以下、本発明に係る物品保管装置の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。ここでは、銀行等で販売される投資信託等の商品に関する約款や成績などの商品内容を示した目論見書等といった使用期間が規定された物品を収納する物品保管装置に対して本発明を適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明は、目論見書に限らず任意の物品を保管する物品保管装置に対して適用することができるものである。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る物品保管装置の外観について説明する。図1は、本実施形態に係る物品保管装置を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る物品保管装置1は、縦長箱形状の筺体の両側部に物品を収納する収納部2を備え、これら収納部2を挟んだ筺体の中央部に、当該物品保管装置1の動作及び収納部2内に収納した物品の管理を行う管理部3を備えている。
各収納部2は、最上層と最下層とに比較的大型の物品を収納可能な大型収納庫2aを備え、これら大型収納庫2aの間の中間層に、大型収納庫2aよりも収納容量が小さな複数の標準収納庫2bを備えている。以下、これら大型収納庫2aと標準収納庫2bとを総称して、単に「収納庫2x」という。なお、図1に示す各収納庫2xの収納容量やレイアウトは、一例に過ぎず任意に変更することができる。
管理部3は、物品保管装置1の利用者を顔認証するための顔認証用撮像部4と、物品保管装置1の操作手順や収納庫2xに収納している物品に関する情報等を画面上に表示すると共に、利用者が表示中の画面上における所定位置に触れることによって、物品保管装置1に各種機能を実行させるタッチパネル機能を有する表示操作部5とを備えている。
また、管理部3は、利用者をICカードにより認証するためのICカードリーダ6と、物品に貼付されたバーコードからその物品に関する情報を読み取るバーコードリーダ7と、物品を撮像するための物品用撮像部8とを備えている。また、物品用撮像部8の下方には、郵便物収納部9(図2参照)を備えている。図1中の符号9aは、郵便物収納部9に郵便物を投入するための郵便物投入口、符号9bは、郵便物収納部9から郵便物を取り出す際に開閉する扉である。
また、この管理部3は、郵便物収納部9の下方に、物品保管装置1全体の動作を統括制御する後述の制御部10(図2参照)を備えている。なお、図1中の符号10aは、制御部10の設定やメンテナンスを行う際に開閉する扉、符号10bは、扉10aを開錠及び施錠する鍵孔である。
この物品保管装置1は、利用者による表示操作部5の操作に基づいて、制御部10が収納庫2xの施錠及び開錠を行う。さらに、この物品保管装置1は、収納庫2xに収納している物品の使用期間の開始日及び終了日に応じて、制御部10が収納庫2xの施錠及び開錠を行う。
ここで、図2を参照して、物品保管装置1の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る物品保管装置1の構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、物品保管装置1は、収納部2と管理部3とを備えている。
収納部2は、複数の収納庫2xを備えている。各収納庫2xは、それぞれ物品を収納可能な収納領域を有するとボックスと、制御部10による制御に従って各収納庫2xの開錠及び施錠を行う施錠装置としての電子キー2dと、各収納庫2x内部に物品が収納されているか否かを検知するセンサ2eとを備えている。
管理部3は、表示操作部5、スピーカ16a、バーコードリーダ7、ICカードリーダ6、顔認証用撮像部4、物品用撮像部8、制御部10、記憶部20、郵便物収納部9を備えている。
表示操作部5は、タッチパネル機能を備えた液晶表示装置により構成している。この表示操作部5は、制御部10による制御表示制御にしたがって、物品保管装置1の操作手順や収納庫2xに収納している物品に関する情報等を画面上に表示する。また、この表示操作部5は、利用者が表示中の画面上における所定位置に触れる操作を行うと、その操作に応じた操作信号を制御部10へ出力する。
特に、本実施形態において、この表示操作部5は、利用者が収納庫2xに保管している物品の廃棄を行う際に、その操作を受付ける廃棄操作受付部5a、利用者が収納庫2xに保管している物品に関する使用期間の開始日を変更する際に、その操作を受付ける開始日時変更受付部5b等として機能する。
スピーカ16aは、制御部10による制御に基づいて、利用者に対して様々な報知音や報知アナウンスを出音する。
バーコードリーダ7は、物品に添付されているバーコードからその物品に関する情報として、その物品の種類、その物品の使用期間の開始日、その物品の数量等を読み取って制御部10へ出力する。すなわち、本実施形態では、このバーコードリーダ7が、収納庫2xに収納する物品に関する使用期間の開始日時を受付ける開始日時受付部7a、収納庫2xに収納する物品の種類を受付ける種類受付部7bとして機能する。
