JPH08230340A - 熱転写リボン用フイルム - Google Patents
熱転写リボン用フイルムInfo
- Publication number
- JPH08230340A JPH08230340A JP7064868A JP6486895A JPH08230340A JP H08230340 A JPH08230340 A JP H08230340A JP 7064868 A JP7064868 A JP 7064868A JP 6486895 A JP6486895 A JP 6486895A JP H08230340 A JPH08230340 A JP H08230340A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- force component
- transfer
- dyne
- free energy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 二軸配向ポリエステルフイルムであって、少
なくとも片面における表面自由エネルギーの分散力成分
が30〜38dyne/cm、極性力成分が4〜13d
yne/cmであり、反対面の中心線平均粗さが0.0
2〜0.50μm、最大高さが0.3〜5.0μmであ
ることを特徴とする熱転写リボン用フイルム。 【効果】 本発明によって、ステイック現象のない安定
した走行性を有し、かつ、インキのかすれや過転写のな
い転写材を得ることが可能になった。これは、次世代の
バリアブルドットプリンタにおいて印加エネルギーに応
じてインク転写量を制御する際、高精細な画像が得られ
る点で非常に有効である。
なくとも片面における表面自由エネルギーの分散力成分
が30〜38dyne/cm、極性力成分が4〜13d
yne/cmであり、反対面の中心線平均粗さが0.0
2〜0.50μm、最大高さが0.3〜5.0μmであ
ることを特徴とする熱転写リボン用フイルム。 【効果】 本発明によって、ステイック現象のない安定
した走行性を有し、かつ、インキのかすれや過転写のな
い転写材を得ることが可能になった。これは、次世代の
バリアブルドットプリンタにおいて印加エネルギーに応
じてインク転写量を制御する際、高精細な画像が得られ
る点で非常に有効である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写リボン用フイル
ムに関し、さらに詳しくは、サーマルプリンターに用い
る耐久性、走行性、インキ密着性に優れた熱転写リボン
用フイルムに関する。
ムに関し、さらに詳しくは、サーマルプリンターに用い
る耐久性、走行性、インキ密着性に優れた熱転写リボン
用フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写方式を利用するプリンター用転写
材には、高結晶性、高融点、耐熱性、耐薬品性、高強
度、高弾性率に優れたポリエステルフイルムがベースフ
イルムとして用いられている。
材には、高結晶性、高融点、耐熱性、耐薬品性、高強
度、高弾性率に優れたポリエステルフイルムがベースフ
イルムとして用いられている。
【0003】一方、近年のオフイスオートメーションの
発展により、サーマルプリンターにおいても印字の高速
化、フルカラー化、高精細化等の技術に格段の進歩が見
られ、それに伴い転写材、ベースフイルムにもより一層
の走行安定性、転写画像の高諧調性といった特性が要求
されるようになった。
発展により、サーマルプリンターにおいても印字の高速
化、フルカラー化、高精細化等の技術に格段の進歩が見
られ、それに伴い転写材、ベースフイルムにもより一層
の走行安定性、転写画像の高諧調性といった特性が要求
されるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような要求に対し
ては、これまで走行安定性を中心に改良が行われ、表面
粗さ(中心線平均粗さ、最大高さ)等を規定した公知例
が見られる(特開平1−11870号公報等)。しか
し、プリンターの高速化により印字時間が短くなったこ
とで、インキの転写量が不足し印字のかすれが起こると
いった問題が生じるようになってきた。またこの問題を
解決するために印加エネルギーを上げると、印字した際
細かな部分にインクが載りすぎるといった問題(過転
写)を生じるという欠点があった。
ては、これまで走行安定性を中心に改良が行われ、表面
粗さ(中心線平均粗さ、最大高さ)等を規定した公知例
