JP5514246B2 - 終減速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑油を2つの潤滑箇所に案内する案内部材を備えた終減速装置に関する。
従来、終減速装置として特許文献1に記載されたものが知られている。この終減速装置は、車両用のものであり、エンジンの動力が変速機を介して入力されるとともに、入力された動力を左右のデフ出力軸に分配するように構成されている。
この終減速装置は、装置ケースと、カウンタシャフトに連結されたドライブギヤである入力ギヤと、この入力ギヤと噛み合うリングギヤと、このリングギヤからの動力を左右の駆動軸に分配して出力する差動装置と、この差動装置を支持する左右の軸受と、これらの軸受に潤滑油を案内するための案内部材などを備えている。
この案内部材は、断面U字形の樋状のものであり、装置ケース内で左右方向に延びているとともに、その両端部が、左右の軸受の上方に位置するように構成されている。この装置ケースの下側の部分は、潤滑油を溜める油溜まりになっている。この終減速装置では、その動作中、油溜まり内の潤滑油は、リングギヤによってかき上げられ、その一部が案内部材によって受け止められるとともに、受け止められた潤滑油は、案内部材によって左右の軸受に案内される。それにより、左右の軸受および差動装置内が潤滑される。
特開2001−180313号公報
上記従来の終減速装置によれば、案内部材が断面U字形の樋状のものである関係上、案内部材が飛散した潤滑油を受け止める割合が低く、潤滑油を効率よく左右の軸受に供給することができないという問題がある。さらに、案内部材は、装置ケース内で左右方向に延びているので、左右の軸受に供給される潤滑油の量が均等になりにくく、いずれか一方の軸受に偏ってしまうことがあり、その場合には、潤滑油の供給量が少ない方の軸受の寿命が短くなってしまうという問題がある。以上の2つの問題を解消するには、リングギヤがかき上げる潤滑油の量を増やし、案内部材への潤滑油の供給量を増やす必要があり、そのようにした場合には、リングギヤの回転抵抗が大きくなることで、動力伝達効率が低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、潤滑油を2つの潤滑箇所に効率よく供給することができ、動力伝達効率を向上させることができる終減速装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、動力源(内燃機関3、電動機4)から伝達された動力を減速しながら2つの駆動軸6,6に分配する終減速装置1であって、潤滑油を溜めるための油溜まりを有する装置ケース10と、装置ケース10内に配置され、動力源からの動力によって回転駆動されることにより油溜まりの潤滑油をかき上げるリングギヤ25と、装置ケース10に設けられ、2つの駆動軸6,6をそれぞれ回転自在に支持する2つの支持部材(左右の軸受27,28、左右の軸受部21c,21d)と、リングギヤ25および2つの駆動軸6,6に連結され、リングギヤ25からの動力を2つの駆動軸6,6に分配する差動装置20と、リングギヤ25によってかき上げられた潤滑油が飛散する装置ケース10内の部位に配置され、潤滑油を2つの支持部材側に案内するための案内部材(ガタープレート30)と、を備え、案内部材(ガタープレート30)は、2つの駆動軸6,6の軸線方向に沿って上下方向に延び、飛散した潤滑油を受け止める油受け面を有する縦壁部33と、縦壁部33の油受け面(前面33a)から突出し、2つの支持部材の一方(左軸受27、左軸受部21c)の上方まで延びるとともに、油受け面を流下した潤滑油を一方の支持部材に案内する第1案内壁部31と、第1案内壁部31の下側に配置され、縦壁部33の油受け面から突出し、2つの支持部材の他方(右軸受28、右軸受部21d)の上方まで延びるとともに、油受け面を流下した潤滑油を他方の支持部材に案内する第2案内壁部32と、を一体に形成した部材であることを特徴とする。
