JP5534113B1 - 金属板材の圧延装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業ロールチョックに加わる圧延方向力を正確に検出することができる圧延装置を提供する。
【解決手段】金属板材の圧延装置は、上下一対の作業ロール1、2と、上下一対の補強ロール3、4とを具備する。圧延装置は、各作業ロールを保持する一対の作業ロールチョック5、6と、作業ロールチョックを保持するハウジング10と、作業ロールチョック内に設けられ、圧延方向入側及び圧延方向出側それぞれにおいて作業ロールチョックからハウジングに作用する圧延方向の荷重を検出する荷重検出装置21〜24とを具備する。荷重検出装置は、圧延方向力により作業ロールチョックに生じる回転モーメントと、当該回転モーメントに対する反力による逆回転モーメントとが均衡するように、作業ロールの圧延方向力の力点を基準として、ハウジングに対向するように設けられる。
【選択図】図6

Description

本発明は、金属板材の圧延装置に関する。
金属板材の圧延工程においては、圧延板材のキャンバー、すなわち左右曲がりのない状態で圧延することが、圧延材の平面形状不良や寸法制度不良を回避するだけでなく、蛇行や尻絞りといった通板トラブルを回避するためにも重要である。
また、板材の圧延時に発生する反りも、圧延能率の低下、精整工程の増加など、製品の生産性に多大な影響を及ぼす。例えば、精整工程に関しては、レベラー、プレス等によるキャンバーや反りの矯正が必要となり、極端な場合、不良部を切断しなければならないこともある。また、さらに大きなキャンバーや反りが発生した場合、板の衝突によって、圧延設備が破損することもある。この場合、板自体が製品価値を失うばかりでなく、生産停止、圧延設備の修理など多大の損害をもたらす。
加えて、上記のようなキャンバーを高精度で制御するためには、零点調整と呼ばれる初期設定も重要である。零点調整とは、ロール回転状態で圧下装置を操作してキスロール締め込みを実施し、圧延荷重の測定値があらかじめ定められた零点調整荷重(定格荷重の15%〜85%であらかじめ設定)に一致した時点を圧下位置の零点とし、その圧下位置を圧下制御上の原点(基準)とするものである。このとき、左右の圧下位置の差、すなわち圧下レベリングの零点も同時に調整することが多い。圧下レベリングの零点調整に関しても、キスロール締め込み時に圧延荷重の測定値が、作業側及び駆動側のそれぞれで、あらかじめ定められた零点調整荷重に一致するように調整する。なおキスロール締め込みとは、圧延材の存在しない状態で、上下作業ロールを互いに接触させて、ロール間に負荷を与えることを意味している。
なお、本明細書では、表記を簡単にするために、圧延方向を正面とした場合に左右となる圧延機の作業側及び駆動側のことを左右と称することもある。
このようなキャンバーに起因する問題に対し、特許文献1では、キャンバーが極めて小さい金属板材を安定して製造することのできる、圧延方法及び圧延装置を提案している。具体的には、特許文献1に記載の圧延方法及び圧延装置では、荷重検出装置により作業ロールの作業側と駆動側のロールチョックに作用する圧延方向力を測定し、演算装置により該圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する。そして、この差異が零になるように、制御装置により圧延機のロール開度の左右非対称成分を制御している。
反りの問題に対して、特許文献2では、反りが極めて小さい金属板材を安定して製造することのできる、圧延方法及び圧延装置を提案している。具体的には、特許文献2に記載の圧延方法及び圧延装置では、上下両方の作業ロールのロールチョックの圧延方向入側と出側の双方に設けられた荷重検出装置により、上下両方の作業ロールチョックに作用する圧延方向力を測定する。そして、演算装置により、上側の圧延方向力と下側の圧延方向力との差異、すなわち圧延方向力の上下差を演算する。その後、この圧延方向力の上下差を小さくする方向に、圧延装置上下非対称成分を制御している。
零点調整の問題に対して、特許文献3では、キスロールによる零点調整でも圧延方向力が発生することを見出し、その圧延方向力はロールスラスト力に影響しないことを突き止めたことにより、より高精度の圧延機の初期圧下位置調整(圧下零点調整)を可能とする方法を提案している。
また、キャンバーのない金属板材を製造するために、特許文献4の圧延方法及び圧延装置では、作業ロールの作業側と駆動側のロールチョックに作用する圧延方向力を測定して、該圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算し、この差異を制御目標値となるように制御ゲインを用いて、該圧延機のロール開度の左右非対称成分を制御する一方で、該制御ゲインを圧延中に状況に合わせて切り替えている。
さらに、特許文献5では、キャンバー及び反りのない金属板材を製造できるとともに、高精度の零点調整を可能であり、強力なロールベンディング力を容易に付与できる圧延機及び圧延方法が提案されている。特許文献5の圧延機及び圧延方法では、作業ロールチョックを該圧延機ハウジングウィンドウ又はプロジェクトブロックとの接触面に圧延方向に押しつける。そして、荷重検出装置により作業ロールの作業側と駆動側のロールチョックに作用する圧延方向力を測定し、演算装置により該圧延方向力の作業側と駆動側との差異を演算する。制御装置は、この差異が制御目標値になるように圧延機のロール開度の左右非対称成分制御量を演算し、該ロール開度の左右非対称成分制御量の演算値に基づいて該ロール開度を制御している。
ここで、上記特許文献1〜5の圧延方法及び圧延装置のいずれにおいても、圧延方向力の測定が行われている。そこで、図1を参照して、特許文献1〜5における圧延方向力の測定について具体的に説明する。図1は、圧延装置を示す概略的に示す図である。
図1に示した圧延装置は、上作業ロールチョック5に支持された上作業ロール1と、上補強ロールチョック7に支持された上補強ロール3と、下作業ロールチョック6に支持された下作業ロール2と、下補強ロールチョック8に支持された下補強ロール4とを具備する。上補強ロール3は上作業ロール1の上方に上作業ロール1と接触するように配置される。同様に、下補強ロール4は、下作業ロール2の下方に下作業ロール2と接触するように配置される。また、図1に示した圧延装置は、上作業ロール1に圧延荷重を付加する圧下装置9を具備する。圧延装置によって圧延される金属板材Mは、上作業ロール1と下作業ロール2との間を圧延方向Fに進む。
なお、図1には、基本的に圧延装置の作業側の装置構成のみを図示しているが、駆動側にも同様の装置が存在する。
圧延装置の上作業ロール1に作用する圧延方向力は基本的に上作業ロールチョック5によって支持される。上作業ロールチョック5とハウジング又はプロジェクトブロックとの間には、上作業ロールチョック5の圧延方向出側において上作業ロールチョック出側荷重検出装置121が、圧延方向入側において上作業ロールチョック入側荷重検出装置122がそれぞれ設けられている。上作業ロールチョック出側荷重検出装置121は、上作業ロールチョック5の圧延方向出側において、ハウジング又はプロジェクトブロック等の部材と上作業ロールチョック5との間に作用する力を検出することができる。上作業ロールチョック入側荷重検出装置122は、上作業ロールチョック5の圧延方向入側において、プロジェクトブロック等の部材と上作業ロールチョック5との間に作用する力を検出することができる。これら荷重検出装置121、122は、通常は圧縮力を測定する構造とするのが装置構成を簡単にするため好ましい。
上作業ロールチョック出側荷重検出装置121及び上作業ロールチョック入側荷重検出装置122には上作業ロール圧延方向力演算装置141が接続される。上作業ロール圧延方向力演算装置141は、上作業ロールチョック出側荷重検出装置121によって検出された荷重と上作業ロールチョック入側荷重検出装置122によって検出された荷重との差異を演算し、この演算結果に基づいて上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力を演算する。
同様に、下作業ロール2についても、下作業ロールチョック6とハウジング又はプロジェクトブロックとの間には、下作業ロールチョック6の圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて下作業ロールチョック出側荷重検出装置123及び下作業ロールチョック入側荷重検出装置124が設けられる。下作業ロールチョック出側荷重検出装置123及び下作業ロールチョック入側荷重検出装置124には下作業ロール圧延方向力演算装置142が接続される。下作業ロール圧延方向力演算装置142は、これら荷重検出装置123、124の測定値に基づき、上作業ロール1と同様に下作業ロールチョック6に作用する圧延方向力を演算する。
国際公開WO2004/082860号明細書 特開2007−260775号公報 国際公開WO2011/129453号明細書 特開2006−82118号公報 特開2012−148339号公報
ここで、荷重検出装置は、上記特許文献1〜5の図面上の表記や圧延分野での技術常識を参酌すれば、通常ロードセルである。作業ロールチョックは稼働中に移動することや交換されることを考えると、ロードセルは、圧延方向において作業ロールチョックに対向する部材、例えばプロジェクトブロックやハウジングに取り付けられるのが一般的である。
図2は、図1に示した圧延装置の作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図であり、荷重検出装置をプロジェクトブロックに取り付けた例を示している。図2に示した例では、ハウジング10に出側プロジェクトブロック11及び入側プロジェクトブロック12が設けられている。出側プロジェクトブロック11及び入側プロジェクトブロック12は、ハウジング10から圧延装置の内側に突出するように構成される。
図2に示した例では、上作業ロールチョック出側荷重検出装置121及び下作業ロールチョック出側荷重検出装置123は、出側プロジェクトブロック11に設けられている。一方、上作業ロールチョック入側荷重検出装置122及び下作業ロールチョック入側荷重検出装置124は、入側プロジェクトブロック12に設けられている。なお、通常、荷重検出装置の表面には保護のためのカバーや、装置内部への水分等の侵入を防ぐための防水処理が施されているが、ここではそれらは図示していない。
