JP5522451B2 - 電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤に使用されるフェライト芯材及び該フェライト芯材を用いた樹脂被覆キャリアに関し、詳しくは所望の帯電量が得られ、かつ帯電量の環境変動が小さい電子写真現像剤用フェライト芯材及び該フェライトキャリア並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、各種の、鉄粉キャリア、フェライトキャリア、樹脂被覆フェライトキャリア、等が使用されていた。
最近、オフィスのネットワーク化が進み、単機能の複写機から複合機への時代に進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求が一層高まってきている。
特許文献1(特開平08−22150号公報)には、MnO、MgO及びFeからなるフェライトの一部をSrOで置換したことを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリアが記載されている。同文献に記載のフェライトは、フェライトキャリア粒子間の磁化のバラツキを低減させることにより画質および耐久性に優れ、環境に優しく、長寿命でかつ環境安定性に優れた電子写真現像用キャリアを得ることができるとされている。
特許文献2(特開2007−271663号公報)には、圧縮破壊強度が150MPa以上、圧縮変化率が15.0%以上、形状係数SF−1が100〜125であり、MnO、MgO及びFeからなるフェライトの一部をSrOで置換したことを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリアが記載されている。
同文献に記載のフェライトは、球状で、高い圧縮破壊強度及び圧縮変化率を有し、現像剤に用いたときに現像器内で受けるストレスによる破壊に対する強度に優れ、かつ適度の脆性を有しており、このことによりキャリア飛散が防止され、長寿命化が図れる電子写真現像剤用フェライトキャリアについて開示したものである。
特許文献3(特開2006−17828号公報)には、フェライト粒子の組成がMnO、MgO及びFeからなるフェライトであって、その一部をSrO等で置換したフェライト粒子中に、ジルコニウムを40〜500ppm含有することを特徴とする電子写真現像剤用フェライトが記載されている。同文献に記載のフェライトキャリアは、絶縁破壊電圧が高いため、電荷リークの発生を抑制でき、その結果として高画質を得ることを目的としたものである。
しかし、この特許文献1、2及び3に記載の発明は、より高帯電でありながら、帯電量の環境変動を極小化したいという近年の帯電性能に対する高い要求に応えることができないものであった。特に、近年多くなってきた重合トナーや低温定着トナーは従来のトナーに比べて、比較的帯電量が低く、帯電量の環境変動が大きいことが問題となることが多く、これらのトナーと組み合わせて所望とする高い帯電量を得て、かつ環境変動を抑制するには、これらの文献に記載のフェライトでは十分なものではなかった。
さらに、近年のカラー化、高速化の流れから、高トナー濃度で、かつ高速現像を求められており、このような条件下では、従来よりも帯電能力が格段に高く、安定していることが必要であるが、上記の文献に記載のフェライトは、これらの要求を満足するものではなかった。
特許文献4(特開昭52−56536号公報)には、表面ナトリウム及び表面亜鉛の量を規定した不感湿性フェライト電子キャリヤ物質及びその製造方法が記載されている。同文献においては、従来のフェライト物質の電子写真装置での高湿度における貧弱な性能の主要理由として、表面導電性及び誘電性損失が変化し、また現像剤混合物の電荷衰退に変化を起したフェライト粒子の表面上に或る物質が存在することを見いだし、その物質が硫酸塩と結合した表面ナトリウム、酸化亜鉛、カルシウム、カリウム等であるとし、その上で、上記のように表面ナトリウム及び表面亜鉛の量を規定したものである。
しかし、この特許文献4に記載の発明は、表面ナトリウム及び表面亜鉛の量を規定するものであり、後述する本発明のように、塩素量を規定するものではない。
また、特許文献5(特開2006−267345号公報)には、フェライト粒子上に被覆した層を有し、鉄元素に対して一定の塩素元素を有するキャリアを用いた2成分現像剤が記載されている。この特許文献5はキャリアに含有される微量元素の存在及びその影響に着目したものであり、特に、フェライト粒子中の塩素元素がキャリアの耐久性に影響を与えていることに着目し、この量を制御することによりフェライトの硬度が向上し、負荷を受けても欠けたりせずに強固な耐久性が発現され、また塩素元素のもつ極性作用によりフェライト表面と樹脂被覆層の間での接着性も向上するようになり、その結果、樹脂被覆層が容易に剥離しなくなることが示されている。
この特許文献5には、フェライト芯材表面の塩素元素の存在が帯電量に影響を与えることについては何ら記載されていない。また、実施例はMgOが40モル%のマグネシウムフェライトに関するものであり、後述するような組成やSrOによる置換に関する示唆は全くないものである。
特開平08−22150号公報 特開2007−271663号公報 特開2006−17828号公報 特開昭52−56536号公報 特開2006−267345号公報
このように、上記したフェライトキャリアの利点を保持しつつ、高い帯電量が得られ、しかも環境変動に対して帯電量の変動が少ない電子写真現像剤用キャリアが求められていた。
従って、本発明の目的は、フェライトキャリアの利点を保持しつつ、所望の高い帯電量が得ることができ、かつ帯電量の環境変動が小さい電子写真現像剤用フェライト芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成を持つフェライト芯材であって、かつ該フェライト粒子特定値未満とし、かつCl濃度を一定範囲に抑えることにより上記目的が達成し得ることを知見し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、フェライト粒子の組成が下記式(1)で表され、下記式(1)中の(MnO)及び/又(MgO)の一部がSrOで置換されているフェライト芯材であって、該フェライト粒子の細孔容積が0.02ml/g未満、かつ溶出法により測定されるCl濃度が0.1〜100ppmであること特徴とする電子写真現像剤用キャリア芯材を提供するものである。
Figure 0005522451
