JP5842300B2 - 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられ、真密度が軽く、高いキャリア強度を有することから耐久性に優れ、帯電の立上りが良く、かつ耐刷時において帯電変動を引き起こさない電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリア、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、各種の、鉄粉キャリア、フェライトキャリア、樹脂被覆フェライトキャリア、磁性粉分散型樹脂キャリア等が使用されていた。
最近、オフィスのネットワーク化が進み、単機能の複写機から複合機への時代に進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求が一層高まってきている。
このような中で、キャリア粒子の軽量化を図り、現像剤寿命を伸ばすことを目的として、特許文献1(特開平5−40367号公報)等には、微細な磁性微粒子を樹脂中に分散させた磁性粉分散型キャリアも多く提案されている。
このような磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子の量を少なくすることにより真密度を下げることができ、攪拌によるストレスを軽減できるため、被膜の削れや剥離を防止することができ、長期にわたって安定した画像特性を得ることができる。
しかしながら、磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂で固めているものであり、撹拌ストレスや現像機内での衝撃により磁性微粒子が脱離したり、従来用いられてきた鉄粉キャリアやフェライトキャリアに比べ機械的強度に劣るためか、キャリア粒子自体が割れたりするという問題が発生することがあった。そして、脱離した磁性微粒子や割れたキャリア粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となることがあった。
さらに、磁性粉分散型キャリアは、微細な磁性微粒子を用いるため、残留磁化及び保磁力が高くなり、現像剤の流動性が悪くなるという欠点がある。特にマグネットロール上に磁気ブラシを形成した場合、残留磁化及び保磁力が高いために、磁気ブラシの穂が硬くなり、高画質を得にくい。また、マグネットロールを離れても、キャリアの磁気凝集がほぐれず、補給されたトナーとの混合が速やかに行われないため、帯電量の立ち上がりが悪く、トナー飛散やかぶりといった画像欠陥を起こすという問題があった。
このような磁性粉分散型キャリアに代わるものとして多孔質フェライト粒子を用いたフェライトキャリア芯材の空隙に樹脂を充填した樹脂充填型フェライトキャリアが提案されている。
特許文献2(特開2006−337579号公報)には、空隙率が10〜60%であるフェライトキャリア芯材に樹脂を充填してなる樹脂充填型フェライトキャリアが、特許文献3(特開2007−57943号公報)には立体的積層構造を持つ樹脂充填型フェライトキャリアがそれぞれ提案されている。
これら特許文献2及び3等に提案されている樹脂充填型フェライトキャリアは、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れており長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がないという利点を有する。
しかるに、このような樹脂充填型フェライトキャリアにおいても、長期にわたる帯電安定性が要望され、そのための提案がなされている。例えば特許文献4(特開2008−203476号公報)には、多孔質フェライト芯材の空隙にシリコーン樹脂を充填してなる樹脂充填型フェライトキャリアであって、平均粒径が20〜50μm、蛍光X線元素分析によって測定された(Si/Fe)×100が2.0〜7.0であり、かつ粒径と(Si/Fe)×100が相関を有し、〔(Si/Fe)×100〕と粒径の相関関係において、その相関式の傾き(a)が、−0.50≦a≦0.15である電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアが記載されている。この樹脂充填型フェライトキャリアによって、樹脂充填型フェライトキャリアの上記利点に加えて、キャリア付着が防止され、また良好な帯電量安定性を有するとされている。
また、特許文献5(特開2008−242348号公報)には、多孔質フェライト芯材の空隙にシリコーン樹脂を充填してなる樹脂充填型フェライトキャリアであって、該樹脂が、40℃以上の軟化点をもち、該軟化点以上で硬化されているシリコーン樹脂であり、その充填量が、該芯材100重量部に対して、7重量部〜30重量部である電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアが記載されている。この樹脂充填型フェライトキャリアによって、樹脂充填型フェライトキャリアの上記利点に加えて、多孔質フェライト芯材に密着せずに浮遊した状態で存在する樹脂微粒子が少ないため、現像剤としたときに安定した帯電特性を有し、白斑等の画像欠陥が生じることがないとされている。
特許文献6(特開2009−86093号公報)には、多孔質フェライト芯材に樹脂を充填させて得られる樹脂充填型キャリアの製造方法であって、フェライト芯材空孔体積と充填樹脂の密度を乗算したものを最大充填量(理論値)と定義し、その80〜120%となるように、芯材空孔体積及び樹脂の量を設定する電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの製造方法が記載されている。この製造方法により得られた樹脂充填型キャリアは、樹脂充填量が適正であるため、浮遊樹脂が存在することがないので、トナーとの帯電不良に起因する画像欠陥が生じることがなく、また絶縁破壊電圧が低いことに起因する画像欠陥が生じることがなく、しかも高い強度を有するとされている。
上述したように、特許文献4では、Si/Feを特定し、平均粒径との相関を求めることによって、浮遊した状態で存在する樹脂微粒子を減じ、帯電安定性等を向上させるものである。また、特許文献5では、特定のシリコーン樹脂を充填樹脂として用いることによって、安定した帯電安定性を得ようとするものである。さらに、特許文献6では、芯材空孔体積と充填樹脂の密度を乗算したものを最大充填量(理論値)と定義し、芯材空孔体積及び樹脂の量を設定するものであり、浮遊樹脂の存在をなくすものである。
