JP5545449B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
その一方で、冷却ファンを画像形成動作を終了した後にも無制限に動作させて現像部を冷却し続ける対策をとった場合には、消費電力の浪費が大きくなるとともに、騒音が大きくなってしまうことになる。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、画像形成装置としてのレーザプリンタを示す構成図である。図2は、そこに設置されるプロセスカートリッジ6(作像部)の近傍を示す断面図である。図3は、現像部5及び感光体ドラム1を上方からみた長手方向(図2の紙面垂直方向である。)の断面図である。
その後、感光体ドラム1の表面は、露光部7(図1を参照できる。)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程である。)。
詳しくは、現像部5内には、トナーとキャリア(磁性キャリア)とからなる2成分現像剤Gが収容されている。現像部5内の現像剤Gは、トナー濃度検知手段としての磁気センサ57によって検知されるトナー濃度(現像剤G中のトナーの割合である。)が所定の範囲内になるように調整される。すなわち、現像部5内のトナー消費に応じて、トナー搬送パイプ43(トナー搬送部)からトナー補給口44を介して第2現像剤搬送部54(第2搬送経路)内に、トナーが補給される。なお、磁気センサ57は、その周囲を流動する現像剤の透磁率の変化からトナー濃度の変化を検知するセンサである。
なお、トナー搬送部は、上述した構成のものに限定されることなく、種々の構成のものを用いることができる。例えば、トナー搬送パイプを用いずに、トナーボトルから中継ホッパを介して現像部5にトナーを供給する構成にすることもできる。
ここで、図3を参照して、現像ローラ51は、内部に固設されてローラ周面に複数の磁極を形成するマグネット51bと、マグネット23a1の周囲を回転するスリーブ51aと、で構成される。そして、複数の磁極が形成されたマグネット51bの周囲をスリーブ51aが回転することで、その回転にともない現像剤Gが現像ローラ51上(スリーブ51a上である。)を移動することになる。なお、現像ローラ51(現像剤担持体)は、スリーブ51aの軸部に連結された駆動モータ71(現像駆動モータ)によって図2の矢印方向(反時計方向)に回転駆動される(図4を参照できる)。
まず、汲上げ磁極が磁性体としてのキャリアに作用して、第1現像剤搬送部53内を移動する現像剤Gの一部が現像ローラ51上に担持される。現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、その一部がドクターブレード52(現像剤規制部材)の位置で掻き取られて、第1現像剤搬送部53に戻される。一方、汲上げ磁極による磁力が作用するドクターブレード52の位置で、ドクターブレード52と現像ローラ51とのドクターギャップを通過して現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、主磁極の位置で穂立ちして現像領域において磁気ブラシとなって感光体ドラム1に摺接する。こうして、現像ローラ51に担持された現像剤G中のトナーが感光体ドラム1上の潜像に付着する。その後、主磁極の位置を通過した現像剤Gは、搬送磁極によって剤離れ磁極の位置まで搬送される。そして、剤離れ磁極の位置で、反発磁界がキャリアに作用して、現像ローラ51上に担持されていた現像工程後の現像剤Gが現像ローラ51から脱離される。脱離後の現像剤Gは、再び第1現像剤搬送部53に戻されて、第1現像剤搬送部53の下流側に向けて搬送され、第1中継部Aを介して第2現像剤搬送部54の上流側に移動する。さらに、第2現像剤搬送部54の上流側に移動した現像剤は、トナー補給口44から補給された補給トナーとともに、第2現像剤搬送部54の下流側に達して、第2中継部Bを介して第1現像剤搬送部53の上流側に移動する。このような一連の現像剤Gの循環が繰り返される。
その後、感光体1の表面は、クリーニング部2との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1の表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写ベルト8用のクリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置本体100外に排出された記録媒体Pは、印刷後の画像(出力画像)として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセス(画像形成動作)が完了する。
図4を参照して、現像部5(プロセスカートリッジ6)を冷却するための冷却ファン61は、制御手段としての制御部70によるファン・ドライバ73の制御によって、その動作(オン・オフ動作)が制御される。また、制御手段としての制御部70は、駆動モータ・ドライバ72を介して駆動モータ71(現像駆動モータ)を制御して、現像剤担持体としての現像ローラ51の回転駆動制御をおこなう。すなわち、制御部70(制御手段)は、現像ローラ51の駆動・駆動停止や、冷却ファン61の駆動・駆動停止の指令を発することになる。なお、図示は省略するが、制御部70は、他の冷却ファン62、63を含む装置本体100の全ての駆動部材の駆動制御をもおこなう。
なお、記憶部74(記憶手段)では、後述する冷却ファン61を画像形成動作終了後に動作させる際の動作開始時刻等、冷却ファン61の動作条件をも記憶するように構成されている。