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、SrOの置換量が、0.1〜2.5モル%であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子のBET比表面積が0.1〜0.185m/gであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の形状係数SF−1が100〜120であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の常温常湿下で測定された電気抵抗が1×10〜1×10Ωであるであることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の体積平均粒径20〜50μm、1kエルステッド印加時の磁化が50〜70Am/kg、粒子密度が4.0〜5.5g/cm、見掛け密度が1.5〜2.5g/cm、24μm未満の粒子が5体積%以下であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の500エルステッド印加時の磁化が50〜70Am/kgであることが望ましい。
また、本発明は、上記フェライト芯材の表面に樹脂を被覆した電子写真用フェライトキャリアを提供するものである。
また、本発明は、上記フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライト芯材は、特定の組成をもつフェライトであり、Cl濃度を一定範囲に抑えているので、所望の高い帯電能力を持ち、かつ帯電量の環境変動が小さい。また、該フェライト芯材を用いた電子写真現像剤用キャリアは、高い帯電能力が長期に渡って維持でき、環境変動が小さい。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用フェライト芯材、フェライトキャリア>
本発明では、フェライト芯材の溶出法により測定されるCl濃度が0.1〜100ppmであることが必要である。本発明は、後述するように、特定の組成を持つフェライトに関するものであるが、フェライト粒子表面に塩化物、塩化物イオンが多く存在すると、キャリアや現像剤の使用環境中にある水分(水分子)を吸着し易いため、多量に存在すると、帯電量を始めとする電気特性の環境変動が大きくなる。塩化物、塩化物イオンをできる限り低減する必要がある。
しかし、フェライト原料の1つである酸化鉄としては鉄鋼生産時に発生する塩酸酸洗工程から副生する酸化鉄を使用することが一般的であり、不可避不純物として塩化物、塩化物イオンが含有される。塩化物、塩化物イオンは、フェライト製造工程の1つである焼成工程において、高温で処理される際にその大部分は除去されるが、その一部が残ってしまう。特に、帯電能力を高めるために、比較的比表面積の大きいフェライト粒子を製造する場合、焼成温度を低めに設定する必要があるため、塩化物、塩化物イオンが残留しやすい。
さらに、帯電能力を高めるためにBET比表面積を大きくすると、一般的な樹脂被覆フェライトに用いられるフェライト粒子に比べ、多く芯材粒子表面に塩化物及び/又は塩化物イオンが残存するため、キャリア特性に大きな影響を与える。
そこで、本発明では、上述したように、フェライト芯材の溶出法により測定されるCl濃度を0.1〜100ppmとする必要がある。Cl濃度は、望ましくは0.1〜70ppm、さらに望ましくは0.1〜50ppm、最も好ましくは0.1〜20ppmである。100ppmを超えると、上述したように、使用環境中にある水分(水分子)を吸着し易いため、帯電量を始めとする電気特性の環境変動が大きくなり好ましくない。
Cl濃度を0.1ppm未満にすることは工業上困難である。一般的にフェライトや電子写真用フェライトキャリアに用いられる原料として、特にClを多く含有するのは酸化鉄である。これは、酸化鉄としては工業的には鉄鋼生産時に発生する塩酸酸洗工程から副生する酸化鉄を使用するのが一般的であるためである。このような酸化鉄にもいくつかのグレードがあるが、Clとして数百ppm含有される。工業的に使用される酸化鉄で、最もClが少ないものでも、200ppm程度含有される。
ここで、本発明におけるフェライトは、一般式として下記式(1)で示され、下記式(1)中の(MnO)及び/又(MgO)の一部がSrOで置換されている。
Figure 0005522451
所望の磁気特性を得るために、また経時でも特性が安定したフェライトを得るためには、z=40mol%以上であることが好ましい。この場合、MnO及びMgOの量にもよるが、重量比としてはFeが50重量%以上になる。
このような、Feが50重量%以上含有するフェライトで、工業的に最もClが少ない酸化鉄原料を使用した場合、フェライト組成中に、125ppm程度のClが存在することになる。実際には、仮焼工程や本焼成工程において高温で加熱されるため、Clは、その一部が除去され、全てはフェライト中に残存せしない。しかし、Cl濃度を0.1ppm未満にするためには、高純度の酸化鉄原料を用い、高温で焼成する必要があり、コストが高くなることや、本発明で必要な比較的比表面積の大きいフェライト粒子を得ることは困難である。
Cl濃度の測定方法は種々ある。例えば特開2006−267345号公報に記載されているような、蛍光X線元素分析装置を用いる方法である。しかし、蛍光X線元素分析装置で測定されるCl濃度は、表面近傍に存在するClのみならず、直接、外環境の影響を受けない粒子内部に存在するClを測定するのに有効な方法である。本発明においては、特に表面近傍に存在するClが、大気中の水分と相互作用を起こすことが、帯電特性の環境変動に悪影響を及ぼすものであることを見出し、また、表面の塩化物が水分の影響を受けること、このような塩化物が脱離しやすいこと等によって帯電能力自体が低下することを見出したものであり、基本的には粒子内部に存在するClとは無関係のものである。従って、本発明においては、フェライト粒子表面に存在するCl濃度を特定し、制御することが非常に重要である。このような測定方法として、下記に挙げる溶出法が用いられる。
[Cl濃度:溶出法]
(1)試料を50.000g+0.0002g以内に正確に秤り、150mlガラス瓶に入れる。
(2)フタル酸塩(pH4.01)50mlをガラス瓶に添加する。
(3)イオン強度調整剤、1mlをガラス瓶に続けて添加し、蓋を閉める。
(4)ペイントシェ−カ−にて10分間撹拌する。
(5)150mlガラス瓶の底に磁石を当てキャリアが落ちないように注意しながらNo.5Bの濾紙を用いてPP製(50ml)の容器にろ過する。
(6)得られた上澄み液を、pHメーターにて電圧を測定する。
(7)同様に、検量線用に作成したCl濃度別の溶液(純水、1ppm、10ppm、100ppm及び1000ppm)を測定し、それらの値から、サンプルのCl濃度を計算する。
