JP5886499B2 - 減速機 - Google Patents

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本発明は、上下方向に並んで配置された複数のギアを有する減速機に関するものである。
従来の減速機としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の減速機は、遊星歯車装置、カウンタギア及びデファレンシャルギアをモータと共に収容する筐体を備え、この筐体の内部には、遊星歯車装置やデファレンシャルギアを潤滑したり、モータを冷却するためのオイルが溜められている。また、筐体の内部には、カウンタギア及びデファレンシャルギアによって掻き上げられたオイルをそれぞれ受け取る油受けが設けられている。
特開2010−38326号公報
ところで、例えば前輪駆動(FF)車両に搭載される減速機としては、車両前後方向のスペースがとれない等の理由から、カウンタギア及びデファレンシャルギアが上下方向に並んで配置された縦型減速機が使用されることが多い。このような縦型減速機では、モータを冷却するためのオイルを注入するオイル注入部が減速機の上部に設けられているので、デファレンシャルギアによるオイル掻き上げ揚程が高くならざるを得ない。このため、車両の低速域では、デファレンシャルギアの回転速度が低いことから、デファレンシャルギアによりオイルをオイル注入部まで掻き上げることが困難となり、オイル注入部に供給されるオイルの量が減少してしまう場合がある。
本発明の目的は、複数のギアが上下方向に並んで配置された構造において、低速域でも所望量のオイルをオイル注入部に供給することができる減速機を提供することである。
本発明の減速機は、底部にオイルが溜められるケースと、ケース内に上下方向に並んで噛み合うように配置された複数のギアと、ケースにおける複数のギアの上方に設けられ、オイルを注入するためのオイル注入部とを備え、複数のギアの一つは、ケース内の最も下側に位置する第1ギアであり、複数のギアの残りは、第1ギアの上方に位置する第2ギアであり、第2ギアの下部には、第1ギアによりケースの底部から掻き上げられるオイルを溜めておくためのオイル溜まり部が設けられており、ケースには、第2ギアによりオイル溜まり部から掻き上げられるオイルをオイル注入部に供給するための第1掻き上げ油路が設けられていることを特徴とするものである。
このような本発明の減速機においては、まずケースの底部に溜められたオイルが、第1ギアにより掻き上げられてオイル溜まり部に溜められる。そして、オイル溜まり部に溜められたオイルが第2ギアにより掻き上げられ、そのオイルが第1掻き上げ油路を通ってオイル注入部に供給される。ここで、第2ギアは第1ギアの上方に位置し、オイル溜まり部は第2ギアの下部に配置されていることから、オイル溜まり部は、ケースの底部よりも高い位置に存在することになる。このため、オイル溜まり部に溜められたオイル液面からオイル注入部までの高さ距離は、ケースの底部に溜められたオイル液面からオイル注入部までの高さ距離よりも短くなる。従って、第1ギアによるオイル注入部へのオイル掻き上げ動作に比べて、第2ギアによるオイル注入部へのオイル掻き上げ動作のほうが少ないエネルギーで行うことができる。これにより、ギアの回転速度が低い低速域でも、所望量のオイルをオイル注入部に供給することができる。
好ましくは、第1掻き上げ油路は、ケースの一方側に設けられており、ケースの他方側には、第1ギアによりケースの底部から掻き上げられるオイルをオイル注入部に供給するための第2掻き上げ油路が設けられている。この場合には、ケースの両側においてオイル注入部へのオイル掻き上げ動作が行われることになる。従って、例えば減速機を搭載した車両の姿勢が水平時から変化した場合であっても、オイル溜まり部に溜められたオイル液面からオイル注入部までの高さ距離及びケースの底部に溜められたオイル液面からオイル注入部までの高さ距離の何れか一方が水平時に比べて短くなるため、第1掻き上げ油路及び第2掻き上げ油路の何れか一方を通してオイル注入部に所望量のオイルを供給することができる。
