JP6697282B2 - X線診断装置、画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

X線診断装置、画像処理装置および画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、X線診断装置、画像処理装置および画像処理方法に関する。
X線診断装置を用いた検査に、X線サブトラクション・アンギオグラフィがある。この検査では、被検体の同一部位について造影剤の注入前の画像(マスク画像)および造影剤の注入後の画像(コントラスト画像)がそれぞれ撮影される。そして、これらの画像の差を計算した画像(サブトラクション画像)が生成される。
このサブトラクション画像は、造影剤により造影された血管の像が描出された画像となる。このため、サブトラクション画像を観察することにより、ユーザは被検体の血流の様子を容易に把握することができる。たとえば、カテーテルを使った血栓除去手術を行う場合、手術後のサブトラクション画像において血栓の下流(血管支配域、以下「支配域」という)にある血管の像が現れたか否かを観察することで、支配域における血流が回復したか否かを確認することができると期待される。
たとえば脳梗塞の患者に対するカテーテルを使った血栓除去手術では、カテーテル先端から放出した血栓溶解剤により薬理的に、あるいはカテーテル先端から出したデバイスにより機械的に、血栓の除去操作が試みられる。この場合、施術者であるユーザは、血栓の除去操作を行うたびに支配域における血流が回復したか否かを確認することが好ましい。この確認方法としては、たとえば、カテーテルの先端から血管内に造影剤を放出しながら連続的にX線撮影を行うことで連続的にコントラスト画像を生成してサブトラクション画像を得て、これらのサブトラクション画像において造影された血管の像が支配域に現れるか否かを観察する方法が挙げられる。
しかし、この方法では、支配域の全体で血流が再開したか否かをサブトラクション画像から判定することは難しい。これは、カテーテルの先端から放出された造影剤が血流に乗って循環して正常な脳組織も造影してしまい、その像がサブトラクション画像に含まれてしまうためである。
特開2011−160978号公報
本発明が解決しようとする課題は、カテーテルを使った血栓除去手術において支配域における血流回復を容易に確認することができる画像を生成することができるX線診断装置、画像処理装置および画像処理方法を提供することである。
本発明の一実施形態に係るX線診断装置は、上述した課題を解決するために、注目領域のX線画像を生成するX線診断装置であって、造影剤の注入前の第1X線画像と、造影剤の注入後の第2X線画像および第3X線画像と、を撮影するX線撮影部と、前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分と、前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分と、の比を画素値とする出力画像を生成する画像生成部と、を備えたものである。
本発明の第1実施形態に係るX線診断装置の一例を示すブロック図。 第1実施形態に係る処理回路のプロセッサによる実現機能例を示す概略的なブロック図。 被検体の頭部のマスク画像が撮影される様子の一例を示す説明図。 a)は被検体の頭部の第1コントラスト画像が撮影される様子の一例を示す説明図、(b)は第1コントラスト画像とマスク画像を用いて得られる第1差分画像の一例を示す説明図。 (a)は被検体の頭部の他の第1コントラスト画像が撮影される様子の一例を示す説明図、(b)は他の第1コントラスト画像とマスク画像を用いて得られる他の第1差分画像の一例を示す説明図、(c)は他の第1差分画像と第1差分画像の画素値の比を画素値とする比画像の一例を示す説明図。 (a)は被検体の頭部の第2コントラスト画像が撮影される様子の一例を示す説明図、(b)は第2コントラスト画像とマスク画像を用いて得られる第2差分画像の一例を示す説明図。 第2差分画像と他の第1差分画像の画素値の比を画素値とする比画像の一例を示す説明図。 図1に示す処理回路のプロセッサにより、カテーテルを使った血栓除去手術において血栓の下流(支配域)における血流回復を容易に確認することができる画像を生成する際の手順の一例を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係るX線診断装置の一例を示すブロック図。 第2実施形態に係る処理回路のプロセッサによる実現機能例を示す概略的なブロック図。 予測比画像と比画像とがディスプレイに並列表示された際の様子の一例を示す説明図。 予測比画像生成部および第2画像生成部により、比画像と予測比画像とをディスプレイに並列表示させる際の手順の一例を示すフローチャート。
本発明に係るX線診断装置、画像処理装置および画像処理方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態に係るX線診断装置は、注目領域のX線画像を生成するX線診断装置であって、X線撮影部および処理回路を有する。X線撮影部は、造影剤の注入前の第1X線画像と、造影剤の注入後の第2X線画像および第3X線画像と、を撮影する。処理回路は、第2X線画像と第1X線画像の差分と、第3X線画像と第1X線画像の差分と、の比を画素値とする出力画像を生成する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るX線診断装置10の一例を示すブロック図である。
X線診断装置10は、図1に示すように、X線撮影部(radiography device)11と画像処理装置12とを有する。X線診断装置10のX線撮影部11は、通常は検査室に設置され、患者Pの部位(被検体の注目領域)に関するX線投影データを生成する。画像処理装置12は、多くの場合、検査室に隣接する操作室に設置され、投影データにもとづくX線画像を生成して表示を行う。
X線撮影部11は、X線検出部(X-ray detector)21、X線管22およびX線管22用の絞り23を有するX線発生部(X-ray generator)24、Cアーム25、寝台26、高電圧装置27、絞り駆動部(collimator driver)28、アーム駆動部(arm driver)29、インジェクタ30、寝台駆動部31およびコントローラ32を有する。X線撮影部11の各構成21−32は、それぞれ従来知られているものを用いることができる。