この終減速装置によれば、2つの駆動軸が支持部材によって回転自在に支持されており、リングギヤが動力源からの動力によって回転駆動されることにより、装置ケースの油溜まりの潤滑油がかき上げられるとともに、かき上げられた潤滑油は、案内部材によって2つの支持部材側に案内される。すなわち、潤滑箇所である2つの支持部材が潤滑される。その場合、飛散した潤滑油は、2つの駆動軸の軸線方向に沿って上下方向に延びる縦壁部の油受け面によって受け止められるので、従来の断面U字形の樋状のものと比べて、飛散した潤滑油を効率よく受け止めることができ、それにより、潤滑油を2つの潤滑箇所に効率よく供給することができる。さらに、案内部材は、縦壁部の油受け面から突出し、2つの支持部材の一方の上方まで延びるとともに、油受け面を流下した潤滑油を一方の支持部材に案内する第1案内壁部と、第1案内壁部の下側に配置され、縦壁部の油受け面から突出し、2つの支持部材の他方の上方まで延びるとともに、油受け面を流下した潤滑油を他方の支持部材に案内する第2案内壁部とを有しているので、潤滑油は、これらの上下に配置された2つの案内壁部によって、潤滑箇所としての2つの支持部材にそれぞれ案内されることになる。このように、潤滑油が上下の2つの案内壁部によって2つの支持部材にそれぞれ案内されるので、装置ケース内で左右方向に延びる1つの案内部材を用いる従来の場合と比べて、2つの支持部材への潤滑油の供給量をより均等な状態に近づけることができる。以上のように、潤滑油を2つの支持部材に効率よく供給できるとともに、潤滑油の供給量をより均等な状態に近づけることができるので、リングギヤがかき上げる潤滑油の量を従来よりも低減することができる。それにより、リングギヤの回転抵抗を低減できることによって、動力伝達効率を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の終減速装置1において、終減速装置1は、変速機5に連結されており、装置ケース10内には、変速機5の変速ギヤが配置されており、装置ケース10は、案内部材の縦壁部33の上端よりも上方の位置に設けられ、リングギヤ25によってかき上げられた潤滑油を変速ギヤに供給するための連通孔を有していることを特徴とする。
この終減速装置によれば、装置ケース内には、変速機の変速ギヤが配置されており、装置ケースは、案内部材の縦壁部の上端よりも上方の位置に設けられ、リングギヤによってかき上げられた潤滑油を変速ギヤに供給するための連通孔を有しているので、潤滑油が案内部材の縦壁部の上端よりも上方の位置に飛んだ場合、その潤滑油は、連通孔を通って変速機の変速ギヤに到達し、その潤滑に利用されることになる。それにより、利便性を向上させることができ、商品性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る終減速装置およびこれを適用した車両の駆動系の構成を模式的に示す図である。 終減速装置を正面から見た構成を示す断面図である。 ガタープレートの正面図である。 ガタープレートの平面図である。 ガタープレートの左側面図である。 ガタープレートの斜視図である。 ガタープレートによる潤滑油の案内動作を説明するための断面図である。 ガタープレートによる潤滑油の案内動作を説明するための斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る終減速装置について説明する。図1に示すように、本実施形態の終減速装置1は、車両Vの動力系に適用されたものである。この車両Vは、ハイブリッド車両タイプのものであり、内燃機関(以下「エンジン」という)3および電動機(以下「モータ」という)4を動力源として備えている。
この車両Vでは、エンジン3および/またはモータ4の動力は、変速機5によって変速され、変速機5の出力軸5a上の出力ギヤ5bを介して、終減速装置1に伝達される。そして、動力は、終減速装置1によって減速され、左右の駆動軸6,6を介して駆動輪7,7に最終的に伝達される。
次に、本実施形態の終減速装置1について説明する。図2は、終減速装置1を正面から見たときの断面の構成を示しており、同図に示すように、この終減速装置1は、装置ケース10と、装置ケース10内に収容された差動装置20と、装置ケース10の内壁面に取り付けられたガタープレート30などを備えている。なお、同図に示す装置ケース10以外の部品および部材に関しては、理解の容易化のために断面部分のハッチングが省略されている。
この装置ケース10は、図示しないボルトを介して、左右のケース部材10a,10bを一体に組み立てたものであり、この装置ケース10内には、上記出力ギヤ5bなどの変速ギヤが収容されている。また、装置ケース10の上側の内壁面とガタープレート30の上端との間には、連通孔10cが形成されている。
一方、差動装置20は、デフケース21と、このデフケース21の内壁面に両端部が固定されたピニオン軸22と、このピニオン軸22上に回転自在に設けられた一対のピニオンギヤ23,23と、これらのピニオンギヤ23,23に常に噛み合う左右一対のサイドギヤ24,24などを備えている。このデフケース21は、左右のケース部材21a,21bおよびリングギヤ25を、複数のボルト26(1つのみ図示)を介して一体に組み立てたものである。
