JP6013278B2 - 多段圧延機におけるワークロールの撓み及び圧延荷重の測定装置、及びその測定方法 - Google Patents

多段圧延機におけるワークロールの撓み及び圧延荷重の測定装置、及びその測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、多段圧延機においてワークロールの撓み及び圧延荷重を測定する測定装置、及びその測定方法に関する。
周知の如く、圧延材を圧延する際には、複数のロールを組み合わせた多段圧延機が用いられる。この多段圧延機の一例として、ワークロールを支持する中間ロールと中間ロールを支持するバックアップロールとを有する6段圧延機などがある。
さて、このような多段圧延機において、変形抵抗が大きな圧延材、例えばステンレス、チタン、チタン合金、高強度ハイテンなどを圧延する場合を考える。その場合、圧延時の変形抵抗が大きくなるため、圧延材に対する接触面積が小さい小径のワークロールを用いて圧延荷重を低減するなどの手法が採用される。小径ワークロールで圧延する場合は、ワークロールの軸心間に距離的な余裕がほとんどないため、ユニバーサルスピンドルなどを介してワークロールの軸端に回転駆動力を入力することが構造的に困難になる。それゆえ、小径のワークロールを用いる多段圧延機では、ワークロールよりも軸心間の距離に余裕がある中間ロールにまず回転駆動力を伝え、次に中間ロールからワークロールに回転駆動力を伝えて、ワークロールを駆動する中間ロール駆動方式が採用されることが一般的である。
このように、小径のワークロールは、ワークロールの径が小さいが故に撓み易く、ロール撓みによる板クラウンの変化や板形状不良が問題となることがある。そのため、圧延材の板クラウンや平坦度を精確に計測する必要が生じてくる。板クラウンや平坦度を計測するために、特許文献1、2等に開示の技術が開発されるに至っている。
特許文献1には、サーマルクラウン(ロールの熱膨張)やロールの磨耗を測定する装置が開示され、圧延ロールの側面部から変位計測を行いロールプロファイルを測定する方法が述べられている。
また、特許文献2には、ワークロールを複数の分割されたバックアップロールで保持し、バックアップロールの変位と荷重から数式モデルを用いてワークロールのたわみを推定しながら板平坦度を予測して制御する方法が開示されている。
特開平3−238110号公報 特開平5−69010号公報
圧延機における板クラウンや平坦度の計測では、板クラウン計や平坦度計などのセンサが用いられており、ワークロール直下(圧延直下)での計測が理想である。しかし、これらセンサは、ワークロール周辺のスペース的な問題等により、圧延機の外側乃至はワークロールから離れた位置に設置されることが常である。このように、ワークロール直下(圧延直下)での計測は困難を極めており、圧延直下での計測の実現は技術的な課題となっていた。しかしながら、特許文献1,2に開示された技術は、この課題を解決するための指針を与えるものとはなっていない。
本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであって、小径ワークロールを備えた多段圧延機において、圧延直下でのワークロールに作用する圧延荷重やロール変位を測定することができるワークロールの撓み及び圧延荷重の測定装置及びその測定方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係るワークロールの撓み及び圧延荷重の測定装置の形態は、圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に設けられた測定装置であって、上下方向において一方側が前記ワークロールに接すると共に他方側が中間ロール乃至はバックアップロールに接し且つパスラインに沿った上流側と下流側とに配置されたサポートロールと、前記サポートロールを支持する一体型のフレームとからなるサポートユニットを有しており、前記サポートユニットが、前記一体型のフレームに作用する水平荷重を計測する荷重計を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るワークロールの撓み及び圧延荷重の測定装置の他の形態は、圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールと、を有する多段圧延機に設けられた測定装置であって、上下方向において一方側が前記ワークロールに接すると共に他方側が中間ロール乃至はバックアップロールに接し且つパスラインに沿った上流側と下流側とに配置されたサポートロールと、前記サポートロールを支持する一体型のフレームとからなるサポートユニットを有しており、前記サポートユニットが、前記ワークロールの変位量を計測する変位計を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るワークロールの撓み及び圧延荷重の測定装置の他の形態は、圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールと、を有する多段圧延機に設けられた測定装置であって、上下方向において一方側が前記ワークロールに接すると共に他方側が中間ロール乃至はバックアップロールに接し且つパスラインに沿った上流側と下流側とに配置されたサポートロールと、前記サポートロールを支持する一体型のフレームとからなるサポートユニットを有しており、前記サポートユニットが、前記一体型のフレームに作用する水平荷重を計測する荷重計、及び、前記ワークロールの変位量を計測する変位計を備えていることを特徴とする。
ここで、前記サポートユニットは、前記ワークロールとは反対側に前記サポートユニットとは非接触に設けられた参照板を有しており、前記変位計は、前記ワークロールまでの距離を計測すると共に、前記参照板までの距離を計測するように構成されていて、計測されたワークロールまでの距離及び参照板までの距離を基に、ワークロールの変位量を計測するように構成されているとよい。
本発明に係るワークロールの撓み及び圧延荷重の測定方法の形態は、圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に対する測定方法であって、前記圧延機に対して上述の測定装置を配置しておき、前記荷重計で計測された水平荷重を基に、ワークロールに作用する圧延荷重を測定することを特徴とする。
また、本発明に係るワークロールの撓み及び圧延荷重の測定方法の他の形態は、圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールと、を有する多段圧延機に対する測定方法であって、前記圧延機に対して上述の測定装置を配置しておき、前記変位計で計測された距離を基にワークロールの表面変位を測定することを特徴とする。
また、本発明に係るワークロールの撓み及び圧延荷重の測定方法の他の形態は、圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に対する測定方法であって、前記圧延機に対して上述の測定装置を配置しておき、前記荷重計で計測された水平荷重を基に、ワークロールに作用する圧延荷重を測定し、及び、変位計で計測された距離を基にワークロールの表面変位を測定することを特徴とする。
本発明に係る測定装置及び測定方法によれば、小径ワークロールを備えた多段圧延機において、圧延直下でのワークロールに作用する圧延荷重やロール変位を精確に測定することが可能となる。
本発明の多段圧延機を模式的に示した図である。 (a)はサポートユニットの正面図であり、(b)はサポートユニットの側面図である。 ワークロール、サポートロール、及びバックアップロールに作用する力を示した図である。 本発明の多段圧延機による圧延を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態を、図を基に説明する。
なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付している。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の実施形態による多段圧延機1を示したものである。なお、図1の多段圧延機1は4段型であるが、本発明が適用される多段圧延機1の段数は4段に限定されない。6段、12段、20段などの多段圧延機でもよい。
多段圧延機1は、ステンレス材や特殊鋼などの金属材料からなる圧延材Wを板材などに圧延するもので、上下に配置された一対のワークロール2,2を有している。各ワークロール2は、バックアップロール3で支持されている。
バックアップロール3は、軸受ベアリング等を内蔵した軸支持部を介して、ミルハウジングに回転自在に支持されている。このバックアップロール3には、モータ等からなる駆動機構が接続されており、ワークロール2に回転力を伝達する。
