JP5562553B2 - X線ct装置およびx線ct装置の制御プログラム - Google Patents

X線ct装置およびx線ct装置の制御プログラム Download PDF

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Description

この発明は、撮影条件を切り替えながら被検体に連続的または間欠的にX線を照射し、該被検体を透過したX線を検出して画像を再構成するX線CT(Computed Tomography)装置およびX線CT装置の制御プログラムに関し、特に、被検体ごとに最適なX線の線量で撮影を行うことができるX線CT装置およびX線CT装置の制御プログラムに関する。
近年、X線検出器の多列化にともない、空間の3次元に時間の1次元を加えた4次元の画像を撮影することが可能なX線CT装置が開発されている。かかるX線CT装置は、経時的に臓器の動きや血流動向を観察することが可能であることから、従来の形態診断を目的とした検査以外にも、形態診断を目的とした整形領域や様々な臓器のパーフュージョン検査を行う際に利用されると考えられている。
通常、X線CT装置では、各種の撮影条件(例えば、X線の照射間隔、撮影時間、X線管へ供給される管電流など)からなる複数の撮影プランが操作者によってあらかじめ設定されたうえで撮影が行われるが、前述したパーフュージョン解析用の画像を撮影する場合には、被検体への被ばく量を低減するため、一定の間隔で最後まで撮影するよりも、血流中の造影剤の濃度に応じてX線の照射間隔が異なるように各撮影プランが設定されることが望ましく、異なる照射間隔の撮影プランを組み合わせて使用している。
例えば、60秒のパーフュージョン解析用の画像を撮影する場合には、60秒連続してスキャンする方法もあるが、被ばく量の観点から、2つまたは3つ程度の撮影プランを組み合わせて撮影が行われる。具体的には、撮影開始から造影剤の濃度のピークまでは細かいデータが必要であるため、連続スキャンまたは細かい間欠スキャン(例えば、1秒間隔)を行い、造影剤の濃度がピークを越えて徐々に低下する中盤では、間隔を少し開けて中程度の間欠スキャン(例えば、2秒間隔)を行い、造影剤の変化がほとんどなくなる終盤では、大きく間隔を開けて間欠スキャン(例えば、3秒間隔)を行うように撮影プランが設定される。
このように、従来のX線CT装置では、造影剤の濃度の経時的な変化を予想したうえで撮影プランが設定されて撮影が行われている。しかし、造影剤が体内を巡る速さは被検体ごとに異なっており、造影剤の濃度が激しく変化する期間を逃さずにスキャンするためには、個々の撮影プランの撮影時間を長めに設定せざるを得ない。その結果、実際には造影剤の濃度がピークを超えているにもかかわらず連続スキャンまたは細かい間欠スキャンを続けてしまったり、造影剤の変化がほとんどなくなっているにもかかわらず中程度の間欠スキャンを続けてしまったりして、パーフュージョン解析のためには不要なX線を被検体に照射してしまう場合があった。
そのため、撮影中に造影剤の濃度に応じて自動的に撮影プランの開始/終了を制御して、被検体ごとに最適な線量で撮影を行うことが求められている。これまでにも、造影剤の濃度に応じてスキャンの開始タイミングを決定する技術として、診断用の画像を撮影するためのスキャン(メインスキャン)の前に予備のスキャン(プレップスキャン、Real Prep、Sure Startとも呼ばれる)を行い、このプレップスキャンにより測定されるCT値の経時的変化曲線に基づいて、メインスキャンの開始タイミングを制御する技術が考案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−275360号公報
しかしながら、特許文献1に代表される従来の技術では、メインスキャンの開始タイミングを制御することはできるが、メインスキャンの開始後、すなわち、撮影中に造影剤の濃度に応じて自動的に撮影プランの開始/終了を制御することはできなかった。
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、撮影中に造影剤の濃度に応じて被検体ごとに最適なX線の線量で撮影を行うことができるX線CT装置およびX線CT装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかるX線CT装置は、所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するX線照射部を有する撮影部と、前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する再構成部と、前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、撮影中に前記再構成部によって再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出する指標値検出部と、前記指標値検出部によって検出される指標値に基づいて、前記撮影プランの切替時機を検出する切替時機検出部と、前記切替時機検出部によって前記撮影プランの切替時機が検出された場合に、実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する撮影制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする。
また、本発明の他の態様にかかるX線CT装置は、所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するX線照射部を有する撮影部と、前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する再構成部と、前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、撮影中に前記再構成部によって再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出する指標値検出部と、実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して次の第二の撮影プランによる撮影を開始する指示を操作者から受け付ける指示受付部と、前記指示受付部によって撮影プランの切り替えに関する指示が受け付けられた場合に、前記第一の撮影プランによる撮影を中止して前記第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する撮影制御部と、を備え、前記表示制御部は、前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする。
