JP6434389B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ギヤによって動力を駆動輪等の駆動対象物へ伝達させる動力伝達装置に関し、特に、リングギヤ及びピニオンギヤを備え、差動機構に動力を伝達するための動力伝達装置に関する。
従来、内燃機関からの動力を駆動輪へ伝達させる動力伝達装置が知られている。この動力伝達装置では、互いに噛合するギヤによって動力を伝達するものがある。この種の動力伝達装置では、互いに噛合するギヤ同士の噛合部で熱が発生し、その熱によってギヤの歯面が損傷するおそれがある。そこで、ギヤに対し潤滑油を滴下して、噛合部に潤滑油を供給し、その潤滑油で噛合部を冷却する動力伝達装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)
特開2015−102146
しかし、特許文献1に記載の従来の動力伝達装置のように、ギヤに対し潤滑油を滴下した場合、ギヤが駆動していると潤滑油が弾かれてしまい、噛合部に潤滑油を十分に供給することができないおそれがあった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、互いに噛合するギヤ同士の噛合部に潤滑油を十分に供給することができる動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の動力伝達装置(例えば、実施形態の動力伝達装置PT)は、ハウジング(例えば、本実施形態のハウジング1)と、前記ハウジングの内部に回転可能に配置された第1ギヤ(例えば、実施形態のドライブピニオンギヤ2)と、前記ハウジングの内部に回転可能に配置され、前記第1ギヤと噛合する第2ギヤ(例えば、実施形態のファイナルドリブンギヤ3)と、前記ハウジングの内部に潤滑油を滴下して供給する潤滑油供給機構(例えば、実施形態のオイル供給孔1c)と、前記第1ギヤを覆う第1ギヤ用バッフル(例えば、実施形態のピニオンバッフル7)とを備え、前記ハウジングは、前記第1ギヤの下方に前記潤滑油を貯留して油溜を形成する油溜部(例えば、実施形態の油溜部1d)を有し、前記第1ギヤ用バッフルは、前記潤滑油供給機構が滴下した前記潤滑油を受けて前記油溜に案内し、前記第1ギヤは、前記油溜の前記潤滑油を掻き上げて、掻き上げた該潤滑油を前記第2ギヤと噛み合う噛合部に供給することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の動力伝達装置(例えば、実施形態の動力伝達装置PT)は、ハウジング(例えば、本実施形態のハウジング1)と、前記ハウジングの内部に回転可能に配置された第1ギヤ(例えば、実施形態のドライブピニオンギヤ2)と、前記ハウジングの内部に回転可能に配置され、前記第1ギヤと該第1ギヤの噛合部で噛合する第2ギヤ(例えば、実施形態のファイナルドリブンギヤ3)と、前記ハウジングの内部に潤滑油を滴下して供給する潤滑油供給機構(例えば、実施形態のオイル供給孔1c)と、前記第1ギヤを覆う第1ギヤ用バッフル(例えば、実施形態のピニオンバッフル7)とを備え、前記ハウジングは、前記第1ギヤの下方に前記潤滑油を貯留して油溜を形成する油溜部(例えば、実施形態の油溜部1d)を有し、前記第1ギヤ用バッフルは、前記第1ギヤの、前記噛合部とは該第1ギヤの回転中心軸線(例えば、実施形態の回転中心軸線a1)を挟んで反対側に位置する歯面を覆うカバー部と、前記カバー部(例えば、実施形態のカバー部7a)に連設され、且つ、前記第1ギヤの上方で前記第1ギヤの歯面に対して上方に向かって立設される受止部(例えば、実施形態の受止部7b)とを有し、前記受止部は、前記潤滑油供給機構による前記潤滑油の滴下位置よりも、前記第2ギヤ側に位置し、前記カバー部は、前記潤滑油供給機構による前記潤滑油の滴下位置の下方に位置して、前記潤滑油供給機構が滴下した前記潤滑油を受けて前記油溜に案内し、前記第1ギヤは、前記油溜の前記潤滑油を掻き上げて、掻き上げた該潤滑油を前記噛合部に下方から供給することを特徴とする。
