JP2016210041A - 離型フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 離型フィルムとして好適に使用できる優れた離型性を有し、取扱い性が極めて良好であり、最大突起の小さい離型ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有するフィルムであり、当該離型層の算術平均粗さRaが8nm以上であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが30〜500μmの範囲であり、粗さ曲線の最大断面高さRtが800nm以下であることを特徴とする離型フィルム。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有するフィルムであり、当該離型層の算術平均粗さRaが8nm以上であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが30〜500μmの範囲であり、粗さ曲線の最大断面高さRtが800nm以下であることを特徴とする離型フィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明は、離型性が良好で各種離型用途に好適に使用することができる離型ポリエステルフィルムに関するものである。
従来、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの二軸延伸フィルムは、優れた機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等を有しており、強磁性薄膜テープ、写真フィルム、包装用フィルム、電子部品用フィルム、金属ラミネートフィルム、液晶ディスプレイ用フィルム、太陽電池裏面保護フィルム、タッチパネル式表示装置の透明導電性フィルムのベースフィルム、液晶表示装置に用いられるプリズムシート用のベースフィルム、各種部材の保護用フィルム等の素材として広く用いられている。
また、離型用フィルムは、ポリエステルを基材として、離型性のある樹脂層、例えばシリコーン樹脂やフッ素樹脂などを塗布し形成される。特に、液晶偏光板用離型用、液晶保護フィルム用離型用、フォトレジスト用、多層基盤、セラミックグリーンシート製造用などの各種離型用途として使用されている。
しかし、従来の離型フィルムでは、離型層と基材フィルムとの密着力が不十分であったり、離型層と被離型素材との離型性が不十分であったりする場合が多く、使用時に離型層と基材フィルムが剥離してしまい、被離型素材に離型層が転写してしまう問題がある。
ポリエステルフィルムには、滑り性や巻き特性などを向上させて取り扱いを容易にするために、粒子を適量配合し微細な突起を形成させることが一般的である。一般に粒径の大きい粒子を配合した方がフィルム表面の粗さが増加し、取扱いが良好なフィルムとなるが、最大突起が大きくなるため突起形状が被離型基材に転写し、製品品質に悪影響を与える可能性が高くなる。一方、粒径の小さい粒子を多量に配合することで、取扱いが良好で最大突起の小さいフィルムが得られるが、フィルム表面に多数の凹凸ができるため、離型層と被離型素材との接触面積が増加し、離型性が不足する原因になる。離型性、取扱い性が良好で最大突起の小さいフィルムが必要とされているが、それらを満足するものはまだ完成していない。
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであり、その解決課題は、離型フィルムとして好適に使用できる離型性を有し、取扱い性が良好で、最大突起の小さい離型ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を採用すれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有するフィルムであり、当該離型層の算術平均粗さRaが8nm以上であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが30〜500μmの範囲であり、粗さ曲線の最大断面高さRtが800nm以下であることを特徴とする離型フィルムに存する。
本発明によれば、離型フィルムとして好適に使用できる離型性を有し、取扱い性が良好で、最大突起の小さい離型ポリエステルフィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
本発明でいうポリエステルフィルムとは、いわゆる押出法に従い押出口金から溶融押出されたシートを延伸したフィルムである。
上記のフィルムを構成するポリエステルとは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸から重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1、4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1、4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンー2、6ナフタレート等が例示される。
本発明の離型層表面の算術平均粗さRaは、8nm以上であり、好ましくは10nm以上である。Raが8nm未満の場合には、フィルムの滑り性が悪く、取り扱い性の低下や、加工時にキズが入る原因になる。一方、上限については特に設けないが、後述の粗さ曲線要素の平均長さRSm、粗さ曲線の最大断面高さRtの観点から、実質的に50nm程度が限界である
本発明の離型フィルムの離型層表面の粗さ曲線要素の平均長さRSmは、30〜500μmの範囲であり、好ましくは40〜250μmの範囲、さらに好ましくは50〜200μmの範囲である。RSmが30μm未満の場合、離型層表面の凹凸が多すぎるため、離型層と被離型素材との接触面積が増加し、離型性が不足する。一方、500μmを超える場合には、基材のポリエステルフィルムとの密着性が低下し、離型層が被離型素材に転写する原因となる。
本発明の離型フィルムの離型層表面の粗さ曲線の最大断面高さRtは、800nm以下であり、好ましくは600nm以下である。Rtが800nm以上の場合、離型フィルムの突起が大きすぎて、被離型素材に突起の形状が転写する。
