JP2016221702A - ポリエステルフィルムの製造方法およびそれによって得られたフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】剛性に優れ、特に1.5TB以上の超高密度磁気記録媒体に用いるベースフィルム用として好適なポリエステルフィルムを提供すること。
【解決手段】非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すことを特徴するポリエステルフィルムの製造方法およびそれによって得られたフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、剛性に優れ、特に1.5TB以上の超高密度磁気記録媒体に用いるベースフィルムを製造するのに好適なポリエステルフィルムの製造方法およびそれによって得られたフィルムに関するものである。
ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレンジカルボキシレートの配向ポリエステルフィルムは、比較的安価で、優れた機械的特性を有することから磁気記録テープなどのベースフィルムに用いられてきた。そして、磁気記録テープのベースフィルムに用いる場合、ポリエステルフィルムには粗大な突起や欠点がない平坦な表面を有することが求められている。一方、磁性層をポリエステルフィルムに塗布等して形成する場合には、ベースフィルムの巻取性や磁性層形成工程でのハンドリング性が不安定であると均一な磁性層を効率的に製造することができないために、ポリエステルフィルムに滑剤としての不活性粒子を含有させて表面に突起などを形成することや、記録容量を向上させるために、ベースフィルムの厚みを薄くしたとしても良好にハンドリングできるように、ポリエステルフィルムの機械的特性、特にヤング率を向上させることが検討されている。
例えば、機械的特性を向上させる方法として特許文献1および2には、主鎖にメソゲン基を含有する共重合ポリエステルからなる液晶性ポリエステルを非液晶性ポリエステル中に微分散させる方法が開示されている。しかし、これらの方法で具体的に用いられている液晶性ポリエステルは、メソゲン基とは異なるエチレングリコールに由来するエチレンジオキシ基が共重合されたものであって、かかるエチレンジオキシ基のような脂肪族基を含有しない、例えば液晶性全芳香族ポリエステルになると、平均分散ドメイン径は大きくなりすぎるため、機械的特性の向上効果が不十分となるだけでなく、厚み斑が発生しやすくまた製膜時にフィルム破れが発生しやすくなる。
かかる問題を解消する方法として、特許文献3には、例えば液晶性ポリエステルに親和性を有する成分と非液晶性ポリエステルに親和性を有する成分とが共重合された共重合体のような相溶化剤を用いる方法が開示されている。しかしながら、相溶化剤を併用しても液晶性ポリエステルの機械的特性向上効果は小さく、さらなる改良が望まれている。
特開平3−188133号公報 特開平10−330509号公報 特開2000−71329号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みなされたもので、その目的は、剛性に優れ、特に1.5TB以上の超高密度磁気記録媒体に用いるベースフィルム用として好適なポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意研究した結果、実質的に相容化剤を含有しない、非晶性半芳香族ポリエステルと液晶性全芳香族ポリエステルからなる樹脂組成物に、フィルム製膜工程において例えばフィードブロックの櫛刃を多層構造にして狭くし、印加する剪断応力を大きくすると共に、該組成物からなる層と非晶性半芳香族ポリエステルからなる層とが積層された多層積層構造とすることにより、液晶性全芳香族ポリエステルのフィルム厚み方向の分散ドメイン径を小さくでき、機械的特性の向上効果が大きくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、下記の(1)〜(11)によって達成される。
(1)非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すポリエステルフィルムの製造方法。
(2)ポリマーパイプが櫛歯状のスリットである上記(1)記載のポリエステルフィルムの製造方法。
(3)ポリマーパイプによる溶融状態の組成物が受けるせん断速度が80S−1以上である上記(1)記載のポリエステルフィルムの製造方法。
(4)再度合流させる際に、組成物Aとは組成を異にする非液晶性半芳香族ポリエステル組成物Bを介して合流させる上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリエステルフィルムの製造方法。
