JP5526886B2 - 離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム - Google Patents

離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム Download PDF

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Description

本発明は離型用フィルムに関し、好ましくエポキシプリプレグの製造に用いることができる離型フィルムに関する。
ガラスクロス、炭素繊維、アラミド繊維などの強化繊維基材にエポキシ樹脂など未硬化マトリクス樹脂を含浸・硬化させてなる繊維強化複合材料は、成型性、薄肉、軽量、高剛性、生産性、経済性に優れ、電気・電子機器部品、自動車機器部品、パソコン、OA機器、AV機器、携帯電話、電話機、ファクシミリ、家電製品、玩具用品などの電気・電子部品や筐体に頻繁に使用されている。
繊維強化複合材料の代表的な製造方法として、連続した強化繊維に未硬化の樹脂を含浸させた繊維強化プリプレグを積層配置して加熱プレスして硬化させる方法があるが、加熱プレスする際に離型フィルムが使用されている。
これら用途に使用される離型フィルムとしては、フッ素系フィルム、シリコン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが用いられてきた。しかしながら、従来から離型フィルムとして用いられているフッ素系フィルムは、耐熱性、離型性には優れているが、高価である上、使用した後の廃棄焼却処理において燃焼し難く、かつ、有毒ガスを発生するという問題点があり、また、エポキシプリプレグの離型フィルムとして用いた場合、成型金型汚れが発生しやすく、生産性が悪化するという問題点があった。また、シリコン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルムは、シリコン成分の移行により、金型汚れや、プリプレグの品質を損なうおそれがあった。また、ポリメチルペンテンフィルムは、離型性には優れているが、成型時にフィルムの皺が入りやすいという問題があった。また、ポリプロピレンフィルムは、耐熱性に劣り離型性が不十分であった。
一方、二軸延伸ポリフェニレンスルフィドフィルム(以下PPSフィルムと略称することがある)は、耐熱性、耐薬品性に優れることから、離型用途に用いられていることが知られており、通常は表面平均中心線粗さの小さいものが離型用フィルムとして用いられている。また、(1)シリコーン樹脂からなる塗布層を設けたPPSフィルムが提案されている(特許文献1参照)。また、(2)表面欠陥が少なく、加工性、表面平滑性に優れたPPSフィルムが提案されている(特許文献2、3参照)。これらの離型フィルムは、プレプレグ離型フィルムとして用いた場合、成型性が十分ではなく、また、加熱プレスの際、離型フィルムとプリプレグとのエア抜け性が十分ではなく、プリプレグ表面にボイド欠点が発生する場合があった。
特開平5−286084号公報 特開2007−152761号公報 特開2008−110549号公報
本発明の目的は上記問題点を解決すること、すなわち、耐熱性、成型性、金型汚れの発生を抑制した離型用ポリアリーレンスルフィドフィルムを提供することにあり、とりわけ、エポキシプリプレグの製造に用いたときには、エア噛み、皺、追従性を大きく向上できる離型用ポリアリーレンスルフィドフィルムを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは主として次の構成を有する。すなわち、
(1)実質的にポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と粒子(B)のみからなる二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムであり、該二軸延伸フィルムの少なくとも片方の表面の表面平均中心線粗さ(SRa)が100nm以上である離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
(2)フィルムの長手および幅方向の160℃、10分における熱収縮率が0%以上である(1)に記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
(3)少なくとも片表面の表面平均中心線粗さ(SRa)が130nm以上である(1)または(2)に記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
(4)160℃におけるフィルムの長手および幅方向の平均破断伸度が100%以上である(1)〜(3)のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
(5)フィルム中に粒子(B)を0.5〜10重量%含有する(1)〜(4)のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
(6)不活性粒子の平均粒径が0.5μm以上5μm以下である(1)〜(5)のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
(7)フィルムの表面電位の絶対値が10kv以下である前記(1)〜(6)のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
本発明によれば、離型用ポリアリーレンスルフィドフィルムのエア噛み、皺、追従性を大きく改善でき、また、エポキシプリプレグの製造に離型フィルムとして用いたときには、耐熱性、離型性、成型性、金型汚れの発生を抑制することができる。
以下、本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムについて説明する。本発明でいうポリアリーレンスルフィドとは、−(Ar−S)−の繰り返し単位を有するホモポリマーあるいはコポリマーである。Arとしては下記の式(A)〜式(K)などで表される基などが挙げられる。
Figure 0005526886
(R1,R2は、水素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基から選ばれた置換基であり、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。)
