JP6465292B2 - 電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びその製造方法に関し、詳しくは高磁化、高抵抗で、低比重の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びその簡便かつ安価な製造方法に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とフェライトキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とフェライトキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、フェライトキャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったフェライトキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、フェライトキャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
デジタル系のフルカラー複写機やプリンター等が普及してきており、これらの現像方式のほとんどが反転現像方式のため高いバイアス電圧がかかることから、フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)としては、抵抗がある程度高いものが要求されると共に、現像においては高画像濃度でかつ階調性等のよい高画質像が望まれている。
そのため、その芯材が低抵抗であると、リーク現象が見られ、均一に一様なベタ部の再現はできず、また画像上にハケスジが多数発生し、細線画像が乱れる等の画像欠陥がある。例えばマグネタイト系キャリアの場合、抵抗を高抵抗化するための改良が様々に試みられているが、いずれの方法でも、基本的にはマグネタイト相中のヘマタイト相を増加させ高抵抗化させている。しかしながら、非磁性成分であるヘマタイト相の増加は、低磁化粒子の発生を引き起こし、現像においては、キャリア付着が発生する。そのため、マグネタイト相中のヘマタイト相の増加の割合は僅かにしかできず、大半がマグネタイト相のため、低バイアス電圧においては高抵抗化するものの、高バイアス電圧の印加時においては、依然低抵抗であり、現像時におけるリーク現象が見られ、画像欠陥が発生する。
他方、最近、オフィスのネットワーク化が進み、単機能の複写機から複合機への時代に進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求が一層高まってきている。
このような中で、キャリア粒子の軽量化を図り、現像剤寿命を伸ばすことを目的として、微細な磁性微粒子を樹脂中に分散させた磁性粉分散型キャリアも多く提案されている。
このような磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子の量を少なくすることにより真密度を下げることができ、攪拌によるストレスを軽減できるため、被膜の削れや剥離を防止することができ、長期にわたって安定した画像特性を得ることができる。
しかしながら、磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂で固めているものであり、撹拌ストレスや現像機内での衝撃により磁性微粒子が脱離したり、従来用いられてきた鉄粉キャリアやフェライトキャリアに比べ機械的強度に劣るためか、キャリア粒子自体が割れたりするという問題が発生することがあった。そして、脱離した磁性微粒子や割れたキャリア粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となることがあった。
例えば、特許文献1(特開2013−250455号公報)には、強磁性酸化鉄微粒子の分散した樹脂前駆体溶液を用い、重合させる過程で強磁性酸化鉄微粒子が分散した球状複合体芯材粒子を形成し、さらに樹脂による被覆層を設けることで、低比重な所謂樹脂キャリアを作製している。
しかし、キャリア抵抗が高いために画像濃度が得られない、磁性微粒子が脱離して感光体を傷つける、残留磁化及び保磁力が高いため帯電立ち上り性が悪いといった諸課題を含んでいる。
特許文献2(特開2012−215858号公報)には、上記課題を解決する手法として、多孔質フェライト芯材(多孔質フェライト粒子)の表面に樹脂による被覆層を設けることによってフェライトキャリア芯材内部に空孔を形成し、低比重化を達成している。また、特許文献3(特開2009−86093号公報)には、上記課題を解決するもう一つの手法として、多孔質フェライト芯材(多孔質フェライト粒子)の空孔に樹脂充填し、更に樹脂を表面被覆することで、低比重キャリアを作製している。
これらの低比重キャリアに適用できる多孔質フェライト芯材として、特許文献4(特開2009−244837号公報)には、焼成条件を制御することによって、フェライトキャリア芯材の細孔容積、細孔径及び細孔分布特性を規定し、絶縁破壊電圧が高くかつ粒子の破壊強度を向上させた芯材が提案されている。
確かに、キャリア粒子の軽量化が実現され、かつキャリア強度は一定程度を確保しているが、充分なキャリア強度を有しているとはいえない。そのため、特に最近要求される高耐久性に対しては満足のいくものではなかった。
また、特許文献5(特開2014−6510号公報)には、多孔質フェライトコアの細孔に樹脂を含有した樹脂含有フェライト粒子を有する磁性キャリアに用いられる多孔質フェライトコアとして、細孔径、比抵抗、Mg等の組成及びその含有量を特定することが記載されている。
この特許文献5に記載の磁性キャリアによって、高速複写機等の強いストレスがかかる使用条件下においても、磁性キャリアは長期間に渡って安定した帯電付与能を有するため、画像の濃度変化を抑制することができ、さらに低湿環境下における白抜け発生を抑制することができるとされている。しかし、この特許文献5に記載の多孔質フェライトコアも強度に劣ったものである。