X線検出部21は、寝台26の天板(カテーテルテーブル)33に支持された被検体Pを挟んでX線管22と対向配置されるようCアーム25の一端に設けられる。X線検出部21は、平面検出器(FPD:flat panel detector)により構成され、X線検出部21に照射されたX線を検出し、この検出したX線にもとづいてX線の投影データを出力する。この投影データは、コントローラ32を介して画像処理装置12に与えられる。なお、X線検出部21は、イメージインテンシファイア、TVカメラなどを含むものであってもよい。
X線発生部24は、Cアーム25の他端に設けられ、X線管22および絞り23を有する。
X線管22は、高電圧装置27により電圧を印加されてX線を発生する。X線管22が発生するX線は、被検体Pに向かって照射される。
絞り23は、たとえば複数枚の鉛羽で構成されるX線照射野絞りである。絞り23は、絞り駆動部28を介してコントローラ32により制御されて、X線管22から照射されるX線の照射範囲を調整する。
Cアーム25は、X線発生部24とX線検出部21とを一体として保持する。Cアーム25がコントローラ32に制御されて駆動されることにより、X線発生部24およびX線検出部21は一体として被検体Pの周りを移動する。
寝台26は、床面に設置され、天板33を支持する。寝台26は、コントローラ32により制御されて、天板33を水平方向、上下方向に移動させたり回転(ローリング)させたりする。
高電圧装置27は、コントローラ32に制御されて、X線の照射に必要な電力をX線管22に供給する。
絞り駆動部28は、コントローラ32に制御されて、絞り23の開口を調整することにより、撮影プロトコルに応じてX線管22から放射されるX線の照射範囲を調整する。
アーム駆動部29および寝台駆動部31は、コントローラ32に制御されて、それぞれCアーム25および天板33を駆動する。
インジェクタ30は、コントローラ32により制御されて、術者Oに保持されて被検体Pの患部に挿入されたカテーテル34を介して造影剤を注入する装置である。造影剤の注入および停止のタイミングならびに造影剤の濃度および注入速度はコントローラ32により自動制御される。なお、インジェクタ30はX線診断装置10とは異なる外部の孤立した装置として用意されてもよく、この場合X線診断装置10はインジェクタ30を備えない。また、インジェクタ30は、外部に用意されるか否かにかかわらず、コントローラ32の制御によらずともよく、たとえばインジェクタ30に備えられた入力部を介して術者Oによる指示を受け付け、この指示に応じた濃度、速度、タイミングで造影剤を注入してもよい。
コントローラ32は、画像処理装置12により制御されて、X線検出部21、高電圧装置27、絞り駆動部28、アーム駆動部29、インジェクタ30および寝台駆動部31を制御することにより、X線撮影を実行して被検体Pの注目領域の投影データを生成し、画像処理装置12に与える。
一方、画像処理装置12は、図1に示すように、入力回路41、ディスプレイ42、ネットワーク接続回路43,記憶回路44、および処理回路45を有する。画像処理装置12の各構成41−45は、たとえば一般的なパーソナルコンピュータやワークステーションなどの情報処理装置により構成することができる。
入力回路41は、たとえばマウス、トラックボール、キーボード、タッチパネル、テンキーなどの一般的な入力装置や、X線曝射タイミングを指示するためのハンドスイッチなどにより構成され、ユーザの操作に対応した操作入力信号を処理回路45に出力する。また、入力回路41として音声入力用のマイクロフォンを用いてもよい。この場合、マイクロフォンはユーザによって入力された音声をディジタル音声信号に変換し、処理回路45は、このディジタル音声信号を音声認識処理することによりユーザの入力した音声に応じた動作を行う。なお、ユーザは術者Oと同一でもよいし異なってもよい。
ディスプレイ42は、たとえば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成され、処理回路45の制御に従ってX線画像などの各種画像を表示する。
ネットワーク接続回路43は、ネットワーク100の形態に応じた種々の情報通信用プロトコルを実装する。ネットワーク接続回路43は、この各種プロトコルに従ってX線診断装置10と他の装置とを接続する。ここでネットワーク100とは、電気通信技術を利用した情報通信網全般を意味し、病院基幹LAN(Local Area Network)などの無線/有線LANやインターネット網のほか、電話通信回線網、光ファイバ通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワークおよび衛星通信ネットワークなどを含む。なお、本実施形態においては、X線診断装置10はネットワーク接続回路43を備えずともよい。
記憶回路44は、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、処理回路45のプロセッサにより読み書き可能な記憶回路を含んだ構成を有し、処理回路45により制御されて、マスク画像Mやマスク画像Mの撮影時におけるX線管22およびX線検出部21の天板33を基準とした位置などを記憶する。
処理回路45は、プロセッサを少なくとも有する。処理回路45は、たとえばプロセッサ、RAM、およびROMをはじめとする記憶回路などにより構成される。処理回路45は、この記憶回路に記憶されたプログラムに従ってコントローラ32をはじめX線診断装置10の動作を制御する。処理回路45のプロセッサは、ROMをはじめとする記憶回路に記憶された画像処理プログラムおよびこのプログラムの実行のために必要なデータをRAMへロードする。ここまでの説明で示した構成は、従来から存在するものを用いることができる。
本実施形態に係る処理回路45のプロセッサは、この画像処理プログラムに従って、カテーテル34を使った血栓除去手術において血栓の下流(支配域)における血流回復を容易に確認することができる画像を生成するための処理を実行する。
処理回路45のRAMは、従来から存在するものを用いることができ、プロセッサが実行するプログラムおよびデータを一時的に格納するワークエリアを提供する。処理回路45のROMをはじめとする記憶回路は、X線診断装置10の起動プログラム、画像処理プログラムや、これらのプログラムを実行するために必要な各種データを記憶する。
なお、ROMをはじめとする記憶回路は、従来から存在するものを用いることができ、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、プロセッサにより読み取り可能な記憶回路を含んだ構成を有し、これら記憶回路内のプログラムおよびデータの一部または全部は電子ネットワークを介してダウンロードされるように構成してもよい。また、処理回路45は複数のプロセッサにより構成されてもよい。
図2は、第1実施形態に係る処理回路45のプロセッサによる実現機能例を示す概略的なブロック図である。
