとを突き合わせて比較する。履歴情報DB104から読み出した1以上の帳票IDとクライアント端末20から受信した1以上の帳票IDとの両方に含まれている帳票IDは、「送付」操作の対象として登録され、かつ実際に「受取」された帳票の帳票IDであると言える。しかし、履歴情報DB104から読み出した1以上の帳票IDに含まれていて、クライアント端末20から受信した1以上の帳票IDに含まれていない帳票IDは、「送付」操作の対象として登録されたにもかかわらず、実際には「受取」されていない帳票の帳票IDであると言える。逆に、履歴情報DB104から読み出した1以上の帳票IDに含まれておらず、クライアント端末20から受信した1以上の帳票IDに含まれている帳票IDは、「送付」操作の対象でないのに、当該「送付」操作の送付IDを含む送付カバーシートと共に「受取」された帳票の帳票IDであると言える。
突合せ処理部110は、上述のような比較の結果を表す情報を、出力処理部114を介してクライアント端末20に送信する。突合せ処理部110は、また、比較の結果を履歴登録部106に通知し、履歴登録部106は、通知された比較の結果を表す値を、履歴登録指示に含まれる各帳票IDの履歴情報DB104中のレコードにおける受取状態の項目に設定する。図6の例の表を参照し、「受取」操作の履歴における「受取状態」の項目の値「受取りました」は、突合せ処理の結果、対応する帳票IDが、履歴情報DB104から読み出した1以上の帳票IDとクライアント端末20から受信した1以上の帳票IDとの両方に含まれていたことを示す。「受取っていません」は、対応する帳票IDが、履歴情報DB104から読み出した1以上の帳票IDに含まれていて、クライアント端末20から受信した1以上の帳票IDに含まれていなかったことを示す。「リストに含まれていません」は、対応する帳票IDが、履歴情報DB104から読み出した1以上の帳票IDに含まれておらず、クライアント端末20から受信した1以上の帳票IDに含まれていたことを示す。
履歴検索部112は、指定された検索条件を満たす操作履歴を履歴情報DB104から検索する。例えば、クライアント端末20の履歴検索指示部212から、検索条件を含む検索指示を受けた場合に、この検索指示中の検索条件に従って履歴情報DB104中の操作履歴を検索する。クライアント端末20からの検索指示に応じて検索した結果は、出力処理部114を介してクライアント端末20に返送される。
出力処理部114は、上述の管理サーバ10の各部の処理の結果を出力する。例えば、履歴登録部106の登録条件判定部1060において登録条件を満たさないと判定された場合に、その旨を表す情報をクライアント端末20に対して送信する。また例えば、送付ID付与部108が決定した送付IDおよび突合せ処理部110による処理の結果をクライアント端末20に対して送信することもある。さらに、クライアント端末20からの履歴検索指示に応じて履歴検索部112が履歴情報DB104を検索した結果をクライアント端末20に送信してもよい。クライアント端末20に対して情報を送信する場合、出力処理部114は、例えば、送信の対象の情報をクライアント端末20の表示装置に表示させる態様を制御する表示制御情報を生成して、生成した表示制御情報をクライアント端末20に送信する。
以上、本実施形態の例によるシステムの構成の例を説明した。以下では、本システムの動作の例を説明する。
[「送付」操作の履歴の登録]
まず、帳票を送付する場合を例にとり、操作履歴の登録の際のクライアント端末20および管理サーバ10における処理の手順の例を説明する。
図8は、操作履歴の登録の際にクライアント端末20で行われる処理の手順の例を示すフローチャートである。クライアント端末20の操作情報受付部204は、例えば、ユーザが操作履歴の登録を望む旨の入力を行ったときに、図8の例の手順の処理を開始する。
図8を参照し、操作情報受付部204は、ユーザによる操作種別の選択を受け付ける(ステップS10)。例えば、操作情報受付部204は、表示処理部208に依頼して、図3に例示するような表示画面を表示装置に表示させ、ユーザに操作種別の選択を促す。ここでは、図3の表示画面を確認したユーザが入力装置を用いて「送付」を選択し、その選択を操作情報受付部204が受け付けるとする。
操作種別の選択を受け付けると、操作情報受付部204は、表示処理部208に依頼して、選択された操作種別に応じた表示画面を表示装置に表示させる(ステップS12)。ステップS12で表示される表示画面は、操作対象の帳票の帳票IDの入力をユーザに促す情報を表示する。帳票IDの他に、操作種別に応じてユーザの入力が必要な情報があれば、その情報の入力を促す情報もステップS12の表示画面で表示される。ここでは、ステップS12で、図9の例の表示画面が表示されるとする。図9の例の表示画面は、帳票IDを入力するための領域r1と「登録」ボタンとを含む。図9の例および後述の各種の表示画面の例において、「帳票の追跡番号」は、帳票IDを意味する。ユーザは、例えばキーボードなどの入力装置により、領域r1に帳票IDを入力する。
ステップS12の後、操作情報受付部204は、ユーザが入力した帳票IDを受け付ける(ステップS14)。「送付」操作の履歴を登録する本例の場合、受け付ける帳票IDは1つだけでもよいし、複数であってもよい。ステップS12で図9の例の表示画面が表示された場合、操作情報受付部204は、領域r1に入力された帳票IDを取得する。図9は、帳票ID「d001」,「d002」,「d003」が入力された場合の例を示す。図9の例では、これらの3つの帳票IDの帳票が纏めて送付先に送付される。
ユーザが帳票IDを入力した後、登録の実行を指示すると、履歴登録指示部206により、管理サーバ10に対して、操作履歴の登録指示が行なわれる(ステップS16)。例えば、図9の例の表示画面の「登録」ボタンをユーザが押下すると、操作情報受付部204は、ステップS10,S14で受け付けた情報を履歴登録指示部206に渡す。履歴登録指示部206は、操作情報受付部204から受け取った情報を含む履歴登録指示を生成し、生成した履歴登録指示を管理サーバ10に対して送信する。履歴登録指示は、ステップS10で選択された操作種別およびステップS14で入力された帳票IDを含む。本例の履歴登録指示部206は、操作種別および帳票IDに加えて、さらに、現在の日時(操作日時)、ステップS10,S14で入力を行ったユーザのユーザID、およびクライアント端末20の設置場所を表す情報を含む履歴登録指示を生成する。現在の日時は、管理サーバ10の履歴情報DB104において「操作日時」として登録される。入力を行ったユーザのユーザIDとしては、例えば、クライアント端末20において図8の例の手順の処理を開始する前にユーザ認証処理を行い、このユーザ認証処理で得られたユーザIDを履歴登録指示に含めるようにすればよい。クライアント端末20の設置場所を表す情報(営業所の名称など)は、クライアント端末20の図示しない記憶装置に予め記憶させておき、この記憶装置から読み出して履歴登録指示に含めるようにすればよい。なお、本例では、ステップS16において、操作種別「送付」、帳票ID「d001」,「d002」,「d003」、日時「2010.6.3 10:05:40」、ユーザID「userX」、および操作場所「A営業所」を含む履歴登録指示が管理サーバ10に送信されるとする。
ステップS16の履歴登録指示に応じて、管理サーバ10は、操作履歴の登録を行う。履歴情報DB104のデータ内容の例を示す図6の行a1〜a3の内容は、本例において登録される操作履歴の例を示す。また、本例の「送付」操作について、管理サーバ10の送付ID付与部108により送付ID「s001」が付与されてクライアント端末20に返送されるとする。管理サーバ10の具体的な処理の手順の例は後述する。