このフェライト芯材は、一般式として下記式(1)で示され、下記式(1)中の(MnO)及び/又(MgO)の一部がSrOで置換されている。下記式(1)で示される
Figure 0005522451
ここで、xが35モル%未満であり、MgOが15モル%を超えるような組成の場合、フェライトの磁化を高めることができず、キャリア飛散の原因となるため好ましくない。また、xが45モル%を超え、yが5モル%未満になると、磁化を高めることはできるが、相対的にフェライト芯材中に含まれる電気陰性度の高いMgOの量が少なくなるためフェライト芯材の帯電量が低下する原因となるので好ましくない。
また、特開2006−267345号公報に記載されているMgOが40モル%、Feが60モル%のような組成の場合、磁化が著しく低くなるため、キャリア飛散の原因となり好ましくない。
近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を、不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。
このフェライト芯材の組成中には、SrOが含有されている。上記式(1)のような組成のフェライト粒子は、その製造過程において、低磁化粒子を発生させることがあり、キャリア飛散の原因となる。しかし、本発明のように、SrOを含有させることで、低磁化粒子の発生を抑制できる。また、SrOは、Feと(SrO)・6(Fe)という形のマグネトプランバイト型のフェライトや、SrFe(ただし、a≧2、a+b≦c≦a+1.5b)に代表される立方晶でペロブスカイト型の結晶構造を持ったストロンチウムフェライトの前駆体(以下Sr−Fe化合物と呼ぶ)を形成し、スピネル構造の(MnO)x(MgO)y(Fe)zと固溶した形になる。この鉄とストロンチウムの複合酸化物は、MgOを含有する成分である主にマグネシウムフェライトと相まってフェライト芯材の帯電能力を上げる効果がある。特にSr−Fe化合物は高誘電率であるSrTiOと同様の結晶構造を持っており、芯材の高帯電化に寄与する。
このように、本発明のフェライト粒子においては、帯電能力を上げるために、MgとSrを必須成分としており、その大半はスピネル構造、マグネトプランバイト構造及び又はその前駆体中に存在している。しかし、これらの元素の一部は塩素と化合して塩化物を形成しやすい。特に、上記のマグネトプランバイト構造は、スピネル構造に比べると生成速度が遅いため、フェライトの焼成過程において、除去し切れなかった塩素と化合し、塩化物(塩化ストロンチウム)を形成しやすい。
Sr−Fe化合物は酸素濃度が低いほど生成しやすく、また、芯材に含まれる塩素が少ない方が塩素によるFeの酸化が少ないため生成しやすい。一方、塩素が多い場合には焼成時の酸素濃度が低くてもFeが酸化されやすいためストロンチウムフェライトが生成しやすい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、粒子に含まれる全Sr−Fe化合物の中のストロンチウムフェライトの割合(%)は下記の範囲を満たすことが好ましい。
Figure 0005522451
上記割合は、上記式に示されるように、0〜0.8が好ましいが、さらに好ましくは0〜0.7、最も好ましくは0〜0.6である。
上記ストロンチウムフェライトの含有量(重量%)及びSr−Fe化合物の含有量(重量%)はX線回折の解析結果から算出することができる。
(結晶構造の測定:X線回折測定)
測定装置としてパナリティカル社製「X’PertPRO MPD」を用いた。X線源としてCo管球(CoKα線)を、光学系として集中光学系及び高速検出器「X‘Celarator」を用いて、測定は0.2°/secの連続スキャンで行った。測定結果は通常の粉末の結晶構造解析と同様に解析用ソフトウエア「X’Pert
HighScore」を用いてデータ処理し、結晶構造の同定し、得られた結晶構造を精密化することで重量換算の存在比率を算出した。存在比率の算出に際してマグネシウムフェライトとマンガンフェライトのピークの分離が難しいためスピネル相として取り扱い、それ以外の結晶構造はそれぞれの存在比率を算出した。なお、結晶構造の同定を行う際にOを必須元素としFe、Mn、Mg、Srは含有する可能性のある元素とした。また、X線源についてはCu管球でも問題なく測定できるが、Feを多く含んだサンプルの場合には測定対象となるピークと比較してバックグラウンドが大きくなるので、Co管球を用いる方が好ましい。また、光学系は平行法でも同様の結果が得られる可能性があるが、X線強度が低く測定に時間がかかるため集中光学系での測定が好ましい。さらに、連続スキャンの速度は特に制限はないが結晶構造の解析を行う際に十分なS/N比を得るためにスピネル構造のメインピークである(113)面のピーク強度が50000cps以上となるようにし、粒子の特定の優先方向への配向がないようにサンプルセルにキャリア芯材をセットし測定を行った。
MgやSrの塩化物は、フェライト粒子表面に存在しやすいため、大気中の水分(水分子)が吸着しやすくなり、環境変動によって帯電量も変動しやすくなる。また、本来、フェライト組成の一部として存在することによって、フェライト芯材の帯電能力を高める働きをしているMgおよびSrが、塩化物として表面に存在するため、トナーとの撹拌によって容易に脱離し、帯電量を低下させる原因となる。
さらに、上述のような塩素イオンや、塩化物は、トナーと撹拌した際にキャリア表面からトナーの表面に移行し、トナー表面を汚染する。このような汚染は帯電量が低下する原因となる。
以上のような理由から、特定の組成を持つフェライト粒子の表面に存在する塩素の量を厳密に制御する必要があり、そうすることによって高い帯電量が得られ、しかも環境変動に対して帯電量の変動が少ない電子写真現像剤用キャリアが得られる。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、SrOの置換量が、0.1〜2.5モル%であることが望ましい。
SrOの置換量が0.1モル%未満であると、上述のようなSrOを含有させる効果少なく好ましくない。SrOの置換量が2.5モル%を超えると、残留磁化や保磁力が上がり、キャリアの流動性が悪くなるためトナーとの混合性が悪くなるため好ましくない。SrOの量は、0.1〜2.0モル%が好ましく、より好ましくは0.3〜1.5モル%である。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、Siの含有量が、0.2%以下であることが望ましい。