図2に示すように、処理回路45のプロセッサは、画像処理プログラムによって、少なくとも撮影制御機能51、第1画像生成機能52、第2画像生成機能53および移動処理機能54として機能する。これらの各機能は、それぞれプログラムの形態で記憶回路に記憶されている。
撮影制御機能51は、従来から存在するものを用いることができ、コントローラ32を介してX線撮影部11を制御することにより、造影剤の注入前および注入後にX線撮影を行う。
第1画像生成機能52は、投影データにもとづいて、被検体Pを透過したX線強度の対数を画素値とするディジタル画像を生成する。たとえば、第1画像生成機能52は、プラークや血栓などの血流障害物の除去作業前かつ造影剤の注入前のX線撮影により得られた投影データにもとづいてマスク画像を生成する。また、第1画像生成機能52は、血流障害物の除去作業前かつ造影剤の注入後のX線撮影により得られた投影データにもとづいて、第1コントラスト画像を生成する。また、第1画像生成機能52は、血流障害物の除去作業後かつ造影剤の注入後のX線撮影により得られた投影データにもとづいて、第2コントラスト画像を生成する。
ここで、従来のサブトラクション画像について簡単に説明する。なお、以下の説明では、被検体Pが脳梗塞を発症しており、血流障害物が血栓であり、血流障害物を含む注目領域が被検体Pの頭部であり、血流障害物の除去作業がカテーテル34を使った血栓除去手術である場合の例について示す。ただし、脳梗塞とは、脳内の動脈に血栓等の塞栓物が詰まり、動脈の下流(支配域)にある組織に血液が流れないあるいは血液の流量が著しく減少するという病態である。
脳梗塞の患者に対する処置法の第1選択肢は、静脈への血栓溶解剤の投与である。ただし、その投与は発症後一定の制限時間(世界の地域によって基準が異なっている)以内に行わねばならないという制約があり、かつ、成功率(血栓が溶解して、支配域の血流量が充分に回復(再開通)する確率)が低い。
静脈への血栓溶解剤の投与が制限時間以内にできなかった症例や、そもそも発症時刻が不明である症例、また、血栓溶解剤の投与を行ったものの奏功しなかった症例においては、脳梗塞の患者に対する処置法の第2選択肢として、カテーテル34を使った血栓除去手術が行われる。
カテーテル34を使った血栓除去手術は、連続的に被検体Pの頭部をX線撮影しつつ(すなわちX線透視下で)カテーテル34を脳血管内に進入させ、血栓を除去する手術である。カテーテル34を使った血栓除去手術では、カテーテル34の先端から放出した血栓溶解剤により薬理的に、あるいはカテーテル34の先端から出したデバイスにより機械的に、血栓の除去操作が試みられる。
血栓溶解剤を使う場合には、カテーテル34の先端から血栓溶解剤を放出してしばらく待つ。
機械的に血栓を除去する場合には、血栓を絡め取るためのデバイスをカテーテル34の先端から出し、連続的に被検体Pの頭部をX線撮影しつつ造影剤を放出して血栓の位置を確認し、デバイスを血栓に刺入し、血栓をデバイスに絡みつかせる。次に、デバイスを抜去することによって、血栓の多くの部分を除去する。
機械的に血栓を除去する別の手段としては、血栓を粉砕するためのデバイスをカテーテル34の先端から出して、連続的に被検体Pの頭部を撮影しつつ造影剤を放出して血栓の位置を確認し、デバイスを血栓に刺入する。デバイスは超音波等を放出して血栓を粉砕する。粉砕された破片はカテーテルを通して吸い出す。
カテーテル34を使った血栓除去手術を行う場合、血栓の除去操作を行うたびに、支配域における血流が回復したかどうかを確認することが重要である。このため、カテーテル34の先端から動脈内に造影剤を放出しながら連続的に被検体Pの頭部をX線撮影し、支配域に造影された血管の像が現れるか否かを観察することが好ましい。血栓が充分に除去できていれば、支配域にある動脈分枝・毛細血管網・静脈系の像が現れる。
また、支配域にある動脈分枝や毛細血管網に別の血栓が詰まっていることもある。これは、元々そのような病態であった場合もあるし、また、血栓除去手術によって生じた血栓の断片(デブリ)が下流に流れて詰まることによっても起こる。この場合、支配域にある動脈分枝・毛細血管網の一部だけが造影された像が得られる。
この種の血流の様子を観察する画像を生成する場合には、画像から頭蓋骨などの組織やすでに血液中に拡散している造影剤により生じる像を取り除くために、サブトラクション画像(差分画像)を生成するとよいことが知られている。
差分画像を生成するため、第1画像生成機能52はまず、血栓の除去作業前かつ造影剤の注入前のX線撮影により得られた投影データにもとづいて、マスク画像Mを生成する。血栓の除去作業前であるため、脳内の動脈における血流がない領域61は支配域に一致すると考えられる。
図3は、被検体Pの頭部のマスク画像Mが撮影される様子の一例を示す説明図である。図4(a)は被検体Pの頭部の第1コントラスト画像P1が撮影される様子の一例を示す説明図であり、(b)は第1コントラスト画像P1とマスク画像Mを用いて得られるサブトラクション画像(第1差分画像)71(P1−M)の一例を示す説明図である。
血栓の除去作業前に造影剤を注入すると、支配域の上流の領域62が造影剤に染まる(図4(a)のハッチング領域参照)。第1画像生成機能52は、たとえばカテーテル34の先端から動脈内に造影剤を放出しながらX線撮影することにより得られた投影データにもとづいて第1コントラスト画像P1を生成する。第1コントラスト画像P1は、造影剤投与後に造影剤が組織にほぼ一様に分布する時間が経過した後にX線撮影することにより得られた投影データにもとづいて生成されるとよい。
第2画像生成機能53は、第1コントラスト画像P1の各画素の画素値とマスク画像Mの各画素の画素値との差を画素値とする第1差分画像71(P1−M)を生成する(図4(b)参照)。
図4(b)に示すとおり、第1差分画像71(P1−M)のうち支配域に対応する部分の画素は、均一な画素値とはならない。これは、画素の位置に応じて被検体Pに分布している造影剤に対するX線透過長が異なるためである。
たとえば動脈中のカテーテルから造影剤を注入すると、その血管と、その下流にある血管分枝と、さらにその下流にある支配域内の毛細血管網と、その下流にある静脈系が造影される。このとき、毛細血管網は、非常に微細かつ極めて多数であるため、個々には見えずぼんやりと造影された雲のように見える。支配域の毛細血管網が一様に造影されている場合には、X線CT装置の撮像画像を用いるのであれば、支配域内における第1差分画像71(P1−M)に対応する部分の画素は一様な画素値となる。しかし、X線診断装置10による撮像画像は、画素位置に応じて被検体Pに分布している造影剤に対するX線透過長が異なるため、画素位置に応じて造影剤による減弱の影響が異なる。このため、支配域の毛細血管網が一様に造影されている場合であっても、X線診断装置10により生成される第1差分画像71(P1−M)のうち支配域に対応する部分は、一様とはならない(図4(b)参照)。
