JP2017211046A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017211046A
JP2017211046A JP2016105568A JP2016105568A JP2017211046A JP 2017211046 A JP2017211046 A JP 2017211046A JP 2016105568 A JP2016105568 A JP 2016105568A JP 2016105568 A JP2016105568 A JP 2016105568A JP 2017211046 A JP2017211046 A JP 2017211046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring gear
oil
differential
housing
diff ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016105568A
Other languages
English (en)
Inventor
祐貴 逸見
Yuki Hemmi
祐貴 逸見
泰理 今村
Yasumasa Imamura
泰理 今村
渉 原澤
Wataru Harasawa
渉 原澤
誠二 日高
Seiji Hidaka
誠二 日高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2016105568A priority Critical patent/JP2017211046A/ja
Publication of JP2017211046A publication Critical patent/JP2017211046A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Retarders (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】デフリングギヤ22によって掻き上げたオイルを、ドライブピニオン12をハウジング30に対して支持する軸受13,14に供給する場合に、該軸受13,14に十分な量のオイルを供給しつつ、デフリングギヤ22の回転抵抗を出来る限り小さくする。【解決手段】ハウジング30は、デフリングギヤ22の外周部における該デフリングギヤ22の回転により下側から上側へ移動する部分に対して間隙をあけて対向しかつオイル貯留部50からオイルを該間隙を通って上側に向かって流すための対向内壁面55と、オイル貯留部50にオイルを供給するためのオイル供給口39とを有し、対向内壁面55においてオイル供給口39の最下点と同じ高さ位置から対向内壁面55の最上点までの間の部分である特定部56における、デフリングギヤ22の中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径Rが、下部に比べて上部の方が大きくなるようになされている。【選択図】図4

Description

本発明は、デファレンシャル装置に関する技術分野に属する。
従来より、自動車等の車両に搭載されるデファレンシャル装置はよく知られており、このデファレンシャル装置は、内部に差動機構を収容するデフケースと、該デフケースの外側の面に、水平に延びる中心軸回りに該デフケースと一体回転するように設けられたデフリングギヤと、プロペラシャフト等に連結され、デフリングギヤと噛み合うドライブピニオンとを備えている。上記デフケース、デフリングギヤ及びドライブピニオンは、ハウジング内に収容されている。
上記デファレンシャル装置においては、上記ハウジングの底部に上記デフリングギヤの下部が浸るようにオイル(潤滑油)が貯留され、回転する該デフリングギヤによって、該貯留されたオイルを掻き上げて、ドライブピニオンをハウジングに対して回転自在に支持する軸受や、その他の潤滑が必要な箇所に該オイルを供給するようにしている(例えば特許文献1参照)。
上記特許文献1では、デフリングギヤによって掻き上げたオイルを上記軸受に供給するために、上記デフリングギヤの外周部における該デフリングギヤの回転により下側から上側へ移動する部分に対して間隙をあけて対向する対向内壁面をハウジングに設け、その間隙量(デフリングギヤの径方向の間隙量)を対向内壁面の下部から上部までの全体に亘って一定の適切な値に設定しておき、上記オイルをその間隙を通って上側に向かって流すようにして、その間隙を通ったオイルを、該間隙の最上部から、該オイルの流れの勢い(流速)を利用して、上記軸受に向けて飛ばすようにしている。
特開2015−102146号公報
