JP5574532B2 - 熱伝導性シリコーンゴム複合シート - Google Patents

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Description

本発明は、発熱性電子部品と放熱フィン等の放熱部品との間に介装される部材として好適な熱伝導性シリコーンゴム複合シートに関し、特に電気絶縁性及び熱伝導性が良好であると共に、強度、柔軟性及び粘着性にも富んだ、熱伝導性シリコーンゴム複合シートに関する。
従来、パワートランジスタ、MOSトランジスター、FET、サイリスタ、整流器、トランス等の発熱性電子・電気部品の放熱部材用に電気絶縁性の熱伝導性材料が用いられている。このような電気絶縁性の熱伝導性材料としては、例えば、シリコーンゴム等の合成ゴムに、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の金属酸化物粉末を配合したもの(特許文献1)や、シリコーンゴムに窒化ホウ素を配合し網目状の絶縁材で補強したもの(特許文献2)等が挙げられる。
また、上記電気絶縁性熱伝導性材料の熱伝導性をより向上させるための一つの手段として、その厚みをできるだけ薄くすることが考えられる。しかし、その厚みを薄くし過ぎると放熱部材の強度、耐久性又は電気絶縁性が損なわれるという問題が生じる。
この問題点を改善するものとして、中間層に芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド,ポリエチレンナフタレート等の耐熱性、電気絶縁性及び機械的強度に富むフィルムを用い、外層に酸化ベリリウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等を配合した熱伝導性及び電気特性に優れたシリコーンゴム層を配した多層構造体とすることが提案されている。具体的には、酸化アルミニウム等を所定量配合したポリイミド(アミド)フィルムを中間層とし、該中間層の両面に一対の外層として、酸化アルミニウム等を配合したシリコーンゴム層を配置した少なくとも三層からなる複合体を有する熱伝導性の電気絶縁部材が提案されている(特許文献3)。
しかし、これらの多層構造を有する熱伝導電気絶縁部材には、外層部のシリコーンゴム層と、中間層の芳香族ポリイミド等のフィルムとの接着性が不安定であるために、経時的に層間剥離を生じやすく、耐久性に劣るという欠点がある。
この問題点を改善するものとして、エポキシ基、アルコキシ基、ビニル基、及び(≡SiH)で表わされる基からなる群から選ばれた、少なくとも1種の官能性基を有するケイ素化合物系接着性付与剤を含有させてなる組成物を前記外層に使用し、該組成物を硬化させてなる熱伝導性シリコーンゴム複合シートが提案されている(特許文献4)。
しかし、この熱伝導性シリコーンゴム複合シートにおいては、中間層である芳香族ポリイミド等からなるフィルムの熱伝導率が、外層である熱伝導性シリコーンゴム層に比べて顕著に低いため、複合シート全体としての熱伝導特性が低くなるという欠点がある。
尚、公知の他の熱伝導性シリコーンゴム複合シート(特許文献5〜7)の場合にも、優れた層間接着性と良好な熱伝導性とを同時に満たすことはできない。また、これらの公知の熱伝導性シリコーンゴム複合シートには、表面に粘着性がないため、発熱性電子部品又は放熱部材に容易に自着するということができない。そこで、表面に粘着剤をコーティングして表面に粘着性を付与した場合には、熱伝導性が悪化するという問題があった。
特開昭47−32400号公報 実開昭54−184074号公報 特公平2−24383号公報 特開2004−122664号公報 特開2001−018330号公報 特開平11−157011号公報 特開平10−237228号公報
したがって本発明の目的は、電気絶縁性及び熱伝導性に優れるだけでなく、強度及び柔軟性に富み、更に、層間の接着性に優れた粘着性を有する熱伝導性シリコーンゴム複合シートを提供することにある。
即ち本発明は、電気絶縁性の耐熱性フィルム層である中間層(A)の両面に、下記(a)〜(f)成分を含むシリコーン組成物を薄膜状に成形し硬化させてなる硬化物層を、それぞれ外層(B)として積層してなる複合シートであって、前記中間層(A)に対する外層(B)の粘着力が0.7〜5.1N/cmであることを特徴とする熱伝導性シリコーンゴム複合シート、及び、該シートの製造方法である。
(a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(b)絶縁性の熱伝導性充填材:100〜4,000質量部、
(c)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:[本成分のケイ素原子に結合した水素原子/(a)成分中のアルケニル基]のモル比が0.5〜5.0となる量、
(d)白金族金属系触媒:有効量、
(e)反応制御剤:有効量、及び
(f)シリコーン樹脂:50〜500質量部;
但し、中間層(A)の両面に設けられた外層は、同一であっても異なっても良い。
本発明においては、前記(f)成分のシリコーン樹脂が、R 3SiO1/2単位(R1は脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基を示す)とSiO4/2単位とを含み、R 3SiO1/2単位/SiO4/2単位のモル比が0.5〜1.5であることが好ましく、更に(g)成分として、下記一般式(1)で表される(g−1)アルコキシシラン化合物及び下記一般式(2)で表される(g−2)分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種を、0.01〜50質量部を含有することが好ましい。
(g−1)アルコキシシラン化合物の一般式(1):
Si(OR)4-a-b (1)
但し、上式中のRは、独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、Rは独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、Rは独立に炭素原子数1〜6のアルキル基、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数、a+bは1〜3の整数である。
(g−2)ジメチルポリシロキサンの一般式(2):
Figure 0005574532