そして、第1ギヤ用バッフルに案内された潤滑油によって、ハウジングの油溜部に油溜が形成される。その油溜に貯留されている潤滑油は、第1ギヤによって掻き上げられ第1ギヤと第2ギヤとが噛み合う噛合部に供給される。
したがって、本発明の動力伝達装置によれば、互いに噛合するギヤ同士の噛合部に潤滑油を十分に供給することができる。
また、本発明の動力伝達装置においては、前記第1ギヤ用バッフルの下端部は、前記油溜の油面よりも下方に位置していることが好ましい。
このように、第1ギヤ用バッフルの下端部が油溜の油面よりも下方に位置している場合には、第1ギヤ用バッフルに滴下された潤滑油は、第1ギヤ用バッフルを伝ってゆっくりと油面に到達する。そのため、第1ギヤ用バッフルの下端部が油面よりも上方に位置しており、第1ギヤ用バッフルから油面に向かって潤滑油が落下する構成と比較して、潤滑油が油溜の油面に到達した際に跳ねることがない。その結果、さらに効率よく潤滑油を噛合部に供給することができる。
また、本発明の動力伝達装置としては、前記第1ギヤは、かさ歯車であり、前記第2ギヤは、前記第1ギヤよりも大径のリング状のかさ歯車であるようにしてもよい。
さらに、本発明の動力伝達装置としては、前記ハウジングの内部に配置され、デフケース(例えば、実施形態のデフケース4a)を有するた差動機構(例えば、実施形態の差動機構4)を備え、前記第2ギヤは、前記デフケースに固定されているようにしてもよい。
また、本発明の動力伝達装置としては、前記第2ギヤの回転中心軸線(例えば、実施形態のファイナルドリブンギヤ3の回転中心軸線a2)は、前記第1ギヤの回転中心軸線(例えば、実施形態のドライブピニオンギヤ2の回転中心軸線a1)よりも下方に位置しているようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る動力伝達装置PT及びドライブシャフトDSを備えた車両Vの構成を示す模式図。 図1の動力伝達装置PTの断面図。 図1の動力伝達装置PTのドライブピニオンギヤ2、ファイナルドリブンギヤ3及びピニオンバッフル7を示す斜視図。 図4Aは図1の動力伝達装置PTのドライブピニオンギヤ2及びピニオンバッフル7を示す斜視図、図4Bは図1の動力伝達装置PTのドライブピニオンギヤ2及びピニオンバッフル7を示す平面図。 図2の動力伝達装置PTのA−A線断面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る動力伝達装置PTについて説明する。
まず、図1を参照して、動力伝達装置PT及びドライブシャフトDSを備えた車両Vの概略構成について説明する。
図1に示すように、車両Vは、前輪FW、後輪RW、前輪FWと後輪RWとの間に配置されたエンジンE、車両Vの後方に配置され、エンジンEから入力された動力を変速して出力する動力伝達装置PT、動力伝達装置PTから出力された動力を後輪RWに伝達するドライブシャフトDSとを備えている。動力伝達装置PTは、変速機TMと後述する差動機構4とで構成されている。
次に、図2を参照して、動力伝達装置PTの構成を説明する。
図2に示すように、動力伝達装置PTのハウジング1の内部には、変速機TMの出力部材としてのかさ歯車であるドライブピニオンギヤ2と、ドライブピニオンギヤ2よりも大径のリング状のかさ歯車であるファイナルドリブンギヤ3が配置されている。
ドライブピニオンギヤ2とファイナルドリブンギヤ3とは噛合しており、変速機TMのドライブピニオンギヤ2から出力される動力によって、ファイナルドリブンギヤ3が駆動される。
リング状のファイナルドリブンギヤ3の内周側には、差動機構4(ディファレンシャル。以下「デフ」ともいう。)が配置されている。差動機構4はデフケース4aを有している。デフケース4aは、大径筒状部4a1と、大径筒状部4a1の両端部に連設され、左右方向に延びる一対の小径筒状部4a2とで構成されている。
大径筒状部4a1の外周には、複数本のデフケース固定ボルト5でファイナルドリブンギヤ3が固定されている。そのため、ファイナルドリブンギヤ3とデフケース4aとは、一体的に回転する。
