JP2010178909A - X線コンピュータ断層撮影装置および撮影制御プログラム - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置および撮影制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷を軽減すること。
【解決手段】表示制御部38aは、「造影剤濃度を解析するための関心領域」および「メインスキャンに移行するための移行条件」の設定用GUIを表示装置32に表示させて、操作者から入力された関心領域および移行条件の情報を、設定情報記憶部38bに格納する。閾値判定部38cは、予備スキャン実行時において生成された「特定位相の補正済み投影データ」の関心領域における平均輝度値を算出し、投影データ記憶部35が記憶する移行条件となったか否かを判定する。スキャン移行制御部38dは、移行条件となった時点で、スキャン制御部33に対し、メインスキャンに移行するように制御する。
【選択図】図3

Description

この発明は、X線コンピュータ断層撮影装置および撮影制御プログラムに関する。
従来より、X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置、CT;Computed Tomography)による撮影において、造影剤を用いた撮影(造影剤撮影)が行なわれている。造影剤撮影とは、被検体に造影剤を投与した後に、X線を照射して患部を撮影するものであり、これによって得られたデータから再構成されるCT画像においては、造影剤によって特定の組織(例えば、血管や消化管など)が強調されているため、精度の高い画像診断が可能となる。
ここで、X線CT装置による造影剤撮影では、被検体に投与した造影剤が撮影部位に流入した時点で、CT画像を撮影するためのスキャン(以下、メインスキャン)を開始することが重要である。このため、メインスキャンの前に、予備のスキャン(以下、予備スキャン)を行なって造影剤の流入を検出することで、メインスキャンを自動的に開始する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
かかる技術においては、メインスキャンよりも低線量のX線を被検体に曝射する予備スキャンと、予備スキャンによって得られる投影データからCT画像を再構成することが繰り返して行なわれる。そして、CT画像が再構成されるごとに、関心領域(ROI;Region of interest)における画素値(CT値)を抽出して造影剤濃度を判定し、関心領域におけるCT値が予め設定された閾値を超過した時点で、予備スキャンが停止され、メインスキャンが開始される。ここで、予備スキャンには、関心領域内のCT値が閾値に達するまで連続してX線を曝射してスキャンを行なう「連続スキャン」と、関心領域内のCT値が閾値に達するまで一定間隔でX線を曝射してスキャンを行なう「間欠スキャン」とがある。また、予備スキャン実行時には、通常、メインスキャン実行時よりも被検体の体軸方向に沿って薄いスライス厚にてX線が曝射される。
例えば、近年、被検体の体軸方向に沿って複数列のX線検出素子が配列されたX線検出器(例えば、体軸方向に160mmにわたりX線検出素子が配列された面検出器など)が実用化の段階に入っている。このようなX線検出器を用いる場合、予備スキャン実行時には、メインスキャン実行時よりも薄いスライス厚(例えば、2mm)に対応するX線検出素子列に対してのみX線が曝射されてCT画像が再構成される。
特開2003−245275号公報
ところで、上記した従来の技術は、予備スキャン実行時においてCT画像を繰り返し再構成する必要があるので、造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷が大きくなるという課題があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷を軽減することが可能になるX線コンピュータ断層撮影装置および撮影制御プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、X線を曝射するX線管球と、複数チャンネル分のX線検出素子を配してなる検出素子列が被検体の体軸方向に沿って複数列配列され、前記X線管球から曝射されて前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器によって検出されたX線から、逆投影処理を行なうための投影データを収集するデータ収集手段と、造影剤が投与された被検体を撮影する本撮影の前に実行される予備撮影において、前記データ収集手段によって収集された同一投影方向に対応する投影データを解析して、関心領域における造影剤の濃度である造影剤濃度が所定の条件となったか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記造影剤濃度が前記所定の条件となったと判定された時点で、前記本撮影に移行するように制御する撮影移行制御手段と、前記撮影移行制御手段によって前記予備撮影から前記本撮影に移行したのちに前記データ収集手段によって収集された前記投影データを逆投影処理することにより画像を再構成する画像再構成手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、予備撮影によって被検体に投与した造影剤の関心領域における濃度である造影剤濃度を解析し、前記造影剤濃度が所定の条件となった時点で本撮影を開始する撮影制御方法をコンピュータに実行させる撮影制御プログラムであって、複数チャンネル分のX線検出素子を配してなる検出素子列が前記被検体の体軸方向に沿って複数列配列されたX線検出器によって検出された被検体を透過したX線から、逆投影処理を行なうための投影データを収集するデータ収集手順と、前記予備撮影において、前記データ収集手順によって収集された同一投影方向に対応する投影データを解析して、関心領域における造影剤の濃度である造影剤濃度が前記所定の条件となったか否かを判定する判定手順と、前記判定手順によって前記造影剤濃度が前記所定の条件となったと判定された時点で、前記本撮影に移行するように制御する撮影移行制御手順と、前記撮影移行制御手順によって前記予備撮影から前記本撮影に移行したのちに前記データ収集手順によって収集された前記投影データを逆投影処理することにより画像を再構成する画像再構成手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする
請求項1または10の発明によれば、造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷を軽減することが可能になる。
図1は、本実施例におけるX線CT装置の構成を説明するための図である。 図2は、予備スキャン実行時に造影剤濃度を解析する対象とするデータを説明するための図である。 図3は、本実施例におけるシステム制御部の構成を説明するための図である。 図4は、関心領域および移行条件の設定用GUIを説明するための図である。 図5は、心臓領域の造影効果および肺野領域の造影効果を説明するための図である。 図6は、本実施例における予備スキャンを説明するための図である。 図7は、閾値判定部を説明するための図である。 図8は、コリメータ調整部を説明するための図である。 図9は、本実施例におけるX線CT装置の処理を説明するための図である。 図10は、第一の変形例を説明するための図である。 図11は、第二の変形例を説明するための図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、X線コンピュータ断層撮影装置を、X線CT装置(CT;Computed Tomography)と省略して記述する。
まず、本実施例におけるX線CT装置の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施例におけるX線CT装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施例におけるX線CT装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを備える。
架台装置10は、被検体PにX線を照射して投影データを収集する装置であり、架台制御部11と、X線発生装置12と、X線検出器13と、データ収集部14と、回転フレーム15と、架台制御部11とを有する。
回転フレーム15は、X線発生装置12とX線検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台駆動部11cによって被検体Pを中心した円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線発生装置12は、被検体PにX線を照射する装置であり、X線管球12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを有する。
X線管球12aは、X線管12は、後述する高電圧発生部11aにより供給される高電圧により被検体Pの体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って円錐状、角錐状の広がりを有するX線ビーム(コーンビーム)を発生する真空管であり、回転フレーム15の回転にともなって、コーンビームを被検体Pに対して曝射する。
ウェッジ12bは、X線管球12aから曝射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。
コリメータ12cは、後述するコリメータ調整部11bの制御により、ウェッジ12bによってX線量が調節されたX線の照射範囲を絞り込むためのスリットである。
X線検出器13は、X線発生装置12から照射され被検体Pを透過したX線の強度分布を示すX線強度分布データを検出する2次元アレイ型検出器(面検出器)であり、チャンネル方向(図1に示すY軸方向)に配列されたX線検出素子である検出素子列が被検体Pの体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って複数列配列されている。例えば、本実施例では、X線検出器13は、被検体Pの体軸方向に沿って320列に配列された検出素子列を有し、被検体Pを透過したX線強度分布データを広範囲に検出する。
データ収集部14は、DAS(data acquisition system)であり、X線検出器13により検出されたX線強度分布データに対して、増幅処理やA/D変換処理などを行なって投影データを生成し、生成した投影データを後述するコンソール装置30に送信する。
架台制御部11は、後述するスキャン制御部33の制御のもと、X線発生装置12および回転フレーム15の動作を制御する装置であり、高電圧発生部11aと、コリメータ調整部11bと、架台駆動部11cとを有する。
高電圧発生部11は、X線管球12aに高電圧を供給する装置であり、コリメータ調整部11bは、コリメータ12cの開口度および位置を調整することによりX線発生装置12から被検体Pに照射されるX線の照射範囲を調整する装置である。例えば、コリメータ調整部11bは、コリメータ12cの開口度を調整することにより、X線の照射範囲(コーン角)を狭めて被検体PにX線を照射する。