特許文献6(特開2014−197040号公報)には、仮焼成条件、粉砕条件、及び本焼成条件を厳密に制御することによって、高い圧縮強度、並びに一定値以下の圧縮強度の変動係数を有する多孔質フェライト粒子を得ている。
これにより、キャリアの軽量化と強度を両立できるキャリア芯材の作製が可能となった。しかし、トンネル式電気炉にて焼成を行っているため、簡便で安価な製造方法とは言い難い。また、フェライト粒子の組成や表面性や磁気特性の均一性は十分満足いくものではなかった。
従来、フェライト粒子の製造に用いられる焼成炉としては、トンネル炉やバッチ炉が用いられている。これらの焼成炉は、コウ鉢等の容器にフェライト原料粉を入れて焼成するため、フェライト原料粉が流動せずに静置された状態で加熱される。このため、粒子間の凝集や容器との反応によるフェライト粒子の組成変動が生じる。また、造粒物を均一に加熱することができないため表面が不均一になるのみならず、フェライト化反応も不均一となり、磁気特性分布がブロードとなる。
このようなトンネル炉やバッチ炉に代わる焼成炉として回転式焼成炉(ロータリー炉)等の流動手段を有する焼成炉を用いたフェライト粒子やマグネタイト粒子の製造方法が提案されている。
このような流動手段を有する焼成炉、特に回転式焼成炉(ロータリー炉)をフェライト粒子等の焼成に用いた場合には、粒子(造粒物)が流動した状態で加熱されるため、粒子に均一に熱がかかり、粒子間ばらつきが少ない、温度の制御が容易で、特性のコントロールがし易い、基本的に密閉炉であるため、雰囲気の制御が容易である等の利点を有する。また、コウ鉢等の消耗品を使用しないため経済性に優れた製造方法であり、簡便で連続的に生産できる利点を有する。
特許文献7(特開2009−175666号公報)及び特許文献8(特開2009−234839号公報)には、ロータリー炉による製造方法及びその特性が記されている。これにより簡便性、安価、粒子均一性を兼ね揃えたキャリア芯材の作製が可能となっている。しかし、その電気特性は必ずしも十分とは言い難く、低抵抗ゆえのリーク現象が生じ得る。
特許文献9(特開2014−6513号公報)には、多孔質フェライト粒子の細孔に樹脂を充填した樹脂充填コアの表面を、ビニル系樹脂で被覆した磁性キャリアに用いられる多孔質フェライト粒子として、比抵抗、Mg等の組成及びその含有量、多孔質フェライト粒子に由来する部分の総面積の磁性キャリアの総面積に対する比を特定することが記載されている。
この特許文献9に記載の磁性キャリアによって、長期にわたり安定してトナーに対して帯電を付与することができ、トナー離れが良好であって環境性に優れるとされている。しかし、この特許文献7に記載の磁性キャリアは、ロータリー炉による製造方法を採用しているものの、特許文献7及び8と同様に電気特性が不十分である。
一方、特許文献10(特開2010−243798号公報)には、表面酸化処理により芯材抵抗を調整したフェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアが記載されている。酸化処理により高抵抗化を達成しているが、代わりに飽和磁化の低下を招いている。また、このフェライトキャリア芯材は見掛け密度が大きく、低比重キャリアに用いられるものではない。なお、酸化処理をロータリー炉で製造した多孔質フェライトキャリア芯材に適用した場合、より顕著な飽和磁化の低下が起き、キャリア付着が問題となる
このように、従来においては、高磁化、高抵抗で、しかも低比重の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びその製造方法は提案されていない。
特開2013−250455号公報 特開2012−215858号公報 特開2009−86093号公報 特開2009−244837号公報 特開2014−6510号公報 特開2014−197040号公報 特開2009−175666号公報 特開2009−234839号公報 特開2014−6513号公報 特開2010−243798号公報
従って、本発明の目的は、高磁化、高抵抗で、しかも低比重の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及び簡便、かつ経済性が良好で均一の粒子が得られるその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、見掛け密度が一定範囲にあり、かつ飽和磁化と電気抵抗が特定式を満足するフェライト粒子をフェライトキャリア芯材とすることにより、上記目的を達成し得ることを知見し、本発明に至った。また、このようなフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)は、造粒物をロータリー炉で大気焼成した後に還元焼成し、さらに表面酸化処理することにより得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づきなされたものである。
すなわち、本発明は、見掛け密度が1.5〜2.0g/cmであり、印加磁場が3K・1000/4π・A/mであるときの飽和磁化をX(Am/kg)としたときにXは55〜95Am /kgであり、室温25℃、湿度55%の環境下、電極間間隔が6.5mmであって印加電圧が1000Vであるときの電気抵抗をY(Ω)としたときにYは1×10 〜1×10 11 Ωであり、下記式を満足するフェライト粒子を用いることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材を提供するものである。
Figure 0006465292