(5)組成物Aと組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されている上記(4)記載のポリエステルフィルムの製造方法。
(6)少なくとも一方向に延伸する上記(1)〜(5)のいずれかに記載のポリエステルフィルムの製造方法。
(7)非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すことによって得られたポリエステルフィルム。
(8)液晶性樹脂のドメインのフィルム厚み方向の大きさが50〜800nmである上記(7)記載のポリエステルフィルム。
(9)組成物Aと、組成物Aとは組成を非液晶性半芳香族ポリエステル組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されている上記(7)または(8)のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
(10)組成物Aと組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されている上記(9)記載のポリエステルフィルム。
(11)非液晶性半芳香族ポリエステルがポリエチレンナフタレートもしくはポリエチレンテレフタレートである上記(7)〜(10)のいずれかに記載のポリエステルフィルム
本発明の配向多層積層ポリエステルフィルムは、剛性に優れているので、特に1.5TB以上の超高密度磁気記録媒体に用いるベースフィルムとして好適である。
以下、本発明について詳述する。なお、説明の便宜上、フィルムの製膜方向を、機械軸方向、縦方向、長手方向またはMD方向と称することがあり、製膜方向と厚み方向とに直交する方向を、幅方向、横方向またはTD方向と称することがある。
<非晶性半芳香族ポリエステル>
本発明における非晶性半芳香族ポリエステルは、フィルムへの製膜が可能なものであれば、それ自体公知のものを採用でき、例えば脂肪族または脂環族のジオール成分と芳香族ジカルボン酸成分との重縮合によって得られる。かかる芳香族ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸などの6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸等が挙げられる。また、かかるジオール成分としては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
これらの中でも、高温での加工時の寸法安定性の点からは、エチレンテレフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる繰り返し単位とするものが好ましく、特にエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる繰り返し単位とするものが好ましい。ここでいう主たるとは、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上を意味する。
また、より環境変化に対する寸法安定性を向上させる観点から、上記のエチレンテレフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル、特にエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルに、6,6’−(エチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、6,6’−(トリメチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分、6,6’−(ブチレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分等の6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合したものが好ましい。好ましい(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分の共重合量は、全ジカルボン酸成分のモル数を基準として、5〜40モル%の範囲、さらに6〜35モル%の範囲、特に7〜30モル%の範囲である。なお、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分を共重合する場合は、エチレンテレフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位と、6,6’−(アルキレンジオキシ)ジ−2−ナフトエ酸成分との合計量が、全酸成分の90モル%以上であることが好ましい。
