JP6432212B2 - 離型用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

離型用二軸配向ポリエステルフィルム Download PDF

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Description

本発明は、離型用二軸配向ポリエステルフィルムに関するものであり、粒子を高濃度に含有し、表面自由エネルギーの極性力成分、およびフィルムの実表面積と投影面積の比がそれぞれ適当な範囲であることにより、マット調が必要な回路用工程フィルムに用いられる耐熱離型フィルムとして特に適している離型用二軸配向ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、スマートフォン、タブレットの拡大に伴う回路の集積化により、プリント配線基板の高精度、高密度化が進んでいる。プリント配線基板の製造工程において、絶縁基材(ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等)表面に回路を設けた上で、絶縁および回路保護を目的として、接着層を有する耐熱樹脂フィルムであるカバーレイを被覆し、離型フィルムを介して、プレスラミネートによる成形を行うが、この際、プリント配線板材料、プレス板との離型性、対形状追従性、均一な成形性、マット調外観等に優れた離型フィルムが求められている。また、回路基板表面に、加熱プレスにより、絶縁層や電磁波シールド層などの機能層を転写させる基材としても、外観、離型性に優れるマット調フィルムのニーズが高まっている。
該用途へ適用するフィルムとして、無機粒子または、有機粒子を高濃度に含有するポリエステルフィルムが提案されている(例えば特許文献1、2)。
特開2012−140498号公報 特開平10−119217号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたフィルムは、マット調には優れるものの、加熱プレス前の密着性が十分でなく、ロール搬送や打ち抜きの際に、端部の剥がれが生じる問題があった。
また、特許文献2に記載のフィルムは、加熱プレス後の密着力が高いため、剥離工程でフィルムが剥がれない、もしくはフィルム破れや付着などが生じ、回路作製工程での工程安定性を保つことが難しい場合がある。
本発明の課題は上記した従来技術の問題点を解消することにある。すなわち、粒子を高濃度に含有し、表面自由エネルギーの極性力成分、およびフィルムの実表面積と投影面積の比がそれぞれ適当な範囲であることにより、マット調が必要な回路形成工程において、加熱プレス前に十分な密着性を有し、かつ加熱プレス後には良好な剥離性を有する、工程適合性の高い耐熱離型フィルムとして特に適している離型用二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
かかる課題を解決するための本発明の要旨とするところは、
無機粒子および/または有機粒子を、ポリエステルA層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有するポリエステルA層を少なくとも一方の最外層に有し、最外層のポリエステルA層側から測定した表面自由エネルギーの極性力成分が4.0mN/mより大きく9.0mN/m以下であり、単位投影面積当たりのフィルム表面積Sが1.01以上1.15以下である、離型用二軸配向ポリエステルフィルム
である。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、粒子を高濃度に含有し、表面自由エネルギーの極性力成分、およびフィルムの実表面積と投影面積の比がそれぞれ適当な範囲であることにより、マット調が必要な回路形成工程において、加熱プレス前に十分な密着性を有し、かつ加熱プレス後には良好な剥離性を有する、工程適合性の高い耐熱離型フィルムとして好適に用いることができる。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは、主鎖における主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称である。そして、ポリエステル樹脂は、通常ジカルボン酸あるいはその誘導体とグリコールあるいはその誘導体を重縮合反応させることによって得ることができる。
本発明では、外観、耐熱性、寸法安定性、経済性の点から、ポリエステルを構成するグリコール単位の60モル%以上がエチレングリコール由来の構造単位であり、ジカルボン酸単位の60モル%以上がテレフタル酸由来の構造単位であることが好ましい。なお、ここで、ジカルボン酸単位(構造単位)あるいはジオール単位(構造単位)とは、重縮合によって除去される部分が除かれた2価の有機基を意味し、要すれば、以下の一般式で表される。
ジカルボン酸単位(構造単位): −CO−R−CO−
ジオール単位(構造単位): −O−R’―O−
(ここで、R、R’は二価の有機基)
なお、トリメリット酸単位やグリセリン単位など3価以上のカルボン酸あるいはアルコール並びにそれらの誘導体が含まれる場合は、3価以上のカルボン酸あるいはアルコール単位(構造単位)についても、同様に、重縮合によって除去される部分が除かれた3価以上の有機基を意味する。
本発明に用いるポリエステルを与える、グリコールあるいはその誘導体としては、エチレングリコール以外に、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、並びに、それらの誘導体が挙げられる。中でも、耐熱性、取り扱い性の点で、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが好ましく用いられる。