本発明に用いるポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位としては、上記の式(A)で表される基が採用されたものが好ましく、これらの代表的なものとして、ポリフェニレンスルフィド(以下、PPSとも称する)、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィドケトン、これらのランダム共重合体、ブロック共重合体及びそれらの混合物などが挙げられる。特に好ましいポリアリーレンスルフィドとしては、フィルム物性と経済性の観点から、PPSが好ましく例示される。本発明においては、上記ポリアリーレンスルフィドの繰り返し単位としては、下記構造式で示されるパラアリーレンスルフィド単位を好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上含むことが望ましい。パラアリーレンスルフィド単位が95モル%未満では、ポリマーの結晶性や熱転移温度などが低く、ポリアリーレンスルフィドの特徴である耐熱性、寸法安定性、機械特性および誘電特性などを損なうことがある。
Figure 0005526886
本発明で用いるポリアリーレンスルフィド樹脂において、上記パラアリーレンスルフィド単位以外に用いうる共重合可能な他の単位としては、例えば、3官能単位、エーテル単位、スルホン単位、ケトン単位、メタ結合単位、アルキル基などの置換基を有するアリール単位、ビフェニル単位、ターフェニレン単位、ビニレン単位およびカーボネート単位などが例として挙げられ、具体例として、下記の構造単位を挙げることができる。これらのうち一つまたは二つ以上共存させて構成することができる。この場合、該構成単位は、ランダム型またはブロック型のいずれの共重合方式であってもよい。また、本発明で用いるポリアリーレンスルフィド樹脂において芳香環を連結するスルフィド結合の数は芳香環を連結する全結合数(直接結合を含む)の95モル%以上とすることが望ましい。
Figure 0005526886
ポリアリーレンスルフィド樹脂の溶融粘度は、溶融混練が可能であれば特に限定されないが、温度300℃で剪断速度1,000(1/sec)のもとで、100〜2000Pa・sの範囲であることが好ましく、さらに好ましくは200〜1,000Pa・sの範囲である。
ポリアリーレンスルフィド樹脂は種々の方法、例えば、特公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の小さな重合体を得る方法、あるいは、特公昭52−12240号公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的分子量の大きい重合体を得る方法などによって製造することができる。
本発明において得られたポリアリーレンスルフィド樹脂を空気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱水および酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソシアネートおよび官能基ジスルフィド化合物などの官能基含有化合物による活性化など、種々の処理を施した上で使用することも可能である。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは、実質的にポリアリーレンスルフィド樹脂と粒子のみからなるが、ここでいう「実質的に」とは、フィルム中のこれら成分の含有量として99wt%以上、望ましく99.5wt%、を占めることをいう。なお、他に含みうる成分としてはポリアリーレンスルフィド以外の樹脂などである。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは、粒子(B)を含有した二軸配向フィルムであり、フィルム全体に対して0.5〜10重量%含有することがエポキシプリプレグとのエア噛み抑制の観点で好ましい。粒子の含有量が0.5重量%未満の場合、エポキシプリプレグとの間のエア抜け性が悪化し、残留した気泡がプリプレグに転写し欠点となる場合がある。粒子の含有量が10重量%を超えると、フィルムの破断伸度が低下し、成型追従性が悪化する場合がある。また、フィルムの熱収縮性が低下し、金型成型後のプリプレグと離型フィルムの間に皺が発生し、プリプレグに皺形状が転写される場合がある。粒子の含有量は、より好ましくは3〜9重量%であり、さらに好ましくは5〜8重量%である。
かかる粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、アルミナ、カオリン、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、酸化亜鉛などの無機粒子や架橋スチレン系粒子のような300℃までは溶融しない有機粒子があげられる。好ましくは、炭酸カルシウム、シリカであり、これらの粒子は、ポリマとの親和性が良好で製膜延伸時に粒子周辺にボイドを生成しにくいために好ましい。
本発明に用いられる粒子の平均粒径は0.5μm以上、5μm以下が好ましく、より好ましくは、0.5〜3μmであり、さらに好ましくは0.5μm以上、2μm以下である。粒径が0.5μm未満の場合、フィルム表面の粗面化が不十分となり、エポキシプリプレグとの間のエア抜け性が悪化し、残留した気泡がプリプレグに転写し欠点となる場合があり、5μmを超えると、粗大突起が形成されやすく、プリプレグからの離型性が悪化する場合があり、また、フィルムの破断伸度が低下し、成型追従性が悪化する場合がある。
本発明において、表面平均中心線粗さ(SRa)とは触針曲率半径2μmの触針式の3次元粗さ計にて、カットオフ値を0 .25mmとし、測定長0.5mmで、ある方向に対して直交する方向に5μm間隔で40回測定したときの中心線平均粗さである。また最大面粗さ(SRmax) とは該測定における最大粗さを意味する。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムにおいては、少なくとも片方の表面の表面平均中心線粗さ(SRa)が100nm以上であることが必要である。より好ましくは130nm以上であり、さらに好ましくは、150nm以上である。本発明においては、二軸配向フィルムの両表面の表面平均中心線粗さが上記範囲であることは無論好ましい態様である。該表面平均中心線粗さが100nm未満の場合、フィルム表面の粗面化が不十分となり、エポキシプリプレグとの間のエア抜け性が悪化し、残留した気泡がプリプレグに転写し欠点となる場合があり、一方で、該表面平均中心線粗さの上限値は特に限定されないが、プリプレグとの離型性、フィルムの破断伸度低下抑制、成型追従性を考慮すると500nm以下とすることが通常である。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムの最大面粗さ(SRmax)は、1000nm以上であることが好ましく、より好ましくは1500nm以上である。該最大面粗さが1000nm未満の場合、エポキシプリプレグとの間のエア抜け性が悪化する場合がある。
