JP6183176B2 - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、樹脂(α)を用いてなる樹脂層(X)が設けられた積層フィルムであって、以下の(1)〜(5)の条件を満たす積層フィルム。
(1)樹脂層(X)の厚みが80nm以上であること
(2)樹脂(α)はガラス転移点温度が50℃以上である樹脂であること
(3)樹脂層(X)の表面自由エネルギーが40mN/m以上、50mN/m未満であること
(4)樹脂(α)が、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)と、メチロール基を有するメラミン化合物(B)を含む樹脂組成物から得られる樹脂であること
(5)積層フィルムのヘイズが3.0%よりも大きいこと
である。
本発明の積層フィルムの樹脂層(X)は、樹脂層(X)の厚みが80nm以上であることが必要である。樹脂層(X)の厚みを80nm以上とすることで、樹脂層(X)にオリゴマー析出抑制性や離型性を付与することが可能となる。また樹脂層(X)の厚みの上限は特に限られるものではないが、積層フィルムのハンドリング性の観点からは500nm以下が好ましい。また、本発明の積層フィルムの樹脂層(X)を形成する樹脂(α)はガラス転移点温度が50℃以上である樹脂であることが必要である。樹脂(α)をガラス転移点温度が50℃以上である樹脂とすることで、樹脂層(X)の硬度が高くなるため、樹脂層(X)にオリゴマー析出抑制性や擦り傷抑制性が付与されるだけでなく、樹脂層(X)は有機溶剤や樹脂などの浸透や浸食が抑制されるため、良好な離型性を発現させることができる。
(a)〜(c)の化合物を用いることで、メラミン化合物(B)と得られる樹脂層(X)の表面自由エネルギーを40mN/m以上、50mN/m未満の範囲に調整することができる。
・アクリル酸エステル化合物及び/又はメタクリル酸エステル化合物(a)
・水酸基を有するエチレン系不飽和化合物(b)
・式(3)で示される化学構造(ウレタン構造)と多官能アクリロイル基を有する化合物(c)
本発明の積層フィルムは樹脂層(X)の鉛筆硬度が「F」以上であることが好ましい。樹脂層(X)の鉛筆硬度を「F」以上とすることで製膜や加工時の搬送工程で擦り傷の発生を抑制することができる。
本発明に用いる樹脂(α)は前述したように、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)とメチロール基を有するメラミン化合物(B)を用いてなる樹脂組成物から得られる樹脂である。特に、樹脂(α)が、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)と、メチロール基を有するメラミン化合物(B)を150℃以上に加熱されることによって得られると緻密な架橋構造を形成するため好ましい。樹脂(α)などについて以下に詳しく説明する。
(3)水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)
本発明において用いられる、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)とは、少なくとも1つ以上の水酸基と、1つ以上のアクリロイル基を有する樹脂である。本発明において、アクリロイル基はメタクリロイル基を含むものである。また、樹脂層(X)が緻密な架橋構造を形成する点からアクリロイル基は多官能であることが好ましく、アクリロイル基の数が2以上、15以下であることが好ましい。
化合物(a)は、樹脂(A)の主骨格を形成するモノマーである。化合物(a)の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸i−オクチル、アクリル酸t−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸i−オクチル、メタクリル酸t−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸及び/またはメタクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステルやその他、アクリル酸シクロヘキシル等のシクロ炭素数5〜12のシクロアルキルエステル、アクリル酸ベンジル炭素数7〜12のアラルキルエステルなどを挙げることができる。
化合物(b)は、水酸基を有することが必要である。かかる化合物(b)をモノマーとして用いることにより、樹脂(A)に水酸基を持たせることができる。
本発明において用いられる、化合物(c)は、多官能アクリロイル基を有することが必要である。本発明において、アクリロイル基はメタクリロイル基を含むものである。かかる化合物(c)をモノマーとして用いることにより、樹脂(A)にアクリロイル基を持たせることができる。また、化合物(c)は多官能アクリロイル基以外に分子内にウレタン構造を有することが好ましい。かかる化合物(c)をモノマーとして用いることにより、樹脂(A)にアクリロイル基とウレタン構造を持たせることができる。