クライアント端末20の表示処理部208は、履歴登録指示部206の履歴登録指示に応じて管理サーバ10から返送される情報を表示装置に表示する(ステップS18)。本例では、送付ID「s001」と、「送付」操作の対象の各帳票IDに対応する名称(管理サーバ10の帳票情報DB100に登録された情報)とが管理サーバ10から返送されたとする。本例のステップS18では、例えば図10に示す表示画面が表示される。図10の例の表示画面は、送付IDを意味する「送付リストの登録番号」として、管理サーバ10から返送された送付ID「s001」を示す。さらに、各「追跡番号」(帳票ID)に対応づけて、管理サーバ10から返送された各帳票の名称「AAA」,「BBB」,「CCC」を示す。本例において、図10の例の表示画面の内容は、「送付」操作の対象の帳票に添付される送付カバーシートの内容として用いられる。図10の例の表示画面の「送付カバーシート印刷」ボタンは、ユーザが送付カバーシートの印刷を指示するためのボタンである。
ステップS18の後、クライアント端末20の送付カバーシート出力部210は、送付カバーシートを出力するか否かを決定する(ステップS20)。この決定は、管理サーバ10からの送付IDの返送の有無に応じて行えばよい。例えば、管理サーバ10から送付IDが返送されていれば送付カバーシートを出力することを決定し、送付IDが返送されていなければ送付カバーシートを出力しないことを決定する。操作種別が「送付」でなければ、送付IDは返送されないため、送付カバーシートを出力しないことになる。なお、本例においては、送付IDが返送され、かつ、図10の例の表示画面においてユーザが「送付カバーシート印刷」ボタンを押した場合に、ステップS20で送付カバーシートを出力することを決定する。
送付カバーシートを出力する場合(ステップS20でYES)、送付カバーシート出力部210は、管理サーバ10から返送された送付IDを含む送付カバーシートを出力する(ステップS22)。本例では、図10の例の表示画面のとおり、送付IDに加えて、帳票IDおよび各帳票IDの帳票の名称も含む送付カバーシートを出力する。
ステップS22の後、あるいは、送付カバーシートを出力しない場合(ステップS20でNO)、図8の例の手順の処理は終了する。
以上、「送付」操作の履歴を登録する際のクライアント端末20の処理の手順の例を説明した。以下、図11を参照し、クライアント端末20から履歴登録指示を受けた管理サーバ10の処理の手順の例を説明する。管理サーバ10は、図8の例のステップS16でクライアント端末20が送信した履歴登録指示を受信すると、図11の例の手順の処理を開始する。
管理サーバ10の履歴登録部106は、クライアント端末20から受信した履歴登録指示に含まれる操作種別を特定する(ステップS30)。本例では、履歴登録指示は、操作種別「送付」を含むので、履歴登録部106は、操作種別が「送付」であることを特定する。
次に、履歴登録部106の登録条件判定部1060により、履歴登録指示に含まれる情報が登録条件を満たすか否かを判定する(ステップS32)。この判定処理の例の詳細は後述する。登録条件が満たされていれば(ステップS32でYES)、ステップS34に進み、登録条件を満たされていなければ(ステップS32でNO)、ステップS46に進む。ステップS46では、クライアント端末20のユーザに履歴登録の可否を確認する処理を行い、この確認処理で登録を指示された場合(ステップS48でYES)はステップS34に進み、登録しないことを指示された場合(ステップS48でNO)は図11の例の手順の処理を終了する。ステップS46,48の処理の具体例は後述する。本例では、ステップS32の判定処理で登録条件を満たすと判定されてステップS34に進むとする。
ステップS34では、履歴登録部106は、ステップS30で特定した操作種別が「送付」であるか否かを判定する。操作種別が「送付」である本例では、ステップS34でYES判定され、履歴登録部106は、送付ID付与部108に依頼して、この「送付」操作に対応づけられる送付IDを付与させる(ステップS36)。ここでは、送付ID「s001」が付与されるとする。送付ID付与部108により送付IDが付与されると、履歴登録部106は、履歴登録指示を行ったクライアント端末20に対して当該送付IDを送信する(ステップS38)。ここで、本例の履歴登録部106は、送付IDだけでなく、送付カバーシートに記載される内容も送信する。例えば、送付の対象の帳票の帳票ID(つまり、履歴登録指示に含まれる帳票ID)と、各帳票IDに対応づけて帳票情報DB100に記憶された帳票情報の少なくとも一部(図5の例の表の「名称」など)とをクライアント端末20に送信する。ステップS38で履歴登録部106により送信された情報が図8のステップS18でクライアント端末20の表示装置に表示される。
ステップS38の後、履歴登録部106は、この「送付」操作の履歴を履歴情報DB104に登録する(ステップS44)。ステップS44では、履歴登録部106は、クライアント端末20から受信した履歴登録指示に含まれる帳票IDごとに、履歴情報DB104において新たな情報レコードを生成し、この情報レコードの各項目の値を、履歴登録指示に含まれる値に設定する。本例において、履歴情報DB104の各情報レコードが図6に例示する項目を備えるとすると、履歴登録指示に含まれる帳票ID「d001」,「d002」,「d003」のそれぞれに対応する情報レコード(図6の行a1,a2,a3)が生成されて、これらの情報レコードの各項目について、履歴登録指示に含まれる各項目の値(操作日時「2010.6.3 10:05:40」、操作種別「送付」、ユーザID「userX」、および操作場所「A営業所」)が設定される。さらに、これらの情報レコードの「送付ID」の項目には、ステップS36で付与された送付IDの値「s001」が設定される。また、履歴登録部106は、送付ID「s001」に対応づけて、履歴登録指示に含まれる帳票IDの数「3」を履歴情報DB104に登録する(図7参照)。ステップS44の後、図11の例の手順の処理は終了する。
なお、ステップS34において操作種別が「送付」でない場合は、NO判定されてステップS40に進み、操作種別が「受取」であるか否かが判定される。操作種別が「受取」であれば(ステップS40でYES)、突合せ処理部110により突合せ処理が行われ(ステップS42)、その後、この「受取」操作の履歴の履歴情報DB104への登録が行われる(ステップS44)。操作種別が「受取」でなければ(ステップS40でNO)、突合せ処理(ステップS42)を省略して操作履歴の登録が行われる(ステップS44)。操作種別が「送付」でない場合のステップS40以降の処理の具体例は後述する。
以上、図8から図11を参照し、「送付」操作の履歴を管理サーバ10に登録する場合のクライアント端末20および管理サーバ10の処理の例を説明した。上述の例の処理により、纏めて送付される帳票の帳票IDのグループ(d001,d002,d003)に対して送付ID(s001)が付与され、この送付IDと各帳票IDとが対応づけられて管理サーバ10の履歴情報DB104に登録される。さらに、この送付IDを含む送付カバーシートが作成される。この送付カバーシートは、当該送付IDに対応するグループの帳票に添付されて送付されることになる。
[「受取」操作の履歴の登録]
上述の「送付」操作の履歴の登録の後、送付対象の1以上の帳票は、対応する送付IDを含む送付カバーシートを添付して送付先に対して送付される。帳票と送付カバーシートとを受け取ったユーザは、クライアント端末20を用いて、受け取った帳票に関する「受取」操作の履歴の登録を管理サーバ10に指示する。以下の説明では、一具体例として、A営業所のユーザ「userX」により、帳票ID「d001」,「d002」,「d003」の帳票と送付ID「s001」を含む送付カバーシートとがB営業所に送付され、これらの帳票および送付カバーシートを受け取ったB営業所のユーザ「userY」により、「受取」操作の履歴の登録指示が行なわれるとする。また、「受取」操作の履歴の登録指示が行なわれる時点で、管理サーバ10の履歴情報DB104には、図6の例の行a1,a2,a3に示すデータ内容が登録されているとする。