平均粒子径0.5μm以上、5μm以下の粒子を用い、フィルム全体に対して0.5〜10重量%の粒子含有量においてフィルム表面の表面平均中心線粗さあるいは最大面粗さを上記範囲とするためには、製膜時の面積延伸倍率を13倍以下となるように長手方向および幅方向に延伸し、二軸延伸後の熱固定を2段以上の異なる温度で行うことにより、平面性を維持したまま、表面粗さを上記範囲とすることが可能となる。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは、160℃、10分におけるフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率が共に0%以上であることが好ましい。好ましくは共に0.5%以上であり、さらに好ましくは共に0.7%以上である。160℃のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率が0%よりも小さい場合、フィルムの熱膨張によって160℃の金型成型後のプリプレグと離型フィルムの間に皺が発生し易くなり、皺が発生するとプリプレグに皺形状が転写する場合がある。フィルムの熱収縮率に特に上限値はないが、フィルムの製膜性などに鑑みると5%程度が上限である。ここで、160℃は、エポキシプリプレグの熱成型温度であり、本発明においては、該熱成型温度におけるフィルムの熱膨張によりフィルム皺が発生することを見出し、フィルムの熱収縮率を0%以上とすることで改善できることを見出した。
160℃、10分の熱収縮率を上記範囲とするには、後述する製膜条件を適宜調整することで可能となるが、例えば、二軸延伸後の熱固定を後述する2段以上の異なる温度で行い、更に熱固定後の弛緩処理(定長で処理する場合も含まれる)を行うことにより得ることが可能となる。
本発明の離型用二軸配向二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは、フィルムの長手方向および幅方向の平均破断伸度が160℃において共に100%以上であることが好ましく、より好ましくは、共に110%以上であり、さらに好ましくは共に120%以上である。かかる平均破断伸度を上記の範囲とするためには、先述するような平均粒子径、粒子含有量とし、製膜時の面積延伸倍率を先述した範囲とすることにより得ることが可能となる。160℃におけるフィルムの平均破断伸度が100%未満の場合、成型時に金型形状に追従できず、皺が発生する場合があり、また、プリプレグに形状を賦型する場合、転写性が悪化する場合がある。
また、本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムの、160℃におけるフィルム長手方向および幅方向の50%平均破断応力が共に120MPa以下であることが好ましい。50%平均破断応力とは、50%変経時の破断応力であり、上記範囲とすることで、加熱成型時の追従性を高めることが可能となる。より好ましくは、共に100MPa以下であり、さらに好ましくは共に90MPa以下である。50%平均破断応力が120MPaを超えると、成型時に金型形状に追従できず、皺が発生する場合があり、また、プリプレグに形状を賦型する場合、転写性が悪化する場合がある。
なお、破断伸度、および破断応力は、インストロンタイプの引張試験機を用いて、測定方向を引張方向に切り出したサンプルを上下のチャック部分ではさんで引張試験を行い、フィルムサンプルが破断したときの伸度、応力をそれぞれ破断伸度、破断応力として測定する。つまり、ASTM−D882に規定された方法に従って、試料サイズが幅10mm×試長間100mmのフィルムに対して引張り速度を300mm/分として、160℃でインストロンタイプの引張試験機を用いて測定した。試料数10にて、フィルム長手方向および幅方向のそれぞれの平均値を算出し、(フィルム長手方向平均値+フィルム幅方向平均値)/2を平均破断伸度、50%平均破断応力とする。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムの厚さは、特に限定されないが、1μm以上、500μmが好ましく、より好ましくは、10μm以上、500μm以下、さらに好ましくは20〜200μmの範囲である。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは、スリット断裁後のフィルム表面電位の絶対値が10kv以下であることが好ましく、より好ましくは5kv以下であり、さらに好ましくは3kv以下である。表面電位の絶対値が10kvを超え局所的に強い帯電や放電痕が存在すると、プリプレグとの離型性が悪化する場合がある。かかるフィルム表面電位を上記範囲とするためには、フィルム表面のコロナ放電処理を実施せず、公知の除電装置を用い、製品巻き取りロール前、巻き取りロール、搬送ロール中帯電するロール後に設置することで得ることが可能となる。また、コロナ放電処理の実施の有無は、フィルムの表面濡れ張力により確認でき、本願発明においては、45ダイン/cm以下が好ましい態様である。また、製品巻き取りロールをさらにスリット、断裁する場合、かかるフィルム表面電位を上記範囲とするためには、製品巻き出し後、スリット巻き取りロール前、巻き取りロール、搬送ロール中帯電するロール後に設置することで得ることが可能となる。除電装置は公知のものを用いることができる。