本発明における非液晶性半芳香族ポリエステルは、o−クロロフェノール中(この溶媒に溶解しない場合にはp−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(40/60重量比)の混合溶媒中)35℃において測定したときの固有粘度が0.40dl/g以上であることが好ましく、0.40〜1.0dl/gであることがさらに好ましい。固有粘度が0.4dl/g未満ではフィルム製膜時に切断が多発したり、成形加工後の製品の強度が不足したりすることがある。一方、固有粘度が1.0dl/gを超える場合は重合時の生産性が低下する。
本発明における非液晶性半芳香族ポリエステルの融点は、200〜300℃であることが好ましく、さらに好ましくは210〜290℃、特に好ましくは220〜280℃である。融点が下限に満たないと配向多層積層ポリエステルフィルムの耐熱性が不十分な場合があり、融点が上限を超える場合は溶融製膜する際の温度が非常に高温になり、熱劣化などを引き起こしやすくなる。
また、後述する液晶性全芳香族ポリエステルの液晶転移温度(以下、融点と称することがある)との差が大きい場合、溶融製膜する際に高融点側のポリエステルが溶け残って製膜性を著しく損ないやすいので、両者の温度に合わせて溶融製膜する必要があり、低温度側のポリエステルが過度に高温にさらされて熱分解しやすくなるため、両者の温度差は20℃以下が好ましい。
なお、本発明における非液晶性半芳香族ポリエステルは、本発明の効果を損なわない範囲で、それ自体公知の他の共重合成分をさらに共重合、例えば繰り返し単位のモル数を基準として10モル%以下、好ましくは5モル%以下の範囲で共重合していてもよいし、他の熱可塑性樹脂などを、例えば20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲でブレンドしていてもよい。さらに、本発明の目的を損なわない範囲で、着色剤、帯電防止剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等の添加剤を必要に応じて添加しても構わない。
<液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミド>
本発明における液晶性樹脂は、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる樹脂である。
本発明で用いる液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドは、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位および芳香族ジカルボニル単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位から構成されるポリエステルもしくはポリエステルアミドであって、溶融液晶性を呈し、フィルムへの製膜が可能なものであれば、それ自体公知のものを採用できる。かかる芳香族オキシカルボニル単位を形成する成分としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等、芳香族ジオキシ単位を形成する成分としては、例えば4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レゾルシン等、芳香族ジカルボニル単位を形成する成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸を挙げることができる。好ましく用いられる液晶性全芳香族ポリエステルとしては、ポリプラスチックス社製の液晶ポリエステル(商品名:ベクトラA950)や、液晶ポリエステルアミド(商品名:ベクトラB950RX)を挙げることができる。
<相容化剤>
本発明では、B層に用いられる半芳香族ポリエステルと液晶性樹脂からなる組成物中には、相溶性を改良するための相容化剤は実質的に含有しない。ここで、実質的に含有しないとは、両者を混合して組成物とする際に、別途相溶化剤を添加しないことを意味し、半芳香族ポリエステルと液晶性樹脂とを溶融混練する際に、両者のエステル交換反応が起こって両者のブロック共重合ポリエステル(これは相溶化剤としての特性を有する場合がある)が少量生成される場合を除外するものではない。
<ポリエステルフィルムの製造方法>
本発明のポリエステルフィルムの製造方法は、前述の非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すことを特徴とする。