図2は、キスロール締め込み状態の一例を示している。図2に示すように、各荷重検出装置121、122、123、124は、ロールの開閉方向、すなわち、圧下方向(高さ方向ともいう)の寸法が小さいため、作業ロールチョック5、6の側面との接触長が短い。
ここで、図2に示した例では、各荷重検出装置121、122、123、124の圧下方向の位置(高さ)が、各作業ロールチョック5、6が保持する作業ロール1、2のロール軸心A1、A2の圧下方向の位置(高さ)と同一となっている。このような場合、各作業ロールチョック5、6に加わる圧延方向力は荷重検出装置121、122、123、124によって適切に検出される。
ところが、例えば、図3に示したように、上作業ロール1が圧下方向上方に移動して作業ロール1、2間の開度が大きくなると、作業ロール1のロール軸心A1の圧下方向の位置が、上作業ロールチョック出側荷重検出装置121及び上作業ロールチョック入側荷重検出装置122の圧下方向の位置よりも高くなる。このため、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に圧延方向力が加わると、上作業ロールチョック5にモーメントが働き、これにより上作業ロールチョック5が図3に矢印で示す方向に回動する。この結果、上作業ロールチョック5は傾斜し、その側面の一部がプロジェクトブロック11、12等に接触することになる。
このように、上作業ロールチョック5の側面の一部がプロジェクトブロック11、12等に接触すると、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に加わった圧延方向力の一部は、上作業ロールチョック5とプロジェクトブロック11、12との接触部に加わることになる。このため、荷重検出装置121、122によっては正確に圧延方向力を検出することができなくなってしまう。
また、例えば、作業ロール1、2や補強ロール3、4が摩耗してロール径が小さくなると、図4に示したように、上作業ロールチョック5及び下作業ロールチョック6は圧下方向下方に移動する。上作業ロールチョック5及び下作業ロールチョック6が下方に移動すると、作業ロール1、2の軸心A1、A2の圧下方向の位置が、それぞれ作業ロールチョック出側荷重検出装置121、123及び作業ロールチョック入側荷重検出装置122、124の圧下方向の位置よりも低くなる。この場合にも図3に示した場合と同様に、作業ロールチョック5、6は傾斜し、その側面の一部がプロジェクトブロック11、12に接触することになる。この結果、荷重検出装置121、122、123、124によっては正確に圧延方向力を検出することができなくなってしまう。
また、図5は、図2の線VI−VIに沿って見た、作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す断面平面図である。図5からわかるように、各荷重検出装置121、122の寸法は、ロール軸方向における幅が小さい。このため、荷重検出装置121、122は、ロール軸方向においても、作業ロールチョック5、6の側面の一部にのみ接触する。
すなわち、例えば、図5に示したように、下作業ロール2がロールシフトによりロール軸方向にシフト量Dだけ移動すると、上作業ロールチョック5のラジアル方向の力を受ける軸受(以下、「ラジアル軸受」とも称する。)5aの中心が、荷重検出装置121及び122の位置に対してロール軸方向にずれることになる。なお、図5において、線Cは上作業ロールチョック5のラジアル軸受5aの中心を示している。このため、上作業ロールチョック5にはモーメントが働き、これにより上作業ロールチョック5が図5に矢印で示す方向に回動する。この結果、上作業ロールチョック5は傾斜し、その側面の一部がプロジェクトブロック11、12に接触することになる。
このように、上作業ロールチョック5の側面の一部がプロジェクトブロック11、12等に接触すると、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に加わった圧延方向力の一部は、上作業ロールチョック5とプロジェクトブロック11、12との接触部に加わることになる。このため、荷重検出装置121、122によっては正確に圧延方向力を検出することができなくなってしまう。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、作業ロールチョックに加わる圧延方向力を正確に検出することができる圧延装置を提供することにある。
本発明者らは、作業ロールチョックに加わる圧延方向力の検出に関して、様々な構成の圧延装置について検討を行った。
その結果、荷重検出装置、すなわちロードセルを、ハウジングではなく、作業ロールチョックに設けた場合には、作業ロールチョックが傾斜しにくいことを見出した。なお、本発明における荷重検出装置とは、主にロードセルを示し、ひずみゲージ式、磁歪式、静電容量型、ジャイロ式、油圧式、圧電式等のものであっても良い。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)少なくとも上下一対の作業ロールと、上下一対の補強ロールと、を具備する、金属板材の圧延装置において、
前記各作業ロールを保持する一対の作業ロールチョックと、
前記作業ロールチョックを保持するハウジング又はプロジェクトブロックと、
前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向するように前記作業ロールチョック内に設けられ、圧延方向入側及び圧延方向出側の少なくともいずれか一方において前記作業ロールチョックに作用する圧延方向の荷重を検出する荷重検出装置と、
を備え、
前記各作業ロールチョックには、圧延方向力により前記作業ロールチョックに生じる回転モーメントと当該回転モーメントに対する反力による逆回転モーメントとが均衡するように、少なくとも1つの前記荷重検出装置が、当該荷重検出装置により規定される範囲内に前記作業ロールの圧延方向力の力点を含むようにそれぞれ配置される、圧延装置。
(2)前記荷重検出装置は、前記作業ロールの圧延方向力の力点である前記作業ロールの軸心が、圧下方向において同一の高さ又は前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記荷重検出装置とが接触する範囲内に位置するように配置される、前記(1)に記載の圧延装置。
(3)前記荷重検出装置は、前記作業ロールの圧下方向において、常に少なくとも2つの前記荷重検出装置が、前記作業ロールの圧延方向力の力点である前記作業ロールの軸心を挟み、かつ、前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向するように配置される、前記(1)に記載の圧延装置。
(4)前記作業ロールの圧下方向にずれて並んで配置された複数の前記荷重検出装置のうちの少なくとも1つは、前記作業ロールチョックが保持する前記作業ロールの軸心の高さよりも高い位置に配置され、
前記作業ロールの圧下方向にずれて並んで配置された前記複数の荷重検出装置のうちの少なくとも1つは、前記作業ロールチョックが保持する前記作業ロールの軸心の高さよりも低い位置に配置される、前記(3)に記載の圧延装置。
(5)圧延方向入側又は圧延方向出側に設けられた複数の前記荷重検出装置によって検出された荷重を合計して圧延方向力を算出する荷重演算装置をさらに具備する、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の圧延装置。
(6)数の前記荷重検出装置のうち、少なくとも1つの前記荷重検出装置を残し、他の前記荷重検出装置の代わりに突出部が設けられ、
前記荷重検出装置および前記突出部は、前記作業ロールチョックの前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向する側面から突出するように圧下方向にずれて配置される、前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の圧延装置。
(7)前記圧延方向入側に配置された荷重検出装置と、前記圧延方向出側に配置された荷重検出装置とは、前記作業ロールの圧下方向において同一の高さに配置され、
前記各荷重検出装置に対応して前記圧延方向入側に配置された突出部と前記圧延方向出側に配置された突出部とは、前記作業ロールの圧下方向において同一の高さに配置される、前記(6)に記載の圧延装置。
(8)前記荷重検出装置によって検出された荷重と、前記作業ロールチョックが保持する前記作業ロールの軸心と前記荷重検出装置との間の圧下方向の間隔と、前記作業ロールの軸心と前記突出部との間の圧下方向の間隔とに基づいて圧延方向力を算出する荷重演算装置をさらに具備する、前記(6)又は(7)に記載の圧延装置。
(9)前記荷重検出装置は、前記作業ロールの圧延方向力の力点である前記作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受のロール軸方向中心が、ロール軸方向において同一の位置又は前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記荷重検出装置とが接触する範囲内に位置するように配置される、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の圧延装置。
(10)前記荷重検出装置は、前記作業ロールのロール軸方向において、常に少なくとも2つの前記荷重検出装置が、前記作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受のロール軸方向中心を挟み、かつ、前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向するように配置される、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の圧延装置。
(11)数の前記荷重検出装置のうち、少なくとも1つの前記荷重検出装置を残し、他の前記荷重検出装置の代わりに突出部が設けられ、
前記荷重検出装置および前記突出部は、前記作業ロールチョックの前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向する側面から突出するようにロール軸方向にずれて配置される、前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の圧延装置。
(12)前記圧延方向入側に配置された荷重検出装置と、前記圧延方向出側に配置された荷重検出装置とは、ロール軸方向において同一の位置に配置され、