しかし、上記特許文献1では、デフリングギヤの外周部とハウジングの対向内壁面との間の間隙量を適切な値に設定することが困難であり、この間隙量が大きいと、上記間隙を通って上側に向かって流すことが可能なオイル量が少なくなって、上記軸受の潤滑が不十分になる可能性が高くなる。一方、上記間隙量が小さいと、オイルの粘性の影響によりデフリングギヤの回転抵抗が大きくなって、燃費性能の悪化を招く。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、デフリングギヤによって掻き上げたオイルを、ドライブピニオンをハウジングに対して回転自在に支持する軸受に供給する場合に、該軸受に十分な量のオイルを供給しつつ、デフリングギヤの回転抵抗を出来る限り小さくしようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、内部に差動機構を収容するデフケースと、該デフケースの外側の面に、水平に延びる中心軸回りに該デフケースと一体回転するように設けられたデフリングギヤと、該デフケース及びデフリングギヤを収容するハウジングと、該ハウジング内において該ハウジングに軸受を介して回転自在に支持され、上記デフリングギヤと噛み合うドライブピニオンと、上記ハウジング内の底部に設けられ、上記デフリングギヤの下部が浸るようにオイルを貯留するオイル貯留部とを備え、回転する上記デフリングギヤによって該オイル貯留部のオイルを掻き上げて上記軸受に供給するように構成されたデファレンシャル装置を対象として、上記ハウジングは、上記デフリングギヤの外周部における該デフリングギヤの回転により下側から上側へ移動する部分に対して間隙をあけて対向しかつ上記オイル貯留部から上記オイルを該間隙を通って上側に向かって流すための対向内壁面と、該ハウジングの外部から上記オイル貯留部にオイルを供給するためのオイル供給口とを有し、上記対向内壁面において上記オイル供給口の最下点と同じ高さ位置から該対向内壁面の最上点までの間の部分である特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、下部に比べて上部の方が大きくなるようになされている、という構成とした。
上記の構成により、対向内壁面の特定部における、デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、下部に比べて上部の方が大きくなるようになされているので、デフリングギヤの外周部と特定部の下部との間の間隙量(デフリングギヤの径方向の間隙量)は小さく、デフリングギヤの外周部と特定部の上部との間の間隙量(デフリングギヤの径方向の間隙量)は、デフリングギヤの外周部と特定部の下部との間の間隙量よりも大きくなる。これにより、デフリングギヤの外周部と特定部の下部との間の間隙においては、デフリングギヤによる掻き上げによって十分な量のオイルを上側に向けて流すことができる。こうしてデフリングギヤの外周部と特定部の下部との間の間隙を通ってきたオイルは、デフリングギヤの外周部と特定部の上部との間の間隙を通る際には、勢いがついており、デフリングギヤの外周部と特定部の上部との間の間隙を、或る程度大きくしたとしても、オイルが勢いよく流れ、この結果、間隙の最上部から十分な量のオイルを軸受に向けて飛ばすことができるようになる。そして、軸受へのオイル供給量との兼ね合いでデフリングギヤの外周部と特定部の上部との間の間隙を出来る限り大きくすることで、デフリングギヤの回転抵抗を出来る限り小さくすることができるようになる。
ここで、作業者が、オイル供給口を介してハウジングの外部からオイル貯留部にオイルを供給する場合、通常は、オイル貯留部のオイルがオイル供給口からハウジングの外部に漏れたところで、オイル貯留部へのオイルの供給を止める。この結果、オイル貯留部のオイルの液面レベルは、オイル供給口の最下点と同じ高さ位置にあることになる。このことから、対向内壁面の特定部の下端を、オイル供給口の最下点と同じ高さ位置としている。
上記デファレンシャル装置において、上記対向内壁面の上記特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、上側にいくに従って徐々に大きくなるようになされている、ことが好ましい。
このことにより、オイルがデフリングギヤの外周部と特定部との間の間隙をスムーズに流れるようになり、この結果、更に多くの量のオイルを軸受に供給しつつ、デフリングギヤの回転抵抗をより一層小さくすることができる。
本発明の別のデファレンシャル装置は、内部に差動機構を収容するデフケースと、該デフケースの外側の面に、水平に延びる中心軸回りに該デフケースと一体回転するように設けられたデフリングギヤと、該デフケース及びデフリングギヤを収容するハウジングと、該ハウジング内において該ハウジングに軸受を介して回転自在に支持され、上記デフリングギヤと噛み合うドライブピニオンと、上記ハウジング内の底部に設けられ、上記デフリングギヤの下部が浸るようにオイルを貯留するオイル貯留部とを備え、回転する上記デフリングギヤによって該オイル貯留部のオイルを掻き上げて上記軸受に供給するように構成されたデファレンシャル装置を対象として、上記ハウジングは、上記デフリングギヤの外周部における該デフリングギヤの回転により下側から上側へ移動する部分に対して間隙をあけて対向しかつ上記オイル貯留部から上記オイルを該間隙を通って上側に向かって流すための対向内壁面を有し、上記対向内壁面において上記オイル貯留部のオイルの液面レベルとして予め設定された所定液面レベルと同じ高さ位置から該対向内壁面の最上点までの間の部分である特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、下部に比べて上部の方が大きくなるようになされているものとする。