すなわち、溶融状態の組成物Aを、50以上のポリマーパイプにて分割することで、高度のせん断応力を負荷することを特徴とする。本発明におけるポリマーパイプとしては、高度のせん断速度を負荷できるものであれば特に制限されないが、櫛歯状のスリットであることが、より高度のせん断応力を負荷することができ、しかも構造的に小型化できることから好ましい。このようなポリマーパイプによる溶融状態の組成物Aが受けるせん断速度は80S−1以上であることが好ましく、さらに90S−1以上であることが好ましく、特に100S−1以上であることが好ましい。他方上限は特に制限されないが、組成物Aの熱劣化やポリマーパイプ中でのつまりを抑制する観点から、高々250S−1であることが好ましい。
このようにして分割された組成物Aは再度合流させるが、その際に、組成物Aとは組成を異にする非液晶性半芳香族ポリエステル組成物Bを介して合流させることは。組成物A中の液晶樹脂の分散状態をより保持しやすいことから好ましい。具体的には、組成物Aと組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されていることが好ましい。
このように再度合流した組成物Aもしくは組成物Aと組成物Bとは、ダイより押出される。そして、ダイより押出された未延伸のポリエステルフィルムは、冷却した後、少なくとも一方向に延伸することがより機械的特性などを向上させやすいことから好ましい。
以上に説明した本発明のポリエステルフィルムの製造方法について、さらに組成物Aと組成物Bとを用い、かつ配向させた配向積層多層ポリエステルフィルムを例にとって、詳述する。
まず、非液晶性半芳香族ポリエステルからなるB層用樹脂と、液晶性樹脂を含有する非液晶性半芳香族ポリエステルからなるA層用樹脂組成物とを、溶融状態で多層積層してダイからシート状に共押出しし、次いで冷却固化して未延伸多層積層ポリエステルフィルムとする。溶融状態で押出す温度は、未溶融物がなく、過度にポリエステルの熱劣化が進まない温度であれば特に制限されず、例えば、液晶性樹脂と非液晶性半芳香族ポリエステルの高い方の融点をTm(℃)とした場合、Tm〜Tm+70(℃)の範囲の温度が好ましい。また、冷却固化する工程は、得られる未延伸多層積層ポリエステルフィルムの平坦性を維持しつつ、厚み斑も少なくするために、フィルム製膜方向に沿ってダイの下方に設置された回転する冷却ドラムを用い、それにシート状物を密着させて冷却するのが好ましい。また、液晶性全芳香族ポリエステルがせん断印加されて微分散された状態をできるだけそのまま固定するために、液晶性樹脂の液晶転移温度以下に素早く冷却することが好ましい。
なお、必要に応じて、未延伸多層積層ポリエステルフィルムの一方表面に、記録面用に設計された表面平坦性の良好な別の表面層を積層し、また、他方表面に、走行面用に設計された適度な表面粗さを有する別の表面層を積層してもよい。
得られた未延伸多層積層ポリエステルフィルムは、一軸方向(縦方向または横方向)に(非液晶性半芳香族ポリエステルのガラス転移温度(Tg)−10)℃〜(Tg+60)℃の温度で2.5倍以上、好ましくは3倍以上の倍率で延伸し、次いで、上記延伸方向と直交する方向にTg〜(Tg+60)℃の温度で2.5倍以上、好ましくは3倍以上の倍率で延伸するのが好ましい。この際、横延伸温度は、段階的に引き上げることが好ましく、いずれの温度も上記範囲内にあることが好ましい。横延伸温度がTgに対して低すぎたりすると過度な延伸時応力が粒子やドメインに集中し、その結果、粒子周辺のボイドが大きくなることで突起が高く且つ大きなものとなったり、場合によってはフィルムが切断したりする場合がある。
さらに必要に応じて縦方向および/または横方向に再度延伸してもよい。このように延伸したときの延伸倍率は、面積延伸倍率(縦方向の延伸倍率×横方向の延伸倍率)として9倍以上が好ましく、12〜35倍がさらに好ましく、15〜30倍が特に好ましい。さらに、配向フィルムは、非液晶性半芳香族ポリエステルの融点(Tm:℃)−70〜Tm−10℃の温度で熱固定することができ、例えばPENまたはPETの場合180〜250℃で熱固定するのが好ましい。熱固定時間は0.1〜60秒が好ましい。また、前述の延伸は逐次二軸延伸で説明したが、縦方向と横方向に同時に延伸する同時二軸延伸を用いても良い。
また本発明のポリエステルフィルムの製造方法では、熱固定しながら、または熱固定後に幅方向に弛緩しても良い。このように幅方向に弛緩することで、フィルムの幅方向の熱収縮率を適切な範囲に保つことができる。この弛緩自体は縦方向に行うこともできる。一方で、弛緩を実施するとフィルムのヤング率が低下し、所望のヤング率を確保できず、加工時に張力をかけられないこと等から、不具合を生じることもある。そのため、適切な弛緩率はフィルムのポリマー種類や製膜条件に強く依存するが、例えば、非液相性半芳香族ポリエステルとしてポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを用いた場合では、弛緩時の温度を190℃にして、弛緩率0.3%とすることが好ましい。