が見られる(特開平1−11870号公報等)。しか
し、プリンターの高速化により印字時間が短くなったこ
とで、インキの転写量が不足し印字のかすれが起こると
いった問題が生じるようになってきた。またこの問題を
解決するために印加エネルギーを上げると、印字した際
細かな部分にインクが載りすぎるといった問題(過転
写)を生じるという欠点があった。
【0005】本発明は、優れた走行安定性と上記のよう
な印字のかすれ、過転写といった問題のない安定したイ
ンキ転写性を有し、次世代の高精細サーマルプリンタ
ー、バリアブルドットプリンターにも対応可能な転写材
のベースフイルムを提供することを目的とする。
な印字のかすれ、過転写といった問題のない安定したイ
ンキ転写性を有し、次世代の高精細サーマルプリンタ
ー、バリアブルドットプリンターにも対応可能な転写材
のベースフイルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
熱転写リボン用フイルムは、二軸配向ポリエステルフイ
ルムであって、少なくとも片面における表面自由エネル
ギーの分散力成分が30〜38dyne/cm、極性力
成分が4〜13dyne/cmであり、反対面の中心線
平均粗さが0.02〜0.50μm、最大高さが0.3
〜5.0μmであることを特徴とするものからなる。
熱転写リボン用フイルムは、二軸配向ポリエステルフイ
ルムであって、少なくとも片面における表面自由エネル
ギーの分散力成分が30〜38dyne/cm、極性力
成分が4〜13dyne/cmであり、反対面の中心線
平均粗さが0.02〜0.50μm、最大高さが0.3
〜5.0μmであることを特徴とするものからなる。
【0007】本発明におけるポリエステルとは、周知の
ポリエステルであり、アジピン酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、4,4´
−ビフェニルジカルボン酸などに代表されるジカルボン
酸と、エチレングリコール、トリメチレングリコール、
テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどに代表さ
れるジオールとの任意の組み合わせによる重縮合体ある
いはそれらの共重合体から選ぶことができるが、ポリエ
チレンテレフタレートもしくはポリエチレンテレフタレ
ートを主として含む共重合ポリエステルが好ましい。
ポリエステルであり、アジピン酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸、4,4´
−ビフェニルジカルボン酸などに代表されるジカルボン
酸と、エチレングリコール、トリメチレングリコール、
テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどに代表さ
れるジオールとの任意の組み合わせによる重縮合体ある
いはそれらの共重合体から選ぶことができるが、ポリエ
チレンテレフタレートもしくはポリエチレンテレフタレ
ートを主として含む共重合ポリエステルが好ましい。
【0008】本発明におけるポリエステルフイルムと
は、上記のポリエステルに滑剤などの添加物を必要に応
じて加え二軸に配向したものであるが、次のような特性
が必要不可欠である。
は、上記のポリエステルに滑剤などの添加物を必要に応
じて加え二軸に配向したものであるが、次のような特性
が必要不可欠である。
【0009】まず、少なくとも片面における表面自由エ
ネルギーがその分散力成分で30〜38dyne/c
m、好ましくは32〜36dyne/cm、極性力成分
で4〜13dyne/cm、好ましくは6〜11dyn
e/cmであることが必要である。分散力成分が38d
yne/cmを越えると、または極性力成分が13dy
ne/cmより大きくなると、インクとの密着力が大き
くなりすぎ、転写不良すなわち印字のかすれが生じる。
逆に分散力成分が30dyne/cmより小さいかもし
くは極性力成分が4dyne/cmよりも小さいと、イ
ンクとフイルム表面の密着力が小さくなり、いわゆる過
転写というトラブルを生じ、鮮明で微細な画像を得るこ
とができなくなる。
ネルギーがその分散力成分で30〜38dyne/c
m、好ましくは32〜36dyne/cm、極性力成分
で4〜13dyne/cm、好ましくは6〜11dyn
e/cmであることが必要である。分散力成分が38d
yne/cmを越えると、または極性力成分が13dy
ne/cmより大きくなると、インクとの密着力が大き
くなりすぎ、転写不良すなわち印字のかすれが生じる。