また、本発明に用いるポリエステルを与えるジカルボン酸あるいはその誘導体としては、テレフタル酸以外には、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、並びに、それらの誘導体を挙げることができる。ジカルボン酸の誘導体としてはたとえばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸2−ヒドロキシエチルメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、ダイマー酸ジメチルなどのエステル化物を挙げることができる。中でも、耐熱性、取り扱い性の点で、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、および、それらのエステル化物が好ましく用いられる。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、マット調外観を達成するため、無機粒子および/または有機粒子を、ポリエステルA層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有するポリエステルA層を、少なくとも一方の最外層に有する必要がある。
ここで、使用する無機粒子および/または有機粒子としては特に限定されるものではないが、たとえば、無機粒子としては、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化アルミなど、有機粒子としては、スチレン、シリコーン、アクリル酸類、メタクリル酸類、ポリエステル類、ジビニル化合物などを構成成分とする粒子を使用することができる。なかでも、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミなどの無機粒子およびスチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビニルベンゼンなどを構成成分とする粒子を使用することが好ましい。マット外観、経済性の観点からは、湿式および乾式シリカ、コロイダルシリカ、ケイ酸アルミが特に好ましく用いられる。なお、これらの外部添加粒子は二種以上を併用してもよい。
本発明においては、使用される無機粒子、有機粒子については、染料、無機顔料、有機顔料など、着色を目的とする着色剤は含まない。具体的には、ベンガラ、モリブデンレッド、カドミウムレッド、赤口黄鉛、クロムパーミリオン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルーなどの青色顔料、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、コバルトグリーン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、マンガンバイオレット、ミネラルバイオレット、二酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸亜鉛、カーボンブラック、黒色酸化鉄などの無機顔料、縮合アゾ、フタロシアニン、キナクリドン、ジオキサジン、イソインドリノン、キノフタロン、アンスラキノン系などの有機顔料は本発明の無機粒子、有機粒子には該当しない。
また、本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムに用いられる無機粒子および/または有機粒子の含有量は、マット調外観を達成するために、ポリエステルA層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有することが必要であるが、マット調外観、剥離時のフィルム破れを防止する観点から、ポリエステルA層全体を100質量%として1.5質量%以上8質量%以下含有することが好ましく、2質量%以上6質量%以下含有することが好ましい。
また、本発明に用いられる無機粒子および/または有機粒子は、マット調外観、引裂伝播抵抗の観点から、平均粒径が、2μm以上10μm以下であれば好ましく、3μm以上9μm以下であればさらに好ましく、4μm以上8μm以下であれば最も好ましい。なお、本発明における平均粒径とは、D=ΣDi /N(Di :粒子の円相当径、N:粒子の個数)で表される数平均径Dのことを指す。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、最外層のポリエステルA層側から測定した表面自由エネルギーの極性力成分が、4.0mN/mより大きく9.0mN/m以下である必要がある。本発明でいう極性力とは、後述する測定方法によって算出される値をいう。フィルム表面の極性力が4.0mN/mより小さい場合、転写基材との密着力が十分でなく、ロール搬送や打ち抜き工程にて、端部に剥がれが生じる場合がある。また、フィルム表面の極性力が9.0mN/mより大きい場合には、転写基材との密着が過剰となり、プレス加工後の剥離工程でフィルムが剥がれない、もしくはフィルム破れや付着などが生じ、回路作製工程での工程安定性を保つことが難しい場合がある。フィルム表面の極性力は4.5mN/m以上8mN/m以下であるとより好ましく、5mN/m以上7mN/m以下であれば最も好ましい。