本発明の離型フィルムの離型層表面に凹凸を形成する方法としては、基材ポリエステルフィルムに粒子を添加することが好ましい。本発明に用いる粒子の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子や、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子を挙げることができる。また粒子を添加する方法としては、原料とするポリエステル中に粒子を含有させて添加する方法、押出機に直接添加する方法等を挙げることができ、このうちいずれか一方の方法を採用しても良く、2つの方法を併用してもよい。
使用する粒子の平均粒径は、0.1〜3.5μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3μmの範囲である。平均粒径が0.1μm未満の場合には、粒子が凝集しやすく、分散性が不十分となることがあり、一方、3.5μmを超える場合には、フィルムの表面粗さ曲線の最大断面高さRtが大きくなり、被離型素材に離型フィルムの凹凸が転写し、不具合の原因となることがある。
ポリエステル中の粒子含有量は、0.001重量%以上が好ましく、さらに好ましくは00.008重量%以上である。粒子含有量が0.001重量%以下の場合には、RSmが大きくなりすぎ、基材フィルムと離型層との密着性が不足し、離型層の被離型素材への転写の原因となることがある。
ポリエステル中の粒子含有量は、1重量%以下が好ましく、さらに好ましくは0.8重量%以下である。粒子含有量が1重量%を超える場合には、離型層のRSmが小さくなり、と被離型素材との接触面積が増加し、離型性が不足することがある。
ポリエステルに粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混錬押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混錬押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
本発明におけるポリエステルフィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、通常10〜300μm、好ましくは15〜150μm、さらに好ましくは15〜50μmの範囲である。一般にフィルム厚みが大きい場合、Raが小さくても取扱いが容易になる傾向にあるため、例えばフィルム厚みが300μmを超える場合、本発明の効果を十分に得られない可能性がある。
本発明においては、ポリエステルの溶融押出機を2台または3台以上用いて、いわゆる共押出法により少なくとも3層以上の積層フィルムとすることができる。層の構成としては、A原料とB原料を用いたA/B/A構成、さらにC原料を用いたA/B/C構成またはそれ以外の3層以上の構成のフィルムとすることができる。
本発明では、必要に応じて添加剤を加えてもよい。このような添加剤としては、例えば、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤などが挙げられる。
次に本発明におけるポリエステルフィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。すなわち、先に述べたポリエステル原料を使用し、ダイから押し出された溶融シートを冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。次に得られた未延伸シートは二軸方向に延伸される。その場合、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常90〜140℃、好ましくは95〜120℃であり、延伸倍率は通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常90〜170℃であり、延伸倍率は通常3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そして、引き続き180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、本発明のポリエステルフィルム製造に関しては、同時二軸延伸法を採用することもできる。同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常90〜140℃、好ましくは80〜110℃で温度コントロールされた状態で機械方向および幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4〜50倍、好ましくは7〜35倍、さらに好ましくは10〜25倍である。そして、引き続き、170〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
本発明のポリエステルフィルムは離型層を有するが、離型層はフィルムの片面のみに設けていても、両面に設けていてもよく、また、離型層の反対面には他の塗布層や処理が設けられていてもよい。
次に本発明における離型ポリエステルフィルムを構成する離型層の形成について説明する。離型層に関しては、ポリエステルフィルムの製膜工程中にフィルム表面を処理する、インラインコーティングにより設けられてもよく、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、オフラインコーティングを採用してもよい。より好ましくはインラインコーティングにより形成されるものである。
インラインコーティングは、ポリエステルフィルム製造の工程内でコーティングを行う方法であり、具体的には、ポリエステルを溶融押出ししてから延伸後熱固定して巻き上げるまでの任意の段階でコーティングを行う方法である。通常は、溶融、急冷して得られる未延伸シート、延伸された一軸延伸フィルムの何れかにコーティングする。
以下に限定するものではないが、例えば逐次二軸延伸においては、特に長手方向(縦方向)に延伸された一軸延伸フィルムにコーティングした後に横方向に延伸する方法が優れている。かかる方法によれば、製膜と離型層形成を同時に行うことができるため製造コスト上のメリットがあり、また、コーティング後に延伸を行うために、離型層の厚みを延伸倍率により変化させることもでき、オフラインコーティングに比べ、薄膜コーティングをより容易に行うことができる。
本発明における離型層は、下記のワックス、バインダー樹脂および架橋剤を少なくとも含む離型剤を塗布して形成することが好ましいが、それらの配合量については特に限定されることはなく、使用時の離型性、加工適性に優れていればよい。