逆に分散力成分が30dyne/cmより小さいかもし
くは極性力成分が4dyne/cmよりも小さいと、イ
ンクとフイルム表面の密着力が小さくなり、いわゆる過
転写というトラブルを生じ、鮮明で微細な画像を得るこ
とができなくなる。
【0010】表面自由エネルギーの分散力成分は、分散
力すなわちファンデルワールス力に依存し、フイルム表
面の結晶の大きさと相関がある。したがって本発明の3
0〜38dyne/cmに分散力成分がなるようなポリ
マーの結晶性、または、延伸、熱処理による表面結晶状
態の制御が必要である。そのためには所定温度の熱処理
だけでなく、連続の再熱処理や一旦冷却したあと再熱処
理を施すこと、または高温で短時間の熱処理などが有利
である。
力すなわちファンデルワールス力に依存し、フイルム表
面の結晶の大きさと相関がある。したがって本発明の3
0〜38dyne/cmに分散力成分がなるようなポリ
マーの結晶性、または、延伸、熱処理による表面結晶状
態の制御が必要である。そのためには所定温度の熱処理
だけでなく、連続の再熱処理や一旦冷却したあと再熱処
理を施すこと、または高温で短時間の熱処理などが有利
である。
【0011】また極性力成分はフイルムのカルボキシル
末端基量によって制御することができる。本発明におい
ては10〜80eq/106 g、好ましくは20〜60
eq/106 gであることが必要である。
末端基量によって制御することができる。本発明におい
ては10〜80eq/106 g、好ましくは20〜60
eq/106 gであることが必要である。
【0012】これらの方法は、公知の高分子剤、無機あ
るいは有機の粒子等をフイルム表面に積層させることに
よるフイルム表面の設計法にくらべて製造法が簡便であ
り有利である。
るいは有機の粒子等をフイルム表面に積層させることに
よるフイルム表面の設計法にくらべて製造法が簡便であ
り有利である。
【0013】一方フイルム表面は適度に粗いことが必要
で、少なくとも片面は中心線平均粗さRaが0.02〜
0.50μm、最大高さRtが0.3〜5.0μmでな
ければならない。上記の範囲より小さいと滑り性が悪化
し、スティック現象によりフイルムの円滑な走行が妨げ
られるばかりでなく、巻取ることも困難になる。逆に大
きいと鮮明な画質が得られなくなる。上記の粗さはフイ
ルム中に任意の粒子を適量加えることで容易に得ること
ができる。粒子にはLi、Na、K、Ca、Mg、B
a、Zn、Mnなどの炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、安息
香酸塩;Mg、Zn、Zr、Tiなどの酸化物;二酸化
ケイ素、アルミナ、炭素、ガラスなどに代表される無機
あるいは有機の粒子なら特に限定されるものではない
が、特に合成非晶質シリカ、カーボンブラック、炭酸カ
ルシウム、酸化チタン、アルミナ、カオリンなどが有力
である。本発明では、平均粒径0.1〜5μmの上記の
粒子を0.05〜5重量%加えるのが好ましい。
で、少なくとも片面は中心線平均粗さRaが0.02〜
0.50μm、最大高さRtが0.3〜5.0μmでな
ければならない。上記の範囲より小さいと滑り性が悪化
し、スティック現象によりフイルムの円滑な走行が妨げ
られるばかりでなく、巻取ることも困難になる。逆に大
きいと鮮明な画質が得られなくなる。上記の粗さはフイ
ルム中に任意の粒子を適量加えることで容易に得ること
ができる。粒子にはLi、Na、K、Ca、Mg、B
a、Zn、Mnなどの炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、安息
香酸塩;Mg、Zn、Zr、Tiなどの酸化物;二酸化
ケイ素、アルミナ、炭素、ガラスなどに代表される無機
あるいは有機の粒子なら特に限定されるものではない
が、特に合成非晶質シリカ、カーボンブラック、炭酸カ
ルシウム、酸化チタン、アルミナ、カオリンなどが有力
である。本発明では、平均粒径0.1〜5μmの上記の
粒子を0.05〜5重量%加えるのが好ましい。
【0014】このようなフイルムの片面に転写インキ層
を設けることにより、例えばバリアブルドットプリンタ
ー用転写材を構成できる。
を設けることにより、例えばバリアブルドットプリンタ
ー用転写材を構成できる。
【0015】次に本発明に係るフイルムの代表的な製造
方法について述べる。ただし、本発明に係るフイルムの
製造方法は以下の方法に限定されるものではない。ま
ず、所定のカルボキシル末端基量を持つポリエステルを