なお、「受取」操作の履歴の登録においてクライアント端末20および管理サーバ10のそれぞれで行われる処理の基本的な手順は、図8および図11を参照して説明した「送付」操作の履歴の登録の場合と同様であってよい。
B営業所のユーザ「userY」は、B営業所のクライアント端末20bの入力装置を用いて、操作履歴の登録を望む旨の入力を行う。この入力に応じて、クライアント端末20bは、図8の例の手順の処理を開始する。
本例では、図8のステップS10で、操作種別の選択を受け付ける表示画面(図3参照)において「受取」が選択される。ステップS12では、「受取」操作に応じた表示画面として、送付カバーシートに含まれる送付IDと、当該送付カバーシートと共に受け取った帳票の帳票IDと、の入力を受け付ける表示画面が表示装置に表示される。この表示画面の例を図12に表示す。図12の例の表示画面の領域r2は、送付IDの入力欄であり、領域r3は、帳票IDの入力欄である。また、図12の例の表示画面の「突合せ」ボタンは、受け取った送付カバーシートの送付IDに対応するグループの帳票と、受け取った帳票とが一致するか否かを確認する突合せ処理の実行の指示を受け付けるボタンである。図12の例の表示画面を確認したユーザ「userY」は、入力装置を用いて、「送付リストの登録番号」として領域r2に送付ID「s001」を入力し、「帳票の追跡番号」として帳票ID「d001」,「d002」,「d003」を入力し、「突合せ」ボタンを押下したとする(ステップS14)。ステップS14の入力を操作情報受付部204が受け付けると、履歴登録指示部206により、操作種別「受取」、帳票ID「d001」,「d002」,「d003」、および送付ID「s001」を含む履歴登録指示が管理サーバ10に対して行われる(ステップS16)。なお、本例の履歴登録指示は、さらに、操作日時「2010.6.4 12:55:31」、ユーザID「userY」、および操作場所「B営業所」を含むとする。
クライアント端末20bによるステップS16の履歴登録指示を受けて、管理サーバ10では、図11の例の手順に従い、帳票IDの突合せ処理および「受取」操作の履歴の登録処理が行われる。管理サーバ10の履歴登録部106は、まず、図11のステップS30で、履歴登録指示に含まれる操作種別が「受取」であることを特定し、ステップS32で登録条件を満たすか否かを判定する。本例では、登録条件を満たすと判定されて、ステップS34に進むとする。ステップS34では、ステップS30で特定された操作種別が「送付」でないことからNO判定されてステップS40に進む。ステップS40では、操作種別が「受取」であることからYES判定され、突合せ処理部110により突合せ処理(ステップS42)が行われる。
図13に、突合せ処理(図11のステップS42)の詳細手順の例を示す。図11のステップS42が開始されると、突合せ処理部110は、図13の例の手順を開始する。突合せ処理部110は、まず、クライアント端末20から取得した送付IDに対応するグループの帳票IDを履歴情報DB104から取得する(ステップS420)。送付IDに対応するグループの帳票IDとは、履歴情報DB104において、当該送付IDの値を含み、かつ操作種別が「送付」であるレコードの帳票IDである。本例では、クライアント端末20bからの履歴登録指示に含まれる送付IDは「s001」であり、履歴情報DB104には、図6の例の行a1〜a3のデータ内容が登録されている。このため、ステップS420で、送付ID「s001」および操作種別「送付」を含む3つのレコードの帳票ID「d001」,「d002」,「d003」が履歴情報DB104から取得される。
次に、突合せ処理部110は、クライアント端末20から取得した帳票IDと履歴情報DB104から取得した帳票IDとを比較する(ステップS422)。本例において、クライアント端末20からの履歴登録指示に含まれる帳票IDは、「d001」,「d002」,「d003」である。これらの帳票IDは、ステップS420で履歴情報DB104から取得された帳票IDと一致する。本例の場合、「送付」操作に係る帳票IDの帳票のすべてが送付先で実際に「受取」されたと言える。
突合せ処理部110は、ステップS422で帳票IDを比較した結果を表す情報を、出力処理部114を介してクライアント端末20に対して送信する(ステップS424)。ここでは、クライアント端末20から取得した帳票ID「d001」,「d002」,「d003」が、送付ID「s001」に対応するグループの帳票IDとして履歴情報DB104から取得された帳票IDと一致する旨を表す情報を送信する。ステップS424の後、管理サーバ10において、図13の例の手順の処理は終了し、処理は図11の例のステップS44に進む。
なお、ステップS424で管理サーバ10から送信された情報は、クライアント端末20において、例えば図14のような表示画面によって表示装置に表示される(図8のステップS18)。図14の例の表示画面では、「送付リストの登録番号」として、図8のステップS14で入力された送付ID「s001」が領域r4に表示されている。さらに、領域r5において、帳票ID「d001」,「d002」,「d003」のそれぞれについて、「○受け取りました」とのメッセージが表示されている。ここで、「○受け取りました」とは、管理サーバ10における図13のステップS422の比較の結果、クライアント端末20から取得された帳票IDと履歴情報DB104から取得された帳票IDとが一致する場合に、クライアント端末20で表示させるメッセージとして予め設定されたメッセージであるとする。図14の例の表示画面は、送付ID「s001」に対応する1回の「送付」操作で送付されるべき帳票のすべてが実際に「受取」されたことを表す。図14の例の表示画面を確認したユーザは、図14の例の表示画面の「登録」ボタンを押下し、「登録」ボタンが押下された旨を表す情報がクライアント端末20から管理サーバ10に対して送信される。これに応じて、管理サーバ10の履歴登録部106は、この「受取」操作の履歴を履歴情報DB104に登録する(図11のステップS44)。
本例では、図11のステップS44で、履歴登録部106は、この「受取」操作の履歴登録指示に含まれる帳票ID「d001」,「d002」,「d003」のそれぞれに対応する新たなレコードを履歴情報DB104において生成し、これらのレコードの各項目に、履歴登録指示に含まれる各項目の値を登録する(図6の行b1,b2,b3参照)。各レコードの送付IDの項目には、帳票と共に受取られた送付カバーシートに含まれる送付IDであって履歴登録指示に含まれていた送付IDの値「s001」が設定される。また、「受取状態」の項目には、図13のステップS422の比較の結果を表す値を登録する。図6の行b1,b2,b3を参照する本例では、各帳票ID「d001」,「d002」,「d003」の受取状態の項目の値として、送付IDに対応するグループの帳票IDと一致することを表す「受取りました」が登録されている。
[「確認」操作の履歴の登録]
本実施形態の例において、「受取」された帳票の内容を確認する操作が行われることがある。例えば、帳票を受け取ったユーザが当該帳票の内容を確認し、その内容を承認するか否かを判断することがある。送付される物品に貼付される帳票を扱う本システムの例では、ユーザは、帳票が貼付された物品の中身と当該帳票の内容とが整合するか否かを確認する。このような「確認」操作の履歴も管理サーバ10の履歴情報DB104に登録してよい。ここでは、上述の「受取」操作の履歴の登録の例においてB営業所で受け取られた帳票(帳票ID「d001」,「d002」,「d003」)について、その内容をユーザが確認し、この「確認」操作の履歴を登録する場合のクライアント端末20および管理サーバ10の処理の例を説明する。この「確認」操作の履歴の登録指示が行われる時点で、管理サーバ10の履歴情報DB104には、図6の例の表の行a1〜a3,b1〜b3に示す操作履歴が登録されているとする。また、クライアント端末20および管理サーバ10のそれぞれにおける基本的な処理は、上述の「送付」操作および「受取」操作の場合と同様、図8および図11の例の手順に従って行われるとする。