本発明の上記電子写真現像剤用フェライトキャリアにおいて、上記フェライト粒子の平均圧縮強度が100mN以上であることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用フェライトキャリアにおいて、上記フェライト粒子のBET比表面積が0.2〜0.5m/gであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用フェライトキャリアにおいて、上記フェライト粒子の細孔容積が0.03〜0.09ml/g、ピーク細孔径が0.3〜0.7μmであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用フェライトキャリアにおいて、上記フェライト粒子がFe、Mn、Mg、Sr、Li、Siから選ばれる1種以上の元素から構成されていることが望ましい。
また、本発明は、フェライト原料を粉砕、混合、仮焼成、再粉砕、混合、造粒し、得られた造粒物をロータリー炉で800〜1200℃で大気焼成した後に還元焼成し、得られた焼成物を解砕、分級した後に表面酸化処理することを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材の製造方法を提供するものである。
また、上記フェライトキャリア芯材の表面に樹脂が被覆されている電子写真現像剤用フェライトキャリアを提供するものである。
さらに、本発明は、上記フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材は、高磁化、高抵抗であるため、フェライトキャリアのリークが防止され、またキャリア飛散を防止することができ、しかも低比重であるため耐久性に優れるため長寿命化が達成できる。また、本発明の製造方法によって、簡便で良好な経済性をもって、均一組成の上記フェライトキャリア芯材が得られる。
実施例及び比較例で得られたフェライトキャリア芯材の飽和磁化と電気抵抗との関係を示すグラフである。 実施例及び比較例に記載したフェライトキャリア芯材の酸化処理前後の飽和磁化の差分と酸化処理前のBET比表面積との関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材は、フェライト粒子からなるものであり、その組成はFe、Mn、Mg、Sr、Li、Siから選ばれる1種以上の元素から選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を、不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。なお、ここでいうフェライト粒子とは、特記しない限り、フェライト粒子の集合体を意味し、個々のフェライト粒子をいうときには、単に粒子という。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材の見掛け密度は、1.5〜2.0g/cmである。見掛け密度がこの範囲であると、耐刷時のストレスを低減しうる軽さを有するとともに、耐刷時のキャリアの割れ欠けが生じない強度も有する、いわば強度と軽さを併せ持ったキャリアとなり、現像剤の更なる長寿命化に対する要求を満足することができる。見掛け密度が1.5g/cm未満では、強度を十分に有さないキャリアであり、2.0g/cmを超えると、軽さを十分に有さないキャリアである。
(見掛け密度)
JIS Z 2504に準拠して測定した。詳細は次の通りである。
1.装置
粉末見掛け密度計は漏斗、コップ、漏斗支持器、支持棒及び支持台から構成されるものを用いる。天秤は、秤量200gで感量50mgのものを用いる。
2.測定方法
(1)試料は、少なくとも150g以上とする。
(2)試料は孔径2.5+0.2/−0mmのオリフィスを持つ漏斗に注ぎ流れ出た試料が、コップ一杯になってあふれ出るまで流し込む。
(3)あふれ始めたら直ちに試料の流入をやめ、振動を与えないようにコップの上に盛り上がった試料をへらでコップの上端に沿って平らにかきとる。
(4)コップの側面を軽く叩いて、試料を沈ませコップの外側に付着した試料を除去して、コップ内の試料の重量を0.05gの精度で秤量する。
3.計算
前項2−(4)で得られた測定値に0.04を乗じた数値をJIS−Z8401(数値の丸め方)によって小数点以下第2位に丸め、「g/cm」の単位の見掛け密度とする。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材は、飽和磁化をX(Am/kg)、電気抵抗をY(Ω)としたときに、下記式を満足することが必要である。
Figure 0006465292
上記式を満たすことによって、高磁化かつ高抵抗なキャリアを設計することができ、リーク現象やキャリア付着を引き起こすことなく、高画質で画像信頼性の高い現像が達成される。0.1X+LogYが15未満では、現像時のリーク現象やキャリア付着が発生するリスクが高まる。
この飽和磁化は55〜95Am/kg、電気抵抗は1×10〜1×1011Ωであることが望ましい。
(磁気特性:飽和磁化)
積分型B−HトレーサーBHU−60型(理研電子社製)を使用して測定した。電磁石間に磁場測定用Hコイル及び磁化測定用4πIコイルを入れる。この場合、試料は4πIコイルに入れる。電磁石の電流を変化させ磁場Hを変化させたHコイル及び4πIコイルの出力をそれぞれ積分し、H出力をX軸に、4πIコイルの出力をY軸に、ヒステリシスループを記録紙に描く。ここで測定条件としては、試料充填量:約1g、磁場:3K・1000/4π・A/m、試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm、4πIコイル:巻数30回にて測定した。
(電気抵抗)