本発明の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムは、離型フィルムとして利用することができる。即ち、剥離フィルムとしては、具体的には、例えば、粘着テープ,両面テープ,マスキングテープ,ラベル,シール,ステッカー等において用いられているものであり、或いは不織布等で作られた皮膚貼付用湿布剤の薬面に貼られているフィルムである。また工程での離型フィルムとして用いることができ、例えば、プリント基板やICチップ(ウエハーモールド)、セラミックス電子部品、熱硬化性樹脂製品、化粧板等を製造する時、金属板同士や樹脂同士が接着してしまわないように、成型工程時に該金属板同士の間や樹脂同士の間に挟み込まれるフィルム、特に積層板製造時、フレキシブルプリント基板製造時、繊維強化複合材料製造時、スポーツ・レジャー用品製造時に好適に用いられるフィルムである。積層板製造時に用いられる離型フィルムとは、具体的には、例えば、多層プリント基板を製造する際のプレス成型において、プリント基板とセパレータープレート又は他のプリント基板との間の接着を防止するために間に存在させるフィルムをいう。また、フレキシブルプリント基板製造時に用いられる離型フィルムとは、具体的には、例えば、電気製品における可動部分に組み込まれている変形可能なフレキシブルプリント基板の製造時、ベースフィルム上にエッチング等により形成された電気回路を保護するためのカバー樹脂を加熱プレスする際、このカバー樹脂を回路の凹凸部に密着させるためにカバー樹脂を包むように用いられるフィルムをいう。繊維強化複合材料製造時に用いられる離型フィルムとは、例えば、ガラスクロス,炭素繊維又はアラミド繊維とエポキシ樹脂からなるプリプレグを硬化させて種々の製品を製造する際に用いられるフィルムをいう。スポーツ・レジャー用品製造時に用いられる離型フィルムとは、例えば、釣り竿,ゴルフクラブ・シャフト,ウィンドサーフィンポール等の製造において、ガラスクロス,炭素繊維,又はアラミド繊維とエポキシ樹脂からなるプリプレグを円筒状に巻き、その上にフィルム製のテープを巻き付けてオートクレーブ中で硬化させる際に用いられるフィルムである。
本発明は、ガラスクロス、炭素繊維、または、アラミド繊維などの強化繊維基材にエポキシ樹脂などの未硬化マトリクス樹脂を含浸・硬化させてなる繊維強化複合材料をプレス成型金型内またはオートクレーブ内で硬化し、成型型とプリプレグとの接着を防ぐために特に好適に用いられる。
本発明がその成型時に好適に用いられるエポキシプリプレグとしては、強化繊維として炭素繊維、ガラスクロス、アラミド繊維などをあげることができる。これら強化繊維に含浸せしめるマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂を用いることができ、その具体例としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂などを挙げることができる。本発明においては、エポキシ樹脂をマトリックス樹脂として用いたプリプレグの離型用フィルムとして好適に用いることができるものである。
本発明の離型用ポリアリーレンスルフィドフィルムの離型性の目安としては、エポキシプリプレグと重ね合わせて、160℃で5分間、1MPaの圧力をかけた後に常温に冷却してもフィルムが破断することなく、離型できることが好ましい態様である。
次いで、本発明の離型用ポリアリーレンスルフィドフィルムを製造する方法について、ポリアリーレンスルフィドとしてポリフェニレンスルフィドを用いた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムの製造方法を例にとって説明するが、他のアリーレンスルフィドは下記を参考とすれば得ることに困難性はなく、PPSを用いたときと同様の効果が期待できる。すなわち、本発明は、下記の記載に限定されないことは無論である。
( 1 ) ポリフェニレンスルフィドの重合方法
例えば、特開平2−91130号公報などを参考に作製することができる。すなわち、硫化アルカリとp − ジハロベンゼンを極性溶媒中で高温高圧下に反応させる方法を用いる。特に、硫化ナトリウムとジクロロベンゼン(好ましくはp−ジクロロベンゼン)をN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと称することがある)等のアミド系極性溶媒中で反応させるのが好ましい。この場合、重合度を調節するために、苛性アルカリ、カルボン酸アルカリ金属塩等のいわゆる重合助剤を添加して230〜280℃で反応させるのが最も好ましい。重合系内の圧力および重合時間は、使用する助剤の種類や量および所望する重合度などによって適宜決定される。重合終了後、系を徐冷して析出させたポリマを水中または有機溶媒中に投入してできるスラリーをフィルターで瀘別してポリマーケークを得る。得られたポリマーケークは、イオン交換水または有機溶媒にて洗浄を繰り返した後、必要に応じてさらに酢酸塩等の水溶液中で30〜100℃の温度で10〜60分間撹拌処理後、イオン交換水にて30〜80℃の温度にて数回洗浄を繰り返した後乾燥し、ポリフェニレンスルフィド粉末とする。
( 2 )粒子分散ペレットの製法
上述のようにして得られたポリフェニレンスルフィド粉末と液体中に粒子を分散させたスラリーとを混合し、該混合物をベント押出機に供給して溶融混練と同時に該液体を除去し、ポリフェニレンスルフィド中に粒子を分散させる。好ましい分散方法は、まず粒子を沸点が90℃〜290℃の液体中に微分散させスラリ−とする(以下粒子スラリ−と称することがある)。ここで必要に応じて瀘過やデカンター等により、粗大粒子や微小粒子を除去することは好ましい。また、本発明のフィルムとするには、該粒子の平均粒径は粒子スラリー中においても0.5μm〜3.0μmの範囲が好ましく、かつ粒子の濃度は2次凝集を防ぐ観点から80重量%以下が好ましい。該液体は、例えば水、エチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ル、NMP、ジフェニルエ−テルなどが挙げられるが、該液体の沸点以上でポリフェニレンスルフィドを溶解しない水、エチレングリコ−ル、トリエチレングリコ−ルが好ましい。
次いで、上述の粒子スラリ−をポリフェニレンスルフィド粉末に混合後、ベント孔を有する押出機に供給する方法、またはポリフェニレンスルフィド粉末をベント孔を有する押出機に供給し、該ポリマが溶融前または/ および溶融中に該粒子スラリ−を強制的に注入する方法等により、粒子スラリ−が溶融状態のポリフェニレンスルフィドに混練されると同時にベント孔より該液体成分を除去することにより、ポリフェニレンスルフィド中に粒子を分散させる。ここで、ポリフェニレンスルフィド粉末に対する該液体成分の割合は、分散性、液体成分の除去効率の点から30重量%以下が好ましく、20重量%以下がさらに好ましい。押出機から吐出されたガット状のポリマは、常法により水浴中などで冷却後、切断してポリマ中に粒子が分散したペレット(以下粒子ペレットと称することがある)となる。
また、(1)で得たポリフェニレンスルフィド粉末のみを(2)と同様の方法で粒子を含まないペレット(以下無粒子ペレットと称することがある)とし、フィルム製造の際に上記粒子ペレットと混合して使用することができる。
( 3 ) ポリフェニレンスルフィドフィルムの製法
