JP2005224459A - 医用画像診断システム、x線画像診断装置、造影剤注入器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被検者を拘束する時間の増加を防ぐことができる医用画像診断システムを提供する。
【解決手段】 X線発生部1aにより被検者にX線を照射し、その被検者の透過X線情報をX線検出器1bにより検出し画像化するX線画像診断装置1’を備え、造影剤注入器5に設定された所定量、所定時間で前記被検者に造影剤を注入し、その注入された造影剤でコントラスト強調された画像をX線画像診断装置1’によって画像化するものであって、X線画像診断装置1’又は造影剤注入器5の少なくとも一方は、造影剤注入器5に設定された所定量、所定時間を複数記憶する注入情報記憶部21と、注入情報記憶部21に記憶された複数の所定量、所定時間によりX線画像診断装置1’の計測シーケンスを生成するシーケンス生成部22と、シーケンス生成部22によって生成されたX線画像診断装置1’の計測シーケンスに従ってX線画像診断装置1’を制御するコントローラ23と、を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 X線発生部1aにより被検者にX線を照射し、その被検者の透過X線情報をX線検出器1bにより検出し画像化するX線画像診断装置1’を備え、造影剤注入器5に設定された所定量、所定時間で前記被検者に造影剤を注入し、その注入された造影剤でコントラスト強調された画像をX線画像診断装置1’によって画像化するものであって、X線画像診断装置1’又は造影剤注入器5の少なくとも一方は、造影剤注入器5に設定された所定量、所定時間を複数記憶する注入情報記憶部21と、注入情報記憶部21に記憶された複数の所定量、所定時間によりX線画像診断装置1’の計測シーケンスを生成するシーケンス生成部22と、シーケンス生成部22によって生成されたX線画像診断装置1’の計測シーケンスに従ってX線画像診断装置1’を制御するコントローラ23と、を備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、X線画像診断装置等の医用画像診断装置において、医師などの術者が造影剤注入器に設定した注入量、注入時間を含む情報を前記医用画像診断装置に伝達し、その伝達された情報に連動して前記医用画像診断装置の計測シーケンスを設定するものに関する。
従来、医用画像診断装置の一種であるX線画像診断装置は、術者が被検者の体内の血管にカテーテルを用いて造影剤を注入し、その造影剤が注入された部位にX線を曝射して、その部位(特に血管)が造影剤でコントラスト強調されたX線像を得ている。このX線像を得る手法は、循環器診断の分野で広く行われ、血管造影法と呼ばれている。
この血管造影法のX線像を得るための各種パラメータは、術者によって操作器に設定される。これらの各種パラメータは、撮影スタートのタイミング、連続して撮影するとき異なる撮影の間のインターバル、撮影時間(X線画像診断装置ではX線の照射時間)、X線の照射条件等を含むものである。X線画像診断装置は、前記操作器に設定されたパラメータに基づき撮影を行っている。術者は、X線画像診断装置の撮影のタイミングと造影剤注入器による造影剤の注入のタイミングとが同期するように、両者のタイミングを計ることが必要である。
ところが、術者が前記両者のタイミングを計ることは、熟練を要するものであった。
また、前記両者のタイミングがずれてしまえば、次のような弊害がある。
(1)被検者を拘束する時間が増加する。
(2)被検者へ注入する造影剤の量が増加する。
(3)被検者への被曝X線が増加する。
(4)術者が再撮影のための操作を繰り返さなければならず煩雑である。
また、前記両者のタイミングがずれてしまえば、次のような弊害がある。
(1)被検者を拘束する時間が増加する。
(2)被検者へ注入する造影剤の量が増加する。
(3)被検者への被曝X線が増加する。
(4)術者が再撮影のための操作を繰り返さなければならず煩雑である。
これらの弊害の一つの解決策は、[特許文献1]に開示されるように、被検者に造影剤を注入し、透視及び撮影を行う場合に、透視によって得られた画像に基づき、撮影を行いたい領域への造影剤の流入を画像処理部によりリアルタイムに検知し、その検知に応じて、画像処理部のタイミング信号発生部が撮影の為のタイミング信号を発生してX線制御部及びスポット装置に供給することにより、透視から撮影に切り替えることができるので、適切なタイミングで自動的に撮影を行うことである。
特開平9−38072号公報
しかしながら、上記[特許文献1]には、次のような技術課題が依然として残されている。
(1)上記[特許文献1]は、「透視によって得られた画像によって撮影を行いたい領域への造影剤の流入を画像処理部により検知する」ものである。このため、被検者が計測シーケンス(例えば、透視から撮影までの操作)の間に動いた場合、計測シーケンスがやり直しとなる。このやり直しにより、再び計測シーケンスを繰り返さなければならないので、その繰り返し操作による被検者への被曝X線の増加、被検者を拘束する時間の増加という問題が避けられないおそれがある。
(1)上記[特許文献1]は、「透視によって得られた画像によって撮影を行いたい領域への造影剤の流入を画像処理部により検知する」ものである。このため、被検者が計測シーケンス(例えば、透視から撮影までの操作)の間に動いた場合、計測シーケンスがやり直しとなる。このやり直しにより、再び計測シーケンスを繰り返さなければならないので、その繰り返し操作による被検者への被曝X線の増加、被検者を拘束する時間の増加という問題が避けられないおそれがある。
(2)造影剤は被検者の血管中に注入する薬剤であるので、被検者の体に負担をかけないためにできるだけ少ない造影剤の使用量でX線透視及び撮影を行いたいというニーズがある。上記(1)で説明した繰り返し操作は、造影剤ぼ使用量を少なくしたいというニーズに応えることができないおそれがある。
(3) 上記[特許文献1]は、計測シーケンスを開始するタイミング信号を生成するだけであるので、計測シーケンスの終了のタイミングに対して配慮されていない。そのため、被検者の血管に造影剤が流れる速度の個体差によって、適切な計測シーケンスが設定できないおそれがある。
(4) 透視によって得られた画像は、ヒストグラム等の輝度解析処理によって撮影に切り替えられる。この切り替えは被検者の体動などの輝度解析処理が変化する作用があれば、その作用によって透視から撮影へ切り替わり、この切り替わりが予期せぬ撮影となることが考えられる。この予期せぬ撮影は、被検者への被曝X線が増加するという問題が避けられないおそれがある。従って、上記予期せぬ撮影は避けなければならない。
このように、上記[特許文献1]には、様々な技術的な課題が依然としてある。
このように、上記[特許文献1]には、様々な技術的な課題が依然としてある。
上記課題を解決するために、本発明は以下のように構成される。
(1)被検者にキャリアを照射し、その被検者に対するキャリアの透過情報又は反射情報の少なくとも一方を画像化する医用画像診断装置を備え、造影剤注入器に設定された所定量、所定時間で前記被検者に造影剤を注入し、その注入された造影剤でコントラスト強調された画像を前記医用画像診断装置によって画像化する医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置又は造影剤注入器の少なくとも一方は、前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により前記医用画像診断装置の計測シーケンスを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された医用画像診断装置の計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
(1)被検者にキャリアを照射し、その被検者に対するキャリアの透過情報又は反射情報の少なくとも一方を画像化する医用画像診断装置を備え、造影剤注入器に設定された所定量、所定時間で前記被検者に造影剤を注入し、その注入された造影剤でコントラスト強調された画像を前記医用画像診断装置によって画像化する医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置又は造影剤注入器の少なくとも一方は、前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により前記医用画像診断装置の計測シーケンスを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された医用画像診断装置の計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
これにより、上記(1)の医用画像診断システムは、記憶手段が前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を複数記憶し、前記生成手段が前記記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により前記医用画像診断装置の計測シーケンスを生成し、前記制御手段が前記生成手段によって生成された医用画像診断装置の計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御するので、術者は前記被検者の様子を見ながら前記造影剤注入器の設定を適宜調整でき、その調整が前記医用画像診断装置の計測シーケンスに反映されることになるため、被検者が計測シーケンスの間に動いても即時対応ができるので、開示技術のように再度計測シーケンスを繰り返す必要がないから、その繰り返し操作による被検者を拘束する時間の増加を防止することができる。
また、上記(1)の医用画像診断システムは、造影剤をできるだけ少ない使用量で計測シーケンスを実行したいというニーズに応えることができる。
また、上記(1)の医用画像診断システムは、計測シーケンスの全ての期間のタイミングに対して被検者の様子を見ながら適宜に設定できるので、被検者の血管に造影剤が流れる速度の個体差によって、適切な透視や撮影時間が設定できる。
また、上記(1)の医用画像診断システムは、計測シーケンスの全ての期間のタイミングに対して被検者の様子を見ながら適宜に設定できるので、被検者の血管に造影剤が流れる速度の個体差によって、適切な透視や撮影時間が設定できる。
(2) (1)に記載の医用画像診断システムにおいて、前記記憶手段は、前記被検者の計測部位に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、上記(2)の医用画像診断システムは、例えば、脳疾患部位、心筋梗塞部位で有用な造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、被検者に対してより適正な注入量や注入時間で造影剤を注入できる。
これにより、上記(2)の医用画像診断システムは、例えば、脳疾患部位、心筋梗塞部位で有用な造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、被検者に対してより適正な注入量や注入時間で造影剤を注入できる。
(3) (1)に記載の医用画像診断システムにおいて、前記記憶手段は、前記被検者の複数の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、上記(3)の医用画像診断システムは、前記記憶手段が一人の被検体で連続して複数の臓器の診断をするときに、各臓器に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの臓器に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいので、術者は逐次臓器毎に造影剤に関するパラメータを入力しなくてもよいので、術者にとって操作性を向上することができる。
これにより、上記(3)の医用画像診断システムは、前記記憶手段が一人の被検体で連続して複数の臓器の診断をするときに、各臓器に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの臓器に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいので、術者は逐次臓器毎に造影剤に関するパラメータを入力しなくてもよいので、術者にとって操作性を向上することができる。
(4) (1)に記載の医用画像診断システムにおいて、前記記憶手段は、複数の前記被検者の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、上記(4)の医用画像診断システムは、前記記憶手段が、例えば、複数の被検者に対し同一の臓器を検査する場合、各被検者に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの被検者に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいので、術者は逐次被検者毎に造影剤に関するパラメータを入力しなくてもよいので、術者にとって操作性を向上することができる。
これにより、上記(4)の医用画像診断システムは、前記記憶手段が、例えば、複数の被検者に対し同一の臓器を検査する場合、各被検者に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの被検者に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいので、術者は逐次被検者毎に造影剤に関するパラメータを入力しなくてもよいので、術者にとって操作性を向上することができる。
(5) (1)に記載の医用画像診断システムは、さらに、前記生成手段によって生成された医用画像診断装置の計測シーケンスを表示する表示手段を備え、前記制御手段は、前記表示手段に表示された計測シーケンスを参照し、その参照された計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御することを含むものである。