「確認」操作の履歴を登録することを望む場合、クライアント端末20のユーザは、図8の例の手順のステップS10で図3の例の表示画面が表示されると、操作種別「確認」を選択する。この選択に応じて、クライアント端末20の表示処理部208は、帳票IDの入力および確認の結果の入力を受け付けるための表示画面を表示装置に表示させる(図8のステップS12)。この表示画面の例を図15に示す。図15の例の表示画面の領域r6は、帳票IDの入力欄である。ユーザは、確認の対象の帳票IDを領域r6に入力する。また、破線で囲まれた領域r7では、帳票の内容確認の結果として「承認」および「保留」の一方の選択が受け付けられる。ユーザは、帳票の内容を確認した結果、その内容を承認する場合は「承認」を選択し、承認しない場合は「保留」を選択する入力を行う。
図15の例の表示画面においてユーザが帳票IDおよび内容確認の結果を入力すると(図8のステップS14)、クライアント端末20の履歴登録指示部206は、入力された帳票IDおよび内容確認の結果を含む履歴登録指示を管理サーバ10に対して送信する(ステップS16)。本例では、履歴登録指示部206は、操作種別として、「確認」操作の結果である「承認」または「保留」を履歴登録指示に含める。例えば、図15では、領域r6に帳票ID「d002」が入力されており、確認の結果として「承認」が選択されていることから、帳票ID「d002」および操作種別「承認」を含む履歴登録指示が管理サーバ10に対して送信される。なお、本例では、この履歴登録指示は、操作日時「2010.6.4 16:12:45」、ユーザID「userY」、および操作場所「B営業所」をさらに含むとする。
ステップS16の履歴登録指示をクライアント端末20から受信した管理サーバ10において、履歴登録部106は、図11の例の手順に従い、この操作の履歴を履歴情報DB104に登録する。図11のステップS30では、操作種別が「承認」であることが特定され、ステップS32では、登録条件を満たしてYES判定されて処理がステップS34に進むとする。本例では、操作種別が「送付」でなく(ステップS34でNO)、「受取」でもない(ステップS40でNO)ことから、ステップS36,S38,S42のいずれの処理も行われず、ステップS44で操作履歴の登録が行われる。本例では、クライアント端末20からの履歴登録指示は、帳票ID「d002」、操作種別「承認」、操作日時「2010.6.4 16:12:45」、ユーザID「userY」、および操作場所「B営業所」を含む。これらの情報を用いて、履歴登録部106は、履歴情報DB104において帳票ID「d002」に対応する新たな情報レコードを生成すると共に、当該情報レコードの各項目に、履歴登録指示に含まれる各項目の値を設定する(図6の例の行c1参照)。
以上、帳票ID「d002」の帳票の内容が「承認」される場合を具体例にとり「確認」操作の履歴の登録の処理の例を説明した。複数の帳票に対して「確認」操作を行う場合、各帳票の帳票IDについて、上記と同様の処理を繰り返して実行すればよい。図6の表の行c2は、上記と同様の処理により、帳票ID「d003」の帳票の内容が「承認」されて履歴情報DB104に登録される操作履歴の例である。また、図6の表の行c3は、図15の例の表示画面において帳票ID「d001」の帳票の内容の確認の結果として「保留」が選択されて、上記と同様の処理によって履歴情報DB104に登録される操作履歴の例である。
[「送付」操作の対象の帳票と「受取」操作の対象の帳票とが一致しない場合]
以上で説明した「送付」操作および「受取」操作の例では、「送付」操作の対象の帳票のすべてが送付先で実際に「受取」される。しかしながら、「送付」操作を行ったユーザによるミスや、帳票の移送の途中でのトラブルなど、何らかの事情により、「送付」操作の対象の帳票が実際には「受取」されなかったり、「送付」操作の対象の帳票と異なる帳票が「受取」されたりする状況も起こり得る。このような状況は、管理サーバ10の突合せ処理部110による突合せ処理(図11のステップS42,図13)の結果をクライアント端末20に表示させることでユーザに把握され得る。
例えば、上述の帳票ID「d001」,「d002」,「d003」の帳票を受け取ったB営業所のユーザ「userY」が、受け取った帳票のうち帳票ID「d002」,「d003」の帳票と、他の3つの帳票(帳票IDはそれぞれ「d004」,「d005」,「d006」)とを纏めてC営業所に対して送付しようとする場合を考える。「送付」操作の履歴の登録について上記で説明した処理と同様の処理により、クライアント端末20において、「送付」操作が選択され(図8のステップS10)、帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」が入力されたとする(ステップS12,S14)。この入力に応じて、操作種別「送付」および帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」を含む履歴登録指示が行われ(ステップS16)、管理サーバ10において、送付ID「s002」が付与されてクライアント端末20に返送されたとする(図11のステップS30,S32でYES,S34でYES,S36,S38)。送付ID「s002」を管理サーバ10から受信したクライアント端末20は、図8のステップS18で、例えば図16のような表示画面を表示装置に表示させる。図16の例の表示画面は、この「送付」操作に対して管理サーバ10が付与した送付ID「s002」、「送付」操作の対象である各帳票ID、および各帳票IDに対応づけて帳票情報DB100に登録された「名称」(管理サーバ10から送信される)を表示する。図16の例の表示画面の「送付カバーシート印刷」ボタンが押下されると、クライアント端末20の送付カバーシート出力部210により、図16に示される送付ID「s002」を含む送付カバーシートが印刷される(図8のステップS20でYES,S22)。また、管理サーバ10の履歴登録部106は、各帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」について「送付」操作の履歴を履歴情報DB104に登録する(図11のステップS44)。このとき登録される操作履歴の例を図6の表の行d1〜d5に示す。行d1〜d5のレコードの送付IDは「s002」である。また、履歴登録部106は、送付ID「s002」に対応づけて、履歴登録指示に含まれる帳票IDの数「5」を履歴情報DB104に登録する(図7参照)。
各帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」の「送付」操作の履歴の登録の後、ユーザ「userY」が、誤って、登録した帳票IDに含まれない帳票ID「d001」の帳票と、登録した帳票IDの一部である帳票ID「d002」,「d004」,「d006」の帳票とを纏めて、送付ID「s002」を含む送付カバーシートと共にC営業所に対して送付したとする。そして、これらの帳票および送付カバーシートを受け取ったC営業所のユーザ「userZ」は、「受取」操作の履歴の登録指示を行う。ここでは、クライアント端末20において、図12の例の表示画面の領域r2に、受け取った送付カバーシートの送付ID「s002」を入力し、領域r3に、受け取った帳票の帳票ID「d001」,「d002」,「d004」,「d006」を入力する(図8のステップS10〜S14)。さらに、図12に示す「突合せ」ボタンが押下されると、入力された送付IDおよび帳票IDと操作種別「受取」を含む履歴登録指示がクライアント端末20から管理サーバ10に対して送信され、管理サーバ10において、突合せ処理および「受取」操作の履歴の登録が行われる(図11,図13)。