図5(a)は被検体Pの頭部の他の第1コントラスト画像P2が撮影される様子の一例を示す説明図であり、(b)は他の第1コントラスト画像P2とマスク画像Mを用いて得られるサブトラクション画像(他の第1差分画像)72(P2−M)の一例を示す説明図である。また、図5(c)は他の第1差分画像72(P2−M)と第1差分画像71(P1−M)の画素値の比を画素値とする画像(以下、比画像という)81((P2−M)/(P1−M))の一例を示す説明図である。
たとえば、第1コントラスト画像P1の撮影時の造影剤が血中に分布しているため、もう一度第1コントラスト画像P2を撮影すると、P1よりも、造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)が上昇した状態で撮影されることになる。この場合、他の第1差分画像72(P2−M)もまた、第1差分画像71(P1−M)と同様に、支配域に対応する部分の画素は均一な画素値とはならない(図5(b)参照)。
このため、血栓除去手術により血流が再開通(血管の詰まりが取り除かれて血流量が十分に回復)することにより造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)が高くなった領域が存在したとしても、これらの差分画像71および72を観察しても、支配域に対応する部分の上記の画素値の不均一さのため当該領域を識別しづらく、血栓除去手術が奏功したか否かを判定することが大変難しい。また、第1差分画像71(P1−M)と他の第1差分画像72(P2−M)の差分の画像((P1−M)−(P2−M))=(P1−P2)を生成したとしても、両差分画像71および72における造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)が異なるために、差分の画像(P1−P2)のうち支配域に対応する部分の画素もやはり均一な画素値とはならない。
そこで、本実施形態に係るX線診断装置10の第2画像生成機能53は、差分画像どうしの画素値の比を画素値とする比画像を生成する。差分画像どうしから生成される比画像は、各差分画像のコントラスト画像の撮影時における造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)の比を反映した画像となる。このため、比画像のうち支配域に対応する部分の画素の画素値はほぼ均一となる。
たとえば、図5(c)に示すように、他の第1差分画像72(P2−M)の各画素の画素値と第1差分画像71(P1−M)の各画素の画素値との比を画素値とする比画像81((P2−M)/(P1−M))は、造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)の上昇のみを反映した画像であり、支配域に対応する部分がほぼ一様な画像となる(図5(c)参照)。
図6(a)は被検体Pの頭部の第2コントラスト画像P3が撮影される様子の一例を示す説明図であり、(b)は第2コントラスト画像P3とマスク画像Mを用いて得られる第2差分画像73(P3−M)の一例を示す説明図である。
また、図7は第2差分画像73(P3−M)と他の第1差分画像72(P2−M)の画素値の比を画素値とする比画像82((P3−M)/(P2−M))の一例を示す説明図である。図7の像66は、領域63、領域62および領域61を透過したX線によって生じる像の一例を示したものである(図6(a)参照)。また、図7の像67は領域63のみを、図7の像68は領域63および領域62を、透過したX線によって生じる像の一例をそれぞれ示したものである。なお、図6(b)および図7における他の第1差分画像72(P2−M)にかえて第1差分画像71(P1−M)を用いてもよい。
血栓の除去作業によって支配域の一部に血流が再開通する場合を考える。この場合、血栓の除去作業後に造影剤を注入すると、血流が再開通した図6(a)の領域63は造影剤に染まる一方、血流が再開通していない図6(a)の領域61は造影剤が入らない。
このとき、第2画像生成機能53はまず、第2コントラスト画像P3の各画素の画素値とマスク画像Mの各画素の画素値との差を画素値とする第2差分画像73(P3−M)を生成する(図4(b)参照)。しかし、第2差分画像73(P3−M)は、他の第1差分画像72(P2−M)や第1差分画像71(P1−M)と同様に、支配域に対応する部分の画素の画素値が不均一な画像である(図6(b)参照)。
続いて、第2画像生成機能53は、第2差分画像73(P3−M)の各画素の画素値と他の第1差分画像72(P2−M)(または第1差分画像71(P1−M))の各画素の画素値の比を画素値とする比画像82((P3−M)/(P2−M)(または(P3−M)/(P1−M)))を生成する。
図6(b)に示す第2差分画像73(P3−M)は、支配域に対応する部分の画素の画素値が不均一な画像である。このため、図6(b)と図5(b)を比較しただけでは、たとえ血流が再開通することにより造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)が高くなった領域63が存在したとしても、支配域に対応する部分の画素の画素値の不均一さの影響により当該領域63を判別することが非常に難しい。
他方、図7に示すように、比画像82においては、血栓の上流の図6(a)の領域62を透過したX線によって生じる像67は、第2差分画像73(P3−M)と他の第1差分画像72(P2−M)とで血流の増加はなく造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)の変化があるのみであるため、像67は領域内の至る所でほぼ同一の画素値aとなる。一方、血流が再開通した図6(a)の領域63を透過したX線によって生じる像68に対応する画素の画素値は、第2差分画像73(P3−M)において他の第1差分画像72(P2−M)に比べて血流の増加による造影剤濃度の上昇を反映した値となる。このため、像68の画素は像67の画素とは異なる画素値bとなる。
画素値aと画素値bの比は、血流が再開通した部位の厚みに当該部位に含まれる血液中の造影剤量を乗じた大きさにほぼ比例する。たとえば、支配域が脳のほぼ半分におよぶ場合、支配域全体が再開通すれば、画素値bは画素値aのほぼ2倍になる。