電極間間隔6.5mmにて非磁性の平行平板電極(10mm×40mm)を対抗させ、その間に、試料200mgを秤量して充填する。磁石(表面磁束密度:1500Gauss、電極に接する磁石の面積:10mm×30mm)を平行平板電極に付けることにより電極間に試料を保持させ、1000Vの電圧を印加し、1000Vの印加電圧における抵抗を絶縁抵抗計(SM−8210、東亜ディケーケー(株)製)にて測定した。なお、室温25℃、湿度55%に制御された恒温恒湿室内で測定を行った。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材(フェライト粒子)の平均圧縮強度は100mN以上であることが望ましい。平均圧縮強度は100mN以上であることによって、フェライトキャリア芯材が高強度となる。平均圧縮強度は100mN未満では、強度の向上が図れない。
(平均圧縮強度)
株式会社エリオニクス社製の超微小押し込み硬さ試験機ENT−1100aを使用した。ガラス板上に分散させた多孔質フェライト粒子を試験機にセットし、25℃の環境下で測定した。試験には直径50μmφの平圧子を使用し、49mN/sの負荷速度で490mNまで荷重した。
粒子の選択は、超微小押し込み硬さ試験機の測定画面(横130μm×縦100μm)に1粒子だけで存在している多孔質フェライト粒子で、かつ球形を成し、ENT−1100a付属のソフトで計測される長径と短径の平均値がキャリア体積平均粒径の±2μmのものを使用した。荷重−変位曲線の傾きが0に近づいたときを粒子の破壊とし、変曲点の荷重を圧縮強度とした。100粒子の圧縮強度を測定し、最大値と最小値それぞれから10個を除いた80個をデータとして採用し、平均圧縮強度を求めた。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材(フェライト粒子)のBET比表面積が0.2〜0.5m/gであることが望ましい。BET比表面積がこの範囲にあることによって、抵抗調整のために行う酸化処理に伴う飽和磁化の低下を、所望の範囲内に抑制することができる。BET比表面積が0.2m/g未満では、磁化の低下こそ僅かなものの見掛け密度を所望の範囲にすることが困難であり、0.5m/gを超えると、酸化処理に伴う飽和磁化の低下が顕著となる。
(BET比表面積)
自動比表面積測定装置GEMINI2360」(島津製作所社製)を用いて、吸着ガスであるNを吸着させて測定したキャリア粒子のN吸着量から求めることができる。なお、ここでは、このN吸着量を測定する際に用いられる測定管は、測定前に、減圧状態にて50℃で2時間の空焼きを行った。さらに、この測定管にキャリア粒子5gを充填し、減圧状態で30℃の温度で2時間前処理を行った後に、25℃下でNガスをそれぞれ吸着させてその吸着量を測定した。それらの吸着量は、吸着等温線を描き、BET式から算出される値である。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材(フェライト粒子)の細孔容積が0.03〜0.09ml/g、ピーク細孔径が0.3〜0.7μmであることが望ましい。
フェライト粒子の細孔容積が0.03ml/g未満であると、軽量化が図れない。また、フェライト粒子の細孔容積が0.09ml/gを超えると、キャリアの強度を保つことができない。更に、フェライト粒子の細孔容積の好ましい範囲は0.05〜0.09ml/gであり、より好ましくは0.06〜0.08ml/gである。
フェライト粒子のピーク細孔径が0.3μm以上であると、芯材表面の凹凸の大きさが適度な大きさとなるため、トナーの接触面積が増加し、トナーとの摩擦帯電が効率よく行われるため、低比重でありながら、帯電の立ち上がり特性が良好化する。フェライト粒子のピーク細孔径が0.3μm未満では、このような効果が得られず、キャリア表面は平滑となるため、低比重であるキャリアにとっては、トナーとの十分なストレスが与えられず、帯電の立ち上がりが悪化する。また、フェライト粒子のピーク細孔径が1.5μmを超えると、粒子の表面積に対して、樹脂が存在する面積が大きくなるため、粒子間の凝集が発生し易く、キャリア粒子中に、凝集粒子や異形粒子が多く存在する。このため、耐刷におけるストレスで凝集粒子が解れ、帯電変動を引き起こす原因となる。更に、ピーク細孔径が0.7μmを超えるようなフェライト粒子は、粒子表面の凹凸が大きいことを表し、このことは、粒子そのものの形状が悪いということであり、また強度的にも劣るため、耐刷におけるストレスにより、キャリア粒子自体の割れが生じ、帯電変動を引き起こす原因となる。また、フェライト粒子のピーク細孔径のより好ましい範囲は0.4〜0.7μmである。
このように、細孔容積とピーク細孔径が上記範囲にあることで、上記した各不具合がなく、適度に軽量化されたフェライトキャリアを得ることができる。
(細孔容積及びピーク細孔径)
フェライト粒子のピーク細孔径及び細孔容積の測定は、次のようにして行われる。すなわち、水銀ポロシメーターPascal140とPascal240(ThermoFisher Scientific社製)を用いて測定した。ディラトメーターはCD3P(粉体用)を使用し、サンプルは複数の穴を開けた市販のゼラチン製カプセルに入れて、ディラトメーター内に入れた。Pascal140で脱気後、水銀を充填し低圧領域(0〜400KPa)を測定し、1st Runとした。次に再び脱気と低圧領域(0〜400KPa)の測定を行い、2nd Runとした。2nd Runの後、ディラトメーターと水銀とカプセルとサンプルを合わせた重量を測定した。次にPascal240で高圧領域(0.1MPa〜200MPa)を測定した。この高圧部の測定で得られた水銀の圧力に対する圧入量をもって、フェライト粒子の細孔容積とピーク細孔径を求めた。また、求める際には水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として計算した。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリアは、上記フェライトキャリア芯材の表面に樹脂を被覆する。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。