前記各荷重検出装置に対応して前記圧延方向入側に配置された突出部と前記圧延方向出側に配置された突出部とは、ロール軸方向において同一の位置に配置される、前記(11)に記載の圧延装置。
(13)前記荷重検出装置によって検出された荷重と、前記作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受のロール軸方向中心と前記荷重検出装置との間のロール軸方向の間隔と、前記ラジアル軸受のロール軸方向中心と前記突出部との間の圧下方向の間隔とに基づいて圧延方向力を算出する荷重演算装置をさらに具備する、前記(11)又は(12)に記載の圧延装置。
(14)前記荷重検出装置は、前記作業ロールチョック内に少なくとも3つ設けられ、これらの前記荷重検出装置を結んで規定される領域内に前記作業ロールの圧延方向力の力点が位置するように、前記作業ロールの圧下方向及びロール軸方向のうち少なくともいずれか一方の方向にずれて配置される、前記(1)に記載の圧延装置。
(15)前記荷重検出装置は荷重演算装置へ検出信号を無線で伝送する、前記(1)〜(14)のいずれか1項に記載の圧延装置。
(16)前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記荷重検出装置との間には、前記荷重検出装置を覆うカバーが設けられ、
前記カバーは、前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記カバーとが対向する範囲内に圧延方向力の力点が位置するように設けられる、前記(1)〜(15)のいずれか1項に記載の圧延装置。
本発明によれば、作業ロールチョックに加わる圧延方向力を正確に検出することができる圧延装置が提供される。
図1は、従来の荷重検出装置を備えた圧延装置を概略的に示す図である。 図2は、従来の荷重検出装置を備えた作業ロールチョック及びその周囲を概略的に示す側面図である。 図3は、従来の圧延荷重検出装置による圧延方向力の測定における課題を説明するための側面図であって、圧下方向において上作業ロールのロール軸心と圧延荷重検出装置との位置がずれて上作業ロールチョックが傾斜した状態を示す。 図4は、従来の圧延荷重検出装置による圧延方向力の測定における課題を説明するための側面図であって、圧下方向において上作業ロール及び下作業ロールの各ロール軸心と圧延荷重検出装置との位置がずれて上作業ロールチョック及び下作業ロールチョックが傾斜した状態を示す。 図5は、従来の圧延荷重検出装置による圧延方向力の測定における課題を説明するための断面平面図であって、ロール軸方向においてラジアル軸受の中心と圧延荷重検出装置との位置がずれて作業ロールチョックが傾斜した状態を示す。 図6は、本発明の第1の実施形態の圧延装置を概略的に示す図である。 図7は、同実施形態に係る圧延装置本体を概略的に示す側面図である。 図8は、図6及び図7に示した圧延装置の上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図である。 図9は、同実施形態に係る圧延装置による圧延方向力の測定における作用・効果を説明するための側面図である。 図10は、本発明の第2の実施形態の圧延装置を概略的に示す図である。 図11は、図10に示した圧延装置の上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図である。 図12は、同実施形態に係る圧延装置による圧延方向力の測定における作用・効果を説明するための側面図である。 図13は、本発明の第3の実施形態の圧延装置の上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図である。 図14は、本発明の第4の実施形態の圧延装置の上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す、図5と同様な平面図である。 図15は、本発明の第5の実施形態の圧延装置の上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す、図14と同様な平面図である。 図16は、本発明の第6の実施形態の圧延装置の上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す、図14と同様な平面図である。 図17は、本発明の実施形態に係る圧延装置の第1変更例を示す側面図である。 図18は、図17に示す第1変更例に係る圧延装置の他の構成例を示した図であって、上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図である。 図19は、本発明の実施形態に係る圧延装置の第4変更例であって、複数の荷重検出装置にカバーを設けた構成を示す、上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図である。 図20は、本発明の実施形態に係る圧延装置の第4変更例であって、1つの荷重検出装置にそれぞれカバーを設けた構成を示す、上作業ロールチョック及びその周辺を拡大して示す側面図である。 図21は、本発明の実施形態に係る圧延装置において3つの荷重検出装置を設けた場合の一配置例を示す正面図である。 図22は、本発明の実施形態に係る圧延装置において4つの荷重検出装置を設けた場合の一配置例を示す正面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図1〜図5を参照した上記説明及び以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
以下に説明する本実施形態に係る圧延装置は、作業ロールチョックに作用する圧延方向の荷重を検出する荷重検出装置を作業ロールチョック内に備えている。このとき、荷重検出装置は、圧延方向力により前記作業ロールチョックに生じる回転モーメントと、当該回転モーメントに対する反力による逆回転モーメントとが均衡するように、作業ロールの圧延方向力の力点を基準として、ハウジング又はプロジェクトブロックと対向するように配置される。ここで、作業ロールの圧延方向力の力点とは、作業ロールの圧下方向においては作業ロールの軸心であり、ロール軸方向においては作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受の中心である。
本実施形態に係る圧延装置は、この圧延方向力の力点を1または複数の荷重検出装置にて規定される範囲内に含むように各荷重検出装置を配置することで、作業ロールチョックの傾斜を防止する。例えば、圧延方向力の力点が、圧下方向またはロール軸方向についてハウジング又はプロジェクトブロックと荷重検出装置とが対向する範囲内に位置するように荷重検出装置を配置する。あるいは、常に少なくとも2つの荷重検出装置が、作業ロールの圧延方向力の力点を挟むように荷重検出装置を配置する。これにより、荷重検出装置により圧延方向力を精度よく検出することが可能となる。
<1.第1の実施形態>
図6は、本発明の第1の実施形態における圧延装置を概略的に示す図である。図7は圧延装置本体を概略的に示す側面図である。図1に示した圧延装置と同様に、図6、図7に示した圧延装置は、上作業ロールチョック5に支持された上作業ロール1と、上補強ロールチョック7に支持された上補強ロール3と、下作業ロールチョック6に支持された下作業ロール2と、下補強ロールチョック8に支持された下補強ロール4とを具備する。また、図6、図7に示した圧延装置は、上下の作業ロール開度を制御する圧下装置9と、上下の作業ロールを駆動する上駆動用電動機35及び下駆動用電動機36とを具備する。圧延装置によって圧延される金属板材Mは、圧延方向Fに進む。なお、図6、図7には、基本的に作業側の装置構成のみを図示しているが、駆動側にも同様の装置が存在する。
図7に示したように、本実施形態では、ハウジング10に出側プロジェクトブロック11及び入側プロジェクトブロック12が設けられている。出側プロジェクトブロック11及び入側プロジェクトブロック12は、ハウジング10から圧延装置の内側に突出するように構成される。
また、図1〜図5に示した圧延装置と同様に、図6及び図7に示した圧延装置も、金属板材の圧延時に各作業ロールチョック5、6からハウジング10、または、プロジェクトブロック11、12に作用する荷重を検出する荷重検出装置を具備する。
図6及び図7に示したように、本実施形態の圧延装置では、作業側に4つの荷重検出装置21、22、23、24が設けられる。なお、駆動側にも同様の数の検出装置が設けられている。
上作業ロールチョック出側荷重検出装置21は、圧延方向出側のハウジング10と対向するように圧延方向出側において上作業ロールチョック5内に設けられている。上作業ロールチョック出側荷重検出装置21は、出側のハウジング10と上作業ロールチョック5との間に作用する力、すなわち上作業ロールチョック5に対して出側向き圧延方向に作用する圧延方向力を検出する。上作業ロールチョック入側荷重検出装置22は、圧延方向入側のハウジング10と対向するように圧延方向入側において上作業ロールチョック5内に設けられている。上作業ロールチョック入側荷重検出装置22は、入側のハウジング10と上作業ロールチョック5との間に作用する力、すなわち上作業ロールチョック5に対して入側向き圧延方向に作用する圧延方向力を検出する。
同様に、下作業ロールチョック出側荷重検出装置23は、圧延方向出側のハウジング10の出側プロジェクトブロック11と対向するように、圧延方向出側において下作業ロールチョック6内に設けられている。下作業ロールチョック出側荷重検出装置23は、出側プロジェクトブロック11と下作業ロールチョック6との間に作用する力、すなわち下作業ロールチョック6に対して出側向き圧延方向に作用する圧延方向力を検出する。下作業ロールチョック入側荷重検出装置24は、圧延方向入側のハウジング10の入側プロジェクトブロック12と対向するように、圧延方向入側において下作業ロールチョック6内に設けられている。下作業ロールチョック入側荷重検出装置24は、入側プロジェクトブロック12と下作業ロールチョック6との間に作用する力、すなわち下作業ロールチョック6に対して入側向き圧延方向に作用する圧延方向力を検出する。
図8は、図6及び図7に示した圧延装置の上作業ロールチョック5及びその周辺を拡大して示す概略側面図である。図8からわかるように、上作業ロールチョック5用の荷重検出装置21、22は、その圧下方向の位置(高さ)が、上作業ロールチョック5が保持する上作業ロール1のロール軸心A1の圧下方向の位置(高さ)と同一となるように配置される。また、下作業ロールチョック6用の荷重検出装置23、24は、その圧下方向の位置(高さ)が、下作業ロールチョック6が保持する下作業ロール2のロール軸心A2の圧下方向の位置(高さ)と同一となるように配置される。
