JP5537262B2 - X線画像診断装置 - Google Patents

X線画像診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5537262B2
JP5537262B2 JP2010123524A JP2010123524A JP5537262B2 JP 5537262 B2 JP5537262 B2 JP 5537262B2 JP 2010123524 A JP2010123524 A JP 2010123524A JP 2010123524 A JP2010123524 A JP 2010123524A JP 5537262 B2 JP5537262 B2 JP 5537262B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
ray
subtraction
fluoroscopic
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010123524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011245158A (ja
Inventor
直高 佐藤
真吾 阿部
義訓 清水
邦夫 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Corp, Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2010123524A priority Critical patent/JP5537262B2/ja
Priority to CN2011101392980A priority patent/CN102258379B/zh
Priority to US13/117,336 priority patent/US8488853B2/en
Publication of JP2011245158A publication Critical patent/JP2011245158A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5537262B2 publication Critical patent/JP5537262B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/52Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/5258Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise
    • A61B6/5264Devices using data or image processing specially adapted for radiation diagnosis involving detection or reduction of artifacts or noise due to motion
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/30Determination of transform parameters for the alignment of images, i.e. image registration
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/44Constructional features of apparatus for radiation diagnosis
    • A61B6/4429Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units
    • A61B6/4435Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units the source unit and the detector unit being coupled by a rigid structure
    • A61B6/4441Constructional features of apparatus for radiation diagnosis related to the mounting of source units and detector units the source unit and the detector unit being coupled by a rigid structure the rigid structure being a C-arm or U-arm
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/10Image acquisition modality
    • G06T2207/10116X-ray image
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20212Image combination
    • G06T2207/20224Image subtraction
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30004Biomedical image processing
    • G06T2207/30101Blood vessel; Artery; Vein; Vascular

Description

本発明の実施形態は、X線画像を撮影するX線画像診断装置に関する。
X線を被検体に対して照射し、被検体を透過したX線を検出することによって被検体を
透視撮影する、いわゆるX線画像診断装置の普及が進んでいる。X線画像診断装置を用い
た血管内治療では、特に血管走行が複雑な頭部領域などにおいて、医師が透視撮影を行い
得られた透視画像を見ながらガイドワイヤを進める際に、直前に撮像した血管造影画像を
重ね合わせて血管のガイドとして表示させる、透視ロードマップという手法が広く使用さ
れている。
透視ロードマップの1つに、透視画像と血管造影画像の減算などを行い、骨などの背景
が消えた状態で、血管を白く表示した画像の中にカテーテル、ガイドワイヤなどを黒く表
示させる透視サブトラクションという手法がある。透視サブトラクションでは、まず目的
の血管に造影剤を注入して透視又は撮像を行うことで、血管造影画像を生成する。次に、
透視を行い得られる透視画像と血管造影画像との減算などを行って透視サブトラクション
画像を生成する。この透視サブトラクション画像は、骨などの背景が消え、血管造影画像
が重ね合わされた画像となる。医師はこの透視サブトラクション画像を用いて血管を確認
しながらカテーテルやガイドワイヤなどの操作を行う。
この透視サブトラクションはカテーテルを使用した血管内治療の普及と共に今日の医療
にとって必要不可欠なものとなっており、透視サブトラクション画像を作成するための様
々な方法が提案されている。
特開2002−199279号公報
先述した透視サブトラクション画像においては、透視画像と血管造影画像に共通して写
りこむ骨などの背景が消え、差分である血管と、被検体内部へ挿入されたカテーテルなど
の挿入器具とが表示されることとなる。しかし、手技中の被検体が体動などによって移動
すると、透視画像に写りこむ背景の位置が移動し、その結果移動した背景が透視サブトラ
クション画像中に表示されてしまうこととなる。このような被検体の体動などに起因して
透視サブトラクション画像に表示される物体はモーションアーチファクトと呼ばれ、医師
による手技の妨げとなる。
透視サブトラクション画像に写りこんだモーションアーチファクトを抑制するために、
体動後の被検体に対して血管造影画像を撮影しなおし、この撮影しなおした血管造影画像
を用いて透視サブトラクション画像の表示を行う方法が考えられる。しかし、血管造影画
像の再撮影は、X線照射量増加の原因となる。
本開示はこうした課題を解決するためになされるもので、X線照射量を軽減し、またモ
ーションアーチファクトを抑制することが可能となる。
上記課題を解決するため本開示においては、X線を照射するX線照射手段と、前記X線に基づいてX線画像を撮影する撮影手段を備えたX線画像診断装置において、第1のX線画像と、第2のX線画像とをサブトラクションして、血管の情報を表した第1の透視サブトラクション画像を生成する第1のサブトラクション手段と、前記第1のX線画像と、第3のX線画像とに基づいて、ずれ量を求めるずれ量算出手段と、前記ずれ量に基づいて位置ずれ補正を行って、前記第1のX線画像と前記第3のX線画像とをサブトラクションし、挿入器具の情報を表した第2の透視サブトラクション画像を生成する第2のサブトラクション手段と、前記ずれ量に基づいて位置ずれ補正を行って、前記第1の透視サブトラクション画像と前記第2の透視サブトラクション画像とを合成した合成画像とを生成する合成手段とを備える。
また、X線を照射するX線照射手段と、前記X線に基づいてX線画像を撮する撮手段を備えたX線画像診断装置において、第1のX線画像と、第2のX線画像とをサブトラクションして、血管の情報を表した第1の透視サブトラクション画像を生成する第1のサブトラクション手段と、前記第1のX線画像と、前記第1のX線画像の撮後に撮した第3のX線画像とをサブトラクションして挿入器具の情報を表した第2の透視サブトラクション画像を生成する第2のサブトラクション手段と、前記第1の透視サブトラクション画像と第2の透視サブトラクション画像とを合成した合成画像を生成する合成手段と、前記合成画像と、前記第1の透視サブトラクション画像及び前記第1のX線画像とをサブトラクションして、第3の透視サブトラクション画像を生成する第3のサブトラクション手段と、前記第1のX線画像と、前記第3の透視サブトラクション画像とに基づいてずれ量を求めるずれ量算出手段と、前記ずれ量に基づいて、前記第1のX線画像及び前記第1の透視サブトラクション画像に対して位置ずれ補正を行う補正手段と、を備える。
