JP5506209B2 - 離型フィルム - Google Patents
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Description
本発明で言うポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押出される、いわゆる押出法により押出した溶融ポリエステルシートを冷却した後、必要に応じ、延伸、熱処理を施したフィルムである。
本発明における離型フィルムへの要求特性として、例えば、加工工程中における工程紙として使用する場合にはフィルム平面性が良好であることが必要とされる。具体例として例えば、液晶ディスプレイ等、画面サイズの大型化に伴い、画面の採取効率をさらに向上させる必要がある用途においては、より広幅の離型フィルムが必要とされる場合もある。
本発明における離型フィルムを構成する離型層に関して、その構成材料として、フッ素化合物、長鎖アルキル化合物およびワックスの中から選ばれる少なくとも1種を含有するのが好ましい。これらの離型剤は単独で用いてもよいし、複数使用してもよい。
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP3型)を用いて測定した等価球形分布における積算体積分率50%の粒径を平均粒径d50とした。
試料フィルムの離型面側を下記測定条件下、レーザー照射した後、下記判定基準により、目視判定を行った。
<レーザー照射条件>
測定機種:キーエンス社製YVO4レーザー「MD−V9900型」
レーザー波長:1064nm
平均出力:13W
Qスイッチ周波数:CW(連続発振),1〜400kHz
照射速度:1500mm/sec
○:識別性良好
△:識別可能であるが、色調変化が小さい
×:色調変化しない
上記判定基準中、△以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
試料フィルムをレーザー照射した後、JIS−K−7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計「NDH−300A」により、全光線透過率を測定し、下記判定基準により判定を行った。
<判定基準>
○:透明性良好(比較例2に対して、全光線透過率の低下が2%以下)
△:不十分な場合がある(比較例2に対して、全光線透過率の低下が2%を越えて、4%以下)
×:試料フィルムを通して、対面が見えにくい(比較例2に対して、全光線透過率の低下が4%を超える)
上記判定基準中、△以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
試料フィルムに関して、下記塗布剤組成(A−1)からなる上塗り剤層を下記塗布条件により、離型面上に塗布・乾燥(エスペック社製熱風循環炉を使用)後、上塗り剤層と離型層との剥離性に関して、下記判定基準により判定を行った。
<上塗り剤組成>
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管および冷却管を備えた容量2リットルの四つ口フラスコに、アクリル酸2−エチルヘキシル(以下2−EHAとする)340g、アクリル酸イソボルニル(以下、iBoAとする)600g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下、2−HEAとする)60g、n−ドデシルメルカプタン3.0gを投入し、フラスコ内の空気を窒素置換しながら、55℃まで加熱した。ついで、重合開始剤として2,−2‘アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−70;和光純薬(株)製(以下V−70とする)0.025gを撹拌下に投入して均一に混合した。重合開始剤投入後、反応系の温度は上昇したが、冷却を行わずに重合反応を続けたところ、反応系の温度が120℃に達し、その後徐々に下がり始めた。反応系の温度が115℃まで下がったところで、2−EHAを68.0g、iBoAを120.0g、2−HEAを12.0g、n−ドデシルメルカプタンを1.5g添加して、55℃まで冷却後、その温度を保持して30分間窒素置換しながら撹拌した。次いで、重合開始剤としてV−70を0.05g撹拌下に投入して均一に混合した。重合開始剤投入後、反応系の温度は上昇して115℃に達し、その後徐々に下がり始めた。反応系の温度が110℃まで下がったところで、2−EHAを102.0g、iBoA180.0g、2−HEAを18.0g添加して、冷却を行いアクリル系シロップAを得た。このシロップは、モノマー濃度50%、ポリマー濃度50%で、ポリマー分のGPCによる重量平均分子量が5万であった。
試料サイズ:A4カット判
乾燥条件:120℃×10分間
塗布量(g/m2):80μm(乾燥後)
塗布方式:ベーカー式アプリケーター
○:剥離性良好
△:若干、剥離感が重いが剥離可能
×:剥離困難
上記判定基準中、△以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
あらかじめ試料フィルムの離型面をレーザー照射する前後において、試料フィルムの離型層表面に両面粘着テープ(日東電工製「No.502」)の片面を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットした後、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分の条件下、180°剥離を行った。その後、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