このように配置された荷重検出装置21、22、23、24によって、各作業ロールチョック5、6に加わる圧延方向力を直接的に検出することができる。すなわち、上作業ロールチョック5用の荷重検出装置21及び22によっては、それぞれ上作業ロールチョック5に加わる出側向きの圧延方向力及び入側向きの圧延方向力が検出される。また、下作業ロールチョック6用の荷重検出装置23及び24によっては、それぞれ下作業ロールチョック6に加わる出側向きの圧延方向力及び入側向きの圧延方向力が検出される。
次に、このように構成された圧延装置の作用・効果について説明する。
上作業ロールチョック5を例にとって考えると、上述したように、上作業ロールチョック5用の荷重検出装置21、22は、圧下方向における上作業ロール1のロール軸心A1の高さと同一の高さに配置される。したがって、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に荷重が伝わる高さと、上作業ロールチョック5からハウジング10に荷重が伝わる高さとは同一となる。
このため、上作業ロールチョック5にはモーメントが発生せず、よって、上作業ロールチョック5の回動、傾斜が防止される。その結果、上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力は、荷重検出装置21、22によって正確に検出することができる。
また、例えば、図9に示したように上作業ロール1が上昇して、作業ロール1、2間の開度が大きくなる場合もある。或いは作業ロール1、2や補強ロール3、4が摩耗してロール径が小さくなる場合もある。このような場合であっても、圧下方向における上作業ロールチョック5用の荷重検出装置21、22と上作業ロール1のロール軸心A1との相対位置は変化しないので、上作業ロールチョック5用の荷重検出装置21、22の高さは、上作業ロール1のロール軸心A1の高さと同一のままである。したがって、このような場合であっても、上作業ロールチョック5にはモーメントが発生しない。その結果、荷重検出装置21、22によって上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力を正確に検出することができる。
なお、本実施形態では、作業ロールの圧下方向において、荷重検出装置とロール軸心とは同一高さとしたが、厳密に同一高さでなくてもよい。このとき、荷重検出装置とハウジングまたはプロジェクトブロックとが接触する範囲内に圧延方向力の力点が位置するのがよい。また、本実施形態では、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて一つの荷重検出装置のみが設けられている。しかしながら、荷重検出装置は、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいてロール軸方向にずれて並ぶように複数配置されてもよい。
<2.第2の実施形態>
次に、図10〜図12を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態における圧延装置の構成は、基本的に第1の実施形態における圧延装置と同様である。しかしながら、第1の実施形態における圧延装置では或る1つの高さのみにおいて各作業ロールチョックに荷重検出装置が設けられているのに対して、本実施形態における圧延装置では圧下方向に複数の荷重検出装置が設けられる。
図10、図11に示したように、本実施形態の圧延装置では、作業側に8つの荷重検出装置が設けられる。なお、駆動側にも同様の数の検出装置が設けられている。第一上作業ロールチョック出側の第一荷重検出装置21a及び第二荷重検出装置21bは、圧延方向出側のハウジング10と対向するように圧延方向出側において上作業ロールチョック5内に設けられている。これらの荷重検出装置21a、21bは、出側のハウジング10と上作業ロールチョック5との間に作用する力を検出する。特に、荷重検出装置21aと荷重検出装置21bとは、圧下方向に上下に並んで配置される。このとき、荷重検出装置21a及び21bは、上作業ロール1の圧下方向において上作業ロール1の圧延方向力の力点であるロール軸心A1を挟んで配置される。
例えば、図11に示すように、本実施形態では、荷重検出装置21aは上作業ロール1のロール軸心A1よりも圧下方向上方(高い位置)に配置され、荷重検出装置21bは上作業ロール1のロール軸心A1よりも圧下方向下方(低い位置)に配置される。
このように構成された荷重検出装置21a、21bは、図10に示したように、上作業ロールチョック出側の荷重演算装置31に接続される。荷重演算装置31は、荷重検出装置21aによって検出された荷重と荷重検出装置21bによって検出された荷重とを加算する。両検出荷重を合計した値は、上作業ロールチョック5から出側のハウジング10に加わる圧延方向力、すなわち上作業ロールチョック5の出側向きの圧延方向力に相当する。
同様に、上作業ロールチョック入側の第一荷重検出装置22a及び第二荷重検出装置22bは、圧延方向入側のハウジング10と対向するように圧延方向入側において上作業ロールチョック5内に設けられている。これらの荷重検出装置22a、22bは、入側のハウジング10と上作業ロールチョック5との間に作用する力を検出する。特に、荷重検出装置22a、22bは、上述した荷重検出装置21a、21bと同様に、圧下方向に上下に並んで配置される。
このように構成された荷重検出装置22a、22bは、図10に示したように、上作業ロールチョック入側の荷重演算装置32に接続される。荷重演算装置32は、これら荷重検出装置22a、22bによって検出された荷重を合計することにより、上作業ロールチョック5から入側のハウジング10に加わる圧延方向力、すなわち上作業ロールチョック5の入側向きの圧延方向力を算出する。
同様に、下作業ロールチョック出側の第一荷重検出装置23a及び第二荷重検出装置23bは、圧延方向出側のハウジング10と対向するように圧延方向出側において下作業ロールチョック6内に設けられている。これらの荷重検出装置23a、23bは、出側プロジェクトブロック11と下作業ロールチョック6との間に作用する力を検出する。特に、荷重検出装置23a、23bは、上述した荷重検出装置21a、21bと同様に、圧下方向に上下に並んで配置される。
荷重検出装置23a、23bは、図10に示したように、下作業ロールチョック出側の荷重演算装置33に接続される。荷重演算装置33は、これら荷重検出装置23a、23bによって検出された荷重を合計することにより、下作業ロールチョック6から出側プロジェクトブロック11に加わる圧延方向力、すなわち下作業ロールチョック6の出側向きの圧延方向力を算出する。
同様に、下作業ロールチョック入側の第一荷重検出装置24a及び第二荷重検出装置24bは、圧延方向入側のハウジング10と対向するように圧延方向入側において下作業ロールチョック6内に設けられている。これらの荷重検出装置24a、24bは、入側プロジェクトブロック12と下作業ロールチョック6との間に作用する力を検出する。特に、荷重検出装置24a、24bは、上述した荷重検出装置21a、21bと同様に、圧下方向に上下に並んで配置される。
荷重検出装置24a、24bは、図10に示したように、下作業ロールチョック入側の荷重演算装置34に接続される。荷重演算装置34は、これら荷重検出装置24a、24bによって検出された荷重を合計することにより、下作業ロールチョック6から入側プロジェクトブロック12に加わる圧延方向力、すなわち下作業ロールチョック6の入側向きの圧延方向力を算出する。
次に、このように構成された第2の実施形態に係る圧延装置の作用・効果について説明する。
上作業ロールチョック5を例にとって考えると、上述したように、2つの荷重検出装置21a及び21bの両方が圧延方向出側において上作業ロールチョック5内に配置されている。このため、上作業ロールチョック5の出側側面は圧下方向において複数点で、特に上作業ロール1のロール軸心A1の上下両側で支持されていることになる。同様に、2つの荷重検出装置22a及び22bの両方が圧延方向入側において上作業ロールチョック5内に配置されている。このため、上作業ロールチョック5の入側側面は圧下方向において複数点で、特に上作業ロール1のロール軸心A1の上下両側で支持されていることになる。
このため、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に圧延方向力が加わったとしても、上作業ロールチョック5が回動、傾斜してしまうことはない。その結果、荷重検出装置21a、21b、22a、22bは、上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力を正確に検出することができる。
また、例えば、図12に示したように上作業ロール1が上昇して、作業ロール1、2間の開度が大きくなったり、或いは作業ロール1、2や補強ロール3、4が摩耗してロール径が小さくなったりした場合であっても、荷重検出装置21a、21b、22a、22bと上作業ロール1のロール軸心A1との相対位置関係は変化しない。したがって、このような場合であっても、上作業ロールチョック5にはモーメントが発生しない。その結果、荷重検出装置21a、21b、22a、22bは、上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力を正確に検出することができる。
なお、本実施形態の圧延装置では、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて、圧下方向に2つの荷重検出装置が上下に設けられている。しかしながら、必ずしも2つの荷重検出装置である必要はなく、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれには、圧下方向にずれて配置された3つ以上の複数の荷重検出装置が設けられていてもよい。この場合、常にこれら複数の荷重検出装置のうち少なくとも1つが各作業ロールのロール軸心よりも圧下方向上方に配置され、また、これら複数の荷重検出装置のうち少なくとも一つが各作業ロールのロール軸心よりも圧下方向下方に配置されるのが好ましい。
<3.第3の実施形態>
