JP5553978B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属磁性体を用いて形成された成形体内にコイルが埋設された電子部品の製造方法に関するものである。
大電流が流れる電源回路やDC/DCコンバータ回路用のインダクタやトランス等として使用される従来の電子部品に、表面をガラスで被覆した金属磁性体粉を用いてコイルを内蔵する成形体を形成し、成形体を真空又は非酸化雰囲気中で焼成したものがある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007-27354号公報
この様な従来の電子部品は、金属磁性体粉の表面を被覆するガラスの軟化温度が高いほど金属磁性体粉の表面をガラスで被覆することが困難になり、また、ガラスの軟化温度が低いほど焼成の際にガラスが完全に溶けて金属磁性体粉同士が接触しやすくなり、成形体の絶縁抵抗率がガラスの種類によって影響されるという問題があった。
また、従来の別の電子部品に、Cr、Si及び鉄を含有する金属磁性合金粉末の表面をBiを含有するガラスで被覆し、この表面をガラスで被覆した金属磁性合金粉末を用いてコイルを内蔵する成形体を形成し、成形体を低酸素中において800℃以上の温度で熱処理を施したものがある(特願2007-59768号)。
この様な従来の電子部品は、金属磁性合金粉末の表面を被覆しているガラスに、金属磁性合金粉末に含有するCrや鉄等の金属元素よりもイオン化傾向の小さな金属元素を含む酸化物(Bi)が添加されているため、成形体の焼成工程においてこれらが反応してガラスが分解し、ガラス中の金属元素が金属Biとして析出し、この金属Biがコイルの導体材料と反応して合金化するという問題があった。従って、従来の電子部品は、成形体の絶縁抵抗を高くすることができるものの、成形体内に形成されたコイル導体の抵抗も高くなり、電子部品として充分な特性を得られなかった。
本発明は、成形体内に形成されたコイルの抵抗を高くすることなく成形体の絶縁抵抗を高くすることができる電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の電子部品の製造方法は、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加して、金属磁性合金粉末の表面をガラスで被覆した金属磁性体を用いてコイルを内蔵した成形体を形成し、成形体が、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上コイルの導体材料の融点未満の温度で焼成される。
本発明の電子部品の製造方法は、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加して、金属磁性合金粉末の表面をガラスで被覆した金属磁性体を用いてコイルを内蔵した成形体を形成し、成形体が、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上コイルの導体材料の融点未満の温度で焼成されるので、成形体内に形成されたコイルの抵抗を高くすることなく成形体の絶縁抵抗を高くすることができ、それによって直流重畳特性が改善された損失の少ないパワーインダクタを得ることができる。
本発明の電子部品の製造方法は、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金(いわゆる、Fe−Cr−Si系金属磁性合金)の粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加し、機械的処理を施すことにより金属磁性合金粉末の表面をガラスで被覆した金属磁性体を用いてコイルを内蔵した成形体が形成される。この成形体は、加圧されると共に、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上コイルの導体材料の融点未満の温度で焼成される。
従って、本発明の電子部品の製造方法は、成形体を構成する金属磁性合金粉末の表面に形成されるガラス被膜の材料を前述の様な特定の材料にし、前述の様な特定の条件で金属磁性合金粉末に添加し、機械的処理を施すことにより、成形体を構成する金属磁性合金粉末の表面全体に十分な厚みのガラス被膜を形成することができる。そして、この表面全体にガラス被膜が形成された金属磁性合金粉末を用いて成形体を形成し、成形体を前述の様な特定の条件で焼成することにより、金属磁性合金粉末の表面全体に絶縁に必要な厚みを保った状態で、ガラス被膜同士を融着させて、ガラス被膜同士の隙間を無くすことができ、成形体の絶縁抵抗を高くすることができる。また、金属磁性合金粉末の表面に形成されるガラス被膜に、金属磁性合金粉末に含有する金属元素よりもイオン化傾向の小さな金属元素を含有していないので、金属磁性合金粉末に含有する金属元素と反応してガラスが分解したり、ガラス中の金属元素が金属として析出することがなく、成形体内に形成されたコイル導体の抵抗を小さくできる。
以下、本発明の電子部品の製造方法の実施例を図1乃至図8を参照して説明する。
図1は、本発明に係る電子部品の斜視図であり、図1において、11A〜11Dは金属磁性体層、12A〜12Cは導体パターンである。