この別のデファレンシャル装置においても、上記デファレンシャル装置と同様に、軸受に十分な量のオイルを供給しつつ、デフリングギヤの回転抵抗を出来る限り小さくすることができる。
上記別のデファレンシャル装置において、上記対向内壁面の上記特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、上側にいくに従って徐々に大きくなるようになされている、ことが好ましい。
このことで、更に多くの量のオイルを軸受に供給しつつ、デフリングギヤの回転抵抗をより一層小さくすることができる。
以上説明したように、本発明のデファレンシャル装置及び別のデファレンシャル装置によると、デフリングギヤによって掻き上げたオイルを、ドライブピニオンをハウジングに対して回転自在に支持する軸受に供給する場合に、該軸受に十分な量のオイルを供給しつつ、デフリングギヤの回転抵抗を出来る限り小さくすることができる。
本発明の実施形態に係るデファレンシャル装置が搭載された車両の概略図である。 デファレンシャル装置の全体構成を示す縦断面図である。 デファレンシャル装置のデフキャリア側を、リアカバーを外した状態で示す斜視図である。 デフリングギヤにより掻き上げられたオイルのうちデフリングギヤの外周部と対向内壁面(特定部)との間の間隙を通るオイルの流れを示す縦断面図である。 本発明を、4輪駆動車における後輪への動力伝達用のデファレンシャル装置に適用した例を示す図1相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るデファレンシャル装置10が搭載された車両1を概略的に示す。この車両1は、FR車であって、後輪3が、車両1の前部に搭載された動力源としてのエンジンにより駆動される駆動輪とされ、前輪2が従動輪とされている。
車両1におけるエンジン5と後輪3(駆動輪)との間の動力伝達経路上には、エンジン5側から順に、変速装置6(自動変速装置であってもよく、手動変速装置であってもよい)、プロペラシャフト7及びデファレンシャル装置10が設けられている。すなわち、デファレンシャル装置10は、FR車における後輪3への動力伝達用のものである。
エンジン5は、その出力軸たるクランク軸(図示せず)が車両前後方向に延びる縦置きエンジンである。尚、エンジン5は、どのようなエンジンであってもよく、エンジン5に代えて、動力源として電動モータを設けるようにしてもよい。
エンジン5のクランク軸は、エンジン5の車両後側に配設された変速装置6の入力軸(図示せず)に連結され、この変速装置6の出力軸が、車両前後方向に延びるプロペラシャフト7の前端部に連結される。このプロペラシャフト7の後端部に、デファレンシャル装置10のドライブピニオンシャフト11が連結される。
上記デファレンシャル装置10の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。デファレンシャル装置10は、内部に差動機構20(図3では図示を省略)を収容するデフケース21と、このデフケース21の外側の面に、中心軸回りに該デフケース22と一体回転するように設けられたデフリングギヤ22と、デフケース21及びデフリングギヤ22を収容するハウジング30と、ドライブピニオンシャフト11に回転一体に設けられ、デフリングギヤ22と噛み合うドライブピニオン12とを備えている。デフリングギヤ22及びドライブピニオン12は、例えば、傘歯車、ハイポイドギヤ等といった、軸角が45°をなす歯車からなる。
ハウジング30は、ドライブピニオンシャフト11、ドライブピニオン12、及びデフケース21の車両前側部分を収容するデフキャリア31と、デフケース21の車両後側部分を収容するリアカバー32とを有し、これらデフキャリア31とリアカバー32とが、複数のボルト38による締結により互いに一体化される。
ドライブピニオンシャフト11は、デフキャリア31に2つの軸受13,14(本実施形態では、両方共にころ軸受)を介して回転自在に支持されている。これにより、ドライブピニオン12は、ハウジング30内において該ハウジング30(デフキャリア31)に軸受13を介して回転自在に支持されていることになる。2つの軸受13,14の間には、該軸受13,14の位置を保持する保持部材15が設けられ、軸受14の保持部材15とは反対側には、軸受14の抜け止めを行う抜け止め部材16が螺号されている。2つの軸受13,14のうちドライブピニオン12に近い側の軸受13の方が遠い側の軸受14よりもころの径が大きくかつころの長さが長い。
デフケース21は、ハウジング30内において該ハウジング30(デフキャリア31及びリアカバー32)に、不図示の軸受を介して、デフリングギヤ22の中心軸C(図4参照)回りに回転自在となるように支持されている。デフリングギヤ22の中心軸Cは、車幅方向に水平に延びている。