操作種別が「受取」であることから、突合せ処理部110により突合せ処理が開始され(図11のステップS40でYES,S42,図13)、クライアント端末20から受け取った送付ID「s002」に対応するグループの帳票IDが履歴情報DB104から取得される(ステップS420)。本例では、図6の行d1〜d5を参照し、送付ID「s002」および操作種別「送付」を含むレコードの帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」が履歴情報DB104から取得される。履歴情報DB104から取得したこれらの帳票IDと、クライアント端末20から取得した帳票ID「d001」,「d002」,「d004」,「d006」とを比較すると(ステップS422)、クライアント端末20から取得した帳票ID「d001」は履歴情報DB104から取得した帳票IDに含まれず、履歴情報DB104から取得した帳票ID「d003」,「d005」はクライアント端末20から取得した帳票IDに含まれないことがわかる。また、帳票ID「d002」,「d004」,「d006」は、クライアント端末20から取得され、かつ、履歴情報DB104から取得されている。さらに、突合せ処理部110は、クライアント端末20から取得した送付ID「s002」に対応づけて履歴情報DB104に登録された件数「5」(図7参照)と、クライアント端末20から取得した帳票IDの個数「4」とを比較し、これらが一致しないことを特定する。以上のような比較の結果を、ステップS424で管理サーバ10はクライアント端末20に対して送信する。
図17に、ステップS424で管理サーバ10が送信した比較の結果を受信したクライアント端末20で表示される(図8のステップS18)表示画面の例を示す。図17の例の表示画面の領域r8には、送付ID「s002」が表示されている。また、領域r9には、各帳票IDについての管理サーバ10における突合せ処理の結果が表示されている。図17の領域r9を参照し、クライアント端末20からの履歴登録指示に含まれていた帳票ID「d001」,「d002」,「d004」,「d006」に加えて、クライアント端末20からの履歴登録指示に含まれていなかったけれども突合せ処理において履歴情報DB104から取得された帳票ID「d003」,「d005」が表示されている。さらに、帳票ID「d001」については、送付ID「s002」に対応するグループに含まれていない(履歴情報DB104から取得されなかった)ことを表すメッセージ「×リストに含まれていません」が表示されている。帳票ID「d002」,「d004」,「d006」については、送付ID「s002」に対応するグループに含まれている帳票IDであるため、メッセージ「○受取りました」が表示されている。また、帳票ID「d003」,「d005」については、送付ID「s002」に対応するグループに含まれているにもかかわらず、「受取」操作の履歴登録指示に含まれていない帳票IDであることを表すメッセージ「×受取っていません」が表示されている。また、領域r10には、送付ID「s002」に対応するグループに含まれる帳票IDの数と履歴登録指示に含まれる帳票IDの数との不一致を表すメッセージ「件数が一致しません」が表示されている。
図17のような表示画面を確認したユーザは、自身が受取った帳票のうち、受取るはずでない帳票(帳票ID「d001」)、送付した者の意図通りに受取った帳票(帳票ID「d002」,「d004」,「d006」)、および、受取るはずであるのに受取っていない帳票(帳票ID「d003」,「d005」)を把握する。図17の例の表示画面においてユーザが「登録」ボタンを押下すると、その旨を表す情報がクライアント端末20から管理サーバ10に対して送信され、これに応じて、管理サーバ10の履歴登録部106は、「受取」操作の履歴を履歴情報DB104に登録する(図11のステップS44)。本例では、クライアント端末20からの履歴登録指示に含まれていた帳票IDだけでなく、突合せ処理において履歴情報DB104から取得されたけれども履歴登録指示には含まれていなかった帳票IDについても、履歴登録部106は、履歴情報DB104において新たな情報レコードを生成し、各項目の値を設定する。図6の表の行e1〜e6は、このとき登録される履歴の例を示す。図6の表の行e1〜e6を参照すると、各帳票IDに対応づけて、突合せ処理の結果を表す情報が「受取状態」の項目の値として設定される。この「受取状態」の項目の値は、図17の例の表示画面の領域r9において各帳票IDについて表示されるメッセージに対応する。
[「返却」操作の履歴の登録]
本実施形態の例において、ユーザは、一旦受取った帳票を送付元に返却することがある。例えば、上述の例の図6の行e1に示す履歴(帳票ID「d001」,操作種別「受取」,受取状態「リストに含まれていません」)の場合のように、受取るはずのない帳票を受取った場合、ユーザは、その帳票を送付元に送り返すことで返却する。以下、このような帳票の「返却」操作の履歴を登録する場合のクライアント端末20および管理サーバ10の処理の例を説明する。本例でも、クライアント端末20および管理サーバ10のそれぞれの処理の基本的な手順は、上述の各例と同様、図8および図11に例示する手順を用いればよい。また、以下では、図6の行e1に示す履歴に係る帳票(帳票ID「d001」)を受取ったC営業所のユーザ「userZ」が当該帳票を送付元のB営業所に「返却」する場合を例にとり説明する。
ユーザ「userZ」がクライアント端末20cにおいて「返却」操作の履歴の登録を望む旨の入力を行なうことで、図8の例の手順の処理が開始されて図3の例の表示画面が表示される。ユーザは、「返却」操作を選択する(ステップS10)。この入力を受け付けたクライアント端末20cの操作情報受付部204は、表示処理部208に依頼して、「返却」操作の対象の帳票IDの入力を受け付ける表示画面を表示させる(ステップS12)。ここでは、図18に例示する表示画面により帳票IDの入力を受け付けるとする。図18の例の表示画面は、「返却」対象の帳票の帳票IDの入力欄である領域r11と、「返却」対象の帳票に添付された送付カバーシートの送付IDの入力欄である領域r12とを含む。本例では、「返却」対象の帳票の帳票IDは「d001」であり、この帳票に添付された送付カバーシートの送付IDは「s002」である(図6の行e1参照)。よって、図18では、領域r11に帳票ID「d001」、領域r12に送付ID「s002」が入力されている。帳票IDおよび送付IDの入力を操作情報受付部204が受け付けると(図8のステップS14)、履歴登録指示部206により、操作種別「返却」、帳票ID「d001」、および送付ID「s002」を含む履歴登録指示が管理サーバ10に対して送信される(ステップS16)。
クライアント端末20からの履歴登録指示に応じて、管理サーバ10は、図11の例の手順に従い、この「返却」操作の履歴を履歴情報DB104に登録する。ここで登録される履歴の例を図6の表の行f1に示す。本例では、管理サーバ10の履歴登録部106は、操作種別が「返却」である場合、その履歴に対応する履歴情報DB104中のレコードの受取状態の項目の値を「返却しました」に設定する。管理サーバ10は、例えば、「返却」操作の履歴の登録が完了した旨をクライアント端末20に対して通知し、クライアント端末20において、その旨を表示させてもよい(図8のステップS18)。
[操作履歴の検索および表示]
以上では、図3に例示する操作種別「送付」,「受取」,「確認」,「返却」のそれぞれについて操作の履歴を管理サーバ10の履歴情報DB104に登録する場合の処理の例を説明した。本実施形態の例のシステムは、上述の各例のような履歴の登録により生成される履歴情報DB104中の操作履歴を種々の検索条件に従って検索し、その検索結果をユーザに提示する処理を行う。
例えば、クライアント端末20の履歴検索指示部212は、ユーザによる検索条件の入力を受け付けて、この検索条件を含む検索指示を管理サーバ10に対して送信する。この検索指示を受信した管理サーバ10の履歴検索部112は、受信した検索条件を満たす操作履歴を履歴情報DB104から検索し、その検索の結果を出力処理部114によりクライアント端末20に返送する。