上述のようにして得られた粒子ペレットおよび/ または無粒子ペレットを減圧下で乾燥した後、押出機の溶融部を300〜350℃の温度、好ましくは310〜340℃に加熱された押出機に投入する。その後、押出機を経た溶融ポリマをフィルター内に通過させ、その溶融ポリマをTダイの口金を用いてシート状に吐出する。このフィルター部分や口金の設定温度は、押出機の溶融部の温度より3〜20℃高い温度にすることが好ましく、より好ましくは5〜15℃高い温度にする。このシート状物を表面温度20〜70℃の冷却ドラム上に密着させて冷却固化し、実質的に無配向状態の未延伸フィルムを得る。
次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法(長手方向に延伸した後に幅方向に延伸を行う方法などの一方向ずつの延伸を組み合わせた延伸法)、同時二軸延伸法(長手方向と幅方向を同時に延伸する方法)、又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。ここでは、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行う逐次二軸延伸法を用いた例で説明する。
未延伸ポリフェニレンスルフィドフィルムを加熱ロール群で加熱した後、長手方向(MD方向)に表面粗さ、破断伸度を向上させる観点から3〜4倍、好ましくは3.0〜3.4倍、さらに好ましくは、3.0〜3.3倍に1段もしくは2段以上の多段で延伸する(MD延伸)。延伸温度は、Tg(PPSのガラス転移温度)〜(Tg+40)℃、好ましくは(Tg+5)〜(Tg+30)℃の範囲である。その後20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。
MD延伸に続く幅方向(TD方向)の延伸方法としては、例えば、テンターを用いる方法が一般的である。このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、幅方向の延伸を行う(TD延伸)。延伸温度はTg〜(Tg+40)℃が好ましく、より好ましくは(Tg+5)〜(Tg+30)℃の範囲である。延伸倍率は、表面粗さ、破断伸度を向上させる観点から3〜4倍、好ましくは3.0〜3.6倍、さらに好ましくは3.0〜3.5倍の範囲であり、本願発明においては、面積延伸倍率(MD方向の倍率とTD方向の倍率の積)を12倍以下とすることが好ましい態様である。より好ましくは11.5倍以下であり、さらに好ましくは11倍以下である。面積延伸倍率を上記範囲とすることにより、本願規定の破断伸度、表面粗さを達成することが可能となる。
次に、この二軸延伸フィルムを緊張下で熱固定する。本発明においては、フィルム平面性確保および本願規定の表面粗さ、熱収縮率達成の観点から、2段以上の異なる温度で熱固定を行うことが好ましく、1段目の熱固定温度は160〜220℃、好ましくは180〜220℃であり、続いて行う後段の熱固定および/または弛緩熱処理の最高温度は240〜280℃、好ましくは、260〜280℃である。本願発明の熱収縮を達成する観点から、1段目の熱固定後、引き続き240℃〜280℃の温度で弛緩処理することが好ましく用いられる。該弛緩処理温度でフィルム幅方向に0〜5%の範囲で弛緩処理することが好ましく、より好ましくは0〜3%であり、さらに好ましくは0%、すなわち定長で熱処理する。
さらに、フィルムを室温まで、冷やして巻き取り、目的とする二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを得る。
こうして得られた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムは一旦広幅の巻き取り機で中間製品として巻き取られた後、公知のスリッターにより必要な幅、長さに裁断される。この中間製品での巻き取りおよびスリッター搬送系においては、除電電極がフィルムのばたつかない位置でフィルムの走行方向に対して直交するように、かつフィルムの面と平行になるようにフィルムを挟んで設置されている。こうしてできた二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムは離型用フィルムとして使用することができる。
本発明の特性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)160℃50%平均破断応力、160℃平均破断伸度
ASTM−D882に規定された方法に従って、インストロンタイプの引張試験機を用いて測定した。測定は下記の条件で行い、試料数10にて、フィルム長手方向、および幅方向のそれぞれについて平均値をとり、下記式にて50%平均破断応力、平均破断伸度を算出した。
50%平均破断応力、平均破断伸度=(フィルム長手方向の平均値+フィルム幅方向の平均値)/2
測定装置:オリエンテック(株)製フィルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”
試料サイズ:幅10mm×試長間100mm
引張り速度:300mm/分
測定環境:160℃。
(2)熱収縮率
幅10mm、長さ200mmにサンプリングした試料に、約100mm間隔となるように直線を引き、その間隔の長さを万能投影機により測定し、L0(mm)とする。次に、該サンプルを2.5gの荷重下で、160℃に加熱されたギアオーブン中で、10分間保持し、その後、室温で2時間冷却した後、再び、直線の間隔を万能投影機で測定し、L(mm)とする。この測定結果から、熱収縮率=((L0−L)/L0)×100)(%)とし、フィルム長手方向および幅方向につきそれぞれn数5サンプルの平均値を採用した。なお、熱収縮率の符号が、「−(負)」の場合は伸びを示している。
(3)フイルム中の粒子の平均粒径(D
走査型電子顕微鏡の試料台に固定した測定フィルム表面を、スパッタリング装置を用いて真空度10−3Torr、電圧0.25KV、電流12.5mAの条件にて10分間、イオンエッチング処理を施す。次に、同装置にて該表面に金スパッタを施し、走査型電子顕微鏡にて10000〜30000倍の写真を撮影する。平均粒径(D)は、10個以上n個(本実施例では100個を測定した)の粒子の面積円相当径(Di)を求め、下記式(式1)により求める。ここで面積円相当径(Di)は個々の粒子の像において外接円の直径である。
Figure 0005526886
(4)表面平均中心線粗さ(SRa)、最大面粗さ(SRmax)
小坂研究所製Surfcorder ET30HKを用い、下記条件にて表面の平均中心線粗さ(SRa)、最大面粗さ(SRmax)を求めた。
触針曲率半径 : 2μm
カットオフ : 0.25mm
測定長 : 0.5mm
測定間隔 : 5μm
測定回数 : 40回。