このリングギヤ25は、2つのケース部材21a,21bよりも大径のはすば歯車で構成され、前述した出力ギヤ5bに常に噛み合うように配置されている。このリングギヤ25は、車両Vの前進走行中、出力ギヤ5bによって図1の矢印Ydで示す方向に回転駆動される。
また、デフケース21の左右端部は、左右の軸受部21c,21dになっている。この左軸受部21cは、円筒状のものであり、その内周面が軸孔になっている。左駆動軸6は、左軸受部21cの軸孔に回転可能に嵌合しているとともに、その右端部には、左サイドギヤ24が同心に固定されている。また、左軸受部21cの内周面には、潤滑油を左軸受部21cと左駆動軸6との間に案内するためのオイル溝(図示せず)が形成されている。
さらに、右軸受部21dも、左軸受部21cと同様に、円筒状のものであり、その内周面が軸孔になっている。右駆動軸6は、右軸受部21dの軸孔に回転可能に嵌合しているとともに、その左端部には、右サイドギヤ24が同心に固定されている。また、右軸受部21dの内周面には、潤滑油を右軸受部21dと右駆動軸6との間に案内するためのオイル溝(図示せず)が形成されている。
一方、装置ケース10の左右両端部には、左右の軸受27,28が取り付けられており、これらの軸受27,28はいずれも円すいころ軸受で構成されている。また、これらの軸受27,28には、デフケース21の左右の軸受部21c,21dが圧入されている。なお、本実施形態では、左軸受27および左軸受部21cが一方の支持部材に相当し、右軸受28および右軸受部21dが他方の支持部材に相当する。
以上の構成により、左右の駆動軸6,6はそれぞれ、左右の軸受部21c,21dおよび左右の軸受27,28を介して、装置ケース10に回転自在に支持されている。また、リングギヤ25が出力ギヤ5bによって回転駆動された場合、デフケース21がリングギヤ25と一体に回転するのに伴って、一対のピニオンギヤ23,23および左右のサイドギヤ24,24が回転し、それにより、左右の駆動軸6,6が回転駆動される。
また、装置ケース10の下側の内部空間は、潤滑油(図示せず)を溜める油溜まりになっており、図示しないが、リングギヤ25の下側部分は、この油溜まりの潤滑油に常に浸かった状態になっている。それにより、リングギヤ25は、車両Vの前進走行中、図1の矢印Yd方向に回転することによって、油溜まりの潤滑油をかき上げ、前述したガタープレート30側に飛散させる。
このガタープレート30(案内部材)は、リングギヤ25によってかき上げられた潤滑油の一部を、前述した左右の軸受27,28および左右の軸受部21c,21dなどに供給し、これらの潤滑動作を実行するためのものであり、リングギヤ25の右上方の位置に配置されている。
図3〜6に示すように、ガタープレート30は、第1案内壁部31、第2案内壁部32および縦壁部33を有しており、これらの壁部31〜33は互いに一体に形成されている。縦壁部33は、上下方向に延びており、その前面33aは、リングギヤ25によってかき上げられた潤滑油を受け止めるための油受け面になっている。
また、縦壁部33の上端部には、上方に突出する突出部33bが形成されており、この突出部33bは、前述した連通孔10cの下側部分を塞ぐように設けられている。さらに、縦壁部33の背面には、取付用リブ34が後方に突出するように形成されている。装置ケース10には、取付穴(図示せず)が形成されており、この取付穴に取付用リブ34を挿入することによって、ガタープレート30は、装置ケース10に抜け止め状態で取り付けられている。
一方、第1案内壁部31は、縦壁部33の前面33aから突出し、左右方向に延びる第1底壁部31aと、この第1底壁部31aの前端から上方に折れ曲がった第1前壁部31bと、第1底壁部31aの右端から上方に折れ曲がった油止め壁部31dとを有している。第1底壁部31aは、斜め左下がりの緩やかな勾配を有しており、縦壁部33および第1前壁部31bとの間に、第1油路31cを形成している。
このガタープレート30では、リングギヤ25から第1前壁部31bよりも上方の位置に飛散した潤滑油は、縦壁部33または油止め壁部31dに受け止められた後、縦壁部33または油止め壁部31dに沿って流下して、第1油路31c内に流れ込み、第1底壁部31aの勾配によって左側に流れる(図7,8参照)。また、縦壁部33の左側部分は、左方に向かうほど、第1前壁部31bとの間隔が狭くなっており、それにより、第1油路31cの左側部分は、左方に向かうほど、幅が狭くなるように構成されている。