一具体例として、履歴情報DB104において図6の表の行a1から行f1までのデータ内容が登録された時点(つまり、上述の帳票ID「d001」の「返却」操作の履歴が登録された時点)で、クライアント端末20の履歴検索指示部212において、「送付ID「s002」の送付カバーシートと共に「受取」された各帳票の最新の「受取状態」」という検索条件が受け付けられたとする。履歴検索指示部212は、この検索条件を含む検索指示を管理サーバ10に対して送信し、これに応じて、管理サーバ10の履歴検索部112は、前述の検索条件を満たす操作履歴を履歴情報DB104から検索する。
履歴検索部112による検索は、例えば以下の手順により行えばよい。履歴検索部112は、まず、履歴情報DB104において、送付IDが「s002」であり、かつ、受取状態の項目に空でない値が設定されているレコードを特定する。本例では、図6の表の行e1〜e6,f1の7個のレコードが特定される。さらに、履歴検索部112は、特定したレコードに含まれる各帳票IDについて、操作日時の値が最新であるレコードを、特定したレコードの中から選択して検索結果とする。特定したレコードにおいて、ある帳票IDを含むレコードが1つしかなければ、当該帳票IDについては当該レコードを選択すればよい。また、特定したレコードにおいて、ある帳票IDを含むレコードが複数存在すれば、当該帳票IDを含む複数のレコードのうち操作日時の値が最新のレコードを選択すればよい。図6の表の行e1〜e6,f1の7個のレコードが特定される。本例では、帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」を含むレコードはそれぞれ1つだけ(行e2〜e6参照)なので、これらの帳票IDを含む各レコードが検索結果として選択される。また、帳票ID「d001」を含むレコードは2つ存在する(行e1,f1)ことから、これらのレコードのうち操作日時が最新であるレコード(行f1)を検索結果として選択する。さらに、履歴検索部112は、各帳票IDについて検索結果として選択したレコードの「受取状態」の項目の値を、出力処理部114を介してクライアント端末20に返す。
履歴検索部112の検索結果を受取ったクライアント端末20の表示処理部208は、ユーザが入力した検索条件に従った検索結果として、例えば、図19に例示する表示画面を表示装置に表示させる。図19の例の表示画面には、送付ID「s002」と、各帳票ID「d001」,「d002」,「d004」,「d006」,「d003」,「d005」について検索結果として選択されたレコードに含まれる受取状態の値とが表示されている。より詳細には、帳票ID「d001」については、受取状態「返却しました」(図6の行f1参照)、帳票ID「d002」,「d004」,「d006」については、受取状態「受取りました」(行e2〜e4参照)、帳票ID「d003」,「d005」については、受取状態「受取っていません」(行e5,e6参照)が表示されている。図19の例のような表示により、ユーザは、例えば、受取るはずでないのに受取った帳票ID「d001」の帳票に対して「返却」操作が行われたことを把握する。
以上では送付IDを含む検索条件の例を説明したが、他の例では、帳票IDを含む検索条件を用いてもよい。例えば、ユーザは、図19の例の表示画面で「受取っていません」との受取状態が表示されている帳票ID「d003」,「d005」の帳票に対する操作の履歴を確認することを望む場合がある。この場合、ユーザは、クライアント端末20において、例えば、「帳票ID「d003」,「d005」の操作履歴」という検索条件を入力して、この検索条件を含む検索指示を履歴検索指示部212により管理サーバ10に対して送信させればよい。この検索指示に応じて、管理サーバ10の履歴検索部112は、履歴情報DB104において各帳票ID「d003」,「d005」を含むレコードを検索し、検索結果のレコードがクライアント端末20に返送される。図6の表の行a1〜行f1に例示するレコードが履歴情報DB104に登録されている場合、この検索結果として、帳票ID「d003」を含む行a3,b3,c2,d2,e5に例示する内容と、帳票ID「d005」を含む行d4,e6に例示する内容と、が検索結果としてクライアント端末20に返送されて表示される。また例えば、各帳票ID「d003」,「d005」の操作履歴のすべてではなく、最新のものだけを検索させるような検索条件を用いてもよい。この例では、検索結果として、各帳票IDを含むレコードのうち操作日時の値が最新のレコードの内容だけがクライアント端末20に返送される。
操作履歴の検索および表示は、クライアント端末20からの検索指示に応じて行なわれるだけでなく、管理サーバ10の突合せ処理部110による突合せ処理の結果に応じて行われてもよい。例えば、図17の例の突合せ処理の結果を参照し、「受取りました」以外の結果が得られた帳票(帳票ID「d001」,「d003」,「d005」)について、各帳票IDの操作履歴を履歴情報DB104から検索して取得し、取得した操作履歴をクライアント端末20に送信してもよい。クライアント端末20は、例えば、受信した操作履歴を図17の例の突合せ処理の結果と共に表示させる。このような表示により、「送付」操作の履歴を登録したユーザの意図に反して「受取」された帳票および当該ユーザの意図に反して「受取」されなかった帳票の操作履歴が、「受取」操作の履歴の登録を指示したユーザに提示される。
[登録条件を満たさない場合の処理の例]
ここでは、操作の履歴の登録の際に管理サーバ10で行われる図11の例の手順のステップS32の判定処理の例およびステップS32でNO判定された場合の処理の例を説明する。説明のための一具体例として、登録条件は、「履歴情報DB104に登録済みの操作履歴の中に、履歴登録指示の対象の帳票ID、操作種別、ユーザID、および操作場所の組合せと同じ組合せの操作履歴が存在しない」という条件であるとする。また、管理サーバ10の履歴情報DB104には、図6の表の行a1〜f1までのデータ内容の履歴が登録されているとする。
B営業所のユーザ「userY」がC営業所に対して送付することを意図していたにもかかわらず、実際には送付されなかった帳票ID「d003」(図6の表の行d2,e5参照)について、このユーザ「userY」が再度「送付」操作の履歴の登録を指示した場合を考える。クライアント端末20においてユーザの入力を受け付けて履歴登録指示を行うまでの処理の手順は、上述の「送付」履歴の登録の例で説明した処理と同様である。本例において、クライアント端末20からの履歴登録指示は、帳票ID「d003」、操作種別「送付」、ユーザID「userY」、および操作場所「B営業所」を含む。この履歴登録指示を受取った管理サーバ10において、図11の例の手順のステップS32で、登録条件判定部1060は、履歴登録指示に含まれる情報が登録条件を満たすか否かを判定する。登録条件判定部1060は、履歴情報DB104のデータ内容(図6の表の行a1〜f1)を参照し、履歴登録指示に含まれる帳票ID「d003」、操作種別「送付」、ユーザID「userY」、および操作場所「B営業所」の組合せと同一の組合せを含むレコードを検索する。本例では、図6の行d2に示すレコードが該当する。よって、上述の例の登録条件は満たされない。したがって、本例では、図11のステップS32でNO判定されてステップS46に進む。ステップS46で、履歴登録部106は、現在の処理対象の履歴登録指示に従った登録処理の可否を確認する。