次に、図13を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態における圧延装置の構成は、基本的に第2の実施形態における圧延装置と同様である。しかしながら、第2の実施形態における圧延装置では、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて2つの荷重検出装置が設けられているのに対して、本実施形態では、1つの荷重検出装置と1つのダミーブロック(突出部)が設けられている。
図13に示したように、本実施形態の圧延装置では、4つの荷重検出装置と、4つのダミーブロックとが設けられる。上作業ロールチョック5の圧延方向出側には、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21及び上作業ロールチョック出側のダミーブロック51が設けられる。このとき、荷重検出装置21及びダミーブロック51のうちの一方が上作業ロール1のロール軸心A1よりも圧下方向上方に配置され、他方がロール軸心A1よりも圧下方向下方に配置される。図13では、上作業ロール1のロール軸心A1よりも圧下方向上方にダミーブロック51が配置され、ロール軸心A1よりも圧下方向下方に荷重検出装置21が配置されている。すなわち、荷重検出装置21とダミーブロック51とは圧下方向において上下にずれて配置されている。
また、図13からわかるように、荷重検出装置21は、上作業ロールチョック5の出側側面から僅かに突出しており、ダミーブロック51も荷重検出装置21と同じだけ上作業ロールチョック5の出側側面から僅かに突出している。
同様に、上作業ロールチョック5の圧延方向入側には、上作業ロールチョック入側荷重検出装置22及び上作業ロールチョック入側のダミーブロック52が設けられる。また、下作業ロールチョック6の圧延方向出側には、下作業ロールチョック出側荷重検出装置23及び下作業ロールチョック出側のダミーブロック53が設けられる。下作業ロールチョック6の圧延方向入側には、下作業ロールチョック入側荷重検出装置24及び下作業ロールチョック入側のダミーブロック54が設けられる。
上作業ロールチョック5を例にとって説明すると、本実施形態では、特に、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21と上作業ロールチョック入側荷重検出装置22とは、圧下方向の高さが同一となるように配置されている。同様に、上作業ロールチョック出側のダミーブロック51と上作業ロールチョック入側のダミーブロック52とは、圧下方向の高さが同一となるように配置されている。
次に、このように構成された圧延装置の作用・効果について上作業ロールチョック5を例にとって説明する。
このように構成された圧延装置では、荷重検出装置21から作業ロール1のロール軸心A1までの圧下方向の長さ、及びダミーブロック51からロール軸心A1までの圧下方向の長さは一定であり、予め分かっている。言い換えると、上作業ロールチョック5におけるモーメントアームは一定であり、予め分かっている。このため、例えば、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に圧延方向出側に力が加わった場合には、荷重検出装置21及びダミーブロック51に加わる荷重の配分も一定であり、予め分かっている。したがって、荷重検出装置21に加わった荷重のみを検出することによって、荷重検出装置21及びダミーブロック51の両方に加わった荷重を検出・推定することができ、その結果、上作業ロールチョック5からハウジング10に加わる圧延方向力を測定することができる。
また、第2の実施形態の圧延装置と同様に、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に圧延方向力が加わったとしても、上作業ロールチョック5が回動、傾斜してしまうことはない。このため、上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力は、荷重検出装置21、22によって正確に検出することができる。加えて、第2の実施形態に比べて、荷重検出装置の数を半分にすることができるため、製造コストを低減することもできる。
なお、本実施形態では、出側荷重検出装置21、23と入側荷重検出装置22、24とは、圧下方向の高さが同一となるように配置されている。しかしながら、これら荷重検出装置は圧下方向における高さがずれていても圧延方向力を適切に測定することができるため、必ずしも同一の高さに配置する必要はない。
また、図13に示した例では、各荷重検出装置とこれに対応するダミーブロックとは、荷重検出装置の高さとロール軸心の高さとの間の間隔が、ダミーブロックの高さとロール軸心の高さとの間の間隔と等しくなるように配置されている。しかしながら、これら間隔が等しくなくてもそれぞれの間隔(モーメントアーム)が予め分かっており、荷重検出装置の出力に基づいて圧延方向力を適切に推定することができるため、必ずしもこれらの間隔を等しくする必要はない。
したがって、例えば、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21に接続された上作業ロールチョック出側の荷重演算装置31は、荷重検出装置21によって検出された荷重と、上作業ロール1の軸心A1と荷重検出装置21との間の圧下方向の間隔と、上作業ロール1の軸心A1とダミーブロック51との間の圧下方向の間隔とに基づいて圧延方向力を算出する。
<4.第4の実施形態>
次に、図14を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態における圧延装置の構成は、基本的に第1の実施形態における圧延装置と同様である。しかしながら、本実施形態における圧延装置では、各荷重検出装置が各作業ロールチョックのラジアル軸受5aのロール軸方向中心に配置される。
図14は、本実施形態に係る上作業ロールチョック5及びその周辺を拡大して示す、図5と同様な断面平面図である。図14からわかるように、上作業ロールチョック5用の荷重検出装置21、22は、そのロール軸方向の位置が上作業ロールチョック5のラジアル軸受5aのロール軸方向中心に位置するように配置される。なお、図14に示した例では、上作業ロールチョック5のみを示しているが、下作業ロールチョック6においても荷重検出装置23、24を同様に配置してもよい。
このように構成された本実施形態に係る圧延装置では、上作業ロールチョック5がロール軸方向にシフト量Dだけ移動しても、荷重検出装置21、22とラジアル軸受5aの中心との相対位置は変化しない。すなわち、荷重検出装置21、22は上作業ロールチョック5のラジアル軸受5aのロール軸方向中心に位置する。したがって、上作業ロールチョック5には水平面内におけるモーメントが発生しない。このため、上作業ロールチョック5が回動、傾斜してしまうことが防止される。その結果、荷重検出装置21、22は、上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力を正確に検出することができる。
なお、本実施形態では、作業ロールのロール軸方向において、荷重検出装置とラジアル軸受の中心とは同一位置としたが、厳密に同一位置でなくてもよい。このとき、荷重検出装置とハウジングまたはプロジェクトブロックとの接する範囲内に圧延方向力の力点が位置するのがよい。また、本実施形態では、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて1つの荷重検出装置のみが設けられている。しかしながら、荷重検出装置は、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいてロール軸方向にずれて並ぶように複数配置されてもよい。
また、本実施形態における圧延装置は、第1〜第3の実施形態における圧延装置と組み合わせることも可能である。例えば、第1の実施形態と第4の実施形態とを組み合わせた場合、荷重検出装置は、各作業ロールチョックのラジアル軸受のロール軸方向中心であって、各作業ロールチョックが支持する作業ロールのロール軸心の圧下方向の位置と同一の圧下方向の位置に配置される。
<5.第5の実施形態>
次に、図15を参照して本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態における圧延装置の構成は、基本的に第4の実施形態における圧延装置と同様である。しかしながら、第4の実施形態における圧延装置では、荷重検出装置は作業ロールチョックのラジアル軸受のロール軸方向中心に一つのみ設けられているのに対して、本実施形態における圧延装置では、ロール軸方向にずれて配置された複数の荷重検出装置が設けられる。
図15に示したように、本実施形態では、上作業ロールチョック5に対して4つの荷重検出装置が設けられる。上作業ロールチョック出側の第一荷重検出装置21a及び第二荷重検出装置21bは、圧延方向出側のハウジング10と対向するように圧延方向出側において上作業ロールチョック5内に設けられている。これらの荷重検出装置21a、21bは、出側のハウジング10と上作業ロールチョック5との間に作用する力を検出する。特に、荷重検出装置21a、21bは、ロール軸方向に並んで配置される。
特に、本実施形態では、荷重検出装置21aは上作業ロールチョック5のラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cよりも内側(作業ロール1が延びている側)に配置される。一方、荷重検出装置21bはラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cよりも外側(作業ロール1が延びている側とは反対側)に配置される。
同様に、上作業ロールチョック入側の第一荷重検出装置22a及び第二荷重検出装置22bは、圧延方向入側のハウジング10と対向するように圧延方向入側において上作業ロールチョック5内に設けられている。これらの荷重検出装置22a、22bは、入側のハウジング10と上作業ロールチョック5との間に作用する力を検出する。特に、荷重検出装置22aと荷重検出装置22bとは、ロール軸方向に並んで配置される。なお、図15では、上作業ロールチョック5のみを示しているが、下作業ロールチョック6においても荷重検出装置23a、23b、24a、24bを同様に配置してもよい。