デフケース21内には、差動機構20を構成する一対のピニオン24及び一対のサイドギヤ25が配設されている。一対のピニオン24は、デフリングギヤ22の中心軸Cに直交する方向に延びるピニオンピン23に回転自在に支持され、一対のサイドギヤ25は共に、一対のピニオン24と噛み合うように車幅方向に対向配置されている。一対のサイドギヤ25は、デフリングギヤ22の中心軸Cと同軸上に配置された左右のドライブシャフト26にそれぞれ連結されており、これらドライブシャフト26は、車幅方向に延びて左右の後輪3にそれぞれ連結されている。ドライブシャフト26は、デフケース21を貫通するとともに、ハウジング30におけるデフキャリア31とリアカバー32との合わせ部に形成した孔部30a(図3には、デフキャリア31側の半分を示す)を貫通して後輪3の位置にまで延びる。
ハウジング30内の底部には、ドライブピニオン12及びデフリングギヤ22の下部が浸るようにオイルを貯留するオイル貯留部50(図4参照)が設けられている。図2及び図4に、一点鎖線で、この貯留されたオイルの液面レベル(後述の所定液面レベルLと同じレベル)を示す。このオイルは、噛み合って回転するドライブピニオン12及びデフリングギヤ22によって掻き上げられて、軸受13,14や、その他の潤滑が必要な箇所(本実施形態では、ドライブピニオン12とデフリングギヤ22との噛み合い部51)に供給されるようになっている。本実施形態では、デフリングギヤ22は、図2及び図4で時計回りに回転し(図4の破線の矢印参照)、ドライブピニオン12は、図3で反時計回りに回転する。尚、ハウジング30においてドライブシャフト26が貫通する上記孔部30aには、上記オイルがそこから漏れるのを防止するオイルシール(図示せず)が装着される。
ハウジング30のリアカバー32には、ハウジング30の外部からオイル貯留部50にオイルを供給するためのオイル供給口39が設けられている。このオイル供給口39は、不図示の栓によって閉塞されている。オイル供給口39の最下点の高さ位置は、オイル貯留部50のオイルの液面レベルとして予め設定された所定液面レベルL(図2及び図4の一点鎖線参照)と同じ高さ位置にある。この所定液面レベルは、ドライブピニオン12及びデフリングギヤ22の下部がオイルに浸ることに加えて、軸受13,14の下部もオイルに浸るようなレベルである。
本実施形態では、オイル供給口39は、ハウジング30の車両後側部分における後述の第4ガイド部44よりも車両右側に配設されていて、後述の特定部56には配設されない。オイル供給口39は、このように特定部56に配設されなければ、ハウジング30のどこに配設してもよい(但し、オイル供給口39の高さ位置は上記所定液面レベルLによって決まる)。
作業者が、上記栓を外した状態でオイル供給口39を介してハウジング30の外部からオイル貯留部50にオイルを供給する場合、オイル貯留部50のオイルがオイル供給口39からハウジング30の外部に漏れ出たところで、オイルの供給を止める。この結果、オイル貯留部50のオイルの液面レベルは、オイル供給口39の最下点(上記所定液面レベルL)と同じ高さ位置となる。尚、上記所定液面レベルLを、オイル供給口39の最下点よりも下側にするようにすることも可能である。
ハウジング30(デフキャリア31及びリアカバー32)の内壁面には、ハウジング30内でドライブピニオン12及びデフリングギヤ22によって掻き上げられたオイルを所望の位置又は方向へ案内するための第1ガイド部41、第2ガイド部42、第3ガイド部43及び第4ガイド部44が設けられている。
まず、デフキャリア31の内壁面には、デフリングギヤ22によって掻き上げられたオイルを、ドライブピニオン12とデフリングギヤ22との噛み合い部51に案内するための第1ガイド部41が設けられている。この第1ガイド部41は、デフキャリア31の内壁面の最上点から上記噛み合い部51に向けて設けられている。第1ガイド部41は、車幅方向の右側から見て(図2で見て)、デフリングギヤ22の歯部の車両前側かつ上側部分を覆うように、デフキャリア31の内壁面から突出している。
また、図3に示すように、デフキャリア31の内壁面には、ドライブピニオン12によって掻き上げられたオイルを、上記噛み合い部51に案内するための第2ガイド部42及び第3ガイド部43が設けられている。第3ガイド部43は、車両後側から見て、ドライブピニオン12の歯部の車両右側部分を覆うように設けられている。第2ガイド部42は、第3ガイド部43の上端部から上記噛み合い部51に向けて設けられている。第2ガイド部42は、上側から見て、ドライブピニオン12の歯部の上側部分を覆うように、デフキャリア31の内壁面から突出している。
さらに、図2に示すように、リアカバー32の内壁面には、デフリングギヤ22によって掻き上げられたオイルを、第1ガイド部41に案内する第4ガイド部44が設けられている。この第4ガイド部44は、車幅方向の右側から見て(図2で見て)、デフリングギヤ22の歯部の車両後側部分を覆うように、リアカバー32の内壁面から突出している。