また、本発明の他の態様にかかるX線CT装置の制御プログラムは、所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するようX線照射部を有する撮影部を制御する手順と、前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する手順と、前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する手順と、撮影中に再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出するよう指標値検出部を制御する手順と、前記指標値検出部によって検出される指標値に基づいて、前記撮影プランの切替時機を検出するよう切替時機検出部を制御する手順と、前記切替時機検出部によって前記撮影プランの切替時機が検出された場合に、実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する手順と、前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御する手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明の他の態様にかかるX線CT装置の制御プログラムは、所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するようX線照射部を有する撮影部を制御する手順と、前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する手順と、前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する手順と、撮影中に再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出するよう指標値検出部を制御する手順と、実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して次の第二の撮影プランによる撮影を開始する指示を操作者から受け付ける手順と、前記撮影プランの切り替えに関する指示が受け付けられた場合に、前記第一の撮影プランによる撮影を中止して前記第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する手順と、前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御する手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、撮影中に造影剤の濃度に応じて被検体ごとに最適なX線の線量で撮影を行うことができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るX線CT装置およびX線CT装置の制御プログラムの好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、空間の3次元に時間の1次元を加えた4次元の画像を撮影することが可能なX線CT装置に本発明を適用した場合について説明する。また、以下では、一定の撮影条件で行われる撮影の単位を「撮影プラン」と呼ぶ。
最初に、本実施例1に係るX線CT装置の全体構成について説明する。図1は、本実施例1に係るX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施例1に係るX線CT装置100は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを備える。
架台装置10は、被検体PにX線を照射して投影データを収集する装置であり、高電圧発生部11と、X線管12と、X線検出器13と、データ収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
高電圧発生部11は、X線管12に高電圧を供給する装置であり、X線管12は、高電圧発生部11により供給される高電圧によりX線を発生する真空管である。
X線検出器13は、被検体Pを透過したX線を検出する検出器である。具体的には、このX線検出器13は、複数チャンネル分のX線検出素子からなる検出素子列をスライス方向(図1に示すZ軸方向)に複数列(例えば、320列)配列することによって構成された多列の面検出器である。このX線検出器13は、心臓や脳などの撮影対象部位を含む範囲など、広範囲に被検体Pを透過したX線を同時に検出することが可能である。
データ収集部14は、X線検出器13により検出されたX線を用いて投影データを生成する装置である。
回転フレーム15は、高速でかつ連続的に回転する円環状のフレームであり、X線管12とX線検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持している。架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管12およびX線検出器13を旋回させる駆動装置である。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板21と寝台駆動装置22とを有する。天板21は、撮影時に被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置22は、天板21をスライス方向へ移動する装置である。
コンソール装置30は、X線CT装置100の操作に関する各種の指示を操作者から受け付けるとともに、架台装置10画像によって収集された投影データから画像を再構成する装置であり、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成処理部36と、画像データ記憶部37と、システム制御部38とを有する。