図4に示すように、この多段圧延機1の左側には圧延材Wを巻き出す巻出リール4が配置され、多段圧延機1の右側には圧延を巻き取る巻取リール5が配置されている。巻出リール4、巻取リール5に対して、圧延材Wは上側巻き出し、上側巻き取りとなっている。
この多段圧延機1は、圧延材Wを右向きに送りつつ圧延を行なった後、圧延方向を左向きに切り替えて次の圧延を行うというように、圧延方向を正逆交互に切り替えながらリバース圧延できるようになっている。
巻出リール4及び巻取リール5は、巻き出し・巻き取り速度を調整することで、圧延材Wに対して張力を付与できるようになっている。すなわち、テンションリールとしての機能を有している。
また、多段圧延機1と巻出リール4との間には、巻出リール4から巻き出された圧延材Wの搬送方向を変更しつつ圧延材Wをワークロール2に送る巻出側のデフレクタロール6が設けられている。さらに、多段圧延機1と巻取リール5との間には、ワークロール2から巻き出された圧延材Wの搬送方向を変更しつつ圧延材Wを巻取リール5に送る巻取側のデフレクタロール6が設けられている。
ところで、本発明の多段圧延機1には、ワークロール2に接すると共に、バックアップロール3にも接するサポートロール10が備えられている。このサポートロール10は一体型のフレーム(一体型フレーム)11に回転自在に取り付けられており、サポートロール10と一体型フレーム11とでサポートユニット12を構成している。
サポートロール10は、その軸心方向に沿って並べられた複数の分割ロール(短尺ロール)14からなり、サポートユニット12の一体型フレーム11は、多段圧延機1に対して支持されていない状態(非支持状態)となっている。
詳しくは、図2(a)に示すように、基本例となるサポートユニット12に設けられた一体型フレーム11は、矩形乃至は長方形のブロックから構成されており、高強度鋼等で構成されている。なお、サポートユニット12を説明するに際しては、図2(a)に示した方向を用いて説明を進める。図2(a)に示すサポートユニット12において、前後方向とは、パスラインに沿った方向であり、左右方向(幅方向)とは、パスラインに直交する方向である。
図2(a)に示すように、サポートロール10は、その軸心方向に並ぶ複数の短尺ロール14からなり、サポートユニット12の一体型フレーム11は、多段圧延機1に対して非支持状態となっている。
上述のとおり、一体型フレーム11は矩形乃至は長方形のブロックから構成されており、高強度鋼等で構成されている。一体型フレーム11には、前側部(前後方向の一方端側)から後側部(前後方向の他方端側)に亘る長方形状の開口13が形成されている。この開口13は、一体型フレーム11の幅方向に3つ(複数)形成されている。
それぞれの開口13の前側部(前後方向の一方端側)には、短尺ロール14が軸心方向を幅方向に向けて嵌り込んで(遊嵌して)いる。この開口13内において、短尺ロール14は幅方向を向く軸心回りに回転自在となっている。同様に、それぞれの開口13の後側部(前後方向の他方端側)にも、短尺ロール14が嵌り込んで(遊嵌して)いる。この開口13内において、全ての短尺ロール14は幅方向を向く軸心回りに回転自在である。
各開口13の前側部に位置する短尺ロール14のそれぞれは、互いに同軸となるように並べて配置され、3つの短尺ロール14が連なることで、1つのサポートロール10(前側のサポートロール10)が形成されている。同様に、各開口13の後側部に位置する短尺ロール14も、それぞれ同軸となるように並べて配置され、3つの短尺ロール14が連なることで、1つのサポートロール10(後側のサポートロール10)が形成されている。図2(a)に示すサポートロール10は、3つの短尺ロール(分割ロール)14で構成されていることになる。各短尺ロール14は、同径であり、軸心方向の長さは略同じとなっている。
図2(b)は、サポートユニット12を幅方向における側面から見たときの、サポートユニット12及びワークロール2の状態を示している。
この図に示すように、サポートロール10(言い換えれば、短尺ロール14の各々)は、一体型フレーム11の厚み方向略中央で回転自在に枢支されており、サポートロール10の上部分は、一体型フレーム11の上面より突出状に張り出しており、サポートロール10の下部分は、一体型フレーム11の下面より突出状に張り出している。