被覆樹脂は特に制限されない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。樹脂の被覆量は、フェライトキャリア芯材100重量部に対して、0.5〜5.0重量部が好ましい。
キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、被覆樹脂中に導電剤を添加することができる。導電剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、被覆樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、被覆樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を被覆した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
また、フェライトキャリア芯材が多孔質フェライト粒子からなる場合には、その表面に樹脂を被覆する前に、多孔質フェライト粒子の空隙に樹脂を充填させることもできる。樹脂の充填量は、フェライトキャリア芯材100重量部に対して3〜20重量部が望ましく、より望ましくは、4〜15重量部であり、更に望ましくは、5〜12重量部である。
充填する樹脂は、特に制限されず、上記被覆樹脂と同様のものが用いられる。また、導電剤や帯電制御剤が充填樹脂中に適宜含有されるのは、上記被覆樹脂の場合と同様である。
<本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアの製造方法>
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材として用いられるフェライト粒子を製造するには、まず、原材料を適量秤量した後、ボ−ルミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。原料は特に制限されない。
このようにして得られた粉砕物は加圧成型機等を用いてペレット化した後、700〜1200℃の温度で仮焼成する。
仮焼成後さらにボ−ルミル又は振動ミル等で再粉砕した後、水を加えてビーズミル等を用いて微粉砕を行う。次に必要に応じて分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードライヤーにて粒状化し、造粒を行う。仮焼成後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
上記のボールミル、振動ミル、ビーズミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
次いで、得られた造粒物を、ロータリー式電気炉を用いて大気中で、800〜1200℃、0.1〜10時間保持し、大気焼成を行った後、ロータリー式電気炉を用いて還元性中雰囲気で、800〜1200℃、0.1〜10時間保持し、還元焼成を行う。
ロータリー炉で還元焼成を行った後に酸化処理を施すと、芯材の電気抵抗が高くなる半面、飽和磁化が低下する。電気抵抗の値にもよるが、酸化処理前のBET比表面積が小さいほど酸化処理による磁化の低下が小さくなる傾向がある。そこで、細孔容積を維持したまま酸化処理前のBET比表面積だけを小さくする方法として、本発明では、上述のように、ロータリー炉で還元焼成する前に、大気雰囲気で焼成を行う方法を採用している。
なお、従来からロータリー炉での大気雰囲気の焼成は行われていたが、800℃未満の低温であって、主にバインダー成分等を分解する目的で行われていた。本発明は従来と比べて高温で行っているため、バインダーの除去だけではなく焼結による比表面積制御がなされる。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、表面を低温加熱することで表面酸化処理を施し、電気抵抗調整を行う。表面酸化処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。なお、この表面酸化処理は、粉砕、分級の前に行ってもよい。
このようにして得られたフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材の表面に樹脂を被覆する。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。樹脂被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
また、フェライトキャリア芯材が多孔質フェライト粒子からなる場合には、その表面に樹脂を被覆する前に、多孔質フェライト粒子の空隙に樹脂を充填させることもできる。充填方法や焼き付け方法等は樹脂を被覆する場合と同様である。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
更に、このトナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい上記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、すなわちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し得られた現像剤を、補給用現像剤として用いることができる。この場合、キャリアとトナーの混合比、キャリア1重量部に対して、トナー2〜50重量部の比率で混合される。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