これにより、上記(5)の医用画像診断システムは、前記表示手段に表示された計測シーケンスを術者が目で見て行うことができるので、術者にとって安全、確実な操作ができる。
これにより、上記(5)の医用画像診断システムは、前記表示手段に表示された計測シーケンスを術者が目で見て行うことができるので、術者にとって安全、確実な操作ができる。
(6) (5)に記載の医用画像診断システムにおいて、前記表示手段により表示された計測シーケンスを調整する調整手段を備え、前記制御手段は、前記調整手段により調整された計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御することを含むものである。
これにより、上記(6)の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスを目で見て確認しながら、その計測シーケンスが被検者の計測に適合しないときに、造影剤注入器を調整操作すれば、その調整操作により医用画像診断装置の計測シーケンスが制御手段の制御によって連動するので、被検者に適合した計測シーケンスで撮影を行うことができる。
これにより、上記(6)の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスを目で見て確認しながら、その計測シーケンスが被検者の計測に適合しないときに、造影剤注入器を調整操作すれば、その調整操作により医用画像診断装置の計測シーケンスが制御手段の制御によって連動するので、被検者に適合した計測シーケンスで撮影を行うことができる。
(7) (5),(6)の1つに記載の医用画像診断システムにおいて、前記生成手段は、前記記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により注入時間―注入量を関係づけたグラフを生成し、前記表示手段は、前記生成手段によって生成された注入時間―注入量を関係づけたグラフ上に現在のシーケンスの状況を示すマーク又は数値の少なくとも一方を表示することを含むものである。
これにより、上記(7)の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスの現在のタイミングを示すマーク又は数値を目で見て確認することができる。
これにより、上記(7)の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスの現在のタイミングを示すマーク又は数値を目で見て確認することができる。
(8) (1)〜(7)の何れか1つに記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するX線画像診断装置の機能を有することを含むものである。
これにより、上記(8)の医用画像診断システムは、医用画像診断装置がX線画像診断装置である場合に(1)〜(7)で説明した作用・効果を奏することができる。X線画像診断装置では、X線を被検者に照射し、その被検者の透過X線をX線画像として検出し、略リアルタイムにX線画像が得られるので、造影剤注入器による造影剤の注入に連動してX線画像を得ることとすれば、被検者の個体差、体調を含む様々なコンディションに合せたX線画像を得ることが可能である。つまり、造影剤注入とX線計測のタイミングずれによる失敗をほとんどなくすことができる。よって、被検者へのX線被曝の低減、造影剤の過剰な注入を防ぐことができる。また、術者にとっても煩雑な計測シーケンスと造影剤注入の操作を繰り返し行わないようにできる。
(9) (1)〜(7)の何れか1つに記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、X線源とその対向配置されたX線検出器を回転板に搭載し、前記回転板を回転することにより前記X線源とX線検出器を被検者の周囲に回転し、前記回転板を回転しながら前記X線源により前記被検者にX線を照射し、前記X線検出器により前記被検者の透過X線を複数の回転方向から投影データとして検出し、それら検出された投影データを画像再構成して画像化するX線CT装置の機能を有することを含むものである。
これにより、上記(9)の医用画像診断システムは、医用画像診断装置がX線CT装置である場合に(1)〜(7)で説明した作用・効果を奏することができる。X線CT装置でも、略リアルタイムにX線CT画像が得られるので、造影剤注入器による造影剤の注入に連動してX線CT画像を得ることとすれば、被検者の個体差、体調を含む様々なコンディションに合せたX線CT画像を得ることが可能である。つまり、造影剤注入とX線CT計測のタイミングずれによる失敗をほとんどなくすことができる。よって、被検者へのX線被曝の低減、造影剤の過剰な注入を防ぐことができる。また、術者にとっても煩雑な計測シーケンスと造影剤注入の操作を繰り返し行わないようにできる。
(10) (1)〜(7)の何れか1つに記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、磁場発生手段によって発生された磁場を被検者に与えることによって前記被検者の断層像を画像化するMRI装置の機能を有することを含むものである。
これにより、上記(10)の医用画像診断システムは、医用画像診断装置がMRI装置である場合に(1)〜(7)で説明した作用・効果を奏することができる。MRI装置では、造影剤注入器による造影剤の注入に連動してX線画像を得ることとすれば、造影剤の過剰な注入を防ぐことができる。また、術者にとっても煩雑な計測シーケンスと造影剤注入の操作を繰り返し行わないようにできる。
これにより、上記(10)の医用画像診断システムは、医用画像診断装置がMRI装置である場合に(1)〜(7)で説明した作用・効果を奏することができる。MRI装置では、造影剤注入器による造影剤の注入に連動してX線画像を得ることとすれば、造影剤の過剰な注入を防ぐことができる。また、術者にとっても煩雑な計測シーケンスと造影剤注入の操作を繰り返し行わないようにできる。
(11) (1)〜(7)の何れか1項に記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、探触子により被検者に超音波を送信しその反射エコー信号を受信し、その受信された反射エコー信号を信号処理して超音波画像を画像化する超音波画像診断装置の機能を有することを含むものである。
これにより、上記(11)の医用画像診断システムは、医用画像診断装置が超音波画像診断装置である場合に(1)〜(7)で説明した作用・効果を奏することができる。超音波画像診断装置でも、略リアルタイムに超音波画像が得られるので、造影剤注入器による造影剤の注入に連動してX線画像を得ることとすれば、被検者の個体差、体調を含む様々なコンディションに合せたX線画像を得ることが可能である。つまり、造影剤注入と超音波画像計測のタイミングずれによる失敗をほとんどなくすことができる。よって、被検者へのX線被曝の低減、造影剤の過剰な注入を防ぐことができる。また、術者にとっても煩雑な計測シーケンスと造影剤注入の操作を繰り返し行わないようにできる。