架台駆動部11cは、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線発生装置12とX線検出器13とを旋回させる。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置21は、後述するスキャン制御部33の制御のもと、天板22をZ軸方向へ移動することにより、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。
コンソール装置30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された投影データから被検体Pの内部形態を表すCT画像を再構成する装置であり、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成処理部36と、画像記憶部37と、システム制御部38とを有する。
入力装置31は、X線CT装置の操作者が各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボードなどを有し、操作者から受け付けた指示や設定の情報を、システム制御部38に転送する。
具体的には、本実施例におけるX線CT装置を用いて造影剤撮影が行なわれる際に、入力装置31は、「被検体Pに投与された造影剤の濃度を解析するための予備スキャン」実行時における解析対象となる関心領域の設定を受け付ける。また、入力装置31は、予備スキャンから「造影剤が撮像部位に流入した被検体PのCT画像を再構成するためのメインスキャン」へ移行するための移行条件の設定を受け付ける。なお、入力装置31は、メインスキャンの終了条件(例えば、架台装置10にて収集された投影データの収集数が所定の収集数となった時点でメインスキャンを終了するなど)も、操作者から受け付ける。
表示装置32は、操作者によって参照されるモニタであり、システム制御部38による制御のもと、CT画像などを操作者に表示したり、入力装置31を介して操作者から各種設定を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
具体的には、本実施例において、表示装置32は、造影剤濃度を解析するため関心領域の設定および予備スキャンからメインスキャンに移行するための移行条件の設定を操作者が入力するためのGUIを表示する。
前処理部34は、データ収集部14によって生成された投影データに対して、対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正などの補正処理を行なう。
投影データ記憶部35は、前処理部34によって補正処理された投影データを記憶する。なお、以下では、投影データ記憶部35が記憶する「補正処理された投影データ」を「補正済み投影データ」と記す。
画像再構成処理部36は、投影データ記憶部35が記憶する補正済み投影データを逆投影処理することでCT画像を再構成する。
画像記憶部37は、画像再構成処理部36が再構成したCT画像を記憶する。
スキャン制御部33は、システム制御部38のもと、架台制御部11、データ収集部14および寝台駆動装置21の動作を制御する。具体的には、スキャン制御部33は、システム制御部38のもと、架台制御部11を制御することにより、被検体Pの撮影時において、回転フレーム15を回転させたり、X線管球12aからX線を曝射させたり、コリメータ12cの開口度および位置の調整を行なったりする。より具体的には、スキャン制御部33は、システム制御部38のもと架台制御部11を制御することにより、造影剤撮影における予備スキャンおよびメインスキャンを制御するが、これについては後に詳述する。
また、スキャン制御部33は、システム制御部38のもと、データ収集部14の増幅処理やA/D変換処理などを制御する。また、スキャン制御部33は、システム制御部38のもと、被検体Pの撮影時において、寝台駆動装置21を制御することにより、天板22を移動させる。
システム制御部38は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う。具体的には、システム制御部39は、スキャン制御部33を制御することで、予備スキャンおよびメインスキャンを実行させ、架台装置10から投影データを収集する。また、システム制御部38は、前処理部34、画像再構成処理部36を制御することで、コンソール装置30における画像処理を制御する。また、システム制御部38は、投影データ記憶部35が記憶する補正済み投影データや、画像記憶部37が記憶するCT画像を、表示装置32に表示するように制御する。
ここで、本実施例におけるX線CT装置は、予備スキャンによって被検体に投与した造影剤の関心領域における濃度(造影剤濃度)を解析し、造影剤濃度が設定条件となった時点でメインスキャンを開始するが、造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷を軽減することが可能になることに主たる特徴がある。以下、この主たる特徴について図2〜図10を用いて説明する。なお、図2は、予備スキャン実行時に造影剤濃度を解析する対象とするデータを説明するための図であり、図3は、本実施例におけるシステム制御部の構成を説明するための図であり、図4は、関心領域および移行条件の設定用GUIを説明するための図であり、図5は、心臓領域の造影効果および肺野領域の造影効果を説明するための図であり、図6は、本実施例における予備スキャンを説明するための図であり、図7は、閾値判定部を説明するための図であり、図8は、コリメータ調整部を説明するための図である。