入力装置31は、マウスやキーボードなどを有し、X線CT装置100に対する指示を操作者から受け付ける装置である。例えば、この入力装置31は、撮影前には、順序付けされた複数の撮影プランの設定を受け付けたり、撮影された画像に対するROI(Region Of Interest;関心領域)の設定を受け付けたりする。一方、撮影中には、入力装置31は、実施中の撮影プランを中止して次の撮影プランを開始する指示を受け付けたりする。ここで操作者によって設定される各撮影プランには、例えば、X線の照射間隔、撮影時間、X線管へ供給される管電流などが含まれている。
表示装置32は、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイを有し、各種情報を表示する装置である。例えば、この表示装置32は、後述する画像データ記憶部37によって記憶された画像データや、操作者から各種指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)などを表示する。
スキャン制御部33は、後述するシステム制御部38による制御のもと、システム制御部38から指示された撮影条件に基づいて高電圧発生部11、データ収集部14、架台駆動部16および寝台駆動装置22を駆動することによって、被検体Pの心臓にX線を照射して、投影データを収集する処理部である。
前処理部34は、データ収集部14によって生成された投影データに対して感度補正などの前処理を行う処理部であり、投影データ記憶部35は、前処理部34により前処理された投影データを記憶する記憶部である。画像再構成処理部36は、後述するシステム制御部38による制御のもと、投影データ記憶部35により記憶された投影データから画像データを再構成する処理部である。画像データ記憶部37は、画像再構成処理部36によって再構成された画像データを記憶する記憶部である。
システム制御部38は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置100の全体制御を行う処理部である。このシステム制御部38は、各部を制御することによって、順序付けされた複数の撮影プランに基づいて被検体に連続的または間欠的にX線を照射し、該被検体を透過したX線を検出して画像を再構成する。
以上、本実施例1に係るX線CT装置100の全体構成について説明したが、本実施例1では、かかるX線CT装置100において、X線CT装置100の全体制御を行うシステム制御部38の構成および処理手順に特徴がある。そして、この特徴により、本実施例1に係るX線CT装置100では、撮影中に造影剤の濃度に応じて自動的に撮影プランの開始/終了を制御して、被検体ごとに最適なX線の線量で撮影を行うことができるようにしている。
具体的には、本実施例1に係るX線CT装置100では、システム制御部38が、撮影中に再構成される画像に設定されたROI内の造影剤濃度を示す指標値を検出し、検出した指標値に基づいて、当該ROI内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を生成し、当該曲線の傾きに基づいて撮影プランの切替時機を検出し、切替時機を検出した場合に、実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始するようにしている。以下、かかるシステム制御部38の構成および処理手順について詳細に説明してゆく。
まず、システム制御部38の構成について説明する。図2は、システム制御部38の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、このシステム制御部38は、指標値検出部38aと、切替時機検出部38bと、指示受付部38cと、撮影制御部38dと、表示制御部38eと、実施結果出力部38fとを有する。
指標値検出部38aは、撮影中に再構成される画像に設定されたROI内の造影剤濃度を示す指標値を検出する処理部である。なお、本実施例1では、造影剤濃度を示す指標値としてCT値を用いた場合について説明するが、造影剤濃度を示すことができる値であれば、CT値ではない他の値を用いてもよい。
具体的には、この指標値検出部38aは、画像再構成処理部36によって画像データが再構成されると、その都度、再構成された画像データを画像データ記憶部37から読み出す。そして、画像データを読み出すごとに、指標値検出部38aは、それぞれの画像データについてあらかじめ設定されているROI内におけるCT値を検出し、検出したCT値を、図示していない内部メモリなどに時系列に保存する。ここで、CT値が検出される領域であるROIは、撮影前に、操作者によって入力装置31を介して設定されることとする。
切替時機検出部38bは、指標値検出部38aによって検出される指標値に基づいて、ROI内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を生成し、当該曲線の傾きに基づいて前記撮影プランの切替時機を検出する処理部である。なお、ここで用いられる造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を、以下では、「TDC(Time Density Curve)」と呼ぶ。
なお、本実施例1では、切替時機検出部38bが、ROI内の造影濃度の経時的な変化を表す曲線の傾きに基づいて当該曲線に生じる変曲点を検出することによって、切替時機を検出する場合について説明する。
具体的には、この切替時機検出部38bは、指標値検出部38aによって検出されるCT値を前述した内部メモリなどから読み出し、読み出したCT値に基づいてTDCを生成するとともに、生成したTDCに、あらかじめ定義されている変曲点が生じているか否かを検出する。例えば、切替時機検出部38bは、造影剤濃度が上昇するピークとなる「第1の変曲点」と、造影剤濃度の減少が緩やかになる「第2の変曲点」とをそれぞれ検出する。
なお、かかる変曲点を検出する方法としては、各種の公知の方法を利用することができる。例えば、内部メモリに時系列に保存されたCT値に基づいて、ひとつ前の時点で検出されたCT値と現時点でのCT値との差分を順次算出してゆき、差分がプラスからマイナスあるいはマイナスからプラスへ変化した点を変曲点として検出する。または、あらかじめ、検出したい曲線の形状を定義しておき、定義した曲線と、生成したTDCの形状とを比較することによって変曲点を検出してもよい(カーブフィッティング)。このように、変曲点を検出する方法としては各種の方法を用いることができるが、ロバスト性が最も高くなる方法を採用するのが望ましい。