(12)X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するX線画像診断装置において、造影剤注入器に設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間により前記画像化に関する計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
上記X線画像診断装置は、(8)で説明したX線画像診断システムにおいて、X線画像診断装置側に造影剤注入器とのインターフェースを有し、そのインターフェースでX線画像診断装置と造影剤注入器とが信号を送受して、X線画像診断装置が造影剤注入器の設定に基づき制御されるものである。
(13)所定量設定された注入量、注入時間により被検者に造影剤を注入する造影剤注入器において、前記所定量設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間に基づいて、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するための計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
上記造影剤注入器は、(8)で説明したX線画像診断システムにおいて、造影剤注入器側にX線画像診断装置とのインターフェースを有し、そのインターフェースで造影剤注入器とX線画像診断装置とが信号を送受して、X線画像診断装置が造影剤注入器の設定に基づき制御されるものである。
本発明の医用画像診断システムは、被検者を拘束する時間の増加を防ぐことができる医用画像診断システムを提供できる。
また、本発明の医用画像診断システムは、医用画像診断システムの医用画像診断装置が、X線画像診断装置又はX線CT装置である場合は、被検者への被曝X線の増加を防ぐことができる医用画像診断システムを提供できる。
また、本発明の医用画像診断システムは、医用画像診断システムの医用画像診断装置が、X線画像診断装置又はX線CT装置である場合は、被検者への被曝X線の増加を防ぐことができる医用画像診断システムを提供できる。
また、本発明の医用画像診断システムは、造影剤をできるだけ少ない使用量で計測シーケンスが行える医用画像診断システムを提供できる。
また、本発明の医用画像診断システムは、被検者の血管に造影剤が流れる速度の個体差に対応できる計測シーケンスが設定できる医用画像診断システムを提供できる。
また、本発明の医用画像診断システムは、被検者の血管に造影剤が流れる速度の個体差に対応できる計測シーケンスが設定できる医用画像診断システムを提供できる。
本発明の医用画像診断装置の各実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の医用画像診断システムの構成例を示す図である。
医用画像診断システムは、医用画像診断装置1と、医用画像診断装置1と電気的に接続される画像処理部2と、画像処理部2と電気的に接続される画像表示部3、画像処理操作器4と、造影剤注入器5と、造影剤注入器5と電気的に接続された注入器操作器6と、医用画像診断装置1、画像処理部2及び造影剤注入器5のぞれぞれと電気的に接続されるシーケンス表示部7とを有している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の医用画像診断システムの構成例を示す図である。
医用画像診断システムは、医用画像診断装置1と、医用画像診断装置1と電気的に接続される画像処理部2と、画像処理部2と電気的に接続される画像表示部3、画像処理操作器4と、造影剤注入器5と、造影剤注入器5と電気的に接続された注入器操作器6と、医用画像診断装置1、画像処理部2及び造影剤注入器5のぞれぞれと電気的に接続されるシーケンス表示部7とを有している。
医用画像診断装置1は、X線画像診断装置、X線CT装置、MRI装置、超音波画像診断装置の少なくとも一つの医用画像診断装置(モダリティ)である。
X線画像診断装置は、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するものである。
X線画像診断装置は、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するものである。
X線CT装置は、X線源とその対向配置されたX線検出器を回転板に搭載し、前記回転板を回転することにより前記X線源とX線検出器を被検者の周囲に回転し、前記回転板を回転しながら前記X線源により前記被検者にX線を照射し、前記X線検出器により前記被検者の透過X線を複数の回転方向から投影データとして検出し、それら検出された投影データを画像再構成して画像化するものである。
MRI装置は、磁場発生手段によって発生された磁場を被検者に与えることによって前記被検者の断層像を画像化するものである。
超音波画像診断装置は、探触子により被検者に超音波を送信しその反射エコー信号を受信し、その受信された反射エコー信号を信号処理して超音波画像を画像化するものである。
超音波画像診断装置は、探触子により被検者に超音波を送信しその反射エコー信号を受信し、その受信された反射エコー信号を信号処理して超音波画像を画像化するものである。
各モダリティは、被検者にX線、磁気、超音波などのキャリアを照射し、その被検者に対するキャリアの透過情報又は反射情報の少なくとも一方を画像化するものである。この各モダリティは次の共通の特性を有するものである。
(1)各モダリティは被検者の内部を画像化するものである。
(2)各モダリティによって得られた画像は造影剤によりその画像のコントラストを強調するものである。
そこで、各モダリティを代表して、図2に示すようなX線画像診断装置1’を一例として説明する。
(1)各モダリティは被検者の内部を画像化するものである。
(2)各モダリティによって得られた画像は造影剤によりその画像のコントラストを強調するものである。
そこで、各モダリティを代表して、図2に示すようなX線画像診断装置1’を一例として説明する。
画像処理部2は、X線画像診断装置1’からのX線画像を診断に供するように画像処理すると共に、医用画像診断システムの各構成要素を画像処理操作器4の設定に基づき制御するものである。
画像表示部3は、画像処理部2により画像処理された医用画像を表示するものである。この画像表示部3は、医用画像診断装置1が持つ画像表示用のモニタと共用してもよいものである。画像処理操作器4は、術者が画像処理部2にX線画像診断システム全体のパラメータを入力するものである。造影剤注入器5は、被検者に造影剤を注入するものである。注入器操作器6は、被検者に造影剤を注入する注入量や注入時間を設置するものである。シーケンス表示部7は医用画像診断装置に与える計測シーケンスを表示するものである。
次に、X線画像診断装置1’の画像処理部2の構成例について図2を用いて説明する。