まず、本実施例におけるX線CT装置は、予備スキャン実行時に造影剤濃度を解析する対象とするデータとして、投影データ記憶部35が記憶する補正済み投影データを用いる。具体的には、本実施例におけるX線CT装置は、同一投影方向に対応する補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析する。より具体的には、本実施例におけるX線CT装置は、回転フレーム15の回転時において、X線管球12aが特定位相となった時点で曝射したX線の検出データから生成された補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析する。
例えば、本実施例におけるX線CT装置は、図2に示すように、X線管球12aが被検体Pの背側からX線を曝射した際にX線検出器13が検出したX線から、データ収集部14および前処理部34が生成した補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析する。ここで、補正済み投影データは、X線検出器13が被検体Pの体軸方向に沿って幅を有する面検出器であることから、図2に示すように、体軸方向に広い範囲で被検体Pの造影状況を確認することができる。
そこで、本実施例におけるシステム制御部38は、補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析するために、図3に示すように、表示制御部38aと、設定情報記憶部38bと、閾値判定部38cと、スキャン移行制御部38dとを有する。
表示制御部38bは、予備スキャンにて造影剤濃度を解析するため関心領域の設定および予備スキャンからメインスキャンに移行するための移行条件の設定を操作者が入力するためのGUIを、表示装置32にて表示するように制御する。例えば、表示装置32は、表示制御部38bの制御のもと、図4に示すような「関心領域および移行条件の設定用GUI」を表示する。
ここで、「関心領域および移行条件の設定用GUI」には、操作者から関心領域を受け付けるために参照される補正済み投影データ(参照画像)を表示するための「参照画像表示領域」(図4の(1)参照)があり、操作者から移行条件の設定を受け付けるための「移行条件設定領域」(図4の(2)参照)があり、予備スキャン開始後に生成された補正済み投影データの関心領域における平均輝度値のプロットを表示する「プロット表示領域」(図4の(3)参照)がある。
例えば、操作者は、造影剤を投与前に、図2に示す位置にてX線管球12bを移動させたうえでX線を被検体Pに曝射させることで、参照画像としての補正済み投影データを生成させる。そして、表示制御部38aは、投影データ記憶部35から参照画像として生成された補正済み投影データを読み出して、「参照画像表示領域」にて表示させる。
または、操作者は、造影剤を投与前に、被検体Pを撮影して、CT画像を再構成させる。そして、表示制御部38aは、CT画像を再構成する際に用いられた補正済み投影データのうち、特定位相(例えば、X線管球12aが被検体Pの背側となった位相)にて生成された補正済み投影データを、投影データ記憶部35から読み出して、「参照画像表示領域」にて表示させる。
そして、操作者は、「参照画像表示領域」に表示された参照画像を参照して、入力装置31(例えば、マウス)を用いて、造影効果を観察するための関心領域を設定する。例えば、心臓および肺野における血流動態を観察したい場合、操作者は、図4に示すように、心臓領域の造影効果を観察するための関心領域「ROI−1」を設定し、さらに、肺野領域の造影効果を観察するための関心領域「ROI−2」を設定する。
そして、関心領域を設定した操作者は、「移行条件設定領域」において移行条件を設定する。
ここで、本実施例においては、造影剤濃度を解析するための値として、予備スキャンにおいて時系列に沿って順次生成される補正済み投影データの輝度値に基づく値を用いる。例えば、造影効果を解析するための値として、補正済み投影データの関心領域における輝度値すべての平均値(平均輝度値)を用いる場合、心臓領域(ROI−1)の造影効果および肺野領域(ROI−2)の造影効果は、血流動態から、図5に示す平均輝度値の変化として表現されると考えられる。すなわち、造影剤は、右心系を通過したのちに肺野に到達し、そののち左心系を通過する。したがって、心臓領域(ROI−1)の平均輝度値は、右心系通過から左心系通過にかけて緩やかに上昇する(図5の実線参照)。また、肺野領域(ROI−2)の平均輝度値は、肺野到達時に急激に上昇する(図5の点線参照)。
このため、例えば、「移行条件設定領域」には、図4に示すように、設定された関心領域(ROI−1およびROI−2)それぞれに対して移行条件としての閾値を入力するため「テキストボックス」が配置される。また、「移行条件設定領域」には、図4に示すように、閾値として、「平均輝度値」を用いるか、「平均輝度値変化(単位時間あたりの平均輝度値の変化)」を用いるかを選択するための「ラジオボタン」が配置される。また、「移行条件設定領域」には、図4に示すように、遅延時間を入力するための「テキストボックス」が配置される。
例えば、心臓領域の平均輝度値と、肺野領域の平均輝度値と上昇度合いの違いを考慮して、操作者は、図4に示す例では、ROI−1における平均輝度値に対して「閾値:100」を設定し、ROI−2における平均輝度値に対して「閾値:110」を設定し、遅延時間と「0秒」を設定する。
これにより、図4に示す例では、被検体Pに造影剤を投与して実行される予備スキャンにおいて、『「時系列に沿って順次生成された特定位相補正済み投影データ」のROI−1における平均輝度値が「100」以上となった時点、または、「時系列に沿って順次生成された特定位相補正済み投影データ」のROI−2における平均輝度値が「200」以上となった時点から直ちにメインスキャンに移行する』という移行条件が設定されたこととなる。なお、遅延時間が「10秒」として設定された場合には、『ROI−1またはROI−2における平均輝度値のいずれかが対応する閾値以上となった時点から「10秒」経過した時点にて、メインスキャンに移行する』という移行条件が設定されたこととなる。