ICカードリーダ6は、利用者によりかざされたICカードから、その利用者の識別情報を読み取り、読み取った識別情報を制御部10へ出力する。顔認証用撮像部4は、利用者の顔を撮像するカメラを備えており、撮像した利用者の顔画像データを制御部10へ出力する。物品用撮像部8は、収納庫2xに保管する物品の画像を撮像するカメラを備えており、撮像した物品の画像データを制御部10へ出力する。この物品用撮像部8は、利用者が所望するときにのみ、利用者の操作に基づいて物品を撮像する。
記憶部20は、書き換え可能な不揮発メモリにより構成しており、認証用データベース21、物品画像データ22、使用期間管理テーブル23、音声データベース24等を記憶している。
認証用データベース21には、予め撮像しておいた利用者の顔画像データ、利用者の識別情報等が記憶されている。また、物品画像データ22は、利用者が収納庫2xに物品を保管する際に物品用撮像部8により撮像された画像データである。
また、使用期間管理テーブル23には、収納庫2xに保管されている各物品に関する使用期間の開始日、終了日、収納している物品の数量、その物品の改訂数、その物品が保管されている収納庫2xの識別情報(以下、「ボックス」Noという。)等が各収納庫2x単位で記憶されている。また、音声データベース24には、スピーカ16aから出力させるための各種音声データが記憶されている。なお、郵便物収納部9は、所定郵便物を一時保管する保管庫である。また、この記憶部20には、表示操作部5に表示させるための各種画像データ等も記憶されている。
制御部10は、物品保管装置1全体の動作を統括制御するコンピュータにより構成しており、図示しないCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)から所定の制御プログラムを読み出しRAM(Random Access Memory)を作業領域として使用して実行することにより動作する施開錠制御部11、計時部12、存否判定部13、記憶制御部14、表示操作制御部15、出音制御部16、認証部17を備えている。
計時部12は、現在日時を計時する時計により構成している。また、存否判定部13は、各収納庫2xに設けられているセンサ2eから入力される検知信号に基づいて、各収納庫2xに物品が保管されているか否かを判定する処理部である。
表示操作制御部15は、利用者による表示操作部5の操作に基づいて、状況に応じた画像データを記憶部20から読み出して、表示操作部5に表示させる処理部である。この表示操作制御部15の制御により表示操作部5に表示される画面については、後に詳述する。また、この表示操作制御部15は、利用者による表示操作部5の操作に応じた操作信号を施開錠制御部11、記憶制御部14に出力する。
出音制御部16は、当該物品保管装置1の動作状態に応じて、記憶部20の音声データベース24から所定の音声データを読み出して、スピーカ16aから出音させる処理部である。
認証部17は、顔認証用撮像部4から利用者の顔画像データが入力された場合に、その顔画像データと記憶部20の認証用データベース21に記憶されている顔画像データとを照合することによって利用者を認証し、その認証結果を施表示操作制御部15へ出力する処理部である。また、この認証部17は、ICカードリーダ6から利用者の識別情報が入力された場合には、その識別情報と記憶部20に記憶されている利用者の識別情報とを照合して利用者を認証し、その認証結果を表示操作制御部15へ出力する。記憶制御部14は、記憶部20への各種データの書き込み、及び記憶部20からの各種データの読み出しを行う処理部である。
施開錠制御部11は、利用者による表示操作部5の操作に応じて、各収納庫2xの電子キー2dを施錠制御及び開錠制御する処理部である。特に、本実施形態に係る施開錠制御部11は、利用者が収納庫2xに保管している物品を取り出す操作を行った場合に、記憶部20に記憶している使用期間管理テーブル23を参照し、利用者が取り出そうとする物品の使用期間に応じて、電子キー2dの開錠を禁止制御することにより、使用期間以外のときに物品が取り出されることを防止する。
また、この施開錠制御部11は、利用者が使用期間の過ぎた物品を廃棄するための操作を行った場合に、その操作に対応する収納庫2xに設けられたセンサ2eが収納庫2xに物品の存在を検知しなくなるまで、その収納庫2xの使用を禁止制御する使用禁止制御部11aを備えている。
ここで、上記のように構成した物品保管装置1の動作について、動作中に表示操作部5に表示される画面の一例を参照しながら説明する。図3〜図7は、物品保管装置1の動作中に表示操作部5に表示される画面の一例を示す説明図である。
ここでは、まず物品保管装置1に目論見書を収納する場合について説明する。この物品保管装置1では、待機状態において、図3(a)に示すように、表示操作制御部15が表示操作部5の表示領域に、利用者の認証方法を選択させる待機画面を表示させる。本実施形態では、利用者が顔認証、ICカード認証、顔認証+ICカード認証の中から所望の認証方法を選択できるようにしている。
ここで、利用者が顔認証を選択した場合、顔認証用撮像部4が撮像した利用者の顔画像の顔画像データを認証部17へ出力する。認証部17は、顔認証用撮像部4から入力された利用者の顔画像データと、記憶部20の認証用データベース21に記憶されている顔画像データとを照合することによって、利用者の本人認証を行う。