MnO:38mol%、MgO:11mol%、Fe:50.3mol%及びSrO:0.7mol%になるように原料を秤量し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で5時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては炭酸ストロンチウムを用いた。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、1000℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。
次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて平均粒径が5.1μmまで再粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(縦型ビーズミル、1/16インチ径のステンレスビーズ)を用いて3時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は2.4μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、また造粒される粒子の強度を確保するため、バインダーとしてPVA(10%溶液)をスラリーの固形分に対して12重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子の粒度調整を行った。
上述のようにして得られた造粒物を、ロータリー式電気炉(ロータリー炉)にて大気雰囲気下、1020℃で1時間大気焼成を行った。得られた粒子と、スプレードライヤーで造粒する際に添加したものと同じPVAの粉末を粒子に対して2.2重量%を混合し、ロータリー炉にて、炉内を正圧に保ち、還元性雰囲気下、温度1000℃、1時間保持し、還元焼成を行った。なお、還元性雰囲気は、粒子と混合したPVA粒子の加熱分解ガスを利用した。
その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、フェライト粒子を得た。ここで得られたフェライト粒子を表面酸化処理温度480℃、大気雰囲気の条件下、ロータリー炉で表面酸化処理を行い表面酸化処理済みのフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[実施例2]
大気雰囲気下でのロータリー炉の焼成温度を1000℃とし、還元雰囲気下でのロータリー炉の焼成温度を950℃とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[実施例3]
表面酸化処理温度を510℃とした以外は、実施例2と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[実施例4]
還元雰囲気下でのロータリー炉の焼成温度を1000℃とした以外は、実施例3と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[実施例5]
大気雰囲気下でのロータリー炉の焼成温度を980℃とし、還元雰囲気下でのロータリー炉の焼成温度を950℃とし、酸化処理温度を530℃とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例1]
酸化処理を行わない以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例2]
ロータリー炉にて大気雰囲気下の大気焼成を行わず、かつ表面酸化処理を行わない以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例3]
大気雰囲気の条件下、ロータリー炉にて510℃で表面酸化処理を行った以外は、比較例2と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例4]
大気雰囲気の条件下、ロータリー炉にて570℃で表面酸化処理を行った以外は、比較例2と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例5]
ロータリー炉による還元性雰囲気下の焼成温度を950℃とし、大気雰囲気の条件下、ロータリー炉にて550℃で表面酸化処理を行った以外は、比較例2と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例6]
MnO:38mol%、MgO:11mol%、Fe:50.3mol%及びSrO:0.7mol%になるように原料を秤量し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で4.5時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては、炭酸ストロンチウムを用いた。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、ロータリー炉で、1080℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。
次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて平均粒径が約4μmまで粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(縦型ビーズミル、1/16インチ径のステンレスビーズ)を用いて10時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は1.4μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、適度な細孔容積をえるために、バインダーとしてPVA(20%溶液)を固形分に対して0.2重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子(造粒物)の粒度調整を行い、その後、ロータリー式電気炉で、700℃で2時間焼成し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った。その後、トンネル式電気炉(トンネル炉)にて、焼成温度1070℃、酸素ガス濃度1.1容量%雰囲気下にて、5時間保持した。この時、昇温速度を150℃/時、降温速度を110℃/時とした。