金属磁性体層11A〜11Dは、金属磁性体として、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金(いわゆる、Fe−Cr−Si系金属磁性合金)の粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加し、機械的処理を施して、金属磁性合金粉末の表面をガラスで被覆したものが用いられる。また、導体パターン12A〜12Cは、銀、銀系、金、金系、銅、銅系等の金属材料をペースト状にした導体ペーストを用いて形成される。
金属磁性体層11Aの表面には、コイル用導体パターン12Aが形成される。このコイル用導体パターン12Aは1ターン未満分が形成される。コイル用導体パターン12A一端は金属磁性体層11Aの端面に引き出される。
金属磁性体層11Bの表面には、コイル用導体パターン12Bが形成される。このコイル用導体パターン12Bは1ターン未満分が形成される。コイル用導体パターン12Bの一端は金属磁性体層11Bのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パターン12Aの他端に接続される。
金属磁性体層11Cの表面には、コイル用導体パターン12Cが形成される。このコイル用導体パターン12Cは1ターン未満分が形成される。コイル用導体パターン12Cの一端は金属磁性体層11Cのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パターン12Bの他端に接続される。また、コイル用導体パターン12Cの他端は金属磁性体層11Cの端面に引き出される。
このコイル用導体パターン12Cが形成された金属磁性体層11Cの上には、コイル用導体パターンを保護するための金属磁性体層12Dが形成される。
この様にして金属磁性体層間のコイル用導体パターン12A〜12Cによって成形体内にコイルパターンが形成され、図2に示す様に成形体11の両端面に形成された外部端子13、14間に接続される。この成形体11は、400℃〜600℃で脱脂した後、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上、コイルパターンの融点未満の温度で焼成される。
この様な電子部品は以下の様にして製造される。まず、金属磁性体としてCr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金(いわゆる、Fe−Cr−Si系金属磁性合金)の粉末が用いられる。また、金属磁性合金粉末の平均粒径は20μm程度のものが望ましい。この金属磁性合金粉末は、メカノフュージョン等機械的方法によってその表面全体にガラスの被膜が形成される。このガラスによる金属磁性合金粉末表面の被覆は、成形体の透磁率を考慮して、ガラスと金属磁性体の体積比が10%未満になる様に調整される。また、このガラスは、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のものが用いられる。
次に、このガラスで被覆された金属磁性合金粉末を樹脂のバインダに混合し、ペースト状にして金属磁性体ペーストが形成される。樹脂のバインダは、例えば、ポリビニルブチラルが用いられ、バインダと金属磁性合金粉の重量比が2.5%になる様に調整される。
続いて、この金属磁性体ペーストと銀粒子をペースト状にした導体ペーストを交互に印刷して成形体が形成され、この成形体内にコイルパターンが形成される。
さらに、この成形体に5t/cmの圧力を加えた後、大気中において400℃の温度で脱脂し、酸素濃度が100ppm未満の窒素雰囲気中において700℃以上の温度で焼成される。
そして、この成形体内に形成されたコイルパターンが、成形体の両端面に形成された外部端子間に接続される。
この様な電子部品について、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末の表面全体に機械的方法でガラスの被膜を形成し、この金属磁性合金粉末にエポキシ樹脂を2wt%添加し、造粒し、これを金型に入れ、圧力を5t/cm加え、直径7.2mm、厚み2mmの円柱状に乾式成形し、これに厚み0.2μmの銅箔を上下に張り付けて試料とし、180℃で1000時間保持して樹脂を劣化させて常温にて試料の絶縁抵抗を測定する実験及び、ガラスの被膜を形成した金属磁性合金粉末を室温で濃度5%の食塩水に72時間浸漬する塩水実験を行って、ガラスの軟化温度による金属磁性合金粉末表面のガラスの被覆状態の変化を調べたところ、図3に示す様に、軟化温度が400℃〜650℃の範囲のガラスを用いた場合、31に示す金属磁性合金粉末とガラスを単に混合した従来のものと比較して絶縁抵抗率が数桁高く、図4に示す様に、軟化温度が597℃〜825℃の間のいずれかの温度以上のガラスを用いた場合に錆びが発生しており、これから軟化温度が400℃〜650℃のガラスを用いて金属磁性合金粉末の表面を機械的方法によって被覆することにより、金属磁性合金粉末の表面全体にガラスの被膜を形成できることが確認された。なお、図3はガラスの軟化温度と絶縁抵抗率の関係を表すグラフであり、横軸はガラスの軟化温度、縦軸は絶縁抵抗率を示している。
