JP6769382B2 - サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート - Google Patents

サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート Download PDF

Info

Publication number
JP6769382B2
JP6769382B2 JP2017076168A JP2017076168A JP6769382B2 JP 6769382 B2 JP6769382 B2 JP 6769382B2 JP 2017076168 A JP2017076168 A JP 2017076168A JP 2017076168 A JP2017076168 A JP 2017076168A JP 6769382 B2 JP6769382 B2 JP 6769382B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
width direction
vehicle width
seat back
skin
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017076168A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018176884A (ja
Inventor
大野 光由
光由 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017076168A priority Critical patent/JP6769382B2/ja
Publication of JP2018176884A publication Critical patent/JP2018176884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6769382B2 publication Critical patent/JP6769382B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートに関する。
サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートが知られている(特許文献1〜特許文献4参照)。例えば、下記特許文献1には、外サイドフレームにエアバッグモジュールが設けられた車両用シートに関する技術が開示されている。簡単に説明すると、この先行技術では、エアバッグモジュールは、インフレータと、シートバック内で着座乗員側へ向けて膨張展開する内方膨張エアバッグと、を含んで構成されており、この内方膨張エアバッグによって着座乗員の早期拘束性能を向上させている。そして、この技術においては、インフレータの作動初期に内方膨張エアバッグの膨張展開力が大きく、また、内方膨張エアバッグの膨張圧を高めるほど、着座乗員を拘束するうえでは有利となる。
特開2014−80169号公報 特開2009−23494号公報 特開2009−23490号公報 特開2008−87631号公報
しかしながら、この先行技術においては、着座乗員の肋骨においてその上部及び上下方向中間部に比べて耐性の低い後下部への負荷を低減する観点からは改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、着座乗員の拘束性能を確保しながら着座乗員の肋骨後下部への負荷を低減することができるサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートを得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートは、シートバックの車両幅方向外側の側部内に配置された外サイドフレームと、前記外サイドフレームに取り付けられ、作動することによりガスを発生するインフレータと、前記シートバックの車両幅方向外側の側部内に収納され、前記インフレータによって発生したガスの供給を受けて膨張展開し、膨張展開時に着座乗員の胸部後側を拘束する胸部後側拘束部を備えるサイドエアバッグと、前記シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド前面側を覆う外側フロントサイド表皮と、前記シートバックの車両幅方向外側の側部において少なくとも前記外側フロントサイド表皮の裏面に沿って配置されて着座乗員の肋骨後下部と対向する側に配置される部位を備え、前記外側フロントサイド表皮よりも伸び難く構成された低伸長部材と、を有し、前記シートバックの高さ方向から見た場合の前記低伸長部材の両端部において着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位は、前記胸部後側拘束部の膨張展開時に前記低伸長部材における着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が制限されるように直接又は他部材を介して前記シートバック内に取り付けられている。
上記構成によれば、シートバックの車両幅方向外側の側部内に配置された外サイドフレームには、インフレータが取り付けられており、このインフレータは、例えば車両の側面衝突が検知又は予知された場合に、作動することによりガスを発生する。また、シートバックの車両幅方向外側の側部内に収納されたサイドエアバッグは、インフレータによって発生したガスの供給を受けて膨張展開し、この膨張展開時にはサイドエアバッグの胸部後側拘束部が着座乗員の胸部後側を拘束する。
一方、シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド前面側は外側フロントサイド表皮によって覆われ、少なくともこの外側フロントサイド表皮の裏面に沿って低伸長部材が配置されている。この低伸長部材は、着座乗員の肋骨後下部と対向する側に配置される部位を備え、外側フロントサイド表皮よりも伸び難く構成されている。ここで、シートバックの高さ方向から見た場合の低伸長部材の両端部において着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位は、胸部後側拘束部の膨張展開時に低伸長部材における着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が制限されるように直接又は他部材を介してシートバック内に取り付けられている。このため、胸部後側拘束部の膨張展開時には、胸部後側拘束部が着座乗員の胸部後側を拘束しつつ、胸部後側拘束部のうち着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の膨張は低伸長部材によって制限されるので、着座乗員の肋骨後下部への負荷が低減される。
請求項2に記載する本発明のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートは、請求項1記載の構成において、前記シートバックの車両幅方向外側の側部には、前記サイドエアバッグの膨張圧を受けて開裂される表皮開裂部が前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部に沿って上下に延びており、前記低伸長部材の車両幅方向外側の端部は、前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部と重ねられて縫製されている。
上記構成によれば、胸部後側拘束部の膨張展開時には、胸部後側拘束部の膨張展開力が低伸長部材に伝わることで、表皮開裂部が開裂し易くなる。また、表皮開裂部が開裂した後には、胸部後側拘束部の膨張展開力が低下した状態で、胸部後側拘束部において着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の膨張制限が解除される。
請求項3に記載する本発明のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記低伸長部材は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられて車両側面視で前記外側フロントサイド表皮と重なる位置から前記外側フロントサイド表皮よりも車両後方側まで帯状に延びており、前記低伸長部材の後端部は、直接又は連結部材を介して、前記外サイドフレーム、又は前記外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結されている。
上記構成によれば、胸部後側拘束部の膨張展開時には、胸部後側拘束部のうち帯状の低伸長部材に対応する部位の膨張が低伸長部材によって制限され、胸部後側拘束部のうちそれ以外の部位の膨張は低伸長部材によっては制限されない。また、低伸長部材の後端部が直接又は連結部材を介して外サイドフレーム又はワイヤ部材に連結されていることで胸部後側拘束部の膨張展開時における低伸長部材の変位が効果的に制限される。