また、画像形成装置本体100には、ユーザーやサービスマン等の作業者が制御部70における制御条件を任意に設定するための操作部75(操作パネル)や、ユーザーやサービスマン等の作業者が装置100でおこなわれている動作等の情報を認識するための表示部76(表示パネル)が設置されている。
詳しくは、過去のX分間分におけるY分毎の現像ローラ51の総走行距離を制御部70によって算出してその算出結果(総走行距離)を記憶部74によって記憶する。そして、制御部70によって算出した現像ローラ51の最新の総走行距離の値と、記憶部74によってZ分前に記憶した総走行距離の値と、の差分Δから、最新のZ分間分の総走行距離を制御部70によって算出する。そして、その算出結果(最新のZ分間分の総走行距離であって、上述した差分Δである。)が閾値M以上であった場合に、制御部70によって画像形成動作(印刷動作)が終了した後にもW分間だけ冷却ファン61を動作するように制御する。
なお、本実施の形態では、上述した定数X、Y、Z、M、Wが、それぞれ、200(分)、5(分)、65(分)、276840(mm)、30(分)に基準値として設定されている。
そして、画像形成動作終了における冷却ファン61の動作(動作延長)を実行してから、冷却ファン61の動作延長時間(30分)が経過していて、かつ、最新の65分間分の総走行距離が閾値276840(mm)未満である場合には、現像部5の温度が充分に低下したものとして、冷却ファン61の動作時間延長の設定を解除して、冷却ファン61の動作時間設定を通常設定(画像形成動作中のみの動作である。)に戻す。
まず、図5を用いて、印刷時(画像形成動作時)における現像ローラ51の総走行距離の記憶手順について説明する。図5は、記憶部74(記憶手段)における複数のアドレス(図には「0001」〜「102」までのアドレスが記載されている。)を示す図であって、図5(A)〜(C)は記憶部74において現像ローラ51の総走行距離が記憶される手順の一例を示すものである。
図5(A)に示すように、「0001」〜「0005」の各アドレスには、5分間(Y分間)毎の現像ローラ51の総走行距離が記憶されている。そして、アドレス「0005」における総走行距離値の保存(記憶)が確定した時点での時刻(4月22日10時00分00秒とする。)が、最新確定時刻(0422100000)としてアドレス「101」に一時的に保存される。さらに、このとき、次に保存されるべき走行距離値の保存先(最新カウンタ保存先)として、アドレス名(0006)がアドレス「102」に一時的に保存される。
その後、図5(B)に示すように、印刷動作(画像形成動作)時に、現像ローラ51の総走行距離の値(例えば、273103mm)が、最新のアドレス「0006」に随時保存される。
そして、図5(C)に示すように、アドレス「0005」の保存が確定してから5分(Y分)が確定した後に、最新のアドレス「0006」における総走行距離値(273103mm)が確定して保存される。これと同時に、アドレス「0006」における総走行距離値の保存が確定した時点での時刻(4月22日10時05分00秒とする。)が、最新確定時刻(0422100500)としてアドレス「101」に一時的に保存される。さらに、このとき、次に保存されるべき走行距離値の保存先(最新カウンタ保存先)として、先のアドレス名(0006)に対して+1を加算したアドレス名(0007)がアドレス「102」に一時的に保存される。
以上、全体的な記憶手順をまとめると、「最新確定時刻」から5分後までは、印刷終了時に総走行距離値を随時「最新カウンタ保存先」に示されるアドレスに保存して、5分が経過した時点でそのアドレスの値を確定させて、「最新確定時刻」を現在時刻に更新するとともに、「最新カウンタ保存先」を1つ進める。
図6に示すように、装置本体100のメインスイッチ(主電源)がオンされた場合、又は、装置が「スリープモード」(低電力を供給して装置100の消費電力を抑えつつ、装置100の比較的迅速な立ち上げを可能にする制御モードである。)から復帰した場合であって、装置100がオフ状態からオン状態になると(ステップS1〜S2)、まず、その時点での現在時刻Tが取得される(ステップS3)。
そして、現在時刻Tが(「最新確定時刻」の時刻+5分×40)の値以上であるかが判別される(ステップS4)。すなわち、予め定められた定数Z(=200分)と現在時刻Tとの比較がおこなわれる。
その結果、現在時刻Tが(「最新確定時刻」の時刻+5分×40)の値以上であるものと判別された場合には、装置100の稼動停止時間(又は、スリープ時間)が充分にあって現像部5の温度が充分に低下しているものとして、記憶部74における総走行距離保存先のすべてに総走行距離値をセットして(ステップS11)、「最新カウンタ保存先」を初期値(アドレス「0001」)にリセットして(ステップS12)、「最新確定時刻」をTにセットして(ステップS13)、その後にタイマーをスタートする(ステップS14)。そして、それ以降、先に図5で説明した手順にて記憶部74による記憶動作(基本動作)をおこなう(ステップS17)。
その結果、現在時刻Tが(「最新確定時刻」の時刻+5分)の値以上ではないものと判別された場合には、次の確定(「最新確定時刻」の確定である。)までの残り時間R((「最新確定時刻」の時刻+5分)−T)が算出されて(ステップS10)、その後にタイマーがスタートされ(ステップS15)、上述した残り時間Rまで総走行距離の算出がおこなわれる(ステップS16)。そして、それ以降、先に図5で説明した手順にて記憶部74による記憶動作(基本動作)をおこなう(ステップS17)。