各実施形態に係る、X線画像診断装置の構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る、各X線画像を示す図。 第1の実施形態に係る、透視サブトラクション画像の生成処理を示す図。 第1の実施形態に係る、透視サブトラクション画像上に現れたモーションアーチファクトを示す図。 第1の実施形態に係る、ピクセルシフトを用いた透視サブトラクション画像の生成処理を示す図。 第1の実施形態に係る、サブトラクション処理の生成処理を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る、各X線画像を示す図。 第2の実施形態に係る、透視サブトラクション画像の生成処理を示す図。 第2の実施形態に係る、透視サブトラクション画像上に現れたモーションアーチファクトを示す図。 第2の実施形態に係る、ピクセルシフトを用いた透視サブトラクション画像の生成処理を示す図。 第3の実施形態に係る、各X線画像を示す図。 第3の実施形態に係る、ライブ画像の合成処理を示す図。 第4の実施形態に係る、透視サブトラクション画像の生成処理を示す図。 第4の実施形態に係る、ピクセルシフトを用いた透視サブトラクション画像の生成処理を示す図。
(第1の実施形態)
以下、本開示の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、第1の実
施形態に係るX線画像診断装置1の構成を示した図である。
(X線画像診断装置1の構成)
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)、RO
M(Read Only Memory)やRAM(Random Access Me
mory)から構成される。制御部100は、撮影制御部101、X線画像生成部102
、画像処理部103、記憶部106、表示部107、及び入力部108から構成される。
制御部100は、各部から供給される信号を処理し、また種々の制御信号を生成して各部
に供給することで、X線画像診断装置1を統括的に制御する。
撮影制御部101は、X線画像診断装置1が後述するマスク画像やライブ画像を撮影す
る際にX線制御部201、Cアーム駆動部202、及び天板駆動部203へ種々の制御信
号を出力する。具体的には、X線をX線管301に照射させるX線ビーム照射信号と、コ
リメータ301を移動させてX線照射範囲を変化させるためのコリメータ移動信号をX線
制御部201へと出力する。また、撮影制御部101はCアーム400を移動させて撮影
位置を変化させるためのCアーム駆動信号をCアーム駆動部202へと出力する。また、
撮影制御部101は天板500を移動させるための天板駆動信号を天板駆動部203へと
出力する。
X線画像生成部102は、X線検出器302がX線を検出した際に出力するX線検出信
号を基に透過画像(以下、X線検出信号に基づいて生成された画像を総称して、単にX線
画像と記載する。)を生成する。X線画像生成部102はX線画像を生成すると、これを
表示部107あるいは記憶部106へと出力する。
画像処理部103は記憶部106に記憶されたX線画像を読み出し、X線画像に対して
サブトラクション処理やピクセルシフト処理といった画像処理を行う。
画像処理部103がサブトラクション処理を行う際には、まず画像処理部103が読み
出した2つのX線画像について、同一座標に割り当てられた画素値を抽出し、画素値の差
分値を算出する。そして画素値の抽出を行った座標にこの差分値をマッピングする。この
画素値の差分の算出及びマッピングを各画素について行うことで、画像処理部103はサ
ブトラクション処理を行う。このサブトラクション処理によって、実質的には2つの画像
の差異が表示されたX線画像が得られることとなる。なお本実施形態においてサブトラク
ション処理は、同一座標に割り当てられた画素値の差分を算出するものとして述べるが、
X線画像診断装置1の構成はこれに限られず、任意の方法によって対応付けられた座標の
画素値について同様の処理を行っても構わない。
画像処理部103がピクセルシフト処理を行う際には、まず画像処理部103が読み出
した1つのX線画像について、ある座標に割り当てられた画素値を抽出し、この座標から
任意の方向へ移動した別の座標へ抽出した画素値をマッピングする。この画素値の抽出及
びマッピングを各画素について行うことで、画像処理部103はピクセルシフト処理を行
う。このピクセルシフト処理によって、実質的には画像を任意の方向へ移動したX線画像
が得られることとなる。
記憶部106は、例えばROM、RAMや電気的に書き換えや消去が可能な不揮発性メ
モリであるフラッシュメモリ、あるいはHDD(Hard Disc Drive)など
の記憶媒体を組み合わせて構成される。記憶部107はX線画像生成部102あるいは画
像処理部103から出力されたX線画像を記憶する。
表示部107は例えば液晶ディスプレイなどによって構成され、X線画像生成部102
や画像処理部103から出力されたX線画像を表示する。また、表示部107はX線画像
診断装置1を操作するための操作画面などを表示する。
入力部108は例えばタッチパネルディスプレイや機械的なボタンなどから構成され、
X線画像診断装置1の使用者が入力部108へ行った入力を受け付ける。入力部108は
入力に応じてX線ビーム照射指示、コリメータ移動指示、Cアーム駆動指示、及び天板駆
動指示など、種々の指示信号を撮影制御部101へ出力する。
X線制御部201は、撮影制御部101から出力されたX線ビーム照射信号を受けて、
X線管301にX線を照射させるための高電圧を印加する。この高電圧の印加はX線ビー
ム照射信号が指定するX線パラメータに沿って行われ、X線パラメータは管電圧、管電流
、及びX線パルス幅などのパラメータを指定する。また、X線制御部201は、撮影制御
部101から出力されたコリメータ移動信号を受けて、コリメータ300に取り付けられ
たモータを駆動させる電気信号を印加する。この電気信号の印加はコリメータ移動信号が
指定する照射野パラメータに沿って行われ、照射野パラメータはX線画像の撮影時におけ
るコリメータ300の位置を指定する。
X線管301は、X線制御部201から印加された高電圧を受けて、X線管301と対
向するように設けられたX線検出器302に向けてX線を照射する。照射されたX線はコ
リメータ300に遮られることで、その照射野が狭まる。コリメータ300の開口部を通
り抜けたX線は被検体Pを透過してX線検出器302へと入射する。X線は被検体Pを透
過することによりその強度が変化する。
X線検出器302は、X線管301から照射されたX線を検出して、X線検出信号をX
線画像生成部102へと出力する。このX線検出器302は、入射したX線を検出して検
出量に応じた電気信号を出力するX線検出素子を2次元状に配列した、いわゆる平面検出
器により構成される。なお、本実施形態においては平面検出器を用いてX線検出器302
を構成する例について述べるが、X線画像診断装置1の構成はこれに限られるものではな
い。例えばイメージインテンシファイアやテレビカメラなどの種々の装置を用いてX線検
出器302を構成しても構わない。
コリメータ300は、鉛やタングステンなどのX線を遮蔽する物質によって構成された
板である。コリメータ300はX線管301の照射方向を塞ぐように設けられ、照射され
たX線の一部を遮る。コリメータ300には図示せぬモータが取り付けられ、モータはX
線制御部201から出力されたコリメータ移動信号に応じてコリメータ300の位置を移
動させる。
Cアーム駆動部202は、複数の回転モータを組み合わせて構成される、Cアーム40
0及びCアームに取り付けられたコリメータ300、X線管301、X線検出器302を
移動させるためのモータである。Cアーム駆動部202は、例えばCアーム400を図1
中のy軸を回転中心として被検体Pに対し回転させる回転モータ、z軸を回転中心として
被検体Pに対し回転させる回転モータ、コリメータ300とX線管301とX線検出器3
02を図1中のx軸を回転中心として被検体Pに対し回転させる回転モータ、及びCアー
ム400を図1中のx軸を回転中心として床面に対し回転させる回転モータなどを組み合
わせて構成される。Cアーム駆動部202は撮影制御部101から出力されたCアーム駆
動指示信号に従って各モータを駆動させ、Cアーム及びこれに取り付けられたコリメータ
300、X線管301、X線検出器302を移動させる。
Cアーム400は、Cアーム駆動部202に取り付けられたC字型の部材である。Cア
ーム400の一端にはコリメータ300とX線管301が取り付けられ、他端にはX線管
301と対向するようにX線検出器302が取り付けられる。
天板500は、被検体Pを横たえて載置することが可能な板状の部材である。天板50
0は天板駆動部203に取り付けられ、後述する天板駆動部203が天板500の長手方
向(図1中のz軸方向)に沿って天板500を移動させる。
天板駆動部203は、図示せぬモータなどによって構成された、天板500を移動させ
るための装置である。天板駆動部203は、例えばモータと連結したベルトを天板500
に取り付けることで構成される。天板駆動部203は撮影制御部101から出力された天
板駆動指示信号に従ってモータを回転させ天板500を天板500の長手方向(図1中の
z軸方向)に沿って移動させる。
(透視サブトラクション画像生成処理の流れ)
図2にX線画像診断装置1が撮影しあるいは生成するX線画像の例について示す。
図2(a)は手技前の被検体の診断部位に対し、造影剤が注入された状態で撮影を行っ
て得られるX線画像(以下、単に造影画像と記載する。)である。X線管301より照射
されたX線は被検体の血管内に存在する造影剤を透過することでその強度を大きく変化さ
せて、X線検出器302へと入射する。従って、X線画像生成部102が出力する造影画
像には、被検体の骨などの背景に加えて被検体の血管が写りこむこととなる。
図2(b)は手技中の被検体の診断部位に対し、カテーテル、コイル、バルーン、ある
いはガイドワイヤなどの種々の治療用若しくは検査用の挿入器具(以下、単にデバイスと
記載する。)を挿入した状態で撮影を行って得られるX線画像(以下、単にライブ画像と
