JP5334660B2 - 離型フィルム - Google Patents
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Description
1≦F2/F1≦1.4・・・(1)
(上記式中、F2は離型フィルムにおいて、100%伸張後における離型層とアクリル粘着テープとの剥離力(mN/cm)、F1は離型フィルムにおいて、100%伸張前において、離型層とアクリル粘着テープとの剥離力(mN/cm)を表す。)
本発明の離型フィルムは、少なくとも一方のフィルム面上に離型層が設けられており、用途によってはフィルムの両面に離型層を設けることが可能である。
本発明で言う離型フィルムを構成するフィルム(ポリエステルフィルム)とは、押出口金から溶融押出される、いわゆる押出法により押出した溶融ポリエステルシートを冷却した後、必要に応じ、延伸、熱処理を施したフィルムである。
まず、本発明で使用するポリエステルの製造方法の好ましい例について説明する。ここではポリエステルとしてポリエチレンテレフタレートを用いた例を示すが、使用するポリエステルにより製造条件は異なる。常法に従って、テレフタル酸とエチレングリコールからエステル化し、または、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールをエステル交換反応を行い、その生成物を重合槽に移送し、減圧しながら温度を上昇させ、最終的に真空下で280℃に加熱して重合反応を進め、ポリエステルを得る。
本発明における離型フィルムへの要求特性として、平坦化したポリエステルフィルム上に薄膜の離型層を設けることが必要とされるため、離型層が塗布延伸法(インラインコーティング)により、ポリエステルフィルム上に設けられることが好ましい。
また、付随的には本願発明の離型層を用いることにより、製造工程を一工程省略することが可能となり、生産性向上に寄与する利点を有する。
しかしながら、通常、汎用的に使用される離型層においては、フィルム伸張工程を伴わないため、剥離力の塗布厚み依存性に配慮されていない場合が多い。そのため、通常、汎用的に使用される離型層においては、離型層の塗布厚み(乾燥後)が薄膜化するに伴い、往々にして、ある塗布厚み領域(乾燥後)に到達すると急激に剥離力が上昇する傾向にある。一方、オフラインで使用される離型層においては、フィルム伸張後における離型層の薄膜化を考慮し、予め、塗布厚み(乾燥後)を十分に厚く塗布することで対処する傾向にあった。
1≦F2/F1≦2・・・(1)さらに好ましくはF2/F1値は1≦F2/F1≦1.4の範囲がよい。F2/F1値が上記(1)式の範囲を外れる場合、離型フィルムを用いて成形した後、離型層の塗布厚み依存性が大きく、フィルム伸張後における離型層の剥離力が重くなりすぎて、剥離困難になる場合がある。
0<C/(A+B+C)<0.6・・・(2)
(上記式中、Aは離型層中の離型剤の配合比率(重量%)、Bは熱硬化性を有する化合物の配合比率(重量%)、Cはバインダーポリマーの配合比率(重量%)を表す。)
(2)式に関して、さらに好ましくは、0<C/(A+B+C)<0.4の範囲がよい。離型層の配合比率が上記(2)式の範囲を外れる場合、離型層の薄膜化に伴い、ある塗布厚み領域で剥離力が急激に上昇する場合がある。
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP3型)を用いて測定した等価球形分布における積算体積分率50%の粒径を平均粒径d50とした。
ティーエーイインスツルメント社製の示差走査熱良計「MDSC2920型」を使用し、ポリエステル樹脂約5mgを0℃から300℃まで20℃/分の速度で昇温させた際に得られる融解に伴う吸熱ピークの温度をTmとした。
ティーエーイインスツルメント社製の示差走査熱良計「MDSC2920型」を使用し、ポリエステル樹脂約5mgを0℃から300℃まで20℃/分の速度で昇温させ、300℃で5分間溶融保持した後に0℃以下まで急冷し、次いで0〜300℃まで20℃/分で300℃まで昇温させた際に観測されるガラス転移に伴う転移点をTgとした。
1 L
Ra= ― ∫ |f(x)|dx
L 0
(株)インテスコ製引張試験機インテスコモデル2001型を用いて、温度25℃において長さ50mm,幅15mmの試料フィルムを、200mm/分の速度で引張試験を行い、縦方向の5%伸び時の応力を求めた。
上記(6)の測定方法により、試料片を縦方向および横方向に引張り、100%伸び時の応力を求めた。