但し、上式中のRは独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。
本発明においては、更に(h)成分として、下記一般式(3)で表される、23℃における動粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを含有することができる。
一般式(3):
-(SiR O)SiR -R (3)
但し、上式中のRは独立に、脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜18の一価炭化水素基、dは5〜2,000の整数である。
更に、本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートの厚みは、50〜1,000μmであることが好ましく、前記中間層(A)が、合成樹脂と該合成樹脂中に分散配合された熱伝導性粉体とを含む、熱伝導率が0.3W/m・K以上の熱伝導性フィルムからなる層であることが好ましい。また、上記合成樹脂は、芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、フッ素系ポリマー又はこれらの2種以上の組み合わせであることが好ましく、前記中間層(A)の合成樹脂中に分散配合された熱伝導性粉体が、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートは、熱伝導性が良好であり、かつ粘着性のシリコーンゴム層を外層として有するのみならず、中間層の補強効果により、十分な強度と柔軟性を有するので、発熱性の電子・電気部品と放熱部品との間に介装される電気絶縁性の熱伝導性部材として好適であり、また、シリコーンゴム層自身が粘着性を有しており、シリコーンゴム層と合成樹脂フィルム層とが強固に密着することができるので耐久性にも優れるという、本発明格別の顕著な作用・効果を奏するものである。
試験片のブリード性を評価する手順を示す説明図である。図中の符号1は試験片、2は中間層、3は粘着層(シリコーンゴム層)、4はセパレーター、5は上質紙、6は分銅である。
以下、本発明について、詳細に説明する。尚、本明細書における合成樹脂フィルム層の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法に基づき、25℃において測定された値である。
[(A)中間層]
本発明の複合シートにおける中間層は、耐熱性及び電気絶縁性に優れると共に柔軟で機械的強度が高い合成樹脂フィルム層であれば特に限定されず、公知のもの合成樹脂フィルムの中から適宜選択して用いることができる。
上記の合成樹脂フィルム層の厚さは、通常5〜40μmであり、好ましくは10〜30μmの範囲である。前記厚さが厚すぎると、本発明の複合シートの熱伝導性に支障が生じることとなり、逆に薄すぎると中間層として発揮すべき強度が不足し、また、耐電圧特性が劣化して電気絶縁性能が不十分となる場合がある。更に、該合成樹脂フィルム層は、耐電圧特性を低下させるような孔がないフィルム層であることが必要である。
本発明においては、上記中間層として、熱伝導性を付与した熱伝導性合成樹脂フィルムを用いることが特に好ましい。この熱伝導性合成樹脂フィルム層の熱伝導率は、0.3W/m・K以上であることが好ましく、0.4W/m・K以上であることが特に好ましい。
前記中間層として用いられる熱伝導性合成樹脂フィルム層は、典型的には合成樹脂と該合成樹脂中に分散配合された熱伝導性粉体とを含むフィルムからなる層である。合成樹脂及び熱伝導性粉体の各々は、1種のものを単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。
前記合成樹脂としては、例えば、芳香族ポリイミド;ポリアミド;ポリアミドイミド;ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等の、フッ素系ポリマーを挙げることができる。合成樹脂として上記フッ素系ポリマーを用いる場合には、使用するフィルムの表面に対し、金属Na/ナフタレン系の処理液を用いて化学エッチング処理を施すことが、接着性を向上させる観点から好ましい。
合成樹脂中に分散配合される前記熱伝導性粉体としては、例えば、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末等の無機粉末が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、熱伝導性及び絶縁性を有するものの中から適宜選択して使用することができる。
また本発明においては、熱伝導性粉体を配合せず、合成樹脂の結晶性を向上させて熱伝導性を向上させた、熱伝導性合成樹脂フィルムを用いてもよい。
本発明で使用する合成樹脂フィルムは、熱変形によって機械的強度の低下が生じないような、融点が200℃以上、好ましくは250℃以上の耐熱性フィルムであることが好ましい。融点が250℃以上の耐熱性を有する合成樹脂フィルムの具体例としては、例えば、芳香族ポリイミド系フィルムであるカプトン(登録商標)MT(商品名、東レデュポン(株)製)が挙げられる。
[(B)外層]
本発明の熱伝導性複合体の外層は第一の硬化物層と第二の硬化物層とを意味するが、これらはいずれも前記(a)〜(f)成分を必須成分として含む組成物から形成される。第一の硬化物層と第二の硬化物層の組成は、同一であっても異なっても良い。以下、外層の組成物について説明する。
〔(a)アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン〕
本発明で使用する(a)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサンであり、付加反応硬化型組成物における主剤(ベースポリマー)の一つである。このオルガノポリシロキサンは、液状である限りその分子構造は限定されず、例えば、直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状等が挙げられるが、本発明においては、直鎖状であることが特に好ましい。