Siの含有量が0.2%を超えると、フェライト粒子の粒界における電気抵抗が高くなりやすく電荷の移動が抑制されるためか、帯電能力が低下しやすい。また、フェライト粒子表面の粒界が不均一になりやすく、所望とする帯電特性を、安定して得ることが困難となるそのため、上述のようにCl濃度を厳密に制御した効果が出にくくなる。Siの含有量は、好ましくは0.18%未満、より好ましくは0.15%未満である。
〔Siの含有量〕
測定装置としては株式会社リガク製ZSX100sを用いた。サンプル約5gを真空用粉末試料容器に入れ、試料フォルダーにセットし、上記測定装置にて、Siの測定を行った。
ここで、測定条件としては、Siについては、Si−Kα線を測定線とし、管電圧50kV、管電流50mA、分光結晶にPET、検出器としてPC(プロポーショナルカウンター)を用いた。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子のBET比表面積が0.1〜0.185m/gであることが望ましい。さらに望ましくは0.1〜0.165m/gであり、最も望ましくは0.115〜0.165m/gである。
BET比表面積の値が0.1m/g未満であると、有効な帯電面積が小さくなるため、帯電能力が低下する原因となる。BET表面積の値が0.185m/gを超えると、粒子形状が悪化する傾向にあり、キャリア飛散等の画像欠陥の原因となるため好ましくない。
〔BET比表面積〕
ここで、BET比表面積は、株式会社マウンテック製BET比表面積測定装置(Macsorb HM model 1210)を用いて測定を行った。測定資料を真空乾燥機に入れ、200℃で2時間処理を行い、80℃以下になるまで乾燥機内で保持した後、乾燥機から取り出す。その後、試料をセルが密になるように充填し、装置にセットする。脱気温度200℃にて60分間前処理を行った後測定を行った。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の細孔容積が0.02ml/g未満であることが必要である
フェライト粒子の細孔容積が0.02ml/g以上であると、大気中の水分がフェライト芯材に吸着しやすくなるためか、帯電量の環境変動が大きくなりやすい。また、樹脂被覆を施した際に、樹脂がフェライト粒子内部に含浸されるため、樹脂被覆後の電気抵抗が低くなりやすい。従って、樹脂被覆後の電気抵抗を上げるために、多量の樹脂を使用する必要があり好ましくない
〔フェライト粒子の細孔容積〕
このフェライト粒子の細孔容積の測定は、次のようにして行われる。すなわち、水銀ポロシメーターPascal140とPascal240(ThermoFisher Scientific社製)を用いて測定した。ディラトメータはCD3P(粉体用)を使用し、サンプルは複数の穴を開けた市販のゼラチン製カプセルに入れて、ディラトメータ内に入れた。Pascal140で脱気後、水銀を充填し低圧領域(0〜400Kpa)を測定した。その後、ディラトメータと水銀とカプセルとサンプルを合わせた重量を測定した。次にPascal240で高圧領域(0.1Mpa〜200Mpa)を測定した。測定後、圧力から換算される細孔径が3μm以下のデータ(圧力、水銀圧入量)から、フェライト粒子の細孔容積を求めた。また、細孔径を求める際には装置付属の制御・解析兼用ソフトウェア PASCAL 140/240/440を用い、水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として計算した。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の形状係数SF−1が100〜120であることが望ましい。
形状係数SF−1は、完全に真球の場合100になるので、100未満になることはない。形状係数SF−1が120を超えると、粒子形状が悪化する傾向にあり、キャリア飛散等の画像欠陥の原因となるため好ましくない。
〔形状係数SF−1〕
ここで、粒子の形状係数は、日本電子社製JSM−6060Aを用い、加速電圧は20kVとし、キャリアSEMを450倍視野にて、粒子が重ならないように分散させて撮影し、その画像情報を、インターフェースを介してメディアサイバネティクス社製画像解析ソフト(Image−Pro PLUS)に導入して解析を行い、Area(面積)及びフェレ径(最大)を求め、下記式より算出し得られた値である。キャリアの形状が球形に近いほど100に近い値となる。形状指数SF−1は、1粒子毎に算出し、100粒子の平均値をそのキャリアの形状指数SF−1とした。
Figure 0005522451
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の常温常湿下で測定された電気抵抗が1×10〜1×10Ωであることが望ましい。さらに望ましくは1×10〜1×10Ωであり、最も望ましくは2×10〜5×10Ωである。
常温常湿下の電気抵抗が1×10Ω未満であると、電荷がリークして画像に白斑を発生させたり、キャリア飛散の原因となるので好ましくない。電気抵抗が1×10Ωを超えると、トナーと混合した際に、帯電量が飽和値に達するまでの時間が長くなり、トナー補給直後にトナー飛散を引き起こしやすくなるため、好ましくない。
〔常温常湿下での電気抵抗〕
ここで、電気抵抗は、電極間間隔6.5mmにて非磁性の平行平板電極(10mm×40mm)を対抗させ、その間に、試料200mgを秤量して充填する。磁石(表面磁束密度:1500Gauss、電極に接する磁石の面積:10mm×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、1000Vの電圧を印加し、絶縁抵抗計(SM−8210、東亜ディケーケー(株)製)にて測定した。なお、ここで言う常温常湿下とは、室温20〜25℃、湿度50〜60%の環境下であり、上記測定は、上記の室温及び湿度に制御された恒温恒湿室内に試料を12時間以上暴露したのち、測定を行った。
上述の電気抵抗は常温常湿下での値に関するものであるが、高温高湿下(以下、H/H環境)、常温常湿下(以下、N/N環境)及び低温低湿下(以下、L/L環境)において可能な限り抵抗差が小さい方が良いことは言うまでもない。特にH/H環境下での抵抗の低下は白斑の発生や低抵抗によるキャリア飛散の原因となる。また、表面付近の抵抗の低下を意味する低電界側での抵抗の低下は芯材全体に蓄積した電荷を逃がしやすくなり、かぶり、トナー飛散といった画像欠陥に直結する。これらの環境変動に起因する画像欠陥の発生を回避するためには表面付近の抵抗を高くすることが好ましく、表面付近の高抵抗化は表面酸化処理が効果的である。