一方、第2案内壁部32は、第2底壁部32aおよび第2前壁部32bを有している。この第2底壁部32aは、縦壁部33の前面33aから突出し、第1底壁部31aのほぼ中央部の部位から右下方に階段状に延びている。この第2底壁部32aの場合、右下がりの勾配が比較的緩やかな部分と右下がりの勾配がより急な部分とが連続して交互に設けられているとともに、その右端部は下方に延びている。
また、第2底壁部32aは、途中の勾配が急な部分において幅が下方に向かって狭くなるように変化した後、一定幅になっている(図5参照)。第2前壁部32bは、この第2底壁部32aの幅が変化する部位から右端までの部位において、第2底壁部32aの前端から上方に折れ曲がるように設けられており、縦壁部33および第2底壁部32aとの間に、第2油路32cを形成している。このガタープレート30では、リングギヤ25から飛散し、第1案内壁部31よりも下側の縦壁部33に受け止められた潤滑油は、縦壁部33に沿って流下し、第2底壁部32a上を流れた後、第2油路32c内に流れ込み、第2底壁部32aの勾配によって右側に流れる(図7,8参照)。
次に、図7および図8を参照しながら、以上のような終減速装置1でのガタープレート30による潤滑油の案内動作について説明する。両図に示すように、車両Vの前進走行中、リングギヤ25が前述した矢印Ydの向きに回転することにより、油溜まり内の潤滑油がかき上げられる。その場合、リングギヤ25がはすば歯車で構成されている関係上、かき上げられた潤滑油は、リングギヤ25の斜め右上方に向かって飛散する。すなわち、ガタープレート30に向かって飛散する。
その際、両図中の矢印Y1で示すように、第1案内壁部31の第1前壁部31bを飛び越えた潤滑油は、縦壁部33に当たった後、これに沿って流下し、第1油路31c内に流れ込む。そして、潤滑油は、第1油路31c内を流下し、ガタープレート30の左端部から、装置ケース10の左側の内壁面に沿って流下し、その一部が左軸受27内に流れ込むむ。それにより、左軸受27内が潤滑される。
また、装置ケース10の左側の内壁面に沿って流下した潤滑油の一部は、左軸受部21cのオイル溝を介して、左軸受部21cと駆動軸6の隙間に流れ込んだ後、デフケース21内まで最終的に流れ込む。それにより、左軸受部21cと駆動軸6の間が潤滑されるとともに、左サイドギヤ24とピニオンギヤ23の間も潤滑される。
さらに、両図中の矢印Y2で示すように、第2案内壁部32よりも下側に飛散した潤滑油は、縦壁部33に当たった後、これに沿って流下し、第2底壁部32aに沿って流れ、第2油路32c内に流れ込む。そして、第2油路32c内を流下した潤滑油は、ガタープレート30の右下端部から、装置ケース10の右側の内壁面に沿って流下し、その一部が右軸受28内に流れ込む。それにより、右軸受28内が潤滑される。
また、装置ケース10の右側の内壁面に沿って流下した潤滑油の一部は、右軸受部21dのオイル溝を介して、右軸受部21dと駆動軸6の間の隙間に流れ込んだ後、デフケース21内まで最終的に流れ込む。それにより、右軸受部21dと駆動軸6の間が潤滑されるとともに、右サイドギヤ24とピニオンギヤ23の間も潤滑される。
一方、図7の矢印Y3で示すように、ガタープレート30の上端よりも上方の位置に飛散した潤滑油は、前述した連通孔10cを通過して、出力ギヤ5bなどの変速ギヤまで到達する。それにより、これらのギヤが潤滑される。
以上のように、本実施形態の終減速装置1によれば、車両Vの前進走行中、リングギヤ25が前述した矢印Ydの向きに回転することにより、装置ケース10の油溜まりの潤滑油がかき上げられ、ガタープレート30に向かって飛散する。そして、第1案内壁部31の第1前壁部31bを飛び越えた潤滑油は、ガタープレート30の第1案内壁部31および装置ケース10の左側の内壁面を介して、潤滑箇所である左軸受27および左軸受部21c側に案内される。一方、第1案内壁部31の下側に飛散した潤滑油は、第2案内壁部32および装置ケース10の右側の内壁面を介して、潤滑箇所である右軸受28および右軸受部21d側に案内される。