上記(6)の測定方法により、試料片を縦方向および横方向に引張り、試料片の破断
伸度を求めた。
熱風循環炉(田葉井製作所製)を使用し、無張力状態のフィルムを180℃の雰囲気中で5分間熱処理し、フィルムの縦方向および横方向の熱処理前後の長さを測定し、下記式にて計算し、5本ずつの試料についての平均値で表した。
熱収縮率(%)=(L0−L1)×100/L0
なお、上記式中、L0は熱処理前のサンプル長さ(mm)、L1は熱処理後のサンプル長さ(mm)を表す。ただし、L0がL1よりも小さくなる場合(フィルムが膨張する場合)は、熱収縮率の値を−(マイナス)で表した。
試料フィルムの離型層表面に粘着テープ(日東電工製「No.31B」)を貼り付けた後、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分の条件下、180°剥離を行った。
(株)インテスコ製引張試験機インテスコモデル2001型を用いて、温度25℃において長さ50mm,幅15mmの試料フィルムを縦方向に200mm/分の速度で引張試験を行い、100%伸張後の試料フィルムを得た。次に(10)項の要領により、剥離力(F2)を測定した。
試料フィルムにおいて、(10)、(11)項で求めた各剥離力値を用いて、F2/F1値を算出し、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
◎:1≦F2/F1≦1.4(剥離性は特に良好)
○:1≦F2/F1≦2(剥離性良好)
×:F2/F1>2またはF2/F1<1(剥離性不良)
上記判定基準中、○以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
試料フィルムに関して、下記塗布剤組成からなる上塗り剤層を下記塗布条件により、離型面上に塗布した。次に(7)項の要領により、試料フィルムの縦方向に引張り、100%伸張後、上塗り剤層と離型層との離型性(F3)に関して、下記判定基準により判定を行った。
<上塗り剤組成>
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管及び冷却管を備えた容量2リットルの四つ口フラスコに、アクリル酸2−エチルヘキシル(以下2−EHAとする)340g、アクリル酸イソボルニル(以下iBoA とする)600g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下2−HEAとする)60g、n−ドデシルメルカプタン3.0gを投入し、フラスコ内の空気を窒素置換しながら、55℃まで加熱した。ついで、重合開始剤として2,−2‘ アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(商品名V−70;和光純薬( 株)製(以下V−70とする)0.025gを撹拌下に投入して均一に混合した。重合開始剤投入後、反応系の温度は上昇したが、冷却を行わずに重合反応を続けたところ、反応系の温度が120℃に達し、その後徐々に下がり始めた。反応系の温度が115℃まで下がったところで、2−EHAを68.0g、iBoAを120.0g、2−HEAを12.0g、n−ドデシルメルカプタンを1.5g添加して、55℃まで冷却後、その温度を保持して30分間窒素置換しながら撹拌した。
ついで、重合開始剤としてV−70を0.05g撹拌下に投入して均一に混合した。重合開始剤投入後、反応系の温度は上昇して115℃に達し、その後徐々に下がり始めた。反応系の温度が110℃まで下がったところで、2−EHAを102.0g、iBoA を180.0g、2−HEAを18.0g添加して、冷却を行いアクリル系シロップA を得た。このシロップは、モノマー濃度50%、ポリマー濃度50%で、ポリマー分のGPCによる重量平均分子量が5万であった。上記シロップA200質量部(単量体混合物100質量部)に対して、1,6ヘキサンジオールジアクリレート(商品名ライトアクリレート1,6HX−A;共栄社化学(株)製:以下HX−Aとする)1 .0質量部(iBoA100質量部に対して1 .8質量部)、イソシアヌレートHDI(商品名デュラネートTPA100;旭化成(株)製:以下TPAとする)18.8質量部、シリカ粒子(商品名タイペークR−972;テグサ社製:以下R−972とする)6.0質量部、過酸化物系開始剤:クミル−パーオキシ−ネオデカノエート(商品名パークミルND;日本油脂(株)製:以下開始剤NDとする)2.0質量部、1,1,3,3−テトラメチルブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名パーオクタO;日本油脂(株)製:以下開始剤P−Oとする)3 .0質量部、錫系硬化促進剤(商品名ネオスタンU−340;日東化成(株)製:以下U−340とする)0.12質量部を添加し、混合・脱泡処理して熱重合性組成物A−1を調製した。