このように構成された本実施形態に係る圧延装置では、上作業ロールチョック5の出側側面は、上作業ロールチョック5がロール軸方向に移動しても常に、ロール軸方向において複数点により、ロール軸方向の圧延方向力の力点であるラジアル軸受5aの中心Cを挟んで支持される。図15の例では、上作業ロールチョック5の出側側面は、上作業ロールチョック5のラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cを挟んで荷重検出装置21a、21bによって支持されている。同様に、上作業ロールチョック5の入側側面も、上作業ロールチョック5がロール軸方向に移動しても常に、ロール軸方向において複数点により、ロール軸方向の圧延方向力の力点であるラジアル軸受5aの中心Cを挟んで支持される。図15の例では、上作業ロールチョック5の入側側面は、上作業ロールチョック5のラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cを挟んで荷重検出装置22a、22bによって支持されている。
このため、上作業ロール1から上作業ロールチョック5に圧延方向力が加わったとしても、上作業ロールチョック5が回動、傾斜してしまうことはない。その結果、荷重検出装置21a、21b、22a、22bは、上作業ロールチョック5に加わる圧延方向力を正確に検出することができる。
なお、本実施形態の圧延装置では、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて、ロール軸方向に2つの荷重検出装置が設けられている。しかしながら、必ずしも2つの荷重検出装置である必要はなく、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれには、ロール軸方向に3つ以上の荷重検出装置を設けてもよい。
また、本実施形態における圧延装置は、第1〜第3の実施形態における圧延装置と組み合わせることも可能である。例えば、第2の実施形態と第5の実施形態とを組み合わせた場合、荷重検出装置は、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて、ロール軸方向に複数列、圧下方向に複数列並んで配置される。
<6.第6の実施形態>
次に、図16を参照して、本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態における圧延装置の構成は、基本的に第5の実施形態における圧延装置と同様である。しかしながら、第5の実施形態における圧延装置では、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて2つの荷重検出装置が設けられているのに対して、本実施形態では、第3の実施形態と同様に、1つの荷重検出装置と1つのダミーブロック(突出部)が設けられている。
図16に示したように、本実施形態の圧延装置では、各作業ロールチョックに2つの荷重検出装置と、2つのダミーブロックとが設けられる。図16では、上作業ロールチョック5の圧延方向出側には、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21a及び上作業ロールチョック出側のダミーブロック51が設けられる。このとき、荷重検出装置21a及びダミーブロック51のうちの一方がラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cよりもロール軸方向一方側に配置され、他方がロール軸方向中心Cよりもロール軸方向他方側に配置される。図16では、荷重検出装置21がラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cよりもロール軸方向内側に配置され、ダミーブロック51がロール軸方向中心Cよりもロール軸方向外側に配置されている。すなわち、荷重検出装置21aとダミーブロック51とはロール軸方向に並んで配置されている。同様に、上作業ロールチョック5の圧延方向入側には、上作業ロールチョック入側荷重検出装置22a及び上作業ロールチョック入側のダミーブロック52が設けられる。
また、図16からわかるように、荷重検出装置21aは、上作業ロールチョック5の出側側面から僅かに突出しており、ダミーブロック51も荷重検出装置21aと同じだけ上作業ロールチョック5の出側側面から僅かに突出している。また、荷重検出装置22aは、上作業ロールチョック5の入側側面から僅かに突出しており、ダミーブロック52も荷重検出装置22aと同じだけ上作業ロールチョック5の入側側面から僅かに突出している。
上作業ロールチョック5を例にとって説明すると、本実施形態では、特に、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21aと上作業ロールチョック入側荷重検出装置22aとは、ロール軸方向の位置が同一となるように配置されている。同様に、上作業ロールチョック出側のダミーブロック51と上作業ロールチョック入側のダミーブロック52とは、ロール軸方向の位置が同一の位置となるように配置されている。
また、本実施形態では、第3の実施形態と同様に、例えば、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21aに接続された上作業ロールチョック出側の荷重演算装置31は、荷重検出装置21aによって検出された荷重と、上作業ロールチョック5に設けられたラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cと荷重検出装置21aとの間のロール軸方向の間隔と、上作業ロールチョック5に設けられたラジアル軸受5aのロール軸方向中心Cとダミーブロック51との間の圧下方向の間隔とに基づいて圧延方向力を算出する。
<7.変形例>
上記実施形態に係る圧延装置は、以下のような構成とすることもできる。
[変形例1]
上記実施形態では、上作業ロールチョック5の側面はプロジェクトブロック11、12の配置されていないハウジング10に対向し、下作業ロールチョック6の側面はプロジェクトブロック11、12に対向するように構成されている。しかしながら、圧延装置本体は必ずしもこのような構成でなくてもよく、例えば、図17に示したように両作業ロールチョック5、6の側面がプロジェクトブロック11、12に対向するように構成してもよい。
この場合、例えば、上記第2の実施形態において、各作業ロールチョックの圧延方向出側及び圧延方向入側それぞれにおいて、3つ以上の荷重検出装置を圧下方向に並べて配置することが効果的である。
図18は、上作業ロールチョック5の圧延方向出側において、上作業ロールチョック5に3つの荷重検出装置21a、21b、21cが配置され、圧延方向入側において上作業ロールチョック5に3つの荷重検出装置22a、22b、22cが配置された圧延装置を示している。圧延方向出側の荷重検出装置21a、21b、21cは圧下方向に並んで配置され、同様に、圧延方向入側の荷重検出装置22a、22b、22cも圧下方向に並んで配置されている。
このように構成された圧延装置では、上作業ロール1と下作業ロール2との間のロール開度が小さいときには、全ての荷重検出装置がプロジェクトブロック11、12に対向している。このため、これら全ての荷重検出装置によって検出された荷重に基づいて圧延方向力が算出される。一方、図18に示したように、ロール開度が大きくなると、最も上方に配置された荷重検出装置21a、22aはもはやプロジェクトブロック11、12には対向しなくなる。しかしながら、この場合でも、荷重検出装置21b、21c、22b、22cはプロジェクトブロック11、12に対向したままである。このため、これらプロジェクトブロック11、12に対向している荷重検出装置に基づいて、圧延方向力を算出することができる。すなわち、このように構成された圧延装置では、ロール開度が大きくなっても圧延方向力を正確に測定することができる。
[変形例2]
また、上記実施形態では、上下作業ロールチョック5、6の圧延方向入側及び圧延方向出側のそれぞれに荷重検出装置が設けられている。しかしながら、これら全てに荷重検出装置が設けられていなくてもよい。例えば、上作業ロールチョック5の圧延方向出側のみに荷重検出装置が設けられてもよいし、上下作業ロールチョック5の圧延方向出側のみに荷重検出装置が設けられてもよい。或いは、上作業ロールチョック5の圧延方向入側及び圧延方向出側のみに荷重検出装置を設けてもよいし、下作業ロールチョック6の圧延方向入側及び圧延方向出側のみに荷重検出装置を設けてもよい。
[変形例3]
さらに、上記実施形態では、各荷重検出装置は、有線で各荷重演算装置に接続されている。しかしながら、各荷重検出装置の検出信号は無線で伝送されてもよい。この場合、各荷重検出装置は各作業ロールチョックに設けられたアンテナと接続され、各荷重演算装置は受信機と接続される。各荷重検出装置の検出信号は、適当な変調処理を施された上で、アンテナに入力される。検出信号はこのアンテナから作業ロールチョックの外部へ無線電波として発信され、この電波は受信機によって受信される。その結果、検出信号が各荷重演算装置に伝送される。なお、無線通信方式は特に制限されず、如何なる方式であってもよい。無線通信手段の一例としては、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格によるものでもよいし、無線LANや赤外線通信などで通信を行うものでもよい。
このように荷重検出装置が検出信号を無線で伝送することにより、荷重検出装置による検出信号を、簡易且つ小型の構成で、容易に高速且つリアルタイムで伝送することが可能となる。加えて、かかる構成にすることにより、ロールチョックやプロジェクトブロック等に設けられた機器(荷重検出装置やベンディング装置等)同士の位置関係等、機器配置に関する制約がさらに低減される。すなわち、各荷重検出装置と各荷重演算装置とを接続する配線が不要となり、稼働する圧延装置に干渉しないように配線を複雑に取り回す配線ルーティングも不要となる。これらは、作業環境の改善及びコストの低減に大いに役立つ。
[変形例4]
また、第2の実施形態及び第5の実施形態においては、図19に示すように、隣り合う2つの荷重検出装置の表面を覆うようにカバー25、26、27、28を設けるようにしてもよい。なお、図19において、カバーを取り付けるための部品や、荷重検出装置内部への水分等の侵入を防ぐための防水機構については、記載を省略している。この場合、例えば、上作業ロールチョック5は、荷重検出装置21a、21bを覆うカバー25と、荷重検出装置22a、22bを覆うカバー26とによって支持される。同様に、下作業ロールチョック6は、荷重検出装置23a、23bを覆うカバー27と、荷重検出装置24a、24bを覆うカバー28とによって支持される。