記載する。)である。X線管301より照射されたX線はデバイスを透過することでその
強度を大きく変化させて、X線検出器302へと入射する。従って、X線画像生成部10
2が出力するライブ画像には、被検体の骨などの背景に加えて被検体内に挿入されたデバ
イスが写りこむこととなる。
図2(c)は造影画像とライブ画像とのサブトラクション処理を行うことで得られるX
線画像(以下、単に透視サブトラクション画像と記載する。)である。画像処理部102
が造影画像とライブ画像とを用いてサブトラクション処理を行うと、造影画像とライブ画
像とに共通して写りこんだ骨などの背景が消え、一方造影画像に写りこんだ血管と、ライ
ブ画像に写りこんだデバイスとが現れることとなる。従って、画像処理部103が出力す
る透視サブトラクション画像には、血管と、血管内に挿入されたデバイスとが写りこむこ
ととなる。手技を行うX線画像診断装置1の使用者は、この透視サブトラクション画像の
生成及び表示をリアルタイムに行って、動画として表示される透視サブトラクション画像
をもとに、血管とデバイスとの位置関係を確認しながら手技を行う。
図3は、第1の実施形態における透視サブトラクション画像の生成処理を示した図であ
る。以下、画像処理部103が行う透視サブトラクション画像の生成処理について述べる
。なお、図3においては説明の簡単のため、後述するピクセルシフト処理を省略して説明
する。
まずX線画像診断装置1は、透視サブトラクション画像生成の前段階として造影画像(
a)の撮影を行う。造影画像(a)の撮影を行うため、撮影制御部101がCアーム40
0及び天板500を駆動し、X線管301及びX線検出器302による撮影位置と被検体
Pの診断部位とを一致させる。撮影位置と診断部位とが一致した状態で、撮影制御部10
1は造影剤の注入された被検体Pに対してX線画像の撮影を行う。X線画像生成部102
は撮影されたX線画像、すなわち造影画像(a)を記憶部106へと出力する。
造影画像(a)の撮影を終え被検体Pへのデバイスの挿入が開始されると、X線画像診
断装置1は手技中の被検体Pに対してライブ画像(b)の撮影を行う。ライブ画像(b)
の撮影は造影画像(a)と同一の撮影位置を用いて行われる。撮影制御部101は、カテ
ーテルなどのデバイスが挿入された被検体Pに対してX線画像の撮影を行う。X線画像生
成部102は撮影されたX線画像、即ちライブ画像(b)を記憶部106へと出力する。
ここで、ライブ画像(b)の撮影は入力部108を用いて行われる使用者の指示に基づい
てリアルタイムに行われる。リアルタイムの動画であるライブ画像(b)の撮影を行う際
には、X線管301はX線を被検体Pに向けて継続して照射し、X線検出器302はX線
検出信号をX線画像生成部102へ向けて次々と出力する。従ってX線画像102が出力
するライブ画像(b)は、被検体内に挿入されたデバイスの移動や、被検体の体動などに
よる被検体自身の移動に応じて時々刻々と変化することとなる。
次に、画像処理部103は撮影された造影画像(a)とライブ画像(b)に対しサブト
ラクション処理を施し、透視サブトラクション画像(c)を生成して、表示部107へと
出力する。サブトラクション処理により、造影画像(a)とライブ画像(b)に共通して
写りこむ骨などの背景が削除され、透視サブトラクション画像(c)には造影画像(a)
とライブ画像(b)との差分である血管と、デバイスとが重なり合って写りこむこととな
る。
画像処理分103は時々刻々と変化するライブ画像(b)に対して、事前に撮影した造
影画像(a)を用いてサブトラクション処理を行う。従って、生成される透視サブトラク
ション画像(c)もライブ画像(b)の変化に応じて、時々刻々と変化することとなる。
X線画像診断装置1の使用者は、表示部107に表示された透視サブトラクション画像(
c)を視認して、血管中のどの位置にデバイスが存在するかを確認しながら手技を行うこ
とができる。
以上の処理により、画像処理部103は透視サブトラクション画像(c)の生成を行う
。ここで、被検体Pが体動などにより移動すると、サブトラクション処理時の背景の消去
及び重ね合わせた表示が正しく行われず、透視サブトラクション画像(c)上にモーショ
ンアーチファクトが現れることとなる。
図4は、ライブ画像の撮影中に移動した被検体Pに対して、後述するモーションアーチ
ファクト抑制のためのピクセルシフト処理を行わずに、透視サブトラクション画像(c’
’)を生成した様子を示す図である。
被検体Pがライブ画像の撮影中に移動すると、X線画像生成部102からは、造影画像
(a)中の背景の位置とは異なる位置に背景が移動したライブ画像(b’’)が出力され
ることとなる。画像処理部103は造影画像(a)とこのライブ画像(b’’)とにサブ
トラクション処理を施す。サブトラクション処理を施すことで両X線画像の差分がマッピ
ングされるために、透視サブトラクション画像(c’’)上には、造影画像(a)に写り
こんだ移動前の背景と、ライブ画像(b’’)に写りこんだ移動後の背景とが重なり合っ
て表示されることとなる。更に、透視サブトラクション画像(c’’)上には、移動前の
被検体Pに対応した位置で血管が表示され、一方被検体P内に挿入されたデバイスは移動
後の被検体Pに対応した位置で表示されるため、透視サブトラクション画像(c’’)中
で表示位置がずれて表示されることとなる。血管中のどの位置にデバイスが存在するかを
正しく把握できず、また重なり合って表示された背景が画像視認の妨げとなるため、X線
画像診断装置1の使用者にとって透視サブトラクション画像(c’’)を用いて手技を行
うことが困難となる。
そこで、第1の実施形態においては造影画像(a)に対してピクセルシフト処理を施す
ことで、モーションアーチファクトを抑制した透視サブトラクション画像(c’)の生成
を行う。図5は、ライブ画像の撮影中に移動した被検体Pに対して、ピクセルシフト処理
を施した造影画像(a’)を用いてサブトラクション処理を行い、透視サブトラクション
画像(c’)を生成した様子を示す図である。以下、画像処理部103が行う透視サブト
ラクション画像(c’)の生成処理について述べる。
被検体Pがライブ画像の撮影中に移動すると、先述したように、X線画像生成部102
からは造影画像(a)中の背景とは異なる位置に背景が移動したライブ画像(b’’)が
出力される。まず、画像処理部103はこのライブ画像(b’’)と造影画像(a)とを
用いて、ピクセルシフト量の算出を行う。画像処理部103はこのピクセルシフト量の算
出によって、実質的にはライブ画像(b’’)上で披検体Pが移動した方向及び移動した
距離を算出する。
ピクセルシフト量の算出は、例えば以下の処理によって実現することができる。例えば
造影画像(a)とライブ画像(b’’)の各画素について差分の二乗値あるいは絶対値を
算出し、これを足し合わせた値を指標値とする。そして、造影画像(a)に対して所定量
のピクセルシフト処理を施し、ピクセルシフト処理の施された造影画像(a)とライブ画
像(b’’)との間で再び指標値を算出する。ピクセルシフト処理の方向及び距離を種々
の値に変化させながらこの指標値の算出を行い、指標値が最小となる方向及び距離を求め
る。この指標値が最小となる位置が、造影画像(a)とライブ画像(b’’)との重なり
あいが最大となる位置とみなすことができる。即ち、指標値が最小となった方向及び距離
が、ライブ画像(b’’)撮影時に被検体が移動した方向及び距離とみなすことができる
なお、本実施形態においては先述の指標値を用いてピクセルシフト処理の方向及び距離
を算出する例について述べるが、X線画像診断装置1の構成はこれに限られない。例えば
造影画像(a)とライブ画像(b’’)中に共通して写りこんだ特徴点を検出し、この特
徴点同士の位置関係を算出することでピクセルシフト処理の方向及び距離を算出しても構
わない。
画像処理部103はピクセルシフト処理の方向及び距離を算出すると、算出した方向及
び距離に基づいてピクセルシフト処理を施した造影画像(a’)を生成する。造影画像(
a’)は実質的には、造影画像(a)に写りこんだ背景や血管を、ライブ画像(b’’)
上に写りこんだ背景と重なる位置へと移動させたものとみなすことができる。
画像処理部103は造影画像(a’)を生成すると、造影画像(a’)とライブ画像(
b’’)に対しサブトラクション処理を施し、透視サブトラクション画像(c’)を生成
して、表示部107へと出力する。造影画像(a’)中の背景や血管は、ライブ画像(b
’’)中の背景に合わせて移動しているため、造影画像(a’)とライブ画像(b’’)
に共通して写りこむ骨などの背景が削除され、透視サブトラクション画像(c’)には造
影画像(a’)とライブ画像(b’’)との差分である血管と、デバイスとが正しく重な
り合って写りこむこととなる。
以上の処理により、画像処理部103はピクセルシフト処理及びサブトラクション処理
によって透視サブトラクション画像を生成する。ライブ画像の撮影中に被検体Pが移動し
た場合であっても、画像処理部103はその移動量を算出し、その移動量に応じて造影画
像にピクセルシフト処理を施すため、モーションアーチファクトの抑制された透視サブト
ラクション画像を得ることができる。また、被検体Pが移動した場合に再度造影画像を撮
影しなおす必要がないため、造影剤注入やX線被曝に伴う被検体Pへの負担を軽減するこ
とができる。更に、造影画像の再撮影に伴う手技の中断がないため、手技時間を短縮する
ことができる。
(ピクセルシフト処理のタイミング)
図5を用いて説明した透視サブトラクション画像の生成処理においては、造影画像とラ
イブ画像とを用いたピクセルシフト量の算出処理を行った。このピクセルシフト量の算出
処理は計算負荷を要するために、X線画像生成部102から出力される全てのライブ画像
について図5に示した透視サブトラクション画像の生成処理を行うことは、透視サブトラ
クション画像のリアルタイム生成の妨げとなる恐れがある。
こうした事態を避けるために、各実施形態においては図3に示したようなピクセルシフ
ト処理を伴わない透視サブトラクション画像の生成処理を行い、被検体Pが移動した場合
にのみ図5に示したようなピクセルシフト処理を伴う透視サブトラクション画像の生成処