また、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末の表面全体に機械的方法でガラスの被膜を形成した平均粒径が約20μmの金属磁性合金粉末にバインダとしてポリビニルブチラルを2.5wt%添加し、造粒し、これを金型にいれ、圧力を5t/cm加え、直径7.2mm、断面積40.72mm、厚み2mmの円柱状の成形体を形成し、これを空気中において400℃の温度で2時間脱脂した後、窒素雰囲気中においてピーク温度を800℃又は900℃にして20分保持して焼成し、これに測定用端子を形成して試料とし、それぞれの焼成温度における、ガラスの軟化温度を異ならせた試料の絶縁抵抗を測定したところ、図5(A)、(B)に示す様に、○で示される酸化ビスマス系ガラスは窒素雰囲気中の焼成温度が800℃、900℃いずれの場合も絶縁抵抗が10Ω・m以上あり、●で示される酸化亜鉛系ガラスは窒素雰囲気中の焼成温度が800℃の場合の絶縁抵抗が10Ω・m以上あるのに対して、■で示されるリン酸系ガラス、◆で示される硼珪酸系ガラス、◇で示されるアルカリ金属酸化物が添加されている硼珪酸系ガラス、×で示されるアルカリ金属酸化物が添加されている酸化ビスマス系ガラスは窒素雰囲気中の焼成温度が800℃、900℃のいずれの場合にも絶縁抵抗が10Ω・m未満となった。なお、図5(A)は窒素雰囲気中において800℃で焼成したもののガラスの軟化温度と絶縁抵抗率を表すグラフ、図5(B)は窒素雰囲気中において900℃で焼成したもののガラスの軟化温度と絶縁抵抗率を表すグラフであり、いずれも横軸はガラスの軟化温度、縦軸は絶縁抵抗率を示している。
さらに、この成形体中における金属磁性合金粉末の表面のガラスの被覆状態を調べるために、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末の表面全体に機械的方法でガラスの被膜を形成し、これを空気中において400℃の温度で2時間脱脂した後、窒素雰囲気中においてピーク温度を800℃又は900℃にして20分保持して焼成した焼成粉末を室温で濃度5%の食塩水に72時間浸漬する塩水実験を行ったところ、図6に示す様に、軟化温度が607℃の酸化ビスマス系ガラスを用いてCr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末の表面全体を被覆し、窒素雰囲気中において800℃で焼成したものと、軟化温度が597℃の酸化亜鉛系ガラスを用いてCr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末の表面全体を被覆し、窒素雰囲気中において800℃又は900℃で焼成したもの以外は錆びが発生した。
この時、窒素雰囲気中において800℃又は900℃で焼成した時の金属磁性合金と酸化ビスマス系ガラスの反応生成物の有無、窒素雰囲気中において800℃又は900℃で焼成した時の金属磁性合金と酸化亜鉛系ガラスの反応生成物の有無を調べるために、それぞれのガラス粉を金型にいれ、圧力を1t/cm加えて形成した直径7.2mm、断面積40.72mm、厚さ2mmのガラスペレットをCr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金からなる基板上に搭載し、空気中において400℃で2時間熱処理を施した後、窒素雰囲気中において焼成のピーク温度を800℃又は900℃にして20分保持して焼成してそれぞれの試料の断面をSEMで観察したところ、酸化ビスマス系ガラスを用いたものがいずれの焼成温度の場合もビスマスリッチ相とビスマスプアー相に分離しているのに対し、酸化亜鉛系ガラスを用いたものはいずれの焼成温度の場合も組成の偏りは見られなかった。酸化ビスマス系ガラスを用いたものについてX線解析測定したところ金属ビスマスのピークが確認された。また、この酸化ビスマス系ガラスを用いたものの試料上に銀粒子のペレットを搭載し、再度窒素雰囲気中において800℃又は900℃で焼成したところ、銀が溶融した形成が見られ、その銀の導体抵抗は銀の物性値の約10倍となった。
またさらに、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金粉末の粒子系と酸化亜鉛系ガラスの量を変えて作成した試料について、窒素雰囲気中における焼成のピーク温度と絶縁抵抗の率の関係を調べた結果、図7に示す様に、金属磁性合金粉末の粒子系やガラス量に関して広範囲の値にわたって高絶縁抵抗であることが確認できた。なお、図7において、横軸は窒素雰囲気中における焼成のピーク温度、縦軸は絶縁抵抗率を示している。
本発明の電子部品の製造方法の様に、Fe−Cr−Si系金属磁性合金の粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加し、機械的処理を施すことにより金属磁性合金粉末の表面をガラスで被覆した金属磁性体を用いてコイルを内蔵した成形体を形成し、加圧した後、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上コイルの導体材料の融点未満の温度で焼成することにより、コイルの抵抗を小さくし、かつ、成形体の絶縁抵抗を大きくできる。
従って、この様な本発明の電子部品は、従来の積層タイプの電子部品よりも直流重畳特性を改善することができると共に、絶縁抵抗が高く、損失の少ないパワーインダクタを形成することができた。
図8は本発明に係る別の電子部品の分解斜視図であり、図8において、81は成形体、82はコイルである。
コイル82は、巻線を螺旋状に巻回して形成され、周りが金属磁性の成形体81で覆われる。コイル82の両端は、成形体81の端面から引き出され、底面に折り曲げられる。