この場合、カバー25、26、27、28の圧延方向の長さLを大きくすることで作業ロールチョック5及びプロジェクトブロック12の側面との接触面積が増加し、常に作業ロールチョックと十分な接触長さを取ることができる。例えば、ハウジングやプロジェクトブロックの形状や構造(内部構造も含め)によっては、2つの荷重検出装置の圧下方向の間隔を十分に取れない場合がある。この場合、荷重検出装置にカバーの長さを設けることで、作業ロールチョック傾斜防止の同様の効果を得ることができる。
なお、カバー25、26、27、28は、例えば図20に示すように、第1の実施形態のように荷重検出装置21、22、23、24それぞれに設けてもよい。この場合も、カバーの長さ分だけロールチョック5及びプロジェクトブロック12の側面との接触面積が増加する。したがって、圧下方向において、荷重検出装置21、22、23、24の位置が作業ロール1のロール軸心A1あるいは作業ロール2のロール軸心2Aの位置とずれた場合であっても、作業ロールチョック傾斜防止の同様の効果を得ることができる。
[変形例5]
上記実施形態を組み合わせることにより、圧延方向入側及び圧延方向出側のうち少なくともいずれか一方において、少なくとも3つの荷重検出装置を設け、これらを作業ロールの圧下方向及びロール軸方向のうち少なくともいずれか一方の方向にずれて配置した圧延装置を構成することもできる。この際、各荷重検出装置は、これらの荷重検出装置を結んで規定される領域内に作業ロールの圧延方向力の力点が位置するように、作業ロールの圧下方向及びロール軸方向のうち少なくともいずれか一方の方向にずれて配置される。
例えば、図21に示すように、3つの荷重検出装置22a、22b、22cを、三角形状に配置することで、作業ロールチョック5の傾動を防止して、圧延方向力を精度よく検出することができる。具体的には、作業ロール1の圧下方向においてロール軸心A1より上側に2つの荷重検出装置22a、22cを配置し、ロール軸心A1より下側に荷重検出装置22bを配置する。また、ロール軸心A1より上側に配置した2つの荷重検出装置22a、22cを、ロール軸方向における圧延方向力の力点であるラジアル軸受5aの中心Cを挟んで配置する。
このように各荷重検出装置22a、22b、22cを配置すると、3つの荷重検出装置22a、22b、22cを結んで規定される三角形状の領域S内に圧延方向力の力点が位置するようになる。したがって、作業ロール1が圧下方向あるいはロール軸方向に移動しても、少なくとも常に2つの荷重検出装置が圧延方向力の力点を挟んで作業ロールチョック5を支持しているため、作業ロールチョック5の傾斜を防止することができる。
なお、圧延方向力の力点を位置させる領域は、3つの荷重検出装置22a、22b、22cを配置して形成される三角形状の領域に限定されない。例えば、図22に示すように、4つの荷重検出装置22a、22b、22c、22dを、圧下方向においてロール軸心を挟んで2つ配置し、ロール軸方向にラジアル軸受の中心を挟んで2つ配置して形成される四角形状の領域Sであってもよい。このように、複数の荷重検出装置を配置して形成される台形やひし形、その他の多角形であってもよい。
<8.圧延装置の制御方法>
次に、このようにして検出された圧延方向力に基づいて圧延装置を制御する方法について説明する。
図6に示した例では、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21及び上作業ロールチョック入側荷重検出装置22は、上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41に接続される。上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41は、上作業ロールチョック出側荷重検出装置21によって検出された荷重と上作業ロールチョック入側荷重検出装置22とによって検出された荷重との差異を演算し、この演算結果に基づいて、上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力を演算する。
一方、図10に示した例では、上作業ロールチョック出側の荷重演算装置31及び上作業ロールチョック入側の荷重演算装置32は、上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41に接続される。上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41は、上作業ロールチョック出側の荷重演算装置31による算出結果と上作業ロールチョック入側の荷重演算装置32による算出結果との差異を演算し、この演算結果に基づいて、上作業ロールチョック5に作用する圧延方向力を演算する。
同様に、図6に示した例では、下作業ロールチョック出側荷重検出装置23及び下作業ロールチョック入側荷重検出装置24は、上作業ロールチョック圧延方向力演算装置42に接続される。下作業ロールチョック圧延方向力演算装置42は、下作業ロールチョック出側荷重検出装置23によって検出された荷重と下作業ロールチョック入側荷重検出装置24によって検出された荷重との差異を演算し、この演算結果に基づいて、下作業ロールチョック6に作用する圧延方向力を演算する。
一方、図10に示した例では、下作業ロールチョック出側の荷重演算装置33及び下作業ロールチョック入側の荷重演算装置34は、下作業ロールチョック圧延方向力演算装置42に接続される。下作業ロールチョック圧延方向力演算装置42は、下作業ロールチョック出側の荷重演算装置33による算出結果と下作業ロールチョック入側の荷重演算装置34による算出結果との差異を演算し、この演算結果に基づいて、下作業ロールチョック6に作用する圧延方向力を演算する。
図6及び図10に示したように、上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41及び下作業ロールチョック圧延方向力演算装置42は、作業側作業ロールチョック圧延方向力演算装置43に接続される。
蛇行・キャンバー制御の場合、作業側作業ロールチョック圧延方向力演算装置43は、上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41の演算結果と下作業ロールチョック圧延方向力演算装置42との演算結果の和をとり、上作業ロール1及び下作業ロール2に作用する作業側の圧延方向合力を演算する。上記のような演算処理は、作業側のみならず駆動側においても全く同じ装置構成(図示せず)で実施され、駆動側作業ロールチョック圧延方向力演算装置44において上作業ロール1及び下作業ロール2の駆動側に作用する圧延方向合力が演算される。
その後、両側圧延方向力演算装置45によって、作業側の演算結果と駆動側の演算結果との差異が計算され、これによって上下の作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側の差異が計算されることになる。
次に、制御量演算装置46は、該圧延方向力の作業側と駆動側の差異の演算結果に基づいて作業ロールチョック5、6に作用する圧延方向力の作業側と駆動側との差異を適正な目標値にし、キャンバーを防止するための圧延機のロール開度の左右非対称成分制御量を演算する。ここでは、前記圧延方向力の左右差に基づいて、例えば、比例(P)ゲイン、積分(I)ゲイン、微分(D)ゲインを考慮したPID演算によって制御量が演算される。そして、制御装置47は、この制御量演算結果に基づいて圧延機のロール開度の左右非対称成分を制御する。これにより、キャンバー発生のない、あるいは極めてキャンバーの軽微な圧延が実現できる。
なお、上記した演算処理は、両側圧延方向力演算装置45の演算結果を得るまでは、基本的には荷重検出装置の出力の加減演算のみであるので、これらの演算処理の順番を任意に変更しても差し支えない。例えば、上下の出側荷重検出装置の出力を先に加算し、次に入側の加算結果との差異を演算し、最後に作業側と駆動側の差異を演算してもよい。あるいは、最初にそれぞれの位置の荷重検出装置の出力の作業側と駆動側の差異を演算してから、上下を合計し、最後に入側と出側の差異を演算してもよい。
反り制御の場合、作業側作業ロールチョック圧延方向力演算装置43において、上作業ロールチョック圧延方向力演算装置41の演算結果と下作業ロールチョック圧延方向力演算装置42の演算結果の差をとり、作業側の作業ロールチョックに作用する圧延方向力の上側と下側の差を演算する。上記のような演算処理は作業側のみならず駆動側においても全く同じ装置構成(図示せず)で実施され、駆動側作業ロールチョック圧延方向力演算装置44にて駆動側の作業ロールチョックに作用する圧延方向力の上側と下側の差が演算される。両側圧延方向力演算装置45によって、作業側の演算結果と駆動側の演算結果(上下差)が集計され、これによって作業ロールチョックに作用する圧延方向力の上側と下側の差が計算されることになる。
次に、制御量演算装置46は、該圧延方向力の上側と下側の差異の演算結果に基づいて作業ロールチョックに作用する圧延方向力の上側と下側との差を適正な目標値にし、反りを防止するための圧延機のロール速度の上下非対称成分制御量を演算する。ここでは、前記圧延方向力の上下差に基づいて、例えば、比例(P)ゲイン、積分(I)ゲイン、微分(D)ゲインを考慮したPID演算によって制御量が演算される。
そして、制御装置47は、この制御量演算結果に基づいて、圧延機の上駆動用電動機35及び下駆動用電動機36のロール速度の上下非対称成分を制御する。これにより、反り発生のない、あるいは極めて反りの軽微な圧延が実現できる。
なお、ここでは、上下非対称成分制御量として、前記圧延機のロール速度を用いたが、圧延ロールと被圧延材との摩擦係数、被圧延材の上下面温度差、被圧延材の入射角、及び、作業ロールチョックの水平方向位置、上下の圧延トルク等を用いてもよい。
零点調整の場合、上記蛇行・キャンバー制御と同様の演算工程を経て、両側圧延方向力演算装置45によって、作業側の演算結果と駆動側の演算結果との差異が計算され、これによって作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側の差異が計算される。
そして、油圧圧下装置9を作業側及び駆動側を同時に操作して、補強ロール反力の左右の和があらかじめ定められた値(零点調整荷重)になるまで締め込んでおき、その状態で圧延方向力の作業側と駆動側の差を零にするためにレベリング操作が行われる。
続いて、制御量演算装置46は、上述した圧延方向力の作業側と駆動側の差分(作業側と駆動側の差)の両側圧延方向力演算装置45による演算結果に基づき、作業ロールチョック5、6に作用する圧延方向力の作業側と駆動側との差分が零になり、且つ零点調整荷重を維持するように、油圧圧下装置9の制御量を演算する。そして、制御装置47は、この制御量演算結果に基づいて、圧延機のロールの圧下位置を制御する。これにより、作業ロールチョックに作用する圧延方向力の作業側と駆動側との差分を零とし、その時点での圧下位置を、作業側と駆動側個別に圧下位置の零点とする。