本発明において用いられる樹脂(A)の製造方法としては、特に限定されることなく公知の技術を適用することができるが、モノマーとして、化合物(a)、(b)及び(c)を用いることが好ましい。さらに、樹脂(A)の製造方法としては、化合物(a)、(b)及び(c)を用いて水系溶媒(E)中で乳化重合により製造することが好ましい。水系溶媒(E)を用いることで、水系溶媒(E)を用いた樹脂組成物を含む塗液の調整が容易となる。また乳化重合により樹脂(A)を製造することで、樹脂(A)の機械的分散安定性が優れるので好ましい。
本発明で用いることのできるメラミン化合物(B)は、1分子中にトリアジン環、及びメチロール基をそれぞれ1つ以上有している必要がある。かかるメラミン化合物(B)を用いることで、樹脂(α)に式(2)に示したメチロール基同士の架橋構造を持たせることができる。
本発明では、樹脂層(X)に、樹脂(α)、樹脂(A)およびメラミン化合物(B)以外に、メチロール基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、アルコキシシラン基、オキサゾリン基、カルボキシル基およびカルボジイミド基からなる群から選ばれる1つ以上の官能基を有する化合物(C)を含有させることができる。化合物(C)の質量は、樹脂層(X)全体を100質量%とした際に、30質量%以下であることが好ましい。化合物(C)の質量が30質量%以下であることで、樹脂(α)の効果である樹脂層(X)硬度、オリゴマー析出抑制性、離型性などの優れた性質を維持しながら、可撓性、強靭性などの特性を向上させることができる。
−N=C=N− (4)
カルボジイミド化合物の製造は公知の技術を適用することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物を触媒存在下で重縮合することにより得られる。ポリカルボジイミド化合物の出発原料であるジイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族、脂環式ジイソシアネートなどを用いることができ、具体的にはトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネートなどを用いることができる。更に本発明の効果を消失させない範囲において、ポリカルボジイミド化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩などの親水性モノマーを添加しても用いてもよい。
本発明では、樹脂層(X)を形成する樹脂組成物中に、樹脂(A)、メラミン化合物(B)以外に、離型剤を含有することが好ましい。離型剤は、樹脂(A)の質量を100質量部としたとき、離型剤の質量は5質量部以上、30質量部以下であることが好ましい。より好ましくは、10質量部以上、25質量部以下である。離型剤の質量を5質部以上にすることで、樹脂層(X)の離型性を向上させることができ、30質量部以下であることで、樹脂層(X)の硬度を高くし、オリゴマー析出抑制性の優れた性質を維持することができる。
本発明の積層フィルムにおいて、基材フィルムとなるポリエステルフィルムについて詳しく説明する。ポリエステルとは、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であって、エチレンテレフタレート、プロピレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート、ブチレンテレフタレート、プロピレン−2,6−ナフタレート、エチレン−α,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4‘−ジカルボキシレートなどから選ばれた少なくとも1種の構成成分を主要構成成分とするものを好ましく用いることができる。本発明では、ポリエステルフィルムとしてポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。また熱可塑性樹脂フィルムに熱や収縮応力などが作用する場合には、耐熱性や剛性に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレートが特に好ましい。
本発明では、樹脂(A)とメラミン化合物(B)とを含有する樹脂組成物をポリエステルフィルム上に設け、その後に加熱し、ポリエステルフィルム上に樹脂(α)を含む樹脂層(X)を形成させることが好ましい。特に加熱温度を150℃以上にすることで、式(1)〜(3)の構造を有する樹脂層(X)を効率よく形成させることができるため好ましい。これによって、傷つき抑制性、オリゴマー析出抑制性、離型性に優れる積層フィルムを得ることができる。
樹脂組成物を含む塗液を作成する場合、溶媒は水系溶媒(E)を用いることが好ましい。樹脂組成物を含む塗液は、必要に応じて水分散化または水溶化した樹脂(A)、メラミン化合物(B)および水系溶媒(E)を任意の順番で所望の重量比で混合、撹拌することで作製することができる。次いで必要に応じて易滑剤や無機粒子、有機粒子、界面活性剤、酸化防止剤、熱開始剤などの各種添加剤を、樹脂組成物により設けた樹脂層(X)の特性を悪化させない範囲で任意の順番で混合、撹拌することができる。混合、撹拌する方法は、容器を手で振って行ったり、マグネチックスターラーや撹拌羽根を用いたり、超音波照射、振動分散などを行うことができる。