その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、フェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例7]
トンネル炉による焼成温度を1095℃、酸素ガス濃度を0.0容量%雰囲気下で行った以外は、比較例6と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例8]
トンネル炉による焼成温度が1063℃、酸素ガス濃度2.6容量%雰囲気下で行った以外は、比較例6と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例9]
トンネル炉による焼成温度が1065℃、酸素ガス濃度0.0容量%雰囲気下で行い、大気中でロータリー炉にて540℃で表面酸化処理を行った以外は、比較例6と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
[比較例10]
トンネル炉による焼成温度が1160℃、酸素ガス濃度0.7容量%雰囲気下で行い、大気中でロータリー炉にて540℃で表面酸化処理を行った以外は、比較例6と同様にしてフェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材を得た。
実施例1〜5及び比較例1〜10のフェライトキャリア芯材の製造条件(大気焼成炉、大気焼成温度、還元焼成炉、還元焼成温度、還元焼成雰囲気及び酸化処理温度)を表1に示す。また、フェライトキャリア芯材の評価結果(体積平均粒径、酸化処理前後のBET比表面積、見掛け密度、酸化処理前後の飽和磁化及びその差分、電気抵抗、圧縮強度、細孔容積、ピーク細孔径及び式0.1X+LogY)を表2に示す。表2において、体積平均粒径は下記により測定される。その他の測定方法は上述の通りである。
また、図1に実施例及び比較例で得られたフェライトキャリア芯材の飽和磁化と電気抵抗との関係を示すグラフ、図2に実施例及び比較例に記載したフェライトキャリア芯材の酸化処理前後の飽和磁化の差分と酸化処理前のBET比表面積との関係を示すグラフである。
〔体積平均粒径(マイクロトラック)〕
平均粒径は、次のようにして測定される。すなわち、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。
Figure 0006465292
Figure 0006465292
表2及び図1の結果から明らかなように、実施例1〜5は、高磁化、高抵抗であり、見掛け密度が小さく、圧縮強度も良好である。比較例1〜5は低抵抗であり、一部ブレークダウンを生じた。比較例6〜10はトンネル炉を使用していることから簡便かつ経済性に優れる製造方法とは言えず、更に比較例7は低抵抗であり、比較例10は細孔容積が小さく見掛け密度が大きく、比較例6、8及び9は高磁化、高抵抗とは言い難い。
また、図2から明らかなように、電気抵抗の値にもよるが、酸化処理前のBET比表面積が小さいほど酸化処理による磁化の低下が小さくなる傾向が認められた。
[実施例6]
メチルシリコーン樹脂溶液を25重量部(樹脂溶液濃度20%のため固形分としては5重量部)に、触媒として、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)を、樹脂固形分に対して25重量%(Ti原子換算で3重量%)加えたあと、アミノシランカップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシシランを、樹脂固形分に対して5重量%添加し、充填樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を、実施例2で得られたフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)100重量部と、60℃、6.7kPa(約50mmHg)の減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂を多孔質フェライト粒子の空隙に浸透、充填させた。容器内を常圧に戻し、常圧下で撹拌を続けながら、トルエンをほぼ完全に除去したのち、充填装置内から取り出し、容器に入れ、熱風加熱式のオーブンに入れ、220℃で1.5時間、加熱処理を行った。その後、室温まで冷却し、樹脂が硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
次に、固形のアクリル樹脂(製品名:BR−73、三菱レーヨン社製)を準備し、上記アクリル樹脂20重量部をトルエン80重量部に混合して、アクリル樹脂をトルエンに溶解させ、樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液に、更に導電性制御剤として、カーボンブラック(製品名:Mogul L、Cabot社製)をアクリル樹脂に対して3重量%添加し、被覆樹脂溶液を得た。得られた樹脂が充填されたフェライト粒子を万能混合撹拌器に投入し、上記のアクリル樹脂溶液を添加して、液浸乾燥法により樹脂被覆を行った。この際、アクリル樹脂は、樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2重量%とした。被覆した後、145℃で2時間加熱を行ったのち、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き表面に樹脂被覆を施した樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例7]