近年、多孔質フェライト芯材として用いられる多孔質フェライト粒子の細孔容積を小さくする傾向にある。これは、芯材強度が増すことによって高い耐久性が得られるだけでなく、樹脂充填量の低減となり、経済的に有利である。しかし、このようなフェライト粒子の細孔容積の小容積化の状況において、現像剤としたときに良好な帯電量安定性を得ることは、特許文献4〜6に記載の樹脂充填型フェライトキャリア又はその製造方法では困難であった。
また、現像剤が高い耐久性を有し、長寿命化が要望されている中で、キャリアも耐久性を有するものが求められ、これに伴って低比重の軽量化したキャリアが要望されている。また現像機システムによって、求められるキャリアの最適比重が異なるようになってきている。このような状況で樹脂充填型キャリアの特性を維持したまま、真比重のみを任意に設計できる樹脂充填型キャリアが求められている。しかし、特許文献4〜6に記載の樹脂充填型フェライトキャリア又はその製造方法はこのような要請にも対応できるものではない。
特開平5−40367号公報 特開2006−337579号公報 特開2007−57943号公報 特開2008−203476号公報 特開2008−242348号公報 特開2009−86093号公報
従って、本発明の目的は、樹脂充填型フェライトキャリアの利点を保持しつつ、フェライトキャリア芯材として用いられる多孔質フェライト粒子の小細孔容積化にも関わらず、現像剤に用いたときに高い帯電量安定性を有し、しかも真比重を任意に制御できる電子写真現像剤用樹脂充填フェライトキャリア及び該樹脂充填型フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、充填樹脂としてシリコーン樹脂を用い、かつシリコーン樹脂を充填した多孔質フェライト粒子(樹脂充填型フェライトキャリア)の真比重とSi/Fe値の間に一定の相関を見出すことによって、上記目的が達成できることを知見し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、フェライトキャリア芯材である多孔質フェライト粒子の空隙にシリコーン樹脂を充填した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアであって、該シリコーン樹脂を充填した該多孔質フェライト粒子の真比重(Y)と蛍光X線元素分析によって測定されたSi/Fe値(X)とが下記不等式(1)を満たすことを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアを提供するものである。
Figure 0005842300
本発明の上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記多孔質フェライト粒子の細孔容積は15〜100mm/g、ピーク細孔径が0.2〜1.5μmであることが望ましい。
本発明の上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記シリコーン樹脂が、室温硬化型のメチルシリコーン樹脂であり、有機チタン系触媒とアミノシランカップリング剤とを含有することが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、アクリル樹脂で表面が被覆されていることが望ましい。
また、本発明は、上記樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、シリコーン樹脂を充填した多孔質フェライト粒子(樹脂充填型フェライトキャリア)の真比重とその表面に存在する樹脂量との相関を規定することによって、現像剤としたときに高い帯電量安定性を有し、また真比重を任意に制御できる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトは、フェライトキャリア芯材である多孔質フェライト粒子の空隙にシリコーン樹脂を充填するものである。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材である多孔質フェライト粒子の細孔容積は15〜100mm/g、ピーク細孔径は0.2〜1.5μmであることが望ましい。
多孔質フェライト粒子の細孔容積が15mm/g未満であると、十分な量の樹脂を充填することができないため軽量化が図れない。また、多孔質フェライト粒子の細孔容積が100mm/gを超えると、樹脂を充填してもキャリアの強度を保つことができない。
本発明では、所望の真比重となるように、上記細孔容積の範囲の中から適当な細孔容積を選択することができる。真比重の小さい樹脂充填フェライトキャリアを得るためには、細孔容積が大きいものに多めの樹脂を充填し、真比重の大きい樹脂充填フェライトキャリアを得るためには、細孔容積が小さいものに少なめの樹脂を充填する。
多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が0.2μm以上であると、芯材表面の凹凸の大きさが適度な大きさとなるため、トナーの接触面積が増加し、トナーとの摩擦帯電が効率よく行われるため、低比重でありながら、帯電の立ち上がり特性が良好化する。多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が0.2μm未満では、このような効果が得られず、充填後のキャリア表面は平滑となるため、低比重であるキャリアにとっては、トナーとの十分なストレスが与えられず、帯電の立ち上がりが悪化する。また、多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が1.5μmを超えると、粒子の表面積に対して、樹脂が存在する面積が大きくなるため、樹脂を充填する際に、粒子間の凝集が発生し易く、樹脂を充填したあとのキャリア粒子中に、凝集粒子や異形粒子が多く存在する。このため、耐刷におけるストレスで凝集粒子が解れ、帯電変動を引き起こす原因となる。更に、ピーク細孔径が1.5μmを超えるような多孔質フェライト粒子は、粒子表面の凹凸が大きいことを表し、このことは、粒子そのものの形状が悪いということであり、また強度的にも劣るため、耐刷におけるストレスにより、キャリア粒子自体の割れが生じ、帯電変動を引き起こす原因となる。また、多孔質フェライト粒子のピーク細孔径のより好ましい範囲は0.4〜1.2μmであり、最も好ましくは0.4〜0.8μmである。