指示受付部38cは、撮影プランの切り替えに関する各種の指示を操作者から受け付ける処理部である。例えば、この指示受付部38cは、入力装置31を介して、撮影開始の指示や、実施中の撮影プランを中止して次の撮影プランを開始する指示(以下、「スキップ指示」と呼ぶ)などを操作者から受け付ける。そして、いずれかの指示を受け付けると、指示受付部38cは、後述する撮影制御部38dに対して当該指示を受け付けたことを通知する。
撮影制御部38dは、順序付けされた複数の撮影プランに基づいてスキャン制御部33および画像再構成処理部36を制御するとともに、ROI内の造影剤濃度の変化および操作者からの指示に基づいて、撮影中に撮影プランの切り替えを行う処理部である。なお、ここで用いられる撮影プランは、撮影前にあらかじめ操作者によって設定されるものとする。
具体的には、この撮影制御部38dは、指示受付部38cから撮影開始の指示を受け付けたことが通知されると、設定されている撮影プランに基づいて撮影を開始する。また、プレップスキャンにおいては、撮影制御部38dは、CT値が所定の閾値を越えたタイミングでメインスキャンを開始するようスキャン制御部33を制御する。
なお、本実施例1では、撮影制御部38dは、メインスキャンとしてダイナミックスキャンを行う。ここで、「ダイナミックスキャン」とは、被検体Pの撮影対象部位(例えば、脳や心臓など)を含む範囲にX線を繰り返し照射することによって、撮影対象部位の動態画像を再構成する方法である。このダイナミックスキャンによって、撮像対象部位に造影剤が流れる様子を観察することができる。
かかるダイナミックスキャンは、本実施例1のように、X線検出器13として多列の平面検出器を用いて、撮影対象部位を含む範囲を透過したX線を同時に検出することによって行うことも可能であるが、例えば、天板21をスライス方向に往復移動させることによって、撮影対象部位を含む範囲にX線を螺旋状に繰り返し照射することによって行うことも可能である。
そして、撮影制御部38dは、メインスキャンの実施中(撮影中)に、切替時機検出部38bによって、CT値のTDCに生じた変曲点が検出された場合には、その時点で実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始するようスキャン制御部33を制御する。
例えば、操作者によって撮影プランA、B、Cが順序付けて設定されていたとする。その場合、撮影制御部38dは、切替時機検出部38bによって前述した第1の変曲点が検出されると、まず、最初に実施中の撮影プランAの残りを中止して次の撮影プランBを開始するようスキャン制御部33を制御する。その後、撮影制御部38dは、切替時機検出部38bによって前述した第2の変曲点が検出されると、その時点で実施中の撮影プランBの残りを中止して次の撮影プランCを開始するようスキャン制御部33を制御する。
一方、撮影制御部38dは、撮影中に、指示受付部38cからスキップ指示を受け付けたことが通知された場合にも、その時点で実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始するようスキャン制御部33を制御する。ここで、撮影制御部38dは、いったんスキップ指示に応じて撮影プランを切り替えた場合には、以降は、切替時機検出部38dによって変曲点が検出された場合でも撮影プランを切り替えないようにしてもよい。
また、撮影制御部38dは、撮影中は、指標値検出部38aによって検出されるCT値を前述した内部メモリなどから順次読み出し、読み出したCT値が所定の終了閾値を下回った場合には、その時点で実施中の撮影プランの残りを中止して撮影を終了する。そして、撮影を終了するようスキャン制御部33を制御した後には、撮影制御部38dは、後述する実施結果出力部38fに対して、TDCおよび実施された撮影プランに関する情報を出力するよう指示する。
表示制御部38eは、ROI内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線や、実施された撮影プランに関する情報などを撮影中に表示する処理部である。具体的には、この表示制御部38eは、指標値検出部38aによって検出されるCT値に基づいて、ROI内のCT値のTDCを撮影中に表示装置32に表示し、さらに、撮影前に設定された設定時の撮影プランに関する情報と、撮影において実施された撮影プランに関する情報とをそれぞれ表示する。
図3〜6は、表示制御部38eによるTDCおよび撮影プランの表示を説明するための図であり、それぞれ、撮影プランA、BおよびCが順序付けされて設定されていた場合の表示を示している。
例えば、図3に示すように、表示制御部38eは、上段に、CT値のTDCを表示し、中段に、設定時の撮影プランを示す図形と、当該撮影プランによる被曝線量とを表示し、下段に、実施された撮影プランを示す図形と、当該撮影プランによる被曝線量とを表示する。
ここで、表示制御部38eは、TDCについては、撮影が進むにつれて右方向へ延びるように表示し、設定時の撮影プランを示す図形については、撮影開始時に表示した状態を撮影終了時まで変わらずに表示する。また、表示制御部38eは、実施された撮影プランを示す図形、および、当該撮影プランによる被曝線量については、撮影中に撮影プランが切り替えられた場合には、その時点で、最新の撮影プランの状態を示すように表示を変化させる。
例えば、図4に示すように、表示制御部28eは、切替時機検出部38bによって第1の変曲点が検出された場合には(図4に示すS1を参照)、撮影制御部38dによって撮影プランAの残りが中止されて次の撮影プランBが開始されるのに合わせて、撮影プランBがその時点から開始するように、実施された撮影プランの表示を変更し、同時に、変更された撮影プランに基づいて被曝線量を再計算し、その被曝線量を表示する(図4に示すS2を参照)。
続いて、図5に示すように、切替時機検出部38bによって第2の変曲点が検出された場合には(図5に示すS3を参照)、撮影制御部38dによって撮影プランBの残りが中止されて次の撮影プランCが開始されるのに合わせて、撮影プランCがその時点から開始するように、実施された撮影プランの表示を変更し、同時に、変更された撮影プランに基づいて被曝線量を再計算し、その被曝線量を表示する(図5に示すS4を参照)。