このとき、認証部17による本人認証の結果、利用者に該当する顔画像データが存在しなかった場合、認証部17はその旨を示す信号を表示操作制御部15へ出力する。そして、表示操作制御部15は、この信号が入力されると、本人認証を行った利用者が物品保管装置1に登録されていない旨を示す情報を表示操作部5に表示させる。
一方、認証部17による本人認証の結果、利用者に該当する顔画像データが存在した場合、認証部17は、その旨を示す信号を表示操作制御部15へ出力する。表示操作制御部15は、この信号が入力されると、図3(b)に示す処理選択表示を表示操作部5に表示させる。
本実施形態では、この処理選択表示によって、物品の「収納」、「取出し」、「廃棄」、「使用期間変更」のうちのいずれか一つを利用者に選択させる。ここで、利用者が「収納」を選択すると、表示操作制御部15は、図3(c)に示すように、利用者に対してバーコード認証を促すバーコード入力表示を表示操作部5に表示させる。
そして、利用者がこれから収納する目論見書に貼付されているバーコードをバーコードリーダ7にかざすと、バーコードリーダ7は、バーコードからその目論見書の「種類」、「改訂数」、「数量」、その目論見書に関する使用期間の「開始日」を示すデータを読取って、表示操作制御部15と記憶制御部14とに出力する。
このデータが入力されると、表示操作制御部15は、バーコードリーダ7により読取られたデータと使用期間管理テーブル23に記憶されているデータとを合わせた入力結果表示を表示操作部5に表示させる。すなわち、表示操作制御部15は、これから収納される目論見書に関するデータを含めた使用期間管理テーブル23を入力結果表示として表示操作部5に表示させる。
このとき、表示操作制御部15は、他の目論見書が収納されていない場合、図3(d)に示すように、バーコードから読取られたデータを入力結果表示として表示操作部5に表示させる。なお、他の目論見書が収納されていた場合の入力結果表示については後述する。
また、記憶制御部14は、バーコードリーダ7から入力されたデータを記憶部20に記憶させることによって、使用期間管理テーブル23を更新する。
そして、利用者が画面に表示されている内容を確認して、決定ボタンの表示位置に触れると、表示操作制御部15は、図4(a)に示すように、目論見書Aを保管する収納庫2xを利用者に選択させるボックス選択表示を表示操作部5に表示させる。
ここで、利用者がテンキーの表示部分に触れて収納庫2xを選択し、その後、決定ボタンの表示位置に触れると、表示操作制御部15は、その操作に応じた信号を施開錠制御部11へ出力する。施開錠制御部11は、この信号が入力されると、その信号に対応した収納庫2xの電子キー2dを開錠制御する。
その後、表示操作制御部15は、図4(b)に示すように、利用者へ物品の収納と収納操作の完了を促す画面を表示操作部5に表示させる。そして、利用者が目論見書Aを収納庫2xに収納した後、画面上の完了の表示位置に触れると、施開錠制御部11は、その扉の電子キー2dを施錠制御する。
そして、この施開錠制御部11は、目論見書Aが収納庫2xに収納されてから、計時部12により計時された現在日時が使用期間管理テーブル23に記憶している開始日時になるまでの間、目論見書Aが収納されている収納庫2xの開錠を禁止制御する。
このように、本実施形態の物品保管装置1では、収納している物品の使用期間を使用期間管理テーブル23によって管理し、施開錠制御部11が使用期間の開始日時になるまで、その物品が収納されている収納庫2xの電子キー2dの開錠を禁止制御するので、使用期間の開始日時が予め規定されている物品を、その物品の使用期間を厳正に管理しながら保管することができる。
その後、表示操作制御部15は、図4(c)に示すように、収納操作を継続するか否かを利用者に選択させる画面を表示操作部5に表示させる。
ここで、利用者が「継続する」を選択する操作を行った場合、表示操作制御部15は、図3(c)に示すバーコード入力表示を表示操作部5に表示させ、「継続しない」を選択する操作を行った場合、図3(a)に示す待機画面表示を表示操作部5に表示させる。
次に、前述の目論見書Aが物品保管装置1に保管された後に、後日発行された目論見書Aの改訂版を物品保管装置1に保管する際の物品保管装置1の動作について説明する。
ここでは、図3(d)に示した使用開始期間の開始日が2008/07/01、の目論見書A(以下、「目論見書A(0)」という。)が物品保管装置1に保管されているときに、後日(たとえば、2008/08/01)に、使用期間の開始日が2008/10/01の目論見書Aの改訂版(以下、「目論見書A(1)という。」)を60部保管する場合を例に挙げて説明する。
この場合、利用者が目論見書A(1)に添付されているバーコードをバーコードリーダ7に読取らせると、物品保管装置1では、記憶制御部14がバーコードリーダ7から入力されるデータに基づいて、使用期間管理テーブル23を更新する処理を行い、表示操作制御部15は、図4(d)に示すように、更新後の使用期間管理テーブル23を入力結果表示として表示操作部5に表示させる。
このとき、記憶制御部14は、今回収納する目論見書A(1)と同一種類の目論見書A(0)が既に使用期間管理テーブル23に記憶されているか否かを判定し、記憶されていた場合に、既に記憶されている目論見書A(0)が今回収納する目論見書A(1)の改訂前の目論見書A(0)であるか否かを判定する。