<ポリエステルフィルム>
本発明のポリエステルフィルムは、非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すことによって得られたポリエステルフィルムである。
本発明のポリエステルフィルムは、前述の通り、50以上のポリマーパイプにて分割されており、高度のせん断応力を負荷されていることから、非常に優れた機械的特性を有する。本発明のポリエステルフィルムの液晶性樹脂のドメインのフィルム厚み方向の大きさは、機械的特性の向上効果とフィルムにした場合の平面性との関係から、50〜800nmであることが好ましい。80〜700nm、さらに好ましくは100〜600nm、特に好ましくは100〜550nmである。このドメインの大きさが上記上限を超える場合、非液晶性半芳香族ポリエステルマトリックスと、液晶性樹脂ドメインとの界面が大きくなってしまうため、非液晶性半芳香族ポリエステルの延伸変形にドメインの変形が追従できなくなって製膜性が悪化したり、冷却ドラムで未延伸フィルムの割れが発生したり、仮に製膜できたとしても、ドメインが大きすぎるため得られる配向フィルムの表面性が悪化するため好ましくない。一方、ドメインの大きさが上記下限未満である場合、良好な表面性を有することは可能であるが、設備上非常に径の狭い流路を樹脂が通る必要があるため、圧力増加によってプロセス上の問題があったり、生産性を低下させたりする懸念がある。好ましい液晶性樹脂のドメインのフィルム厚み方向の大きさは100〜600nm、さらに150〜500nmの範囲である。
本発明のポリエステルフィルムは、前述の通り、組成物Aを分割・再合流したものであれば特に制限されず、組成物Aと、組成物Aとは組成を非液晶性半芳香族ポリエステル組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されているものであっても良い。
また、本発明における非液晶性半芳香族ポリエステルとしては、特にポリエチレンナフタレートもしくはポリエチレンテレフタレートが好ましく、特にポリエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。
ところで、本発明のポリエステルフィルムは、特に上述の非液晶性半芳香族ポリエステルからなるB層と、非液晶性半芳香族ポリエステルおよび液晶性樹脂からなり実質的に相溶化剤を含有しない組成物AからなるA層とが、交互に100〜400層、好ましくは150〜350層、特に好ましくは200〜300層積層されたものであることが好ましい。積層数が100層未満の場合には、組成物Aの分割が不十分になりやすく、液晶ポリエステルの高強度性を活かせないため好ましくなく、一方、400層を超える場合には積層自体が困難になるので好ましくない。
A層中の液晶性樹脂の含有量は、A層の質量を基準として、3〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜18質量%、さらに好ましくは3〜15質量%、特に好ましくは5〜15質量%である。この含有量が下限未満の場合には、剛性向上効果が小さくなる場合がある。一方、上限を超える場合には、液晶性樹脂の含有量が高くなることにより、非晶性半芳香族ポリエステルの延伸条件による製膜が困難となって製膜性を著しく損なうことになる。
また、本発明の配向多層積層ポリエステルフィルムのA層中に存在する液晶性全芳香族ポリエステルのフィルムの厚み方向のドメインの大きさは50〜800nmであることが好ましく、より好ましくは80〜700nm、さらに好ましくは100〜600nm、特に好ましくは100〜550nmである。このドメインの大きさが上記上限を超える場合、非液晶性半芳香族ポリエステルマトリッスと、液晶性樹脂ドメインとの界面が大きくなってしまうため、非液晶性半芳香族ポリエステルの延伸変形にドメインの変形が追従できなくなって製膜性が悪化したり、冷却ドラムで未延伸フィルムの割れが発生したり、仮に製膜できたとしても、ドメインが大きすぎるため得られる配向フィルムの表面性が悪化するため好ましくない。一方、ドメインの大きさが上記下限未満である場合、良好な表面性を有することは可能であるが、設備上非常に径の狭い流路を樹脂が通る必要があるため、圧力増加によってプロセス上の問題があったり、生産性を低下させたりする懸念がある。