このように、細孔容積とピーク細孔径が上記範囲にあることで、上記した各不具合がなく、小細孔容積の軽量化された樹脂充填型フェライトキャリアを得ることができる。
〔多孔質フェライト粒子の細孔径及び細孔容積〕
この多孔質フェライト粒子の細孔径及び細孔容積の測定は、次のようにして行われる。すなわち、水銀ポロシメーターPascal140とPascal240(ThermoFisher Scientific社製)を用いて測定した。ディラトメーターはCD3P(粉体用)を使用し、サンプルは複数の穴を開けた市販のゼラチン製カプセルに入れて、ディラトメーター内に入れた。Pascal140で脱気後、水銀を充填し低圧領域(0〜400Kpa)を測定し、1st Runとした。次に再び脱気と低圧領域(0〜400Kpa)の測定を行い、2nd Runとした。2nd Runの後、ディラトメーターと水銀とカプセルとサンプルを合わせた重量を測定した。次にPascal240で高圧領域(0.1Mpa〜200Mpa)を測定した。この高圧部の測定で得られた水銀圧入量をもって、多孔質フェライト粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求めた。また、細孔径を求める際には水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として計算した。
この多孔質フェライト粒子の組成は、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、上記したフェライト芯材として用いられる多孔質フェライト粒子の空隙に樹脂を充填させてなるものである。樹脂の充填量は、フェライトキャリア芯材100重量部に対して0.5〜10重量部が望ましく、樹脂の充填量が0.5重量部未満であると充填が不十分な樹脂充填型フェライトキャリアとなり、樹脂被覆による帯電量の制御が困難となる。また、樹脂の充填量が10重量部を超えると、充填時に凝集粒子が発生しやすくなり、帯電変動の原因となる。
多孔質フェライト粒子の空隙に充填する樹脂は、ストレートシリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂である。
キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、充填樹脂中に導電剤を添加することができる。導電剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、シリコーン樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、シリコーン樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量のシリコーン樹脂を充填した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
このようなシリコーン樹脂として室温硬化型のメチルシリコーン樹脂を用い、さらに有機チタン系触媒とアミノシランカップリング剤を含有するものが望ましい。有機チタン系触媒としてはチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)等が例示され、アミノシランカップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシシラン等が例示される。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの体積平均粒径(D50)は、20〜50μmであることが望ましく、この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。平均粒径が20μm未満であると、キャリア付着の原因となるため好ましくない。また、平均粒径が50μmを超えると、帯電付与能力の低下による画質劣化の原因となるため好ましくない。
〔体積平均粒径(マイクロトラック)〕
この平均粒径は、次のようにして測定される。すなわち、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、シリコーン樹脂を充填した多孔質フェライト粒子の真比重(Y)と蛍光X線元素分析によって測定されたSi/Fe値(X)とが下記不等式(1)を満たすことが必要である。
Figure 0005842300
多孔質フェライト粒子の真比重(Y)と蛍光X線元素分析によって測定されたSi/Fe値(X)とが上記不等式(1)を満たすことによって、フェライトキャリア芯材のフェライト粒子の小細孔容積化にも関わらず、トナーと共に現像剤として用いたときに高い帯電量安定性を有し、しかも真比重を任意に制御できるという上記効果が達成でき、上記不等式(1)を満たさない場合には、上記効果は得られない。
本発明において、上記不等式(1)を満たすことの必要性は次の通りである。例えば、細孔容積50の多孔質フェライト粒子に樹脂を50充填すると、所望のキャリア特性が得られると仮定する。ここへ真比重を軽くしたい又は重くしたいと考えたとき、単純に樹脂の充填量を増減すれば所望の比重にはなるが、所望のキャリア特性を満足することができない。キャリア特性を満足しつつ真比重を任意に制御するには、多孔質フェライト粒子の細孔容積を考慮する必要がある。本発明で規定する細孔容積の領域では、最適な樹脂充填量と細孔容積とは厳密には比例しない。樹脂充填性の指標として挙げられるSi/Feは、細孔容積に応じて最適値が変わるため、真比重を制御する上では、一定のSi/Fe値を指標とすることができない。そのため、上記不等式(1)のような指標が必要となる。
(蛍光X線元素分析)
蛍光X線元素分析は、キャリア表面から数μm付近存在する元素の量を測定する方法であり、これによりキャリア表面近傍に存在する樹脂量を評価する。測定装置としては、株式会社リガク製ZSX100sを用いた。サンプル約5gを真空用粉末試料容器(RS640:株式会社リガク製)に入れ、試料フォルダにセットし、上記測定装置にて、SiとFeの測定を行った。ここで、測定条件としては、SiについてはSi−Kα線を測定線とし、管電圧50kV、管電流50mA、分光結晶にPET、検出器としてPC(プロポーショナルカウンター)を用いた。FeについてはFe−Kα線を測定線とし、管電圧50kV、管電流50mA、分光結晶にLiF、検出器としてSC(シンチレーションカウンター)を用いた。
得られたそれぞれの蛍光X線強度を用い、強度比〔(Si強度/Fe強度)×100〕を計算した。
(真比重)