ハウジング30(本実施形態では、リアカバー32)は、デフリングギヤ22の外周部における該デフリングギヤ22の回転により下側から上側へ移動する部分(デフリングギヤ22の外周部における車両後側の部分)に対して間隙をあけて対向しかつオイル貯留部50から上記オイルを該間隙を通って上側に向かって流すための対向内壁面55を有している。この対向内壁面55は、第4ガイド部44よりも車両左側に位置していて、車幅方向において第4ガイド部44に対してオイル供給口39とは反対側に位置することになる。
デフリングギヤ22により掻き揚げられたオイルの一部は、デフリングギヤ22の歯部と第4ガイド部44との間を流れた後、デフリングギヤ22の歯部と第1ガイド部41との間を流れて、ドライブピニオン12とデフリングギヤ22との噛み合い部51に供給される。また、ドライブピニオン12によって掻き上げられたオイルは、ドライブピニオン12の歯部と第3ガイド部43との間を流れた後、ドライブピニオン12の歯部と第2ガイド部42との間を流れて上記噛み合い部51に供給される。
デフリングギヤ22により掻き揚げられたオイルの残りは、図4に実線の矢印で示すように、デフリングギヤ22の外周部と対向内壁面55(後述の特定部56)との間の間隙を通って該間隙の最上部まで流れ、その最上部から、該オイルの流れの勢い(流速)によって、軸受13,14(特にドライブピニオン12に近い側の軸受13)に向けて飛ばされる。
ここで、上記間隙量が大きいと、上記間隙を通って上側に向かって流すことが可能なオイル量が少なくなって、上記軸受13,14の潤滑が不十分になる可能性が高くなる。一方、上記間隙量が小さいと、オイルの粘性の影響によりデフリングギヤ22の回転抵抗が大きくなって、燃費性能の悪化を招く。
そこで、本実施形態では、以下のように構成して、軸受13,14に十分な量のオイルを供給しつつ、デフリングギヤ22の回転抵抗を出来る限り小さくするようにする。
すなわち、対向内壁面55においてオイル供給口39の最下点(又は、オイル供給口39の最下点と同じ高さ位置か若しくはそれよりも下側に設定された所定液面レベルL)と同じ高さ位置よりも下側の部分57における、デフリングギヤ22の中心軸C方向から見たとき(図4で見たとき)の該中心軸Cを中心とする曲率半径Rは、一定である(すなわち、間隙量が一定である)が、対向内壁面55においてオイル供給口39の最下点(又は上記所定液面レベルL)と同じ高さ位置から該対向内壁面55の最上点までの間の部分である特定部56における上記曲率半径Rは、上側にいくに従って徐々に大きくなるようになされている。これにより、デフリングギヤ22の外周部と特定部56と間の間隙量(デフリングギヤ22の径方向の間隙量)は、一定ではなくて、上側にいくに従って徐々に大きくなる。
尚、上記特定部56の上記曲率半径Rは、上側にいくに従って徐々に大きくなる必要はなく、例えば上側にいくに従って段階的に大きくなってもよく、特定部56の下部に比べて上部の方が曲率半径Rが大きくなるようになされていればよい。
デフリングギヤ22の外周部と特定部56の下部との間の間隙においては、デフリングギヤ22による掻き上げによって十分な量のオイルを上側に向けて流すことができる。こうしてデフリングギヤ22の外周部と特定部56の下部との間の間隙を通ってきたオイルは、デフリングギヤ22の外周部と特定部56の上部との間の間隙を通る際には、勢いがついており、デフリングギヤ22の外周部と特定部56の上部との間の間隙が、或る程度大きくなっていたとしても、オイルが勢いよく流れ、この結果、デフリングギヤ22の外周部と特定部56との間の間隙の最上部から十分な量のオイルを軸受13,14に向けて飛ばすことができるようになる。このようにデフリングギヤ22の外周部と特定部56の上部との間の間隙が大きくされていることで、デフリングギヤ22の回転抵抗を小さくすることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば上記実施形態では、車両1をFR車としたが、車両1が、図5に示すような4輪駆動車であってもよく、本発明は、4輪駆動車における後輪3への動力伝達用のデファレンシャル装置10に適用することも可能である。このデファレンシャル装置10の構成も、上記実施形態のデファレンシャル装置10と同じ構成である(図5において、図1と同じ部分については同じ符号を付している)。