このとき、好ましくは、第1ギアは、第2ギアよりも大きな外径を有し、オイル注入部の底面には、第2掻き上げ油路側に対応する領域が第1掻き上げ油路側に対応する領域よりも高くなるような段差部が設けられている。このような構成では、第2ギアの外径が第1ギアの外径よりも小さいことから、第2ギアの回転速度が第1ギアの回転速度よりも低くなるため、第2ギアにより掻き上げられるオイル量は、第1ギアにより掻き上げられるオイル量よりも少なくなる。このため、第2ギアにより掻き上げられるオイルをオイル注入部に無駄なく保持する必要がある。そこで、オイル注入部の底面に、第2掻き上げ油路側に対応する領域が第1掻き上げ油路側に対応する領域よりも高くなるような段差部を設けることにより、第1掻き上げ油路を通ってオイル注入部に供給されたオイルが第2掻き上げ油路側に流れにくくなるため、オイル注入部から第2掻き上げ油路にオイルが流出することが抑制される。
また、好ましくは、ケース内には、3つのギア軸が上下方向に並んで配置されており、複数のギアは、3つのギア軸の何れかに取り付けられており、オイル溜まり部は、3つのギア軸のうち中間に位置するギア軸に取り付けられた第2ギアの下部に設けられている。この場合には、オイル溜まり部からオイルを掻き上げる第2ギアは1つで済むため、オイルによる各ギアの伝達効率の低下を抑えつつ、オイル注入部に所望量のオイルを供給することができる。
さらに、好ましくは、オイル溜まり部は、ケースの側壁部の一部により構成されていると共に、第2ギアに沿ってケースの内側に延びるように形成されている。このようにケースの側壁部の一部を利用してオイル溜まり部を構成することにより、オイル溜まり部の形成加工を容易に行うことができる。
本発明によれば、複数のギアが上下方向に並んで配置された構造において、低速域でも所望量のオイルをオイル注入部に供給することができる。これにより、例えば減速機を駆動するモータをオイルにより確実に冷却することが可能となる。
本発明に係る減速機の一実施形態において蓋体を外した状態を示す斜視図である。 図1に示した減速機を蓋体の裏面側から見た状態を示す斜視図である。 図1及び図2に示したモータギア、カウンタギア及びデファレンシャルギアの噛み合い状態を示す側面図である。 図1に示したオイル溜まり部を含む箇所(1つのカウンタギアを除く)を示す拡大斜視図である。 図1に示した減速機を蓋体の裏面側から見た状態を示す正面図である。 図5に示した減速機の上部の拡大図である。 比較例として、オイル溜まり部が設けられていない減速機を蓋体の裏面側から見た状態を示す正面図である。 車両が登坂する際に、図1に示した減速機を蓋体の裏面側から見た状態を示す正面図である。
以下、本発明に係る減速機の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る減速機の一実施形態において蓋体を外した状態を示す斜視図であり、図2は、図1に示した減速機を蓋体の裏面側から見た状態を示す斜視図である。各図において、本実施形態の減速機1は、電気自動車(EV)等の車両に搭載されたモータ付き縦型減速機である。
減速機1は、ケース2と、このケース2内に設けられたモータギア3、カウンタギア4,5及びデファレンシャルギア6とを備えている。モータギア3、カウンタギア4,5及びデファレンシャルギア6は、ケース2の上下方向に並んで配置されている。デファレンシャルギア6の外径は、モータギア3及びカウンタギア4,5の外径よりも大きくなっている。
モータギア3は、ケース2の奥行方向に延びるギア軸7の手前側に取り付けられている。ギア軸7の奥側には、モータ(図示せず)が取り付けられている。カウンタギア4,5は、ギア軸7に平行に延びるギア軸8に並んで取り付けられている。デファレンシャルギア6は、ギア軸7に平行に延びるギア軸9に取り付けられている。
ギア軸7〜9は、ケース2の上側から下側に向かって順に配置されている。従って、モータギア3は、カウンタギア4,5の上側に配置され、カウンタギア4,5は、デファレンシャルギア6の上側に配置されていることになる。そして、図3及び図4にも示すように、モータギア3とカウンタギア4とが噛み合っており、カウンタギア5とデファレンシャルギア6とが噛み合っている。なお、図3では、ギア軸9を省略しており、図4では、カウンタギア4を省略している。
モータ(図示せず)が回転すると、その回転がギア軸7、モータギア3、カウンタギア4、ギア軸8、カウンタギア5、デファレンシャルギア6及びギア軸9の順に伝達され出力される。
ケース2は、ケース本体10(図1参照)と、このケース本体10の開口を覆うようにケース本体10に複数のボルトで固定される蓋体11(図2参照)とからなっている。ケース2の底部には、図5に示すように、モータギア3、カウンタギア4,5及びデファレンシャルギア6を潤滑すると共にモータを冷却するためのオイルAが溜められている。なお、図5では、便宜上、図2と異なり、モータギア3、カウンタギア4,5及びデファレンシャルギア6を蓋体11と一緒に示している。