真比重は、JIS R9301−2−1に準拠して、ピークメーターを用いて測定した。ここで溶媒としてメタノールを用い、温度25℃で測定を行った。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、アクリル樹脂により表面被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、アクリル樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。アクリル樹脂の被覆量は、充填型フェライトキャリア(樹脂被覆前)100重量部に対して0.5〜5.0重量部であることが好ましい。
この被覆樹脂であるアクリル樹脂中にも上記と同様な目的で導電剤や帯電制御剤を含有することができる。導電剤や帯電制御剤の種類や添加量は、充填樹脂である上記シリコーン樹脂の場合と同様である。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法>
次に、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアのフェライトキャリア芯材として用いられる多孔質フェライト粒子を製造するには、まず、原材料を適量秤量した後、ボールミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。原料は特に制限されない。
このようにして得られた粉砕物は加圧成型機等を用いてペレット化した後、700〜1200℃の温度で仮焼成する。
仮焼成後さらにボールミル又は振動ミル等で粉砕した後、水を加えてビーズミル等を用いて微粉砕を行う。次に必要に応じて分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードライヤーにて粒状化し、造粒を行う。仮焼後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
上記のボールミル、振動ミル、ビーズミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
次いで、得られた造粒物を、400〜800℃で加熱し、添加した分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行う。分散剤やバインダーが残ったまま本焼成を行うと、有機成分の分解、酸化によって本焼成装置内の酸素濃度が変動しやすく、磁気特性に大きく影響を与えるため、安定して製造することが困難である。また、これらの有機成分は多孔質性の制御、つまりフェライトの結晶成長を変動させる原因となる。
その後、得られた造粒物を、酸素濃度の制御された雰囲気下で、800〜1500℃の温度で、1〜24時間保持し、本焼成を行う。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉等を使用し、焼成時の雰囲気も、窒素等の不活性ガスや水素や一酸化炭素等の還元性ガスを打ち込んで、酸素濃度の制御を行っても良い。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化皮膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行っても良い。このようにして、所定の細孔容積及びピーク細孔径を有する多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を調製する。
多孔質フェライト粒子の細孔容積やピーク細孔径を制御するためには、下記のように製造工程を調整する必要がある。
すなわち、多孔質フェライト粒子の細孔容積は、主に本焼成温度で制御でき、温度が高いと細孔容積は小さくなり、温度が低いと細孔容積は大きくなる。また、多孔質フェライト粒子のピーク細孔径は主に仮焼成後の粉砕強度で制御でき、粉砕が弱いとピーク細孔径は大きくなり、粉砕が強いとピーク細孔径は小さくなる。
このようにして得られた多孔質粒子からなるフェライトキャリア芯材の空隙にシリコーン樹脂を充填する。充填方法としては、様々な方法が使用できる。その方法としては、例えば乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機等による液浸乾燥法等が挙げられる。
シリコーン樹脂を充填する工程において、減圧下で多孔質フェライト粒子とシリコーン樹脂を混合撹拌しながら、多孔質フェライト粒子の空孔に樹脂を充填することが好ましい。このように減圧下でシリコーン樹脂を充填することによって、空孔部分に効率良く樹脂を充填することができる。減圧の程度としては、10〜700mmHgが好ましい。700mmHgを超えると減圧する効果がなく、10mmHg未満では、充填工程中に樹脂溶液が沸騰しやすくなるため、効率良い充填ができなくなる。
シリコーン樹脂を充填させた後、必要に応じて各種の方式によって加熱し、充填した樹脂を芯材に密着させる。加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。温度は、充填するシリコーン樹脂によって異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、充分硬化が進む温度まで上げることにより、衝撃に対して強い樹脂充填型フェライトキャリアを得ることができる。
上述のように、多孔質フェライト粒子にシリコーン樹脂を充填した後、アクリル樹脂により表面を被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、アクリル樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を精度良く調整することができる。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。アクリル樹脂被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。焼き付けの温度は使用するアクリル樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
このような樹脂充填フェライトキャリアの製造方法において、シリコーン樹脂を充填した多孔質フェライト粒子の真比重(Y)と蛍光X線元素分析によって測定されたSi/Fe値(X)とが上記不等式(1)を満たすためには、下記のように製造工程を調整する必要がある。