一種または二種以上組み合わせ、必要に応じて粒子等を
加えた混合物を乾燥し、270℃以上で溶融する。それ
を、スリット状のダイからシート状に押し出し、20〜
70℃のキャステイングドラム上で冷却固化し、未延伸
フイルムを得る。
方法について述べる。ただし、本発明に係るフイルムの
製造方法は以下の方法に限定されるものではない。ま
ず、所定のカルボキシル末端基量を持つポリエステルを
一種または二種以上組み合わせ、必要に応じて粒子等を
加えた混合物を乾燥し、270℃以上で溶融する。それ
を、スリット状のダイからシート状に押し出し、20〜
70℃のキャステイングドラム上で冷却固化し、未延伸
フイルムを得る。
【0016】その未延伸フイルムを多段階高倍率縦延伸
装置により複数の区間で、80〜130℃に加熱したロ
ール群のロール間周速差により合計倍率が4〜7倍にな
るように縦に延伸する。
装置により複数の区間で、80〜130℃に加熱したロ
ール群のロール間周速差により合計倍率が4〜7倍にな
るように縦に延伸する。
【0017】次にテンターオーブンにより、90〜16
0℃で3〜4倍に横延伸し、190〜230℃にて2〜
10秒間熱処理を施した後、さらに5〜15℃高い温度
で横方向に3〜10%収縮させながら1〜10秒間再熱
処理を施すことにより所望の二軸配向ポリエステルフイ
ルムを得る。
0℃で3〜4倍に横延伸し、190〜230℃にて2〜
10秒間熱処理を施した後、さらに5〜15℃高い温度
で横方向に3〜10%収縮させながら1〜10秒間再熱
処理を施すことにより所望の二軸配向ポリエステルフイ
ルムを得る。
【0018】
実施例1 固有粘度0.61、カルボキシル末端基量41eq/1
06 g、平均粒径1.0μmの二酸化ケイ素を0.50
重量%含有したポリエチレンテレフタレートを押出機と
Tダイでシート状に溶融押出し、水冷ドラムに密着させ
て冷却固化し、厚さ20〜100μmの未延伸フイルム
を得た。
06 g、平均粒径1.0μmの二酸化ケイ素を0.50
重量%含有したポリエチレンテレフタレートを押出機と
Tダイでシート状に溶融押出し、水冷ドラムに密着させ
て冷却固化し、厚さ20〜100μmの未延伸フイルム
を得た。
【0019】次に多段階縦延伸装置により、第一段階が
100℃で2.2倍、第二段階が120℃で1.1倍、
第三段階が125℃で2.5倍、計6.0倍の三段階縦
延伸を行った。
100℃で2.2倍、第二段階が120℃で1.1倍、
第三段階が125℃で2.5倍、計6.0倍の三段階縦
延伸を行った。
【0020】さらに、テンターオーブン内で、115
℃、3.8倍の横延伸と、210℃で3秒間の熱処理、
横方向に7%収縮させながら、225℃で2秒間の再熱
処理を施し、厚さが2.5μmの二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。
℃、3.8倍の横延伸と、210℃で3秒間の熱処理、
横方向に7%収縮させながら、225℃で2秒間の再熱
処理を施し、厚さが2.5μmの二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。
【0021】実施例2 固有粘度0.61、カルボキシル末端基量41eq/1
06 gのポリエステル50部と、固有粘度0.61、カ
ルボキシル末端基量22eq/106 gのポリエステル
50部に、平均粒径1.0μmの二酸化ケイ素を0.5
0重量%加え、実施例1と同様に溶融押出し、縦延伸を
行った。そして115℃、3.8倍の横延伸と220
℃、3秒間の熱処理、横方向に7%収縮させながらの2
30℃、3秒間の再熱処理を施し、厚さ2.5μmの二
軸配向ポリエステルフイルムを得た。
06 gのポリエステル50部と、固有粘度0.61、カ
ルボキシル末端基量22eq/106 gのポリエステル
50部に、平均粒径1.0μmの二酸化ケイ素を0.5
0重量%加え、実施例1と同様に溶融押出し、縦延伸を
行った。そして115℃、3.8倍の横延伸と220
℃、3秒間の熱処理、横方向に7%収縮させながらの2
30℃、3秒間の再熱処理を施し、厚さ2.5μmの二
軸配向ポリエステルフイルムを得た。
【0022】実施例3 固有粘度0.61、カルボキシル末端基量22eq/1
06 gのポリエステル30部と、固有粘度0.61、カ
ルボキシル末端基量15eq/106 gのポリエステル
70部に、平均粒径1.0μmの二酸化ケイ素を0.7
0重量%加え、実施例1、2と同様に溶融押出し、延伸
を行ない、220℃、3秒間の熱処理と230℃、1.