請求項4に記載する本発明のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記低伸長部材は、前記外側フロントサイド表皮の裏面側にのみ配置された補強布とされ、前記補強布の車両幅方向内側の端部は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部材を介して、前記外サイドフレーム、又は前記外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結されている。
上記構成によれば、低伸長部材としての補強布が外側フロントサイド表皮の裏面側にのみ配置され、この補強布の車両幅方向内側の端部が着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部材を介して外サイドフレーム又はワイヤ部材に連結されていることで、胸部後側拘束部の膨張展開時に補強布における着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が効果的に制限される。
請求項5に記載する本発明のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートは、請求項2、請求項2を引用する請求項3、及び請求項2を引用する請求項4のいずれか1項に記載の構成において、前記サイドエアバッグは、連通口を有する仕切部によって、膨張展開状態で車両前後方向に並ぶ前チャンバと後チャンバとに仕切られると共に、前記後チャンバに前記胸部後側拘束部が設けられ、前記後チャンバ内に単一の前記インフレータが収容されている。
上記構成によれば、後チャンバ内に単一のインフレータが収容されているので、インフレータのガスが後チャンバ側に入る分、表皮開裂部を開裂させる力が弱くなってしまう。しかしながら、本発明では、後チャンバに胸部後側拘束部が設けられており、胸部後側拘束部の膨張展開時に、胸部後側拘束部の膨張展開力が低伸長部材に伝わるので、表皮開裂部が開裂し易い。
請求項6に記載する本発明のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートは、シートバックの車両幅方向外側の側部内に配置された外サイドフレームと、前記外サイドフレームに取り付けられ、作動することによりガスを発生するインフレータと、前記シートバックの車両幅方向外側の側部内に収納され、前記インフレータによって発生したガスの供給を受けて膨張展開し、膨張展開時に着座乗員の胸部後側を拘束する胸部後側拘束部を備えるサイドエアバッグと、前記シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド前面側を覆う革製の外側フロントサイド表皮と、前記シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド側面側を覆う外側サイド表皮と、を有し、前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部は、前記外側サイド表皮の車両前方側の端部と縫製され、前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向内側の端部は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位のみが、前記外サイドフレーム、又は前記外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結部を介して連結されている。
上記構成によれば、シートバックの車両幅方向外側の側部内に配置された外サイドフレームには、インフレータが取り付けられており、このインフレータは、例えば車両の側面衝突が検知又は予知された場合に、作動することによりガスを発生する。また、シートバックの車両幅方向外側の側部内に収納されたサイドエアバッグは、インフレータによって発生したガスの供給を受けて膨張展開し、この膨張展開時にはサイドエアバッグの胸部後側拘束部が着座乗員の胸部後側を拘束する。
一方、シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド前面側は革製の外側フロントサイド表皮によって覆われており、外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部は、外側サイド表皮の車両前方側の端部と縫製されている。ここで、外側フロントサイド表皮の車両幅方向内側の端部は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位のみが、外サイドフレーム、又は外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結部を介して連結されている。したがって、胸部後側拘束部の膨張展開時には、外側フロントサイド表皮における着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が制限される。このため、胸部後側拘束部の膨張展開時には、胸部後側拘束部が着座乗員の胸部後側を拘束しつつ、胸部後側拘束部のうち着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の膨張は制限されるので、着座乗員の肋骨後下部への負荷が低減される。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートによれば、着座乗員の拘束性能を確保しながら着座乗員の肋骨後下部への負荷を低減することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートによれば、表皮開裂部の開裂の遅れに起因したサイドエアバッグの膨張展開の遅れを抑えることができると共に、表皮開裂部の開裂後には膨張展開力が低下した胸部後側拘束部の全体で着座乗員の胸部後側を拘束することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートによれば、帯状の低伸長部材を用いて着座乗員の肋骨後下部への負荷を効果的に低減することができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートによれば、低伸長部材としての補強布を用いて着座乗員の肋骨後下部への負荷を低減することができるという優れた効果を有する。
請求項5に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートによれば、単一のインフレータが後チャンバ内に収容される構成を採っても、表皮開裂部の開裂の遅れに起因したサイドエアバッグの膨張展開の遅れを抑えることができるという優れた効果を有する。
請求項6に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートによれば、着座乗員の拘束性能を確保しながら着座乗員の肋骨後下部への負荷を低減することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートを示す側面図である。 サイドエアバッグの収納状態を図1の2−2線に相当する切断位置で切断した状態で示す拡大断面図である。 サイドエアバッグが膨張した状態を示す図2に対応した縮小断面図である。 内バッグ部が膨張した状態を図2の4−4線に相当する切断位置で切断した状態で模式的に示す拡大断面図である。 サイドエアバッグ本体及び内バッグ部の平面展開図であり、サイドエアバッグ本体と内バッグ部とが結合される前の状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートを示す斜視図である。 サイドエアバッグの収納状態を図6の7−7線に相当する切断位置で切断した状態で示す拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シートにおいて、サイドエアバッグの収納状態を示す図2に対応する水平断面図である。
[第1の実施形態]
以下、図1〜図5に基づいて本発明の第1の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート10(以下、車両用シート10と略称する)について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用シート10は、シート本体12と、サイドエアバッグ装置14とによって構成されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
<シート本体12の基本構成>
シート本体12は、着座乗員Pの臀部及び大腿部を支持するシートクッション15と、シートクッション15の後端部に連結されて着座乗員Pの背部を支持するシートバック16と、シートバック16の上端部に連結されて着座乗員Pの頭部を支持するヘッドレスト18と、を有している。
なお、本実施形態では、シート本体12及びシートバック16の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。また、図1〜図4では、実際の乗員の代わりに衝突試験用のダミーPがシート本体12に着座している。このダミーPは、例えば国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy:WorldSID)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。以下、説明をわかり易くするため、シート本体12に着座しているダミーPを「着座乗員P」と称する。