また、操作者により「平均輝度値変化」が選択されてROI−1およびROI−2それぞれに閾値が設定された場合、移行条件は、「ROI−1またはROI−2における平均輝度値変化のいずれかが対応する閾値以上となった時点から設定された遅延時間を経過した時点にてメインスキャンに移行」となる。
なお、閾値を用いた移行条件としては、「ROI−1およびROI−2における輝度値に基づく値の両方が対応する閾値以上となった時点から設定された遅延時間を経過した時点にてメインスキャンに移行」である場合であってもよい。
また、本実施例では、造影効果を解析するために、補正済み投影データの輝度値に基づく値として、平均輝度値または平均輝度値変化を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、補正済み投影データの輝度値に基づく値として、関心領域における最大輝度値や、関心領域における最大輝度値変化を用いる場合であってもよい。この場合、操作者は、最大輝度値や、最大輝度値変化に対応する閾値を設定する。
また、本実施例では、造影効果を解析する関心領域が2つ設定される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、関心領域が1つのみ設定される場合や、関心領域が3つ以上設定される場合であってもよい。また、閾値は、関心領域が複数設定された場合であっても、一部の関心領域についてのみ設定される場合であってもよい。
表示制御部38aは、操作者によって設定された関心領域の情報(具体的には、補正済み投影データ上の座標データ)および移行条件の情報を、図3に示す設定情報記憶部38bに格納する。
設定情報記憶部38bは、上述した関心領域の情報および移行条件(平均輝度値または平均輝度値変化に対して設定された閾値)の情報を記憶する。さらに、設定情報記憶部38bは、予備スキャンにおいて解析対象となる補正済み投影データを設定するためのX線管球12aの特定位相(上述)も、操作者から入力装置31を介して受け付けて記憶する。例えば、本実施例においては、設定情報記憶部38bは、X線管球12aが回転により被検体Pの背側となる位相を、特定位相として記憶する。
設定情報記憶部38bに関心領域、移行条件が格納されたのち、操作者から入力装置31を介して予備スキャンの開始指示を受け付けると、システム制御部38は、スキャン制御部33を制御することにより、架台装置10にて予備スキャンを開始させる。
ここで、高電圧発生部11aは、図6に示すように、X線管球12aが回転フレーム15の回転により、特定位相となった時点でのみ、X線管球12aに対してX線を発生するための高電圧を供給する。すなわち、本実施例における予備スキャンでは、図6に示すように、回転フレーム15の回転(図中では時計周り)により、X線管球12aが特定位相(背側)となった時点でのみ、X線が曝射される。これにより、X線検出器13は、予備スキャン実行時において、X線管球12aが特定位相となった時点でのみX線を検出し、データ収集部14は、特定位相における投影データのみを生成し、前処理部34は、特定位相における補正済み投影データのみを生成して投影データ記憶部35に格納する。
図3に戻って、閾値判定部38cは、投影データ記憶部35が記憶する「特定位相における補正済み投影データ」を読み出す。そして、閾値判定部38cは、「特定位相における補正済み投影データ」の関心領域を、設定情報記憶部38bが記憶する関心領域の座標を参照して特定し、特定した関心領域の輝度値に基づく値を算出する。
例えば、図7の(A)に示すように、閾値判定部38cは、X線管球12aが被検体Pの背側から曝射したX線を検出して生成された「特定位相における補正済み投影データ」において、「ROI−1の平均輝度値」および「ROI−2の平均輝度値」を算出する。
なお、表示制御部38aは、「特定位相における補正済み投影データ」を、上述した「参照画像表示領域」(図4の(1)参照)にて表示させる。また、表示制御部38aは、閾値判定部38cが算出した平均輝度値を、上述した「プロット表示領域」(図4の(3)参照)にて表示させる。
そして、閾値判定部38cは、平均輝度値が、移行条件となったか否かを判定する。
すなわち、閾値判定部38cは、設定情報記憶部38bが記憶する移行条件(「ROI−1の閾値:100、ROI−2の閾値:110、遅延時間:0秒」)を参照して、判定処理を行なう。例えば、閾値判定部38cは、図7の(B)に示すように、ROI−1の平均輝度値が「閾値:100」に到達する前に、ROI−2の平均輝度値が「閾値:110」に到達した時点を、移行条件となった時点として判定する。
図3に戻って、スキャン移行制御部38dは、閾値判定部38cによって移行条件となったと判定された時点で、メインスキャンに移行するように、スキャン制御部33を制御する。具体的には、スキャン制御部33は、メインスキャン実行時において、X線管球12aからのX線曝射が特定位相以外においても実行されるように架台制御部11を制御する。
なお、スキャン制御部33は、操作者が入力装置31を用いて入力した設定情報を、システム制御部38を介して受け付けて、予備スキャンおよびメインスキャンにおけるコリメータ12cの開口度や位置を調整するようにコリメータ調整部11bを制御してもよい。例えば、操作者は、予備スキャンのX線照射範囲を、メインスキャンの撮像部位における体軸方向の中心位置(Mid plane)に対して設定する。