そして、撮影後には、図6に示すように、撮影中に検出されたCT値の経時的な変化を表すTDCとともに、撮影前に設定された撮影プランと、撮影において実施された撮影プランとがそれぞれ表示され、さらに、撮影前に設定された撮影プランによる被曝線量と、実施された撮影プランによる被曝線量とがそれぞれ表示されることになる。
このように、撮影前に個々の撮影プランが長めに設定されていた場合でも、撮影中に、撮影制御部38dによって、CT値の変化に応じて撮影プランが切り替えられるので、被検体に対して必要以上にX線が照射される事態が自動的に回避される。
また、撮影中および撮影後に、撮影実施前後の撮影プランおよび被曝線量がそれぞれ同時に表示されるので、これらの情報を参考にして、操作者が、設定時の撮影プランのレビューや、次回以降の撮影における撮影プランの立案などを効率よく行うことができるようになる。
実施結果出力部38fは、表示制御部38eによって表示された造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線および実施された撮影プランに関する情報を撮影終了後に出力する処理部である。具体的には、この実施結果出力部38fは、撮影制御部38dによって、TDCおよび撮影プランの実施結果を出力するよう指示されると、例えば、図6に示したようなTDC、設定時の撮影プランおよび実施された撮影プランに関する情報を図示した実施結果を、印刷装置(図示せず)などの出力装置に出力する。
なお、実施結果出力部38fは、例えば、出力した実施結果を、被検体ごとに所定の記憶部に記憶しておくようにしてもよい。それにより、操作者が撮影後の所望のタイミングで実施結果を再出力することが可能になる。
次に、本実施例1に係るX線CT装置100の処理手順について説明する。図7および図8は、本実施例1に係るX線CT装置100の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、システム制御部38によって行われる処理を中心に説明する。
また、ここでは一例として、(1)スキャノ像撮影、(2)S&V(Scan & View)、(3)連続スキャン(20秒)、(4)2秒間欠スキャン(30秒)、(5)5秒間欠スキャン(30秒)の順で、すでに撮影プランが設定されており、撮影終了の判定に用いられるCT値の閾値を80とした場合について説明する。
ここで、「連続スキャン」とは、X線を連続的に照射するプランであり、「2秒間欠スキャン」とは、X線を2秒間隔で間欠的に照射するプランであり、「5秒間欠スキャン」とは、X線を5秒間隔で間欠的に照射するプランである。
この場合、本実施例1に係るX線CT装置100のシステム制御部38では、図7に示すように、指示受付部38cが、操作者から撮影開始の指示を受け付けると(ステップS101,Yes)、撮影制御部38dが、スキャン制御部33を制御して、スキャノ像を撮影する(ステップS102)。
そして、指示受付部38cが、操作者からスキャノ像に対する撮影位置の指定を受け付けると(ステップS103,Yes)、撮影制御部38dが、スキャン制御部33を制御して、指定された撮影位置をスキャンする(ステップS104)。
続いて、指示受付部38cが、スキャンによって撮影された画像データに対するROIの設定を受け付けると(ステップS105,Yes)、撮影制御部38dが、例えば、インジェクタ同期などを行うことによって被検体に造影剤を注入し(ステップS106)、指標値検出部38aが、CT値の検出を開始する(ステップS107)。
そして、表示制御部38eが、TDC、設定時の撮影プランおよび実施された撮影プランの表示を開始するとともに(ステップS108)、撮影制御部38dが、スキャン制御部33を制御して、連続スキャンを開始する(ステップS109)。
続いて、図8に示すように、切替時機検出部38bがTDCの第1の変曲点を検出するか(ステップS110,Yes)、あるいは、指示受付部38cが操作者からスキップ指示を受け付けると(ステップS111,Yes)、撮影制御部38dが、スキャン制御部33を制御して2秒間欠スキャンを開始し(ステップS112)、表示制御部38eが、実施された撮影プランの表示を変更する(ステップS113)。
その後、切替時機検出部38bがTDCの第2の変曲点を検出するか(ステップS114,Yes)、あるいは、指示受付部38cが操作者からスキップ指示を受け付けると(ステップS115,Yes)、撮影制御部38dが、スキャン制御部33を制御して5秒間欠スキャンを開始し(ステップS116)、表示制御部38eが、実施された撮影プランの表示を変更する(ステップS117)。
その後、CT値が80を下回った場合には(ステップS118,Yes)、撮影制御部38dが、スキャン制御部33を制御して撮影を終了し(ステップS119)、実施結果出力部38fが、TDC、設定時の撮影プランおよび実施された撮影プランに関する情報からなる実施結果を出力する(ステップS120)。
上述してきたように、本実施例1では、X線CT装置100の全体制御を行うシステム制御部38において、指標値検出部38aが、撮影中に再構成される画像に設定されたROI内の造影剤濃度を示す指標値を検出し、切替時機検出部38bが、指標値検出部38aによって検出される指標値に基づいて、ROI内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線に生じる変曲点を検出し、撮影制御部38dが、切替時機検出部38bによって変曲点が検出された場合に、実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始するよう制御するので、撮影中に造影剤の濃度に応じて自動的に撮影プランの開始/終了を制御することが可能になり、被検体ごとに最適なX線の線量で撮影を行うことができる。
また、本実施例1では、指示受付部38cが、実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始する指示を操作者から受け付け、撮影制御部38dが、指示受付部38cによって撮影プランの移行に関する指示が受け付けられた場合に、実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始するよう制御するので、撮影プランが自動的に切り替わるのを待つだけでなく、操作者が任意のタイミングで撮影プランを切り替えることが可能になる。