ケース2の上端部には、ケース2の底部に溜められたオイルAを受け止めてモータに注入するためのキャッチタンクと称されるオイル注入部12が設けられている。オイル注入部12は、ケース本体10及び蓋体11にわたって形成されている。
ケース2の前端部には、デファレンシャルギア6によりケース2の底部から掻き上げられたオイルAをオイル注入部12に供給するためのギア掻き上げ油路13が設けられている。ギア掻き上げ油路13は、ケース本体10及び蓋体11にわたって形成されている。
カウンタギア4の下部には、デファレンシャルギア6によりケース2の底部から掻き上げられたオイルAを溜めておくためのオイル溜まり部14が設けられている。オイル溜まり部14は、ケース2の側壁部2aの一部により構成されている。オイル溜まり部14は、カウンタギア4に沿ってケース2の内側に湾曲状に延びるように形成されている。オイル溜まり部14は、ケース本体10及び蓋体11にわたって形成されている。
デファレンシャルギア6とオイル溜まり部14とのクリアランスは、例えば2mm程度と狭くなっている。これにより、デファレンシャルギア6とオイル溜まり部14との隙間からのオイル漏れを最小限とし、オイル溜まり部14にオイルAを保持しておくことが可能となる。
ケース2の後端部には、カウンタギア4によりオイル溜まり部14から掻き上げられたオイルAをオイル注入部12に供給するためのギア掻き上げ油路15が設けられている。ギア掻き上げ油路15は、ケース本体10及び蓋体11にわたって形成されている。
オイル注入部12は、図6にも示すように、ギア掻き上げ油路13と連通する開口12aと、ギア掻き上げ油路15と連通する開口12bとを有している。オイル注入部12の底面における開口12a側には、段差部16が設けられている。段差部16は、開口12a側(ギア掻き上げ油路13側)に対応する領域が開口12b側(ギア掻き上げ油路15側)に対応する領域よりも高くなるように形成されている。
以上のような減速機1において、デファレンシャルギア6の下側部分は、オイルAに浸漬された状態となっている(図5参照)。このため、デファレンシャルギア6は、常時潤滑されることになる。その状態で、デファレンシャルギア6が回転すると、デファレンシャルギア6の歯によってオイルAが掻き上げられるため、デファレンシャルギア6と噛み合うカウンタギア5が潤滑される。
デファレンシャルギア6によりオイルAが掻き上げられると、そのオイルAの一部がオイル溜まり部14に溜まるようになる(図4及び図5参照)。このため、カウンタギア4の下側部分がオイルAに浸漬した状態となるため、カウンタギア4が潤滑される。その状態で、カウンタギア4が回転すると、カウンタギア4の歯によってオイルAが掻き上げられるため、カウンタギア4と噛み合うモータギア3が潤滑される。
また、デファレンシャルギア6により掻き上げられたオイルAの一部は、ギア掻き上げ油路13を通ってオイル注入部12に送られる。カウンタギア4により掻き上げられたオイルAは、ギア掻き上げ油路15を通ってオイル注入部12に送られる。オイル注入部12に送られたオイルAはモータ(図示せず)に向けて滴下されるため、当該モータがオイルAにより冷却される。
ここで、オイル溜まり部14は、ケース2の底部に溜められたオイルAの液面よりも高い位置にある。このため、カウンタギア4によるオイル掻き上げ揚程Haは、デファレンシャルギア6によるオイル掻き上げ揚程Hbよりも低くなる(図5参照)。なお、カウンタギア4によるオイル掻き上げ揚程Haは、オイル溜まり部14に溜められたオイルAの液面からオイル注入部12までの高さ距離であり、例えば200mmである。デファレンシャルギア6によるオイル掻き上げ揚程Hbは、ケース2の底部に溜められたオイルAの液面からオイル注入部12までの高さ距離であり、例えば300mmである。従って、カウンタギア4によるオイル注入部12へのオイルAの掻き上げを、デファレンシャルギア6によるオイル注入部12へのオイルAの掻き上げよりも少ないエネルギーで容易に行うことができる。
ところで、図7(a)に示すように、カウンタギア4の下部に上記のオイル溜まり部14が設けられていない場合には、ケース2の底部に溜められたオイルAをデファレンシャルギア6のみにより掻き上げてオイル注入部12に供給することになるが、デファレンシャルギア6によるオイル掻き上げ揚程Hbは高いため、以下の不具合が発生する。