デフケース4aは、小径筒状部4a2の外周面にそれぞれ設けられた右側方ベアリング6a及び左側方ベアリング6bを介して、ハウジング1に回転自在に支持されている。
ハウジング1の右側方ベアリング6aと接する面には、右側方連通溝1aが設けられている。この右側方連通溝1aは、右側方ベアリング6aをハウジング1に配置した際に、ハウジング1とファイナルドリブンギヤ3の歯面とは反対側の面(以下、「背面」という。)との間の空間から、右側方ベアリング6aの転動体の回転中心軸線方向でファイナルドリブンギヤ3から離れた側の端面の位置する空間までを連通する通路となる。
また、ハウジング1の左側方ベアリング6bと接する面には、左側方連通溝1bが設けられている。この左側方連通溝1bは、左側方ベアリング6bをハウジング1に配置した際に、ハウジング1とファイナルドリブンギヤ3の歯面との間の空間から、左側方ベアリング6bの転動体の回転中心軸線方向でファイナルドリブンギヤ3から離れた側の端面の位置する空間までを連通する通路となる。
一方(図2において右側)の小径筒状部4a2の内周面には、右側の後輪RWに動力を伝達する右側のドライブシャフトDSの先端の細径部DSaが回転自在に支持されている。また、他方(図2において左側)の小径筒状部4a2の内周面には、左側の後輪RWに動力を伝達する左側のドライブシャフトDSの先端の細径部DSaが回転自在に支持されている。
左右の小径筒状部4a2は同軸に設けられているので、その小径筒状部4a2に挿入される左右のドライブシャフトDS(すなわち、それらの先端に設けられている左右の細径部DSa)も同軸となっている。
左右の細径部DSaの内端面は、デフケース4aの内部において、間隔を存して対向するように位置している。その左右の細径部DSa同士の間には、ドライブシャフトDSの回転中心軸線と直交するようにして、十字形状のピニオンシャフト4bが配置されている。
なお、以下の説明においては、ドライブシャフトDSの回転中心軸線とピニオンシャフト4bの軸線との交点を「差動機構4の中心」という。
ピニオンシャフト4bは、その各端部で、差動制限機構を介して、デフケース4aに支持されている。差動制限機構は、プレッシャーリング4c及び多板クラッチ4dとで構成されている。ピニオンシャフト4bの各端部には、4つのピニオンギヤ4eが回転自在にそれぞれ支持されている。左右のドライブシャフトDSの細径部DSaの端部には、一対のサイドギヤ4fが、それぞれスプライン結合されている。
なお、プレッシャーリング4c及び多板クラッチ4d(すなわち、差動制限機構)は、省略してもよい。この場合、ピニオンシャフト4bはデフケース4aに固定すればよい。
4つのピニオンギヤ4eは、いずれも、一対のサイドギヤ4fに噛合している。また、4つのピニオンギヤ4eは、差動機構4の中心に対して周方向で等間隔となるように配置されている。一対のサイドギヤ4fは、差動機構4の中心に対して左右対称となるように配置されている。
ドライブピニオンギヤ2の歯面とハウジング1の内壁面との間には、ドライブピニオンギヤ2を覆うピニオンバッフル7が配置されている。ピニオンバッフル7は、ドライブピニオンギヤ2の歯面及びハウジング1の内壁面のいずれに対しても、間隔を存するように配置されている(図5参照)。
ファイナルドリブンギヤ3の背面とハウジング1の内壁面との間には、ファイナルドリブンギヤ3を覆う右側方バッフル8が配置されている。右側方バッフル8は、ファイナルドリブンギヤ3の背面とハウジング1の内壁面のいずれに対しても、間隔を存するように配置されている。また、右側方バッフル8は、不図示のボルトによって、ハウジング1に固定されている。
ファイナルドリブンギヤ3の歯面とハウジング1の内壁面との間には、ファイナルドリブンギヤ3を覆う左側方バッフル9が配置されている。左側方バッフル9は、ファイナルドリブンギヤ3の歯面とハウジング1の内壁面のいずれに対しても、間隔を存するように配置されている。また、左側方バッフル9は、不図示のボルトによって、ハウジング1に固定されている。