また、本実施例1では、撮影制御部38dが、指標値検出部38aによって検出される指標値が所定の終了閾値を下回った場合には、その時点で実施中の撮影プランの残りを中止して撮影を終了するよう制御するので、造影剤の濃度が撮影に適した量を下回った場合に、自動的に撮影を終了することが可能になり、不要に撮影が長引くことによって被検体に無駄なX線が照射されることを防ぐことが可能になる。
また、本実施例1では、表示制御部38eが、指標値検出部38aによって検出される指標値に基づいて、ROI内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を撮影中に表示するので、操作者が造影剤の濃度の変化を容易に把握することができるようになり、任意のタイミングで撮影プランを切り替える際のタイミングを計ることができるようになる。
また、本実施例1では、表示制御部38eが、実施された撮影プランに関する情報を撮影中に表示するので、操作者が、実施中の撮影プランおよび実施された撮影プランを容易に把握することができるようになる。
また、本実施例1では、実施結果出力部38fが、表示制御部38eによって表示された造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線および実施された撮影プランに関する情報を撮影終了後に出力するので、次に同じ被険体を撮影する際に、当該情報を撮影プランの設定における参考情報とすることができ、被検体ごとに最適な撮影プランを設定することができるようになる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてもよいものである。そこで、以下では実施例2として、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
(1)SD(Standard Deviation)値による管電流の制御
実施例1では、ROI内のCT値の経時的な変化に基づいて、実施中の撮影プランを切り替える場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではなく、例えば、ノイズレベルを一定にしたい箇所に別のROIとSD値の基準値とを、それぞれ操作者に設定させ、設定されたROI内のSD値を検出するとともに、検出したSD値が基準値に保たれるようにX線量を制御することによって、再構成される画像の画質を一定に保つことができるようにしてもよい。なお、ここでいうSD値とは、再構成された画像におけるノイズの標準偏差である。
この場合には、具体的には、指標値検出部38aが、撮影中に再構成される画像に設定された他のROI内のSD値をさらに検出し、撮影制御部38dが、指標値検出部38aによって検出されたSD値が所定の基準値に保たれるように、X線を発生させる管電流の大きさを撮影プランごとに変化させる。
一般的に、SD値が大きい場合には画像の画質が悪く、SD値が小さい場合には画像の画質は良い。そのため、撮影制御部38dは、SD値が基準値よりも大きい場合には、管電流を大きくしてX線の照射量を増やし、SD値が基準値よりも小さい場合には、管電流を小さくしてX線の照射量を減らす。このように、撮影制御部38dが、SD値に応じて管電流の大きさを自動的に調整することによって、再構成される画像の画質を一定に保つことができるようになる。
(2)撮影プランの自動延長
実施例1では、撮影制御部38dが、切替時機検出部38bによって変曲点が検出された場合に、実施中の撮影プランの残りを中止して次の撮影プランを開始するよう制御する場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではなく、例えば、変曲点が検出される前に、実施中の撮影プランの撮影時間が経過してしまった場合に、変曲点が検出されるまでその撮影プランを延長するようにしてもよい。
図9は、撮影プランを自動延長する場合を説明するための図である。図9に示すように、この場合には、具体的には、撮影制御部38dが、切替時機検出部38bによってTDCの変曲点が検出される前に、実施中の撮影プランの撮影時間が経過した場合は(図9に示すS1を参照)、変曲点が検出されるまで当該撮影プランを延長するようスキャン制御部33を制御する(図9に示すS2を参照)。
また、この場合には、指示受付部38cが、実施中の撮影プランを延長する指示を操作者からさらに受け付け、撮影制御部38dが、指示受付部38cによって撮影プランの延長に関する指示が受け付けられた場合に、実施中の撮影プランを延長するようスキャン制御部33を制御する。
このように、撮影制御部38dが、撮影プランの撮影時間あるいは操作者からの指示に基づいて、撮影プランを延長するよう制御することによって、撮影プランを設定する際に撮影時間を短く設定してしまった場合でも、ROI内の指標値に応じて自動的に撮影時間を延長して、被検体ごとに最適なX線の線量で撮影を行うことができるようになる。
(3)複数曲線の表示
実施例1では、表示制御部38eが、造影剤の濃度を示す指標値の経時的な変化を示す1つの曲線を表示する場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではなく、複数のROIが設定された場合には、複数の曲線を表示するようにしてもよい。
図10は、複数の曲線を表示する場合を説明するための図である。図10に示すように、この場合には、具体的には、表示制御部38eが、画像に複数のROIが設定されていた場合には、各ROI内の造影剤濃度の経時的な変化をそれぞれ表す複数のTDCを表示装置32に表示する(図10に示すC1、C2およびC3を参照)。
このように、表示制御部38eが、複数のROI内の造影剤の濃度を示す指標値の経時的な変化を示す曲線を、ROIごとに複数表示することによって、操作者が、複数の箇所における造影剤の濃度の変化を把握しながら、適宜、任意のタイミングで撮影プランを切り替える際のタイミングを計ることが可能になる。
(4)最大撮影時間による撮影終了判定