この構成により、サポートロール10の上部分がバックアップロール3に接触し、サポートロール10の下部分がワークロール2に接触するように、サポートユニット12が配置されたとしても、一体型フレーム11がバックアップロール3及びワークロール2に接することはなく、圧延に伴う各ロールの回転を阻害することはない。
ところで図2(b)に示すように、本実施形態の場合、フレーム11において、前側のサポートロール10と後側のサポートロール10との間の部分(梁部)の上下縁は、円弧状に切り欠いてあるものとされている。この切り欠かれた梁部である切り欠き部15により、サポートロール10に接するワークロール2とサポートユニット12(一体型フレーム11)との干渉を防ぐことが可能となっている。
ところで、上述の構成を有するサポートユニット12は、ワークロール2の撓み及び圧下時の圧延荷重を、直接測定する測定装置の機能を有するものとなっている。
すなわち、サポートユニット12の切り欠き部(梁部)15には、荷重計16が取り付けられている。荷重計16は歪みゲージから構成されており、梁部15の水平方向(パスラインに沿った前後方向)に沿った歪み量を計測可能とされている。
図2(a)に示すように、荷重計16は、一体型フレーム11の幅方向に3つ形成された各開口13の幅方向両側であって、パスラインに沿った略中央部にそれぞれ配置されている。言い換えれば、本実施形態の場合、一体型フレーム11に備えられた4つの梁部15のそれぞれに荷重計(i=1〜4)が配置されることとなっている。
歪みゲージからなる荷重計16で計測された歪み量と梁部15の形状(断面積など)を基にすれば、4つの梁部15のそれぞれに作用する水平荷重Fを求めることが可能となる。
具体的には、図3に示すように、水平荷重Fは、ワークロール2とサポートロール10の間に作用する力Q1と、サポートロール10とバックアップロール3の間に作用する力Q2とから決まる。多段圧延機1において力Q1及び力Q2は垂直方向に釣り合っているので、ワークロール2、サポートロール10及びバックアップロール3の幾何学的な関係から、サポートユニット12のパスラインに沿った水平荷重Fは決定される。つまり、水平荷重Fから力Q1及び力Q2を求めることができるので、荷重計16により水平荷重Fを測定すれば、力Q1、力Q2が求まる。前側のサポートロール10と後側のサポートロール10に関する力Q1が求まれば、両サポートロール10から作用する垂直方向の力(荷重計16が設置された場所での垂直方向の力Qi)が求められる。
荷重計16が設置された場所Yiにおける垂直方向の力Qiが求まると、求めたい荷重分布Piは、分布荷重を持つ梁のたわみ式から、式(1)となり、
(Yi)=(αij)×(Pj−Qj) ・・・(1)
この式(1)を逆に解くと、式(2)が得られるので、
Pi=Qi+(αij)−1×(Yj) ・・・(2)
圧延荷重分布Piが求まる。
また、サポートユニット12には、ワークロール2の撓み量を計測可能とするために撓み測定計が設けられている。
この撓み測定計は、一体型フレーム11の梁部15に設けられた変位計17と、一体型フレーム11外に設けられた参照板18とから構成されている。本実施形態の場合、変位計17は、各開口13の幅方向略中央であってパスラインに沿った略中央部、言い換えれば、パスラインに沿ってサポートロール10間に配置されている。本実施形態では、開口13は幅方向に3つ設けられている故、撓み測定計である変位計17は、幅方向に3つ存在することになる。本実施形態では、潤滑油等の環境を考慮して静電容量タイプの変位計17を採用している。
さらに、本実施形態によるサポートユニット12に設けられた撓み測定計は参照板18を有している。参照板18は、一体型フレーム11の梁部15の上方に非接触且つ隣接するように配置されている。参照板18は、略長方形の板状の部材であり、サポートユニット12の幅方向に亘って配置されている。この参照板18は、圧延時の振動が伝播しない部位(例えば、バックアップロール3のチョック部など)に取り付けられるようになっており、参照板18自体は振動しないようになっている。
本実施形態の場合、参照板18は、変位計17の略直上に設けられるように配置されており、変位計17は、当該変位計17とワークロール2の最上面との間の距離(変位計17からの下方距離)を計測すると共に、参照板18との間の距離(変位計17からの上方距離)も計測可能とされている。
このように、変位計17は上方距離と下方距離を測定するものとなっており、変位計17から得られた上方距離と下方距離との合算距離をもって、ワークロール2の撓み量を計測するようにしている。つまり、非圧延時の合算距離と、圧延時の合算距離との差をもって、ワークロール2の撓み量を求めるようにしている。