理を行う。
図6は、ピクセルシフト処理の判断を伴う透視サブトラクション画像の生成処理につい
て示したフローチャートである。以下に、図6を用いて処理の流れについて述べる。
まずX線画像診断装置1が透視サブトラクション画像の生成処理を開始すると(ステッ
プ1000)、X線画像生成部102は透視サブトラクション画像生成の前段階として造
影画像の撮影を行う(ステップ1001)。X線画像生成部102が造影画像の撮影を終
えると、続いてX線画像生成部102はライブ画像の撮影を行う(ステップ1002)。
次に、制御部100は入力部108から入力されたピクセルシフト指示があったか否かを
判断する(ステップ1003)。ピクセルシフト指示は入力部108を用いてX線画像診
断装置1の使用者によって行われるものであって、例えば使用者が被検体Pの移動を視認
した場合や、あるいは使用者が透視サブトラクション画像からモーションアーチファクト
を視認した場合などに行われる。
制御部100がピクセルシフト指示の入力はなかったと判断すると(ステップ1003
のNo)、画像処理部103は造影画像とライブ画像とを用いて、図3に先述したピクセ
ルシフト処理を伴わない透視サブトラクション画像生成処理を行う(ステップ1004)
。一方、ピクセルシフト指示が入力されたと制御部100が判断すると(ステップ100
3のYes)、画像処理部103は造影画像とライブ画像とを用いて、図5に先述したピ
クセルシフト処理を伴う透視サブトラクション画像生成処理を行う(ステップ1005)
。画像処理部103は透視サブトラクション画像を生成すると共に、造影画像をピクセル
シフトされたものに更新する(ステップ1006)。即ち、ステップ1006以降の処理
において透視サブトラクション画像の生成が成される際には、ピクセルシフトされた造影
画像が用いられることとなる。
ステップ1004あるいはステップ1006の処理が終了すると、制御部100は入力
部108から入力された撮影終了指示があったか否かを判断する(ステップ1007)。
撮影終了指示が入力されなかったと制御部100が判断した場合には(ステップ1007
のNo)、制御部100はX線画像生成部102がライブ画像の撮影を行うステップ10
02に戻り、処理を続行する。一方撮影終了指示があったと判断すると(ステップ100
7のYes)、制御部100は処理を終了する。
以上の処理により、制御部100はピクセルシフト処理を伴う透視サブトラクション画
像生成処理と伴わない透視サブトラクション画像生成処理とを使い分ける。入力部108
から指示があった場合にのみピクセルシフト処理を伴う透視サブトラクション画像生成処
理を行うことで、制御部100に対する計算負荷を軽減することができる。
なお、ステップ1003における判断は入力部108からピクセルシフト指示が入力さ
れたか否かに基づいて行われるものと述べた。しかし本実施形態の動作はこれに限られる
ものではない。例えばピクセルシフト指示に替えて、ライブ画像の撮影を一時停止する制
御信号が入力部108から入力されたことに応じてステップ1005の処理へ移行する判
断を行っても構わない。ライブ画像撮影の一時停止に伴ってピクセルシフト量の算出処理
を行うことで、ライブ画像撮影に伴う処理負荷の少ない状態でピクセルシフト量の算出処
理を進めることができる。あるいはステップ1005の処理が行われずステップ1004
の処理が継続して行われた時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば30秒間な
ど)を超過したことに応じてステップ1005の処理へ移行する判断を行っても構わない
なお、図6を用いて述べたピクセルシフト処理の判断は、後述する各実施形態において
も同様に適用することができる。その場合、ステップ1006で更新される造影画像を、
後述するマスク画像、血管画像、及びロードマップ像などに適宣読み替えても構わない。
(第2の実施形態)
次に、X線画像診断装置1の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態におい
て、X線画像診断装置1の構成は第1の実施形態と共通であるため説明を省略し、以下は
第1の実施形態と異なる透視サブトラクション画像の生成処理について述べる。
まず、図7にX線画像診断装置1が撮影しあるいは生成するX線画像の例について示す
図7(d)は手技前の被検体の診断部位に対し、造影剤を注入していない状態、あるい
は造影剤が流れ去った状態で撮影を行って得られる非造影のX線画像(以下、単にマスク
画像と記載する。)である。このマスク画像には被検体の骨などの背景が写りこむことと
なる。
図7(e)は造影画像とマスク画像とのサブトラクション処理を行うことで得られるX
線画像(以下、血管画像と記載する。)である。画像処理部102が造影画像とマスク画
像とを用いてサブトラクション処理を行うと、造影画像とマスク画像とに共通して写りこ
んだ骨などの背景が消え、その一方で造影画像にのみ写りこんだ血管が現れることとなる
。従って、画像処理部103が出力する血管画像には、造影画像中の血管のみが抽出され
て写りこむこととなる。
図7(f)はライブ画像とマスク画像とのサブトラクション処理を行うことで得られる
X線画像(以下、ワイヤ画像と記載する。)である。画像処理部102がライブ画像とマ
スク画像とを用いてサブトラクション処理を行うと、ライブ画像とマスク画像とに共通し
て写りこんだ骨などの背景が消え、その一方でライブ画像にのみ写りこんだデバイスが現
れることとなる。従って、画像処理部103が出力するワイヤ画像には、ライブ画像中の
デバイスのみが抽出されて写りこむこととなる。
図8は、第2の実施形態における透視サブトラクション画像の生成処理を示した図であ
る。以下、画像処理部103が行う透視サブトラクション画像の生成処理について述べる
。なお、図8においては説明の簡単のため、後述するピクセルシフト処理を省略して説明
する。
まずX線画像診断装置1は、透視サブトラクション画像生成の前段階としてマスク画像
(d)及び造影画像(a)の撮影を行う。マスク画像(d)の撮影を行うため、撮影制御
部101がCアーム400及び天板500を駆動し、X線管301及びX線検出器302
による撮影位置と被検体Pの診断部位とを一致させる。撮影位置と診断部位とが一致した
状態で、撮影制御部101は造影剤の注入されていない被検体Pに対してX線画像の撮影
を行う。X線画像生成部102は撮影されたX線画像、即ちマスク画像(d)を記憶部1
06へと出力する。
X線画像生成部102がマスク画像(d)を記憶部106へと出力すると、次にX線画
像診断装置1は造影画像(a)の撮影を行う。造影画像(a)の撮影位置はマスク画像(
d)のものと同様である。撮影位置がマスク画像(d)のものと一致した状態で、撮影制
御部101は造影剤の注入された被検体Pに対してX線画像の撮影を行う。X線画像生成
部102は撮影されたX線画像、即ち造影画像(a)を記憶部106へと出力する。
マスク画像(d)及び造影画像(a)が記憶部106へと出力されると、画像処理部1
03はマスク画像(d)と造影画像(a)にサブトラクション処理を施し、血管画像(e
)を生成して、記憶部106へと出力する。サブトラクション処理により、マスク画像(
d)と造影画像(a)に共通して写りこむ骨などの背景が削除され、血管画像(e)には
造影画像(a)にのみ写りこんでいる血管が表示されることとなる。
血管画像(e)の生成を終え被検体Pに対する手技が開始されると、X線画像診断装置
1は手技中の被検体Pに対してライブ画像(b)の撮影を行う。ライブ画像(b)の撮影
は造影画像(a)及びマスク画像(d)と同一の撮影位置を用いて行われる。撮影制御部
101は、デバイスが挿入された被検体Pに対してリアルタイムの動画であるライブ画像
(b)の撮影を行い、これを記憶部106へと次々に出力する。従って、ライブ画像(b
)は、被検体内に挿入されたデバイスの移動や、披検体の体動などによる被検体自身の移
動に応じて時々刻々と変化することとなる。
次に、画像処理部103は撮影されたマスク画像(d)とライブ画像(b)に対しサブ
トラクション処理を施してワイヤ画像(f)を生成し、記憶部106へと出力する。サブ
トラクション処理により、マスク画像(d)とライブ画像(b)に共通して写りこむ骨な
どの背景が削除され、ワイヤ画像(f)にはライブ画像(b)にのみ写りこんでいるデバ
イスが表示されることとなる。また、ワイヤ画像(f)は被検体とデバイスの位置関係に
応じて時々刻々と変化するライブ画像(b)に合わせて変化することとなる。
画像処理部103はワイヤ画像(f)を生成すると、ワイヤ画像(f)と血管画像(e
)とを足し合わせて透視サブトラクション画像(c)を生成する。より具体的には、画像
処理部103はワイヤ画像(f)のある座標にマッピングされた画素値と、血管画像(e
)の同一座標にマッピングされた画素値を足し合わせ、これを透視サブトラクション画像
(c)の同一座標へとマッピングする。透視サブトラクション画像(c)の各座標につい
てこの画素値の足し合わせとマッピングを繰り返すことで透視サブトラクション画像(c
)の生成を行う。この足し合わせ処理により、透視サブトラクション画像(c)にはワイ
ヤ画像(f)に写りこんだデバイスと、血管画像(e)に写りこんだ血管とを重ね合わせ
た画像が表示されることとなる。先述したようにワイヤ画像(f)はライブ画像(b)の
変化に従って変化するため、透視サブトラクション画像(c)も、被検体とデバイスの位
置関係に応じて時々刻々と変化するライブ画像(b)に合わせて変化することとなる。
画像処理部103は透視サブトラクション画像(c)を生成すると、これを表示部10
7に出力する。X線画像診断装置1の使用者は、表示部107に表示された透視サブトラ
クション画像(c)を視認して、血管中のどの位置にデバイスが存在するかを確認しなが
ら手技を行うことができる。第2の実施形態においては、第1の実施形態に述べた透視サ
ブトラクション画像の生成と異なり、血管のみが写りこんだ血管画像(e)とデバイスの
みが写りこんだワイヤ画像(f)とを足し合わせることで透視サブトラクション画像(c