フィルム表面の極性力を上記特定の範囲とする方法としては、横延伸時の最大温度をポリエステルA層の結晶化温度Tcc以上とし、かつポリエステルフィルムの各層のうち、少なくともポリエステルA層に、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルを2重量%以上30重量%以下含有せしめる方法、横延伸時の最大温度をポリエステルA層の結晶化温度Tcc以上とし、かつポリエステルフィルムの各層のうち、少なくともポリエステルA層に融点が70℃〜140℃のワックスを0.1重量%以上2重量%以下含有せしめる方法が挙げられる。Tcc以上の高温延伸により微結晶形成が促進され、結晶構造中から排斥されたブチレングリコールユニット、もしくはワックスが極性力を低下させると考えられる。ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルは5重量%以上25重量%以下であるとより好ましく、10重量%以上20重量%以下であると最も好ましい。また、本発明において用いるワックス組成物とは、市販の各種のワックス、例えば石油系ワックス、植物性ワックス、動物系ワックス、低分子量ポリオレフィン類などを使用することができ、特に制限されるものではないが、石油系ワックス、植物系ワックスの使用が好ましい。石油系ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリステリンワックス、酸化ワックスなどが挙げられるが、酸化ワックスが特に好ましい。また、植物性ワックスとしてはキャンデリラワックス、カルナウバワックス、木ロウ、オリーキューリーワックス、サトウキビワックス、ロジン変性ワックスなどが挙げられる。また、ロジン、不均化ロジン、水添ロジンおよびα , β 置換エチレン( α 置換基: カルボキシル基、β 置換基: 水素又はメチルまたはカルボキシル) 付加物からなる群より選ばれた1 以上および炭素数1 〜 8 のアルキルまたはアルケニルアルコールポリマー( 繰り返し単位1 〜 6 ) のエステル付加物との組成物も好ましく用いられる。本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムにおいては、より高温のプレス工程への適合性の観点から、極性力を制御する処方構成として、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルを使用することが好ましい。横延伸温度はTccよりも高ければ特に限定されないが、クリップへの粘着や厚みムラ等の影響から、Tccよりも40℃以上高い温度設定は不適である。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、最外層のポリエステルA層側の単位投影面積当たりのフィルム表面積Sが、1.01以上1.15以下である必要がある。単位投影面積当りのフィルム表面積Sとは、フィルムをフィルム面と垂直な方向から見たときの水平投影面積に対するフィルム実表面積の比として定義される。Sが1.01未満である場合には、フィルム表面において平滑領域が占める面積が大きく、重剥離化するため好ましくない。また、Sが1.15より大きい場合には、フィルム表面のピッチの細かな突起が密着を阻害するため、適切な剥離性を維持することが困難である。Sは1.03以上1.11以下であると好ましく、1.05以上1.08以下であると最も好ましい。Sを上記特定の範囲とする方法としては、ポリエステルフィルムの各層のうち、少なくともポリエステルA層に、無機粒子および/または有機粒子を、ポリエステルA層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有し、かつ横延伸工程において、延伸後半温度をポリエステルA層のTcc以上の温度とし、延伸前半温度を延伸後半温度より−40℃以上、延伸後半温度より−30℃以下、延伸中盤温度を延伸後半温度より−30℃以上、延伸後半温度より−15℃以下と、延伸前半温度、延伸中盤温度、延伸後半温度の順に温度を段階的に高くしていく温度条件とする方法が挙げられる。段階的に昇温しながら延伸を行うことにより、表面近傍粒子のフィルム内部への埋没を効果的に抑制することができ、上記特定の表面形状を形成することが可能となる。
本発明のポリエステルフィルムは、表面形状を好ましい様態とし、プレス前後の剥離密着性を良好とする観点から、最外層のポリエステルA層に、ポリブチレンテレフタレートとポリオキシアルキレングリコールのブロック共重合体を2重量%以上30重量%以下含むことが好ましい。より好ましくは5重量%以上25重量%であり、10重量%以上18重量%以下であると最も好ましい。柔軟なポリオキシアルキレングリコールが特定量含まれることにより、結晶化速度が増加しTccが低下するため、本発明の表面形状を達成することが可能であるとともに、低極性成分の微分散化により表面エネルギーの極性力成分を好ましい範囲に制御することが容易である。本発明のフィルムに用いられるポリオキシアルキレングリコールの構造は特に限定されないが、耐熱プレス性と結晶性の観点からポリテトラメチレングリコールが好ましく、また、ポリエステルのグリコール成分として共重合されていることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、加熱プレスによるフィルムの劣化を抑制する観点から、ポリエステルA層のカルボキシル末端基量を30eq/t以下とすることが好ましい。ポリエステルA層のカルボキシル末端基量を30eq/t以下とする方法は特に限定されないが、ポリエステルA層を構成させる樹脂のカルボキシル末端基量を30eq/t以下とし、さらに溶融押出時の押出機内を流通窒素雰囲気下で、酸素濃度を0.7体積%以下とし、樹脂温度は265℃〜285℃に制御することが好ましい。