このため、比画像82は、第1コントラスト画像P1または他の第1コントラスト画像P2の撮影と、第2コントラスト画像P3の撮影との間に行われた血栓除去により血流が回復した領域を表す画像となる。したがって、ユーザは、比画像82を観察することで、容易かつ確実に血流の再開通領域を把握することができる。また、X線CT(Computed Tomography)装置や磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置などの他のモダリティにより得られた支配域の画像と比画像82とを比較観察することにより、ユーザはより詳細に再開通した領域の情報を得ることができる。
マスク画像M、第1コントラスト画像P1、P2および第2コントラスト画像P3は、各画素値が同一位置のX線透過強度を反映しているものとして演算されることから、同一視点からの画像であることが好ましい。
そこで、移動処理機能54は、マスク画像Mの撮影時における天板33を基準としたX線管22およびX線検出部21の位置、およびマスク画像Mを記憶回路44に記憶させる。移動処理機能54は、第1コントラスト画像P1、P2および第2コントラスト画像P3がマスク画像Mと同一の視点からの画像となるよう、第1コントラスト画像P1、P2および第2コントラスト画像P3の撮影時に、記憶回路44に記憶された位置にX線管22およびX線検出部21を移動させる。
また、移動処理機能54は、被検体Pの体動の影響などを低減するよう、この移動後の位置におけるX線透視画像とマスク画像Mとのマッチング処理により、X線透視画像がマスク画像Mと同一の視点からの画像となるようX線管22およびX線検出部21の位置を微調整する。なお、マッチング処理としては、画像処理の技術分野において従来各種のものが知られており、これらのうち任意のものを使用することが可能である。そして、撮影制御機能51は、この微調整後に第1コントラスト画像P1、P2や第2コントラスト画像P3の撮影を行う。移動処理機能54により、第1コントラスト画像P1、P2および第2コントラスト画像P3とマスク画像Mとを同一の視点からの画像とすることができる。
なお、移動処理機能54は、マスク画像Mの撮影時に、ユーザによる入力回路41を介した「記憶」すべき旨の指示に応じて、天板33を基準としたX線管22およびX線検出部21の位置とマスク画像Mとを記憶回路44に記憶させてもよい。また、第1コントラスト画像P1、P2や第2コントラスト画像P3の撮影時に、ユーザによる入力回路41を介して「再現」すべき旨の指示があると、この指示に応じて第1コントラスト画像P1、P2および第2コントラスト画像P3がマスク画像Mと同一の視点からの画像となるようX線管22およびX線検出部21の位置を調整してもよい。
次に、本実施形態に係るX線診断装置10の動作の一例について説明する。
図8は、図1に示す処理回路45のCPUにより、カテーテル34を使った血栓除去手術において血栓の下流(支配域)における血流回復を容易に確認することができる画像を生成する際の手順の一例を示すフローチャートである。図8において、Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、ステップS1において、第1画像生成機能52は、マスク画像Mを生成する。次に、ステップS2において、移動処理機能54は、入力回路41を介してユーザから「記憶」すべき旨の指示を受け付ける。なお、ステップS1とS2は同時並行的に実施されてもよいし順序が逆でもかまわない。
次に、ステップS3において、移動処理機能54は、マスク画像Mの撮影時における天板33を基準としたX線管22およびX線検出部21の位置、およびマスク画像Mを記憶回路44に記憶させる。
次に、ステップS4において、撮影制御機能51はインジェクタ30を介して被検体Pに対して造影剤を注入する。次に、ステップS5において、移動処理機能54は、入力回路41を介してユーザから「再現」すべき旨の指示を受け付ける。なお、ステップS4とS5は同時並行的に実施されてもよいし順序が逆でもかまわない。
次に、ステップS6において、移動処理機能54は、マスク画像Mと同一の視点からの画像を生成することができるよう、天板33を基準としたX線管22およびX線検出部21の位置を調整する。
次に、ステップS7において、第1画像生成機能52は、第1コントラスト画像P1を生成する。
次に、ステップS8において、術者Oはカテーテル34を使った血流障害物除去作業を行う。
次に、ステップS9において、移動処理機能54は、入力回路41を介してユーザから「再現」すべき旨の指示を受け付ける。
この指示を受けて、ステップS10において、移動処理機能54は、マスク画像Mと同一の視点からの画像を生成することができるよう、天板33を基準としたX線管22およびX線検出部21の位置を調整する。
次に、ステップS11において、撮影制御機能51はインジェクタ30を介して被検体Pに対して造影剤を注入する。そして、第1画像生成機能52は、第2コントラスト画像P3を生成する。
次に、ステップS12において、第2画像生成機能53は第2差分画像73(P3−M)の各画素の画素値と第1差分画像71(P1−M)(または他の第1差分画像72(P2−M))の各画素の画素値との比を画素値とする比画像82((P3−M)/(P1−M)(または(P3−M)/(P2−M)))を生成し、ディスプレイ42に表示させる(図7参照)。
以上の手順により、カテーテル34を使った血栓除去手術において血栓の下流(支配域)における血流回復を容易に確認することができる比画像82を生成し表示することができる。
本実施形態に係る画像処理装置12を含むX線診断装置10は、比画像82を生成することができる。比画像82は、血栓の上流の領域62のみを透過したX線によって生じる像67では、第2差分画像73(P3−M)と第1差分画像71(P1−M)とで血流の増加はなく造影剤濃度(単位体積の生体組織に含まれる造影剤の量)の変化があるのみであるため、像67は領域内の至る所でほぼ同一の画素値aとなる。一方、血流が再開通した領域63を透過したX線によって生じる像68は、第2差分画像73(P3−M)において第1差分画像71(P1−M)に比べて血流が増加しているため、像68の画素は像67の画素とは異なる様々な画素値bとなる。
したがって、X線診断装置10によれば、ユーザは、比画像82を観察することで、極めて容易かつ確実に血流の再開通領域を把握することができる。
一般に、カテーテル34を使った血栓除去手術においては、カテーテル34を血栓のある場所にまで進入させる操作、および、血栓を除去する操作のために、造影剤をカテーテル34から放出しつつX線撮影することを、幾度となく繰り返す必要がある。