5秒間の再熱処理を施し、厚さ2.5μmの二軸配向ポ
リエステルフイルムを得た。
06 gのポリエステル30部と、固有粘度0.61、カ
ルボキシル末端基量15eq/106 gのポリエステル
70部に、平均粒径1.0μmの二酸化ケイ素を0.7
0重量%加え、実施例1、2と同様に溶融押出し、延伸
を行ない、220℃、3秒間の熱処理と230℃、1.
5秒間の再熱処理を施し、厚さ2.5μmの二軸配向ポ
リエステルフイルムを得た。
【0023】比較例1 固有粘度0.61、カルボキシル末端基量41eq/1
06 gのポリエステル40部と固有粘度0.61、カル
ボキシル末端基量22eq/106 gのポリエステル6
0部に、平均粒径0.7μmの二酸化ケイ素を0.70
重量%加え、実施例1、2と同様に溶融押出し、延伸を
行ない、230℃、5秒間の熱処理と240℃、5秒間
の再熱処理を施し、厚さ4.5μmの二軸配向ポリエス
テルフイルムを得た。
06 gのポリエステル40部と固有粘度0.61、カル
ボキシル末端基量22eq/106 gのポリエステル6
0部に、平均粒径0.7μmの二酸化ケイ素を0.70
重量%加え、実施例1、2と同様に溶融押出し、延伸を
行ない、230℃、5秒間の熱処理と240℃、5秒間
の再熱処理を施し、厚さ4.5μmの二軸配向ポリエス
テルフイルムを得た。
【0024】比較例2 固有粘度0.61、カルボキシル末端基量15eq/1
06 gのポリエステルに、平均粒径0.5μmの二酸化
ケイ素を0.05重量%加え、実施例1と同様に溶融押
出し、延伸を行い、210℃、1秒間の熱処理と220
℃、1秒間の再熱処理を施し、厚さ2.5μmの二軸配
向ポリエステルフイルムを得た。
06 gのポリエステルに、平均粒径0.5μmの二酸化
ケイ素を0.05重量%加え、実施例1と同様に溶融押
出し、延伸を行い、210℃、1秒間の熱処理と220
℃、1秒間の再熱処理を施し、厚さ2.5μmの二軸配
向ポリエステルフイルムを得た。
【0025】比較例3 固有粘度0.61、カルボキシル末端基量74eq/1
06 gのポリエステルに、平均粒径3.0μmの二酸化
ケイ素を3.0重量%加え、実施例1、2と同様に溶融
押出し、延伸を行ない、235℃、5秒間の熱処理と2
45℃、5秒間の再熱処理を施し、厚さ4.5μmの二
軸配向ポリエステルフイルムを得た。
06 gのポリエステルに、平均粒径3.0μmの二酸化
ケイ素を3.0重量%加え、実施例1、2と同様に溶融
押出し、延伸を行ない、235℃、5秒間の熱処理と2
45℃、5秒間の再熱処理を施し、厚さ4.5μmの二
軸配向ポリエステルフイルムを得た。
【0026】[特性の評価方法]以下に、本発明の規定
に用いた特性値の測定方法を説明する。 (1)表面粗さ JIS−B−0601に準じて測定した。
に用いた特性値の測定方法を説明する。 (1)表面粗さ JIS−B−0601に準じて測定した。
【0027】(2)表面自由エネルギー フイルムの表面自由エネルギーは、次にようにして求め
た。まず、拡張Fowkes式とYoungの式から、
下記式(1)を導いた。 〔拡張Fowkes式〕 γSL=γS +γL −2(γs d ・γL d )1/2 −2(γ
s D ・γL D )1/2 −2(γs h ・γL h )1/2 〔Youngの式〕 γS =γSL+γL cosθ γS :固体の表面自由エネルギー γL :液体の表面張力 γSL:固体と液体の界面の張力 θ :液体との接触角 γs d ,γL d :γS ,γL の分散力成分 γs D ,γL D :γS ,γL の極性力成分 γs h ,γL h :γS ,γL の水素結合成分 (γs d ・γL d )1/2 +(γs D ・γL D )1/2 +(γs h ・γL h )1/2 =γL (1+cosθ)/2 (1)
た。まず、拡張Fowkes式とYoungの式から、
下記式(1)を導いた。 〔拡張Fowkes式〕 γSL=γS +γL −2(γs d ・γL d )1/2 −2(γ
s D ・γL D )1/2 −2(γs h ・γL h )1/2 〔Youngの式〕 γS =γSL+γL cosθ γS :固体の表面自由エネルギー γL :液体の表面張力 γSL:固体と液体の界面の張力 θ :液体との接触角 γs d ,γL d :γS ,γL の分散力成分 γs D ,γL D :γS ,γL の極性力成分 γs h ,γL h :γS ,γL の水素結合成分 (γs d ・γL d )1/2 +(γs D ・γL D )1/2 +(γs h ・γL h )1/2 =γL (1+cosθ)/2 (1)
【0028】次に、表面張力の各成分が既知である4種
類の液体についてフイルムとの接触角を測定し、式
(1)に代入、各液体についての3元1次連立方程式を
解くことでフイルムの表面自由エネルギーとその3成分
を求めた。連立方程式の解法には数値計算ソフト“Ma
thematica”を用いた。また、接触角の測定に
は、水、エチレングリコール、ホルムアミド、ヨウ化メ
チレンの測定液を用い、測定機は協和界面化学(株)製
接触角計CA−D型を使用した。
類の液体についてフイルムとの接触角を測定し、式
(1)に代入、各液体についての3元1次連立方程式を
解くことでフイルムの表面自由エネルギーとその3成分
を求めた。連立方程式の解法には数値計算ソフト“Ma
thematica”を用いた。また、接触角の測定に
は、水、エチレングリコール、ホルムアミド、ヨウ化メ
チレンの測定液を用い、測定機は協和界面化学(株)製
接触角計CA−D型を使用した。