)を生成する。入力部108などから入力された指示信号に応じて血管画像(e)とワイ
ヤ画像(f)の画素値に重み付けを行うことで、透視サブトラクション画像(c)上に現
れる血管とデバイスの表示濃度を適当な濃度に変化させることができる。
以上の処理により、画像処理部103は透視サブトラクション画像(c)の生成を行う
。ここで、被検体Pが体動などにより移動すると、ワイヤ画像(f)及び透視サブトラク
ション画像(c)中にモーションアーチファクトが現れることとなる。
図9は、ライブ画像の撮影中に移動した被検体Pに対して、後述するモーションアーチ
ファクト抑制のためのピクセルシフト処理を行わずに、ワイヤ画像(f’’)及び透視サ
ブトラクション画像(c’’)を生成した様子を示す図である。
被検体Pがライブ画像の撮影中に移動すると、X線画像生成部102からは、マスク画
像(d)中の背景の位置とは異なる位置に背景が移動したライブ画像(b’’)が出力さ
れることとなる。画像処理部103はマスク画像(d)とこのライブ画像(b’’)とに
サブトラクション処理を施す。サブトラクション処理を施すことで両X線画像の差分がマ
ッピングされるため、ワイヤ画像(f’’)上には、マスク画像(d)に写りこんだ移動
前の背景と、ライブ画像(b’’)に写りこんだ移動後の背景と、被検体P内に挿入され
たデバイスとがそれぞれ重なり合って表示されることとなる。
更に、画像処理部103はこのワイヤ画像(f’’)と血管画像(e)とをもとに透視
サブトラクション画像(c’’)の生成を行う。透視サブトラクション画像(c’’)中
には、移動前の被検体Pに対応した位置の背景及び血管と、移動後の被検体Pに対応した
位置の背景及びデバイスとがそれぞれ重なり合って表示される。透視サブトラクション画
像(c’’)中で重なり合って表示される背景や、血管とデバイスとの位置のずれは画像
視認の妨げとなるため、X線画像診断装置1の使用者にとって透視サブトラクション画像
(c’’)を用いて手技を行うことが困難となる。
そこで、第2の実施形態においてはマスク画像(d)及び血管画像(e)に対してピク
セルシフト処理を施すことで、モーションアーチファクトを抑制した透視サブトラクショ
ン画像(c’)の生成を行う。以下、図10を用いて画像処理部103が行う透視サブト
ラクション画像(c’)の生成処理について述べる。なお、透視サブトラクション画像(
c’)生成の前段階として、造影画像(a)、マスク画像(d)の撮影及び、血管画像(
e)の生成は既に終了したものとして述べる。
手技中の被検体Pがライブ画像の撮影中に移動すると、先述したように、X線画像生成
部102からはマスク画像(d)中の背景とは異なる位置に背景が移動したライブ画像(
b’’)が出力される。まず、画像処理部103はこのライブ画像(b’’)とマスク画
像(d)とを用いて、ピクセルシフト量の算出を行う。画像処理部103はこのピクセル
シフト量の算出によって、実質的にはライブ画像(b’’)上で背景が移動した方向及び
移動した距離を算出する。なお、ピクセルシフト量の算出方法は第1の実施形態に述べた
ものと同様である。
画像処理部103はピクセルシフト処理の方向及び距離を算出すると、算出した方向及
び距離に基づいてピクセルシフト処理を施したマスク画像(d’)を生成する。マスク画
像(d’)は実質的には、マスク画像(d)を、被検体Pの移動に合わせて移動させたも
のとみなすことができる。
画像処理部103はマスク画像(d’)を生成すると、マスク画像(d’)とライブ画
像(b’’)に対しサブトラクション処理を施したワイヤ画像(f’)を生成して、記憶
部106へと出力する。マスク画像(d’)中の背景はライブ画像(b’’)に合わせて
移動しているため、マスク画像(d’)とライブ画像(b’’)に共通して写りこむ背景
が削除されて、ライブ画像(b’’)にのみ写りこむデバイスが表示されたワイヤ画像(
f’)が得られることとなる。
ワイヤ画像(f’)の生成を行う一方で、画像処理部103は血管画像(e)に対して
もピクセルシフト処理を施し、血管画像(e’)を生成する。このとき、血管画像(e)
に対して行うピクセルシフト処理の方向及び距離は、マスク画像(d’)の生成時に行っ
たピクセルシフト処理の方向及び距離と同様である。従って、血管画像(e’)は実質的
には、血管画像(e)を、被検体Pの移動に合わせて移動させたものとみなすことができ
る。
画像処理部103はワイヤ画像(f’)及び血管画像(e’)の生成を行うと、両X線
画像を足し合わせて透視サブトラクション画像(c’)を生成する。ワイヤ画像(f’)
は被検体Pの移動に合わせて画像中で移動しているが、被検体Pの移動に合わせて血管画
像(e’)も移動している。従ってワイヤ画像(f’)と血管画像(e’)の足し合わせ
により、デバイスと血管が正しい位置で重なりあった透視サブトラクション画像(c’)
を得ることができる。
以上の処理により、画像処理部103はピクセルシフト処理及びサブトラクション処理
によって透視サブトラクション画像を生成する。第1の実施形態と同様に、モーションア
ーチファクトの抑制された透視サブトラクション画像を、マスク画像の再撮影を行うこと
なく生成することができる。この結果、造影剤注入やX線照射による被検体Pへの負担を
軽減し、手技時間を短縮することができる。また、血管画像とワイヤ画像とを別々に生成
して、両X線画像の足し合わせによって透視サブトラクション画像を生成する場合であっ
ても、算出されたピクセルシフト量に基づいてマスク画像のピクセルシフト処理と血管画
像のピクセルシフト処理を行うため、正しい位置にワイヤと血管を重ね合わせて表示する
ことができる。
(第3の実施形態)
次に、X線画像診断装置1の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態におい
て、X線画像診断装置1の構成及び透視サブトラクション画像の生成処理の流れは第2の
実施形態と共通であるため説明を省略する。第2の実施形態との1つ目の違いは、透視サ
ブトラクション画像の生成処理の進行に応じて、生成処理の上で不要となった造影画像(
a)及びライブ画像(b)を記憶部106から消去する動作を制御部100が行う点であ
る。第2の実施形態との2つ目の違いは、ピクセルシフト処理を行うために必要となるラ
イブ画像(b)を再生成する処理を画像処理部103が行う点である。
まず図11を用いて、造影画像(a)及びライブ画像(b)を記憶部106から消去す
る処理を説明する。図11は、第2の実施形態における透視サブトラクション画像の生成
処理について述べた図である。図11では図8と異なり、記憶部106に一時的に保存さ
れ、透視サブトラクション画像の生成が終了すると共に記憶部106から消去される画像
を点線で囲んで示している。以下、図11を用いてライブ画像の再構成処理について述べ
る。
先述した第2の実施形態においては、画像処理部103は造影画像(a)及びマスク画
像(d)の撮影を行うと、これを記憶部106へと出力すると述べた。画像処理部103
は記憶部106に格納された造影画像(a)とマスク画像(d)を用いて後述する血管画
像(e)の生成を行う。その後の透視サブトラクション画像(c)の生成はライブ画像(
b)、マスク画像(d)、及び血管画像(e)を用いて行うため、ひとたび血管画像(e
)の生成が行われると、以降の透視サブトラクション画像の生成処理では造影画像(a)
は使用されないこととなる。記憶部106に使用されない造影画像(a)の画像データを
保持し続けることは、記憶部106の記憶容量を圧迫し、後の計算処理や生成したX線画
像の記憶処理に不便であるため、制御部100は血管画像(e)の生成を行うと、使用さ
れない造影画像(a)を記憶部106から消去する。
一方、先述した第2の実施形態において、ライブ画像(b)はリアルタイムで撮影され
る動画であると述べた。従って、X線画像生成部102はX線検出器101が継続して行
うX線信号の検出に合わせて、ライブ画像(b)、及びワイヤ画像(f)の生成及び記憶
部106への出力を次々と行う。ここで、X線画像診断装置1の使用者は通常、撮影時点
での透視サブトラクション画像(c)を参照しながら手技を行うため、過去に撮影された
ライブ画像(b)及び過去に生成されたワイヤ画像(f)は手技を進める上で不要となる
。次々と出力されるライブ画像(b)及びワイヤ画像(f)を全て記憶部106へと格納
してゆくことは記憶部106の記憶容量を圧迫し、後の計算処理や生成したX線画像の記
憶処理に不便であるため、制御部100は透視サブトラクション画像(c)の生成を終え
ると、透視サブトラクション画像(c)の生成に用いたライブ画像(b)及びワイヤ画像
(f)を記憶部106から消去する。
従って、図11上の点線で囲まれた造影画像(a)、ライブ画像(b)、及びワイヤ画
像(f)は、記憶部106には一時的のみ格納され、透視サブトラクション画像(c)の
生成を終えると共に消去される。透視サブトラクション画像(c)を生成した時点で、記
憶部106にはマスク画像(d)、血管画像(e)、及び透視サブトラクション画像(c
)が記憶されることとなる。
ここで、造影画像(a)、ライブ画像(b)、及びワイヤ画像(f)が記憶部106か
ら消去された状態で、被検体Pの移動が生じた事態を考える。画像処理部103は図10
に先述した処理に従ってピクセルシフト量の算出及びピクセルシフト処理を行わなければ
ならないが、ピクセルシフト量の算出処理を行うために必要なライブ画像(b’’)は記
憶部106から消去されているために、画像処理部103は処理を続けることができない
。そこで、第3の実施形態においてはピクセルシフト処理の前段として、ライブ画像(b
’’)の再構成処理を行う。以下、図12を用いて画像処理部103が行うライブ画像(
b’’)の再構成処理について述べる。
手技中の被検体Pがライブ画像の撮影中に移動すると、図9を用いて先述したように、
画像処理部103からはモーションアーチファクトの現れた透視サブトラクション画像(
c’’)が記憶部106へ出力されることとなる。
画像処理部103は透視サブトラクション画像(c’’)を記憶部106へ出力すると
、透視サブトラクション画像(c’’)と血管画像(e)とをサブトラクション処理し、