このガタープレート30の場合、潤滑油は、上下方向に延びる縦壁部33によって受け止められるので、従来の断面U字形の樋状のものと比べて、飛散した潤滑油を効率よく受け止めることができ、それにより、潤滑油を2つの潤滑箇所に効率よく供給することができる。さらに、潤滑油が、上下に配置された2つの案内壁部31,32によって2つの潤滑箇所にそれぞれ案内されるので、装置ケース内で左右方向に延びる1つの案内部材を用いる従来の場合と比べて、2つの潤滑箇所への潤滑油の供給量をより均等な状態に近づけることができる。以上のように、潤滑油を2つの潤滑箇所に効率よく供給できるとともに、潤滑油の供給量をより均等な状態に近づけることができるので、リングギヤ25がかき上げる潤滑油量を従来よりも低減することができる。それにより、リングギヤ25の回転抵抗を低減できることによって、動力伝達効率を向上させることができる。
さらに、装置ケース10には、連通孔10cがガタープレート30の縦壁部33の上端よりも上方の位置に形成されているので、ガタープレート30の上端を飛び越えた潤滑油は、連通孔10cを通って出力ギヤ5bなどの変速ギヤに到達し、これらのギヤの潤滑に利用されることになる。それにより、利便性を向上させることができ、商品性を向上させることができる。
なお、実施形態は、リングギヤとして、はすば歯車タイプのものを用いた例であるが、本発明のリングギヤはこれに限らず、平歯車タイプやベベルギヤタイプのリングギヤを用いてもよい。
また、実施形態は、案内部材として、ガタープレート30を用いた例であるが、本発明の案内部材はこれに限らず、潤滑油を2つの支持部材に案内するものであって、縦壁部と、第1案内壁部と、第1案内壁部の下側に配置された第2案内壁部とを有するものであればよい。
さらに、実施形態は、2つの支持部材として、左右の軸受部21c,21dおよび左右の軸受27,28を用いた例であるが、本発明の支持部材はこれに限らず、左右の駆動軸を回転自在に支持するものであればよい。例えば、支持部材として、円すいころ軸受タイプ以外の軸受を用いてもよい。
一方、実施形態は、原動機として、内燃機関3および電動機4を用いた例であるが、本発明の原動機はこれに限らず、動力を発生する原動機であればよい。例えば、原動機として、電動機および内燃機関の一方のみや、外燃機関などを用いてもよい。
また、実施形態は、本発明の終減速装置を車両Vに適用した例であるが、本発明の終減速装置はこれに限らず、船舶や他の産業機器にも適用可能である。
1 終減速装置
3 内燃機関(動力源)
4 電動機(動力源)
5 変速機
5b 出力ギヤ(変速ギヤ)
6 駆動軸
10 装置ケース
10c 連通孔
20 差動装置
21c 左軸受部(一方の支持部材)
21d 右軸受部(他方の支持部材)
25 リングギヤ
27 左軸受(一方の支持部材)
28 右軸受(他方の支持部材)
30 ガタープレート(案内部材)
31 第1案内壁部
32 第2案内壁部
33 縦壁部
33a 縦壁部の前面(油受け面)

Claims (2)

  1. 動力源から伝達された動力を減速しながら2つの駆動軸に分配する終減速装置であって、
    潤滑油を溜めるための油溜まりを有する装置ケースと、
    前記装置ケース内に配置され、前記動力源からの動力によって回転駆動されることにより前記油溜まりの潤滑油をかき上げるリングギヤと、
    前記装置ケースに設けられ、前記2つの駆動軸をそれぞれ回転自在に支持する2つの支持部材と、
    前記リングギヤおよび前記2つの駆動軸に連結され、当該リングギヤからの動力を当該2つの駆動軸に分配する差動装置と、
    前記リングギヤによってかき上げられた潤滑油が飛散する前記装置ケース内の部位に配置され、当該潤滑油を前記2つの支持部材側に案内するための案内部材と、
    を備え、
    当該案内部材は、
    前記2つの駆動軸の軸線方向に沿って上下方向に延び、前記飛散した潤滑油を受け止める油受け面を有する縦壁部と、
    当該縦壁部の当該油受け面から突出し、前記2つの支持部材の一方の上方まで延びるとともに、前記油受け面を流下した潤滑油を当該一方の支持部材に案内する第1案内壁部と、
    前記第1案内壁部の下側に配置され、前記縦壁部の前記油受け面から突出し、前記2つの支持部材の他方の上方まで延びるとともに、前記油受け面を流下した潤滑油を当該他方の支持部材に案内する第2案内壁部と、
    一体に形成した部材であることを特徴とする終減速装置。
  2. 当該終減速装置は、変速機に連結されており、
    前記装置ケース内には、当該変速機の変速ギヤが配置されており、
    前記装置ケースは、前記案内部材の前記縦壁部の上端よりも上方の位置に設けられ、前記リングギヤによってかき上げられた潤滑油を前記変速ギヤに供給するための連通孔を有していることを特徴とする請求項1に記載の終減速装置。
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