(5)金型成型テストによる離型性、エア噛み、皺、金型汚れ
幅60cmで巻き取られたロール品を50cm×50cmサイズに切り出した離型フィルムおよびエポキシプリプレグを重ね合わせ、160℃に調整したプレス成型機で1MPaの圧力を5分間加えたのちにサンプルを取り出して、室温中に十分冷却してから、エポキシプリプレグと離型フィルムを手で引き剥がした。離型性、エア噛み、皺、金型汚れについて、以下の基準で判断した。○、△が合格水準である。
離型性
○:フィルムが破断することなくプリプレグから容易に剥がれた
△:フィルムが一部破断するがプリプレグから剥がれた
×:プリプレグから剥がれなかった
エア噛み
○:プリプレグ表面にエア噛みが存在しない
△:プリプレグの四隅部分にエア噛みが存在する
×:プリプレグの全面にエア噛みが存在する

○:プリプレグ表面にフィルム皺の転写が存在しない
△:プリプレグの四隅にフィルム皺が転写する
×:プリプレグの全面にフィルム皺が転写する
金型汚れ
金型汚れが確認されない:10サイクルの金型成型において、金型汚れが発生しない
金型汚れが確認される:10サイクルの金型成型において、金型に付着物による金型汚れが発生する。
(6)金型成型テストによる追従性(追従性)
幅60cmで巻き取られたロール品を50cm×50cmサイズに切り出した離型フィルムおよびエポキシプリプレグを用い、深さ30μmの溝を掘った凹凸金型の間に、離型フィルムおよびエポキシプリプレグを重ね合わせ、160℃、5分間、1MPaで加圧したのちにサンプルを取り出して、室温中に十分冷却してから、エポキシプリプレグと離型フィルムを手で引き剥がし、プリプレグ表面のうち、溝部分(凹部分)を目視観察し、以下の基準で判断した。○、△が合格水準である。
○:溝の転写性が非常に良好であり、溝部周辺にフィルム皺の転写が発生しない
△:溝の転写性は良好であるが、溝部周辺で皺が発生する
×:溝の転写性が悪く、かつ、溝部周辺で皺が発生する。
(7)スリット断裁品を用いた金型成型テストによる離型性、エア噛み、皺
幅60cmで巻き取られたロール品を50cm幅に公知のスリッターでスリットしたのち、50cmの長さに断裁した50cm×50cmサイズの離型フィルムおよびエポキシプリプレグあるいは、フェノールプリプレグを重ね合わせ、160℃に調整したプレス成型機で1MPaの圧力を5分間加えたのちにサンプルを取り出して、室温中に十分冷却してから、エポキシプリプレグと離型フィルムを手で引き剥がした。離型性、エア噛み、皺について、以下の基準で判断した。○、△が合格水準である。
離型性
○:フィルムが破断することなくプリプレグから容易に剥がれた
△:フィルムが一部破断するがプリプレグから剥がれた
×:プリプレグから剥がれなかった
エア噛み
○:プリプレグ表面にエア噛みが存在しない
△:プリプレグの四隅部分にエア噛みが存在する
×:プリプレグの全面にエア噛みが存在する

○:プリプレグ表面にフィルム皺の転写が存在しない
△:プリプレグの四隅にフィルム皺が転写する
×:プリプレグの全面にフィルム皺が転写する。
(8)表面濡れ張力(ダイン/cm)
JIS K−678に従い測定した。

以下、実施例ではポリアリーレンスルフィドとしてPPS、粒子として炭酸カルシウムの例を具体例として挙げて説明しているが、ポリアリーレンスルフィドを作製する場合は下記方法と同様の方法で得ることができ、また、他の粒子を用いた場合でも、下記実施例を参考として本発明にかかるフィルムを作製すれば、所定の効果を得ることができることはいうまでもない。
(1)ポリフェニレンスルフィドの作製
50Lオートクレーブ(SUS316製)に水硫化ナトリウム(NaSH)56.25モル、水酸化ナトリウム54.8モル、酢酸ナトリウム16モル、およびN−メチルピロリドン(NMP)170モルを仕込む。次に、窒素ガス気流下に撹拌しながら内温を220℃まで昇温させ脱水を行なった。脱水終了後、系を170℃まで冷却した後、55モルのp−ジクロロベンゼン(p−DCB)と0.055モルの1,2,4,−トリクロロベンゼン(TCB)を2.5LのNMPとともに添加し、窒素気流下に系を2.0kg/cmまで加圧封入した。235℃にて1時間、さらに270℃にて5時間撹拌下にて加熱後、系を室温まで冷却、得られたポリマのスラリーを水200モル中に投入し、70℃で30分間撹拌後、ポリマを分離する。このポリマをさらに約70℃のイオン交換水(ポリマー重量の9倍)で撹拌しながら5回洗浄後、約70℃の酢酸カルシウムの1重量%水溶液にて窒素気流下にて約1時間撹拌した。さらに、約70℃のイオン交換水で3回洗浄後、分離し、120℃、1torrの雰囲気下で20時間乾燥することによって白色のポリフェニレンスルフィド粉末を得た。
次に、このポリフェニレンスルフィド粉末を市販の窒素ガス雰囲気下90℃のNMP(ポリフェニレンサルファイドポリマー重量の3倍量)にて0.5時間の撹拌処理を2回行なった。このポリフェニレンサルファイド粉末をさらに約70 ℃ のイオン交換水で4回洗浄した後分離し、上記のようにして乾燥することによって白色のポリフェニレンスルフィド粉末を得た。このポリフェニレンスルフィド粉末の300℃ における溶融粘度は5000ポイズであった。
(2)ペレットの作製
〔粒子ペレット1〕
平均粒径1.2μmの炭酸カルシウム粒子をエチレングリコール中に50重量%分散させたスラリーを調製した。このスラリーをフィルタで濾過した後、ヘンシェルミキサーを用いて、(1)で得られたポリマに炭酸カルシウムの含有量が20重量%となるよう混合した。得られた混合物を、30mm径の二軸のスクリューを有するベント押出機に供給し、温度320℃で溶融した。この溶融物を金属繊維からなる95%カット孔径10μmのフィルタに通して瀘過した後、2mm孔径ダイから押し出し、ガット状の樹脂組成物を得た。さらに該組成物を約3mm長に裁断し、粒子含有量20重量%の粒子ペレット1を得た。
〔粒子ペレット2〕
平均粒径2.5μmの炭酸カルシウム粒子を用いる以外は、粒子ペレット1と同様にして、粒子ペレット2を得た。
〔粒子ペレット3〕
平均粒径3.5μmの炭酸カルシウム粒子を用いる以外は、粒子ペレット1と同様にして、粒子ペレット3を得た。
〔粒子ペレット4〕
平均粒径5.0μmの炭酸カルシウム粒子を用いる以外は、粒子ペレット1と同様にして、粒子ペレット4を得た。
〔無粒子ペレット〕
(1)で得られたポリマのみを粒子を添加しなかった他は、上記粒子ペレットと同様にして溶融押出し、粒子を含有しない無粒子ペレットを得た。
(実施例1)