なお、前述したように、作業ロールチョック(上作業ロールチョック5、下作業ロールチョック6)に作用する圧延方向力の作業側と駆動側との差分はロールスラスト力の影響を受けない。このため、ロール間にスラスト力が生じていたとしても極めて高精度な圧下レベリングの零点設定が実現できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上記実施形態では、作業ロールと補強ロールのみを有する4段圧延機を対象に説明を行ったが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の技術は、例えば中間ロールを有するような6段以上の圧延機にも同様に適用可能である。
1 上作業ロール
2 下作業ロール
3 上補強ロール
4 下補強ロール
5 上作業ロールチョック(作業側)
6 下作業ロールチョック(作業側)
7 上補強ロールチョック(作業側)
8 下補強ロールチョック(作業側)
9 圧下装置
10 ハウジング
11 出側プロジェクトブロック(作業側)
12 入側プロジェクトブロック(作業側)
21 上作業ロールチョック出側荷重検出装置(作業側)
21a 上作業ロールチョック出側の第一荷重検出装置
21b 上作業ロールチョック出側の第二荷重検出装置
22 上作業ロールチョック入側荷重検出装置(作業側)
22a 上作業ロールチョック入側の第一荷重検出装置
22b 上作業ロールチョック入側の第二荷重検出装置
23 下作業ロールチョック出側荷重検出装置(作業側)
23a 下作業ロールチョック出側の第一荷重検出装置
23b 下作業ロールチョック出側の第二荷重検出装置
24 下作業ロールチョック入側荷重検出装置(作業側)
24a 下作業ロールチョック入側の第一荷重検出装置
24b 下作業ロールチョック入側の第二荷重検出装置
31 上作業ロールチョック出側の荷重演算装置(作業側)
32 上作業ロールチョック入側の荷重演算装置(作業側)
33 下作業ロールチョック出側の荷重演算装置(作業側)
34 下作業ロールチョック入側の荷重演算装置(作業側)
35 上駆動用電動機
36 下駆動用電動機
41 上作業ロールチョック圧延方向力演算装置(作業側)
42 下作業ロールチョック圧延方向力演算装置(作業側)
43 作業側作業ロールチョック圧延方向力演算装置
44 駆動側作業ロールチョック圧延方向力演算装置
45 両側圧延方向力演算装置
46 制御量演算装置
47 制御装置
51 上作業ロールチョック出側のダミーブロック
52 上作業ロールチョック入側のダミーブロック
53 下作業ロールチョック出側のダミーブロック
54 下作業ロールチョック入側のダミーブロック
121 上作業ロールチョック出側荷重検出装置
122 上作業ロールチョック入側荷重検出装置
123 下作業ロールチョック出側荷重検出装置
124 下作業ロールチョック入側荷重検出装置
141 上作業ロール圧延方向力演算装置
142 下作業ロール圧延方向力演算装置

Claims (16)

  1. 少なくとも上下一対の作業ロールと、上下一対の補強ロールと、を具備する、金属板材の圧延装置において、
    前記各作業ロールを保持する一対の作業ロールチョックと、
    前記作業ロールチョックを保持するハウジング又はプロジェクトブロックと、
    前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向するように前記作業ロールチョック内に設けられ、圧延方向入側及び圧延方向出側の少なくともいずれか一方において前記作業ロールチョックに作用する圧延方向の荷重を検出する荷重検出装置と、
    を備え、
    前記各作業ロールチョックには、圧延方向力により前記作業ロールチョックに生じる回転モーメントと当該回転モーメントに対する反力による逆回転モーメントとが均衡するように、少なくとも1つの前記荷重検出装置が、当該荷重検出装置により規定される範囲内に前記作業ロールの圧延方向力の力点を含むようにそれぞれ配置される、圧延装置。
  2. 前記荷重検出装置は、前記作業ロールの圧延方向力の力点である前記作業ロールの軸心が、圧下方向において同一の高さ又は前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記荷重検出装置とが接触する範囲内に位置するように配置される、請求項1に記載の圧延装置。
  3. 前記荷重検出装置は、前記作業ロールの圧下方向において、常に少なくとも2つの前記荷重検出装置が、前記作業ロールの圧延方向力の力点である前記作業ロールの軸心を挟み、かつ、前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向するように配置される、請求項1に記載の圧延装置。
  4. 前記作業ロールの圧下方向にずれて並んで配置された複数の前記荷重検出装置のうちの少なくとも1つは、前記作業ロールチョックが保持する前記作業ロールの軸心の高さよりも高い位置に配置され、
    前記作業ロールの圧下方向にずれて並んで配置された前記複数の荷重検出装置のうちの少なくとも1つは、前記作業ロールチョックが保持する前記作業ロールの軸心の高さよりも低い位置に配置される、請求項3に記載の圧延装置。
  5. 圧延方向入側又は圧延方向出側に設けられた複数の前記荷重検出装置によって検出された荷重を合計して圧延方向力を算出する荷重演算装置をさらに具備する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧延装置。
  6. 数の前記荷重検出装置のうち、少なくとも1つの前記荷重検出装置を残し、他の前記荷重検出装置の代わりに突出部が設けられ、
    前記荷重検出装置および前記突出部は、前記作業ロールチョックの前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向する側面から突出するように圧下方向にずれて配置される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧延装置。
  7. 前記圧延方向入側に配置された荷重検出装置と、前記圧延方向出側に配置された荷重検出装置とは、圧下方向において同一の高さに配置され、
    前記各荷重検出装置に対応して前記圧延方向入側に配置された突出部と前記圧延方向出側に配置された突出部とは、圧下方向において同一の高さに配置される、請求項6に記載の圧延装置。
  8. 前記荷重検出装置によって検出された荷重と、前記作業ロールチョックが保持する前記作業ロールの軸心と前記荷重検出装置との間の圧下方向の間隔と、前記作業ロールの軸心と前記突出部との間の圧下方向の間隔とに基づいて圧延方向力を算出する荷重演算装置をさらに具備する、請求項6又は7に記載の圧延装置。
  9. 前記荷重検出装置は、前記作業ロールの圧延方向力の力点である前記作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受のロール軸方向中心が、ロール軸方向において同一の位置又は前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記荷重検出装置とが接触する範囲内に位置するように配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の圧延装置。
  10. 前記荷重検出装置は、前記作業ロールのロール軸方向において、常に少なくとも2つの前記荷重検出装置が、前記作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受のロール軸方向中心を挟み、かつ、前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向するように配置される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の圧延装置。
  11. 数の前記荷重検出装置のうち、少なくとも1つの前記荷重検出装置を残し、他の前記荷重検出装置の代わりに突出部が設けられ、
    前記荷重検出装置および前記突出部は、前記作業ロールチョックの前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと対向する側面から突出するようにロール軸方向にずれて配置される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧延装置。
  12. 前記圧延方向入側に配置された荷重検出装置と、前記圧延方向出側に配置された荷重検出装置とは、ロール軸方向において同一の位置に配置され、
    前記各荷重検出装置に対応して前記圧延方向入側に配置された突出部と前記圧延方向出側に配置された突出部とは、ロール軸方向において同一の位置に配置される、請求項11に記載の圧延装置。
  13. 前記荷重検出装置によって検出された荷重と、前記作業ロールチョックに設けられたラジアル軸受のロール軸方向中心と前記荷重検出装置との間のロール軸方向の間隔と、前記ラジアル軸受のロール軸方向中心と前記突出部との間の圧下方向の間隔とに基づいて圧延方向力を算出する荷重演算装置をさらに具備する、請求項11又は12に記載の圧延装置。
  14. 前記荷重検出装置は、前記作業ロールチョック内に少なくとも3つ設けられ、これらの前記荷重検出装置を結んで規定される領域内に前記作業ロールの圧延方向力の力点が位置するように、前記作業ロールの圧下方向及びロール軸方向のうち少なくともいずれか一方の方向にずれて配置される、請求項1に記載の圧延装置。
  15. 前記荷重検出装置は荷重演算装置へ検出信号を無線で伝送する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の圧延装置。
  16. 前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記荷重検出装置との間には、前記荷重検出装置を覆うカバーが設けられ、
    前記カバーは、前記ハウジング又は前記プロジェクトブロックと前記カバーとが対向する範囲内に圧延方向力の力点が位置するように設けられる、請求項1〜15のいずれか1項に記載の圧延装置。
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