シートバック16は、図1及び図2に示されるように、骨格部材である金属製のシートバックフレーム22と、シートバックフレーム22に取り付けられたシートバックバネ26(図2参照)と、を備えている。シートバックフレーム22及びシートバックバネ26は、シートバック16のフレーム部20を構成している。図2に示されるように、シートバック16は、フレーム部20に被せられたシートバックパッド30(図2以外では図示省略)と、シートバックパッド30を覆ったシート表皮32(図2以外では図示省略)と、を備えている。
シートバックフレーム22は、シートバック16の車両幅方向外側の側部16A内に配置された外サイドフレーム24と、シートバック16の車両幅方向内側の側部内に配置された内サイドフレーム(何れも図示省略)と、を備えている。また、シートバックフレーム22は、外サイドフレーム24と内サイドフレームとの上端部同士を繋ぐ図示しないアッパフレームと、外サイドフレーム24と内サイドフレームとの下端部同士をシート幅方向に繋ぐ図示しないロアフレームと、を備えている。
外サイドフレーム24は、外側壁部24A、前壁部24B、内側壁部24C、及び後フランジ部24Dによって構成されている。外側壁部24Aは、シートバック16の高さ方向から見てシートバック16の前後方向に沿って延びている。前壁部24Bは、外側壁部24Aの前端からシート幅方向内側へ延びている。内側壁部24Cは、前壁部24Bのシート幅方向内側端からシート後方側へ向けてシート幅方向内側に斜めに延びている。内側壁部24Cの先端部24C1は、シート幅方向外側斜め後方側に屈曲されている。後フランジ部24Dは、外側壁部24Aの後端からシート幅方向内側へ延びており、先端部24D1側がシート前方側斜めシート幅方向内側に屈曲されている。なお、上記の内サイドフレームは、外サイドフレーム24と左右対称に形成されている以外は同様の構成とされている。
シートバックバネ26は、シートバック16内におけるシート幅方向中央側かつシート後方側に配設されている。このシートバックバネ26は、シートバック16の高さ方向に延びる左右一対のワイヤ部材としてのサイドワイヤ28と、左右のサイドワイヤ28の間に架け渡された複数のSバネ29と、によって構成されている。左右のサイドワイヤ28の上端部は、前述したアッパフレームに固定されている。また、左右のサイドワイヤ28の上下方向中間部は、図示しない複数のフック部材を介して外サイドフレーム24及び内サイドフレームに固定されている。
シートバックパッド30は、ウレタンフォーム等の発泡体からなり、シートバック16の車両幅方向中間部に設けられたパッド中央部30Aと、シートバック16の車両幅方向外側の側部に設けられた外側パッドサイド部30Bと、シートバック16の車両幅方向内側の側部に設けられた内側パッドサイド部(何れも図示省略)と、によって構成されている。パッド中央部30Aは、シートバック16の幅方向中央側に配設されており、シートバックバネ26によってシート後方側から支持されている。外側パッドサイド部30B及び内側パッドサイド部は、横断面形状が略C字状に形成されている。外側パッドサイド部30Bは外サイドフレーム24を内側に収容し、内側パッドサイド部は内サイドフレームを内側に収容している。外側パッドサイド部30B及び内側パッドサイド部は、パッド中央部30Aよりもシート前方側へ膨出しており、着座乗員Pに対するサイドサポート性を確保する形状になっている。
シート表皮32は、パッド中央部30Aの前面側を覆うフロント表皮34と、外側パッドサイド部30Bの前面側を覆う外側フロントサイド表皮36(以下、「外側Frサイド表皮36」と略す。)と、外側パッドサイド部30Bのシート幅方向外側の側面側を覆う外側サイド表皮38と、パッド中央部30Aの後面側を覆うリヤ表皮39と、を備えている。また、図示を省略するが、シート表皮32は、内側パッドサイド部の前面側を覆う内側フロントサイド表皮と、内側パッドサイド部のシート幅方向外側の側面側を覆う内側サイド表皮と、を備えている。シート表皮32を構成する各表皮は、本実施形態では比較的伸縮しやすい素材で形成されている。
外側Frサイド表皮36の車両幅方向内側の端部36A(外側Frサイド表皮36の後端部としても把握される部位)は、縫製部32Xにおいてフロント表皮34の車両幅方向外側の端部34Aと縫製されている。外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bは、縫製部32Yにおいて外側サイド表皮38の車両前方側の端部38Aと縫製されている。また、外側サイド表皮38は、縫製部32Zにおいてリヤ表皮39と縫製されている。外側Frサイド表皮36と外側サイド表皮38との縫製部32Yは、シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aの前縁部16A1(所謂カマチ部)に位置している。
シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aには、後述するサイドエアバッグ42の膨張圧を受けて開裂される表皮開裂部32Bが、外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bに沿って上下に延びている。補足すると、後述するサイドエアバッグ42が膨張展開する際には、縫製部32Yは外側パッドサイド部30Bと共に開裂される構成になっている。
<サイドエアバッグ装置14の構成>
図1〜図3に示されるように、サイドエアバッグ装置14は、サイドエアバッグ42とインフレータ44とを備えている。インフレータ44は、作動することによりガスを発生し、サイドエアバッグ42は、インフレータ44によって発生したガスの供給を受けて膨張展開する(図3の図示状態)。これらのサイドエアバッグ42及びインフレータ44は、通常時には、図2に示されるエアバッグモジュール40とされ、シートバック16の車両幅方向外側の側部16A内に収納されている。なお、以下の説明において、サイドエアバッグ42に関して記載する前後上下の方向は、サイドエアバッグ42が膨張展開した状態での方向を示すものであり、シートバック16の前後上下の方向と略一致している。
インフレータ44は、所謂シリンダータイプのインフレータであり、円柱状に形成されている。このインフレータ44は、軸線方向がシートバック16の高さ方向に沿う姿勢で外サイドフレーム24の外側壁部24Aのシート幅方向外側(車両幅方向外側)に配設されている。インフレータ44の外周部からは、シート幅方向内側へ向けて上下一対のスタッドボルト44Aが突出している。これらのスタッドボルト44Aは、外側壁部24Aを貫通しており、先端側にナット45が螺合している。これにより、インフレータ44が外サイドフレーム24に取り付けられている。なお、インフレータ44の外周部から車両後方側へ突出したスタッドボルトが外サイドフレーム24に固定されたブラケット等を車両前方側から貫通してナットに螺合される構成(所謂背面締め)にしてもよい。
このインフレータ44の上端部又は下端部(ここでは下端部)には、インフレータ44の周方向に並んだ複数のガス噴出口(図示省略)が形成されており、インフレータ44が起動(作動)した際には、複数のガス噴出口からガスが放射状に噴出される。このインフレータ44には、図1に示されるように、車両に搭載された側突ECU46が電気的に接続されている。この側突ECU46には、側面衝突を検知する側突センサ48が電気的に接続されている。側突ECU46は、側突センサ48からの信号に基づいて側面衝突(の不可避)を検知した際にインフレータ44を起動させる構成になっている。なお、側突ECU46に側面衝突を予知(予測)する衝突予知センサ(プリクラッシュセンサ)が電気的に接続されている場合には、衝突予知センサからの信号に基づいて側突ECU46が側面衝突を予知した際にインフレータ44が起動される構成にしてもよい。
図2に示されるように、サイドエアバッグ42は、サイドエアバッグ本体50と、内バッグ部60と、によって構成されている。サイドエアバッグ本体50は、内部に収容した単一のインフレータ44からガスの供給を受けてシートバック16の車両幅方向外側の側部16Aのシート前方側へ膨張展開し、着座乗員Pと車体側部(ここでは図3に示されるサイドドアのドアトリム80及びBピラーガーニッシュ82)との間に介在する。また、内バッグ部60は、インフレータ44からのガスがサイドエアバッグ本体50を経由して供給され、シートバック16の車両幅方向外側の側部16A内で膨張展開する。
サイドエアバッグ本体50は、外サイドフレーム24に対してシート幅方向外側に配置されている。このサイドエアバッグ本体50は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材を略長円形状に切り出して形成された2枚の基布52、53(図3参照)が、互いに重ね合わされて外周縁部を縫製部T1において縫製されることにより袋状に形成されている。
