JP5565622B2 - 自動車用シート - Google Patents
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Description
シートフレームと、
前記シートフレームに支持されるクッションパッドと、
前記クッションパッドを覆う表皮材と、
前記シートフレームに支持されるサイドエアバッグとを備え、
前記クッションパッドの裏面に補強シートが固着され、
膨張展開する前記サイドエアバッグの袋体が押し広げながら通過する袋体通過部が前記クッションパッドと表皮材に形成されている自動車用シートに関する。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる自動車用シートを提供する点にある。
シートフレームと、
前記シートフレームに支持されるクッションパッドと、
前記クッションパッドを覆う表皮材と、
前記シートフレームに支持されるサイドエアバッグとを備え、
前記クッションパッドの裏面に補強シートが固着され、
膨張展開する前記サイドエアバッグの袋体が押し広げながら通過する袋体通過部が前記クッションパッドと表皮材に形成されている自動車用シートであって、
前記クッションパッドの裏面に固着された補強シートが前記袋体通過部側に延出して前記クッションパッドの袋体通過部に固着され、
前記クッションパッドの袋体通過部に固着された補強シートの前記表皮材側の端部と、この端部に対応する前記表皮材の端部とが互いに結合されて、前記サイドエアバッグの袋体が膨張展開する力が前記補強シートを介して前記表皮材の端部に伝達され、
前記補強シートの前記表皮材側の端部と前記表皮材の端部とのいずれか一方に凸形面ファスナが設けられるとともに他方に凹形面ファスナが設けられ、
前記凸形面ファスナと凹形面ファスナが係合することで、前記補強シートの前記表皮材側の端部と前記表皮材の端部とが結合し、
前記袋体通過部の両側の前記表皮材の端部同士が互いに縫製され、
前記袋体が膨張展開する力で前記袋体通過部の両側の表皮材の端部同士が離間し縫製糸が破断して、前記袋体が前記袋体通過部の両側の表皮材の端部の間から前記表皮材の外側に膨張展開する点にある。(請求項1)
そして、クッションパッドの袋体通過部に固着された補強シートの表皮材側の端部と、この端部に対応する表皮材の端部とが互いに結合されており、前記サイドエアバッグの袋体が膨張展開する力が補強シートを介して表皮材の端部に伝達されるから、表皮材の袋体通過部をクッションパッドの袋体通過部に連動させて広げることができ、エアバッグの袋体をクッションパッド側から表皮材の端部(展開部)側まで確実に導くことができて、袋体を円滑に膨張させながら展開させることができる。
さらに、クッションパッドの裏面とクッションパッドの袋体通過部に補強シートが固着されているから、サイドエアバッグの袋体が膨張展開した時にクッションパッドが破損することを補強シートで防止することができて、クッションパッドの破片の飛散を防止することができる。
そして、モジュールケース(エアバッグケース)が不要で、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる。
また、前記凸形面ファスナや凹形面ファスナを表皮材や補強シートに縫製等により容易に固着することができるとともに、表皮材や補強シートの広い範囲を均等に係合させることができて表皮材にシワ等が生じるのを防ぐことができる。また、従来の構造と異なり、本発明の上記構成の面ファスナ(凸形面ファスナ、凹形面ファスナ)は、伸縮可能なクッションパッドに固着した補強シートに設けられているから、クッションパッドが乗員の荷重で弾性変形する時に、面ファスナの位置がクッションパッドと共に柔軟に変更され、面ファスナにシワが生じたり面ファスナが露出したりすることを防ぐことができる。これにより、外観品質を向上させることができる。
さらに、クッションパッドの弾性の作用で、面ファスナに若干の張力がかかった状態で凸形面ファスナと凹形面ファスナを係合させることができ、凸形面ファスナと凹形面ファスナをしっかりと係合させることができる。
また、サイドエアバッグの袋体が膨張展開すると、袋体が膨張展開する力が補強シートを介して袋体通過部の両側の表皮材の端部に伝達される。そして、この力で袋体通過部の両側の表皮材の端部同士が離間し縫製糸が破断して、袋体が袋体通過部の両側の表皮材の端部間から表皮材の外側に膨張展開する。