○:レーザー照射後における剥離力が照射前の2倍以上
×:レーザー照射後における剥離力が照射前の2倍未満
上記判定基準中、○が実用上、問題なく使用できるレベルである。
試料フィルムにおいて、下記判定基準により、総合評価を行った。
<判定基準>
○:視認性、透明性、重剥離化の内、全てが「○」
△:視認性、透明性、重剥離化の内、少なくとも1項目が「△」
×:視認性、透明性、重剥離化の内、少なくとも1項目が「×」
上記判定基準中、○が実用上、問題なく使用できるレベルである。
<ポリエステル(A)の製造>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム四水塩を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェートを添加した後、重縮合槽に移し、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルのチップ(A)を得た。このポリエステルの極限粘度は0.63であった。
ポリエステル(A)とレーザーマーキング顔料であるCuO・xMoO3とを99.97:0.03(重量部)の割合でドライブレンドした。
ポリエステル(A)とレーザーマーキング顔料であるCuO・xMoO3とを99.77:0.3(重量部)の割合でドライブレンドした。
ポリエステル(A)とレーザーマーキング顔料であるCuO・xMoO3とを99.57:0.5(重量部)の割合でドライブレンドした。
ポリエステル(A)とレーザーマーキング顔料であるCuO・xMoO3とを99.98:0.02(重量部)の割合でドライブレンドした。
上記ポリエステル(A)チップと、ポリエステル(B)〜ポリエステル(E)チップとを、下記表2〜4に示すとおりの割合で混合した混合原料を最外層(表層)および中間層の原料とし、2台の押出機に各々供給し、290℃で溶融押出した後、静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。次いで、100℃にて縦方向に2.8倍延伸した後、下記表1の記載の組成から構成される塗布液1を塗布量(乾燥後)が0.020g/m2になるように塗布した後、テンター内で予熱工程を経て120℃で4.0倍の横延伸を施した後、225℃で10秒間の熱処理を行い、その後幅方向に2%の弛緩を加え、ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの全厚みは100μm、それぞれの層厚みは5μm/90μm/5μmであった。
(化合物例)
・フッ素化合物(a1):
ガラス製反応容器中に、パーフルオロアルキル基含有アクリレートであるCF3(CF2)nCH2CH2OCOCH=CH2(n=5〜11、nの平均=9)80.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート20.0g、ドデシルメルカプタン0.8g、脱酸素した純水354.7g、アセトン40.0g、C16H33N(CH3)3Cl1.0gおよびC8H17C6H4O(CH2CH2O)nH(n=8)3.0gを入れ、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩0.5gを加え、窒素雰囲気下で攪拌しつつ60℃で10時間共重合反応させて、共重合体エマルションを得た。
4つ口フラスコにキシレン200部、オタデシルイソシアネート600部を加え、攪拌下に加熱した。キシレンが還流し始めた時点から、平均重合度500、ケン化度88モル%のポリビニルアルコール100部を少量ずつ10分間隔で約2時間にわたって加えた。ポリビニルアルコールを加え終わってから、さらに2時間還流を行い、反応を終了した。反応混合物を約80℃まで冷却してから、メタノール中に加えたところ、反応生成物が白色沈殿として析出したので、この沈殿を濾別し、キシレン140部を加え、加熱して完全に溶解させた後、再びメタノールを加えて沈殿させるという操作を数回繰り返した後、沈殿をメタノールで洗浄し、乾燥粉砕して得た。
攪拌機、温度計、温度コントローラーを備えた内容量1.5Lの乳化設備に融点105℃、酸価16mgKOH/g、密度0.93g/mL、平均分子量5000の酸化ポリエチレンワックス300g、イオン交換水650gとデカグリセリンモノオレエート界面活性剤を50g、48%水酸化カリウム水溶液10gを加え窒素で置換後、密封し150℃で1時間高速攪拌した後130℃に冷却し、高圧ホモジナイザーを400気圧下で通過させ40℃に冷却しワックスエマルションを得た。
アルキロールメラミン/尿素共重合の架橋性樹脂(大日本インキ化学工業製ベッカミン:「J101」)
ケン化度88モル%、重合度500のポリビニルアルコール
・バインダーポリマー(c2):
アクリル樹脂(日本カーバイド工業製ニカゾール:RX7013ED)
Claims (1)
- 銅化合物とモリブデン化合物とを含有するポリエステルフィルムの片面に離型層が設けられたことを特徴とする離型フィルム。
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