なお、サイドエアバッグ本体50の製造方法は上記に限らず適宜変更可能である。例えば1枚の基布が二つ折りにされてその外周縁部が縫製されることによりサイドエアバッグ本体50が製造される構成にしてもよい。また例えば、自動織機による袋織り工法(所謂OPW工法)によってサイドエアバッグ本体50が製造される構成にしてもよい。この点は、後述する内バッグ部60においても同様である。
このサイドエアバッグ本体50は、図3に示されるように、膨張展開状態において一方の基布52がシート幅方向内側(着座乗員P側)を向き、他方の基布53がシート幅方向外側(ドアトリム80及びBピラーガーニッシュ82側)を向くように配設されている。また、このサイドエアバッグ本体50は、膨張展開状態を側方から見た場合に、図1に二点鎖線で示されるように、シートバック16の高さ方向に沿って長尺な略長円形状を成すように形成されており、着座乗員Pの肩部S、胸部C、腹部B及び腰部Lを拘束可能な大きさに形成されている。
図3に示されるように、サイドエアバッグ本体50は、内部に設けられた仕切部としてのテザー54(仕切布:図2では図示省略)によって、膨張展開状態で車両前後方向に並ぶ前チャンバ56と後チャンバ58とに仕切られた構成になっている。テザー54は、基布52、53と同様の布材によって長尺帯状に形成されており、一方の長辺縁部が縫製部T2において基布52に縫製され、他方の長辺縁部が縫製部T3において基布53に縫製されている。
このテザー54は、サイドエアバッグ本体50の膨張展開状態で、シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aの前縁部16A1(所謂カマチ部)に沿ってシートバック16の高さ方向に延びるように設定されている。図5に示されるように、テザー54の上端部には、上側の連通口54Aが貫通形成されており、テザー54の下端部には、下側の連通口54Bが貫通形成されている。これらの上側の連通口54A及び下側の連通口54Bを介して前チャンバ56内と後チャンバ58内とが相互に連通されている。
後チャンバ58の上下方向中間部には、上下一対の仕切部58X、58Yが設けられている。上下の仕切部58X、58Yは、サイドエアバッグ本体50の基布52、53を互いに縫製した縫製部(シーム)によって構成された非膨張部とされており、後チャンバ58の後端縁から後チャンバ58の前端側へ延びている。
各仕切部58X、58Yの前端部には、それぞれ円形状の縫製によって解れ防止の端末処理が施されている。これらの仕切部58X、58Yによって後チャンバ58が上室58Aと上下方向中間室58Bと下室58Cとに仕切られている。但し、各仕切部58X、58Yの前端部は、テザー54よりも後チャンバ58の後端側に位置している。これにより、上室58A内と上下方向中間室58B内と下室58C内とが、後チャンバ58の前部58F側において相互に連通されている。
前述した上側の連通口54Aは、上側の仕切部58Xに対してサイドエアバッグ42の上端側に離れて位置しており、前述した下側の連通口54Bは、下側の仕切部58Yに対してサイドエアバッグ本体50の下端側に離れて位置している。また、上下方向中間室58B内の後端部には、単一のインフレータ44(図1参照)が収容されている。インフレータ44の上下のスタッドボルト44A(図2参照)は、基布52を貫通しており、サイドエアバッグ本体50は図2に示されるインフレータ44を介して外側壁部24Aの上下方向中間部に締結固定されている。
上記構成のサイドエアバッグ本体50は、通常時には、前チャンバ56を含む前部側の部位がシート幅方向に折り重なる蛇腹折りにされた状態で外サイドフレーム24のシート幅方向外側に収納される構成になっている。また、サイドエアバッグ本体50が膨張展開した状態は、図3に示されると共に図1に二点鎖線で示されている。
図5に示されるサイドエアバッグ本体50には、膨張展開状態でシート幅方向内側を向き且つ後チャンバ58の前部58Fを構成する部位に、連通口50Tが形成されている。この連通口50Tは、サイドエアバッグ本体50の膨張展開状態を側方から見た場合に、上下方向中間室58Bの前部と重なる位置に形成されている。この連通口50Tは、内バッグ部60に対応している。
内バッグ部60は、略長円形状に切り出されて形成された2枚の基布62、63が、互いに重ね合わされて外周縁部を縫製部T4において縫製されることにより袋状に形成されている。なお、内バッグ部60の基布62、63はサイドエアバッグ本体50の基布52、53と同様の布材で形成されている。内バッグ部60は、サイドエアバッグ本体50に比べて上下方向寸法及び前後方向寸法が十分に小さく設定されている。
また、内バッグ部60の縫製部T4は、内バッグ部60の基端部60Aにおいて省略されている。これにより、内バッグ部60の基端部60Aには、開口60Tが形成されている。図3に示されるように、内バッグ部60は、開口60Tの縁部が縫製部T5においてサイドエアバッグ本体50の連通口50Tの周縁部に縫製されている。これにより、内バッグ部60の基端部60Aが後チャンバ58の前部58Fに結合されると共に、後チャンバ58の前部58F内と内バッグ部60内とが連通口50Tを介して相互に連通されている。
図2に示されるように、内バッグ部60は、外サイドフレーム24の前壁部24B及び内側壁部24Cに対してシート前方側の近傍に配置されてシート幅方向内側へ向けてシート後方側に傾斜して延びている。この内バッグ部60は、平面状に広げられた状態でシートバック16の車両幅方向外側の側部16A内に収容される構成になっており、外サイドフレーム24と外側パッドサイド部30Bとの間に介在される。
図1に示されるように、シート側面視において、内バッグ部60は、着座乗員Pの胸部C及び腹部Bの後側(肋骨の後部側を含む背中側の部位)に対してシート幅方向外側から対向するように配設されている。内バッグ部60は、図3に示されるインフレータ44が後チャンバ58内で発生させたガスが、連通口50Tを通って内部に供給され、シートバック16の車両幅方向外側の側部16A内で膨張する。補足すると、膨張した内バッグ部60は、外サイドフレーム24から反力を受けてシート幅方向内側(着座乗員P側)に膨張する。これにより、図1に示される着座乗員Pの胸部C及び腹部Bの各後側が、図2に示されるシートバックパッド30及びシート表皮32を介して内バッグ部60に拘束される構成になっている。
図1に示される内バッグ部60のうち下端部側を除く部位は、サイドエアバッグ42の膨張展開時に着座乗員Pの胸部Cの後側(肋骨の後部側)を拘束する胸部後側拘束部60Cとされている。すなわち、胸部後側拘束部60Cは、後チャンバ58(図3参照)に設けられた内バッグ部60の一部とされ、外サイドフレーム24の内側面と着座乗員Pの胸部Cの後側との間で膨張展開するようになっている。なお、図1において二点鎖線C1は、肋骨に相当する位置を模式的に示したものである。
<第一力布70等の構成>
図2に示されるように、シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aには、外側Frサイド表皮36の裏面に沿って低伸長部材としての第一力布70が配置されている。図1及び図2に示されるように、第一力布70は、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられて車両側面視で外側Frサイド表皮36(図2参照)と重なる位置から外側Frサイド表皮36(図2参照)よりも車両後方側まで帯状に延びている。この第一力布70は、着座乗員Pの肋骨後下部と対向する側に配置される部位70Xを備え、図2に示される外側Frサイド表皮36よりも伸び難く構成されている。
第一力布70の車両幅方向外側の端部70Aは、外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bと重ねられて縫製部32Yにおいて縫製されている。また、第一力布70の車両幅方向外側の端部70Aは、縫製部32Yよりも更に先端側の部位が外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bとのみ重ねられて縫製部32Sにおいて縫製されている。なお、本実施形態では、縫製部32Sに用いられる糸は、縫製部32Yに用いられる糸よりも破断し難い糸が適用され、表皮開裂部32Bの開裂時に縫製部32Sが破断しないように設定されている。また、第一力布70の後端部(車両幅方向内側の端部)70Bには、樹脂又は金属からなる連結部材としてのフック部材72が縫製等によって固定されている。このフック部材72は、断面が略J字状に形成されており、外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1に引っ掛けられて当該内側壁部24Cの先端部24C1に固定されている。これにより、第一力布70の後端部70Bがシートバック16内の後部側(背部側)において外サイドフレーム24に連結されている。
以上により、シートバック16の高さ方向から見た場合の第一力布70の両端部70A、70Bは、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時に第一力布70の変位が制限されるようにシートバック16の車両幅方向外側の側部16A内の後部側(背部側)に取り付けられている。なお、第一力布70は、その両端部70A、70Bを含む全体が着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位とされている。