前記アルケニル基とは、直鎖状のアルケニル基だけでなくシクロアルケニル基を包含する概念である。具体的には、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の、炭素原子数2〜8程度のものが挙げられ、中でもビニル基、アリル基等の炭素原子数2〜3の低級アルケニル基が好ましく、特にビニル基が好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子、また分子鎖途中のケイ素原子の何れに結合していてもよいが、得られる硬化物の柔軟性を良くする観点から、分子鎖末端のケイ素原子にのみ結合したアルケニル基であることが好ましい。
(a)成分中のケイ素原子に結合する、アルケニル基以外の基は、例えば、非置換又は置換された一価の炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等の、炭素原子数が1〜10、特に炭素原子数が1〜6のものが挙げられる。
本発明においては、これらの中でも特に、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及び、フェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基が好ましい。又、アルケニル基以外のケイ素原子に結合する基は、全てが同一であっても異なっていてもよい。耐溶剤性等の特殊な特性を要求されない限り、コスト、その入手のし易さ、化学的安定性、環境負荷等の理由から、全てがメチル基であることが好ましい。
上記オルガノポリシロキサンの25℃における動粘度は、通常、10〜100,000mm2/sであるが、特に500〜50,000mm2/sの範囲であることが好ましい。上記粘度が10mm2/s未満であると得られる組成物の保存安定性が悪くなり、また、100,000mm2/sを超えると得られる組成物の伸展性が悪くなる場合がある。
このようなオルガノポリシロキサンの好適な具体例としては、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がメチルジビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
本発明においては、(a)成分のオルガノポリシロキサンとして、1種のオルガノポリシロキサンを単独で使用しても、例えば粘度が異なる2種以上を組み合わせる等、2種以上のオルガノポリシロキサンを組合せて使用しても良い。
〔(b)熱伝導性充填材〕
本発明で使用する(b)成分である熱伝導性充填材としては、例えば、金属酸化物粉末、セラミック粉末等が用いられる。具体的には、酸化アルミニウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、酸化珪素粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化鉄粉末、酸化チタン粉末、酸化ジルコニウム粉末、窒化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化珪素粉末、ダイヤモンド粉末、カーボン粉末、フラーレン粉末、カーボングラファイト粉末等が挙げられる。しかしながら、本発明においてはこれらの熱伝導性充填材に限定されることはなく、熱伝導性充填材として従来から使用されている公知の絶縁性充填材の中から、適宜少なくとも1種を選択して使用することができる。
これら熱伝導性充填材は、平均粒径が0.1〜100μmであることが好ましく、特に、平均粒径が0.5〜50μmのものを用いることが好ましい。本発明においては、平均粒径の異なる粒子を2種以上用いることも可能である。尚、上記平均粒径は体積平均粒径を意味し、マイクロトラック粒度分布測定装置MT3300EX(日機装株式会社)による測定値である。
本発明における熱伝導性充填材の配合量は、組成物の流動性、成形性、得られる熱伝導性等の観点から、(a)成分100質量部に対して100〜4,000質量部であり、好ましくは200〜2,000質量部である。
〔(c)オルガノハイドロジェンポリシロキサン〕
本発明で使用する(c)成分の組成物は、ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を1分子中に2個以上、好ましくは2〜100個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、(a)成分に対する架橋剤として作用する成分である。即ち、後述する(d)成分である白金族金属系触媒の作用下で、(c)成分中のケイ素原子に結合した水素原子が、ヒドロシリル化反応により(a)成分中のアルケニル基に付加し、架橋結合を有する3次元網状構造を有する架橋硬化物を生成する。
(c)成分中のケイ素原子に結合した有機基としては、例えば、脂肪族不飽和結合を有しない非置換又は置換の一価炭化水素基等が挙げられる。具体的には、(a)成分の項で説明した脂肪族不飽和基以外のケイ素原子に結合する基として例示したものと同種の、非置換又は置換の炭化水素基が挙げられるが、それらの中でも、合成容易性及び経済性の観点から、メチル基が好ましい。
本発明における(c)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの構造は特に限定されず、直鎖状、分岐状及び環状の何れであってもよいが、好ましくは直鎖状である。このような直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、下記一般式(4)で表される。
Figure 0005574532
但し、上式中のRは、それぞれ独立に、脂肪族不飽和基以外の非置換又は置換の1価炭化水素基若しくは水素原子であり、特に、少なくとも2個は水素原子であることが必要であり、nは1以上の整数である。
上記一般式(4)におけるRで表される脂肪族不飽和基以外の非置換又は置換の1価炭化水素基は、(a)成分の項で説明したアルケニル基以外のケイ素原子に結合した基の中の、1価炭化水素基と同種のものである。また、nは2〜100の整数であることが好ましく、より好ましくは5〜50の整数である。