このように、変位計17から得られる合算距離を用いることで、振動の影響を受けずにワークロール2の撓み量を計測可能となる。例えば、圧延中に振動が発生し、変位計17が下方に移動して下方距離がΔzだけ縮まった(−Δz)としても、参照板18は非振動である故、変位計17から得られる上方距離はΔzだけ増える(+Δz)こととなり、上方距離と下方距離との合算距離は変動しない。すなわち、振動が発生していたとしても、上方距離と下方距離との合算距離を用いることで、振動の影響がキャンセルされることとなる。
また、一体型フレームに取り付けられた距離計は、圧延荷重により一体型フレームが弾性変形を生じた場合に、ワークロールのたわみを正確に測定できない。このような場合にも参照板からの合算距離を用いることにより、一体型フレームのたわみの影響を排除(キャンセル)して正確な測定が可能である。
以上述べたように、サポートユニット12の梁部15に荷重計17を設けると共に、撓み測定計を設けることで、当該サポートユニット12は、ワークロール2の撓み量とワークロール2に作用する圧延荷重とを直接的に計測することが可能となる。
多段圧延機1において、変形抵抗の大きな圧延材Wを圧延する際には、小径のワークロール2を使用することとなる。小径ワークロール2には、スピンドル機構を設けることができず、駆動機構側からの駆動力を伝達することができない。それ故、駆動機構側からの駆動力をバックアップロール3へ入力し、バックアップロール3を回転駆動させるようにする。バックアップロール3の回転駆動力は、サポートユニット12のサポートロール10へ伝えられ、サポートロール10に伝えられた回転駆動力をワークロール2へと伝達するようにしている。
小径ワークロール2は、チョック部で支持されているものの、力学的には無支持の状況下(フリーロール)にある。そのため、圧延時にワークロール2が前後に移動したりする可能性があり、この移動は圧延にとっては好ましくないものとなる。しかしながら、ワークロール2は、サポートユニット12に支持されると共にバックアップロール3に接するサポートロール10によってパスラインに沿って前後から支持される構造となっているため、前後方向の移動が抑制されるようになっている。
特に、サポートユニット12のサポートロール10に作用する水平荷重は、前側に位置するサポートロール10の場合、パスラインに沿った上流側を向く水平荷重となり、後側に位置するサポートロール10の場合、パスラインに沿った下流側を向く水平荷重となって、両荷重は略等しいものとなる。それ故、サポートユニット12は、上流側乃至は下流側に一方的に移動することが無く、自立的にワークロール2の略直上に位置することとなる(自動位置調整機能)。このため、サポートロール10によるワークロール2の支持、位置固定は確実なものとなる。なお、サポートユニット12は、前述した自動位置調整機能を有するため、サポートユニット12を圧延機のフレーム11やチョック部に固定する必要が無くなる。とはいえ、安全性を考えた場合、サポートユニット12のフレーム11の一部を圧延機のフレーム11やチョック部にボルトなどの締結具で固定することは、非常に好ましい。
さらに、本実施形態によるサポートユニット12は、測定機能を有しているために、ワークロール2の撓み量と圧延荷重とを直接的に計測できる。
具体的には、圧延中において、サポートユニット12に設けられた荷重計16により、水平荷重Fを求め、求められた水平荷重Fから、荷重計16が設置された場所Yiにおける垂直方向の力Qiを求めることで、上記式(2)により、圧延荷重の分布Piを知ることが可能となる。
加えて、撓み測定計により、上方距離と下方距離を測定し、得られた上方距離と下方距離との合算距離をもって、ワークロール2の撓み量を計測する。
このようにすることで、圧延中であっても、サポートユニット12(測定装置)により、ワークロール2の撓み(表面変位)量と圧延荷重とを瞬時に且つ直接的に計測できるようになる。また、得られたワークロール2の撓み量の分布と圧延荷重の分布とから、ワークロール直下(圧延直下)における圧延材の板形状や板クラウンを計測することが可能となる。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 多段圧延機
2 ワークロール
3 バックアップロール
4 巻出リール
5 巻取リール
6 デフレクタロール