X線画像診断装置1’は、X線発生器1aにより被検者にX線を照射し、X線発生器1aに対向配置されたX線検出器1bにより被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するものである。
X線画像診断装置1’は、X線発生器1aにより被検者にX線を照射し、X線発生器1aに対向配置されたX線検出器1bにより被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するものである。
画像処理装置2は、造影剤注入器5と電気的に接続される注入情報記憶部21と、注入情報記憶部21及びシーケンス表示7と電気的に接続されるシーケンス生成部22と、X線検出器1b及び画像表示部3と電気的に接続される演算部23と、シーケンス生成部22、演算部23、X線発生器1a及び画像処理操作器4と電気的に接続されるコントローラ24と、を有している。
注入情報記憶部21は、造影剤注入器5に設定された所定量、所定時間を複数記憶する。シーケンス生成部22は、注入情報記憶部21に記憶された複数の所定量、所定時間によりX線画像診断装置1’の計測シーケンスを生成する。演算部23は、X線画像診断装置1’からのX線画像を診断に供するように画像処理する。コントローラ24は、シーケンス生成部22によって生成されたX線画像診断装置1’の計測シーケンスに従ってX線画像診断装置1’を制御する。
次に、X線画像診断システムの動作について説明する。
(1)術者は造影剤注入器5の造影剤を被検者に注入できるように、被検者にカテーテルを挿入するなどの準備をする。
(2)術者は画像処理操作器4に所定の計測シーケンスを設定する。
撮影の設定例は図3(A)に示される。図3(A)には、造影剤注入時間31aと、X線撮影タイミング、すなわち撮影タイミング31bが示されている。撮影タイミング31bでは、間隔を狭く図示しているのは単位時間あたりの撮影数(撮影レート)が多いことを示し、間隔を広く図示しているのは上記狭い場合と比較して撮影レートが少ないことを示している。
(1)術者は造影剤注入器5の造影剤を被検者に注入できるように、被検者にカテーテルを挿入するなどの準備をする。
(2)術者は画像処理操作器4に所定の計測シーケンスを設定する。
撮影の設定例は図3(A)に示される。図3(A)には、造影剤注入時間31aと、X線撮影タイミング、すなわち撮影タイミング31bが示されている。撮影タイミング31bでは、間隔を狭く図示しているのは単位時間あたりの撮影数(撮影レート)が多いことを示し、間隔を広く図示しているのは上記狭い場合と比較して撮影レートが少ないことを示している。
このようなタイミングで撮影する理由は、造影剤が注入されている間はその造影剤が動脈を流れており、その動脈の血流速度は一般に高速であるので、撮影レートを多く設定している。また、造影剤は数秒で動脈から静脈へ達する。静脈の血流速度は動脈に比べて遅いので、造影剤が静脈を流れているときは撮影レートを少なく設定する。そして、造影剤が静脈を流れるときは、撮影レートを少なくして、X線被曝の低減を図っている。
(3)画像処理操作器4は前記設定された計測シーケンスを画像処理部2に伝達する。
(4)画像処理部2は伝達された計測シーケンスに基づきX線発生器1aよりX線を被検者に照射し、X線撮影が開始される。このとき、被検者に挿入されたカテーテルの先端部からは造影剤が被検者に注入される。
(5)X線検出器1bは、造影剤が注入された被検者の透過X線情報を画像化する。
(6)画像処理部2は、X線検出器1bにより検出された透過X線情報を診断に供する診断画像を作成し、その作成された診断画像を画像表示部3に表示するように制御する。
(7)術者は、(1)〜(6)の操作を繰り返し行って診断部位や治療部位を動的に観察する。
(4)画像処理部2は伝達された計測シーケンスに基づきX線発生器1aよりX線を被検者に照射し、X線撮影が開始される。このとき、被検者に挿入されたカテーテルの先端部からは造影剤が被検者に注入される。
(5)X線検出器1bは、造影剤が注入された被検者の透過X線情報を画像化する。
(6)画像処理部2は、X線検出器1bにより検出された透過X線情報を診断に供する診断画像を作成し、その作成された診断画像を画像表示部3に表示するように制御する。
(7)術者は、(1)〜(6)の操作を繰り返し行って診断部位や治療部位を動的に観察する。
一方、別の計測シーケンスの例は図3(B)に示される。図3(B)は造影剤の注入時間が図3(A)より短くて済む例である。造影剤の注入時間は、血流速度に関する個体差によって毎回異なることが多い。この個体差とは、例えば、カテーテル挿入部分の血管径や撮影対象の血管の大きさ、広がりなどである。術者が図3(B)の計測シーケンスをそのまま採用して、実際の撮影を行うと、造影剤が静脈を流れるときも撮影レートを多く行うことになる。この計測シーケンスにおける撮影は、診断必要な画像を得ることができるが、被検者のX線被曝低減は配慮されていない。
他方、さらに別の計測シーケンスの例は図3(C)に示される。図3(C)は造影剤の注入時間が図3(A)より長く必要である例である。術者が図3(C)の計測シーケンスをそのまま採用して、実際の撮影を行うと、動脈において適正な撮影レートが不足する事態が発生することになる。この計測シーケンスにおける撮影では、診断に必要な画像が得られない。
また、造影剤の流れは被検者に実際に注入してみなければ分からない場合が多い。そこで、術者が、造影剤の注入量、注入時間を含む注入条件を造影剤注入器5に予め設定した後、その設定条件に基づき被検体に造影剤を実際に流してみて、術者が造影剤の流れをモニタしながら予め設定されたX線画像診断装置の計測シーケンスを変更する。
しかし、実際の検査では、カテーテル挿入後に速やかに造影剤の注入条件を設定して実際の撮影を実施したいというニーズがある。これは、カテーテルが挿入されていること自体が、血流を妨げるあるいは、それによって血栓を作る可能性があるため、可能な限りカテーテルの挿入時間を短くしたいためである。
このときの造影剤の注入は、単位時間当たりの注入量(ml/s)、注入時間(s)を造影剤注入器5に設定する。
このときの造影剤の注入は、単位時間当たりの注入量(ml/s)、注入時間(s)を造影剤注入器5に設定する。
造影剤注入器5へ設定は、カテーテルの挿入位置、撮影領域の大きさ、被検者の血行の状態などによって刻々と変化する。
その変化の例は腹部大動脈から末節の動脈へカテーテルが挿入されているような場合が該当する。この場合は、造影剤が注入される部分の血管径も大きく造影される血液量も多いため、例えば6ml/秒で3秒の注入を行う。
その変化の例は腹部大動脈から末節の動脈へカテーテルが挿入されているような場合が該当する。この場合は、造影剤が注入される部分の血管径も大きく造影される血液量も多いため、例えば6ml/秒で3秒の注入を行う。
また、別の変化の例は、マイクロカテーテル等を患部まで進めた場合である。この場合は、造影剤が注入される部分の血管径が小さいので、検査、治療における安全確保のため、造影剤の注入速度を上記腹部大動脈の例より、遅くする必要が有る。このマイクロカテーテルの例の造影剤注入量は、2ml/秒で5秒とする方が望ましい。