次に、図3〜図5を参照して、ドライブピニオンギヤ2を覆うピニオンバッフル7の構成について説明する。
図3に示すように、かさ歯車であるドライブピニオンギヤ2は、ドライブピニオンギヤ2よりも大径のリング状のかさ歯車であるファイナルドリブンギヤ3に噛合している。なお、図3においてドライブピニオンギヤ2の近傍に記載した矢印は、車両Vの前進時におけるドライブピニオンギヤ2の回転方向を示す。また、ファイナルドリブンギヤ3の近傍に記載した矢印は、車両Vの前進時におけるファイナルドリブンギヤ3の回転方向を示す。
ドライブピニオンギヤ2の回転中心軸線a1は、ファイナルドリブンギヤ3の回転中心軸線a2よりも上方に位置している。また、回転中心軸線a1と回転中心軸線a2とは、平面視で直交している。すなわち、回転中心軸線a1と回転中心軸線a2とは、ねじれの位置となっており、ドライブピニオンギヤ2とファイナルドリブンギヤ3とは、ハイポイドギヤとなっている。
変速機TMのドライブピニオンギヤ2から出力される動力は、ファイナルドリブンギヤ3に伝達される。ファイナルドリブンギヤ3に伝達された動力は、ファイナルドリブンギヤ3の内周側に固定された差動機構4を介して、駆動輪である後輪RWに分配される(図1,2参照)。
ドライブピニオンギヤ2の、ファイナルドリブンギヤ3と噛み合う噛合部とは回転中心軸線a1を挟んで反対側となる部分は、ピニオンバッフル7によって覆われている。
図4Aに示すように、ピニオンバッフル7は、ドライブピニオンギヤ2の歯面を覆うカバー部7aと、カバー部7aに連設された受止部7bと、受止部7bに連設された側壁部7cと、側壁部7cに連設された案内部7dと、側壁部7cの上方に設けられた固定部7eとを有している。
図4Bの平面図に示すように、カバー部7aは、ドライブピニオンギヤ2に沿うように湾曲した板状の部材として形成されている。カバー部7aは、ドライブピニオンギヤ2の歯面のうち、ファイナルドリブンギヤ3と噛み合う噛合部とは回転中心軸線a1を挟んで反対側となる部分を覆っている。カバー部7aの下端部は、後述する油溜の油面(図5で破線で示す油面)よりも、下方に位置している。
なお、図4A及び図4Bにおいてドライブピニオンギヤ2の近傍に記載した矢印は、車両Vの前進時におけるドライブピニオンギヤ2の回転方向を示す。
受止部7bは、平板状に形成されている。受止部7bは、ドライブピニオンギヤ2の上方で、ドライブピニオンギヤ2の歯面に対して略鉛直に立設されている。そのため、受止部7bでは、後述する油溜からドライブピニオンギヤ2によって掻き上げられた潤滑油の一部が受け止められる。
なお、本実施形態において「略鉛直」とは、鉛直に近い角度である場合だけではなく、鉛直である場合も含む。また、「略水平」とは、水平に近い角度である場合だけではなく、水平である場合も含む。
側壁部7cは、平板状に形成され、略鉛直に配置されている。側壁部7cは、ドライブピニオンギヤ2の回転中心軸線a1方向に沿ってファイナルドリブンギヤ3の回転中心軸線a2側(以下、「中心側」という。)へ延びるように配置されている(図3参照)。
案内部7dは、平板状に形成され、略水平に配置されている。なお、案内部7dは、ドライブピニオンギヤ2から離れるにしたがって、徐々に下方へ傾斜するように配置してもよい。案内部7dは、ドライブピニオンギヤ2の回転中心軸線a1方向に沿ってファイナルドリブンギヤ3の中心側へ延びるように配置されている(図3参照)。
固定部7eは、ファイナルドリブンギヤ3の回転中心軸線a2方向に貫くように形成された貫通孔を有している。ピニオンバッフル7は、固定部7eの貫通孔にボルトを挿通することによってハウジング1に固定される。
本実施形態の動力伝達装置PTは、このように構成されたピニオンバッフル7のカバー部7aに案内された潤滑油によって、ハウジング1の内部にドライブピニオンギヤ2及びファイナルドリブンギヤ3が油没する油溜が形成される。