本例では、ステップS46で、履歴登録部106は、履歴登録指示に係る帳票ID「d003」について同様の「送付」操作がすでに登録済みであることを表す情報を、出力処理部114を介してクライアント端末20に対して送信する。履歴登録部106は、さらに、登録済みの「送付」操作に対応する送付ID「s002」(図6の行d2参照)および帳票ID「d003」に対応づけて帳票情報DB100に登録された名称「CCC」(図5参照)も送信する。図20は、履歴登録部106が送信した情報を受信したクライアント端末20において表示される表示画面の例である。図20の例の表示画面には、帳票ID「d003」およびその名称「CCC」が表示され(領域r13)、「帳票d003は送付済みの状態です」とのメッセージおよび送付ID「s002」が表示されている。
図20の例の表示画面を確認したユーザは、クライアント端末20の入力装置を用いて「登録する」ボタンまたは「登録しない」ボタンを押下する。「登録する」および「登録しない」のどちらのボタンが押下されたかを表す情報がクライアント端末20から管理サーバ10に対して送信される。「登録しない」ボタンが押下された場合、管理サーバ10において操作履歴を登録することなく、図11の例の手順を終了する(ステップS48でNO判定)。
図20の例の表示画面の「登録する」ボタンが押下された場合、管理サーバ10は、帳票ID「d003」について登録済みの「送付」操作に対応する送付ID「s002」のグループに含まれる帳票のうち帳票ID「d003」以外の各帳票(帳票ID「d002」,「d004」,「d005」,「d006」)について最新の受取状態を履歴情報DB104から取得する。本例では、帳票ID「d002」,「d004」,「d006」について受取状態「受取りました」が取得され(図6の行e2〜e4参照)、帳票ID「d005」について受取状態「受取っていません」が取得される(行e6参照)。さらに、管理サーバ10は、これらの各帳票の帳票IDに対応づけられた「名称」を帳票情報DB100(図5参照)から取得する。そして、取得した受取状態および名称をクライアント端末20に送信する。この受取状態および名称を受信したクライアント端末20で表示される表示画面の例を図21に示す。
図21の例の表示画面には、履歴登録指示に係る帳票ID「d003」およびこれに対応する名称「CCC」が表示され(領域r14)、かつ、登録済みの「送付」操作に対応する送付ID「s002」と、この送付ID「s002」のグループに含まれる帳票ID「d002」,「d004」,「d005」,「d006」それぞれの名称および受取状態と、が表示されている。また、「上記の内容で登録しますか。」とのメッセージの下方に、「はい」ボタンおよび「いいえ」ボタンが表示されている。図21の例の表示画面を確認したユーザは、入力装置を用いて「はい」または「いいえ」のボタンを押下し、いずれのボタンが押下されたかを表す情報がクライアント端末20から管理サーバ10に対して送信される。「はい」ボタンが押下された場合、管理サーバ10において、帳票ID「d003」について操作種別を「再送付」として図11の例のステップS34以降の処理が実行されて履歴の登録が行われる(ステップS48でYES判定)。「いいえ」ボタンが押下された場合、管理サーバ10において操作履歴の登録を行わずに図11の例の手順の処理は終了する(ステップS48でNO判定)。
ここでは、図21の例の表示画面において、帳票ID「d005」の受取状態「受取っていません」を確認したユーザは、「いいえ」ボタンを押下したとする。「いいえ」ボタンの押下に応じて、管理サーバ10は、図11の例の手順の処理を終了する。その後、このユーザは、帳票ID「d003」だけでなく、受取状態が「受取っていません」であった帳票ID「d005」の帳票もC営業所に対して送付する。この「送付」操作の履歴の登録のため、ユーザは、上述の例と同様に、クライアント端末20において帳票ID「d003」,「d005」を対象として「送付」操作の履歴の登録を指示する。このとき、クライアント端末20の履歴登録指示部206が管理サーバ10に対して送信する履歴登録指示は、帳票ID「d003」,「d005」、操作種別「送付」、ユーザID「userY」、および操作場所「B営業所」を含む。この履歴登録指示に応じて、管理サーバ10において、上述と同様の登録条件判定処理(図11のステップS32)が行われる。帳票ID「d003」,「d005」のいずれについても、同じユーザIDおよび操作場所を含む「送付」履歴が履歴情報DB104中に登録済みであることから(図6の行d2,d4参照)、図11のステップS32でNO判定され、ステップS46で、上記と同様に、登録の可否を確認する処理が行われる。本例においても、ステップS46で、図20および図21に例示したのと同様の表示画面がクライアント端末20に表示される。ただし、図20の領域r13および図21の領域r14において、帳票ID「d003」,「d005」およびこれらに対応する名称「CCC」,「EEE」が表示され、図21では、履歴登録指示の対象でない帳票ID「d002」,「d004」,「d006」の受取状態「受取りました」が表示されるとする。本例では、図20で「登録する」ボタンが押下され、かつ、図21で「はい」ボタンが押下される。これに応じて、管理サーバ10において、帳票ID「d003」,「d005」について履歴登録指示に従った履歴の登録が行われる。本例では、履歴登録指示に係る「送付」操作に対し、すでに送付ID「s002」が付与されているため、管理サーバ10は、新たな送付IDを付与することなく、操作種別を「送付」から「再送付」に置き換えて履歴の登録を行う。このように履歴情報DB104に登録される履歴の例を図6の行g1,g2に示す。行g1,g2を参照し、帳票IDの値は、それぞれ、「d003」,「d005」であり、操作種別の値はいずれも「再送付」、送付IDの値はいずれも「s002」である。
操作種別を「再送付」として履歴の登録を行う場合、本例の管理サーバ10は、履歴登録指示の対象の帳票IDおよびその名称と、当該帳票IDに関して付与済みの送付IDと、当該送付IDのグループに含まれる他の帳票IDの受取状態および名称とをクライアント端末20に対して送信する。このように送信された情報を受信すると、クライアント端末20では、「再送付」において帳票に添付する送付カバーシートの内容として、管理サーバ10から受信した情報を表示させる。本例では、図22に示す表示画面が表示されるとする。図22の例の表示画面には、履歴登録指示の対象の帳票ID「d003」,「d005」およびこれらに対応する名称と、付与済みの送付ID「s002」が表示されている。さらに、送付ID「s002」のグループに含まれる他の帳票ID「d002」,「d004」,「d006」について「受取」操作が完了していることを表すメッセージ「以下は受取済みです」と共に、各帳票IDに対応する名称が表示されている。図22の例の表示画面において「送付カバーシート印刷」ボタンが押下されると、クライアント端末20の送付カバーシート出力部210により、図22に例示する内容を印刷した送付カバーシートが出力される。この送付カバーシートは、帳票ID「d003」,「d005」の帳票に添付されて送付先のC営業所へ送付される。
上述のように「再送付」された帳票および送付カバーシートを受取ったユーザの指示に応じて、上記で説明した「受取」操作の履歴の登録の例と同様、管理サーバ10の突合せ処理部110は、「受取」操作に係る帳票ID「d003」,「d005」および送付ID「s002」について突合せ処理を行う(図11のステップS42,図13)。本例では、図13のステップS420で、送付ID「s002」および操作種別「送付」のレコードの帳票ID「d002」,「d003」,「d004」,「d005」,「d006」が履歴情報DB104から取得される。これらの帳票IDを、クライアント端末20から取得された帳票ID「d003」,「d005」と比較すると(ステップS422)、帳票ID「d003」,「d005」は、いずれも、履歴情報DB104から取得された帳票IDに含まれる。また、履歴情報DB104から取得された帳票IDのうち、クライアント端末20から取得されていないもの(「d002」,「d004」,「d006」)の受取状態を履歴情報DB104で検索すると、いずれも「受取りました」である(図6の表の行e2〜e4参照)。管理サーバ10は、帳票ID「d003」,「d005」についての比較の結果およびその他の帳票IDの受取状態をクライアント端末20に対して送信する(ステップS424)。これに応じてクライアント端末20で表示される表示画面の例を図23に示す。図23の例の表示画面では、履歴登録指示に係る帳票ID「d003」,「d005」についての比較結果「○受取りました」が表示され(領域r15)、かつ、送付ID「s002」のグループに含まれる他の帳票ID「d002」,「d004」,「d006」の受取状態が表示されている。図23の例の表示画面の「登録」ボタンが押下されると、その旨がクライアント端末20から管理サーバ10に対して通知され、履歴登録部106により帳票ID「d003」,「d005」について「受取」操作の履歴が履歴情報DB104に登録される。この履歴の例を図6の行h1,h2に示す。