即ち、車両の低速時には、デファレンシャルギア6の回転速度が低いため、デファレンシャルギア6によるオイル注入部12へのオイル掻き上げが行いにくくなり、オイル注入部12に供給されるオイル量が少なくなる。また、図7(b)に示すように、車両が坂道を登坂する際には、ケース2の底部に溜められたオイルAの液面が水平路走行時に比べて下がるため、ケース2の前端側(ギア掻き上げ油路13側)においてオイルAの液面からオイル注入部12までの高さ距離が長くなる。このため、上記の低速域と同様に、デファレンシャルギア6によるオイル注入部12へのオイル掻き上げが行いにくくなり、オイル注入部12に供給されるオイル量が少なくなる。これらの結果、モータ(図示せず)の冷却に必要なオイル量を確保することができなくなる。
これに対し本実施形態においては、カウンタギア4の下部に、デファレンシャルギア6によりタンク2の底部から掻き上げられたオイルAを溜めておくためのオイル溜まり部14を設け、更にケース2におけるギア掻き上げ油路13の反対側の端部に、カウンタギア4によりオイル溜まり部14から掻き上げられたオイルAをオイル注入部12に供給するためのギア掻き上げ油路15を設けたので、以下のように動作させることが可能となる。
即ち、車両が水平路を走行する際に、車両の高速時には、デファレンシャルギア6によりケース2の底部から掻き上げられたオイルAがギア掻き上げ油路13を通って開口12aからオイル注入部12に供給されると共に、カウンタギア4によりオイル溜まり部14から掻き上げられたオイルAがギア掻き上げ油路15を通って開口12bからオイル注入部12に供給される。
一方、車両の低速時には、カウンタギア4によりオイル溜まり部14から掻き上げられたオイルAがギア掻き上げ油路15を通って開口12bからオイル注入部12に供給される。このとき、カウンタギア4の外径がデファレンシャルギア6の外径よりも小さいので、カウンタギア4の回転速度はデファレンシャルギア6の回転速度よりも高くなる。従って、低速時には、掻き上げ揚程とギアの回転数との関係から、カウンタギア4によって掻き上げられたオイルAがオイル注入部12に確実に供給されるようになる。
このように車両の速度にかかわらず、所望量のオイルAをオイル注入部12に供給することが可能となるため、オイルAによってモータ(図示せず)を確実に冷却することができる。
このとき、上記のようにカウンタギア4の外径がデファレンシャルギア6の外径よりも小さいため、カウンタギア4によるオイル掻き上げ量は、デファレンシャルギア6によるオイル掻き上げ量に比べて少ない。このため、低速時には、高速時に比べてオイル注入部12に供給されるオイルAの量が少なくなる。
ここで、オイル注入部12の底面には、開口12a側に対応する領域が開口12b側に対応する領域よりも高くなるような段差部16が設けられている。このため、開口12bからオイル注入部12に流入されたオイルAが開口12aからギア掻き上げ油路13に流出しにくくなり、オイル注入部12にオイルAが保持されるようになる。従って、低速時にオイル注入部12に供給されるオイルAの量が十分多くなくても、オイルAを無駄なくモータ(図示せず)の冷却に使用することができる。
なお、高速時には、デファレンシャルギア6により十分に多くのオイルAが開口12aからオイル注入部12に流入されるため、多少のオイルAが開口12bからギア掻き上げ油路15に流出しても支障は無い。また、段差部16があることで開口12aが狭くなっているが、特に問題になることは無い。
また、図8に示すように、車両が坂道を登坂する際には、上述したように、ケース2の底部に溜められたオイルAの液面が水平路走行時に比べて下がるため、ケース2のギア掻き上げ油路13側においてオイルAの液面からオイル注入部12までの高さ距離が長くなり、デファレンシャルギア6によるオイル掻き上げ条件が悪くなる。しかし、オイル溜まり部14に溜められたオイルAの液面は水平路走行時に比べて上がるため、ケース2のギア掻き上げ油路15側においてオイルAの液面からオイル注入部12までの高さ距離が短くなり、カウンタギア4によるオイル掻き上げ条件は良くなる。従って、カウンタギア4によって所望量のオイルAがオイル注入部12に供給されるようになる。
また、特に図示はしないが、車両が坂道を降坂する際には、ケース2の底部に溜められたオイルAの液面が水平路走行時に比べて上がるため、ケース2のギア掻き上げ油路13側においてオイルAの液面からオイル注入部12までの高さ距離が短くなり、デファレンシャルギア6によるオイル掻き上げ条件が良くなる。従って、デファレンシャルギア6によって所望量のオイルAがオイル注入部12に供給されるようになる。