実施例2で得られたフェライト粒子(フェライトキャリア芯材)100重量部に、アクリル系樹脂(アクリル系樹脂粉(MMA)、三菱レーヨン社製BR−73)を3重量部配合し、これらを万能混合機にて、30分間撹拌、混合した。次に、加熱型ニーダーに投入し、常温から5℃/minの速度で、140℃まで昇温し、2時間撹拌混練を行ったのち、ヒーターを切り、撹拌しながら30分間冷却し、装置より排出した。
その後、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き、多孔質フェライト芯材の表面に樹脂を被覆した樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
[比較例11]
比較例2で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例6と同様にして表面に樹脂被覆を施した樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例12]
比較例2で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例7と同様にして樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
[比較例13]
比較例5で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例6と同様にして表面に樹脂被覆を施した樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例14]
比較例5で得られたフェライトキャリア芯材(フェライト粒子)を用いた以外は、実施例7と同様にして樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
実施例6〜7及び比較例11〜14で得られたフェライトキャリアの見掛け密度、飽和磁化及び電流値を表3に示す。表3において、電流値は下記により測定される。その他の測定方法は上述の通りである。
(電流値)
電流値の測定は、試料800gを秤量し、温度20〜26℃、湿度50〜60%RHの環境に15分以上曝露した後、マグネットローラーとAl素管を電極とし、その間隔を4.5mmに配置した電流測定装置を用いて印可電圧500Vにて測定した。
Figure 0006465292
表3の結果から明らかなように、実施例6〜7は見掛け密度、飽和磁化及び電流値がすべて適正な範囲にある。これに対して、比較例11及び12は電流値が高すぎ、比較例13〜14は飽和磁化が低い値を示している。
本発明に係る電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材は、高磁化、高抵抗で、しかも低比重であることから、樹脂をその表面に被覆してフェライトキャリアとし、トナーと共に電子写真現像剤とすることによって、フェライトキャリアのリークが防止され、またキャリア飛散を抑制することができ、しかも低比重であるため耐久性に優れ、長寿命化が達成できる。また、本発明の製造方法によって、簡便で良好な経済性をもって、均一組成の上記フェライトキャリア芯材が得られる。

Claims (8)

  1. 見掛け密度が1.5〜2.0g/cmであり、印加磁場が3K・1000/4π・A/mであるときの飽和磁化をX(Am/kg)としたときにXは55〜95Am/kgであり、室温25℃、湿度55%の環境下、電極間間隔が6.5mmであって印加電圧が1000Vであるときの電気抵抗をY(Ω)としたときにYは1×10〜1×1011Ωであり、下記式を満足するフェライト粒子を用いることを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
    Figure 0006465292
  2. 上記フェライト粒子の平均圧縮強度が100mN以上である請求項1の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
  3. 上記フェライト粒子のBET比表面積が0.2〜0.5m/gである請求項1又は2の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
  4. 上記フェライト粒子の細孔容積が0.03〜0.09ml/g、ピーク細孔径が0.3〜0.7μmである請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
  5. 上記フェライト粒子がFe、Mn、Mg、Sr、Li、Siから選ばれる1種以上の元素から構成されている請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材。
  6. 請求項1に記載の電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材の製造方法であって、
    フェライト原料を粉砕、混合、仮焼成、再粉砕、混合、造粒し、得られた造粒物をロータリー炉で800〜1200℃で大気焼成した後に還元焼成し、得られた焼成物を解砕、分級した後に表面酸化処理することを特徴とする電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のフェライトキャリア芯材の表面に樹脂が被覆されている電子写真現像剤用フェライトキャリア。
  8. 請求項7に記載のフェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
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