造影剤は血液に溶けて全身に循環し、血液中の造影剤の一部は腎臓で徐々に濾過されて排泄されるため、血液中の造影剤濃度はごく緩やかに減少する。しかし、カテーテル34を使った血栓除去手術では、造影剤の放出を頻繁に繰り返すため、血液中の造影剤濃度の上昇は濾過による減少をはるかに上回ることになる。 一方、造影剤には、腎機能に悪影響を与えるという副作用がある。このため、腎機能が正常な患者においても、使用できる造影剤の総量の上限が制限されている。特に、腎機能障害のある患者においては、造影剤が腎機能障害を著しく悪化させる副作用を生じてしまう。
したがって、使用できる造影剤の総量の上限は、厳しく制限されるべきである。言い換えれば、術者Oは、脳梗塞の万全な治療を断念して、生命を救えたとしても運動・感覚等の障害を生じ、長期に渡るリハビリが必要となる状態にするか、あるいは腎機能障害を悪化させて、永続的な透析あるいは腎移植が必要となる状態にするか、という選択を迫られることになる。
この点、本実施形態に係るX線診断装置10によれば、ユーザは比画像82を観察することにより、極めて容易に支配域における血流が回復したか否かを把握することができる。このため、第1差分画像71と第2差分画像73を単に比較するのみの従来の技術に比べ、造影剤の使用量を大幅に抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るX線診断装置、画像処理装置および画像処理方法の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係るX線診断装置10Aの一例を示すブロック図である。
この第2実施形態に示すX線診断装置10Aは、シミュレーションにより比画像82の予測比画像90を生成する点で第1実施形態に示すX線診断装置10と異なる。他の構成および作用については図1に示すX線診断装置10と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
X線診断装置10Aは、ネットワーク100を介して接続されたモダリティ101や画像サーバ102から被検体Pの注目領域のボリュームデータ(医用3次元画像データ)を取得し、記憶回路44にあらかじめ記憶させておく。また、記憶回路44内に記憶されるデータの一部または全部は、ネットワーク100を介してダウンロードされるように構成してもよいし、光ディスクなどの可搬型記憶媒体を介して記憶されてもよい。
モダリティ101は、たとえばX線CT(Computed Tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、X線診断装置などの医用画像診断装置であって、被検体P(患者)の撮影により得られた投影データにもとづいてボリュームデータ(医用3次元画像データ)を生成可能な装置により構成することができる。
画像サーバ102は、たとえばPACS(Picture Archiving and Communication System:医用画像保管通信システム)に備えられる画像の長期保管用のサーバであり、ネットワーク100を介して接続されたモダリティ101で生成された再構成画像やボリュームデータなどを記憶する。
図10は、第2実施形態に係る処理回路45AのCPUによる機能実現部の構成例を示す概略的なブロック図である。なお、この機能実現部は、CPUを用いることなく回路などのハードウエアロジックによって構成してもよい。
ボリュームデータ取得機能56は、記憶回路44にあらかじめ記憶された、またはネットワーク接続回路43およびネットワーク100を介してモダリティ101や画像サーバ102から取得した、被検体Pの注目領域のボリュームデータを取得する。
予測比画像生成機能57は、注目領域のボリュームデータを用いてシミュレーションすることにより、第1差分画像71の予測画像(予測第1差分画像)を生成する。また、予測比画像生成機能57は、注目領域のボリュームデータを用いてシミュレーションすることにより、血流障害物が完全に除去された場合に得られると予測される第2差分画像73の予測画像(予測第2差分画像)を生成する。
また、予測比画像生成機能57は、予測第2差分画像と予測第1差分画像との画素値の比を画素値とする予測比画像90(E)を生成する。
図11は、予測比画像90(E)と比画像82とがディスプレイ42に並列表示された際の様子の一例を示す説明図である。
本実施形態に係る第2画像生成機能53Aは、被検体Pの注目領域をX線撮影することにより得られた投影データにもとづいて生成した比画像82(図7参照)と、予測比画像生成機能57により生成された予測比画像90(E)とを、ディスプレイ42に並列表示させる(図11参照)。
予測比画像90(E)は、血流障害物が完全に除去されたと場合に得られると予測される比画像82である。このため、ユーザは、比画像82と予測比画像90(E)とを比較観察することにより、容易に血流の再開通場所および再開通具合を知ることができる。
また、第2画像生成機能53Aは、予測比画像90(E)の各画素の画素値と比画像82の各画素の画素値との比を画素値とする比較支援画像を生成してディスプレイ42に表示させてもよい。比較支援画像は、血流の非再開通部分のみが抽出された画像となる。このため、ユーザは、比較支援画像を観察することにより、容易に血流の再開通場所および再開通具合を知ることができる。もちろん、第2画像生成機能53Aは、比画像82、予測比画像90(E)および比較支援画像の全てをディスプレイ42に並列表示させてもよい。
ここで、予測比画像生成機能57によるボリュームデータを用いたシミュレーションについて説明する。なお、予測比画像生成機能57は、予測比画像90(E)が比画像82と同一の視点からの画像となるよう、注目領域のボリュームデータにもとづいて計算により予測第1差分画像および予測第2差分画像のそれぞれを生成すべきことに注意する。
まず、予測比画像生成機能57は、ボリュームデータ取得機能56により取得されたX線CT装置やMRI装置で生成されたボリュームデータから、適当な画像処理や手作業で脳梗塞の病巣部分を抽出し、その結果として、個々のボクセルについてそのボクセルの存在する位置(x,y,z)が梗塞部位に該当するならば「真(1)」、該当しないならば「偽(0)」をそのボクセルが値として持つようなボクセルからなるボリュームデータLを生成する。
L(x,y,z) = (点(x,y,z)が梗塞部位に該当するなら1(真), さもなくば0(偽))
また、同じボリュームデータから、脳実質に該当する部分を抽出し、その結果として、個々のボクセルついてそのボクセルの存在する位置(x,y,z)が脳実質に該当するならば「1」、該当しないならば「0」をそのボクセルが値として持つようなボクセルからなるボリュームデータBを生成する。
B(x,y,z) = (点(x,y,z)が脳実質に該当するなら1, さもなくば0)