上述したコリメータ調整部11bは、コリメータ12cを調整することにより、図8の(A)に示すように、X線管球12aの焦点から曝射されウェッジ12bによってX線量が調整されたX線の照射範囲を調整することで、X線検出器13によるX線検出範囲を調整する。すなわち、操作者は、予備スキャンにおけるX線照射範囲を設定することで、予備スキャンにおけるX線検出器13の体軸方向におけるX線検出範囲を設定する。
例えば、操作者により、予備スキャンとメインスキャンとにおいて、X線照射範囲を同一とすると設定された場合(図8の(B)参照)、コリメータ調整部11bは、コリメータ12cの調整処理を行なわない。
また、操作者により、予備スキャンとメインスキャンとにおいて、予備スキャンのX線照射範囲をMid planeを中心に狭めるように設定された場合(図8の(C)参照)、コリメータ調整部11bは、コリメータ12cの位置を固定したまま、予備スキャン実行時においてコリメータ12cの開口度を小さくするように調整し、メインスキャン実行時においてコリメータ12cの開口度を大きくするように調整する。これにより、X線検出器13によってX線検出範囲は、例えば、予備スキャン実行時では120列分となり、メインスキャン実行時では320列分となる。
また、操作者により、予備スキャンとメインスキャンとにおいて、予備スキャンのX線照射範囲を狭めたうえでMid planeを中心に移動するように設定された場合(図8の(D)参照)、コリメータ調整部11bは、予備スキャン実行時においてコリメータ12cの開口度を小さくするとともに、コリメータ12cの位置をMid planeから移動するように調整する。また、コリメータ調整部11bは、メインスキャン実行時においてコリメータ12cの開口度を大きくするとともに、コリメータ12cの位置をMid planeに戻すように調整する。これにより、X線検出器13によってX線検出範囲は、例えば、予備スキャン実行時ではMid planeの片方のみの120列分となり、メインスキャン実行時では320列分となる。
そして、メインスキャン実行時において、画像再構成処理部36は、投影データ記憶部35が記憶する全投影方向からの補正済み投影データから逆投影処理によりCT画像を再構成し、再構成したCT画像を画像記憶部37に格納する。そして、表示制御部38aは、画像記憶部37が記憶するCT画像を、表示装置32にて表示するように制御する。
続いて、図9を用いて、本実施例におけるX線CT装置の処理の流れについて説明する。図9は、本実施例におけるX線CT装置の処理を説明するための図である。
図9に示すように、本実施例におけるX線CT装置は、操作者から造影剤濃度の解析対象となる関心領域およびメインスキャンに移行するための移行条件を受け付けたのちに、予備スキャンの開始要求を受け付けると(ステップS101肯定)、スキャン制御部33は、システム制御部38の制御のもと、予備スキャンを開始する(ステップS102)。
そして、スキャン制御部33の制御のもと、X線管球12aは、特定位相においてX線を曝射し、前処理部34は、特定位相における補正済み投影データを生成する(ステップS103)。
続いて、閾値判定部38cは、補正済み投影データの関心領域における平均輝度値を算出し(ステップS104)、算出した平均輝度値が移行条件となったか否かを判定する(ステップS105)。
ここで、平均輝度値が移行条件となっていない場合(ステップS105否定)、ステップS103に戻って、スキャン制御部33の制御のもと、予備スキャンが継続される。
一方、平均輝度値が移行条件となった場合(ステップS105肯定)、スキャン移行制御部38dは、スキャン制御部33を介して、メインスキャンに移行するように制御する(ステップS106)。なお、遅延時間が設定されている場合、閾値判定部38cは、平均輝度値が閾値に到達してから設定された遅延時間が経過した時点を、移行条件となった時点として判定する。
そして、スキャン移行制御部38dは、メインスキャンの終了条件となったか否かを判定する(ステップS107)。
ここで、スキャン移行制御部38dは、メインスキャンの終了条件となっていない場合(ステップS107否定)、メインスキャンを継続するように制御して、メインスキャンの終了要求を受け付けるまで待機する。
一方、スキャン移行制御部38dは、メインスキャンの終了条件となった場合(ステップS107肯定)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例では、表示制御部38aは、「造影剤濃度を解析するための関心領域」および「メインスキャンに移行するための移行条件」の設定用GUIを表示装置32に表示させて、操作者から入力された関心領域および移行条件の情報を、設定情報記憶部38bに格納する。そして、予備スキャン実行時において、閾値判定部38cは、予備スキャン実行時において生成された「特定位相の補正済み投影データ」の関心領域における平均輝度値を算出し、投影データ記憶部35が記憶する移行条件となったか否かを判定する。そして、スキャン移行制御部38dは、移行条件となった時点で、スキャン制御部33に対し、メインスキャンに移行するように制御する。
したがって、本実施例では、CT画像を再構成することなく「補正済み投影データ」により予備スキャンを実行することができ、上記した主たる特徴の通り、造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷を軽減することが可能になる。
また、本実施例では、予備スキャンにおいて特定位相のみでX線を曝射するので、被ばく量を低減することができるとともに、被ばくに対する感受性の低い背側をX線照射方向するなどして、被検体Pに対する被ばくの影響を軽減することができる。