そして、記憶制御部14は、既に記憶されている目論見書A(0)が今回収納する目論見書A(1)の改訂前の目論見書A(0)であった場合、今回収納する目論見書A(1)に関する使用期間の開始日(2008/10/01)の前日(2008/09/30)を既に記憶されている目論見書A(0)に関する使用期間の終了日に設定する。
このように、本実施形態の物品保管装置1では、バーコードリーダ7が種類受付部7bとして機能して受付けた物品の種類が、収納庫2xに収納している物品の改訂版であり、且つ、そのときバーコードリーダ7が開始日時受付部7aとして機能して使用危難の開始日時を受付けた場合に、記憶制御部14が当該受付けた開始日時の前日を自動的に改訂前の物品に関する使用期間の終了日として設定するので、利用者は、改訂版に関する使用期間の開始日時をバーコードを用いて入力するだけで、改訂前の物品に関する使用期間の終了日時を入力する操作を行わなくても、その改訂版の改訂前の物品に関する使用期間の終了日時が自動的に設定されるため利便性が向上する。
また、本実施形態の物品保管装置1では、改訂前の目論見書A(0)に関する使用期間の終了日が設定されると、表示操作制御部15が使用期限である2008/09/30までに目論見書A(0)の廃棄を利用者に促す情報を表示操作部5に表示させると共に、出音制御部16が同様の廃棄を促す情報を音声としてスピーカ16aから出音させる。
そのため、本実施形態の物品保管装置1では、この廃棄を促す報知により、使用期間を過ぎた不要な物品を長期にわたり保管することを防止することができる。
次に、物品保管装置1から目論見書A(1)を取り出す場合について説明する。目論見書A(1)を取出す際に、利用者は、まず、図5(a)に示すように、表示操作部5に表示されている待機画面表示から所望の認証方法を選択して本人認証を行う。
その後、利用者が図5(b)に示す処理選択表示から取出しを選択すると、物品保管装置1の表示操作制御部15は、図5(c)に示すように、現在収納している物品(ここでは、目論見書)の使用期間管理テーブル表示を一覧で表示操作部5に一覧表示させる。なお、ここでは、目論見書A(0)に関する使用期間の終了日が設定されているため、使用期間管理テーブル表示の上部には、目論見書A(0)を終了日までに廃棄することを促す報知情報が表示されている。
次に、この使用期間管理テーブル表示において、利用者が画面の右下部分にある選択移動ボタンを操作して、目論見書A(1)を選択し、その後、選択移動ボタン下の決定ボタンの表示位置に触れると、施開錠制御部11は、目論見書A(1)が保管されているボックスNo.16の収納庫2xの電子キー2dを開錠制御する。
その後、利用者が収納庫2xから目論見書A(1)を取出して、収納庫2xの扉を閉めると、施開錠制御部11は、扉が閉められた収納庫2xの電子キー2dを施錠制御する。そして、表示操作制御部15は、利用者に物品の取出し操作を継続するか否かを選択させる画面を表示させる。
このとき、利用者が「継続する」を選択した場合に、表示操作制御部15は、図5(b)に示した処理選択表示を表示させ、「継続しない」を選択した場合には、図5(a)に示した待機画面表示を表示させる。
ここで、上記のように目論見書A(1)が取り出された後に、別の利用者が誤って使用期間の過ぎた目論見書A(0)を取出す操作を行おうとした場合について説明する。
図6(a)に示すように、2008/11/01に利用者が使用期間管理テーブル表示の表示中で使用期間の終了日を過ぎた目論見書A(0)を選択して、画面右下の決定ボタンの表示位置に触れたとする。
通常の取出し操作において、施開錠制御部11は、取出し操作の流れのなかで、利用者が使用期間管理テーブル表示から物品を選択して決定する操作を行った場合、前述のように、その操作に対応する収納庫2xの電子キー2dを開錠制御するが、このように、利用者が終了日を過ぎた物品を選択して決定する操作を行った場合には、電子キー2dの開錠を禁止制御する。
そして、このとき表示操作制御部15は、図6(b)に示すように、目論見書A(0)に関する使用間の終了日が過ぎていることと、その目論見書A(0)の廃棄を促すう報知画面を表示操作部5に表示させる。なお、このとき同時に出音制御部16がスピーカ16aから目論見書A(0)の廃棄を促す音声情報を出音させる。
このように、本実施形態の物品保管装置1では、収納している各物品の使用期間を管理しておき、利用者が誤って使用期間の終了日を過ぎた物品を取出そうとした場合に、その物品が収納されている収納庫2xの電子キー2dの開錠を禁止制御するので、使用期間を過ぎた物品を取出し不可能として物品の使用期間を厳正に管理することができ、しかも、表示操作部5やスピーカ16aによってその物品の廃棄を利用者に促すこともできる。
次に、利用者が物品保管装置1に収納されている使用期限を過ぎた目論見書を廃棄する際の物品保管装置1の動作について説明する。図6(c)に示すように、利用者が表示操作部5に表示中の処理選択表示から「廃棄」を選択した場合、すなわち、表示操作部5が廃棄操作受付部5aとして機能して、利用者による廃棄操作を受付け、その旨を示す信号を表示操作制御部15へ出力した場合、表示操作制御部15は、その信号が入力されると「取出し」のときと同様に、たとえば図5(c)に示した使用期間管理テーブル表示を表示操作部5に表示させる。