前記袋体が膨張展開する力は補強シートを介して表皮材の端部に伝達されるから、前記力で袋体通過部の両側の表皮材の端部同士を円滑に離間させることができ、縫製糸を確実に破断することができる。これにより、袋体を縫製糸に邪魔されることなく表皮材の外側に膨張展開させることができる。
縫製糸は、乗員の着座等の使用による負荷には耐えるが、サイドエアバッグが展開するような大きな荷重が加わった時には、袋体が膨張展開する力によって破断されるように構成することにより、クッションパッドの伸縮により表皮材の袋体通過部が開くことを防止でき、内部のサイドエアバッグが見えてしまうのを防ぐことができて外観品質を向上させることができ、上記のように、サイドエアバッグの袋体をシート外に出すことができる。(請求項1)
前記シートフレームはシートバックフレーム、前記クッションパッドはシートバックパッドであり、
前記シートバックパッドはシート幅方向両端部側のサイド部と両サイド部間のセンター部とから成り、
前記サイド部は前記センター部に対して車両前方側に隆起し、
前記サイド部の裏側に車両前方側に凹む凹部が形成され、
前記凹部に前記サイドエアバッグが収納され、
前記袋体通過部は、前記凹部の車両前方側の凹面と前記サイド部の頂面とにわたってスリットを貫通形成して構成されていると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができ、袋体を円滑に膨張させながら展開させることができ、クッションパッドが破損することを補強シートで防止することができ、クッションパッドの破片の飛散を防止することができる自動車用シートを提供することができた。
図1に自動車用のフロントシート1を示してある。このフロントシート1は、乗員(着座者)の臀部及び大腿部を受け止め支持するシートクッション2と、乗員の上体(背中)を受け止め支持するシートバック3とから成り、シートバック3の上端部に、乗員の頭部を支持するヘッドレスト4が連結されている。符号Frはフロントシート1の前方側(車両前方側)を示し、Rrは後方側(車両後方側)を示している。
図2にも示すように、シートバック3は、円筒状の金属製のパイプ部材3Aと金属板3Bで形成された四角枠状の縦長のシートバックフレーム4(シートフレームに相当)と、発泡ウレタン等のクッション材で形成されてシートバックフレーム4に支持されるシートバックパッド5(クッションパッドに相当)と、シートバックパッド5を覆う表皮材6とを備えている。
(1) サイドエアバッグ7の袋体8が膨張展開する力が補強シート14を介して表皮材6の端部に伝達されるから、表皮材6の袋体通過部15をシートバックパッド5の袋体通過部15に連動させて広げることができ、エアバッグの袋体8をシートバックパッド5側から表皮材6の端部(展開部)側まで確実に導くことができ、袋体8を円滑に膨張させながら展開させることができる。
(2) シートバックパッド5の裏面5Uとシートバックパッド5の袋体通過部15に補強シート14が固着されているから、サイドエアバッグ7の袋体8が膨張展開した時にシートバックパッド5が破損することを補強シート14で防止することができて、シートバックパッド5の破片の飛散を防止することができる。
(3) モジュールケース(エアバッグケース)が不要で、部品点数を少なくすることができ、構造を簡素化することができる。
(4) 面ファスナ(前記第1凸形面ファスナ17A、第1凹形面ファスナ17B、第2凸形面ファスナ18A、第2凹形面ファスナ18B)を表皮材6や補強シート14に縫製等により容易に固着することができるとともに、表皮材6や補強シート14の広い範囲を均等に係合させることができて表皮材6にシワ等が生じるのを防ぐことができる。
また、従来の構造と異なり、本発明の上記構成の面ファスナは、伸縮可能なシートバックパッド5に固着した補強シート14に設けられているから、シートバックパッド5が乗員の荷重で弾性変形する時に、前記面ファスナの位置がシートバックパッド5と共に柔軟に変更され、前記面ファスナにシワが生じたり面ファスナが露出したりすることを防ぐことができる。これにより、外観品質を向上させることができる。
(5) シートバックパッド5の弾性の作用で、面ファスナに若干の張力がかかった状態で凸形面ファスナと凹形面ファスナを係合させることができ、凸形面ファスナ17A,18Aと凹形面ファスナ17B,18Bをしっかりと係合させることができる。