また、シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aには、外側サイド表皮38の裏面に沿って第二力布74が配置され、外側パッドサイド部30Bの後部には、第二力布74を挿通させるための孔部30B1が車両幅方向に貫通形成されている。第二力布74は、外側サイド表皮38よりも伸び難く構成されている。第二力布74の車両前方側の端部74Aは、外側サイド表皮38の車両前方側の端部38Aと重ねられて縫製部32Yにおいて縫製されている。すなわち、縫製部32Yにおいては、第一力布70、外側Frサイド表皮36、外側サイド表皮38及び第二力布74が4枚重ねの状態で縫製されている。また、第二力布74の車両前方側の端部74Aは、縫製部32Yよりも更に先端側の部位が外側サイド表皮38の車両前方側の端部38Aとのみ重ねられて縫製部32Tにおいて縫製されている。なお、本実施形態では、縫製部32Tに用いられる糸は、縫製部32Yに用いられる糸よりも破断し難い糸が適用され、表皮開裂部32Bの開裂時に縫製部32Tが破断しないように設定されている。
また、第二力布74の車両後方側の端部74Bには、樹脂又は金属からなるフック部材76が縫製等によって固定されている。このフック部材76は、断面が略J字状に形成されており、外サイドフレーム24の後フランジ部24Dの先端部24D1に引っ掛けられて当該後フランジ部24Dの先端部24D1に固定されている。これにより、第二力布74の車両後方側の端部74Bがシートバック16内の後部側(背部側)において外サイドフレーム24に連結されている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示される側突ECU46が側突センサ48からの信号によって側面衝突を検知すると、図2に示されるサイドエアバッグ本体50の後チャンバ58内に収容されたインフレータ44が側突ECU46(図1参照)によって起動される。これにより、インフレータ44からのガスが後チャンバ58内に供給され、図3に示される後チャンバ58が膨張展開すると共に、後チャンバ58の前部58F内に内部が連通された内バッグ部60が、後チャンバ58内からガスの供給を受けてシートバック16の車両幅方向外側の側部16A内で膨張する。内バッグ部60は、インフレータ44の作動初期にガスの供給を受けるので膨張展開力が大きく、内バッグ部60の胸部後側拘束部60Cは着座乗員Pの胸部後側を拘束する。また、後チャンバ58内に供給されたガスは、図5に示される上側の連通口54A及び下側の連通口54Bを通って前チャンバ56内に供給され、図3に示されるように、前チャンバ56が膨張展開する。
一方、図2に示される外側Frサイド表皮36の裏面に沿って配置された第一力布70は、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に帯状に設けられて着座乗員Pの肋骨後下部と対向する側に配置される部位70Xを備え、外側Frサイド表皮36よりも伸び難く構成されている。ここで、シートバック16の高さ方向から見た場合の第一力布70の両端部70A、70Bは、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時に第一力布70の変位が制限されるようにシートバック16の車両幅方向外側の側部16A内に取り付けられている。このため、図4の模式的な断面図に示されるように、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時には、胸部後側拘束部60Cのうち帯状の第一力布70に対応する部位の膨張が第一力布70によって制限され、胸部後側拘束部60Cのうちそれ以外の部位の膨張は第一力布70によっては制限されない。
したがって、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時には、胸部後側拘束部60Cが着座乗員Pの胸部後側を拘束しつつ、胸部後側拘束部60Cのうち着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位の膨張は第一力布70によって制限される。このため、着座乗員Pの肋骨後下部への負荷が低減される。なお、図4において円で示される二点鎖線C2は、肋骨の各骨に相当する位置を模式的に示したものである。
また、本実施形態では、図2に示される第一力布70の後端部70Bは、フック部材72を介して、外サイドフレーム24に連結されている。このため、図4に示される胸部後側拘束部60Cの膨張展開時における第一力布70の変位が効果的に制限される。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用シート10によれば、着座乗員Pの拘束性能を確保しながら着座乗員Pの肋骨後下部への負荷を低減することができる。
一方、本実施形態では、図2に示される後チャンバ58内に単一のインフレータ44が収容されているので、インフレータ44のガスが後チャンバ58側に入る分、表皮開裂部32Bを開裂させる力が弱くなってしまう。しかしながら、本実施形態では、第一力布70の車両幅方向外側の端部70Aは、外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bと重ねられて縫製部32Y(表皮開裂部32Bを構成する縫製部)及び縫製部32Sにおいて縫製されている。このため、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時には、胸部後側拘束部60Cの膨張展開力が第一力布70に伝わることで、縫製部32Yの糸が破断し易く、言い換えれば、表皮開裂部32Bが開裂し易くなる。その結果、表皮開裂部32Bの開裂の遅れに起因したサイドエアバッグ42の膨張展開の遅れを抑えることができる。なお、本実施形態では、表皮開裂部32Bの開裂時に、第一力布70と外側Frサイド表皮36との縫製部32S、及び第二力布74と外側サイド表皮38との縫製部32Tは、破断しない。
また、表皮開裂部32Bが開裂した後には、図3に示される胸部後側拘束部60Cの膨張展開力が低下した状態で、胸部後側拘束部60Cにおいて着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位の膨張制限が解除される。すなわち、表皮開裂部32Bの開裂後には膨張展開力が低下した胸部後側拘束部60Cの全体で着座乗員Pの胸部後側を拘束することができる。
(第1の実施形態の変形例)
なお、第1の実施形態の変形例として、図2に示される第一力布70の後端部70Bが外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1側に更に延ばされると共に、そのように延ばされた後端部が外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1に例えば締結具等を用いて直接連結されている構成も採り得る。
また、第1の実施形態の他の変形例として、第一力布70の後端部70Bがサイドワイヤ28の側に更に延ばされると共に、そのように延ばされた後端部がサイドワイヤ28に、締結具等を用いて直接連結されたりフック部材72と同様の連結部材を介して連結された構成も採り得る。
また、第1の実施形態の他の変形例として、第一力布70及び第二力布74における車両前方側の端部同士が直接重ね合わせられて縫製されると共に、前記各端部が外側Frサイド表皮36及び外側サイド表皮38には縫製されず、更に、第一力布70及び第二力布74における車両後方側の各端部を互いに接近する側に延ばし、そのように延ばされた端部同士を直接又は他部材(例えば介在部材や連結部材等)を介して連結するといった構成も採り得る。
さらに、第1の実施形態の他の変形例として、第二力布74、孔部30B1及びフック部材76を設けない構成も採り得る。
以上説明した第1の実施形態の複数の変形例についても、前述した第1の実施形態と概ね同様の作用及び効果が得られる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート90(以下、車両用シート90と略称する)について、図6及び図7を用いて説明する。図6には、本実施形態に係る車両用シート90が斜視図で示されており、図7には、サイドエアバッグの収納状態が図6の7−7線に相当する切断位置で切断した状態の拡大断面図で示されている。なお、本実施形態は、以下に説明する点を除いて第1の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aには、外側Frサイド表皮36の裏面に沿って、第1の実施形態の第一力布70(図2等参照)に代えて低伸長部材としての補強布(「当て布」ともいう。)92が配置されている。補強布92は、外側Frサイド表皮36の裏面側にのみ配置されると共に、本実施形態では外側Frサイド表皮36の上端部から下端部にかけての範囲に対応して設けられて着座乗員Pの肋骨後下部と対向する側に配置される部位92Xを備えている。また、補強布92は、外側Frサイド表皮36よりも伸び難く構成されている。