上述した実施例1では、撮影制御部38dが、指標値検出部38aによって検出されるCT値が所定の終了閾値を下回ったときに撮影を終了する場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではない。例えば、撮影制御部38dが、撮影中、撮影が開始してからの総撮影時間を累計し、累計した総撮影時間が所定の最大撮影時間に達した場合に、その時点で実施中の撮影プランの残りを中止して撮影を終了するようスキャン制御部33を制御してもよい。
これにより、被検体への被ばく量を考慮して、あらかじめ最大撮影時間を設定しておけば、自動的に撮影が終了され、被検体に不要にX線が照射されるのを防ぐことができるようになる。
なお、本実施例において図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
以上のように、本発明に係るX線CT装置およびX線CT装置の制御プログラムは、空間の3次元に時間の1次元を加えた4次元の画像を撮影する場合に有用であり、特に、順序付けされた複数の撮影プランに基づいて被検体に連続的または間欠的にX線を照射して撮影を行う場合に適している。
本実施例1に係るX線CT装置の全体構成を示すブロック図である。 システム制御部の構成を示す機能ブロック図である。 表示制御部によるTDCおよび撮影プランの表示を説明するための図(1)である。 表示制御部によるTDCおよび撮影プランの表示を説明するための図(2)である。 表示制御部によるTDCおよび撮影プランの表示を説明するための図(3)である。 表示制御部によるTDCおよび撮影プランの表示を説明するための図(4)である。 本実施例1に係るX線CT装置の処理手順を示すフローチャート(1)である。 本実施例1に係るX線CT装置の処理手順を示すフローチャート(2)である。 撮影プランを自動延長する場合を説明するための図である。 複数の曲線を表示する場合を説明するための図である。
符号の説明
10 架台装置
11 高電圧発生部
12 X線管
13 X線検出器
14 データ収集部
15 回転フレーム
16 架台駆動部
20 寝台装置
21 天板
22 寝台駆動装置
30 コンソール装置
31 入力装置
32 表示装置
33 スキャン制御部
34 前処理部
35 投影データ記憶部
36 画像再構成処理部
37 画像データ記憶部
38 システム制御部
38a 指標値検出部
38b 切替時機検出部
38c 指示受付部
38d 撮影制御部
38e 表示制御部
38f 実施結果出力部
100 X線CT装置

Claims (20)

  1. 所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するX線照射部を有する撮影部と、
    前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する再構成部と、
    前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、
    撮影中に前記再構成部によって再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出する指標値検出部と、
    前記指標値検出部によって検出される指標値に基づいて、前記撮影プランの切替時機を検出する切替時機検出部と、
    前記切替時機検出部によって前記撮影プランの切替時機が検出された場合に、実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する撮影制御部と、
    を備え、
    前記表示制御部は、前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御することを特徴とするX線CT装置。
  2. 所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するX線照射部を有する撮影部と、
    前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する再構成部と、
    前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する表示制御部と、
    撮影中に前記再構成部によって再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出する指標値検出部と、
    実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して次の第二の撮影プランによる撮影を開始する指示を操作者から受け付ける指示受付部と、
    前記指示受付部によって撮影プランの切り替えに関する指示が受け付けられた場合に、前記第一の撮影プランによる撮影を中止して前記第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する撮影制御部と、
    を備え、
    前記表示制御部は、前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御することを特徴とするX線CT装置。
  3. 前記表示制御部は、前記第一の撮影プランの変更に基づいて前記被曝線量を計算し、当該被曝線量を表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記撮影部は、前記被検体の撮影対象部位を含む範囲にX線を繰り返し照射することによって当該撮影対象部位の動態画像を再構成するダイナミックスキャンを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記撮影部は、前記撮影対象部位を含む範囲を透過したX線を同時に検出可能な多列の面検出器によってX線を検出することを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記切替時期検出部は、前記指標値に基づいて、前記造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を生成し、生成した曲線の傾きに基づいて、前記撮影プランの切替時機を検出することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のX線CT装置。
  7. 前記指標値検出部は、前記指標値として、前記画像に設定された関心領域内の造影剤濃度を示す指標値を検出し、