このように、造影剤注入量が少ない場合は、X線画像診断装置のX線X線量を増加させて血管像の輝度を確保する必要が有る。術者が造影剤注入速度と時間を指定した後に、その都度、X線条件を設定すれば良いが、実際の検査では速やかに撮影を行う必要がありX線条件を変更できない場合が有る。
このように、造影剤注入量が少ない場合は、X線画像診断装置のX線X線量を増加させて血管像の輝度を確保する必要が有る。術者が造影剤注入速度と時間を指定した後に、その都度、X線条件を設定すれば良いが、実際の検査では速やかに撮影を行う必要がありX線条件を変更できない場合が有る。
これらの問題を解決するためには、造影剤の注入時間を設定後、画像処理部2が造影剤注入器5から注入条件を取得して、造影剤の注入条件に合わせて標準計測シーケンスを変更すればよい。造影剤の注入時間が短い場合は図3(D)に示したように、造影剤の注入時間が長い場合は図3(E)に示したように変更すればよい。また、造影剤の注入時間が同じ場合でも造影剤の注入速度が異なる場合は同様に計測シーケンスを変更することにより上記効果を得ることができる。造影剤の注入速度が少ない場合、たとえば1.5ml/秒以下の場合などはカテーテルがマイクロカテーテルの場合が多く、撮影対象血管は微細血管が考えられる。したがって造影剤の注入後も造影剤の流れは遅いため、その速度に合せて造影剤の注入時間の遅延時間を長くする必要があり、そのシーケンスを図3(E)に示す。造影剤の注入速度に応じた遅延時間の設定を図4(A)に表として示す。3.1ml/sを1秒として注入速度に応じて変更する例である。
更に、撮影する部位が予め判っている場合にはその撮影領域の血管の特徴を活かしたテーブルを事前に作成することも可能である。図4(B)に1例を示す。
図4(B)で示した表を腹部血管造影に用いるとし、頭部血管造影には造影剤の注入時間に対する遅延時間が増加するようなテーブルになっている。頭部血管造影では腹部血管に比べて微細血管が多く、腹部血管造影に比べて遅延時間を増やしている。
図4(B)で示した表を腹部血管造影に用いるとし、頭部血管造影には造影剤の注入時間に対する遅延時間が増加するようなテーブルになっている。頭部血管造影では腹部血管に比べて微細血管が多く、腹部血管造影に比べて遅延時間を増やしている。
以上説明したとおり、注入時間に図4(B)によって求まる造影剤の注入時間に対するディレイ時間を加えることにより最適な計測シーケンスを設定することができる。上記実施例では計測シーケンスは2通りの撮影速度であったが、3通り以上の撮影速度を設定してもなんら問題ない。
次に、最適なX線条件の設定について説明する。図4(C)に注入速度に応じてX線条件を設定する例を示している。1.6〜3.0ml/秒のような注入速度の場合は標準的な設定値であり、透視条件などから求まる撮影のX線条件を使用することができる。1.5ml/秒以下のような注入条件の場合には、血管内の造影剤濃度が標準条件に比べて低いことが予想され、診断に必要な画質を得るためにはX線条件をたとえば20%程度増加させる。逆に3.1ml/秒以上の注入が可能な場合は十分な血管像の表示階調が得られる為に、X線発生器1aの撮影条件を低減、例えば−20%に設定することが可能である。最適なX線条件の設定も、計測シーケンス設定と同様に撮影部位に応じて制御テーブルを変更することによる更に最適化が高速に実現できる。図4(D)に撮影部位ごとの設定条件テーブルを示す。ここでは、腹部血管造影の標準条件に対して±10%の補正を行い、頭部血管造影では+15%、−5%の補正を行う例を示している。頭部血管造影での補正率が異なるのは頭蓋骨によるX線吸収が大きいために注入速度が遅い場合は腹部血管造影以上に撮影線量を増やし、造影剤の注入速度が早い場合でも腹部血管造影ほど撮影線量を下げない設定となっている。
次に実際の計測シーケンス制御を行うフローチャートを図5に示す。透視にてカテーテルの設置が終了し撮影モードがスタートした後に、注入条件をセット(ステップ51)し、その条件によってディレイ時間Dがセットされて(ステップ52〜57)、引き続き撮影が開始される(ステップ58)。上記動作を示す表示パネルの例について図6を用いて示す。図6(A)は注入制御パネルと計測シーケンス表示を示す。
前回の注入条件が、2.0ml/秒、3.0秒 総注入量が6.0mlで有ったとすると、計測シーケンスは最初の連続計測のフレームレートが4フレーム/秒にて3.5秒、2番目の連続計測が2フレーム/秒にて10秒、3番目の連続計測が1フレーム/秒にて20秒とセットされている。今回の注入条件が図6(B)に示すように1.2ml/秒 3.0秒 総注入量が3.6mlで有ったとすると、計測シーケンスは最初の連続計測が4フレーム/秒にて5.0秒、2番目の連続計測が2フレーム/秒にて10秒、3番目の連続計測が1フレーム/秒にて20秒に自動的に変更されることを示している。
次に実際のX線条件制御を行うフローチャートを図7に示す。透視にてカテーテルの設置が終了し撮影モードがスタートした後に、注入条件をセットし(ステップ71)、その条件によってX線条件の補正値がセットされて、引き続き撮影が開始される。上記動作を示す表示パネルの例について図8を用いて示す。前回の注入条件が、図8(A)に示すように2.0ml/秒 3.0秒 総注入量が6.0mlであるとすると、撮影条件が85kV 400mA 60msにセットされる。今回の注入条件が図8(B)に示すように1.2ml/秒 3.0秒 総注入量が3.6mlで有ったとすると、撮影X線条件は+20%となり85kV 480mA 60msにセットされる。
この例ではX線管電流を400mAから480mAへ20%増加させたが、X線照射時間を60msから72msへ増加させてもよい。
以上説明したように、造影剤の注入速度と注入量に応じ最適な計測シーケンスと撮影のX線条件が設定され、カテーテルの留置から撮影へ速やかに移行することが可能となる。
この例ではX線管電流を400mAから480mAへ20%増加させたが、X線照射時間を60msから72msへ増加させてもよい。
以上説明したように、造影剤の注入速度と注入量に応じ最適な計測シーケンスと撮影のX線条件が設定され、カテーテルの留置から撮影へ速やかに移行することが可能となる。
本実施形態で説明したように、術者が手動で条件を変更することなく、造影剤注入器に造影剤注入速度、注入量に応じて変更されるため、速やかに撮影に移行できる。この撮影は必要以上にカテーテルを被検者の中に留置することなく撮影を行われるので、血栓や感染のリスクを低減できる。
また、最適なX線条件、撮影枚数にて撮影できるので被検者のX線被曝を最小限にすることが可能となる。
また、最適なX線条件、撮影枚数にて撮影できるので被検者のX線被曝を最小限にすることが可能となる。
また、計測シーケンスは、シーケンス表示部7に表示され、参照することができる。これにより、本実施形態の医用画像診断システムは、前記表示手段に表示された計測シーケンスを術者が目で見て行うことができるので、術者にとって安全、確実な操作ができる。