すなわち、最も重要なことは、多孔質フェライト粒子の細孔容積に応じて樹脂充填量を増減させることであり、このことによって上記不等式(1)を満たすことができる。さらに、また、多孔質フェライト粒子にシリコーン樹脂を充填する際に、減圧下で樹脂を充填し、大気に戻してトルエンを除去したあと、更に一定時間の適度な撹拌ストレスを加えて、粒子表面を均一する工程を経てから加熱硬化することである。このことによって、樹脂を充填したフェライト粒子表面の充填性が均一となり、Si/Feのバラツキが低減されると共に、キャリア特性の制御が可能となる。
また、樹脂充填型フェライトキャリアに樹脂を被覆した場合の特性は、最適な樹脂充填量と最適な樹脂被覆量の組み合わせが求められる。樹脂充填量を少なくし、樹脂被覆量を多くする場合、またはその逆の組み合わせは、キャリア電流値こそ調整できても帯電特性に影響する。つまり、樹脂充填量を少なくし、樹脂被覆量が多い組み合わせは、キャリア表面に占める被覆樹脂の割合が多くなるため、キャリア製造時に造粒が生じて歩留りが悪くなる他、耐刷時にスペントが生じやすく、帯電能の低下が起こる。逆に樹脂充填量が多くし、樹脂被覆量が少ない組み合わせは、キャリア表面に占める充填樹脂の割合が多くなるため、帯電の立ち上りが悪い他、耐刷時にコート剥がれが生じやすく、帯電能の低下が起こる。従って、樹脂充填量と樹脂被覆量のバランスを取ることが必要となる。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい上記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、すなわちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し得られた現像剤を、補給用現像剤として用いることができる。この場合、キャリアとトナーの混合比、キャリア1重量部に対して、トナー2〜50重量部の比率で混合される。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
MnO:38mol%、MgO:11mol%、Fe:50.3mol%及びSrO:0.7mol%になるように原料を秤量し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で4.5時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。MnO原料としては四酸化三マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを、SrO原料としては、炭酸ストロンチウムを用いた。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、ロータリー式電気炉で、1080℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。
次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて平均粒径が約4μmまで粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(縦型ビーズミル、1/16インチ径のステンレスビーズ)を用いて10時間粉砕した。このスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をマイクロトラックにて測定した結果、D50は1.5μmであった。このスラリーに分散剤を適量添加し、適度な細孔容積をえるために、バインダーとしてPVA(20%溶液)を固形分に対して0.2重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子(造粒物)の粒度調整を行い、その後、ロータリー式電気炉で、700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った。
その後、トンネル式電気炉にて、焼成温度1065℃、酸素ガス濃度1.2容量%雰囲気下にて、5時間保持した。この時、昇温速度を150℃/時、降温速度を110℃/時とした。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。この多孔質フェライト粒子の細孔容積は59mm/g、ピーク細孔径は0.64μm、真比重は4.83であった。
メチルシリコーン樹脂溶液を24重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては4.8重量部)に、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)を、樹脂固形分に対して25重量%(Ti原子換算で3重量%)加えたあと、アミノシランカップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシシランを、樹脂固形分に対して5重量%添加し、充填樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を、上記多孔質フェライト粒子100重量部と、60℃、6.7kPa(約50mmHg)の減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂を多孔質フェライト粒子の空隙に浸透、充填させた。容器内を常圧に戻し、常圧下で撹拌を続けながら、トルエンをほぼ完全に除去したのち、充填装置内から取り出し、容器に入れ、熱風加熱式のオーブンに入れ、220℃で1.5時間、加熱処理を行った。
その後、室温まで冷却し、樹脂が硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
次に、固形のアクリル樹脂(製品名:BR−73、三菱レーヨン社製)を準備し、上記アクリル樹脂20重量部をトルエン80重量部に混合して、アクリル樹脂をトルエンに溶解させ、樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液に、更に導電制御剤として、カーボンブラック(製品名:Mogul L、Cabot社製)をアクリル樹脂に対して3重量%添加し、被覆樹脂溶液を得た。