形成された油溜からドライブピニオンギヤ2及びファイナルドリブンギヤ3が掻き上げ、ドライブピニオンギヤ2及びファイナルドリブンギヤ3との噛合部に供給される。供給された潤滑油の一部は、ドライブピニオンギヤ2の回転方向に沿うように流れ、受止部7bに受け止められる。受け止められた潤滑油は、側壁部7c及び案内部7dを介して、ファイナルドリブンギヤ3のドライブピニオンギヤ2側の面を覆う左側方バッフル9のファイナルドリブンギヤ3とは反対側の面に案内される。
なお、側壁部7cは、案内部7dからファイナルドリブンギヤ3と離間する方向へ潤滑油が流れ出てしまうことを防止し、ピニオンバッフル7側から左側方バッフル9側により多くのオイルを供給することができるようにするために設けられた部材である。しかし、潤滑油の量が十分である場合等には、側壁部7cは省略してもよい。側壁部7cを省略した場合には、案内部7dはカバー部7aに連設し、固定部7eは受止部7bの上方に連設するようにすればよい。
また、本実施形態においては、ピニオンバッフル7を1つの部材として構成しているが、カバー部7a、受止部7b、側壁部7c及び案内部7dは、適宜独立した部材として構成してもよい。
図5に示すように、動力伝達装置PTは、ハウジング1の上方に設けられたオイルクーラー10を備えている。なお、図5に記載の矢印は、供給された潤滑油の流れを示す。
ハウジング1には、オイルクーラー10から供給された潤滑油をドライブピニオンギヤ2が配置されている領域に滴下して供給するためのオイル供給孔1cと、オイル供給孔1cから供給された潤滑油が貯留されて油溜が形成される油溜部1dとを有している。
オイルクーラー10は、オイル供給孔1cを介して、ピニオンバッフル7のカバー部7aの外周面に、潤滑油を滴下する。滴下された潤滑油は、カバー部7aの外周面で受け止められた後、カバー部7aとハウジング1の内壁面との間を通って、油溜部1dに貯留される(図5における破線は、静止時の油溜の油面)。
油溜部1dに貯留され、油溜を形成している潤滑油は、ファイナルドリブンギヤ3及びドライブピニオンギヤ2によって掻き上げられ、ドライブピニオンギヤ2とファイナルドリブンギヤ3との噛合部に供給される。その後、潤滑油の一部は、受止部7b、側壁部7c及び案内部7dによって、左側方バッフル9のファイナルドリブンギヤ3とは反対側の面に案内される。
また、本実施形態の動力伝達装置PTにおいては、ピニオンバッフル7のカバー部7aの下端部は、油溜の油面(図5で破線で示す油面)よりも下方に位置している。そのため、カバー部7aの外周面に滴下された潤滑油は、カバー部7aを伝ってゆっくりと油面に到着する。そのため、カバー部7aが油面よりも上方に位置し、カバー部7aから油面に潤滑油が落下する構成と比較して、潤滑油が油溜の油面に到達した際に跳ねることがない。
したがって、本実施形態の動力伝達装置PTでは、互いに噛合するドライブピニオンギヤ2とファイナルドリブンギヤ3との噛合部に、潤滑油を効率よく十分に供給することができる。
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、本発明を車両Vに搭載した動力伝達装置PTに対して用いている。しかし、本発明は、車両に搭載した動力伝達装置以外の種々の動力伝達装置にも適用することができる。
また、上記実施形態では、エンジンEを前車軸と後車軸(ドライブシャフトDS)との間に配置し、後輪RWを駆動するMRレイアウトの2WD車両(すなわち、RWD車両)に搭載した動力伝達装置PTに対し、本発明を適用している。しかし、本発明を適用した動力伝達装置を搭載する車両は、後輪および前輪を駆動する4WD車両でもよい。また、駆動源を車両前方に配置し、前輪を駆動するFFレイアウトの2WD車両(すなわち、FWD車両)でもよい。
また、上記実施形態では、ドライブピニオンギヤ2の回転中心軸線a1は、ファイナルドリブンギヤ3の回転中心軸線a2よりも上方に位置させて、ドライブピニオンギヤ2及びファイナルドリブンギヤ3をハイポイドギヤとして形成している。