その後、利用者が所望の物品(たとえば、目論見書A(0))を選択すると、施開錠制御部11は、目論見書A(0)が保管されている収納庫2xの電子キー2dを開錠制御する。
そして、施開錠制御部11は、利用者が選択した収納庫2x内から目論見書A(0)を取出した後、収納庫2x閉鎖すると電子キー2eを施錠制御して、その収納庫2xを使用可能な状態にする。
ただし、このとき施開錠制御部11は、利用者の廃棄操作に対応する収納庫2xに設けられているセンサ2eが収納庫2xに物品の存在を検知しなくなるまで、使用禁止制御部11aとして機能して、その収納庫2xの使用を禁止制御する。
すなわち、この施開錠制御部11は、物品の取出し操作の場合、たとえば利用者が収納庫2xから目論見書A(0)を取出して、収納庫2xの扉を閉めると、その収納庫2xの電子キー2dを施錠制御するが、物品の廃棄操作の場合には、利用者が収納庫2xから目論見書A(0)を取出して、収納庫2xの扉を閉めても、センサ2eが収納庫2xに物品の存在を検知している間、その収納庫2xの電子キー2dを施錠制御することなく、代わりに、その旨を示す信号を表示操作制御部15及び出音制御部16へ出力する。
この信号が入力されると、表示操作制御部15は、図6(d)に示すように、目論見書A(0)がまだ収納庫2x内に残っていることを報知すると共に、残っている目論見書A(0)の廃棄を利用者に促す報知画面を表示操作部5に表示させ、出音制御部16は、表示操作部5に表示中の情報をスピーカ16aから出音させる。
そして、施開錠制御部11は、センサ2eが収納庫2xに物品の存在を検知しなくなった場合に、収納庫2xの電子キー2dを施錠制御すると共に、表示操作制御部15及び出音制御部16へ画面及び音による報知を停止させる信号を出力して、その収納庫2xを使用可能な状態にする。
これにより、本実施形態の物品保管装置1では、利用者が保管している物品の廃棄操作を行う場合に、使用期間を過ぎた物品を確実に廃棄させることができる。
次に、利用者が物品保管装置1に収納されている物品の使用期間を変更する際の物品保管装置1の動作について説明する。図7(a)に示すように、利用者が表示操作部5に表示中の処理選択表示から「使用期間変更」を選択した場合、すなわち、表示操作部5が開始日時変更受付部5bとして機能して、利用者による使用期間変更操作を受付け、その旨を示す信号を表示操作制御部15へ出力した場合、表示操作制御部15は、その信号が入力されると、たとえば図7(b)に示すように、使用期間管理テーブル表示を表示操作部5に表示させる。
ここで、利用者が目論見書A(1)に関して、使用期間の開始日を変更する場合、利用者は、使用期間管理テーブル表示の右下部分に表示されている選択移動ボタンを操作して、目論見書A(1)の項目を選択し、その後、選択移動ボタンの下方に表示されている決定ボタンを操作して、開始日を変更する物品を決定する。
そして、表示操作制御部15は、決定操作を受付けると、図7(c)に示すように、目論見書A(1)の使用期間に関する新たな開始日を入力させる画面を表示操作部5に表示させる。
その後、利用者が開始日を入力すると、記憶制御部14は、目論見書A(1)の使用開始日として、新たに2008/11/01を設定すると共に、それに連動して、同じ種類の改訂前の目論見書である目論見書A(0)の使用期間の終了日を、目論見書A(1)の使用開始日の前日である2008/10/31に再設定して使用期間管理テーブル23の更新を行う。
このとき、記憶制御部14は、他の収納庫2xにも目論見書A(1)が保管されていた場合には、その目論見書A(1)の使用期間の開始日も連動して変更する。
そして、表示操作制御部15は、図7(d)に示すように、更新後の使用期間管理テーブルを示す変更結果表示を表示操作部5に表示させ、利用者が確認ボタンを操作すると、図3(a)に示した待機画面表示を表示操作部5に表示させる。
このように、本実施形態の物品保管装置1では、利用者が保管している物品に関する使用期間の開始日を変更する操作を行った際に、その物品と同一種類で改訂前の物品が他の収納庫2xに保管されていた場合、記憶制御部14が当該他の収納庫2xに保管している改訂前の物品について、使用期間の終了日を連鎖的に変更するので、利用者は、一度の入力操作によって、複数の物品の使用期間の設定変更を行うことができる。
次に、利用者が物品の収納、取出し、廃棄、使用期間の変更を行う際に、物品保管装置1の制御部10が実行する処理について、図8〜図12を参照して説明する。図8〜図12は、本実施形態に係る物品保管装置1の制御部10が実行する処理を示すフローチャートである。
物品保管装置1の制御部10は、電源が投入されると、図8に示すように、表示操作部5に待機画面表示(図3(a)参照)を表示させ(ステップS101)、その後、利用者により認証方法が選択されたか否かの判定を行う(ステップS102)。
このステップS102において、制御部10は、認証方法が選択されたと判定した場合(ステップS102:Yes)、処理をステップS103へ移し、認証方法が選択されなかったと判定した場合(ステップS102:No)、処理をステップS101へ移す。