図5の車両1では、エンジン5は横置きエンジンとされ、このエンジン5の車幅方向一側に変速装置6が配設される。この変速装置6の車両後側に、前輪2への動力伝達用のデファレンシャル装置60が配設される。このデファレンシャル装置60には、デファレンシャル装置10に設けられているような、ドライブピニオンシャフト11、ドライブピニオン12及びオイル貯留部50は設けられないが、デフケースや差動機構等の構成は、デファレンシャル装置10と同様である。デファレンシャル装置60におけるデフケースの回転は、前輪2を駆動するドライブシャフト61に伝達されるとともに、パワートランスファー62にそのまま伝達されて、このパワートランスファー62を介して、プロペラシャフト7に伝達される。プロペラシャフト7とデファレンシャル装置10のドライブピニオンシャフト11との間には、カップリング機構63が設けられており、4輪駆動時は、カップリング機構63によりプロペラシャフト7とドライブピニオンシャフト11とが連結された状態になり、2輪駆動時は、プロペラシャフト7とドライブピニオンシャフト11との間が切断された状態になる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、デフリングギヤによって掻き上げたオイルを、ドライブピニオンをハウジングに対して回転自在に支持する軸受に供給するように構成されたデファレンシャル装置に有用である。
1 車両
10 デファレンシャル装置
12 ドライブピニオン
13 軸受
14 軸受
21 デフケース
22 デフリングギヤ
30 ハウジング
39 オイル供給口
50 オイル貯留部
55 対向内壁面
56 特定部

Claims (4)

  1. 内部に差動機構を収容するデフケースと、該デフケースの外側の面に、水平に延びる中心軸回りに該デフケースと一体回転するように設けられたデフリングギヤと、該デフケース及びデフリングギヤを収容するハウジングと、該ハウジング内において該ハウジングに軸受を介して回転自在に支持され、上記デフリングギヤと噛み合うドライブピニオンと、上記ハウジング内の底部に設けられ、上記デフリングギヤの下部が浸るようにオイルを貯留するオイル貯留部とを備え、回転する上記デフリングギヤによって該オイル貯留部のオイルを掻き上げて上記軸受に供給するように構成されたデファレンシャル装置であって、
    上記ハウジングは、上記デフリングギヤの外周部における該デフリングギヤの回転により下側から上側へ移動する部分に対して間隙をあけて対向しかつ上記オイル貯留部から上記オイルを該間隙を通って上側に向かって流すための対向内壁面と、該ハウジングの外部から上記オイル貯留部にオイルを供給するためのオイル供給口とを有し、
    上記対向内壁面において上記オイル供給口の最下点と同じ高さ位置から該対向内壁面の最上点までの間の部分である特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、下部に比べて上部の方が大きくなるようになされていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 請求項1記載のデファレンシャル装置において、
    上記対向内壁面の上記特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、上側にいくに従って徐々に大きくなるようになされていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  3. 内部に差動機構を収容するデフケースと、該デフケースの外側の面に、水平に延びる中心軸回りに該デフケースと一体回転するように設けられたデフリングギヤと、該デフケース及びデフリングギヤを収容するハウジングと、該ハウジング内において該ハウジングに軸受を介して回転自在に支持され、上記デフリングギヤと噛み合うドライブピニオンと、上記ハウジング内の底部に設けられ、上記デフリングギヤの下部が浸るようにオイルを貯留するオイル貯留部とを備え、回転する上記デフリングギヤによって該オイル貯留部のオイルを掻き上げて上記軸受に供給するように構成されたデファレンシャル装置であって、
    上記ハウジングは、上記デフリングギヤの外周部における該デフリングギヤの回転により下側から上側へ移動する部分に対して間隙をあけて対向しかつ上記オイル貯留部から上記オイルを該間隙を通って上側に向かって流すための対向内壁面を有し、
    上記対向内壁面において上記オイル貯留部のオイルの液面レベルとして予め設定された所定液面レベルと同じ高さ位置から該対向内壁面の最上点までの間の部分である特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、下部に比べて上部の方が大きくなるようになされていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 請求項3記載のデファレンシャル装置において、
    上記対向内壁面の上記特定部における、上記デフリングギヤの中心軸方向から見たときの該中心軸を中心とする曲率半径が、上側にいくに従って徐々に大きくなるようになされていることを特徴とするデファレンシャル装置。