(c)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの好適な具体例としては、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルハイドロジェンシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端がジメチルハイドロジェンシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルハイドロジェンシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端がジメチルハイドロジェンシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。なお、(c)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明における(c)成分の添加量は、(c)成分中のSiH基が(a)成分中のアルケニル基1モルに対して0.5〜5.0モルとなる量であり、好ましくは0.8〜4.0モルとなる量である。(c)成分中のSiH基の量が(a)成分中のアルケニル基1モルに対して0.5モル未満では、熱伝導性組成物が硬化しなかったり硬化物の強度が不十分であって、成形体、複合体として取り扱うことができない等の問題が発生する。一方、5.0モルを超える量を使用した場合には、硬化物表面の粘着性が不十分となり、被接着物に自着して本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートを固定することできないという問題が発生する。
〔(d)白金族金属系触媒〕
本発明における(d)成分の白金族金属系触媒は、(a)成分中のアルケニル基と(c)成分中のケイ素原子に結合した水素原子との付加反応を促進させ、本発明の組成物を三次元網状構造の架橋硬化物に変換するために配合される成分である。
上記(d)成分は、通常のヒドロシリル化反応に用いられる公知の触媒の中から適宜選択して使用することができる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中のnは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である。)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス、白金黒、パラジウム等の白金族金属を、アルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム−オレフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサンとのコンプレックス等が挙げられる。これらの白金族金属系触媒は、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用しても良い。
上記(d)成分の白金族金属系触媒の配合量は、本発明の組成物を硬化させるために必要な有効量であればよく、特に制限されことはない。通常は、(a)成分に対する白金族金属元素の質量換算で、0.1〜1,000ppm、好ましくは0.5〜500ppmである。
〔(e)反応制御剤〕
本発明で使用する(e)成分の反応制御剤は、(d)成分の存在下で進行する(a)成分と(c)成分の付加反応であるヒドロシリル化反応の速度を調整するためのものである。このような(e)成分の反応制御剤は、通常の付加反応硬化型シリコーン組成物に用いられる公知の付加反応抑制剤の中から適宜選択することができる。その具体例としては、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、3−ブチン−1−オール等のアセチレン化合物、窒素化合物、有機りん化合物、硫黄化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。これらの付加反応抑制剤は、単独で使用することも2種以上を組み合わせても使用することもできる。
上記(e)成分の配合量は、(d)成分の使用量によっても異なるので一概に決定することはできない。ヒドロシリル化反応の進行を所望の反応速度に調整できる有効量であれば足りる。通常、(a)成分の質量に対して、10〜50000ppm程度とするのがよい。(e)成分の配合量が少なすぎると本発明の組成物の保存安定性が不十分となり、十分な使用可能時間を確保することができず、逆に多すぎると、本発明の組成物の硬化性が低下する。
〔(f)シリコーン樹脂〕
本発明に用いられる(f)成分のシリコーン樹脂は、本発明の組成物を硬化させた硬化物表面に粘着性を付与する作用を有する。このような(f)成分の例としては、R 3SiO1/2単位(M単位)とSiO4/2単位(Q単位)の共重合体であって、M単位とQ単位の比(モル比)M/Qが0.5〜1.5、好ましくは0.6〜1.4、更に好ましくは0.7〜1.3であるシリコーン樹脂が挙げられる。上記M/Qが0.5〜1.5の範囲で所望の粘着力が得られる。
上記M単位を表す一般式中のRは、脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基である。このようなRの例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等の、炭素原子数が1〜10、好ましくは炭素原子数が1〜6のものが挙げられる。
本発明においては、これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及び、フェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基が好ましい。また、Rは全てが同一であっても異なっていてもよい。Rは、耐溶剤性等の特殊な特性を要求されない限り、コスト、その入手のし易さ、化学的安定性、環境負荷等の観点から、全てメチル基であることが好ましい。
本発明における(f)成分の添加量は、(a)成分100質量部に対して50〜500質量部、好ましくは60〜350質量部、更に好ましくは70〜250質量部である。(f)成分の添加量が、50質量部未満であるか500質量部を超える場合には、所望の粘着性が得られなくなる。
尚、(f)成分そのものは室温で固体又は粘稠な液体であるが、溶剤に溶解した状態で使用することも可能である。その場合、組成物への添加量は、溶剤分を除いた量で決定される。
〔その他の成分〕
本発明において外層に用いられるシリコーン組成物には、必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、上記(a)〜(f)成分以外の成分を添加することができる。以下、このような任意的成分について説明する。
(g)表面処理剤:
本発明の組成物には、組成物の調製時に(b)成分の熱伝導性充填材を疎水化処理して(a)成分のオルガノポリシロキサンとの濡れ性を向上させ、該熱伝導性充填材を(a)成分からなるマトリックス中に均一に分散させることを目的として、表面処理剤(ウェッター)を配合することができる。この(g)成分としては、特に下記の(g−1)及び(g−2)が好ましい。
(g−1):下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物
一般式(1):
Si(OR)4-a-b (1)
但し、上式中のRは、独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、Rは独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、Rは独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、a+bは1〜3の整数である。
上記一般式(1)におけるRで表されるアルキル基としては、例えば、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。このように、Rで表されるアルキル基の炭素原子数が6〜15の範囲であると、(b)成分の熱伝導性充填材の濡れ性が十分に向上し、取り扱い作業性がよくなるので、本発明の組成物の低温特性が良好なものとなる。
また、上記Rで表される非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3-トリフロロプロピル基、2−(ノナフルオロブチル)エチル基、2−(へプタデカフルオロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。本発明においては、これらの中でも、特にメチル基及びエチル基が好ましい。
前記Rで表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。本発明においては、これらの中でも、特にメチル基及びエチル基が好ましい。
上記(g−1)成分の好適な具体例としては、下記のものを挙げることができる。
13Si(OCH)
1021Si(OCH)
1225Si(OCH)
1225Si(OC)
1021Si(CH)(OCH)
1021Si(C)(OCH)
1021Si(CH)(OC)
1021Si(CH=CH)(OCH)
1021Si(CHCHCF)(OCH)
前記(g−1)成分は、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用しても良い。(g−1)成分の配合量は、後記する配合量を超えてもそれ以上ウェッター効果が増大することがないので不経済である。またこの成分は揮発性があるので、開放系で放置すると組成物及び硬化後の硬化物が徐々に硬くなるので、必要最低限の量に止めることが好ましい。
(g−2):下記一般式(2)で表される、分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
一般式(2):
Figure 0005574532
上式中のRは、独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、前記一般式(1)中のRで表されるアルキル基と同種のものである。また、cは5〜100の整数である。
上記(g−2)成分の好適な具体例としては、下記のものを挙げることができる。
Figure 0005574532
尚、(g−2)成分は単独で使用しても、2種以上を組み合わせても使用しても良い。この(g−2)成分の配合量が後記する配合量を超えると、得られる硬化物の耐熱性や耐湿性が低下する傾向がある。
本発明においては、(g)成分の表面処理剤として、前記(g−1)成分と(g−2)成分からなる群の中から選択した少なくとも1種を選択して使用することができる。この場合、全(g)成分の配合量は、(a)成分100質量部に対して0.01〜50質量部であることが好ましく、特に0.1〜30質量部であることが好ましい。
(h)オルガノポリシロキサン:
本発明で使用する外層の組成物には、更に(h)成分として、下記一般式(3)で表される、23℃における動粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを添加することができる。この成分は、熱伝導性組成物の粘度調整剤等の特性付与を目的として適宜用いられる。
一般式(3):
-(SiR O)SiR -R ・・・(3)
上式中のRは、独立に、炭素原子数1〜18で脂肪族不飽和結合を含まない、非置換又は置換の一価炭化水素基であり、dは5〜2,000の整数である。dは、要求される粘度の観点から5〜2,000の整数であることが好ましく、特に好ましくは10〜1,000の整数である。本発明で使用する(h)成分は、これに限定されるものではない。また、この(h)成分は、単独で使用しても、二種以上を併用してもよい。
上記R6としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロヘキシル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基等が挙げられる。本発明においては、特に、メチル基、フェニル基、及び炭素原子数6〜18のアルキル基が好ましい。
上記(h)成分のオルガノポリシロキサンは、25℃における動粘度が10〜100,000mm/sであることが好ましく、特に100〜10,000mm/sであることが好ましい。上記動粘度が10mm/sより低いと、本発明の組成物から得られる硬化物がオイルブリードを発生しやすくなる。上記動粘度が100,000mm/sより大きいと、本発明の熱伝導性組成物の流動性が乏しくなりやすい。
本発明で使用することのできる(h)成分の具体例としては、例えば、下記のものを挙げることができる。
Figure 0005574532
Figure 0005574532
Figure 0005574532
上記(h)成分のオルガノポリシロキサンを本発明の組成物に添加する場合、その添加量は特に限定されず、所望の効果が得られる量であればよい。一般的には、(a)成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜100質量部、より好ましくは1〜50質量部である。(h)成分の添加量がこの範囲内にあると、硬化前の熱伝導性組成物の流動性が良好となり、作業性が良好に維持されるだけでなく、(b)成分の熱伝導性充填材を本発明の組成物に充填する作業も容易となる。