【0029】(3)カルボキシル末端基量 フイルムのカルボキシル末端基濃度〔COOH〕(eq
/106 g)は、HIRANUMA COMITE−7
REPORTING TITRETORを用いて、塩
化銀複合電極を用い、過飽和塩化カリウム水溶液を充填
し、下式に基づき計算した。 〔COOH〕=〔(A−B)×C×F〕/S A:試料に対するNaOH適定量(ml)(規定度=N
/50−NaOH/メタノール) B:ブランクに対するNaOH適定量(ml) C:20(20=N/50×1/1000×100 ) F:ファクター(安息香酸/メタノール液体により求め
る) S:試料採取量(g)
/106 g)は、HIRANUMA COMITE−7
REPORTING TITRETORを用いて、塩
化銀複合電極を用い、過飽和塩化カリウム水溶液を充填
し、下式に基づき計算した。 〔COOH〕=〔(A−B)×C×F〕/S A:試料に対するNaOH適定量(ml)(規定度=N
/50−NaOH/メタノール) B:ブランクに対するNaOH適定量(ml) C:20(20=N/50×1/1000×100 ) F:ファクター(安息香酸/メタノール液体により求め
る) S:試料採取量(g)
【0030】上記の各フイルムの特性値を測定し、その
結果を表1に示した。次に上記実施例1〜3および比較
例1〜3の各フイルムの転写性を評価した。まず、各フ
イルムの表面に耐熱コート層として、 アクリル酸エステル :10.0部 アミノ変性シリコーン : 1.9部 イソシアネート : 0.1部 トルエン :88.0部 の組成からなる塗剤をグラビアコータで塗工し、80℃
で乾燥を行なった。
結果を表1に示した。次に上記実施例1〜3および比較
例1〜3の各フイルムの転写性を評価した。まず、各フ
イルムの表面に耐熱コート層として、 アクリル酸エステル :10.0部 アミノ変性シリコーン : 1.9部 イソシアネート : 0.1部 トルエン :88.0部 の組成からなる塗剤をグラビアコータで塗工し、80℃
で乾燥を行なった。
【0031】次に、各フイルムの耐熱コート層とは反対
面に感熱転写のインキ層として、 カルナウバワックス :30部 エステルワックス :35部 カーボンブラック :17部 ポリテトラヒドロフラン :13部 シリコーンオイル : 5部 からなる転写インキ層を、加熱ロールによるホットメル
トコーテイング法により、厚み2μmとなるように塗布
して転写材を得た。得られた転写材を用いて、サーマル
プリンターでプリントテストを行った。その結果を表1
に示した。
面に感熱転写のインキ層として、 カルナウバワックス :30部 エステルワックス :35部 カーボンブラック :17部 ポリテトラヒドロフラン :13部 シリコーンオイル : 5部 からなる転写インキ層を、加熱ロールによるホットメル
トコーテイング法により、厚み2μmとなるように塗布
して転写材を得た。得られた転写材を用いて、サーマル
プリンターでプリントテストを行った。その結果を表1
に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によって、ステイック現象のない
安定した走行性を有し、かつ、インキのかすれや過転写
のない転写材を得ることが可能になった。これは、次世
代のバリアブルドットプリンタにおいて印加エネルギー
に応じてインク転写量を制御する際、高精細な画像が得
られる点で非常に有効である。
安定した走行性を有し、かつ、インキのかすれや過転写
のない転写材を得ることが可能になった。これは、次世
代のバリアブルドットプリンタにおいて印加エネルギー
に応じてインク転写量を制御する際、高精細な画像が得
られる点で非常に有効である。
Claims (3)
- 【請求項1】 二軸配向ポリエステルフイルムであっ
て、少なくとも片面における表面自由エネルギーの分散
力成分が30〜38dyne/cm、極性力成分が4〜
13dyne/cmであり、反対面の中心線平均粗さが
0.02〜0.50μm、最大高さが0.3〜5.0μ
mであることを特徴とする熱転写リボン用フイルム。 - 【請求項2】 カルボキシル末端基量が10〜80eq
/106 gである、請求項1記載の熱転写リボン用フイ
ルム。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のフイルムの片面
に転写インキ層を設けてなるバリアブルドットプリンタ
ー用転写材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7064868A JPH08230340A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 熱転写リボン用フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7064868A JPH08230340A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 熱転写リボン用フイルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08230340A true JPH08230340A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=13270567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7064868A Pending JPH08230340A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 熱転写リボン用フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08230340A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007196508A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Toyobo Co Ltd | ヒネリ包装用二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