JP2016105568A 2016-05-26 2016-05-26 デファレンシャル装置 Pending JP2017211046A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016105568A JP2017211046A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 デファレンシャル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016105568A JP2017211046A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 デファレンシャル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017211046A true JP2017211046A (ja) 2017-11-30

Family

ID=60474588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016105568A Pending JP2017211046A (ja) 2016-05-26 2016-05-26 デファレンシャル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017211046A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009030743A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Nissan Motor Co Ltd ファイナルドライブの潤滑構造および潤滑方法
JP2011021656A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Daihatsu Motor Co Ltd デファレンシャル装置の潤滑構造
JP2012189102A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Toyota Motor Corp 潤滑油供給装置
JP2014037855A (ja) * 2012-08-14 2014-02-27 Daimler Ag 動力伝達装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009030743A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Nissan Motor Co Ltd ファイナルドライブの潤滑構造および潤滑方法
JP2011021656A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Daihatsu Motor Co Ltd デファレンシャル装置の潤滑構造
JP2012189102A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Toyota Motor Corp 潤滑油供給装置
JP2014037855A (ja) * 2012-08-14 2014-02-27 Daimler Ag 動力伝達装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6879191B2 (ja) 車両の潤滑油供給装置
JP6129150B2 (ja) 車両駆動装置の潤滑構造
US20160153546A1 (en) Lubricating structure for speed reducer
JP5697344B2 (ja) 差動装置
EP3138712A1 (en) Vehicle drive apparatus
JP2016121731A (ja) 車両の駆動装置の回転軸シール構造
CN108930779B (zh) 变速器的润滑结构
JP6007933B2 (ja) 車両用駆動装置
US10955042B2 (en) Vehicle differential device
WO2019244564A1 (ja) 車両用駆動装置
WO2020110417A1 (ja) 車両用駆動装置
CN111720527A (zh) 车辆用驱动传递装置
JP2017211046A (ja) デファレンシャル装置
JP2014015977A (ja) 自動車用減速装置
JP6384466B2 (ja) 差動装置
JP2016008646A (ja) 車両用ギヤトレーンの潤滑構造
US10760676B2 (en) Differential apparatus
JP2018031447A (ja) 動力伝達装置
JP2012149692A (ja) 差動装置
JP2019168064A (ja) 車両用動力伝達装置
JP2016033404A (ja) デファレンシャルギヤの潤滑構造
JP2014145409A (ja) 動力伝達装置の潤滑構造
JP2008190690A (ja) ディファレンシャル装置の潤滑構造
JP2019027441A (ja) 車両のトランスファ構造
JP6434389B2 (ja) 動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181009

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190402