ワイヤ画像(f’’)を生成する。透視サブトラクション画像(c’’)には、移動前の
被検体Pに対応した位置の背景及び血管と、移動後の被検体Pに対応した位置の背景及び
デバイスが重なり合って写りこむ。この透視サブトラクション画像(c’’)に対して、
移動前の被検体Pに対応した位置の血管が写りこんだ血管画像(e)を用いてサブトラク
ション処理を行うと、生成されたワイヤ画像(f’’)には移動前の被検体Pに対応した
位置の背景と、移動後の被検体Pに対応した位置の背景及びデバイスが重なりあって写り
こむこととなる。このワイヤ画像(f’’)は実質的には、図9を用いて先述した、モー
ションアーチファクトの現れたワイヤ画像(f’’)を再生成する処理とみなすことがで
きる。
画像処理部103はワイヤ画像(f’’)を再生成すると、ワイヤ画像(f’’)とマ
スク画像(d)とをサブトラクション処理し、ライブ画像(b’’)を生成する。先述し
たように、ワイヤ画像(f’’)には、移動前の被検体Pに対応した位置の背景と、移動
後の被検体Pに対応した位置の背景及びデバイスが重なり合って写りこむ。このワイヤ画
像(f’’)に対して、移動前の被検体Pに対応した位置の背景が写りこんだマスク画像
(d)を用いてサブトラクション処理を行うと、生成されたライブ画像(b’’)には移
動後の被検体Pに対応した位置の背景及びデバイスが重なりあって写りこむこととなる。
このライブ画像(b’’)は実質的には、図9を用いて先述した、手技中に移動した被検
体Pのライブ画像(b’’)を再生成する処理とみなすことができる。
画像処理部103はライブ画像(b’’)を再生成すると、図10を用いて述べたピク
セルシフト処理に基づいてモーションアーチファクトの抑制された透視サブトラクション
画像(c’)の生成を行う。
以上の処理によって、第3の実施形態における画像処理部103はピクセルシフト処理
を行う前段階として記憶部106から消去されたライブ画像の再生成処理を行う。これに
より第2の実施形態の効果に加えて、次々とリアルタイムの動画として生成されるライブ
画像による記憶部106の記憶領域の圧迫を避けつつ、モーションアーチファクトの抑制
された透視サブトラクション画像の生成を行うことができる。
(第4の実施形態)
次に、X線画像診断装置1の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態におい
て、X線画像診断装置1の構成は第1の実施形態と共通であるため説明を省略し、以下に
各実施形態と異なる透視サブトラクション画像の生成処理について述べる。
図13は、第4の実施形態における透視サブトラクション画像の生成処理を示した図で
ある。以下、画像処理部103が行う透視サブトラクション画像の生成処理について述べ
る。なお、図13においては説明の簡単のため、後述するピクセルシフト処理を省略して
説明する。
まずX線画像診断装置1は、透視サブトラクション画像生成の前段階としてマスク画像
(d)及び造影画像(a)の撮影を行う。マスク画像(d)の撮影を行うため、撮影制御
部101がCアーム400及び天板500を駆動し、X線管301及びX線検出器302
による撮影位置と被検体Pの診断部位とを一致させる。撮影位置と診断部位とが一致した
状態で、撮影制御部101は造影剤の注入されていない被検体Pに対してX線画像の撮影
を行う。X線画像生成部102は撮影されたX線画像、即ちマスク画像(d)を記憶部1
06へと出力する。
X線画像生成部102がマスク画像(d)を記憶部106へと出力すると、次にX線画
像診断装置1は造影画像(a)の撮影を行う。造影画像(a)の撮影位置はマスク画像(
d)のものと同様である。撮影位置がマスク画像(d)のものと一致した状態で、撮影制
御部101は造影剤の注入された被検体Pに対してX線画像の撮影を行う。X線画像生成
部102は撮影されたX線画像、即ち造影画像(a)を記憶部106へと出力する。
マスク画像(d)及び造影画像(a)が記憶部106へと出力されると、画像処理部1
03はマスク画像(d)と造影画像(a)にサブトラクション処理を施し、血管画像(e
)を生成して、記憶部106へと出力する。サブトラクション処理により、マスク画像(
d)と造影画像(a)に共通して写りこむ骨などの背景が削除され、血管画像(e)には
造影画像(a)にのみ写りこんでいる血管が表示されることとなる。
X線画像生成部102が血管画像(e)を生成すると、画像処理部103はマスク画像
(d)と血管画像(e)を足し合わせたX線画像(以下、ロードマップ像(g)と記載す
る。)を生成する。このとき、画像処理部103は入力部108からの入力に基づいて、
血管画像(e)中にマッピングされた各画素値について重み付け処理を施し、血管画像(
e)の画像上の濃度を変化させる。この重み付けは、例えばX線画像生成部102の使用
者が透視サブトラクション画像(c)中に現れる血管の濃度を薄く表示させたい場合には
、血管画像(e)の画素値が小さくなるように行われ、一方透視サブトラクション画像(
c)中に現れる血管の濃度を濃く表示させたい場合には、血管画像(e)の画素値が大き
くなるように行われる。これにより第4の実施形態も第2の実施形態と同様に、透視サブ
トラクション画像(c)上の血管の表示濃度を適当な濃度に変化させることができる。
X線画像生成部103がロードマップ像(g)の生成を終え、被検体Pに対する手技が
開始されると、X線画像診断装置1は手技中の被検体Pに対してライブ画像(b)の撮影
を行う。ライブ画像(b)の撮影は造影画像(a)及びマスク画像(d)と同一の撮影位
置を用いて行われる。撮影制御部101は、デバイスが挿入された被検体Pに対してリア
ルタイムの動画であるライブ画像(b)の撮影を行い、これを記憶部106へと次々に出
力する。従って、ライブ画像(b)は、被検体内に挿入されたデバイスの移動や、披検体
の体動などによる被検体自身の移動に応じて時々刻々と変化することとなる。
次に、画像処理部103は撮影されたロードマップ像(g)とライブ画像(b)に対し
サブトラクション処理を施して透視サブトラクション画像(c)を生成し、記憶部106
へと出力する。サブトラクション処理により、ロードマップ像(g)とライブ画像(b)
に共通して写りこむ骨などの背景が削除され、透視サブトラクション画像(c)にはロー
ドマップ像(g)に写りこんだ濃度の変化した血管と、ライブ画像(b)に写りこんだデ
バイスとが重ね合わせて表示されることとなる。透視サブトラクション画像(c)は、被
検体とデバイスの位置関係に応じて時々刻々と変化するライブ画像(b)に合わせて変化
することとなる。
画像処理部103は透視サブトラクション画像(c)を生成すると、これを表示部10
7に出力する。X線画像診断装置1の使用者は、表示部107に表示された透視サブトラ
クション画像(c)を視認して、血管中のどの位置にデバイスが存在するかを確認しなが
ら手技を行うことができる。
以上の処理により、画像処理部103は透視サブトラクション画像(c)の生成を行う
。ここで、被検体Pが体動などにより移動すると、透視サブトラクション画像(c)中に
モーションアーチファクトが現れることとなる。そこで、第4の実施形態においてはロー
ドマップ像(g)に対してピクセルシフト処理を施すことで、モーションアーチファクト
を抑制した透視サブトラクション画像(c’)の生成を行う。以下、図14を用いて画像
処理部103が行う透視サブトラクション画像(c’)の生成処理について述べる。なお
、図14においては説明の簡単のため、ロードマップ像(g)の生成処理については説明
を省略する。
手技中の被検体Pがライブ画像の撮影中に移動すると、先述したように、X線画像生成
部102からはロードマップ像(g)中の背景とは異なる位置に背景が移動したライブ画
像(b’’)が出力される。まず、画像処理部103はこのライブ画像(b’’)とロー
ドマップ像(g)とを用いて、ピクセルシフト量の算出を行う。画像処理部103はこの
ピクセルシフト量の算出によって、実質的にはライブ画像(b’’)上で背景が移動した
方向及び移動した距離を算出する。
画像処理部103はピクセルシフト処理の方向及び距離を算出すると、算出した方向及
び距離に基づいてピクセルシフト処理を施したロードマップ像(g’)を生成する。ロー
ドマップ像(g’)は実質的には、ロードマップ像(g)を被検体Pの移動に合わせて移
動させたものとみなすことができる。
画像処理部103はロードマップ像(g’)を生成すると、ロードマップ像(g’)と
ライブ画像(b’’)に対しサブトラクション処理を施し、透視サブトラクション画像(
c’)を生成して、表示部107へと出力する。ロードマップ像(g’)中の背景や血管
は、ライブ画像(b’’)中の背景に合わせて移動しているため、造影画像(a’)とラ
イブ画像(b’’)に共通して写りこむ骨などの背景が削除され、透視サブトラクション
画像(c’)には造影画像(a’)とライブ画像(b’’)との差分である血管と、デバ
イスとが正しく重なり合って写りこむこととなる。
以上の処理により、第4の実施形態における画像処理部103はロードマップ像にピク
セルシフト処理を施すことで、モーションアーチファクトを抑制した透視サブトラクショ
ン画像を生成する。記憶部106中の記憶容量の圧迫を避けるためマスク画像及び造影画
像を記憶部106から消去した場合であっても、ロードマップ像に基づいてピクセルシフ
ト処理を用いたモーションアーチファクトの抑制を行うことが可能となる。なお、第4の
実施形態におけるピクセルシフト量の算出処理はこれに限られるものではなく、ロードマ
ップ像に替えて例えばマスク画像などの他の画像と、ライブ画像とに基づいてピクセルシ
フトの方向及び距離を算出しても構わない。
なお、本開示は上記実施形態に開示されたものに限定されず、各実施形態に開示されて
いる複数の構成要素を適宣組み合わせても構わない。例えば各実施形態に述べたX線画像
撮影の順番や、サブトラクション処理、重ねあわせ処理、及びピクセルシフト処理などの
処理の順番を適宣入れ替えても構わない。また、ライブ画像の撮影位置とマスク画像ある
いは造影画像などの撮影位置を同一にすると述べたが、寝台や被検体などの移動量に応じ