H/H環境下での抵抗(以下H/H抵抗)は1×10〜1×10Ωであることが好ましい。H/H抵抗が1×10Ωよりも低い場合は白斑の発生や低抵抗によるキャリア飛散の原因となるため、H/H環境下で良好な画像が得られないので好ましくない。H/H抵抗が1×10Ωよりも高い場合はN/N環境下及びL/L環境下ではさらに高い抵抗となり、N/N環境及び/又はL/L環境において高抵抗による白斑やチャージアップによる画像濃度低下といった画像欠陥を引き起こす可能性があるので好ましくない。
H/H抵抗のより好ましい範囲は1×10〜1×10Ωであり、最も好ましい範囲は5×10〜1×10Ωである。
〔H/H環境下での電気抵抗〕
H/H環境としては、温度30〜35℃、相対湿度80〜85%、になるように室温及び湿度が制御された室内に試料を12時間以上暴露した後、上述の常温常湿下での電気抵抗と同じ方法で電気抵抗を測定した。この際、電極間間隔を2.0mmとし、印加電圧を50Vとした。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト粒子の体積平均粒径20〜50μm、1kエルステッド印加時の磁化が50〜70Am/kg、粒子密度が4.0〜5.5g/cm、見掛け密度が1.5〜2.5g/cm、24μm未満の粒子が5体積%以下であるであることが望ましい。
フェライト芯材の平均粒径が20μm未満であるとキャリア飛散を発生しやすく、50μmを超えると画質が悪くなるため好ましくない。
フェライト芯材の1kエルステッド印加時の磁化が、50Am/kg未満であると、キャリア飛散を発生しやすく、70Am/kgを超えると、磁気ブラシが硬くなりすぎるため、画質を悪くする原因となる。飽和磁化は、さらに望ましくは55〜65Am/kgである。
フェライト芯材の粒子密度が4.0g/cm未満であると、キャリアの流動性が悪化し、5.5g/cmを超えると現像機内での撹拌ストレスを強く受けるため、帯電特性の劣化の原因となるため好ましくない。見掛け密度は、さらに望ましくは4.3〜5.3g/cm、最も望ましくは4.5〜5.0g/cmである。
〔粒子密度〕
粒子密度は、次のようにして測定した。すなわち、JIS R9301−2−1に準拠して、ピクノメーターを用いて測定した。ここで、溶媒としてメタノールを用い、温度25℃にて測定を行った。
フェライト芯材の見掛け密度が1.5g/cm未満であると、キャリアの流動性が悪化し、2.5g/cmを超えると現像機内での撹拌ストレスを強く受けるため、帯電特性の劣化の原因となるため好ましくない。見掛け密度は、さらに望ましくは1.8〜2.4g/cm、最も望ましくは2.1〜2.4g/cmである。
〔見掛け密度〕
この見掛け密度の測定は、JIS−Z2504(金属粉の見掛け密度試験法)に従って測定される。
24μm未満の粒子が5体積%を超えるとキャリア飛散を発生しやすくなるため好ましくない。24μm未満の粒子は、さらに望ましくは4体積%以下、最も望ましくは3体積%以下である。
〔体積平均粒径及び24μm未満の粒子の量(マイクロトラック)〕
この平均粒径及び24μm未満の粒子の量は、次のようにして測定される。すなわち、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。
本発明に係る上記電子写真現像剤用フェライト芯材では、フェライト芯材の500エルステッド印加時の磁化が30〜50Am/kgであることが望ましい。
フェライト芯材の500エルステッド印加時の磁化が、30Am/kg未満であると、キャリア飛散を発生しやすく、50Am/kgを超えると、磁気ブラシが硬くなりすぎるため、画質を悪くする原因となる。
〔1kエルステッド印加時及び500エルステッド印加時の磁化〕
振動試料型磁気測定装置(型式:VSM−C7−10A(東英工業社製))を用いた。測定試料は、内径5mm、高さ2mmのセルに詰めて上記装置にセットした。測定は、印加磁場を加え、1kエルステッドまで掃引した。次いで、印加磁場を減少させ、ヒステリシスカーブを作製した。このカーブのデータより磁化を求めた。500エルステッドの磁化を測定する場合は、印加磁場を500エルステッドまで掃引した。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記フェライト芯材の表面に被覆樹脂により表面被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。
被覆樹脂は特に制限されない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。樹脂の被覆量は、フェライト芯材(樹脂被覆前)100重量部に対して、0.5〜5.0重量部が好ましい。
また、被覆樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を被覆した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
近年では、負極性トナーを用いたものが主流であり、キャリアとしては正極性にする必要があるが、正極性の強い材料としてアミン系化合物が挙げられる。アミン系化合物は、正極性が強く、トナーを十分に負極性にすることができるため有効な材料である。
このようなアミン系化合物としては、種々のものを用いることができる。例としては、アミノシランカップリング剤、アミノ変性シリコーンオイル、4級アンモニウム塩等が挙げられる。
このようなアミン系化合物の中で、特にアミノシランカップリング剤が好適である。その理由は、比較的、多種の樹脂と共に使用することが可能であること、樹脂と共に用いた場合に、フェライト芯材と被覆樹脂の密着性向上にも有効であること、また、添加量の調整によって、帯電特性の調整が容易であること、さらには正帯電性が強いため、少量の使用でもトナーを十分に負極性にすることが可能であること等が挙げられる。
アミノシランカップリング剤としては、一級アミン、二級アミンもしくはその両方を含む化合物のいずれも使用することができる。例としては、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプリピルトリメトキシシラン好適に用いられる。
アミン系化合物を、樹脂と混合して用いる場合は、被覆樹脂固形分中に2〜50重量%含有されることが望ましい。アミン系化合物の含有量が2重量%未満では含有効果がなく、50重量%を超えて含有してもそれ以上の含有効果が得られず、経済的に不利である。また、アミン系化合物が多すぎる場合、被覆樹脂との相溶性等に不具合を生じることがあり、不均一な樹脂混合物となりやすいため、好ましくない。