ステップS103において、制御部10は、利用者により選択された認証方法により、利用者が認証されたか否かを判定し、認証されたと判定した場合(ステップS103:Yes)、処理をステップS104へ移し、認証されなかったと判定した場合(ステップS103:No)、処理をステップS101へ移す。
ステップS104において、制御部10は、利用者に処理を選択させる処理選択表示(図3(b)参照)を表示操作部5に表示させ、その後、利用者により処理が選択されたか否かの判定を行い(ステップS105)、処理が選択されたと判定した場合(ステップS105:Yes)、処理をステップS106へ移し、処理が選択されなかったと判定した場合(ステップS105:No)、処理が選択されるまで処理選択表示を表示させる(ステップS104)。
ステップS106において、制御部10は、選択された処理が物品を収納するための収納処理であるか否かの判定を行い、収納処理であると判定した場合(ステップS106:Yes)、収納処理を行い(ステップS107)、その後、処理を終了する。この収納処理については後に図9を参照して詳述する。一方、制御部10は、選択された処理が収納処理でないと判定した場合(ステップS106:No)、処理をステップS108へ移す。
ステップS108において、制御部10は、選択された処理が物品を取出すための取出し処理であるか否かを判定し、取出し処理であると判定した場合(ステップS108:Yes)、取出し処理を行い(ステップS109)、その後、処理を終了する。この取出し処理については、後に図10を参照して詳述する。一方、制御部10は、選択された処理が取出し処理でないと判定した場合(ステップS108:No)、処理をステップS110へ移す。
ステップS110において、制御部10は、選択された処理が物品を廃棄するための廃棄処理であるか否かを判定し、廃棄処理であると判定した場合(ステップS110:Yes)、廃棄処理を行い(ステップS111)、その後、処理を終了する。この廃棄処理については、後に図11を参照して詳述する。一方、制御部10は、選択された処理が廃棄処理でないと判定した場合(ステップS110:No)、制御部10は、使用期間変更処理を行い(ステップS112)、その後、処理を終了する。この使用期間変更処理については、後に図12を参照して詳述する。
そして、制御部10は、収納処理(ステップS107)、取出し処理(ステップS109)、廃棄処理(ステップS111)、使用期間変更処理(ステップS112)の各処理を終了した後、再度ステップS101から順に処理を開始する。
次に、ステップS107で実行される収納処理について説明する。図9に示すように、この収納処理が開始されると制御部10は、利用者にバーコード入力を促すバーコード入力表示(図3(c)参照)を表示操作部5に表示させ(ステップS201)、その後、バーコード入力があったか否かの判定を行う(ステップS202)。
このステップS202において、制御部10は、バーコード入力があったと判定した場合(ステップS202:Yes)、処理をステップS203へ移し、バーコード入力がなかったと判定した場合(ステップS202:No)、バーコード入力があるまで、バーコード入力表示を表示させる(ステップS201)。
ステップS203において、制御部10は、バーコードから読取った物品に関する情報に基づいて、使用期間管理テーブル23を検索し、今回収納する物品の改訂前の物品(以下、「改訂前物品」という。)があるか否かの判定を行い、改訂前物品があると判定した場合(ステップS203:Yes)、処理をステップS204へ移し、改訂前物品がないと判定した場合(ステップS203:No)、処理をステップS206へ移す。
ステップS204において、制御部10は、今回収納する物品に関する使用期間の開始日の前日を改訂前物品に関する使用期間の終了日として使用期間管理テーブル23に設定する処理を行い、その後、ステップS205において、利用者に改訂前物品の廃棄を促す報知を行う処理を実行する。
続いて、制御部10は、バーコードから読取った物品に関する情報を含む入力結果表示(図3(d)参照)を表示操作部5に表示させ(ステップS206)、その後、利用者に物品を収納する収納庫2xを選択させるボックス選択表示(図4(a))を表示操作部5に表示させる(ステップS207)。
そして、制御部10は、ボックスNoが入力されたか否かを判定し(ステップS208)、ボックスNoが入力されたと判定した場合(ステップS208:Yes)、入力されたボックスNoに対応する収納庫2xの電子キー2dを開錠する処理を行って(ステップS209)、処理をステップS210へ移す。一方、制御部10は、ボックスNoが入力されていないと判定した場合(ステップS208:No)、ボックスNoが入力されるまで、ステップS208の判定処理を繰り返す。
ステップS210において、物品の収納を確認したか否かの判定を行う。ここで、制御部10は、表示画面中の完了ボタン(図4(b)参照)の表示位置が利用者に操作された場合に、物品の収納を確認したと判定する。そして、制御部10は、物品の収納を確認した場合(ステップS210:Yes)、処理をステップS211へ移し、物品の収納を確認していない場合(ステップS210:No)、物品の収納を確認するまでステップS210の判定処理を繰り返す。