シリコーン樹脂が充填されたフェライト粒子を万能混合撹拌器に投入し、上記のアクリル樹脂溶液を添加して、液浸乾燥法により樹脂被覆を行った。この際、アクリル樹脂は、樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2重量%とした。被覆した後、145℃で2時間加熱を行ったのち、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き表面に樹脂被覆を施した樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例2]
実施例1で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を27重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては5.4重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して1.8重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例3]
実施例1で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を21重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては4.2重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2.2重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例4]
本焼成条件として焼成温度を1115℃、酸素濃度を1.5容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を17.5重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては3.5重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2.0重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例5]
実施例4で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を15重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては3.0重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2.2重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例6]
本焼成条件として焼成温度を1165℃、酸素濃度を2.2容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を7.0重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては1.4重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して1.8重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例7]
実施例6で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を5重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては1.0重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2.0重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[実施例8]
本焼成条件として焼成温度を1025℃、酸素濃度を0.8容量%とした以外は、実施例1と同様にして多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
この多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を26重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては5.2重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2.2重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例1]
実施例1で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を30重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては6重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して1.0重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例2]
実施例1で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を18重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては3.6重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して3.0重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例3]
実施例4で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を20重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては4.0重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して1.0重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例4]
実施例4で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を12.5重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては2.5重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して2.5重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