また、計測シーケンスは、造影剤注入器5に設定される造影剤の注入量、注入時間が反映された計測シーケンスをシーケンス表示部7に表示させることができる。
また、計測シーケンスは、造影剤注入器5に設定される造影剤の注入量、注入時間が反映された計測シーケンスをシーケンス表示部7に表示させることができる。
また、これにより、本実施形態の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスを目で見て確認しながら、その計測シーケンスが被検者の計測に適合しないときに、造影剤注入器を調整操作すれば、その調整操作により医用画像診断装置の計測シーケンスが制御手段の制御によって連動するので、被検者に適合した計測シーケンスで撮影を行うことができる。
また、前記シーケンス生成手段は、前記記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により注入時間―注入量を関係づけたグラフを生成し、前記表示手段は、前記生成手段によって生成された注入時間―注入量を関係づけたグラフ上に現在のシーケンスの状況を示すマーク又は数値の少なくとも一方を表示することを含むこともできる。
これにより、本実施形態の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスの現在のタイミングを示すマーク又は数値を目で見て確認することができる。
これにより、本実施形態の医用画像診断システムは、術者が医用画像診断装置の計測シーケンスの現在のタイミングを示すマーク又は数値を目で見て確認することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態の構成に加えて、注入情報記憶部21は、前記被検者の計測部位に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、例えば、脳疾患部位、心筋梗塞部位で有用な造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、被検者に対してより適正な注入量や注入時間で造影剤を注入できる。
本実施形態は、第1の実施形態の構成に加えて、注入情報記憶部21は、前記被検者の計測部位に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、例えば、脳疾患部位、心筋梗塞部位で有用な造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、被検者に対してより適正な注入量や注入時間で造影剤を注入できる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態又は第2の実施形態の構成に加えて、注入情報記憶部21は、前記被検者の複数の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、一人の被検体で連続して複数の臓器の診断をするときに、各臓器に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの臓器に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいので、一臓器毎に逐次設定する場合と比較して、術者の操作性を向上することができる。
本実施形態は、第1の実施形態又は第2の実施形態の構成に加えて、注入情報記憶部21は、前記被検者の複数の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、一人の被検体で連続して複数の臓器の診断をするときに、各臓器に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの臓器に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいので、一臓器毎に逐次設定する場合と比較して、術者の操作性を向上することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態の構成に加えて、複数の前記被検者の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、例えば、複数の被検者に対し同一の臓器を検査する場合、各被検者に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの被検者に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいから、一被検者毎に逐次設定する場合と比較して、術者の操作性を向上することができる。
本実施形態は、第1の実施形態、第2の実施形態又は第3の実施形態の構成に加えて、複数の前記被検者の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含むものである。
これにより、例えば、複数の被検者に対し同一の臓器を検査する場合、各被検者に対する造影剤の注入量や注入時間を記憶するので、術者はそれぞれの被検者に対応して記憶された造影剤の注入量や注入時間に従って操作すればよいから、一被検者毎に逐次設定する場合と比較して、術者の操作性を向上することができる。
(第5の実施形態)
本実施形態は、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するX線画像診断装置において、造影剤注入器に設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間により前記画像化に関する計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本実施形態は、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するX線画像診断装置において、造影剤注入器に設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間により前記画像化に関する計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
これは、第1の実施形態で説明した医用画像診断システムのうちのX線画像診断システムにおいて、X線画像診断装置側に造影剤注入器とのインターフェースを有し、そのインターフェースでX線画像診断装置と造影剤注入器とが信号を送受して、X線画像診断装置が造影剤注入器の設定に基づき制御されるものである。
(第6の実施形態)