しかし、本発明は第1ギヤの回転中心軸線が第2ギヤの回転中心軸線よりも下方に位置しているハイポイドギヤにも適用することができる。また、第1ギヤの回転中心軸線と第2ギヤの回転中心軸線とが交差するベベルギヤにも適用することができる。
また、上記実施形態では、ドライブピニオンギヤ2及びファイナルドリブンギヤ3としてかさ歯車を用いている。しかし、本発明は、第1ギヤ及び第2ギヤとしてかさ歯車以外の歯車を用いたものに対しても適用することができる。
また、上記実施形態では、第1ギヤ用バッフルであるピニオンバッフル7の下端部(すなわち、カバー部7a)を油面よりも下方に位置させている。しかし、本発明の第1ギヤ用バッフルは、油面よりも上方に下端部が位置するものであってもよい。
1…ハウジング、1c…オイル供給孔、1d…油溜部、2…ドライブピニオンギヤ、3…ファイナルドリブンギヤ、4…差動機構、4a…デフケース、4a1…大径筒状部、4a2…小径筒状部、4b…ピニオンシャフト、4c…プレッシャーリング、4d…クラッチ、4e…ピニオンギヤ、4f…サイドギヤ、5…固定ボルト、6a…右側方ベアリング、6b…左側方ベアリング、7…ピニオンバッフル、7a…カバー部、7b…受止部、7c…側壁部、7d…案内部、7e…固定部、8…右側方バッフル、8b…右側方開口部、9…左側方バッフル、10…オイルクーラー、a1…ドライブピニオンギヤ2の回転中心軸線、a2…ファイナルドリブンギヤ3の回転中心軸線、E…エンジン、DS…ドライブシャフト、DSa…細径部、FW…前輪、PT…動力伝達装置、RW…後輪、TM…変速機、V…車両。

Claims (5)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングの内部に回転可能に配置された第1ギヤと、
    前記ハウジングの内部に回転可能に配置され、前記第1ギヤと該第1ギヤの噛合部で噛合する第2ギヤと、
    前記ハウジングの内部に潤滑油を滴下して供給する潤滑油供給機構と、
    前記第1ギヤを覆う第1ギヤ用バッフルとを備え、
    前記ハウジングは、前記第1ギヤの下方に前記潤滑油を貯留して油溜を形成する油溜部を有し、
    前記第1ギヤ用バッフルは、前記第1ギヤの、前記噛合部とは該第1ギヤの回転中心軸線を挟んで反対側に位置する歯面を覆うカバー部と、前記カバー部に連設され、且つ、前記第1ギヤの上方で前記第1ギヤの歯面に対して上方に向かって立設される受止部とを有し、
    前記受止部は、前記潤滑油供給機構による前記潤滑油の滴下位置よりも、前記第2ギヤ側に位置し、
    前記カバー部は、前記潤滑油供給機構による前記潤滑油の滴下位置の下方に位置して、前記潤滑油供給機構が滴下した前記潤滑油を受けて前記油溜に案内し、
    前記第1ギヤは、前記油溜の前記潤滑油を掻き上げて、掻き上げた該潤滑油を前記噛合部に下方から供給することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の動力伝達装置であって、
    前記第1ギヤ用バッフルの下端部は、前記油溜の油面よりも下方に位置していることを特徴とする動力伝達装置
  3. 請求項1又は請求項2に記載の動力伝達装置であって、
    前記第1ギヤは、かさ歯車であり、
    前記第2ギヤは、前記第1ギヤよりも大径のリング状のかさ歯車であることを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、
    前記ハウジングの内部に配置され、デフケースを有する差動機構を備え、
    前記第2ギヤは、前記デフケースに固定されていることを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、
    前記第2ギヤの回転中心軸線は、前記第1ギヤの回転中心軸線よりも下方に位置していることを特徴とする動力伝達装置。
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