本発明のフィルムの離型層に用いられるワックスとは、天然ワックス、合成ワックス、それらの配合したワックスの中から選ばれたワックスである。天然ワックスとは、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、石油ワックスである。植物系ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油が挙げられる。動物系ワックスとしては、みつろう、ラノリン、鯨ロウが挙げられる。鉱物系ワックスとしてはモンタンワックス、オゾケライト、セレシンが挙げられる。石油ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムが挙げられる。合成ワックスとしては、合成炭化水素、変性ワックス、水素化ワックス、脂肪酸、酸アミド、アミン、イミド、エステル、ケトンが挙げられる。合成炭化水素としては、フィッシャー・トロプシュワックス(別名サゾワールワックス)、ポリエチレンワックスが有名であるが、このほかに低分子量の高分子(具体的には粘度数平均分子量500から20000の高分子)である以下のポリマーも含まれる。すなわち、ポリプロピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールのブロックまたはグラフト結合体がある。変性ワックスとしてはモンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体が挙げられる。ここでの誘導体とは、精製、酸化、エステル化、ケン化のいずれかの処理、またはそれらの組み合わせによって得られる化合物である。水素化ワックスとしては硬化ひまし油、および硬化ひまし油誘導体が挙げられる。これらの中でも、成型時に金型への離型層の転写が少ないという観点からエチレン鎖などのワックス分を空気酸化などの方法で酸化して、カルボキシル基や水酸基などを付加した酸化合成ワックスが好ましい。
本発明のフィルムの離型層の形成に使用するバインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニル(ポリビニルアルコール、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体等)、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。これらの中でも離型性のコントロールがしやすいという点において、ポリエステル樹脂がより好ましい。
ポリエステル樹脂とは、主な構成成分として例えば、下記のような多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物からなる。すなわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸および、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩およびそれらのエステル形成性誘導体などを用いることができ、多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、2−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、p−キシリレングリコ−ル、ビスフェノ−ルA−エチレングリコ−ル付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ポリテトラメチレンオキシドグリコ−ル、ジメチロ−ルプロピオン酸、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジメチロ−ルプロピオン酸カリウムなどを用いることができる。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上を選択し、常法の重縮合反応によりポリエステル樹脂を合成すればよい。
本発明のフィルムの離型層の形成に使用する架橋剤としては、種々公知の架橋剤が使用できるが、例えば、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート系化合物、カルボジイミド系化合物、シランカップリング化合物等が挙げられる。これらの中でも離型層の転着防止という観点から、メラミン化合物が好ましい。
メラミン化合物とは、化合物中にメラミン骨格を有する化合物のことであり、例えば、アルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等が好適に用いられる。また、メラミン化合物としては、単量体、あるいは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できるし、メラミン化合物の反応性を上げるために触媒を使用することも可能である。
本発明における離型層の形成に使用する塗布液は、界面活性剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、有機粒子、無機粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料等の添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤は単独で用いてもよいが、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
本発明における離型層の形成に使用する塗布液は、取扱い上、作業環境上、また塗布液組成物の安定性の面から、水溶液または水分散液であることが望ましいが、水を主たる媒体としており、本発明の要旨を越えない範囲であれば、有機溶剤を含有していてもよい。
本発明において、ポリエステルフィルム上に設けられる離型層の膜厚は、通常0.003〜1μm、好ましくは0.005〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.2μmの範囲である。膜厚が1μmを超える場合は、外観や透明性が悪化する可能性があり、膜厚が0.005μm未満の場合は十分な離型性が得られない可能性がある。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、この実施例に限定されるものではない。なお、多層成形体の諸物性の測定および評価方法を以下に示す。