次に本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムの具体的な製造方法の例について記載するが、本発明はかかる例に限定して解釈されるものではない。
ポリエステルA層とポリエステルB層とを有する積層ポリエステルフィルムとする場合、まず、ポリエステルA層に使用するポリエステルAとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(a)とポリエチレンテレフタレート樹脂(a)に平均粒径5μmのシリカ粒子を含有させた粒子含有ポリエチレンテレフタレート樹脂(a‘)、およびポリテトラメチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂(a“)を所定の割合で計量する。また、ポリエステルB層に使用するポリエステルBとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂(a)とポリテトラメチレングリコール共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂(a“)を使用する。
そして、混合したポリエステル樹脂を単軸押出機に供給し溶融押出する。この際、樹脂温度は265℃〜295℃に制御することが好ましい。ついで、フィルターやギヤポンプを通じて、異物の除去、押出量の均整化を各々行い、Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する。その際、高電圧を掛けた電極を使用して静電気で冷却ドラムと樹脂を密着させる静電印加法、キャスティングドラムと押出したポリマーシート間に水膜を設けるキャスト法、キャスティングドラム温度をポリエステル樹脂のガラス転移点〜(ガラス転移点−20℃)にして押出したポリマーを粘着させる方法、もしくは、これらの方法を複数組み合わせた方法により、シート状ポリマーをキャスティングドラムに密着させ、冷却固化し、未延伸フィルムを得る。これらのキャスト法の中でも、ポリエステルを使用する場合は、生産性や平面性の観点から、静電印加する方法が好ましく使用される。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、耐熱性、寸法安定性の観点から二軸配向フィルムとすることが必要である。二軸配向フィルムは、未延伸フィルムを長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法により、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などにより延伸を行うことで得ることができる。
かかる延伸方法における延伸倍率としては、長手方向に2.8倍以上3.4倍以下、さらに好ましくは2.9倍以上3.3倍以下が採用される。また、延伸速度は1,000%/分以上200,000%/分以下であることが望ましい。また長手方向の延伸温度は、70℃以上100℃以下とすることが好ましい。また、幅方向の延伸倍率としては、好ましくは2.8倍以上3.8倍以下、さらに好ましくは、3倍以上3.6倍以下が採用される。幅方向の延伸速度は1,000%/分以上200,000%/分以下であることが望ましい。また、本発明の特徴とする表面形状を離型フィルム表面に形成せしめる目的から、幅方向の延伸温度は、延伸後半温度をポリエステルA層のTcc以上の温度とし、延伸前半温度を延伸後半温度より−40℃以上、延伸後半温度より−30℃以下、延伸中盤温度を延伸後半温度より−30℃以上、延伸後半温度より−15℃以下と、延伸前半温度、延伸中盤温度、延伸後半温度の順に温度を段階的に高くしていく温度条件が好ましい。
さらに二軸延伸の後にフィルムの熱処理を行うが、この熱処理はオーブン中で定長もしくは順次収縮させながら140〜230℃の熱処理温度で1〜30秒間熱処理を行う。さらに熱収縮率を低減させるために、熱処理後に、140℃以上180℃未満で徐冷を行うことも好ましい。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、粒子を高濃度に含有し、表面自由エネルギーの極性力成分、およびフィルムの実表面積と投影面積の比がそれぞれ適当な範囲であることにより、マット調が必要な回路用工程フィルム用途などの耐熱離型フィルムに好適に用いることができる。
(1)ポリエステルの組成
ポリエステル樹脂およびフィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基成分や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量することができる。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。なお、本発明のフィルムについては、フィルム製造時の混合比率から計算により、組成を算出した。
(2)粒子の含有量
ポリマー1gを1N−KOHメタノール溶液200mlに投入して加熱還流し、ポリマーを溶解した。溶解が終了した該溶液に200mlの水を加え、ついで該液体を遠心分離器にかけて粒子を沈降させ、上澄み液を取り除いた。粒子にはさらに水を加えて洗浄、遠心分離を2回繰り返した。このようにして得られた粒子を乾燥させ、その質量を量ることで粒子の含有量を算出した。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。