    前記切替時機検出部は、前記曲線として、前記関心領域内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を生成することを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記切替時機検出部は、前記曲線の傾きに基づいて当該曲線に生じる変曲点を検出することによって、前記切替時機を検出することを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。
  9. 前記撮影制御部は、前記指標値検出部によって検出される指標値が所定の終了閾値を下回った場合には、その時点で実施中の撮影の残りを中止して撮影を終了するよう前記撮影部を制御することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のX線CT装置。
  10. 前記撮影制御部は、撮影を開始してからの総撮影時間が所定の最大撮影時間に達した場合には、その時点で実施中の撮影の残りを中止して撮影を終了するよう前記撮影部を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項9に記載のX線CT装置。
  11. 前記指標値検出部によって検出される指標値に基づいて、前記造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を撮影中に表示する表示制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のX線CT装置。
  12. 前記指標値検出部は、前記指標値として、前記画像に設定された関心領域内の造影剤濃度を示す指標値を検出し、
    前記表示制御部は、前記曲線として、前記関心領域内の造影剤濃度の経時的な変化を表す曲線を撮影中に表示することを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  13. 前記表示制御部は、前記関心領域として複数の関心領域が前記画像に設定されていた場合には、各関心領域内の造影剤濃度の経時的な変化をそれぞれ表す複数の曲線を表示することを特徴とする請求項12に記載のX線CT装置。
  14. 前記撮影制御部は、前記指標値検出部によって前記第一の撮影プランの切替時機が検出される前に前記第一の撮影プランの撮影時間が経過した場合、前記第一の撮影プランの切替時機が検出されるまで前記第一の撮影プランによる撮影を延長するよう前記撮影部を制御することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載のX線CT装置。
  15. 前記第二の撮影プランはX線を間欠的に照射することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のX線CT装置。
  16. 前記表示制御部は、変更前の前記第一の撮影プランを示す図形と、変更後の前記第一の撮影プランを示す図形とを同時に表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線CT装置。
  17. 前記表示制御部は、変更前の前記第一の撮影プランに基づき計算された被曝線量と、変更後の前記第一の撮影プランに基づき計算された被曝線量とを同時に表示するよう前記表示部を制御することを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  18. 前記撮影プランを示す図形は、X線の照射間隔、撮影時間、及び、X線管へ供給される管電流のプランのうちの少なくとも一つを示す図形であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のX線CT装置。
  19. 所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するようX線照射部を有する撮影部を制御する手順と、
    前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する手順と、
    前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する手順と、
    撮影中に再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出するよう指標値検出部を制御する手順と、
    前記指標値検出部によって検出される指標値に基づいて、前記撮影プランの切替時機を検出するよう切替時機検出部を制御する手順と、
    前記切替時機検出部によって前記撮影プランの切替時機が検出された場合に、実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する手順と、
    前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御する手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするX線CT装置の制御プログラム。
  20. 所定の撮影条件に基づいて被検体にX線を照射するようX線照射部を有する撮影部を制御する手順と、
    前記被検体を透過したX線の検出結果より取得される投影データに基づいて画像を再構成する手順と、
    前記撮影条件で行われる撮影の単位である撮影プランを示す図形又は被曝線量を表示するよう表示部を制御する手順と、
    撮影中に再構成される画像の造影剤濃度を示す指標値を検出するよう指標値検出部を制御する手順と、
    実施中の第一の撮影プランによる撮影を中止して次の第二の撮影プランによる撮影を開始する指示を操作者から受け付ける手順と、
    前記撮影プランの切り替えに関する指示が受け付けられた場合に、前記第一の撮影プランによる撮影を中止して前記第二の撮影プランによる撮影を開始するよう前記撮影部を制御する手順と、
    前記第一の撮影プランの変更に基づいて、前記図又は前記被曝線量を表示するよう前記表示部を制御する手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするX線CT装置の制御プログラム。
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