JP2010082953A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Unitika Ltd | 逐次二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造方法 |
JP2016043594A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 東レ株式会社 | 離型用二軸配向ポリエステルフィルム |
JP2016160403A (ja) * | 2015-03-05 | 2016-09-05 | 東レ株式会社 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP7064868A patent/JPH08230340A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007196508A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Toyobo Co Ltd | ヒネリ包装用二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
JP2010082953A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Unitika Ltd | 逐次二軸延伸ポリエステルフィルムおよびその製造方法 |
JP2016043594A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 東レ株式会社 | 離型用二軸配向ポリエステルフィルム |
JP2016160403A (ja) * | 2015-03-05 | 2016-09-05 | 東レ株式会社 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH08230340A (ja) | 熱転写リボン用フイルム | |
KR100730525B1 (ko) | 감열전사 기록매체용 적층 베이스 필름 | |
JP2581270B2 (ja) | 熱転写用リボン | |
JP3806888B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルムおよびそれからなる感熱孔版印刷原紙 | |
JPH0453716B2 (ja) | ||
JPH01136783A (ja) | プリンター用印字基材 | |
JPH0229438A (ja) | ポリエステルフイルム及びプリンター用印字基材 | |
JP3750828B2 (ja) | 熱転写用リボン | |
JP3035935B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム | |
JP3705549B2 (ja) | 感熱孔版原紙用フィルム | |
JP2955187B2 (ja) | プリンター用転写材の製造方法 | |
JP3235211B2 (ja) | 高感度感熱孔版印刷原紙用フィルム | |
JP3456245B2 (ja) | 感熱孔版原紙用フイルム | |
JPH0768965A (ja) | 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム | |
JP2000052418A (ja) | 熱転写インクリボン用ポリエステルフィルムおよびそれを用いた熱転写インクリボン | |
JP3372080B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フイルム | |
JP3163670B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フィルム | |
JPH09300844A (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フィルム | |
JP2001071651A (ja) | 溶融型感熱転写用ポリエステルフィルム | |
JPH0247093A (ja) | プリンター用転写材 | |
JPH1086543A (ja) | 熱転写リボンおよびそのフイルム | |
JPH04224925A (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フィルム | |
JP2009241373A (ja) | 感熱転写リボン用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2002036736A (ja) | 熱転写用リボン | |
JPH029687A (ja) | 感熱転写用ポリエステルフィルム |