(3)表面自由エネルギー中の極性力成分の算出方法
フィルムの表面自由エネルギー中の極性力成分は、次にようにして求めた。まず、拡張Fowkes式とYoungの式から、下記式(1)を導いた。
〔拡張Fowkes式〕
γSL=γS +γL −2(γsd ・γLd )1/2 −2(γsD ・γLD )1/2 −2(γsh ・γLh )1/2
〔Youngの式〕
γS =γSL+γL cosθ
γS :固体の表面自由エネルギー
γL :液体の表面張力
γSL:固体と液体の界面の張力
θ :液体との接触角
γsd ,γLd :γS ,γL の分散力成分
γsD,γLD :γS ,γL の極性力成分
γsh ,γhL :γS ,γL の水素結合成分
(γsd ・γLd )1/2 +(γsD ・γLD )1/2 +(γsh ・γLh )1/2=γL (1+cosθ)/2 (1)
次に、表面張力の各成分が既知である4種類の液体についてフィルムとの接触角を測定し、式(1)に代入、各液体についての3元1次連立方程式を解くことでフィルムの表面自由エネルギー中の極性力成分を求めた。連立方程式の解法には数値計算ソフト“Mathematica”を用いた。また、接触角の測定には、水、エチレングリコール、ホルムアミド、ヨウ化メチレンの測定液を用い、測定機は協和界面化学(株)製接触角計CA−D型を使用した。測定は、まず積層フィルムのA層を特定し、該A層側の表面について行った。A層の特定は、(2)に記載の方法にてフィルム最表層中に含有される粒子を定量し、当該ポリエステル層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有する場合に該ポリエステル層をA層とした。フィルムの両面側ともに粒子量が請求項1に記載の含有量を満たす場合は、両面側ともA層とし測定を行った。また、本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムにおいては、フィルム両面(I面/II面)について、それぞれN=3で行い、その平均値を採用した。
(4)単位投影面積当たりのフィルム表面積S
菱化システム社製、非接触表面・層断面形状計測システム、VertScan2.0を用いて測定した。測定条件は下記のとおり。測定は、まず積層フィルムのA層を特定し、該A層側の表面について行った。A層の特定は、(2)に記載の方法にてフィルム最表層中に含有される粒子を定量し、当該ポリエステル層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有する場合に該ポリエステル層をA層とした。フィルムの両面側ともに粒子量が請求項1に記載の含有量を満たす場合は、両面側ともA層とし測定を行った。また、本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムにおいては、フィルム両面(I面/II面)について、それぞれN=3で行い、その平均値を採用した。
測定面積:1.252×0.939mm
レンズ:10倍。
(5)カルボキシル末端基量
ポリエステルA層をクレゾール/クロロホルム(重量比7/3)に95℃で溶解し、アルカリで電位差測定して求めた。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。
(6)結晶化温度Tcc
セイコー電子工業(株)製走査型差動熱量計RDC220(DSC)を用いて、プラスチックの転移熱測定方法(JIS K7122)に準拠して、窒素雰囲気下で5mgの試料を20℃/分の速度で300℃まで昇温して5分間保持した後に、20℃/分の冷却速度で10℃まで冷却し、再度20℃/分の速度で昇温していった際に、再度の昇温において、樹脂の結晶化に伴う発熱ピークのピーク温度を融点(Tcc)とした。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。
(7)密着性
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムに、アプリケーターを用いて、ハードコート層(共栄社化学製UF−TCI−1)を乾燥後厚み40μmとなるように塗工し、80℃で10分間乾燥した。該サンプルを幅10mm、長さ150mmの矩形に切り出し、該HC層間で強制的に剥離し、引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離100mm、引張速度を20mm/分として、下記の基準にて180°剥離密着試験を行った。なお、測定はN=3で行った。
A:本発明のポリエステルフィルム/ハードコート層間で剥離できない。
B:本発明のポリエステルフィルム/ハードコート層の剥離強度が1N/10mmより高い。
C:本発明のポリエステルフィルム/ハードコート層の剥離強度が1N/10mm以下。

(7−2)耐熱離型性
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムに、アプリケーターを用いて、ハードコート層(共栄社化学製UF−TCI−1)を乾燥後厚み40μmとなるように塗工し、80℃で10分間乾燥した。その後、幅10mm、長さ150mmの矩形に切り出しサンプルとした。該積層体を用いて、上金型温度、下金型温度ともに温度160℃に加熱したプレス機を使用し、厚さ0.2mmのアルミニウム板/厚さ0.125mmのポリイミドフィルム(東レデュポン製カプトン500H/V)/離型用二軸配向ポリエステルフィルム/HC積層体/厚さ0.125mmのポリイミドフィルム(東レデュポン製カプトン500H/V)/厚さ0.2mmのアルミニウム板の構成体を1.5MPaの条件下で1時間加熱プレスを行った。加熱プレス後に、二軸配向ポリエステルフィルム/HC積層体を取り出し、2000mJ/cmの照度の紫外線を照射し、二軸配向ポリエステルフィルムとHC層との離型性について、下記の基準で評価しB以上を合格とした。