<塗布条件>
乾燥条件:120℃×10分間
塗布量(乾燥後):80(g/m2)
塗布方式:バーコート方式
<判定基準>
○:剥離性良好。
△:若干、剥離感が重いが剥離可能。
×:剥離困難。
上記判定基準中、△以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
<印刷ズレ>
ロール状のフィルムサンプルを8MPaのテンションで巻出し、4色のグラビア印刷を施したあと、180℃にて30秒間乾燥することにより、絵柄印刷のフィルムを作成した。得られた絵柄印刷フィルムの印刷ズレを目視観察し、以下の基準にて判定した。
<判定基準>
◎:印刷ズレ(フィルムの伸びと縮み)の発生が観察されない。
○:僅かに印刷ズレが観察されるが実用上使用可能なレベルである
×:印刷ズレが観察され実用上使用不可のレベルにある。(不合格)
上記判定基準中、○以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
<平面性(片タルミ)>
上記作成した絵柄印刷フィルムをロール状から2m長さに引き出し、片タルミの平面性について目視観察し、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
◎:絵柄印刷フィルムには片タルミの平面性はほとんど観察されない。
○:僅かに片タルミが観察されるが実用上使用可能なレベルである。
×:片タルミがやや目立ち、シート状での外観も悪い。(不合格)
上記判定基準中、○以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
上記(14)にて作成した絵柄印刷フィルムを、オスメス金型を用いて、底面直径50mm、深さ5mmの円筒状に100個/分の速度で連続成形した。得られたサンプルの状態を目視観察し、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
◎:100個中95個以上がフィルム破れの発生がなく、均一に成形されている。
○:100個中80個以上がフィルム破れの発生がなく、均一に成形されている。
×:100個中21個以上にフィルム破れが発生し、不良個所が多く観察される。
上記判定基準中、○以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
(16)転写成形品の高光沢感(実用特性代用評価)
上記(15)にて得られた成形品表面を目視観察し、下記判定基準により、判定を行った。
<判定基準>
◎:十分な光沢感があり、加工品の表面には凹凸等の欠陥が観察されなかったもの。
○:光沢性はやや劣るが実用上問題ないレベルのもの。
×:光沢感が不十分で加工品の表面に凹凸等の欠陥が見られた。
上記判定基準中、○以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
(17)総合評価
離型フィルムに関して、下記判定基準により、総合評価を行った。
<判定基準>
○:離型性(F3)、印刷性、成形性、高光沢感の全ての項目が○
△:離型性(F3)、印刷性、成形性、高光沢感の内、少なくとも1つの項目が△
×:離型性(F3)、印刷性、成形性、高光沢感の内、少なくとも1つの項目が×
上記判定基準中、△以上が実用上、問題なく使用できるレベルである。
(実施例1〜16び比較例1〜4)