本発明のポリエステルフィルムは、例えば逐次二軸延伸、同時二軸延伸といった手法で製膜方向および幅方向に延伸した二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましい。また、磁気記録媒体のベースフィルムとして使用される際には、磁気記録媒体における記録面とハンドリング性を付与する走行面を持つことが好ましく、2種類の表面を有していることが好ましい。すなわち、記録面には表面平坦性が必要となり、走行面には適度な表面粗さが必要となる。したがって、記録面は、B層で形成されていることが好ましいが、特に記録面用に設計された別の表面層を積層するのがより好ましい。一方、走行面は、A層で形成されていることが好ましいが、別途走行面用に設計された別の表面層を積層するのがより好ましい。
以上に述べた本発明のポリエステルフィルムは、非液晶性半芳香族ポリエステル単独からなるフィルムに比較して剛性が向上しているので、超高密度磁気記録媒体用のベースフィルムとして好ましく利用できるが、非液晶性半芳香族ポリエステルがポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)の場合には、製膜方向と、幅方向のヤング率の和は好ましくは15〜22GPa、より好ましくは15〜21GPa、特に好ましくは16〜20GPaであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)の場合には、好ましくは12〜20GPa、より好ましくは12〜18GPaである。ヤング率の和が下限未満のフィルムは、液晶性樹脂を用いた積層フィルムにしなくとも、非液晶性半芳香族ポリエステルからなる高倍率延伸フィルム(但し製膜性はやや低下する)とすることにより達成可能である。一方、ヤング率の和の上限は制限されないが、上限を超えると製膜性が低下しやすい。製膜方向と幅方向のヤング率のバランス関係は、二方向の各々のトータル延伸倍率を適宜変更することによりコントロールできる。また延伸方法は問わず、逐次二軸延伸であっても、同時二軸延伸であっても良い。
本発明のポリエステルフィルムの全厚みは、好ましくは2.0〜6.0μm、より好ましくは2.5〜5.5μm、さらに好ましくは3.0〜5.0μm、特に好ましくは4.0〜5.0μmである。厚みが下限未満の場合には、製膜性が低下したり、磁気記録媒体に用いた場合にテープに腰がなくなって、電磁変換特性が低下したり、塗布工程におけるシワが入りやすくなったりする。一方、厚みが上限を超える場合には、テープ1巻あたりのテープ長さが短くなるため、磁気テープの小型化、高容量化が困難になりやすい。
<磁気記録媒体のベースフィルム>
以上に説明したポリエステルフィルムは、超高密度磁気記録媒体(なかでも高密度磁気記録テープ、特にディジタル記録型磁気記録テープ)のベースフィルムとして好ましく用いられる。そこで、本発明のフィルムを用いた磁気記録媒体について、さらに説明する。
本発明における超高密度磁気記録媒体は、上述のポリエステルフィルム、好ましくは上述の配向多層積層ポリエステルフィルムに磁性層を形成することで製造できる。なお、該フィルム表面には、磁性層などとの接着性を向上させるために、本発明の効果を損なわない範囲で、それ自体公知の易接着機能を有する塗膜層などを形成しても良い。
磁性層は、鉄または鉄を主成分とする針状微細磁性粉やバリウムフェライト等を、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等のバインダーに均一分散し、その塗液を塗布して形成したものであり、この磁性層を、本発明の配向多層積層ポリエステルフィルムに形成することにより、寸法安定性と電磁変換特性やエラーレート性能にすぐれた磁気記録テープとすることができる。
ところで、記録密度を高めていくには磁性体を微細化していくことが必要で、そのため塗液から溶剤などの除去が難しくなり、加工性を維持しようとすると、乾燥などをより高温で行う必要がでてきている。なお、磁性層は、その厚みが1μm以下、さらに0.1〜1μmとなるように塗布するのが、特に短波長領域での出力、S/N、C/N等の電磁変換特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない高密度記録用塗布型磁気記録テープとする観点から好ましい。また、必要に応じて、塗布型磁性層の下地層として、微細な酸化チタン粒子等を含有する非磁性層を磁性層と同様の有機バインダー中に分散し、塗設することも好ましい。
また、磁性層の表面には、目的、用途、必要に応じてダイアモンドライクカーボン(DLC)等の保護層、含フッ素カルボン酸系潤滑層を順次設け、さらに他方の表面に、公知のバックコート層を設けてもよい。
このようにして得られる塗布型磁気記録テープは、特に1.5TB以上の超高密度磁気記録媒体として極めて有用である。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を意味する。