上記で得られた無粒子ペレットに粒子ペレット1を炭酸カルシウムの含有量が5重量%となるように混合した後、回転式真空乾燥機を用いて、3mmHgの減圧下にて温度180℃で4時間乾燥させた。得られた乾燥チップを、溶融部が310℃に加熱されたフルフライトの単軸押出機に供給し、温度320℃に設定したフィルターで濾過した後、温度310℃に設定したTダイの口金から溶融押出して表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、未延伸フィルムを作製した。
この未延伸フィルムを、加熱された複数のロール群からなる縦延伸機を用い、予熱後、ロールの周速差を利用して、101℃のフィルム温度でフィルムの縦方向に3.2倍の倍率で延伸した。その後、このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、延伸温度101℃、延伸倍率3.4倍でフィルムの幅方向に延伸を行い、引き続いて温度200℃で4秒間熱処理(1段目熱処理)を行い、続いて200℃4秒間熱処理(2段目熱処理)を行った。引き続き、260℃4秒間横方向に定長下で熱処理を行ったのち、室温まで冷却した後、フィルムエッジを除去し、厚さ25μmの二軸配向PPSフィルムを作製した。フィルムの表面濡れ張力は、40ダイン/cmであった。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、離型性、エア噛み、皺、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例2)
実施例1で、粒子ペレット1を用いて炭酸カルシウムの含有量を7.5重量%とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグの四隅にフィルムの皺の転写が存在したが、離型性、エア噛み、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例3)
実施例1で、粒子ペレット1を用いて炭酸カルシウムの含有量を3重量%とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグ四隅にエア噛みが存在したが、離型性、皺、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例4)
実施例1で、粒子ペレット1を用いて炭酸カルシウムの含有量を1重量%とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグから剥離はできたが、フィルムの一部破断が見られ、また、プリプレグ四隅にエア噛みが存在した。皺、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例5)
実施例1で、弛緩処理ゾーンで横方向に3%の弛緩処理を行う以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグの四隅にフィルムの皺の転写が存在したが、離型性、エア噛み、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例6)
実施例1で、延伸倍率を縦方向に3.4倍、横方向に3.4倍とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグから剥離はできたが、フィルムの一部破断が見られ、また、プリプレグ四隅にエア噛みが存在し、溝の転写性は良好であるが、溝部周辺で皺が確認された。プリプレグ表面に皺はなく、金型汚れは確認されなかった。
(実施例7)
実施例1で、粒子ペレット2の炭酸カルシウム用いる以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、溝の転写性は良好であるが、溝部周辺で皺が確認された。離型性、エア噛み、皺に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例8)
実施例1で、粒子ペレット3の炭酸カルシウム用いる以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、溝の転写性は良好であるが、溝部周辺で皺が確認された。離型性、エア噛み、皺に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例9)
実施例1で、弛緩熱処理温度を240℃とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグの四隅にフィルムの皺の転写が存在したが、離型性、エア噛み、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例10)
実施例1で、粒子ペレット1を用いて炭酸カルシウムの含有量を12重量%とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグの四隅にフィルムの皺の転写が存在し、溝の転写性は良好であるが、溝部周辺で皺が確認された。離型性、エア噛みに優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例11)
実施例1で、粒子ペレット4の炭酸カルシウム用いる以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグの四隅にフィルムの皺の転写が存在し、溝の転写性は良好であるが、溝部周辺で皺が確認された。離型性、エア噛み、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
比較
実施例1で、弛緩処理ゾーンで横方向に7%の弛緩処理を行う以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、金型汚れはなく、離型性、エア噛み、追従性に優れたものであるが、プリプレグ全面にフィルム皺の転写が確認された。
(実施例13)
実施例5において、1段目および2段目熱固定温度を260℃とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグの四隅にフィルムの皺の転写が存在したが、離型性、エア噛み、追従性に優れたものであり、金型汚れは確認されなかった。
(実施例14)
実施例1と同様にして得られた幅500mm、厚み25μmの二軸配向PPSフィルムを用いて、速度200m/分で走行させて250mm幅にスリットした。静電気除去装置は、シムコ社製静電気除去装置スタティックバーを用い、スリッター搬送系でフィルム面と平行になるように3カ所設置した(製品巻だしロール後、搬送ロール中ゴムロール後、巻き取りロール前)。電極先端とフィルムまでの距離を40mm、印加電圧は4kv条件とした。得られた二軸配向PPSフィルムの表面電位の絶対値は3kv以下であった。トナー確認により、放電痕の存在は確認されなかった。この二軸配向PPSフィルムの測定、評価結果は表1に示したとおりであり、離型性、エア噛み、皺、追従性に優れたものであった。