これらのボリュームデータLおよびBを使って集合演算を行い、個々のボクセルについてそのボクセルの存在する位置がLにおいて「0」であり、かつBにおいて「1」であるならば「1」、さもなくば「0」をそのボクセルが値として持つようなボクセルからなるボリュームデータ(B∧¬L)を生成する。
(B∧¬L)(x,y,z) = B(x,y,z) (1-L(x,y,z))
正常な脳組織中の血液量は至る所おおむね同程度であるが、正確には、白質では少なく、灰白質では多い。そこで、X線CT装置やMRI装置で造影剤なしで撮影したボリュームデータSと、それに引き続き血液中に造影剤をほぼ一様に分布させるなどして撮影した造影ボリュームデータTを得て、TとSの差画像によって、脳内の造影剤濃度分布を表すボリュームデータを作り、これをXとする。
このとき、(B∧¬L)とXのボクセルごとの論理積を、
U(x,y,z) = (B∧¬L)(x,y,z) X(x,y,z)
とすると、Uは、脳梗塞が再開通する以前の造影剤濃度分布とほぼ比例している。
また、BとXのボクセルごとの論理積を、
V(x,y,z) = B(x,y,z) X(x,y,z)
とすると、Vは、脳梗塞が完全に再開通した場合の造影剤濃度分布とほぼ比例している。
なお、より簡便な方法として、正常な脳組織中の血液量が白質では少なく、灰白質では多い、ということまでは考慮せず、Xは至る所一定値であるとする方法がある。この場合、造影剤を使わずにX線CT装置やMRI装置で撮影したボリュームデータにもとづいてBとLと(B∧¬L)を作成すればよい。
Uを用いて被検体Pを撮影するのと同方向からX線で撮影したときにどのような画像が得られるかを計算によってシミュレーションすれば、第1差分画像(P2−M)の画像を予測した画像(予測第1差分画像)を生成することができる。また、Vを用いて同様にすれば脳梗塞が完全に再開通した場合に第2差分画像(P3−M)がどうなるかを予測した画像(予測第2差分画像)を生成することができる。そして、これらの予測画像にもとづいて、予測比画像90(E)を計算することができる。
E = 「(P3-M)の予測画像」/ 「(P2-M)の予測画像」
次に、本実施形態に係るX線診断装置10Aの動作の一例について説明する。
図12は、予測比画像生成機能57および第2画像生成機能53Aにより、比画像82と予測比画像90(E)とをディスプレイ42に並列表示させる際の手順の一例を示すフローチャートである。この手順は、図8に示す一連の手順により被検体Pの注目領域をX線撮影することにより得られた投影データにもとづいて比画像82(図7参照)が生成されてスタートとなる。
ステップS21において、予測比画像生成機能57は、ボリュームデータUを用いて被検体Pを撮影するのと同方向からX線で撮影したときにどのような画像が得られるかを計算によってシミュレーションすることにより、第1差分画像(P2−M)の画像を予測した画像(予測第1差分画像)を生成する。
次に、ステップS22において、予測比画像生成機能57は、ボリュームデータVを用いて被検体Pを撮影するのと同方向からX線で撮影したときにどのような画像が得られるかを計算によってシミュレーションすることにより、第2差分画像(P3−M)の画像を予測した画像(予測第2差分画像)を生成する。
次に、ステップS23において、予測比画像生成機能57は、予測第1差分画像の各画素と予測第2差分画像の各画素との比を画素値とする予測比画像90(E)を生成する。
そして、ステップS24において、第2画像生成機能53Aは、被検体Pの注目領域をX線撮影することにより得られた投影データにもとづいて生成した比画像82(図7参照)と、予測比画像生成機能57により生成された予測比画像90(E)とを、ディスプレイ42に並列表示させる(図11参照)。
以上の手順により、比画像82と予測比画像90(E)とをディスプレイ42に並列表示させることができる。
第2実施形態に係る画像処理装置12を含むX線診断装置10Aによっても、第1実施形態に係るX線診断装置10と同様の効果を奏する。
また、第2実施形態に係るX線診断装置10Aは、血流障害物が完全に除去されたと場合に得られると予測される比画像82である予測比画像90(E)を生成し、ディスプレイ42に比画像82と並列表示させることができる。このため、X線診断装置10Aによれば、ユーザは容易に血流の再開通場所および再開通具合を知ることができる。さらに、予測比画像90(E)の各画素と比画像82の各画素との差を画素値とする比較支援画像を生成してディスプレイ42に表示させる場合、ユーザはさらに容易に血流の再開通場所および再開通具合を知ることができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、カテーテル34を使った血栓除去手術において支配域における血流回復を容易に確認することができる画像を生成することができる。
上記実施形態における第1画像生成機能52および第2画像生成機能53は、特許請求の範囲における画像生成部の一例である。また、入力回路41、記憶回路44、移動処理機能54および予測比画像生成機能57は、特許請求の範囲における入力部、記憶部、移動処理部および予測比画像生成部の一例である。また、上記実施形態におけるマスク画像Mは特許請求の範囲における第1X線画像の一例であり、第1コントラスト画像P1または他の第1コントラスト画像P2は特許請求の範囲における第2X線画像の一例であり、第2のコントラスト画像P3は特許請求の範囲における第3X線画像の一例である。また、上記実施形態における比画像82は特許請求の範囲における出力画像の一例であり、予測比画像90は特許請求の範囲における予測出力画像の一例である。
また、上記実施形態に係る「プロセッサ」という文言は、たとえば、専用または汎用のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(たとえば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
また、記憶回路にプログラムを保存するかわりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成してもよい。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで各種機能を実現する。また、単一のプロセッサにより処理回路が構成されて単一のプロセッサが全機能を実現してもよいし、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現してもよい。また、プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶回路は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、1つの記憶回路が全てのプロセッサの機能に対応するプログラムを一括して記憶してもよい。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10、10A X線診断装置