成形体81は、金属磁性体として、Cr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金(いわゆる、Fe−Cr−Si系金属磁性合金)の粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加し、機械的処理を施して、金属磁性合金粉末の表面をガラスで被覆したものが用いられる。このガラスで被覆された金属磁性合金粉を樹脂に混合し、これを加圧成形して形成される。この成形体81は、400℃〜600℃で脱脂した後、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上、コイルの融点未満の温度で焼成される。
この様な電子部品は以下の様にして製造される。まず、金属磁性体としてCr、Si及び、鉄を含有する金属磁性合金(いわゆる、Fe−Cr−Si系金属磁性合金)の粉末が用いられる。また、金属磁性合金粉末の平均粒径は20μm程度のものが望ましい。この金属磁性合金粉末は、メカノフュージョン等機械的方法によってその表面全体にガラスの被膜が形成される。このガラスによる金属磁性合金粉末表面の被覆は、成形体の透磁率を考慮して、ガラスと金属磁性体の体積比が10%未満になる様に調整される。また、このガラスは、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のものが用いられる。
次に、このガラスで被覆された金属磁性合金粉は、樹脂のバインダに混合され、造粒される。樹脂のバインダは、例えば、ポリビニルブチラルが用いられ、バインダと金属磁性合金粉の重量比が2.5%になる様に調整される。
続いて、コイルが収納された金型内にこの樹脂のバインダに混合された金属磁性合金粉を注入し、これに5t/cmの圧力を加えて成形体が形成される。
次に、この成形体は、大気中において400℃の温度で脱脂した後、酸素濃度が100ppm未満の窒素雰囲気中において700℃以上、コイルの融点未満の温度で焼成される。
以上、本発明の電子部品の製造方法の実施例を述べたが、本発明はこの実施例に限られるものではない。例えば、金属磁性体ペーストを用いて金属磁性体層を形成し、この金属体層表面に導体ペーストを用いて導体パターンを形成し、この導体パターン付きの金属磁性体層を積層してもよい。また、成形体内に2つ以上のコイルを形成し、トランスを構成してもよい。
本発明に係る電子部品の分解斜視図である。 本発明に係る電子部品の斜視図である。 本発明の電子部品の製造途中の特性を示す特性図である。 本発明の電子部品の製造途中の特性を示す特性図である。 本発明の電子部品の製造途中の特性を示す特性図である。 本発明の電子部品の製造途中の特性を示す特性図である。 本発明の電子部品の製造途中の特性を示す特性図である。 本発明に係る別の電子部品の断面図である。
符号の説明
11A〜11D 金属磁性体層
12A〜12C 導体パターン

Claims (2)

  1. 巻線を巻回してコイルを形成する工程、Fe−Cr−Si系金属磁性合金粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が該金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加し、機械的処理を施して、Fe−Cr−Si系金属磁性合金粉末の表面を、SiO、B、ZnOが主成分であり、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスで被覆した金属磁性体粉に樹脂を混合し、これを用いて該コイルを内蔵した状態で成形して成形体を形成する工程及び、該成形体を脱脂し、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上該コイルの導体材料の融点未満の温度で焼成する工程を備え、SiO、B、ZnOが主成分であり、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスで表面が被覆されたFe−Cr−Si系金属磁性合金粉末中に該コイルが埋設され、該Fe−Cr−Si系金属磁性合金粉末を被覆しているガラス同士が融着されることを特徴とする電子部品の製造方法。
  2. Fe−Cr−Si系金属磁性合金粉末に、SiO、B、ZnOを主成分とし、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスをその体積が該金属磁性合金粉末の体積の10%未満になる様に添加し、機械的処理を施して、Fe−Cr−Si系金属磁性合金粉末の表面を、SiO、B、ZnOが主成分であり、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスで被覆した金属磁性体粉に樹脂を混合し、これを用いて形成した金属磁性体層と導体パターンを積層し、該金属磁性体層間の導体パターンを接続してコイルが形成された成形体を形成する工程及び、該成形体を脱脂し、真空、又は無酸素あるいは低酸素分圧の非酸化雰囲気中で700℃以上該コイルの導体材料の融点未満の温度で焼成する工程を備え、SiO、B、ZnOが主成分であり、かつ、軟化温度が600±50℃のガラスで表面が被覆されたFe−Cr−Si系金属磁性合金粉末中に該コイルが埋設され、該Fe−Cr−Si系金属磁性合金粉末を被覆しているガラス同士が融着されることを特徴とする電子部品の製造方法。
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