てライブ画像の撮影位置を適当に遷移させるものであっても構わない。また、各実施形態
ではCアーム400を用いてX線画像診断装置1を構成する例を述べたが、X線画像診断
装置1の構成はこれに限られず、例えばX線管301とX線検出器302とが独立して動
作するものであっても構わないし、X線検出器302と天板500が寝台として一体化し
たものであっても構わない。また例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの
構成要素を削除してもよい。あるいは、異なる実施形態にわたる構成要素を適宣組み合わ
せてもよい。
1 X線画像診断装置
100 制御部
101 撮影制御部
102 X線画像生成部
103 画像処理部
106 記憶部
107 表示部
108 入力部
201 X線制御部
202 Cアーム駆動部
203 天板駆動部
300 コリメータ
301 X線管
302 X線検出器
400 Cアーム
500 天板

Claims (6)

  1. X線を照射するX線照射手段と、前記X線に基づいてX線画像を撮する撮手段を備えたX線画像診断装置において、
    第1のX線画像と、第2のX線画像とをサブトラクションして、血管の情報を表した第1の透視サブトラクション画像を生成する第1のサブトラクション手段と、
    前記第1のX線画像と、第3のX線画像とに基づいて、ずれ量を求めるずれ量算出手段と、
    前記ずれ量に基づいて位置ずれ補正を行って、前記第1のX線画像と前記第3のX線画像とをサブトラクションし、挿入器具の情報を表した第2の透視サブトラクション画像を生成する第2のサブトラクション手段と、
    前記ずれ量に基づいて位置ずれ補正を行って、前記第1の透視サブトラクション画像と前記第2の透視サブトラクション画像とを合成した合成画像とを生成する合成手段とを備えるX線画像診断装置。
  2. 前記合成手段は、前記第1の透視サブトラクション画像と前記第2の透視サブトラクション画像の少なくともいずれか一方に、合成における重み付けを行う請求項1に記載のX線画像診断装置。
  3. 入力操作を受け付ける入力部とを更に備え、
    前記ずれ量算出手段は、前記入力部が受け付けた、前記第3のX線画像の撮を停止させる入力操作に基づいて、前記ずれ量の算出を行う請求項12に記載のX線画像診断装置。
  4. 入力操作を受け付ける入力部を更に備え、
    前記ずれ量算出手段は、操作者によって前記入力部に入力された入力操作に基づいて、前記ずれ量の算出を行なう請求項1又は2に記載のX線画像診断装置。
  5. X線を照射するX線照射手段と、前記X線に基づいてX線画像を撮する撮手段を備えたX線画像診断装置において、
    第1のX線画像と、第2のX線画像とをサブトラクションして、血管の情報を表した第1の透視サブトラクション画像を生成する第1のサブトラクション手段と、
    前記第1のX線画像と、前記第1のX線画像の撮後に撮した第3のX線画像とをサブトラクションして挿入器具の情報を表した第2の透視サブトラクション画像を生成する第2のサブトラクション手段と、
    前記第1の透視サブトラクション画像と第2の透視サブトラクション画像とを合成した合成画像を生成する合成手段と、
    前記合成画像と、前記第1の透視サブトラクション画像及び前記第1のX線画像とをサブトラクションして、第3の透視サブトラクション画像を生成する第3のサブトラクション手段と、
    前記第1のX線画像と、前記第3の透視サブトラクション画像とに基づいてずれ量を求めるずれ量算出手段と、
    前記ずれ量に基づいて、前記第1のX線画像及び前記第1の透視サブトラクション画像に対して位置ずれ補正を行補正手段と
    を備えるX線画像診断装置。
  6. 入力操作を受け付ける入力部を更に備え、
    前記ずれ量算出手段は、操作者によって前記入力部に入力された入力操作に基づいて、前記ずれ量の算出を行なう請求項5に記載のX線画像診断装置。
JP2010123524A 2010-05-28 2010-05-28 X線画像診断装置 Active JP5537262B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010123524A JP5537262B2 (ja) 2010-05-28 2010-05-28 X線画像診断装置
CN2011101392980A CN102258379B (zh) 2010-05-28 2011-05-27 X射线图像诊断装置
US13/117,336 US8488853B2 (en) 2010-05-28 2011-05-27 X-ray imaging apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010123524A JP5537262B2 (ja) 2010-05-28 2010-05-28 X線画像診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011245158A JP2011245158A (ja) 2011-12-08
JP5537262B2 true JP5537262B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=45005360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010123524A Active JP5537262B2 (ja) 2010-05-28 2010-05-28 X線画像診断装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8488853B2 (ja)
JP (1) JP5537262B2 (ja)
CN (1) CN102258379B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11334998B2 (en) 2019-04-22 2022-05-17 Canon Medical Systems Corporation Medical image processing apparatus, X-ray diagnostic apparatus, and computer-implemented method

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012023283A1 (ja) * 2010-08-17 2012-02-23 株式会社 東芝 医用画像診断装置
EP2685900B1 (en) * 2011-03-15 2022-12-21 Koninklijke Philips N.V. Medical imaging device for providing an image representation supporting in positioning an intervention device
JP6242569B2 (ja) * 2011-08-25 2017-12-06 東芝メディカルシステムズ株式会社 医用画像表示装置及びx線診断装置
JP5954762B2 (ja) * 2011-11-29 2016-07-20 東芝メディカルシステムズ株式会社 X線画像診断装置
KR101373006B1 (ko) * 2011-12-27 2014-03-13 삼성전자주식회사 엑스레이 조사 범위를 조절하는 방법 및 장치
JP6021420B2 (ja) 2012-05-07 2016-11-09 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP5981220B2 (ja) 2012-05-21 2016-08-31 東芝メディカルシステムズ株式会社 医用画像処理装置及びx線撮影装置
JP2014161674A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Toshiba Corp X線診断装置及び画像処理装置
JP6173751B2 (ja) * 2013-04-09 2017-08-02 東芝メディカルシステムズ株式会社 医用画像処理装置、x線診断装置及び医用画像処理プログラム
KR20150039242A (ko) * 2013-10-01 2015-04-10 삼성전자주식회사 엑스선 영상 장치 및 그 제어 방법
JP6371515B2 (ja) * 2013-11-13 2018-08-08 キヤノン株式会社 X線画像処理装置、x線画像処理方法、及びプログラム
US9595088B2 (en) * 2013-11-20 2017-03-14 Toshiba Medical Systems Corporation Method of, and apparatus for, visualizing medical image data
CN105982691A (zh) * 2015-01-30 2016-10-05 合肥美亚光电技术股份有限公司 拍摄局部ct图像的方法及装置
CN105982686B (zh) * 2015-01-30 2019-04-30 合肥美亚光电技术股份有限公司 计算机断层成像设备及通过其拍摄断层图像的方法
JP6697282B2 (ja) * 2015-02-19 2020-05-20 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線診断装置、画像処理装置および画像処理方法
US10813609B2 (en) * 2015-12-18 2020-10-27 Shimadzu Corporation X-ray imaging apparatus
JP6956554B2 (ja) * 2016-07-25 2021-11-02 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線診断装置及び画像処理プログラム
JP2018038500A (ja) * 2016-09-06 2018-03-15 キヤノン株式会社 放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影方法、及びプログラム