(1)固有粘度
前述のとおり、o−クロロフェノール溶媒、35℃で測定し、o−クロロフェノールでは均一に溶解するのが困難な場合は、p−クロロフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(40/60重量比)の混合溶媒を用いて35℃で測定して求めた。
(2)液晶性樹脂のフィルム厚み方向のドメイン径
得られたポリエステルフィルムをMD方向に沿ってカットし、ポリエステルフィルムの切断面を走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察し、液晶性全芳香族ポリエステルのドメインのフィルム厚み方向に対する大きさを測定する。ドメイン500個に対して測定を実施し、その平均を算出して、液晶性樹脂のフィルム厚み方向のドメイン径とした。
(3)フィルムの厚み
ゴミが入らないようにフィルムを10枚重ね、打点式電子マイクロメータにて厚みを測定し、1枚当たりのフィルム厚みを算出した。
(4)ヤング率
フィルムサンプルから、MD方向またはTD方向の試料を、幅10mm、長さ15cmで切り取り、チャック間100mmにして、引張速度10m/分、チャート速度500mm/分の条件でインストロンタイプの万能引張試験装置にて引っ張る。得られる荷重−伸び曲線の立上り部の接線よりヤング率を算出した。
(5)せん断速度
仮想的に流量QでN本の櫛刃に通された樹脂は櫛刃数Nだけ分割された流量が1流路を通る樹脂量(=Q/N)となる。櫛刃面積分だけ流路が狭くなるため、櫛刃前後での圧力差Pは、1流路で有する櫛刃数によって分割された圧力差の総和がとなると考えられる。
高分子流体であるため、せん断応力は、べき乗法則に則り、一般的に式(1)で計算される。ここで流体が流れる方向をz、直角方向をxとしている。
τ=−m|(dvz/dx)|(n−1)dvz/dx (m、n:定数) 式(1)
式(1)は1流路の圧力差に比例し、せん断応力は壁面で最大となる。例えば、フローテスター(島津製作所、CFT−500D型)などでせん断速度と溶融年度の結果から、実験的にm、nを決定する。櫛刃などのポリマーパイプに実際樹脂を流した際に櫛刃前後での圧力差を測定し、仮想的に1流路にかかる圧力差を算出する。圧力差が壁面に支配されていると仮定し、式(1)と比例するということから、1流路でのdvz/dxを算出しせん断速度とする。
[実施例1]
固有粘度が0.62のポリエチレン−2,6−ナフタレートペレット(ガラス転移温度:121℃、融点:265℃)と、ポリプラスチックス社製の液晶性全芳香族ポリエステル(液晶転移温度:280℃、商標名:ベクトラA950、)とを溶融混練し、液晶性全芳香族ポリエステルの含有量が10質量%の樹脂組成物ペレットを得た。
B層用として固有粘度が0.62のポリエチレン−2,6−ナフタレートペレット(ガラス転移温度:121℃、融点:265℃)、A層用として上記の樹脂組成物ペレットを、それぞれを170℃で6時間乾燥した後、2台の押出機ホッパーにそれぞれ供給し、溶融温度310℃で、ポリマーパイプとして櫛歯状のスリットを通し、B層101層、A層100層を交互に積層し、B層:A層=33:67の厚み比率でダイから冷却ドラム上にシート状に共押出し、未延伸多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた未延伸ポリエステルフィルムを、120℃に予熱し、上方よりIRヒーターにてフィルム表面温度が140℃になるように加熱し、延伸倍率4.0倍で縦方向(製膜方向)の延伸を行った。続いて、155℃に加熱されたステンター内に供給し、165℃、170℃に段階的に温度を上げながら、横方向に5.0倍に延伸(第1段)後、さらに180℃に加熱されたステンター内に供給して再度横方向に1.2倍に延伸した後、215℃の熱風で4秒間熱固定し、その後、190℃、弛緩率0.27%で幅方向に弛緩をして、厚み5.0μmの配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[実施例2〜5、比較例1、3〜5]
用いた液晶性全芳香族ポリエステルおよび積層構成を表1記載のとおりとし、実施例1と同様に製膜して配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[実施例6]
A層用として固有粘度が0.62のポリエチレンテレフタレートペレット(ガラス転移温度:74℃、融点:251℃)と、ポリプラスチックス社製の液晶性全芳香族ポリエステルアミド(融点:290℃、商標名:ベクトラB950RX)とを溶融混練し、液晶性全芳香族ポリエステルアミドの含有量が10質量%の樹脂組成物ペレットを得た。