熱可塑性樹脂フィルムへの樹脂組成物の塗布方式は、公知の塗布方式、例えばバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ブレードコート法等の任意の方式を用いることができる。
本発明の積層フィルムの製造方法について説明する。ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す。)フィルムはまず、必要に応じて顔料、染料、有機又は無機の粒子を添加したPETのペレットを十分に真空乾燥した後、押出機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出し、冷却固化せしめて未延伸(未配向)PETフィルム(Aフィルム)を作製する。このフィルムを80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸して一軸配向PETフィルム(Bフィルム)を得る。このBフィルムの片面に所定の濃度に調製した、樹脂(A)とメラミン化合物(B)を含む樹脂組成物を有する塗液を塗布する。この時、塗布前にPETフィルムの塗布面にコロナ放電処理等の表面処理を行ってもよい。コロナ放電処理等の表面処理を行うことで、樹脂組成物のPETフィルムへの濡れ性を向上させ、樹脂組成物のはじきを防止し、均一な塗布厚みを達成することができる。
本発明における特性の測定方法、および効果の評価方法は次のとおりである。
一辺が5cmの正方形状の積層フィルムサンプルを3点(3個)準備する。次にサンプルを常態(23℃、相対湿度50%)において、40時間放置する。それぞれのサンプルを日本電色工業(株)製濁度計「NDH5000」を用いて、全光線透過率の測定はJIS「プラスチック透明材料の全光線透過率の試験方法」(K7361−1、1997年版)、ヘイズの測定はJIS「透明材料のヘーズの求め方」(K7136 2000年版)に準ずる方式で実施する。それぞれの3点(3個)の全光線透過率およびヘイズの値を平均して、積層フィルムの全光線透過率およびヘイズの値とする。
積層フィルムをRuO4を用いて染色する。次に、積層フィルムを凍結せしめ、フィルム厚み方向に切断し、樹脂層(X)断面観察用の超薄切片サンプルを10点(10個)得る。それぞれのサンプル断面をTEM(透過型電子顕微鏡:(株)日立製作所製H7100FA型)にて1万〜100万倍で観察し、断面写真を得る。その10点(10個)のサンプルの樹脂層(X)厚みの測定値を平均して、積層フィルムの樹脂層(X)厚みとする。
積層フィルムを5mg量り取る。次に量り取った積層フィルムを温度変調示差走査熱量計(TMDSC)Q1000(TA Instrumnets社製)にて測定を実施した。温度変調示差走査熱量計では、全体のDSCシグナル(全熱流)をガラス転移など、発熱と吸熱が起こる可逆的な熱成分と、エンタルピー緩和、硬化反応、脱溶媒などの不可逆な熱成分とに分離できる。測定で得られた全体の示差走査熱量シグナルより、可逆成分である、樹脂(α)のガラス転移点由来のシグナルを分離、抽出し樹脂(α)のガラス転移点とする。ここで、積層フィルムの基材フィルムであるポリエステルフィルムのガラス転移点を事前に測定しておくことで、樹脂(α)のガラス転移点と区別することができる。
積層フィルムを室温23℃相対湿度65%の雰囲気中に24時間放置後した。その後、同雰囲気下で、積層フィルムの樹脂層(X)側表面に対して、純水、エチレングリコール、ホルムアミド、ジヨードメタンの4種の溶液のそれぞれの接触角を、接触角計CA−D型(協和界面科学(株)社製)により、それぞれ5点測定する。5点の測定値の最大値と最小値を除いた3点の測定値の平均値をそれぞれの溶液の接触角とする。
γS : 樹脂層(X)の表面自由エネルギー
γL : 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギー
γS d:
(X(X)の表面自由エネルギーの分散力成分
γS p: 樹脂層(X)の表面自由エネルギーの極性力成分
γS h: 樹脂層(X)の表面自由エネルギーの水素結合力成分
γL d : 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギーの分散力成分
γL p : 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギーの極性力成分
γL h: 表1に記載の既知の溶液の表面自由エネルギーの水素結合力成分
γS L=γS+γL−2(γS d・γL d)1/2−2(γS p・γLp)1/2−2(γS h・γL h)1/2 ・・・ 数式(1)。
(γS d・γL d)1/2+(γS p・γL p)1/2+(γS h・γL h)1/2=γL(1+cosθ)/2 ・・・ 数式(3)。
HEIDON(新東科学株式会社製)を用いて、積層フィルムの樹脂層(X)側表面に、各硬度別の鉛筆が接触するように設置する。次にJIS「引っかき硬度(鉛筆法)」(K5600−5−4、2008年度版)に準じて、加重750g、速度30mm/分、移動距離10mmにて鉛筆を移動させる。積層フィルムの樹脂層(X)側表面に長さ3mm以上のキズ跡が生じるまで、順次鉛筆の硬度を上げて測定を実施する。積層フィルムの樹脂層(X)側表面にキズ跡が生じる手前の鉛筆の硬度を樹脂層(X)の鉛筆硬度とする。