A:10回離型テストを行い、10回ともフィルム破れ・付着が発生しなかった。
B:10回離型テストを行い、1回フィルム破れ・付着が発生した。
C:10回離型テストを行い、2回以上フィルム破れ・付着が発生した。
(8)マット調外観転写性
(7−2)にて得られた剥離後のHC層(剥離面)の外観を観察し、下記基準にてマット調外観の転写性を評価した。なお、60度光沢度は、JIS−Z−8741(1997年)に規定された方法に従って、スガ試験機製デジタル変角光沢度計UGV−5Dを用いて、測定を行った。測定はn=5で行い、最大値と最小値を除いた平均値を採用した。
A:60度 光沢度が15以下。
B:60度光沢度が25以下。
C:60度光沢度が25より大きい。
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(ポリエステルA)
テレフタル酸およびエチレングリコールから、三酸化アンチモンを触媒として、常法により重合を行い、固有粘度0.65のポリエステルAを得た。
(ポリエステルB)
上記ポリエステルAを常法により固相重合せしめ、固有粘度0.8のポリエステルBを得た。
(ポリエステルC)
ポリエステルA中に数平均粒子径3.5μmの凝集シリカ粒子を粒子濃度20質量%で含有した固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート粒子マスター。
(ポリエステルD)
テレフタル酸100重量部、1,4−ブタンジオール110重量部の混合物を窒素雰囲気下で140℃まで昇温して均一溶液とした後、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.054重量部、モノヒドロキシブチルスズオキサイド0.054重量部を添加し、常法によりエステル化反応を行った。次いで、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.066重量部を添加して、減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度0.88のポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。その後、固相重合を行い固有粘度1.20のポリブチレンテレフタレート樹脂を得た。
(ポリエステルE)
東レ−デュポン社製ハイトレル7247を使用した。
(ポリエステルF)
ポリエステルA中にカルナウバワックスを3.0重量%含有した、固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートワックスマスター。
(実施例1)
組成を表の通りとして、原料をそれぞれ酸素濃度0.2体積%とした別々の単軸押出機に供給し、A層押出機シリンダー温度を270℃、B層押出機シリンダー温度を270℃で溶融し、A層とB層合流後の短管温度を275℃、口金温度を280℃に設定しで、樹脂温度280℃で、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸シートを得た。次いで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、延伸温度85℃で長手方向に3.1倍延伸し、すぐに40℃に温度制御した金属ロールで冷却化した。その後、テンター式横延伸機にて延伸前半温度110℃、延伸中盤温度130℃、延伸後半温度140℃で幅方向に3.5倍延伸し、そのままテンター内にて、230℃で熱処理を行い、幅方向に5%のリラックスを掛けながら熱処理を行い、フィルム厚み50μm(積層比は表の通り)、A層/B層/A層の3層構成の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例2)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例3)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例4)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例5)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例6)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例7)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例8)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例9)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例10)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例11)
組成を表のとおりに変更し、横延伸後半温度を145℃とした以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例12)