B層用として上記と同じポリエチレンテレフタレートペレット、A層用として上記の樹脂組成物ペレットを、それぞれを170℃で6時間乾燥した後、2台の押出機ホッパーにそれぞれ供給し、溶融温度300℃で、B層101層、A層100層を交互に積層し、B層:A層=33:67の厚み比率でダイから冷却ドラム上にシート状に共押出し、未延伸多層積層ポリエステルフィルムを得た。
得られた未延伸ポリエステルフィルムを、75℃に予熱し、上方よりIRヒーターにてフィルム表面温度が90℃になるように加熱し、延伸倍率4.0倍で縦方向(製膜方向)の延伸を行った。続いて100℃に加熱されたステンター内に供給し、105℃に段階的に温度を上げながら、横方向に4.0倍に延伸(第1段)後、さらに110℃に加熱されたステンター内に供給して再度横方向に1.12倍に延伸した後、215℃の熱風で4秒間熱固定し、その後、190℃、弛緩率0.2%で幅方向に弛緩をして、厚み5.0μmの配向多層積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[実施例7]
B層用の樹脂を用いず、櫛歯状のスリットのうちB層側に流れるスリットを埋めて、流体が流れないようにしてA層のみからなる101層の積層体とし、得られたフィルムの厚みが5.0μmになるように調整したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[比較例2]
ポリエチレンテレフタレートの単層構造とする以外は実施例2と同様に製膜して配向ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
Figure 2016221702
表中、A950はポリプラスチックス社製のベクトラA950、B950RXはポリプラスチックス社製のベクトラB950RXを表わす。
本発明の配向多層積層ポリエステルフィルムは、剛性に優れているので、特に1.5TB以上の超高密度磁気記録媒体のベースフィルムとして好適に用いることができる。

Claims (11)

  1. 非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すことを特徴するポリエステルフィルムの製造方法。
  2. ポリマーパイプが櫛歯状のスリットである請求項1記載のポリエステルフィルムの製造方法。
  3. ポリマーパイプによる溶融状態の組成物が受けるせん断速度が80S−1以上である請求項1記載のポリエステルフィルムの製造方法。
  4. 再度合流させる際に、組成物Aとは組成を異にする非液晶性半芳香族ポリエステル組成物Bを介して合流させる請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルムの製造方法。
  5. 組成物Aと組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されている請求項4記載のポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 少なくとも一方向に延伸する請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステルフィルムの製造方法。
  7. 非液晶性半芳香族ポリエステルに、液晶性全芳香族ポリエステルおよび液晶性全芳香族ポリエステルアミドからなる群より選ばれる液晶性樹脂を、組成物の重量を基準として、3〜20質量%含有させた、実質的に相溶化剤を含有しない組成物Aを、溶融状態で50以上のポリマーパイプにて分割した後、合流させてダイより押出すことによって得られたポリエステルフィルム。
  8. 液晶性樹脂のドメインのフィルム厚み方向の大きさが50〜800nmである請求項7記載のポリエステルフィルム。
  9. 組成物Aと、組成物Aとは組成を非液晶性半芳香族ポリエステル組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されている請求項7または8のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
  10. 組成物Aと組成物Bとがそれぞれ層Aと層Bとを形成し、交互に積層されている請求項9記載のポリエステルフィルム。
  11. 非液晶性半芳香族ポリエステルがポリエチレンナフタレートもしくはポリエチレンテレフタレートである請求項7〜10のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
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