図7に示されるように、補強布92の車両幅方向外側の端部92Aは、外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bと重ねられて縫製部32Yにおいて縫製されている。また、補強布92の車両幅方向外側の端部92Aは、縫製部32Yよりも更に先端側の部位が外側Frサイド表皮36の車両幅方向外側の端部36Bとのみ重ねられて縫製部32Uにおいて縫製されている。なお、本実施形態では、縫製部32Uに用いられる糸は、縫製部32Yに用いられる糸よりも破断し難い糸が適用されている。また、補強布92の車両幅方向内側の端部92Bは、外側Frサイド表皮36の車両幅方向内側の端部36A及びフロント表皮34の車両幅方向外側の端部34Aと共に縫製部32Xにおいて縫製されている。
縫製部32Xには、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部材としての環状の吊り綿布94の前端側が縫製されている。吊り綿布94の後端側にはその環状部内に連結部材としての吊りワイヤ96がシート高さ方向を軸方向として挿入されかつ当該環状部に固定されている。吊りワイヤ96には、シート高さ方向から見て略C字状とされた連結部材としてのホグリング98の前端側が係止されている。ホグリング98は、吊り綿布94の後端側の孔部94Aを貫通しており、ホグリング98の後端側は、サイドワイヤ28に係止されている。これらにより、補強布92の車両幅方向内側の端部92Bは、吊り綿布94、吊りワイヤ96及びホグリング98を介してサイドワイヤ28に連結されている。
なお、本実施形態では、図6に示されるように、一例として、ホグリング98は吊り綿布94の後端側において上下に計2個設けられている。但し、ホグリング98が吊り綿布94の後端側において上下方向中間部に1個設けられる構成も採り得る。また、本実施形態では、図7に示される吊り綿布94の孔部94Aは、ホグリング98の上下方向位置に合わせて計2個形成されている。
以上により、シートバック16の高さ方向から見た場合の補強布92の両端部92A、92Bにおいて着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位は、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時に補強布92における着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が制限されるようにシートバック16内に取り付けられている。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態における図2に示される第一力布70が設けられていない他、第二力布74、外側パッドサイド部30Bの孔部30B1及びフック部材72、76が設けられていない。また、図7では、第1の実施形態における図2と同様に、テザー54(図3参照)の図示を省略している。
以上説明した本実施形態の構成によれば、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時に補強布92における着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が効果的に制限される。すなわち、本実施形態によっても、着座乗員Pの拘束性能を確保しながら着座乗員Pの肋骨後下部への負荷を低減することができる。
(第2の実施形態の変形例)
なお、第2の実施形態の変形例として、図7に示される補強布92の車両幅方向内側の端部92Bが吊り綿布94、吊りワイヤ96及びホグリング98に代えて例えばフック部を備えた部材等のような他の連結部材を介してサイドワイヤ28に連結されている構成も採り得る。
また、第2の実施形態の他の変形例として、補強布92の車両幅方向内側の端部92Bが、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部材を介して、外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1側に連結されている構成も採り得る。
また、第2の実施形態では、補強布92が外側Frサイド表皮36の上端部から下端部にかけての範囲に対応して設けられているが、第2の実施形態の変形例として、低伸長部材としての補強布(92)が着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置にのみ設けられるような構成も採り得る。
以上説明した第2の実施形態の複数の変形例についても、前述した第2の実施形態と概ね同様の作用及び効果が得られる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート100(以下、車両用シート100と略称する)について、図8を用いて説明する。図8には、サイドエアバッグの収納状態が水平断面図(第1の実施形態の図2に相当する断面図)で示されている。なお、本実施形態は、以下に説明する点を除いて第1の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図8に示されるように、車両用シート100においては、シートバック16の車両幅方向外側の側部16Aにおける外側パッドサイド部30Bの前面側を覆う外側フロントサイド表皮102(以下、「外側Frサイド表皮102」と略す。)が革製とされている。なお、図示を省略するが、シートバック16の車両幅方向内側の側部のパッド前面側を覆う内側フロントサイド表皮も革製とされている。革製の外側Frサイド表皮102は、第1、第2の実施形態における外側Frサイド表皮36(図2及び図7参照)よりも伸び難い。外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102A(外側Frサイド表皮102の後端部としても把握される部位)は、縫製部32Xにおいてフロント表皮34の車両幅方向外側の端部34Aと縫製されている。また、外側Frサイド表皮102の車両幅方向外側の端部102Bは、縫製部32Yにおいて外側サイド表皮38の車両前方側の端部38Aと縫製されている。
外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aであってかつ着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ部位からは延長部104が車両後方側に延出されている。延長部104の後端部104Aには樹脂又は金属からなるフック部材106が縫製等によって固定されている。このフック部材106は、断面が略J字状に形成されており、サイドワイヤ28に引っ掛けられて当該サイドワイヤ28に固定されている。これにより、外側Frサイド表皮102の延長部104がシートバック16内の後部側(背部側)においてサイドワイヤ28に連結されている。
以上により、外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aは、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位のみが、サイドワイヤ28に連結部108を介して連結されている。なお、連結部108は、延長部104及びフック部材106で構成されている。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態における図2に示される第一力布70、第二力布74、フック部材72、76、及び外側パッドサイド部30Bの孔部30B1が設けられていない。また、図8では、第1の実施形態における図2と同様に、テザー54(図3参照)の図示を省略している。
以上説明した本実施形態の構成によれば、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時には、外側Frサイド表皮102における着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が制限される。このため、胸部後側拘束部60Cの膨張展開時には、胸部後側拘束部60Cが着座乗員Pの胸部後側を拘束しつつ、胸部後側拘束部60Cのうち着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位の膨張は制限される。すなわち、本実施形態によっても、着座乗員Pの拘束性能を確保しながら着座乗員Pの肋骨後下部への負荷を低減することができる。
(第3の実施形態の変形例)
なお、第3の実施形態の変形例として、図8に示される延長部104を若干短くすると共にその後端部が、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部材を介して、外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1側に連結されている構成も採り得る。すなわち、外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aは、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する部位のみが、外サイドフレーム24に連結部を介して連結されてもよい。