(6) 縫製糸19は、乗員の着座等の使用による負荷には耐えるが、サイドエアバッグ7が展開するような大きな荷重が加わった時には、袋体8が膨張展開する力によって破断されるように構成されているから、シートバックパッド5の伸縮により表皮材6の袋体通過部15が開くことを防止でき、内部のサイドエアバッグ7が見えてしまうのを防ぐことができて外観品質を向上させることができ、サイドエアバッグ7の袋体8を円滑にシート外に出すことができる。
(7) 前記袋体通過部15は、前記凹部12の車両前方側Frの凹面12Fとサイド部10の頂面10T1とにわたってスリット16を貫通形成して構成されているから、袋体通過部15を長くすることができて、サイドエアバッグ7の袋体8の通過距離を長くすることができ、サイドエアバッグ7の袋体8を所望の方向に向かって膨張展開させやすくすることができる。
5 クッションパッド(シートバックパッド)
6 表皮材
7 サイドエアバッグ
8 袋体
10 サイド部
10T1 頂面
11 センター部
12 凹部
12F 凹面
14 補強シート
15 袋体通過部
16 スリット
17A 面ファスナ(第1凸形面ファスナ)
18A 面ファスナ(第2凸形面ファスナ)
17B 面ファスナ(第1凹形面ファスナ)
18B 面ファスナ(第2凹形面ファスナ)
19 縫製糸
Fr 車両前方側
Claims (2)
- シートフレームと、
前記シートフレームに支持されるクッションパッドと、
前記クッションパッドを覆う表皮材と、
前記シートフレームに支持されるサイドエアバッグとを備え、
前記クッションパッドの裏面に補強シートが固着され、
膨張展開する前記サイドエアバッグの袋体が押し広げながら通過する袋体通過部が前記クッションパッドと表皮材に形成されている自動車用シートであって、
前記クッションパッドの裏面に固着された補強シートが前記袋体通過部側に延出して前記クッションパッドの袋体通過部に固着され、
前記クッションパッドの袋体通過部に固着された補強シートの前記表皮材側の端部と、この端部に対応する前記表皮材の端部とが互いに結合されて、前記サイドエアバッグの袋体が膨張展開する力が前記補強シートを介して前記表皮材の端部に伝達され、
前記補強シートの前記表皮材側の端部と前記表皮材の端部とのいずれか一方に凸形面ファスナが設けられるとともに他方に凹形面ファスナが設けられ、
前記凸形面ファスナと凹形面ファスナが係合することで、前記補強シートの前記表皮材側の端部と前記表皮材の端部とが結合し、
前記袋体通過部の両側の前記表皮材の端部同士が互いに縫製され、
前記袋体が膨張展開する力で前記袋体通過部の両側の表皮材の端部同士が離間し縫製糸が破断して、前記袋体が前記袋体通過部の両側の表皮材の端部の間から前記表皮材の外側に膨張展開する自動車用シート。 - 前記シートフレームはシートバックフレーム、前記クッションパッドはシートバックパッドであり、
前記シートバックパッドはシート幅方向両端部側のサイド部と両サイド部間のセンター部とから成り、
前記サイド部は前記センター部に対して車両前方側に隆起し、
前記サイド部の裏側に車両前方側に凹む凹部が形成され、
前記凹部に前記サイドエアバッグが収納され、
前記袋体通過部は、前記凹部の車両前方側の凹面と前記サイド部の頂面とにわたってスリットを貫通形成して構成されている請求項1記載の自動車用シート。
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JP2010168990A JP5565622B2 (ja) | 2010-07-28 | 2010-07-28 | 自動車用シート |
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Family Applications (1)
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JP2010168990A Active JP5565622B2 (ja) | 2010-07-28 | 2010-07-28 | 自動車用シート |
Country Status (1)
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