本実施形態は、所定量設定された注入量、注入時間により被検者に造影剤を注入する造影剤注入器において、前記所定量設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間に基づいて、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するための計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本実施形態は、所定量設定された注入量、注入時間により被検者に造影剤を注入する造影剤注入器において、前記所定量設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間に基づいて、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するための計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
これは、第1の実施形態で説明した医用画像診断システムのうちのX線画像診断システムにおいて、造影剤注入器側にX線画像診断装置とのインターフェースを有し、そのインターフェースで造影剤注入器とX線画像診断装置とが信号を送受して、X線画像診断装置が造影剤注入器の設定に基づき制御されるものである。
以上説明した各実施形態は、その要旨を逸脱しないかぎり、あらゆる組み合わせ、変形例も本発明の実施に含まれるものである。
また、本特許出願の権利存続期間に、キャリアを照射する技術、キャリアを検出する技術に変遷があったとしても、キャリア照射、キャリア検出の機能があれば、本発明の実施に含まれるものである。
また、本特許出願の権利存続期間に、キャリアを照射する技術、キャリアを検出する技術に変遷があったとしても、キャリア照射、キャリア検出の機能があれば、本発明の実施に含まれるものである。
1…医用画像診断装置、1’…X線画像診断装置、2…画像処理部、5…造影剤注入器
Claims (13)
- 被検者にキャリアを照射し、その被検者に対するキャリアの透過情報又は反射情報の一方を画像化する医用画像診断装置を備え、造影剤注入器に設定された所定量、所定時間で前記被検者に造影剤を注入し、その注入された造影剤でコントラスト強調された画像を前記医用画像診断装置によって画像化する医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置又は造影剤注入器の少なくとも一方は、前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により前記医用画像診断装置の計測シーケンスを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された医用画像診断装置の計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする医用画像診断システム。
- 請求項1に記載の医用画像診断システムにおいて、前記記憶手段は、前記被検者の計測部位に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含む。
- 請求項1に記載の医用画像診断システムにおいて、前記記憶手段は、前記被検者の複数の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含む。
- 請求項1に記載の医用画像診断システムにおいて、前記記憶手段は、複数の前記被検者の計測部位を順序づけし、その順序づけされた順序に応じて前記造影剤注入器に設定された所定量、所定時間を記憶することを含む。
- 請求項1に記載の医用画像診断システムは、さらに、前記生成手段によって生成された医用画像診断装置の計測シーケンスを表示する表示手段を備え、前記制御手段は、前記表示手段に表示された計測シーケンスを参照し、その参照された計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御することを含む。
- 請求項5に記載の医用画像診断システムにおいて、前記表示手段により表示された計測シーケンスを調整する調整手段を備え、前記制御手段は、前記調整手段により調整された計測シーケンスに従って前記医用画像診断装置を制御することを含む。
- 請求項5、6の1項に記載の医用画像診断システムにおいて、前記生成手段は、前記記憶手段に記憶された複数の所定量、所定時間により注入時間―注入量を関係づけたグラフを生成し、前記表示手段は、前記生成手段によって生成された注入時間―注入量を関係づけたグラフ上に現在のシーケンスの状況を示すマーク又は数値の少なくとも一方を表示することを含む。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するX線画像診断装置の機能を有することを含む。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、X線源とその対向配置されたX線検出器を回転板に搭載し、前記回転板を回転することにより前記X線源とX線検出器を被検者の周囲に回転し、前記回転板を回転しながら前記X線源により前記被検者にX線を照射し、前記X線検出器により前記被検者の透過X線を複数の回転方向から投影データとして検出し、それら検出された投影データを画像再構成して画像化するX線CT装置の機能を有することを含む。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、磁場発生手段によって発生された磁場を被検者に与えることによって前記被検者の断層像を画像化するMRI装置の機能を有することを含む。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の医用画像診断システムにおいて、前記医用画像診断装置は、探触子により被検者に超音波を送信しその反射エコー信号を受信し、その受信された反射エコー信号を信号処理して超音波画像を画像化する超音波画像診断装置の機能を有することを含む。
- X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するX線画像診断装置において、造影剤注入器に設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間により前記画像化に関する計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
- 所定量設定された注入量、注入時間により被検者に造影剤を注入する造影剤注入器において、前記所定量設定された注入量、注入時間を複数記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された複数の注入量、注入時間に基づいて、X線源により被検者にX線を照射し、前記X線源に対向配置されたX線検出器により前記被検者の透過X線を検出し、その検出された被検者の透過X線を画像化するための計測シーケンスを生成する生成手段と、この生成手段によって生成されたX計測シーケンスに従って前記画像化を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする造影剤注入器。
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2004
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