ステップS211において、制御部10は、物品の収納が確認された収納庫2xの電子キー2dを施錠する処理を行い、その後、今回収納した物品に関する使用期間管理テーブル23を更新する処理を行う(ステップS212)。その後、制御部10は、収納処理を継続させるための継続操作があったか否かの判定を行い(ステップS213)、継続操作があったと判定した場合(ステップS213:Yes)、処理をステップS201へ移し、継続操作がなかった、すなわち、収納処理を終了する操作があったと判定した場合(ステップS213:No)、収納処理を終了する。
次に、ステップS109で実行される取出し処理について説明する。図10に示すように、この取出し処理が開始されると、制御部10は、使用期間管理テーブル表示(図5(c)参照)を表示操作部5に表示させ(ステップS301)、その後、今回取出す物品が選択されたか否かの判定を行う(ステップS302)。
このステップS302において、制御部10は、物品の選択があったと判定した場合(ステップS302:Yes)、処理をステップS303へ移し、物品の選択がないと判定した場合(ステップS302:No)、物品の選択があるまで、使用期間管理テーブル表示を行う(ステップS301)。
ステップS303において、制御部10は、使用期間管理テーブル23を参照して、選択された物品が使用期間内であるか否かの判定を行い、使用期間内であると判定した場合(ステップS303:Yes)、選択された物品が収納されている収納庫2xの電子キー2dを開錠する処理を行い(ステップS304)、その後、処理をステップS305へ移す。一方、制御部10は、選択された物品が使用期間内でない、すなわち、現在が使用期間の開始日前又は終了日後であると判定した場合(ステップS303:No)、処理をステップS308へ移す。
ステップS308において、制御部10は、選択された物品が取出し禁止であることを利用者に報知する取出し禁止報知処理を行い、その後、利用者による確認操作があったか否かを判定し(ステップS309)、確認操作があったと判定した場合(ステップS309:Yes)、処理を終了し、確認操作がないと判定した場合(ステップS309:No)、確認操作が有るまで取出し禁止報知処理(ステップS308)を行う。
また、ステップS305において、制御部10は、ステップS304で電子キー2dを開錠した収納庫2xの扉が閉鎖されたか否かを判定し、閉鎖されたと判定した場合に(ステップS305:Yes)、その扉に対応する電子キー2dを施錠する処理を行い(ステップS306)、その後、使用期間管理テーブル23を更新する処理を行って(ステップS307)、処理を終了する。
なお、ここでは図示を省略しているが、ステップS307での使用期間管理テーブル23の更新は、利用者が物品を取出した後に、取出した物品の数量を操作表示部5により入力した場合に行われる。
一方、制御部10は、ステップS304で電子キー2dを開錠した収納庫2xの扉が閉鎖されていないと判定した場合(ステップS305:No)、扉が閉鎖されるまで、ステップS305の判定処理を繰り返す。
次に、ステップS111で実行される廃棄処理について説明する。図11に示すように、この廃棄処理が開始されると、制御部10は、使用期間管理テーブル表示(図6(c)参照)を表示操作部5に表示させ(ステップS401)、その後、今回廃棄する物品が選択されたか否かの判定を行う(ステップS402)。
このステップS402において、制御部10は、物品の選択があったと判定した場合(ステップS402:Yes)、処理をステップS403へ移し、物品の選択がないと判定した場合(ステップS402:No)、物品の選択があるまで、このステップS402の判定処理を繰り返す。
ステップS403において、制御部10は、使用期間管理テーブル23を参照して、選択された物品が収納されている収納庫2xの電子キー2dを開錠する処理を行い、その後、電子キー2dを開錠した収納庫2xに設けられたセンサ2eの検知結果に基づいて、その収納庫2x内に物品が存在しているか否かの判定を行う(ステップS404)。
このステップS404において、制御部10は、物品が存在していると判定した場合(ステップS404:Yes)、処理をステップS406へ移し、物品が存在していないと判定した場合(ステップS404:No)、ステップS403で開錠した電子キー2dを施錠する処理を行い(ステップS405)、その後、処理を終了する。
また、ステップS406において、制御部10は、物品の廃棄が未完了であることを利用者に報知する処理を行い、その後、その報知に対して、利用者による確認操作があったか否かを判定し(ステップS407)、確認操作があったと判定した場合(ステップS407:Yes)、処理をステップS404へ移し、確認操作がなかったと判定した場合(ステップS407:No)、確認操作があるまでこのステップS407の判定処理を繰り返す。
次に、ステップS112で実行される使用期間変更処理について説明する。図12に示すように、この使用期間変更処理が開始されると、制御部10は、使用期間管理テーブル表示(図7(b)参照)を表示操作部5に表示させ(ステップS501)、その後、今回使用期間を変更する物品が選択されたか否かの判定を行う(ステップS502)。