(1)ポリエステルの極限粘度(dl/g)
ポリエステルチップを粉砕したサンプルを、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒中に溶解し、毛細管粘度計を用いて、1.0(g/dl)の濃度の溶液の流下時間、および、溶媒のみの流下時間を測定し、それらの時間比率から、Hugginsの式を用いて、極限粘度を算出した。その際、Huggins定数を0.33と仮定した。
ポリエステルチップを粉砕したサンプルを、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒中に溶解し、毛細管粘度計を用いて、1.0(g/dl)の濃度の溶液の流下時間、および、溶媒のみの流下時間を測定し、それらの時間比率から、Hugginsの式を用いて、極限粘度を算出した。その際、Huggins定数を0.33と仮定した。
(2)離型層の膜厚測定方法
離型層の表面をRuO4で染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuO4で染色し、塗布層断面をTEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100V)を用いて測定した。
離型層の表面をRuO4で染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuO4で染色し、塗布層断面をTEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製 H−7650、加速電圧100V)を用いて測定した。
(3)ポリエステルフィルムの表面粗さ評価(Ra、Rt、RSm)
(株)小坂研究所のSurfcorder SE3500を使用。測定条件は下記のとおりである。
Cutoff 0.08mm
Filter ガウス
E. Length 2.500mm
S. Length 0.081mm
レべリング 直線(全域)
Start−up Cutoff X 0.5
Data 15625points
Drive Speed 0.1mm/s
(株)小坂研究所のSurfcorder SE3500を使用。測定条件は下記のとおりである。
Cutoff 0.08mm
Filter ガウス
E. Length 2.500mm
S. Length 0.081mm
レべリング 直線(全域)
Start−up Cutoff X 0.5
Data 15625points
Drive Speed 0.1mm/s
(4)ポリエステルフィルムの離型性
ポリエステルフィルムの離型層表面に粘着テープ(日東電工製「No.31B」基材厚さ25μm)を貼り付けた後、室温にて1時間放置した後、テープを剥離した。この時、剥離の状態を以下の基準で評価した。
○:離型性は良好
×:離型性は不足し、テープを剥離する際にポエリエステルフィルムがテープに追随し、フィルム表面にシワやキズが発生する
ポリエステルフィルムの離型層表面に粘着テープ(日東電工製「No.31B」基材厚さ25μm)を貼り付けた後、室温にて1時間放置した後、テープを剥離した。この時、剥離の状態を以下の基準で評価した。
○:離型性は良好
×:離型性は不足し、テープを剥離する際にポエリエステルフィルムがテープに追随し、フィルム表面にシワやキズが発生する
(5)ポリエステルフィルムの離型層の離型剤転写
ポリエステルフィルムの離型層表面に粘着テープ(日東電工製「No.31B」基材厚さ25μm)を貼り付けた後、室温にて1時間放置した後、テープを剥離した。この時、剥離した後のテープへの離型剤の付着の状態を、走査型レーザー顕微鏡(レーザーテック(株)社製)により観察し、以下の基準で評価した。
○:テープ表面に離型層が付着していない
×:テープ表面に離型層が付着している
ポリエステルフィルムの離型層表面に粘着テープ(日東電工製「No.31B」基材厚さ25μm)を貼り付けた後、室温にて1時間放置した後、テープを剥離した。この時、剥離した後のテープへの離型剤の付着の状態を、走査型レーザー顕微鏡(レーザーテック(株)社製)により観察し、以下の基準で評価した。
○:テープ表面に離型層が付着していない
×:テープ表面に離型層が付着している
(6)ポリエステルフィルムの巻き取り性
ポリエステルフィルム製造時のフィルムのロール巻取り性を以下の評価基準で評価した。
○:巻取り性は良好
×:フィルムの滑り性は不足し、巻きズレ等発生し、巻取り性に問題がある
ポリエステルフィルム製造時のフィルムのロール巻取り性を以下の評価基準で評価した。
○:巻取り性は良好
×:フィルムの滑り性は不足し、巻きズレ等発生し、巻取り性に問題がある
(7)ポリエステルフィルムの凹凸転写
離型フィルムの離型面に、下記に示す熱硬化性樹脂組成物のワニスを乾燥後の厚さが3μmとなるように塗布し、熱硬化性樹脂層を得た。上記にて得られた熱硬化性樹脂層をガラス基板に貼り合わせた後、200Paの減圧下で温度90℃、圧力0.1MPaで60秒間プレスした。次いで離型PETを剥がすことにより、ガラス基板上に熱硬化性樹脂から成る絶縁層を形成した。この際、絶縁層の表面(測定対象面積:100cm2)を走査型レーザー顕微鏡(レーザーテック(株)社製)による表面観察を行い、以下の判定基準により評価した。
熱硬化性樹脂組成物:脂環式オレフィン重合体を96.4部、ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂を3.5部、1−べンジル−2−フェニルイミダゾールをアニソールに50%溶解した溶液を0.1部から成る樹脂組成物。ただし「部」とあるのは、樹脂固形分での重量比を表す。
離型フィルムの離型面に、下記に示す熱硬化性樹脂組成物のワニスを乾燥後の厚さが3μmとなるように塗布し、熱硬化性樹脂層を得た。上記にて得られた熱硬化性樹脂層をガラス基板に貼り合わせた後、200Paの減圧下で温度90℃、圧力0.1MPaで60秒間プレスした。次いで離型PETを剥がすことにより、ガラス基板上に熱硬化性樹脂から成る絶縁層を形成した。この際、絶縁層の表面(測定対象面積:100cm2)を走査型レーザー顕微鏡(レーザーテック(株)社製)による表面観察を行い、以下の判定基準により評価した。
熱硬化性樹脂組成物:脂環式オレフィン重合体を96.4部、ジシクロペンタジエン型多官能エポキシ樹脂を3.5部、1−べンジル−2−フェニルイミダゾールをアニソールに50%溶解した溶液を0.1部から成る樹脂組成物。ただし「部」とあるのは、樹脂固形分での重量比を表す。