[その他の任意成分]
本発明においては、その他の任意成分として、例えば、フッ素変性シリコーン界面活性剤;着色剤としてカーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラ等;難燃性付与剤として白金化合物、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウム等の金属酸化物、又は金属水酸化物等を添加してもよい。更に、熱伝導性充填材の沈降防止や補強を目的として、沈降性シリカ又は焼成シリカ等の微粉末シリカ、チクソ性向上剤等を適宜添加することもできる。
〔熱伝導性複合体の製造方法〕
本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートは、例えば、(a)〜(f)の成分をそれぞれ所定量含むシリコーン組成物1を、中間層(A)である電気絶縁性の耐熱性フィルム層の、一方の表面に薄膜状に塗布し硬化させて第一の硬化物層を形成し、その後、前記(a)〜(f)成分を含むシリコーン組成物2を前記中間層の他の表面に薄膜状に塗布し、硬化させて第二の硬化物層を形成することにより製造することができる。この場合、前記シリコーン組成物1とシリコーン組成物2は、同一であっても異なっても良い。
上記の方法において、組成物1又は組成物2を調製する際の各成分の配合順序は、特に限定されることはないが、下記(1)〜(3)の工程を経る方法が好ましい。
(1)(a)成分、(b)成分、及び(d)成分を所要量混練してベース組成物を調製する。
(2)別途、(c)成分及び(e)成分を混合してなる硬化剤を調製する。
(3)次に、上記のベース組成物と、硬化剤、及び(f)成分のシリコーン樹脂とを均一に混合して、本発明における外層に対応する組成物を調製する。
中間層(A)を構成する電気絶縁性の耐熱性フィルムへの前記組成物の塗布及び成形方法としては、バーコーター、ナイフコーター、コンマコーター、スピンコーター等を用いて、基材上に液状の材料を薄膜状に塗布する方法が挙げられるが、本発明においてはこれらの方法に限定されるものではない。
また塗布後の加熱温度条件は、溶剤を添加した場合には、用いた溶剤が揮発して(a)成分と(c)成分が反応し得る程度の温度であればよい。具体的には、生産性及び基材フィルムへの影響を考慮して、50〜150℃とすることが好ましく、60〜150℃とすることが更に好ましい。硬化時間は、通常0.5〜30分でよく、好ましくは1〜20分である。同一温度の加熱をする場合であっても、ステップアップやランプアップ等で温度を変化させても良い。
外層が硬化した後の本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートは、離型処理フィルムを保護用のセパレーターフィルムとして貼り合わせることによって、輸送や、定尺カット等の取り扱い性を容易にすることができる。この際、離型剤の処理量や種類を変えたり、セパレーターフィルム基材の材質を変えたりして、セパレーターフィルムと熱伝導性シリコーンゴム複合シートとの粘着力を調節することも可能である。
上記のセパレーターフィルムとしては、紙、PETフィルム等の基材にシリコーン粘着剤用の表面離型処理を施したものが適している。該表面離型処理に使用する表面離型剤としては、パーフロロアルキル基、パーフロロポリエーテル基等のフッ素置換基を主鎖に有する変性シリコーンを挙げることができる。
上記パーフロロポリエーテル基は、下記式(5)〜(7)で表すことができ、このようなフッ素置換基を有する変性シリコーンの具体例としては、信越化学工業(株)製の、X−70−201、X−70−258(商品名)等に対応する製品が挙げられる。
Figure 0005574532
このようにして得られた熱伝導性シリコーンゴム複合シートは、一方のセパレーターフィルムを剥離した後発熱性電子部品又は放熱部材に貼り付け、その後、残りのセパレーターフィルムを剥離することにより、薄いシートであるにもかかわらず容易に所望の箇所に配置することができ、優れた熱伝導特性を発揮することができる。また、シリコーン組成物の組成を両面で異なるものにすることによって、両面の粘着性を異なったものとすることも可能であるため、リワーク又は接着剥離時に、強粘着側における接着を維持しつつ弱粘着側のみを剥離することも可能である。この場合、弱粘着側では被着体に加わるストレスが低減されるので、破損を防ぐことが可能となる。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートにおける第一及び第二の外層の厚さは、それぞれ10〜500μmであることが好ましく、特に20〜250μmであることが好ましい。複合シート全体としての厚さは50〜1,000μmであることが好ましく、更に好ましくは70〜500μmである。厚さが50μm未満であると、取り扱いが悪い上粘着感が低下する。一方、厚さが1,000μmを超えると、所望の熱伝導性が得られなくなる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
下記実施例及び比較例において用いた(a)〜(f)成分を下記に示す。
<(a)成分>
(A−1):25℃における動粘度が600mm/sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
(A−2):25℃における動粘度が30,000mm/sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
<(b)成分>
(B−1):平均粒径10.7μmのアルミナ粉末
(B−2):平均粒径1.1μmのアルミナ粉末
(B−3):平均粒径0.6μmの酸化亜鉛粉末
(B−4):平均粒径10.3μmのアルミニウム粉末
(B−5):平均粒径1.5μmのアルミニウム粉末
<(c)成分>
(C−1):下記構造式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
Figure 0005574532
<(D)成分>