このステップS502において、制御部10は、物品が選択されたと判定した場合(ステップS502:Yes)、処理をステップ503へ移す一方、物品が選択されていないと判定した場合(ステップS502:No)、物品が選択されるまで、このステップS502の判定処理を繰り返す。
ステップS503において、制御部10は、使用期間の新たな開始日が入力されたか否かの判定を行い、開始日が入力されたと判定した場合(ステップS503:Yes)、処理をステップS504へ移す一方、開始日が入力されていないと判定した場合(ステップS503:No)、開始日が入力されるまで、このステップS503の判定処理を繰り返す。
ステップS504において、制御部10は、使用期間管理テーブル23を参照して、ステップS502で選択された物品の改訂前物品があるか否かの判定を行い、改訂前物品があると判定した場合(ステップS504:Yes)、処理をステップS505へ移す一方、改訂前物品がないと判定した場合(ステップS504:No)、処理をステップS508へ移す。
ステップS505において、制御部10は、使用期間仮テーブル23に記憶されているステップS502で選択された物品に関する使用期間の開始日を、ステップS503で入力された開始日に更新し、それに連動して、ステップS504で判定した改訂前物品に関する使用期間の終了日を、ステップS503で入力された開始日の前日に更新する処理を行い、その後、処理をステップS506へ移す。
また、ステップS508において、制御部10は、使用期間仮テーブル23に記憶されているステップS502で選択された物品に関する使用期間の開始日を、ステップS503で入力された開始日に更新して、その後、処理をステップS506へ移す。
そして、ステップS506において、制御部10は、変更結果表示(図7(d)参照)を表示操作部5に表示させ、その後、変更結果表示内容に対して利用者の確認操作があったか否かの判定を行い(ステップS507)、確認操作が有ったと判定した場合(ステップS507:Yes)、処理を終了する一方、確認操作がなかったと判定した場合(ステップS507:No)、確認操作があるまで、このステップS507の判定処理を繰り返す。
このように、本実施形態に係る物品保管装置1では、各収納庫2xに物品を収納する際に、物品に添付されたバーコードから物品に関する使用期間の開始日等の情報を取得して使用期間管理テーブル23に記憶して管理しておき、物品を取出す際に、その日が物品の使用期間の開始日前、又は、使用期間の終了後であった場合には、収納庫2xの開錠を禁止するように制御部10が電子キー2dの施開錠を制御するので、使用期間の開始日時が予め規定されている物品を、その物品の使用期間を厳正に管理しながら保管することができる。
また、この物品保管装置1では、新たに物品を収納する際、既にその物品の改訂前物品が収納されていた場合、新たに収納する物品の使用開始日(使用期間の開始日)を使用期間管理テーブル23に設定するのに連動して、当該使用開始日の前日を改訂前物品の使用期限(使用期間の終了日)として、使用期間管理テーブル23に設定するため、利用者は、一度の入力操作により、新たに収納する物品の使用開始日と、改訂前物品の使用期限との両方を設定することができ、利便性が向上する。
しかも、この物品保管装置1では、改訂前物品の使用期限が設定された場合に、改訂前物品を使用期限までに廃棄するよう利用者へ報知するため、使用期限を過ぎた物品が不必要に長期間収納されることを抑制することができる。
さらに、この物品保管装置1では、使用期間を過ぎた物品の廃棄を行わせる際に、使用期限を過ぎた物品を全て収納庫2xから取出すまで、その収納庫2xの使用を禁止制御するので、使用期限を過ぎた物品を確実に廃棄させることができる。
また、この物品保管装置1では、既に収納している物品の使用期限を変更する際に、ある物品の使用開始日を変更した場合、その物品の改訂前物品が収納されていれば、連動して改訂前物品の使用期限も自動的に変更するように構成しているため、これによっても、利用者は、一度の入力操作により、使用期間を変更する物品の使用開始日と、改訂前物品の使用期限との両方を設定することができ、利便性が向上する。
また、本実施形態では、収納する物品の種類を使用期間管理テーブル23で管理し、同一種類の物品の改訂版が収納されたときに、その物品の改訂前物品の使用期間を連動して更新するように構成したが、同一種類ではなく、別のカテゴリーで各物品を管理して、新たな物品を収納する際に他の複数の物品の使用期間を連動して一括更新するように構成してもよい。
たとえば、金融や証券取引に関する商品の目論見書のように、法律や条令等の所定の規則が適用されるような物品の場合、物品に適用される規則毎のカテゴリーで分類して使用期間を使用期間管理テーブル23に設定しておき、所定の規則が改正された場合等に、その規則が適用される全ての物品の使用期間を一括更新するように構成する。
かかる構成とした場合、利用者は、一度の入力操作により多数の物品の使用期間を一括更新させることができるので、利用者にとっての利便性がより一層向上することとなる。
更に、本実施形態では、使用者を認証すれば所望の収納庫2xが開くようにしたが、使用者に対して操作できる収納庫2xを設定しておき、所定の権限がある者しか操作できないように構成できることは言うまでもない。