○:絶縁層表面に深さ0.3μm以上の凹みが1個以下/100cm2
×:絶縁層表面に深さ0.3μm以上の凹みが2個以上/100cm2
×:絶縁層表面に深さ0.3μm以上の凹みが2個以上/100cm2
<ポリエステル(1)の製造法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネートを加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、4時間重縮合反応を行った。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェートを添加した後、重縮合槽に移し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.55に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルのチップを得た。極限粘度は0.55であった。得られたポリエステルチップを220℃で固相重合し、極限粘度0.65のポリエステル(1)を得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネートを加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、4時間重縮合反応を行った。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェートを添加した後、重縮合槽に移し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.55に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルのチップを得た。極限粘度は0.55であった。得られたポリエステルチップを220℃で固相重合し、極限粘度0.65のポリエステル(1)を得た。
<ポリエステル(2)の製造法>
ポリエステル(1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径2μmのシリカ粒子のポリエステルに対する含有量が0.6重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行い、ポリエステル(2)を得た。
ポリエステル(1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径2μmのシリカ粒子のポリエステルに対する含有量が0.6重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行い、ポリエステル(2)を得た。
<ポリエステル(3)の製造法>
ポリエステル(1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径0.7μmの炭酸カルシウム粒子のポリエステルに対する含有量が0.6重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行い、ポリエステル(3)を得た。
ポリエステル(1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径0.7μmの炭酸カルシウム粒子のポリエステルに対する含有量が0.6重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行い、ポリエステル(3)を得た。
<ポリエステル(4)の製造法>
ポリエステル(1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径3.6μmのシリカ粒子のポリエステルに対する含有量が0.6重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行い、ポリエステル(4)を得た。
ポリエステル(1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径3.6μmのシリカ粒子のポリエステルに対する含有量が0.6重量%となるように添加し、4時間重縮合反応を行い、ポリエステル(4)を得た。
実施例1:
上記ポリエステル(1)、(2)をそれぞれ重量比70:30の比率で混合したポリエステルをポリエステル層(A)の原料とし、上記ポリエステル(1)をポリエステル層(B)の原料とし、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=2:34:2になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸し、次いでこの縦延伸フィルムをテンター延伸機に導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で熱処理を行い、フィルムをロール上に巻き上げた。この時、縦延伸後の一軸配向フィルムの片面に、下記に示すとおりの塗布組成物を塗布し、横方向に延伸される前に120℃で乾燥させた。上記方法により、厚みが38μmの基材フィルムの上に0.05μmの離型層を積層したフィルムを得た。
塗布液組成:下記に示すワックス(A)を20部、バインダー樹脂(B)を60部、架橋剤(C)を20部混合した液。ただし「部」とあるのは、不揮発成分での重量比を表す。
ワックス(A):攪拌機、温度計、温度コントローラーを備えた内容量1.5Lの乳化設備に融点105℃、酸価16mgKOH/g、密度0.93g/mL、平均分子量5000の酸化ポリエチレンワックス300g、イオン交換水650gとデカグリセリンモノオレエート界面活性剤を50g、48%水酸化カリウム水溶液10gを加え窒素で置換後、密封し150℃で1時間高速攪拌した後130℃に冷却し、高圧ホモジナイザーを400気圧下で通過させ40℃に冷却したワックスエマルション。得られたワックスの分子量は4000だった。