また、従来のCT画像を再構成する予備スキャンでは、薄いスライスに対して連続的にX線を照射していたが、本実施例では、面検出器としてのX線検出器13により、体軸方向に沿って広い範囲で予備スキャンを行なうので、被検体Pに対するX線被ばくを分散することができる。
また、従来の予備スキャンおよびメインスキャンでは、予備スキャンにて造影剤濃度を解析するための関心領域の中心位置と、メインスキャンの撮像部位との中心位置が異なる場合、天板22の移動が必要となるため、メインスキャンへ速やかに移行することができない場合があった。しかし、本実施例では、面検出器としてのX線検出器13を利用して生成された補正済み投影データを解析対象とすることで、被検体Pの体軸方向に広い範囲で造影状況を解析することができ、さらに、予備スキャンとメインスキャンと被検体Pの位置を移動する必要がなくなるので、メインスキャンへ速やかに移行することができる。
なお、スキャン制御部33は、メインスキャンに移行した時点において、天板22の位置を移動不可とするように寝台駆動制御装置21を制御してもよい。これによっても、予備スキャンからメインスキャンに速やかに移行することができる。
また、本実施例では、体軸方向に広い範囲で造影効果を解析可能であるため、予備スキャンとメインスキャンとで、コリメータ12cの開口度および位置を調整して、被検体Pに対する被ばくを低減したうえで、造影剤濃度の解析領域を高い自由度で設定することができる。
また、本実施例では、CT再構成を行なわないので、迅速に関心領域における造影剤濃度を解析することができ、例えば、操作者は、閾値を調整することで、遅延時間の設定をする必要がなくなる。
なお、上記した実施例では、X線管球およびX線検出器のペアが1つの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、X線管球およびX線検出器のペアが複数の場合であってもよい。これについて、図10を用いて説明する。なお、図10は、第一の変形例を説明するための図である。
例えば、図10の(A)に示すように、X線CT装置がX線管球およびX線検出器のペアを2つ(系1および系2)有し、特定位相が被検体Pの背側として設定されている場合、系1のX線管球が特定位相となったのちに、回転フレームが時計周りに90度回転すると、系2のX線管球が特定位相となる。
そこで、第一の変形例では、図10の(B)に示すように、系1および系2のX線管球それぞれが特定位相となった時点で、X線を曝射するように制御する。これにより、単位時間あたりに生成される補正済み投影データの数を多くすることができ、その結果、造影剤濃度の時間軸に沿った変化をより細かく解析することが可能となる。
また、上記した実施例では、1つの補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析する場合であってもよい。これについて、図11を用いて説明する。なお、図11は、第二の変形例を説明するための図である。
第二の変形例では、前処理部34によって所定の期間に生成された特定位相の複数の補正済み投影データを加算した加算データを、造影剤濃度を解析するための解析対象とする。具体的には、第二の変形例では、「特定位相付近の連続した複数の補正済み投影データ」を加算した加算データを、造影剤濃度を解析するための解析対象とする。例えば、回転フレーム15の1回転を「1000」に分割して特定位相を「位置:500」とした場合、第二の変形例では、図11に示すように、同一回転の位置「499、500および501」にてX線が曝射されることにより、前処理部34が生成した「特定位相付近の3つの補正済み投影データ」を加算した加算データを、造影剤濃度を解析するための解析対象とする。すなわち、第二の変形例では、加算データを解析対象とすることで、画像としての解像度を向上させることができ、造影剤濃度の解析をより精度よく行なうことが可能となる。また、予備スキャンとメインスキャンとの間で、管電流を大幅に変動させる必要がないので、X線CT装置におけるX線制御を簡略化することができる。なお、第二の変形例において加算される補正済み投影データの数は、被検体Pの動きによるブレが発生しない期間であるならば、回転フレーム15の回転速度に応じて任意に変更可能である。
なお、上記した実施例では、前処理部34によって生成された補正済み投影データを用いて造影剤濃度を解析する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、チャンネル間の感度補正処理が行なわれている投影データであるならば、データ収集部14によって生成された投影データを用いて造影剤濃度を解析する場合であってもよい。
また、上記した実施例では、X線検出器13の検出素子列が320列である場合について説明した。しかし、体軸方向に沿って造影効果の情報が収集可能な幅を有する面検出器としてのX線検出器13であるならば、本発明を適用することが可能である。
以上のように、本発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置および撮影制御プログラムは、予備スキャンによって被検体に投与した造影剤の関心領域における濃度である造影剤濃度を解析し、造影剤濃度が所定の条件となった時点でメインスキャンを開始する場合に有用であり、特に、造影剤濃度を解析するために要する処理の負荷を軽減することに適する。
10 架台装置
11 架台制御部
11a 高電圧発生部
11b コリメータ調整部
11c 架台駆動部
12 X線発生装置
12a X線管球
12b ウェッジ
12c コリメータ
13 X線検出器
14 データ収集部
20 寝台装置
21 寝台駆動装置
22 天板
30 コンソール装置
31 入力装置
32 表示装置
33 スキャン制御部