10 サポートロール
11 一体型フレーム
12 サポートユニット
13 開口
14 分割ロール(短尺ロール)
15 切り欠き部(梁部)
16 荷重計
17 変位計
18 参照板
W 圧延材

Claims (8)

  1. 圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に設けられた測定装置であって、
    上下方向において一方側が前記ワークロールに接すると共に他方側が中間ロール乃至はバックアップロールに接し且つパスラインに沿った上流側と下流側とに配置されたサポートロールと、前記サポートロールを支持する一体型のフレームとからなるサポートユニットを有しており、
    前記サポートユニットが、前記一体型のフレームに作用する水平荷重を計測する荷重計を備えていることを特徴とする測定装置。
  2. 圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に設けられた測定装置であって、
    上下方向において一方側が前記ワークロールに接すると共に他方側が中間ロール乃至はバックアップロールに接し且つパスラインに沿った上流側と下流側とに配置されたサポートロールと、前記サポートロールを支持する一体型のフレームとからなるサポートユニットを有しており、
    前記サポートユニットが、前記ワークロールの変位量を計測する変位計を備えていることを特徴とする測定装置。
  3. 圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に設けられた測定装置であって、
    上下方向において一方側が前記ワークロールに接すると共に他方側が中間ロール乃至はバックアップロールに接し且つパスラインに沿った上流側と下流側とに配置されたサポートロールと、前記サポートロールを支持する一体型のフレームとからなるサポートユニットを有しており、
    前記サポートユニットが、前記一体型のフレームに作用する水平荷重を計測する荷重計、及び、前記ワークロールの変位量を計測する変位計を備えていることを特徴とする測定装置。
  4. 前記サポートユニットは、前記ワークロールとは反対側に前記サポートユニットとは非接触に設けられた参照板を有しており、
    前記変位計は、前記ワークロールまでの距離を計測すると共に、前記参照板までの距離を計測するように構成されていて、計測されたワークロールまでの距離及び参照板までの距離を基に、ワークロールの変位量を計測するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の測定装置。
  5. 前記サポートユニットは、前記ワークロールとは反対側に前記サポートユニットとは非接触に設けられた参照板を有しており、
    前記変位計は、前記ワークロールまでの距離を計測すると共に、前記参照板までの距離を計測するように構成されていて、計測されたワークロールまでの距離及び参照板までの距離を基に、ワークロールの変位量を計測するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の測定装置。
  6. 圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に対する測定方法であって、
    前記圧延機に対して請求項1又は3の測定装置を配置しておき、
    前記荷重計で計測された水平荷重を基に、ワークロールに作用する圧延荷重を測定することを特徴とする測定方法。
  7. 圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に対する測定方法であって、
    前記圧延機に対して請求項2〜5のいずれかの測定装置を配置しておき、
    記変位計で計測された距離を基にワークロールの表面変位を測定することを特徴とする測定方法。
  8. 圧延材を圧延する一対のワークロールと、中間ロール乃至はバックアップロールとを有する多段圧延機に対する測定方法であって、
    前記圧延機に対して請求項3又は5の測定装置を配置しておき、 前記荷重計で計測された水平荷重を基に、ワークロールに作用する圧延荷重を測定し、及び、変位計で計測された距離を基にワークロールの表面変位を測定することを特徴とする測定方法。
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