ベースとなる被覆樹脂に上記のようなアミン系化合物を添加して使用する以外に、あらかじめベース樹脂にアミノ基を変性させておいても良い。このような例として、アミノ変性シリコーン樹脂、アミノ基含有アクリル樹脂、アミノ基含有エポキシ樹脂等がある。これらの樹脂は単独で用いても良いし、他の樹脂と混合して使用してもよい。アミノ基を変性した樹脂、あるいはアミノ基を変性した樹脂と他の樹脂を混合して用いる場合、全樹脂中に存在するアミノ基の量は、その帯電性、相溶性等から適宜決定される。
キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、上記の帯電制御剤以外に、被覆樹脂中に導電性剤を添加することができる。導電性剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、被覆樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電性剤としては、導電性カーボンや酸化スズ、酸化チタン等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
<本発明に係る電子写真現像剤用キャリアの製造方法>
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアの製造方法において、フェライト芯材を製造するには、まず、原材料を適量秤量した後、ボ−ルミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。原料は特に制限されないが、上述した元素を含有する組成となるように選択することが望ましい。
このようにして得られた粉砕物を加圧成型機等を用いてペレット化した後、700〜1300℃の温度で仮焼成する。加圧成型機を使用せずに、粉砕した後、水を加えてスラリー化し、スプレードライヤーを用いて粒状化しても良い。仮焼成後さらにボ−ルミル又は振動ミル等で粉砕した後、水及び必要に応じ分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードライヤーにて粒状化し、造粒を行う。仮焼後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
上記のボールミルや振動ミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
その後、得られた造粒物を、酸素濃度の制御された雰囲気下で、800〜1500℃の温度で、1〜24時間保持し、本焼成を行う。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉等を使用し、焼成時の雰囲気も、窒素等の不活性ガスや水素や一酸化炭素等の還元性ガスを打ち込んで、酸素濃度の制御を行っても良い。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化皮膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行っても良い。このようにして、本発明に係るフェライト芯材を調製する。
フェライト芯材のCl濃度を調整する方法としては、様々な方法が挙げられる。その一例としては、元々Cl濃度が少ない原材料を使用すること、仮焼工程及び/又は本焼成工程において十分加熱すること、それらの工程において、Clを効率よく除去するために、炉内に何らかの気体(空気、窒素等)を導入したり、炉出口に設置した排気ファン等を用いるなどして、炉内に気体の流れを作り、その気体と共にClを炉外に排出する方法などが挙げられる。また、必要に応じて複数回の加熱工程を行う。これは、比較的比表面積の大きいフェライトを形成させるために、本焼成工程においては1200℃以下の低温で焼成を行い、その後、Clを除去するために、再度加熱するといった方法である。この場合、再加熱時には、本焼成時より十分に低い温度、例えば900℃程度で加熱する。そうすることで、本焼成工程によって調整された所望とする比表面積、表面性状を維持したまま、フェライト粒子表面付近に存在するClのみを取り除くことができる。
上述のように、フェライト芯材を作成した後、樹脂により表面を被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。樹脂被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記した電子写真現像剤用キャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい上記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、すなわちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し得られた現像剤を、補給用現像剤として用いることができる。この場合、キャリアとトナーの混合比、キャリア1重量部に対して、トナー2〜50重量部の比率で混合される。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明するが、これにより本発明が何ら限定されるものではない。
MnO:39.6モル%、MgO:9.6モル%、Fe:50モル%及びSrO:0.8モル%になるように原料を秤量し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で5時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては、炭酸ストロンチウムをそれぞれ用いた。また、Feに不純物として含まれるClは0.11重量%(1100ppm:蛍光X線元素分析方法によって測定された値:XRF測定)であった。上述の配合の場合、Feは重量比で約71%であるため、Fe由来のClは、ペレット中に約780ppm含有されていると推算できる。
このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、連続式電気炉で、1200℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて、6時間、平均粒径が約5μmまで粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(横型ビーズミル、1mm径のジルコニアビーズ)を用いて6時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は約2μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、バインダーとしてPVA(10%溶液)を固形分に対して0.4重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子(造粒物)の粒度調整を行い、その後、ロータリー式電気炉を用い、大気雰囲気で、750℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った。