組成を表のとおりに変更し、横延伸後半温度を145℃とした以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例13)
横延伸中盤温度を120℃、横延伸後半温度を130℃に変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例14)
横延伸中盤温度を115℃、横延伸後半温度を125℃に変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例15)
横延伸後半温度を150℃に変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例16)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例17)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例18)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例19)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例20)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例21)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(実施例22)
単膜構成とした。組成を表の通りとして、原料を酸素濃度0.2体積%とした単軸押出機に供給し、押出機シリンダー温度を270℃で溶融し、短管温度を275℃、口金温度を280℃に設定しで、樹脂温度280℃で、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その後は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例1)
横延伸前半温度を80℃、横延伸中盤温度を90℃、横延伸後半温度を90℃に変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例2)
横延伸前半温度を80℃、横延伸中盤温度を90℃に変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例3)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例4)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例5)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例6)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例7)
積層構成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例8)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
(比較例9)
組成を表の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
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本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、粒子を高濃度に含有し、表面自由エネルギーの極性力成分、およびフィルムの実表面積と投影面積の比がそれぞれ適当な範囲であることにより、マット調が必要な回路用工程フィルム用途などの耐熱離型フィルムに好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 無機粒子および/または有機粒子(染料、無機顔料、有機顔料など、着色を目的とする着色剤を含まない)を、ポリエステルA層全体を100質量%として1質量%以上10質量%以下含有するポリエステルA層を少なくとも一方の最外層に有し、最外層のポリエステルA層側から測定した表面自由エネルギーの極性力成分が4.0mN/mより大きく9.0mN/m以下であり、単位投影面積当たりのフィルム表面積Sが1.01以上1.15以下である、離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 前記ポリエステルA層に、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルを2重量%以上30重量%以下含む、請求項1に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. 前記ポリエステルA層にポリブチレンテレフタレートとポリオキシアルキレングリコールのブロック共重合体を2重量%以上30重量%以下含む、請求項1〜2のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 前記ポリエステルA層のカルボキシル末端基量が30eq/t以下である請求項1〜3のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
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