以上では、登録条件が「履歴情報DB104に登録済みの操作履歴の中に、履歴登録指示の対象の帳票ID、操作種別、ユーザID、および操作場所の組合せと同じ組合せの操作履歴が存在しない」という条件である場合の例を説明した。他の例では、操作種別に応じた登録条件を設定してもよい。例えば、「返却」操作の登録条件として、「履歴登録指示に係る帳票IDについて「受取」操作の履歴が履歴情報DB104中に存在する」という条件を設定しておく。通常は「受取」されていない帳票を「返却」することはないため、このような条件を「返却」操作の履歴の登録条件として設定することが考えられる。
[変形例等]
以上で説明した実施形態の例は、本発明の実施の形態を限定するものではなく、上述の例の他にも各種の変形例があってよい。例えば、帳票情報DB100および履歴情報DB104のデータ内容の具体的な態様は上述の例に限られない。帳票情報DB100および履歴情報DB104において図5〜図7に示す例と異なる項目を含むデータ内容を登録してもよい。例えば、履歴情報DB104において、「受取状態」の登録を省略してもよい。履歴情報DB104に受取状態を登録しない場合も、突合せ処理の結果は上述と同様に表示してよい(図14,図17)。
また、上述の実施形態の例では、突合せ処理の結果は、「受取」操作の履歴の登録を指示したユーザのクライアント端末20で表示される。変形例では、管理サーバ10は、突合せ処理の結果を予め設定された通知先に通知する処理を行ってもよい。例えば、各ユーザIDまたは各操作場所に対応づけて通知先を予め登録しておき、突合せ処理で用いられた送付IDに対応する「送付」操作の履歴におけるユーザIDまたは操作場所に対応する通知先に対して、突合せ処理の結果を通知する。通知先は、電子メールアドレスやファクシミリ番号などであってよい。通知先として電子メールアドレスが登録されていれば突合せ処理の結果を含む電子メールを当該電子メールアドレス宛に送信し、ファクシミリ番号が登録されていれば突合せ処理の結果を含む文書をファクシミリ送信すればよい。また、各ユーザIDまたは各操作場所に対して、複数の通知先を登録しておいてもよい。例えば「送付」操作の履歴を登録したユーザに突合せ処理の結果が通知されると、当該ユーザは、自身が意図したとおりに帳票が「受取」されたか否かを把握することになる。また、突合せ処理の結果の通知は、「送付」操作を行ったユーザの意図と異なる「受取」操作が行われた場合にのみ行ってもよい。つまり、「送付」操作の対象の帳票と「受取」操作の対象の帳票とがすべて一致する場合は通知を行わず、一致しない帳票が存在する場合にのみ通知を行うようにしてもよい。なお、突合せ結果の通知を行う変形例では、「送付」操作の対象の帳票と「受取」操作の対象の帳票との間で整合しない帳票の操作履歴を履歴情報DB104から取得し、この操作履歴を突合せ結果と共に通知してもよい。
また、上述の実施形態の例では、各帳票の帳票IDをクライアント端末20が生成して付与するが、変形例では、管理サーバ10が帳票IDを付与する構成としてもよい。この変形例では、クライアント端末20の帳票生成部200は、新たな帳票を生成する際に、管理サーバ10に対して新たな帳票IDの生成を依頼する。この依頼を受けて、管理サーバ10は、システム内で未登録の新たな帳票IDを生成してクライアント端末20に返送する。この帳票IDを受信したクライアント端末20の帳票生成部200は、受信した帳票IDを印刷した新たな帳票を生成する。この変形例でも、上述の実施形態の例の各種の処理は上記と同様に実行してよい。
また、一変形例では、送付ID付与部108を管理サーバ10に設ける代わりに、クライアント端末20に設けてもよい。この変形例では、クライアント端末20において、「送付」操作の履歴の登録の指示を受け付けたときに、当該「送付」操作に対応する送付IDを生成し、この送付IDと1以上の帳票IDとを含む履歴登録指示を管理サーバ10に送信する。管理サーバ10では、自ら送付IDを付与する代わりに、履歴登録指示に含まれる送付IDを履歴情報DB104において当該送付操作の履歴のレコードに登録すればよい。この変形例において、履歴登録指示に係る「送付」操作に関してすでに送付IDが付与済みである場合(登録条件が満たされない)、登録の可否を確認する処理(図11のステップS46)において、図20,図21を参照して説明した上述の例と同様に、付与済みの送付IDを管理サーバ10からクライアント端末20に送信して、登録の可否を問合わせる。そして、登録が許可された場合、図22を参照する上述の例と同様、管理サーバ10は、クライアント端末20によって付与されて履歴登録指示に含まれていた送付IDを破棄して、付与済みの送付IDを用いて「再送付」操作の履歴を登録する。
また、上述の実施形態および各種の変形例のシステムは、帳票を用いた業務の手順を管理するワークフローシステムと連携してもよい。例えば、操作履歴の履歴情報DB104への登録を行うときに、その登録内容をワークフローシステムに対して通知し、ワークフローシステムにおいて、通知された操作履歴を用いて業務の管理に必要な処理を実行することが考えられる。例えば、ワークフローシステムにおいて、送付された帳票の受取が適切に行われたか否かを管理する場合に、本実施形態の例のシステムが突合せ処理の結果を通知することで、ワークフローシステムにおける受取の確認処理が行われる。あるいは、例えば、ワークフローシステムが帳票に対する承認の有無を管理する場合、本実施形態の例のシステムにおいて操作種別「承認」または「保留」の操作履歴をワークフローシステムに通知すると、ワークフローシステムにおける承認の確認処理が行われる。
以上で説明した管理サーバ10は、典型的には、汎用のコンピュータにて上述の管理サーバ10の各部の機能または処理内容を記述したプログラムを実行することにより実現される。コンピュータは、例えば、ハードウエアとして、図24に示すように、CPU(中央演算装置)80、メモリ(一次記憶)82、各種I/O(入出力)インタフェース84等がバス86を介して接続された回路構成を有する。また、そのバス86に対し、例えばI/Oインタフェース84経由で、HDD(ハードディスクドライブ)88やCDやDVD、フラッシュメモリなどの各種規格の可搬型の不揮発性記録媒体を読み取るためのディスクドライブ90が接続される。このようなドライブ88又は90は、メモリに対する外部記憶装置として機能する。実施形態の処理内容が記述されたプログラムがCDやDVD等の記録媒体を経由して、またはネットワーク経由で、HDD88等の固定記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。固定記憶装置に記憶されたプログラムがメモリに読み出されCPUにより実行されることにより、実施形態の処理が実現される。クライアント端末20についても同様である。
なお、以上では、管理サーバ10を1台のコンピュータにより実現する例の実施形態を説明したが、管理サーバ10の上述の例の各種の機能を複数のコンピュータに分散させて実現してもよい。