メタクリル酸メチル100部、ジビニルベンゼン25部、エチルビニルベンゼン22部、過酸化ベンゾイル1部およびトルエン100部の均一溶液を水700部に分散させた。次に窒素雰囲気下で8時間撹拌しながら80℃に加熱し、重合を行なった。得られたエステル基を有する架橋高分子粒状体の平均粒径は約0.1mmであった。該粒状体を脱塩水で水洗し、500部のトルエンで3回抽出して少量の未反応モノマーおよび線状ポリマーを除去した。次に該高分子粒状体をアトライターで2時間、更に五十嵐機械(株)製サンドグラインダーで5時間粉砕することにより平均粒径が0.6μmの架橋高分子微粉体を得た。次いでスーパーデカンターで大粒子を除去した後、更に2400メッシュフィルターを用いて、平均粒径が0.5μmの架橋高分子微粉体を得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム四水塩を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェートを添加した後、重縮合槽に移し、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.66に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルのチップ(A)を得た。このポリエステルの極限粘度は0.66であった。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェートを添加後、平均粒径が0.5μmの架橋高分子微粉体をポリエステルに対する含有量を0.05重量%となるように添加した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(B)を得た。得られたポリエステル(B)は極限粘度0.66であった。
ポリエステル(B)の製造方法において、添加粒子を平均粒子径2.5μmの非晶質シリカウム粒子にし、ポリエステルに対する含有量を0.6重量%にした以外は、ポリエステル(B)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は極限粘度0.66であった。
ポリエステル(A)の製造方法において、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸ジメチル100重量部とイソフタル酸22重量部にした以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(D)を得た。得られたポリエステル(D)は極限粘度0.60であった。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェートを添加後、平均粒子径4.5μmのメタクリル酸アルキル−スチレン共重合体による有機粒子を10重量%となるように添加した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(E)を得た。得られたポリエステル(E)は極限粘度0.66であった。
実施例1
<フィルムの製造>
上記ポリエステル(A)チップと、ポリエステル(B)、(C)、(D)、(E)チップとを表1および2に示す通りの割合で混合した混合原料を最外層(表層)および中間層の原料とし、2台の押出機に各々供給し、290℃で溶融押出した後、静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。次いで、95℃にて縦方向に3.2倍延伸した後、下記離型剤組成から構成される離型剤を塗布量(乾燥後)が0.030g/m2になるように塗布した後、テンター内で予熱工程を経て110℃で4.2倍の横延伸を施した後、250℃で10秒間の熱処理を行いながら、幅方向に10%の弛緩を加え、離型層が設けられた、フィルムの各層厚み構成が5μm/40μm/5μmである、離型フィルムを得た。
(化合物例)
4つ口フラスコにキシレン200部、オタデシルイソシアネート600部を加え、攪拌下に加熱した。キシレンが還流し始めた時点から、平均重合度500、ケン化度88モル%のポリビニルアルコール100部を少量ずつ10分間隔で約2時間にわたって加えた。ポリビニルアルコールを加え終わってから、さらに2時間還流を行い、反応を終了した。反応混合物を約80℃まで冷却してから、メタノール中に加えたところ、反応生成物が白色沈殿として析出したので、この沈殿を濾別し、キシレン140部を加え、加熱して完全に溶解させた後、再びメタノールを加えて沈殿させるという操作を数回繰り返した後、沈殿をメタノールで洗浄し、乾燥粉砕して得た。
ガラス製反応容器中に、パーフルオロアルキル基含有アクリレートであるCF3(CF2)nCH2CH2OCOCH=CH2(n=5〜11、nの平均=9)80.0g、アセトアセトキシエチルメタクリレート20.0g、ドデシルメルカプタン0.8g、脱酸素した純水354.7g、アセトン40.0g、C16H33N(CH3)3Cl1.0gおよびC8H17C6H4O(CH2CH2O)nH(n=8)3.0gを入れ、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩0.5gを加え、窒素雰囲気下で攪拌しつつ60℃で10時間共重合反応させて、共重合体エマルションを得た。