また、第3の実施形態の他の変形例として、延長部104が形成されないで、外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aが、着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部としての連結部材(例えば第2の実施形態の吊り綿布94、吊りワイヤ96及びホグリング98(いずれも図7参照)と同様の部材等)を介して、サイドワイヤ28や外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1側に連結されている構成も採り得る。
また、第3の実施形態の他の変形例として、延長部104がサイドワイヤ28の側に更に延ばされると共に、そのように延ばされた後端部がサイドワイヤ28に例えば締結具等を用いて直接連結されている構成も採り得る。この構成の場合は、外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aであってかつ着座乗員Pの肋骨後下部の高さに相当する高さ部位から延長された延長部分が、外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aとサイドワイヤ28との連結部を構成する。
さらに、第3の実施形態の他の変形例として、延長部104の後端部が外サイドフレーム24の内側壁部24Cの先端部24C1に例えば締結具等を用いて直接連結されている構成も採り得る。この構成の場合は、延長部104が、外側Frサイド表皮102の車両幅方向内側の端部102Aと外サイドフレーム24との連結部を構成する。
以上説明した第3の実施形態の複数の変形例についても、前述した第3の実施形態と概ね同様の作用及び効果が得られる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記第1〜第3の実施形態では、サイドエアバッグ装置14を搭載した車両用シート10、90、100について説明したが、上記実施形態の変形例として、サイドエアバッグ装置14に代えて、例えば、背景技術欄に挙げた特許文献1(特開2014−80169号公報)に記載のサイドエアバッグ装置等のように、サイドエアバッグの膨張展開時に着座乗員の胸部後側を拘束するための構成部(胸部後側拘束部)を備える他のサイドエアバッグ装置が適用されてもよい。
上記第1〜第3の実施形態のサイドエアバッグ装置14に代えて、適用可能な他のサイドエアバッグ装置としては、例えば、インフレータ(44)が外サイドフレーム(24)に対して車両幅方向中央側に取り付けられると共に、インフレータ(44)によって発生したガスの供給を受けて膨張展開するサイドエアバッグが、本実施形態の内バッグ部60に相当するバッグ部を備えない所謂シングルエアバッグとして構成され、かつそのサイドエアバッグが膨張展開時に着座乗員(P)の胸部後側を拘束する胸部後側拘束部を備える、といった構成のサイドエアバッグ装置が挙げられる。そのような変形例におけるサイドエアバッグ装置のサイドエアバッグは、例えば、本実施形態のサイドエアバッグ本体50と同様に連通口を有する仕切部(テザー)によって前チャンバと後チャンバとに仕切られ、インフレータ(44)を収容した後チャンバが前チャンバよりも早期かつ高圧に膨張展開すると共に、外サイドフレーム(24)を車両前方側から車両幅方向に跨ぎ且つ前チャンバを含む部位が外サイドフレーム(24)の車両幅方向外側で折り畳まれた状態でシートバック(16)の車両幅方向外側の側部(16A)内に収納されている、といった構成とされてもよい。
また、上記第1〜第3の実施形態では、サイドエアバッグ装置14は単一のインフレータ44を備えた構成とされているが、車両用シートに搭載されるサイドエアバッグ装置は複数のインフレータを備えるものであってもよい。
また、上記実施形態の変形例として、外サイドフレームを備えるシートバックフレームと、シートバックフレームに固定されたワイヤ部材と、を有するシートバックのフレーム部の構成は、例えば、特開2009−23494号公報に示されるシートバックのフレーム部の構成等のように、上記実施形態の構成以外の構成であってもよい。
また、上記第1の実施形態では低伸長部材が第一力布70とされ、上記第2の実施形態では低伸長部材が補強布92とされているが、低伸長部材は、例えば、ネット状部材、紐状部材等のような布以外の材料で構成された低伸長部材とされてもよい。
また、上記第1、第2の実施形態の変形例として、低伸長部材(第一力布70、補強布92)の車両幅方向外側に配置された端部が、外側Frサイド表皮(36)と外側サイド表皮(38)との縫製部(T1)よりも若干車両幅方向内側において外側Frサイド表皮(36)に縫製されているような構成も採り得る。
なお、上記実施形態及び上述の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
16 シートバック
16A シートバックの車両幅方向外側の側部
22 シートバックフレーム
24 外サイドフレーム
28 サイドワイヤ(ワイヤ部材)
32B 表皮開裂部
36 外側フロントサイド表皮
36B 外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部
38 外側サイド表皮
38A 外側サイド表皮の車両前方側の端部
42 サイドエアバッグ
44 インフレータ
54 テザー(仕切部)
54A 連通口
54B 連通口
56 前チャンバ
58 後チャンバ
60C 胸部後側拘束部
70 第一力布(低伸長部材)
70A、70B 第一力布の両端部(低伸長部材の両端部)
70X 着座乗員の肋骨後下部と対向する側に配置される部位
72 フック部材(連結部材(他部材))
90 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
92 補強布(低伸長部材)
92A、92B 補強布の両端部(低伸長部材の両端部)
92X 着座乗員の肋骨後下部と対向する側に配置される部位
94 吊り綿布(連結部材(他部材))
96 吊りワイヤ(連結部材(他部材))
98 ホグリング(連結部材(他部材))
100 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
102 外側フロントサイド表皮
102A 外側フロントサイド表皮の車両幅方向内側の端部
102B 外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部
108 連結部
P 着座乗員
C 胸部

Claims (6)

  1. シートバックの車両幅方向外側の側部内に配置された外サイドフレームと、
    前記外サイドフレームに取り付けられ、作動することによりガスを発生するインフレータと、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部内に収納され、前記インフレータによって発生したガスの供給を受けて膨張展開し、膨張展開時に着座乗員の胸部後側を拘束する胸部後側拘束部を備えるサイドエアバッグと、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド前面側を覆う外側フロントサイド表皮と、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部において少なくとも前記外側フロントサイド表皮の裏面に沿って配置されて着座乗員の肋骨後下部と対向する側に配置される部位を備え、前記外側フロントサイド表皮よりも伸び難く構成された低伸長部材と、
    を有し、
    前記シートバックの高さ方向から見た場合の前記低伸長部材の両端部において着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位は、前記胸部後側拘束部の膨張展開時に前記低伸長部材における着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位の変位が制限されるように直接又は他部材を介して前記シートバック内に取り付けられている、サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート。
  2. 前記シートバックの車両幅方向外側の側部には、前記サイドエアバッグの膨張圧を受けて開裂される表皮開裂部が前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部に沿って上下に延びており、
    前記低伸長部材の車両幅方向外側の端部は、前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部と重ねられて縫製されている、請求項1記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート。
  3. 前記低伸長部材は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられて車両側面視で前記外側フロントサイド表皮と重なる位置から前記外側フロントサイド表皮よりも車両後方側まで帯状に延びており、