[比較例5]
実施例6で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子100重量部に対して、メチルシリコーン樹脂溶液量を9重量部(樹脂濃度20%のトルエン溶液のため固形分としては1.8重量部)とした以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂を充填し、樹脂が充填されたフェライト粒子を得た。
この樹脂が充填されたフェライト粒子に実施例1と同様にして、アクリル樹脂を樹脂充填後のフェライト粒子の重量に対して1.0重量%被覆し、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
実施例1〜8及び比較例1〜5のフェライトキャリア芯材の本焼成条件(焼成温度及び酸素濃度)、フェライトキャリア芯材の特性(細孔容積、ピーク細孔径及び真比重)、樹脂充填フェライトキャリアのシリコーン樹脂充填量(樹脂溶液量及び固形分換算)及び樹脂充填フェライトキャリア特性(Si/Fe及び真比重)を表1にそれぞれ示す。また、キャリアの樹脂被覆量(樹脂溶液量及び固形分換算)及び樹脂被覆樹脂充填フェライトキャリア特性(真比重、電流値、帯電量、帯電立上り率及び帯電量変化率)を表2にそれぞれ示す。
表2において、電流値、帯電量、帯電立上り率及び帯電量変化率の測定方法は、下記の通りであり、その他の測定方法は、上述の通りである。
(電流値)
電流値の測定は、試料800gを秤量し、温度20〜26℃、湿度50〜60%RHの環境に15分以上曝露した後、マグネットローラーとAl素管を電極とし、その間隔を4.5mmに配置した電流測定装置を用いて印可電圧500Vにて測定した。
(帯電量)
帯電量は、キャリアとトナーとの混合物を、吸引式帯電量測定装置(Epping q/m−meter、PES−Laboratoriumu社製)により測定し求めた。トナーはフルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均粒径約5.8μm)を用い、現像剤量を10g、トナー濃度を10重量%に調製した。調製した現像剤を50ccのガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を直径130mm、高さ200mmの円柱のホルダーに収納、固定し、株式会社シンマルエンタープライズ社製のターブラーミキサーにて、30分攪拌し、635Mの網を用いて、帯電量測定を行った。
(帯電量立上り率)
上記と同様の方法でターブラミキサーにて、3分攪拌し、635Mの網を用いて、帯電量測定を行った。下記式に示すように、上記の30分間攪拌後の帯電量値に対する3分間攪拌後の帯電量値により、帯電量立上り率を算出した。
Figure 0005842300
上記帯電量立上り率の数値に基づいて下記の通り評価した。
○:90%超
△:80〜90%
×:80%未満
(帯電量変化率)
上述したトナーと同じ市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均粒径約5.8μm)を用い、現像剤量を20g、トナー濃度を10重量%に調整し、50ccのガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を浅田鉄工株式会社製のペイントシェーカーにて、30時間攪拌した。攪拌終了後、現像剤を取り出し、635Mの網を用いて、トナーを吸引し、キャリアのみを取り出した。得られたキャリアを上述した帯電量の測定方法にて、帯電量を測定し、強制攪拌後の帯電量とした。
そして、下記式により、帯電量変化率を算出した。
Figure 0005842300
上記帯電量変化率の数値に基づいて下記の通り評価した。
○:90%超
△:80〜90%
×:80%未満
Figure 0005842300
Figure 0005842300
表2に示した結果から明らかなように、実施例1〜8は、現像剤としたときに高い帯電量安定性を有し、また真比重を任意に制御できる。これに対して、比較例1〜5は、現像剤としたときの帯電量安定性に劣ったものである。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、樹脂充填型フェライトキャリアであるため、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、シリコーン樹脂を充填した多孔質フェライト粒子(樹脂充填型フェライトキャリア)の真比重とその表面に存在する樹脂量との相関を規定することによって、現像剤としたときに高い帯電量安定性を有し、また真比重を任意に制御できる。
従って、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアは、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (6)

  1. フェライトキャリア芯材として用いられる多孔質フェライト粒子の空隙にシリコーン樹脂を充填した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアであって、該シリコーン樹脂を充填した該多孔質フェライト粒子の真比重(Y)と蛍光X線元素分析によって測定されたSi/Fe値(X)とが下記不等式(1)を満たすことを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
    Figure 0005842300
  2. 上記多孔質フェライト粒子の細孔容積が15〜100mm/g、ピーク細孔径が0.2〜1.5μmである請求項1に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  3. 上記シリコーン樹脂が、室温硬化型のメチルシリコーン樹脂であり、有機チタン系触媒とアミノシランカップリング剤とを含有する請求項1又は2に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  4. アクリル樹脂で表面が被覆された請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
  6. 補給用現像剤として用いられる請求項5に記載の電子写真現像剤。
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