21 X線検出部
22 X線管
33 天板
34 カテーテル
41 入力部
42 表示部
44 記憶部
52 第1画像生成部
53、53A 第2画像生成部
54 撮影位置調整部
57 予測比画像生成部
71 第1差分画像(P1−M)
72 他の第1差分画像(P2−M)
73 第2差分画像(P3−M)
81 比画像((P2−M)/(P1−M))
82 比画像((P3−M)/(P1−M))
90 予測比画像(E)
M マスク画像
P 被検体
P1−M 第1差分画像
P2−M 他の第1差分画像
P3−M 第2差分画像

Claims (12)

  1. 注目領域のX線画像を生成するX線診断装置であって、
    造影剤の注入前の2次元の第1X線画像と、造影剤の注入後の2次元の第2X線画像および2次元の第3X線画像と、を撮影するX線撮影部と、
    前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分と、前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分と、の比を画素値とする出力画像を生成する画像生成部と、
    を備えたX線診断装置。
  2. 前記出力画像は、前記第2X線画像の撮影と前記第3X線画像の撮影との間に行われた血栓除去により血流が回復した領域を表すものである、
    請求項1記載のX線診断装置。
  3. 前記第1X線画像の撮影時におけるX線管およびX線検出部に係る第1撮影位置を記憶する記憶部と、
    ユーザの指示にもとづいて、前記第1撮影位置に前記X線管および前記X線検出部を移動させる移動処理部と、
    をさらに備えた請求項1または2に記載のX線診断装置。
  4. 前記第2X線画像は、
    造影剤投与後に造影剤が組織にほぼ一様に分布する時間が経過した後に撮影された画像である、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のX線診断装置。
  5. 前記第3X線画像は、
    前記第2X線画像の撮影後に血栓除去作業が行われた後に撮影された画像である、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のX線診断装置。
  6. 前記移動処理部は、
    前記第1X線画像の撮影時に、ユーザによる入力部を介した指示に応じて天板を基準とした前記X線管および前記X線検出部の前記第1撮影位置および前記第1X線画像を前記記憶部に記憶させるとともに、前記第2X線画像および前記第3X線画像の撮影時に、ユーザによる前記入力部を介した指示に応じて前記第2X線画像および前記第3X線画像が前記第1X線画像と同一の視点からの画像となるよう前記第1撮影位置に前記X線管および前記X線検出部を移動させる、
    請求項3記載のX線診断装置。
  7. 注目領域のX線画像を生成するX線診断装置であって、
    造影剤の注入前の第1X線画像と、造影剤の注入後の第2X線画像および第3X線画像と、を撮影するX線撮影部と、
    前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分と、前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分と、の比を画素値とする出力画像を生成する画像生成部と、
    前記注目領域の医用3次元画像データを用いて、前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分画像を計算により予測して生成するとともに、血流障害物が完全に除去された場合に得られると予測される前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分画像を計算により予測して生成することにより、前記血流障害物が完全に除去されたと場合に得られると予測される前記出力画像である予測出力画像を生成する予測比画像生成部
    を備え、
    前記画像生成部は、
    前記注目領域をX線撮影することにより得られた投影データにもとづいて生成した前記出力画像と、前記予測出力画像とをディスプレイに並列表示する、
    線診断装置。
  8. 前記画像生成部は、
    前記出力画像の各画素の画素値と前記予測出力画像の各画素の画素値との比を画素値とする比較支援画像を生成して前記ディスプレイに表示させる、
    請求項7記載のX線診断装置。
  9. 前記予測比画像生成部は、
    前記予測出力画像が前記出力画像と同一の視点からの画像となるように、前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分画像および前記血流障害物が完全に除去された場合に得られると予測される前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分画像のそれぞれを計算により予測して生成する、
    請求項7または8に記載のX線診断装置。
  10. 前記血栓除去は複数回試行され、
    前記画像生成部は、
    前記血栓除去ごとに前記出力画像を生成して更新する、
    請求項2記載のX線診断装置。
  11. 注目領域のX線画像を生成する画像処理装置であって、
    造影剤の注入前の2次元の第1X線画像と、造影剤の注入後の2次元の第2X線画像および2次元の第3X線画像と、を生成する第1画像生成部と、
    前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分と、前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分と、の比を画素値とする出力画像を生成する第2画像生成部と、
    を備えた画像処理装置。
  12. 注目領域のX線画像を生成する画像処理装置の画像処理方法であって、
    造影剤の注入前の2次元の第1X線画像と、造影剤の注入後の2次元の第2X線画像および2次元の第3X線画像と、を生成するステップと、
    前記第2X線画像と前記第1X線画像の差分と、前記第3X線画像と前記第1X線画像の差分と、の比を画素値とする出力画像を生成するステップと、
    を有する画像処理方法。
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