このように登坂時や降坂時に車両の姿勢が変化したときでも、カウンタギア4及びデファレンシャルギア6の何れか一方によるオイル掻き上げ条件が良くなるため、水平路走行時と同等の量のオイルAがオイル注入部12に供給される。その結果、オイルAによってモータ(図示せず)を確実に冷却することができる。
以上のように本実施形態によれば、モータギア3、カウンタギア4,5及びデファレンシャルギア6が上下方向に並んで配置されてなる縦型減速機であっても、所望量のオイルAをポンプレスで押し上げてオイル注入部12に供給することができる。このように専用のポンプを使用しないため、ポンプによるオイル循環システムが不要となり、低コスト化が図れると共に、減速機1の体格を小型化することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、デファレンシャルギア6により掻き上げられたオイルAをオイル注入部12に供給するためのギア掻き上げ油路13をケース2の前端部に設け、カウンタギア4により掻き上げられたオイルAをオイル注入部12に供給するためのギア掻き上げ油路15をケース2の後端部に設けたが、ギア掻き上げ油路13,15を設ける位置としては、特にケース2の端部には限られない。
また、上記実施形態では、カウンタギア4の下部に、デファレンシャルギア6により掻き上げられたオイルAを溜めておくためのオイル溜まり部14を設けたが、より多くのオイルAをオイル注入部12に供給するためには、そのようなオイル溜まり部14に加え、モータギア3の下部に、カウンタギア4により掻き上げられたオイルAを溜めておくためのオイル溜まり部を設けても良い。この場合には、モータギア3により当該オイル溜まり部から掻き上げられたオイルAをオイル注入部12に供給するためのギア掻き上げ油路を設ける。
さらに、上記実施形態の減速機1は、ギア軸7〜9を有する3軸構造の縦型減速機であるが、本発明は、2つのギア軸を有する2軸構造の縦型減速機にも適用可能である。この場合には、上側のギア軸に取り付けられたモータギアの下部にオイル溜まり部を設けることとなる。
1…減速機、2…ケース、2a…側壁部、3…モータギア(第2ギア)、4,5…カウンタギア(第2ギア)、6…デファレンシャルギア(第1ギア)、7〜9…ギア軸、12…オイル注入部、13…ギア掻き上げ油路(第2掻き上げ油路)、14…オイル溜まり部、15…ギア掻き上げ油路(第1掻き上げ油路)、16…段差部、A…オイル。

Claims (4)

  1. 底部にオイルが溜められるケースと、
    前記ケース内に上下方向に並んで噛み合うように配置された複数のギアと、
    前記ケースにおける前記複数のギアの上方に設けられ、前記オイルを注入するためのオイル注入部とを備え、
    前記複数のギアの一つは、前記ケース内の最も下側に位置する第1ギアであり、
    前記複数のギアの残りは、前記第1ギアの上方に位置する第2ギアであり、
    前記第2ギアの下部には、前記第1ギアにより前記ケースの底部から掻き上げられる前記オイルを溜めておくためのオイル溜まり部が設けられており、
    前記ケースの一方側には、前記第2ギアにより前記オイル溜まり部から掻き上げられる前記オイルを前記オイル注入部に供給するための第1掻き上げ油路が設けられており、
    前記ケースの他方側には、前記第1ギアにより前記ケースの底部から掻き上げられる前記オイルを前記オイル注入部に供給するための第2掻き上げ油路が設けられていることを特徴とする減速機。
  2. 前記第1ギアは、前記第2ギアよりも大きな外径を有し、
    前記オイル注入部の底面には、前記第2掻き上げ油路側に対応する領域が前記第1掻き上げ油路側に対応する領域よりも高くなるような段差部が設けられていることを特徴とする請求項記載の減速機。
  3. 前記ケース内には、3つのギア軸が上下方向に並んで配置されており、
    前記複数のギアは、前記3つのギア軸の何れかに取り付けられており、
    前記オイル溜まり部は、前記3つのギア軸のうち中間に位置するギア軸に取り付けられた前記第2ギアの下部に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の減速機。
  4. 前記オイル溜まり部は、前記ケースの側壁部の一部により構成されていると共に、前記第2ギアに沿って前記ケースの内側に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の減速機。
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