その後、トンネル式電気炉にて、焼成温度1190℃、酸素濃度0.7容量%にて、5時間保持した。この時、昇温速度を150℃/時、冷却速度を110℃/時とした。また、フェライト粒子に含有されるCl濃度を低減させることを目的として、窒素ガスをトンネル炉出口側から導入した。このとき、トンネル炉の内部圧力を0〜10Pa(正圧)にし、焼成時に発生する塩素をトンネル炉から効率的に排出されるようにした。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、フェライト粒子(芯材)を得た。
本焼成の温度を1185℃とし、酸素濃度を0.5容量%とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
本焼成温度を1180℃とし、酸素濃度を0.6容量%にした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
本焼成温度を1175℃とし、酸素濃度を0.5容量%にした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
原料の酸化鉄として、Clが0.25重量%(2500ppm)であるFeを用い、本焼成温度を1170℃とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
仮焼温度を950℃、分散剤やバインダーといった有機成分の除去工程をトンネル式電気炉を用い650℃で行い、本焼成温度を1180℃とし、酸素濃度を0.5容量%にした以外は、実施例5と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
仮焼温度を950℃、分散剤やバインダーといった有機成分の除去工程の温度を1000℃にし、本焼成温度を1135℃、酸素濃度を0.7容量%にした以外は、実施例5と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
本焼成の温度を1175℃とし、酸素濃度を0.0容量%とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得たのち、得られたキャリア芯材粒子を表面酸化処理温度540℃、大気雰囲気の条件下、ロータリー式の電気炉で表面酸化処理を行い表面酸化処理済みのキャリア芯材粒子を得た。
[比較例1]
原料の酸化鉄として、Clが0.4重量%(4000ppm)であるFeを用い、仮焼温度を970℃、分散剤やバインダーといった有機成分の除去工程の温度を850℃にし、同除去工程時に窒素ガスを炉内に導入した。また、本焼成温度を1150℃、酸素濃度を0.1容量%にした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
[比較例2]
仮焼成をロータリー式電気炉を用い、温度を1000℃にし、分散剤やバインダーといった有機成分の除去工程をトンネル式電気炉を用い、温度を650℃にし、また、本焼成温度を1190℃、酸素濃度を0.1容量%にした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
[比較例3]
仮焼成温度を1000℃にし、また、本焼成温度を1190℃、酸素濃度を0.1容量%にした以外は、比較例1と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
[比較例4]
仮焼成時に窒素ガスを導入し、本焼成温度を1190℃、酸素濃度を0.1容量%にした以外は、比較例3と同様にしてフェライト粒子(芯材)を得た。
実施例1〜8及び比較例1〜4で得られたフェライト芯材の特性(BET表面積、形状係数SF−1、体積平均粒径、24μm未満の粒子量、粒子密度、見掛け密度、飽和磁化、Cl/Fe比(XRF測定)及びCl濃度(溶出法))を表1に示す。また、その他の特性の測定方法は、上述の通りである。また、フェライト芯材の帯電特性、電気抵抗及びXRD測定結果を表2に示す。Cl/Fe比(XRF測定)及び帯電量は下記により測定した。
[蛍光X線元素分析:XRF測定]
測定装置としては株式会社リガク製ZSX100sを用いた。サンプル約5gを真空用粉末試料容器に入れ、試料フォルダーにセットし、上記測定装置にて、ClとFeの測定を行った。
ここで、測定条件としては、Clについては、Cl−Kα線を測定線とし、管電圧50kV、管電流50mA、分光結晶にGe、検出器としてPC(プロポーショナルカウンター)を用いた。Feについては、Fe−Kα線を測定線とし、管電圧50kV、管電流50mA、分光結晶にLiF、検出器としてSC(シンチレーションカウンター)を用いた。
得られたそれぞれの蛍光X線強度を用い、Cl/Fe比(Cl強度/Fe強度)を計算した。
[帯電量]
キャリアと、フルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用)を、トナー濃度を6.5重量%(トナー重量=3.25g、キャリア重量=46.75g)に秤量した。秤量したキャリア及びトナーを、後述の各環境下に12時間以上暴露した。その後、キャリアとトナーを50ccのガラス瓶に入れ、100rpmの回転数にて、30分間撹拌を行った。
帯電量測定装置として、直径31mm、長さ76mmの円筒形のアルミ素管(以下、スリーブ)の内側に、N極とS極を交互に合計8極の磁石(磁束密度0.1T)を配置したマグネットロールと、該スリーブと5.0mmのGapをもった円筒状の電極を、該スリーブの外周に配置した。
このスリーブ上に、現像剤を0.5gを均一に付着させた後、外側のアルミ素管は固定したまま、内側のマグネットロールを100rpmで回転させながら、外側の電極とスリーブ間に、直流電圧2000Vを60秒間印可し、トナーを外側の電極に移行させた。このとき、円筒状の電極にはエレクトロメーター(KEITHLEY社製 絶縁抵抗計model6517A)をつなぎ、移行したトナーの電荷量を測定した。
60秒経過後、印可していた電圧を切り、マグネットロールの回転を止めた後、外側の電極を取り外し、電極に移行したトナーの重量を測定した。
測定された電荷量と移行したトナー重量から、帯電量を計算した。
ここで各環境下の条件は次の通りである。
常温常湿(NN環境)=温度20〜25℃、相対湿度50〜60%
高温高湿(HH環境)=温度30〜35℃、相対湿度80〜85%
低温低湿(LL環境)=温度10〜15℃、相対湿度10〜15%