そして、「最新カウンタ保存先」の値に、「+N+1」を加算して、「最新カウンタ保存先」にセットする(ステップS8)。さらに、「最新確定時刻」に(「最新確定時刻」の時刻+5分×(N+1))の時刻をセットして(ステップS9)、その後に上述したステップS10以降のフローをおこなう。
これに対して、ステップS6にて、現在時刻Tが(「最新確定時刻」の時刻+5分×2)の値以上ではないものと判別された場合には、ステップS7のフローを飛ばして、上述したステップS8以降のフローをおこなう。
図7に示すように、アドレス「102」において一時的に保存されていた「最新カウンタ保存先」のアドレス「0008」が確定して、アドレス「0008」が更新されると、判定対象の2点の差分Δが計算される。ここでは、定数Zが25分(25分/5分=アドレス5個分)に設定されていて、(「最新カウンタ保存先」の値−1)の番号のカウンタ(総走行距離)から、(「最新カウンタ保存先」の値−(1+5))の番号のカウンタ(総走行距離)を引くことになる。すなわち、図中に示すように、差分Δとして、(「008」−1のカウンタ)−(「008」−(1+5))のカウンタの結果である、「315901(mm)」が求められる。そして、この差分Δ(「315901(mm)」)と、閾値M(「276840(mm)」)との比較がおこなわれ、差分Δ≧閾値Mなる関係が判別されたため、画像形成動作終了後においても空冷ファン61を30分間(W分間)だけ延長して動作させる。そして、この動作設定がされた場合には、それ以降、画像形成動作(印刷動作)が終了するたびに、空冷ファン61の30分間の動作がおこなわれることになる。
このような制御をおこなうことで、現像部5の温度上昇の程度に合わせた冷却ファン61の効率的な動作をおこなうことができる。
このような構成によって、実際に画像形成装置を稼働させながら、その稼働状況に応じて、現像部5の温度上昇の程度に合わせた冷却ファン61の効率的な動作制御を微調整することができる。
そして、制御部70は、上述した算出結果(差分Δ)が閾値M以上であった場合に3種類の冷却ファン61〜63や4つの現像部冷却用の冷却ファン61を画像形成動作が終了した後に動作させる時間Wを、それぞれ別々に設定できるように構成されている。したがって、算出結果(差分Δ)が閾値M以上であった場合に現像部冷却用の冷却ファン61のみを画像形成動作終了後に動作させて、他の2つの冷却ファン62、63の動作は停止させたり、その動作時間を短く設定したりすることもできる。さらには、現像部冷却用の4つの冷却ファン61において、それぞれの現像部5の稼働状況に合わせて、画像形成動作終了後の冷却ファン61の動作を別々に制御することもできる(例えば、モノクロモード時には、黒色用の現像部5に対向する冷却ファン61のみを、上述した制御の対象にすることができる)。
このような構成によって、現像部5の温度上昇の程度に合わせた冷却ファン61〜63の効率的な動作をおこなうことができる。
このような構成によって、画像形成動作終了後に冷却ファン61が動作していることが、異常動作ではないことをユーザーに認識してもらうことができる。
5 現像部(現像装置)、
51 現像ローラ(現像剤担持体)、
61〜63 冷却ファン、
70 制御部(制御手段)、
74 記憶部(記憶手段)、
100 画像形成装置本体(装置本体)。
Claims (5)
- 所定方向に走行するように回転駆動されて像担持体上に形成される潜像を現像する現像剤担持体を具備した現像部と、
装置内に空気を送って装置内を冷却する冷却ファンと、
前記現像剤担持体の走行距離を算出するとともに、前記冷却ファンの動作を制御する制御手段と、
前記現像剤担持体の総走行距離を記憶する記憶手段と、
を備え、
過去のX分間分におけるY分毎の前記現像剤担持体の総走行距離を前記制御手段によって算出して当該総走行距離を前記記憶手段によって記憶して、前記制御手段によって算出した前記現像剤担持体の最新の総走行距離の値と前記記憶手段によってZ分前に記憶した総走行距離の値との差分から最新のZ分間分の総走行距離を前記制御手段によって算出して、その算出結果が閾値M以上であった場合に前記制御手段によって画像形成動作が終了した後にもW分間だけ前記冷却ファンを動作するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段における制御条件を任意に設定するための操作部をさらに備え、
前記操作部は、前記X、前記Y、前記Z、前記M、前記Wのうち少なくとも1つの値を可変できるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記冷却ファンは、装置内に複数設置され、
前記制御手段は、前記算出結果が閾値M以上であった場合に複数の前記冷却ファンを画像形成動作が終了した後に動作させる時間Wを、それぞれ別々に設定できるように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記記憶手段は、前記算出結果が閾値M以上であった場合に前記冷却ファンを画像形成動作が終了した後に動作開始させた時刻を記憶するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記冷却ファンを画像形成動作が終了した後にも動作させていることを報知するための表示部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
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