上記ポリエステル(1)、(2)をそれぞれ重量比70:30の比率で混合したポリエステルをポリエステル層(A)の原料とし、上記ポリエステル(1)をポリエステル層(B)の原料とし、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=2:34:2になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸し、次いでこの縦延伸フィルムをテンター延伸機に導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で熱処理を行い、フィルムをロール上に巻き上げた。この時、縦延伸後の一軸配向フィルムの片面に、下記に示すとおりの塗布組成物を塗布し、横方向に延伸される前に120℃で乾燥させた。上記方法により、厚みが38μmの基材フィルムの上に0.05μmの離型層を積層したフィルムを得た。
塗布液組成:下記に示すワックス(A)を20部、バインダー樹脂(B)を60部、架橋剤(C)を20部混合した液。ただし「部」とあるのは、不揮発成分での重量比を表す。
ワックス(A):攪拌機、温度計、温度コントローラーを備えた内容量1.5Lの乳化設備に融点105℃、酸価16mgKOH/g、密度0.93g/mL、平均分子量5000の酸化ポリエチレンワックス300g、イオン交換水650gとデカグリセリンモノオレエート界面活性剤を50g、48%水酸化カリウム水溶液10gを加え窒素で置換後、密封し150℃で1時間高速攪拌した後130℃に冷却し、高圧ホモジナイザーを400気圧下で通過させ40℃に冷却したワックスエマルション。得られたワックスの分子量は4000だった。
バインダー樹脂(B):次に示す組成で共重合したポリエステル樹脂のカルボン酸系水分散体。イソフタル酸/トリメリット酸//ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール=96/4//80/20(mol%)
架橋剤(C):ヘキサメトキシメチロールメラミン
架橋剤(C):ヘキサメトキシメチロールメラミン
実施例2:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(2)をそれぞれ重量比85:15の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(2)をそれぞれ重量比85:15の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。
実施例3:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(3)をそれぞれ重量比60:40の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(3)をそれぞれ重量比60:40の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。
実施例4:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(3)をそれぞれ重量比80:20の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(3)をそれぞれ重量比80:20の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。
比較例1:
実施例1において、上記ポリエステル(1)をポリエステル層(A)の原料とすることを除いて、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、上記ポリエステル(1)をポリエステル層(A)の原料とすることを除いて、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
比較例2:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(4)をそれぞれ重量比70:30の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(4)をそれぞれ重量比70:30の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
比較例3:
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(3)をそれぞれ重量比20:80の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム3を得た。
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(1)、(3)をそれぞれ重量比20:80の比率で混合したこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム3を得た。
比較例4:
実施例1において、塗布組成物を塗布しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム3を得た。
以上、得られた結果をまとめて下記表1および2に示す。
実施例1において、塗布組成物を塗布しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてポリエステルフィルム3を得た。
以上、得られた結果をまとめて下記表1および2に示す。
本発明は、離型性が良好で各種離型用途に好適に使用することができるポリエステルフィルムに関するものである。各種離型ポリエステルフィルムの用途に適しており、工業的価値は大である。
Claims (4)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有するフィルムであり、当該離型層の算術平均粗さRaが8nm以上であり、粗さ曲線要素の平均長さRSmが30〜500μmの範囲であり、粗さ曲線の最大断面高さRtが800nm以下であることを特徴とする離型フィルム。
- 離型層がワックスを含む塗布剤を塗布して得られたものである請求項1に記載の離型フィルム。
- 離型層がインラインコーティングにより設けられたものである請求項1または2に記載の離型フィルム。
- 絶縁層形成用基材フィルムとして使用される請求項1〜3のいずれかに記載の離型フィルム。
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- 2015-05-01 JP JP2015093895A patent/JP2016210041A/ja active Pending
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