(実施例15)
実施例14で、スリッター搬送系で静電気除去装置を1カ所(巻き取りロール前)使用する以外は、実施例14と同様にスリットした。得られた二軸配向PPSフィルムの表面電位の絶対値は10kv以下であり、トナー確認により、放電痕の存在が確認されなかった。この二軸配向PPSフィルムの測定、評価結果は表1に示した通りであり、離型性、エア噛み、皺、追従性に優れたものであった。
(実施例16)
実施例14で、スリッター搬送系で静電気除去装置を使用しない以外は、実施例14と同様にスリットした。得られた二軸配向PPSフィルムの表面電位の絶対値は20kv以上であり、トナー確認により、放電痕の存在が確認された。この二軸配向PPSフィルムの測定、評価結果は表1に示した通りであり、離型性の悪化が確認された。
(実施例17)
実施例16で得られたスリット断裁品をフェノールプリプレグに積層し、金型成型テストを実施した。評価結果は表1に示した通りであり、エア噛み、皺は存在せず、離型性に優れたものであった。
(実施例18)
実施例1でフィルム表面にコロナ処理を実施する以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。フィルムの表面濡れ張力は、58ダイン/cmであった。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、金型汚れはなく、エア噛み、追従性に優れたものであるが、離型性が悪化した。
(比較例1)
実施例1で、延伸倍率を縦方向に4.2倍、横方向に3.4倍とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、フィルム皺の転写がなく、金型汚れは確認されなかったが、プリプレグから剥離の際、フィルムの一部破断が見られ、プリプレグ全面にエア噛みの存在が確認された。また、溝の転写性が悪く、かつ、溝部周辺で皺が発生した。
(比較例2)
実施例1で、延伸倍率を縦方向に3.6倍、横方向に3.4倍とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、フィルム皺の転写がなく、金型汚れは確認されなかったが、プリプレグから剥離の際、フィルムの一部破断が見られ、プリプレグ全面にエア噛みの存在が確認された。また、溝の転写性が悪く、かつ、溝部周辺で皺が発生した。
(比較例3)
実施例1で、粒子ペレット1を用いて炭酸カルシウムの含有量を0.3重量%とする以外は、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、皺、追従性に優れ、金型汚れは確認されなかったが、プリプレグから剥離の際、フィルムの一部破断が見られ、プリプレグ全面にエア噛みの存在が確認された。
(比較例4)
実施例1で用いた無粒子ペレット79.5重量%と熱可塑性樹脂としてポリエーテルイミド20重量%(ジーイープラスチックス社製 “ウルテム1010”)(PEI)を用い、相溶化剤としてγ−イソシアネ−トプロピルトリエトキシシラン(信越化学社製、”KBE9007”)0.5重量%を配合後、300℃に加熱された、ベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数300回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてブレンドチップを作製した。得られたPPS/PEI(20重量%)のブレンドチップ25重量部に対し実施例1用いた粒子ペレット1を25重量部、無粒子ペレット50重量部添加し、炭酸カルシウムの含有量が5.0重量%となるように混合した後、実施例1と同様に未延伸フィルムを作製した。得られた未延伸フィルムは、実施例1と同様にして二軸配向PPSフィルムを作製した。
得られた二軸配向PPSフィルムの構成や特性についての測定、評価結果は、表1に示したとおりであり、この二軸配向PPSフィルムは、プリプレグから剥がすことができず、プリプレグ全面にエア噛みの存在が確認された。また、プリプレグ全面にフィルム皺の転写が存在し、溝の転写性が悪く、かつ、溝部周辺で皺が発生した。
Figure 0005526886
本発明の離型用ポリアリーレンスルフィドフィルムは、エア噛み、皺、追従性を大きく向上したものであり、耐熱性、離型性、金型汚れの発生を抑制したエポキシプリプレグ離型フィルムとして好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. 実質的にポリアリーレンスルフィド樹脂(A)と粒子(B)のみからなる二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルムであり、該二軸延伸フィルムの少なくとも片方の表面の表面平均中心線粗さ(SRa)が100nm以上であって、フィルム長手および幅方向の160℃、10分における熱収縮率が0%以上であることを特徴とする離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
  2. 少なくとも片表面の表面平均中心線粗さ(SRa)が130nm以上である請求項1記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
  3. 160℃におけるフィルムの長手および幅方向の平均破断伸度が100%以上である請求項1または2に記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
  4. フィルム中に粒子(B)を0.5〜10重量%含有する請求項1〜のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
  5. 粒子の平均粒径が0.5μm以上5μm以下である請求項1〜のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
  6. フィルムの表面電位の絶対値が10kv以下である請求項1〜のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリアリーレンスルフィドフィルム。
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