攪拌機、温度計、温度コントローラーを備えた内容量1.5Lの乳化設備に融点105℃、酸価16mgKOH/g、密度0.93g/mL、平均分子量5000の酸化ポリエチレンワックス300g、イオン交換水650gとデカグリセリンモノオレエート界面活性剤を50g、48%水酸化カリウム水溶液10gを加え窒素で置換後、密封し150℃で1時間高速攪拌した後130℃に冷却し、高圧ホモジナイザーを400気圧下で通過させ40℃に冷却しワックスエマルションを得た。
アルキロールメラミン/尿素共重合の架橋性樹脂
(大日本インキ化学工業製ベッカミン:「J101」)
ケン化度88モル%、重合度500のポリビニルアルコール
・バインダーポリマー(C2):
ポリエステル樹脂 Tg=63℃
酸成分:テレフタル酸 50モル%
イソフタル酸 48モル%
5−Naスルホイソフタル酸 2モル%
ジオール成分:エチレングリコール 50モル%
ネオペンチルグリコール 50モル%
得られた離型フィルムは印刷ズレ、平面性、成形性共に良好であり、且つ高光沢感、透明性に優れる結果であった。
実施例1において、表層に供給する原料配合をポリエステルA、Bの重量比率を3:7にした以外は、実施例1と同様にして厚み50μmの離型フィルムを得た。
実施例1において、表1〜表3に記載の離型剤組成或いは原料配合を用いる以外は実施例1と同様にして厚み50μmの離型フィルムを得た。
実施例1において、離型層を設けない以外は実施例1と同様にして製造し、フィルムを得た。離型性が不十分である以外は特性面で良好であった。
実施例1において、ポリエステルBとポリエステルDを1:4の重量比率で配合し、押出機にて溶融させて、単層ダイに供給し、フィルム状に押出して35℃の冷却ドラム上にキャストして急冷固化し未延伸フィルムを作製した。次いで80℃の加熱ロールで予熱した後、赤外線加熱ヒーターと加熱ロールを併用して85℃のロール間で縦方向に3.0倍延伸した後、フィルム片面にグラビアコーターで5μm厚みとなるよう帯電防止コートを行い、次いでフィルム端部をクリップで把持してテンター内に導き、100℃の温度で加熱しつつ横方向に3.5倍延伸し、195℃で10秒間の熱処理を施した後、170℃で幅方向に3%弛緩して厚み50μmの単層フィルムからなるポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性は表1に示すとおりであった。この結果より、印刷性において、縦方向の5%伸び応力が不足していることが原因と考えられる長手方向の印刷ズレと幅縮み起因よる幅方向の印刷ズレが目立つ。さらに縦の収縮率も多少大きいため僅かながら平面性悪化が見られた。成形性においては成形破れに問題なく良好な成形品が得られた。
比較例2において、縦倍率のみを3.0倍から3.5倍に高め、幅方向の弛緩を3%から4%に変更した以外は比較例1と同様にして厚さ50μmに調整したポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの印刷性は良化したが縦の収縮率が増大したことにより平面性悪化が観察された。成形性は比較例1と同様に問題なく良好な成形品が得られた。
実施例1において、表層に供給する原料配合をポリエステルC、Dの重量比率を3.5:6.5に変更した結果、離型層表面の中心線平均粗さ(Ra)が大きくなり、所望する高光沢感を得るのが困難であった。
Claims (1)
- 少なくとも一方のフィルム面に長鎖アルキル化合物を含有する離型層が設けられた離型フィルムであり、離型フィルムの180℃、5分間の熱収縮率が縦方向に3.0%以下、横方向に0.5%以下であって、25℃での引張試験において、縦方向の5%伸び応力が90MPa以上、100%伸び応力が縦横両方向に200MPa以下であり、離型面の中心線平均粗さ(Ra)が0.04μm以下であり、下記式(1)を満足することを特徴とする離型フィルム。
1≦F2/F1≦1.4・・・(1)
(上記式中、F2は離型フィルムにおいて、100%伸張後における離型層とアクリル粘着テープとの剥離力(mN/cm)、F1は離型フィルムにおいて、100%伸張前において、離型層とアクリル粘着テープとの剥離力(mN/cm)を表す。)
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