34 前処理部
35 投影データ記憶部
36 画像再構成処理部
37 画像記憶部
38 システム制御部
38a 表示制御部
38b 設定情報記憶部
38c 閾値判定部
38d スキャン移行制御部

Claims (10)

  1. X線を曝射するX線管球と、
    複数チャンネル分のX線検出素子を配してなる検出素子列が被検体の体軸方向に沿って複数列配列され、前記X線管球から曝射されて前記被検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器によって検出されたX線から、逆投影処理を行なうための投影データを収集するデータ収集手段と、
    造影剤が投与された被検体を撮影する本撮影の前に実行される予備撮影において、前記データ収集手段によって収集された同一投影方向に対応する投影データを解析して、関心領域における造影剤の濃度である造影剤濃度が所定の条件となったか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記造影剤濃度が前記所定の条件となったと判定された時点で、前記本撮影に移行するように制御する撮影移行制御手段と、
    前記撮影移行制御手段によって前記予備撮影から前記本撮影に移行したのちに前記データ収集手段によって収集された前記投影データを逆投影処理することにより画像を再構成する画像再構成手段と、
    を備えたことを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記予備撮影において、前記X線管球が特定位相となった時点で、当該X線管球からX線を曝射するように制御するX線制御手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記データ収集手段によって収集された前記特定位相における投影データを解析することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記X線管球および前記X線検出器の対である管球検出器対を複数有する場合、
    前記X線制御手段は、前記予備撮影において、前記管球検出器対のX線管球のいずれかが前記特定位相になった時点で、当該X線管球からX線を曝射するように制御することを特徴とする請求項2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記判定手段は、前記造影剤濃度に対応する値として前記関心領域における前記投影データの輝度値に基づく値を算出し、当該算出した値と、前記所定の条件として設定された閾値とを比較することで、前記造影剤濃度が前記所定の条件となったか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記判定手段は、前記輝度値に基づく値として、前記関心領域における前記投影データの輝度値の平均値、輝度値の最大値、輝度値変化の平均値、または輝度値変化の最大値を算出することを特徴とする請求項4に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記関心領域が複数設定される場合、
    前記解析手段は、複数の関心領域それぞれにおける前記投影データの輝度値に基づく値と、前記所定の条件として前記複数の関心領域それぞれにて設定された閾値とを比較することを特徴とする請求項4または5に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記判定手段は、前記データ収集手段によって所定の期間に収集された複数の投影データを加算した加算データを解析することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記撮影移行手段によって前記予備撮影から前記本撮影に移行した時点で、前記X線管球から曝射されるX線を絞り込むコリメータの開口度、および/または、位置を変化させるように制御するコリメータ制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記撮影移行手段によって前記予備撮影から前記本撮影に移行した時点において、前記被検体が横臥する寝台の位置を移動不可とする寝台制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 予備撮影によって被検体に投与した造影剤の関心領域における濃度である造影剤濃度を解析し、前記造影剤濃度が所定の条件となった時点で本撮影を開始する撮影制御方法をコンピュータに実行させる撮影制御プログラムであって、
    複数チャンネル分のX線検出素子を配してなる検出素子列が前記被検体の体軸方向に沿って複数列配列されたX線検出器によって検出された被検体を透過したX線から、逆投影処理を行なうための投影データを収集するデータ収集手順と、
    前記予備撮影において、前記データ収集手順によって収集された同一投影方向に対応する投影データを解析して、関心領域における造影剤の濃度である造影剤濃度が前記所定の条件となったか否かを判定する判定手順と、
    前記判定手順によって前記造影剤濃度が前記所定の条件となったと判定された時点で、前記本撮影に移行するように制御する撮影移行制御手順と、
    前記撮影移行制御手順によって前記予備撮影から前記本撮影に移行したのちに前記データ収集手順によって収集された前記投影データを逆投影処理することにより画像を再構成する画像再構成手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする撮影制御プログラム。
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