また、判定は、帯電量絶対値(NN環境)及び帯電量比(各環境下での帯電量値の比)について判定した。判定の基準は、◎:優、○:良、△:可、×:不可の4段階で行った。具体的には、以下の通りである。
[帯電量絶対値(NN環境)]
◎:60μC/g<帯電量値
○:50μC/g<帯電量値≦60μC/g
△:30μC/g<帯電量値≦50μC/g
×:帯電量値≦30μC/g
[帯電量比(各環境下での帯電量値の比)]
◎:帯電量比<1.2
○:1.2≦帯電量比<1.5
△:1.5≦帯電量比<2.0
×:2.0≦帯電量比
Figure 0005522451
Figure 0005522451
実施例1で得られたフェライト粒子(フェライト芯材)100重量部と、T単位とD単位を主成分とする縮合架橋型シリコーン樹脂(重量平均分子量:約8000)を準備し、このシリコーン樹脂溶液5重量部(樹脂溶液濃度20%のため固形分としては1重量部、希釈溶媒:トルエン)に、アミン系化合物としてアミノシランカップリング剤(3―アミノプロピルトリメトキシシラン)を、樹脂固形分に対して10重量%となるように添加し、万能混合撹拌機にて混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂をフェライト芯材表面に被覆した。
トルエンが充分揮発したことを確認した後、さらに5分撹拌を続け、トルエンをほぼ完全に除去したのち、装置内から取り出し、容器に入れ、熱風加熱式のオーブンに入れ、220℃で2時間、加熱処理を行った。
その後、室温まで冷却し、樹脂が硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が被覆されたフェライトキャリアを得た。
[比較例5]
比較例1で得られたフェライト粒子(フェライト芯材)を用い、実施例8と同様にして樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例9及び比較例5で得られた樹脂被覆フェライトキャリアの帯電特性を表3に示す。帯電量の測定及び判定は上記実施例1〜8及び比較例1〜4のフェライト芯材と同様に行った。
Figure 0005522451
(評価)
表1及び表2に示した結果から明らかなように、実施例1〜8に示したフェライト芯材は、適切なCl濃度であるため、30μC/g以上の高い帯電量が得られている。また、各環境下で測定された帯電量も、大きな変動がなく安定した帯電特性を示している。一方、比較例1〜4に示したフェライト芯材は、Cl濃度が高すぎるため、帯電量が低く、また帯電量の環境変動が大きい。
表3に示した結果から明らかなように、実施例9に示した樹脂被覆キャリアは、適切なCl濃度を持つフェライト芯材を用いているため、フェライト芯材と同様に良好な帯電特性を持っていることが示された。一方、比較例5に示した樹脂被覆キャリアは、フェライト芯材に含まれるCl濃度が多いため、樹脂を被覆しても帯電量が低く、また帯電量の環境安定性も著しく悪いものであった。
従って、実施例1〜8に記載のフェライト芯材を用いた実施例9に代表される樹脂被覆フェライトキャリアを実際に現像剤として使用した場合、使用中にキャリア性能の劣化が少なく、環境が変動しても帯電特性が安定しており、トナー飛散やカブリといった画像欠陥のない良好な画像品質が得られることが容易に想像される。また、補給用現像剤としても好適に使用できることが推察できる。
逆に、比較例1〜4に記載のフェライト芯材を用いた比較例5に代表される樹脂被覆フェライトキャリアを実際に現像剤として使用した場合、帯電量が低く、環境変動によっても帯電量が大きく変動するため、トナー飛散やカブリといった画像欠陥を引き起こすことが容易に想像される。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライト芯材は、所望の高い帯電能力を持ち、かつ帯電量の環境変動が小さいため、該フェライト芯材を用いた電子写真用フェライトキャリアも、優れた帯電特性を有している。従って、本発明に係る電子写真現像剤用フェライト芯材ならびに該フェライト芯材を用いたキャリアは、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (10)

  1. フェライト粒子の組成が下記式(1)で表され、下記式(1)中の(MnO)及び/又(MgO)の一部がSrOで置換されているフェライト芯材であって、該フェライト粒子の細孔容積が0.02ml/g未満、かつ溶出法により測定されるCl濃度が0.1〜100ppmであること特徴とする電子写真現像剤用キャリア芯材。
    Figure 0005522451
  2. SrOの置換量が、0.1〜2.5モル%である請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア芯材。
  3. 上記フェライト粒子のBET比表面積が0.1〜0.185m/gである請求項1又は2に記載の電子写真現像剤用フェライト芯材。
  4. 上記フェライト粒子の形状係数SF−1が100〜120である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライト芯材。
  5. 上記フェライト粒子の常温常湿下で測定された電気抵抗が1×10〜1×10Ωである請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライト芯材。
  6. 上記フェライト粒子の体積平均粒径20〜50μm、1kエルステッド印加時の磁化が50〜70Am/kg、粒子密度が4.0〜5.5g/cm、見掛け密度が1.5〜2.5g/cm、24μm未満の粒子が5体積%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライト芯材。
  7. 上記フェライト粒子の500エルステッド印加時の磁化が30〜50Am/kgである請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライト芯材。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のフェライト芯材の表面に、樹脂を被覆してなる電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  9. 請求項8に記載のフェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
  10. 補給用現像剤として用いられる請求項9に記載の電子写真現像剤。
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