    前記低伸長部材の後端部は、直接又は連結部材を介して、前記外サイドフレーム、又は前記外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結されている、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート。
  4. 前記低伸長部材は、前記外側フロントサイド表皮の裏面側にのみ配置された補強布とされ、
    前記補強布の車両幅方向内側の端部は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する高さ位置に設けられた連結部材を介して、前記外サイドフレーム、又は前記外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結されている、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート。
  5. 前記サイドエアバッグは、連通口を有する仕切部によって、膨張展開状態で車両前後方向に並ぶ前チャンバと後チャンバとに仕切られると共に、前記後チャンバに前記胸部後側拘束部が設けられ、前記後チャンバ内に単一の前記インフレータが収容されている、請求項2、請求項2を引用する請求項3、及び請求項2を引用する請求項4のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート。
  6. シートバックの車両幅方向外側の側部内に配置された外サイドフレームと、
    前記外サイドフレームに取り付けられ、作動することによりガスを発生するインフレータと、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部内に収納され、前記インフレータによって発生したガスの供給を受けて膨張展開し、膨張展開時に着座乗員の胸部後側を拘束する胸部後側拘束部を備えるサイドエアバッグと、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド前面側を覆う革製の外側フロントサイド表皮と、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部のパッド側面側を覆う外側サイド表皮と、
    を有し、
    前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向外側の端部は、前記外側サイド表皮の車両前方側の端部と縫製され、
    前記外側フロントサイド表皮の車両幅方向内側の端部は、着座乗員の肋骨後下部の高さに相当する部位のみが、前記外サイドフレーム、又は前記外サイドフレームを備えるシートバックフレームに固定されたワイヤ部材、に連結部を介して連結されている、サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート。
JP2017076168A 2017-04-06 2017-04-06 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート Active JP6769382B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017076168A JP6769382B2 (ja) 2017-04-06 2017-04-06 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017076168A JP6769382B2 (ja) 2017-04-06 2017-04-06 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018176884A JP2018176884A (ja) 2018-11-15
JP6769382B2 true JP6769382B2 (ja) 2020-10-14

Family

ID=64282339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017076168A Active JP6769382B2 (ja) 2017-04-06 2017-04-06 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6769382B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6919383B2 (ja) 2017-07-18 2021-08-18 トヨタ自動車株式会社 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
JP7299186B2 (ja) * 2020-03-19 2023-06-27 トヨタ自動車株式会社 車両用シート

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3834936B2 (ja) * 1997-06-09 2006-10-18 マツダ株式会社 車両のサイドエアバッグ装置
JP4816387B2 (ja) * 2006-10-02 2011-11-16 豊田合成株式会社 サイドエアバッグ装置
JP4962185B2 (ja) * 2007-07-19 2012-06-27 豊田合成株式会社 サイドエアバッグ装置
JP5077961B2 (ja) * 2008-10-14 2012-11-21 トヨタ紡織株式会社 車両用シート
JP5942772B2 (ja) * 2012-10-18 2016-06-29 トヨタ自動車株式会社 サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
JP2014184900A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Toyota Boshoku Corp 乗物用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018176884A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6919383B2 (ja) サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
JP6107749B2 (ja) サイドエアバッグ装置
JP5594340B2 (ja) 車両用安全装置
JP6856482B2 (ja) サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート及びサイドエアバッグ装置
JP6323438B2 (ja) サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
JP6179469B2 (ja) ファーサイドエアバッグ装置
JP5999061B2 (ja) 座席搭載エアバッグ装置及び車両用シート
JP5895872B2 (ja) 車両用サイドエアバッグ装置
JP6332308B2 (ja) サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート
JP6233269B2 (ja) サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート
JP7180456B2 (ja) ファーサイドエアバッグ装置を備えたシート構造
JP2007055501A (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP6769382B2 (ja) サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
CN111845613B (zh) 侧气囊装置
JP2018127110A (ja) サイドエアバッグ装置を搭載した車両用シート
JP2021049878A (ja) サイドエアバッグ装置
JP2014084022A (ja) サイドエアバッグ及び車両用サイドエアバッグ装置
JP2022110958A (ja) 車両用サイドエアバッグ装置
JP7384776B2 (ja) 車両用サイドエアバッグ
WO2021132466A1 (ja) 乗物用シート
JP2019199171A (ja) エアバッグ装置
CN114454843B (zh) 车辆用侧面气囊
JP2018188123A (ja) クッションエアバッグ装置を内蔵した車両用シート、及びクッションエアバッグ
JP2019089416A (ja) 車両用サイドエアバッグ装置
JP5413343B2 (ja) サイドエアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200818

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200825

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200907

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6769382

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151