JP6750425B2 (ja) * 2016-09-20 2020-09-02 株式会社島津製作所 放射線画像処理装置および放射線画像処理方法
DE102018211477A1 (de) * 2018-07-11 2020-01-16 Siemens Healthcare Gmbh Verfahren zum automatischen Bestimmen einer Gewichtung für ein Roadmap-Verfahren, Computerprogramm, Datenspeicher und entsprechendes bildgebendes Gerät
JP7300285B2 (ja) * 2019-03-15 2023-06-29 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用画像処理装置、x線診断装置および医用画像処理プログラム
JP7220777B2 (ja) * 2019-03-29 2023-02-10 富士フイルム株式会社 画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP7438834B2 (ja) * 2019-04-22 2024-02-27 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用画像処理装置、x線診断装置及びプログラム
US11087464B2 (en) * 2019-06-27 2021-08-10 Wisconsin Alumni Research Foundation System and method for motion-adjusted device guidance using vascular roadmaps
US20210361250A1 (en) * 2020-05-19 2021-11-25 Konica Minolta, Inc. Dynamic analysis system, correction apparatus, storage medium, and dynamic imaging apparatus

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3670745D1 (de) * 1985-02-04 1990-05-31 Siemens Ag Roentgendiagnostikeinrichtung fuer subtraktionsangiographie.
JPH04364677A (ja) * 1991-06-12 1992-12-17 Toshiba Corp 放射線診断のための画像処理装置
US5644613A (en) * 1995-08-11 1997-07-01 Cmt-Medical Technologies Ltd. Road-mapping
US5712895A (en) * 1997-01-14 1998-01-27 Picker International, Inc. Rotational digital subtraction angiography phantom
US5982915A (en) * 1997-07-25 1999-11-09 Arch Development Corporation Method of detecting interval changes in chest radiographs utilizing temporal subtraction combined with automated initial matching of blurred low resolution images
JP2000342565A (ja) * 1999-06-01 2000-12-12 Toshiba Corp X線診断装置
JP4128349B2 (ja) * 2001-11-05 2008-07-30 東芝医用システムエンジニアリング株式会社 X線画像診断装置およびx線画像作成方法
JP2003250087A (ja) * 2002-02-26 2003-09-05 Toshiba Corp X線診断装置
JP4493408B2 (ja) * 2003-06-06 2010-06-30 富士フイルム株式会社 画像読影支援方法及び装置並びにプログラム
JP2006239195A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Fuji Photo Film Co Ltd コンピュータによる画像診断支援方法および画像診断支援装置ならびにプログラム
US8046051B2 (en) * 2005-03-29 2011-10-25 Koninklijke Philips Electronics N.V. Method and apparatus for the observation of a catheter within a vessel system
JP5161427B2 (ja) * 2006-02-20 2013-03-13 株式会社東芝 画像撮影装置、画像処理装置及びプログラム
US7412023B2 (en) * 2006-02-28 2008-08-12 Toshiba Medical Systems Corporation X-ray diagnostic apparatus
US7826884B2 (en) * 2006-07-31 2010-11-02 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Live fluoroscopic roadmapping including targeted automatic pixel shift for misregistration correction
JP4936929B2 (ja) * 2007-02-28 2012-05-23 株式会社東芝 X線診断装置及び画像表示方法
US8355557B2 (en) * 2008-10-10 2013-01-15 Siemens Aktiengesellschaft System and method for decomposed temporal filtering for X-ray guided intervention application

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11334998B2 (en) 2019-04-22 2022-05-17 Canon Medical Systems Corporation Medical image processing apparatus, X-ray diagnostic apparatus, and computer-implemented method

Also Published As

Publication number Publication date
US8488853B2 (en) 2013-07-16
CN102258379A (zh) 2011-11-30
US20110293164A1 (en) 2011-12-01
CN102258379B (zh) 2013-08-14
JP2011245158A (ja) 2011-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5537262B2 (ja) X線画像診断装置
CN108703764B (zh) 血管造影方法、装置、系统、设备及存储介质
JP4936929B2 (ja) X線診断装置及び画像表示方法
JP5439054B2 (ja) X線診断装置
JP6419462B2 (ja) X線診断装置
US8842807B2 (en) X-ray moving image radiographing apparatus
JP4744941B2 (ja) X線画像診断装置及びその診断支援方法
JP6466132B2 (ja) 医用画像処理装置及びx線画像診断装置
US9384545B2 (en) X-ray image diagnosis apparatus
JP7442976B2 (ja) X線撮影装置
CN111803110A (zh) X射线透视摄影装置
CN111685781B (zh) 放射线摄影装置
US11576638B2 (en) X-ray imaging apparatus and X-ray image processing method
JP4128349B2 (ja) X線画像診断装置およびx線画像作成方法
US11464474B2 (en) Medical image processing apparatus, X-ray diagnostic apparatus, and medical image processing method
JP4772355B2 (ja) X線診断装置
JP7247719B2 (ja) 放射線透視撮影装置
JP2004089699A (ja) X線診断装置およびx線画像の収集方法
JP4211425B2 (ja) X線透視撮影装置
JP6743975B2 (ja) 断層像生成方法および放射線撮影装置
JP2012075644A (ja) X線画像診断装置
JP6696602B2 (ja) X線撮影装置およびx線撮影装置の作動方法
JP4504034B2 (ja) X線診断装置
JP5754894B2 (ja) X線画像診断装置
JP7160529B2 (ja) 医用画像処理装置、x線診断装置及び医用画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111128

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111206

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5537262

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350