(D−1):白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン(分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖されたもの)の、25℃における動粘度が600mm/sである溶液〔白金原子含有量:1質量%〕
<(E)成分>
(e−1):1−エチニル−1−シクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液
<(f)成分>
(F−1):実質的に、MeSiO0.5単位(M単位)とSiO単位(Q単位)のみからなるシリコーン樹脂(M/Qモル比は1.15)のトルエン溶液(不揮発分60%;粘度30mm2/s)
(F−2):実質的に、MeSiO0.5単位(M単位)とSiO単位(Q単位)のみからなるシリコーン樹脂(M/Qモル比は0.85)のトルエン溶液(不揮発分70%;粘度30mm2/s)
<(g)成分>
(G−1):C1225Si(OC)で表されるオルガノシラン
(G−2):下記構造式で表される、分子鎖片末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
Figure 0005574532
<(h)成分>
(H-1):下記構造式で表される、25℃における動粘度が600mm/sであるジメチルポリシロキサン
Figure 0005574532
<中間層>
(J−1):東レデュポン(株)製の、熱伝導率が0.08W/m・Kで厚さが25μmの芳香族ポリイミド系フィルム(商品名:カプトン100H)。
(J−2):東レデュポン(株)製の、熱伝導率が0.42W/m・Kで厚さが25μmの、熱伝導性芳香族ポリイミド系フィルム(商品名:カプトン100MT)。
<保護用のセパレーターフィルム>
(K−1):信越化学工業(株)製の、シリコーン粘着剤用フッソ系剥離剤X−70−201を1.0g/m塗布した厚さ100μmのPETフィルム。
(K−2):厚さ100μmの未処理PETフィルム。
[調製例1〜、比較調製例1〜3]
<熱伝導性組成物の調製>
表1に記載した成分を、同表に記載した配合量(質量部)に従い、次のように配合して組成物S1〜S3及びS5〜S7を調製した。尚、組成物S5、S6及びS7は本発明の条件を満たさない組成物である。
内容積700ミリリットルのプラネタリーミキサー(特殊機化工業(株)製、商品名:T.K.ハイビスミックス)に、(a)成分と(b)成分を仕込み、(g)成分と(h)成分を使用する場合には更に(g)成分と(h)成分を仕込んだ後、60分間混合した。次いで(d)成分と(e)成分を加えて均一に混合し、最後に(c)成分と(f)成分を添加し、均一に混合して組成物を調製した。
Figure 0005574532
[実施例1〜、比較例1〜3]
<複合体の製造>
前記表1で得られた組成物から1種(X1)を選択し、中間層の一方の面に塗布した後表2、表3に記載した条件にしたがって硬化させ、熱伝導性硬化物と中間層の複合体(Y1)を得た。保護用のセパレーターフィルムを貼り合わせた後、表1で得られた組成物から更に1種(X2)を選択して中間層の他方の面に塗布した。同様に表2、表3に記載した条件にしたがってこれを硬化させて複合体(Y2)を得、次いで保護用のセパレーターフィルムを貼り合わせて表2、表3に記載した複合体を得た。得られた複合体について、粘着性、ブリード性、基材からの剥離性、剥離後の取り扱い性、及び熱抵抗を、下記の方法で評価した結果は表2及び表3に示した通りである。
<剥離性>
硬化後の熱伝導性複合体を、保護用のセパレーターフィルムから手で剥がす際の重さにより評価した(感触による評価)。剥離の感触が軽く、複合体に全く変形が生じない場合に「良好」と評価し、剥離の感触が重く、又は複合体に変形が生じた場合は「不良」と評価した。
<剥離後の取り扱い性>
剥がした後の熱伝導性硬化物の手による取り扱い性を、本体形状に着目して評価した。基材フィルムより剥がした熱伝導性硬化物をアルミ板に接着する際に、困難無く接着が可能な場合を「良好」と評価した。これに対し、熱伝導性硬化物が割れたり、手に強固に張り付いて変形し、元の形状を取り戻すことができなかったりした場合を「不良」と評価した。
<粘着性>
前述した要領で、該熱伝導性複合体を、片面毎に、アルミニウム板に2kgゴムローラーを用いて接着させた後10分間養生し、複合体の変形を防ぐためにアルミ板と接着していないもう一方の面を強度の強いシリコーン粘着テープ(ニッパ株式会社製)と接着させた後、JIS Z 0237に準じて、その一端を引き剥がし、引きはがした部分を、引っ張り試験機(株式会社島津製作所製オートグラフ)を用い、常温で、引っ張り速度300mm/分で180°方向に引き剥がし、粘着力を測定した。測定結果は表2及び表3に示した通りである。
<ブリード性>
0.1mm厚のサンプルを、基材毎に20mm角にカットしてそれを上質紙の上に載せ、その上に100gの分銅を載せて密着させ、1日後の前記上質紙に対するオイルの移行具合を、目視によって確認し、評価した(図1参照)。
<熱抵抗>
得られた熱伝導性複合体を、標準アルミニウムからなる円板状プレート(純度:99.9%、直径:約12.7mm、厚み:約1.0mm)の全面に設置し、その上に他の標準アルミニウムプレートを重ね、得られた構造体をクリップで挟むことにより約175.5kPa(1.80kgf/cm2)の圧力をかけて、3層の構造体を得た。
得られた試験片の厚さを測定し、標準アルミニウムのプレートの厚さを差し引くことによって、熱伝導性複合体の厚さを算出した。なお、試験片の厚さの測定には、マイクロメーター(株式会社ミツトヨ製、型式:M820−25VA)を用いた。得られた結果を表2及び表3に示した。上記試験片を用いて、熱伝導性複合体の熱抵抗(cm2・K/W)を熱抵抗測定器(ネッチ社製、キセノンフラッシュアナライザー;LFA447
NanoFlash)により測定した。得られた熱抵抗を表2及び表3に示した。
Figure 0005574532
Figure 0005574532
表2及び3の結果から明らかなように、本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートは、熱伝導性が良いにもかかわらずオイルブリードがなく、また、適度な粘着力を有するので取り扱い性にも優れていることが確認された。
本発明の熱伝導性シリコーンゴム複合シートは熱伝導性が良好であり、十分な強度と柔軟性を有するので、発熱性の電子・電気部品と放熱部品との間に介装される電気絶縁性の熱伝導性部材として好適であるだけでなく、シリコーンゴム層自身が粘着性を有しており、シリコーンゴム層と合成樹脂フィルム層とが強固に密着して耐久性にも優れるので、産業上極めて有用である。
1 試料片
2 中間層
3 粘着層(シリコーンゴム層)
4 セパレーター
5 上質紙
6 分銅

Claims (9)

  1. 電気絶縁性の耐熱性フィルム層である中間層(A)の両面に、下記(a)〜(f)成分を含むシリコーン組成物を薄膜状に成形し硬化させてなる硬化物層を、それぞれ外層(B)として積層してなる複合シートであって、前記中間層(A)に対する外層(B)の粘着力が0.7〜5.1N/cmであることを特徴とする熱伝導性シリコーンゴム複合シート;
    (a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (b)絶縁性の熱伝導性充填材:100〜4,000質量部、
    (c)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:[本成分のケイ素原子に結合した水素原子/(a)成分中のアルケニル基]のモル比が0.5〜5.0となる量、
    (d)白金族金属系触媒:有効量、
    (e)反応制御剤:有効量、及び
    (f)シリコーン樹脂:50〜500質量部;
    但し、中間層(A)の両面に設けられた外層は、同一であっても異なっても良い。
  2. 前記(f)成分のシリコーン樹脂が、R 3SiO1/2単位(R1は脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基を示す)とSiO4/2単位とを含み、R 3SiO1/2単位/SiO4/2単位のモル比が0.5〜1.5である請求項1に記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート。
  3. 更に(g)成分として、下記一般式(1)で表される(g−1)アルコキシシラン化合物及び下記一般式(2)で表される(g−2)分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種を、0.01〜50質量部を含有する、請求項1又は2に記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート;
    (g−1)アルコキシシラン化合物の一般式(1):
    Si(OR)4-a-b (1)
    但し、上式中のRは、独立に炭素原子数6〜15のアルキル基、Rは独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基、Rは独立に炭素原子数1〜6のアルキル基、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数、a+bは1〜3の整数である;
    (g−2)ジメチルポリシロキサンの一般式(2):
    Figure 0005574532

    但し、上式中のRは独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。
  4. 更に(h)成分として、下記一般式(3)で表される、23℃における動粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを含有する、請求項1〜3の何れかに記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート;
    一般式(3):
    -(SiR O)SiR -R (3)
    但し、上式中のRは独立に、脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜18の一価炭化水素基、dは5〜2,000の整数である。
  5. 全体の厚みが50〜1,000μmである、請求項1〜4の何れかに記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート。
  6. 前記中間層(A)が、合成樹脂と該合成樹脂中に分散配合された熱伝導性粉体とを含む、熱伝導率が0.3W/m・K以上の熱伝導性フィルムからなる層である、請求項1〜5の何れかに記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート。
  7. 前記合成樹脂が芳香族ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、フッ素系ポリマーまたはこれらの2種以上の組み合わせである請求項6に記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート。
  8. 前記中間層(A)の合成樹脂中に分散配合された熱伝導性粉体が、酸化亜鉛粉末、酸化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末から選択された少なくとも1種である、請求項6に記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シート。
  9. (a)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (b)絶縁性の熱伝導性充填材:100〜4,000質量部、
    (c)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:[本成分のケイ素原子に結合した水素原子/(a)成分中のアルケニル基]のモル比が0.5〜5.0となる量、
    (d)白金族金属系触媒:有効量、
    (e)反応制御剤:有効量、及び
    (f)シリコーン樹脂:50〜500質量部
    を含むシリコーン組成物1を、中間層(A)である電気絶縁性の耐熱性フィルムの、一方の表面上に薄膜状に塗布し、次いで硬化させて第一の硬化物層を形成させた後、前記(a)〜(f)成分を含むシリコーン組成物2を、前記電気絶縁性の耐熱性フィルムの他の表面に薄膜状に塗布し、次いで硬化させて第二の硬化物層を形成することを特徴とする、請求項1に記載された熱伝導性シリコーンゴム複合シートの製造方法。
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