積層フィルムの樹脂層(X)表面が上面になるように平面へ固定する。次に、ステンレス製金属棒(SUS304、長さ10cm、直径1cm)を用いて、樹脂層(X)表面を100gの一定加重を加えながら、回転させずに10cm/sの速度で距離10cmを一直線に擦りつける。擦りつけた部分を光学顕微鏡にて倍率100〜500倍で観察し、短辺幅が20μmの擦りキズが5本以下を良好とした。
○:樹脂層(X)表面に短辺幅が20μm以上の擦りキズが5本以下。
△:樹脂層(X)表面に短辺幅20μm以上の擦りキズが6〜10本。
×:樹脂層(X)表面に短辺幅20μm以上の擦りキズが11本以上。
一辺が10cmの積層フィルムサンプルを金属枠に4辺で固定する。次に、金属枠に固定した積層フィルムサンプルを150℃(風量ゲージ「7」)に設定したエスペック(株)製熱風オーブン「HIGH−TEMP−OVEN PHH−200」に、オーブン内の床に対して立てて入れ1時間加熱し、その後空冷で1時間放置した。樹脂層(X)と反対にあるポリエステルフィルムの面を、アセトンを含ませた不織布(小津産業(株)製、ハイゼガーゼNT−4)にて拭き取り、さらにアセトンで流し、常態で40時間放置乾燥させ、樹脂層(X)とは反対面のポリエステルフィルム面から析出したオリゴマーを除去した。その後(1)と同様にヘイズを測定し、加熱処理評価前のヘイズとの差をΔヘイズとして評価した。Δヘイズが0.3%未満を良好とした。尚、目安としてΔヘイズが0.3%未満であると加熱処理前後において目視ではヘイズ値の変化は分からない。0.3%以上、0.5%未満では個人差はあるが加熱処理前後で目視でのヘイズ値の変化が分かる可能性がある。0.5%以上では加熱処理前後で目視でのヘイズの変化が明らかに分かる。
樹脂層(X)中の式(1)〜(3)の構造の確認方法は、特に特定の手法に限定されないが、以下のような方法が例示できる。例えば、ガスクロマトグラフ質量分析(GC−MS)による式(1)〜(3)の構造に由来する重量ピークの有無を確認する。次に、フーリエ変換型赤外分光(FT−IR)にて、式(1)〜(3)の構造が有する各原子間の結合に由来するピークの有無を確認する。さらに、プロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)にて、式(1)〜(3)の構造が有する水素原子の位置に由来する化学シフトの位置と水素原子の個数に由来するプロトン吸収線面積を確認する。これらの結果を合わせて総合的に確認する手法が好ましい。
離型性評価は、積層フィルムの樹脂層(X)側表面に各種塗剤を塗布、硬化させて形成せしめた塗剤の硬化膜を、クロスカット法にて評価した。
塗剤A:完全ケン化型ポリビニルアルコール(ケン化度:98〜99mol%)「PVA−117」((株)クラレ製)50%水溶液
塗剤B:有機溶剤型紫外線硬化型ハードコート((株)JSR製“オプスター” (登録商標)KZ6445A)
塗剤C:無溶媒型紫外線硬化型ハードコート(下記の組成比で調整した。)
・三洋化成(株)製“サンラッド”(登録商標)RC−610:60重量部
・三菱レイヨン(株)製“ダイヤビーム”(登録商標)UR−6530:20重量部
・日本化薬(株)製DPHA(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート/ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート混合物):20重量部。
各種塗剤の硬化膜に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン(株)製“セロハンテープ”(登録商標)をその上に貼り付け、ゴムローラーを用いて、荷重19.6Nで3往復させ、押し付けた後、90度方向に剥離し、該硬化膜の残存した個数により評価し、残存した個数が5以下を離型性が良好「○」とし、6以上20以下を離型性がやや不良「△」、21以上を離型性不良「×」とした。
・水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A):
ステンレス反応容器に、メタクリル酸メチル(a)、メタクリル酸ヒドロキシエチル(b)、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)製、アートレジン(登録商標)UN−3320HA、アクリロイル基の数が6)(c)を表中の質量比で仕込み、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを(a)〜(c)の合計100質量部に対して2質量部を加えて撹拌し、混合液1を調製した。次に、攪拌機、環流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた反応装置を準備した。上記混合液1を60重量部と、イソプロピルアルコール200重量部、重合開始剤として過硫酸カリウム5重量部を反応装置に仕込み、60℃に加熱し、混合液2を調製した。混合液2は60℃の加熱状態のまま20分間保持させた。次に、混合液1の40重量部とイソプロピルアルコール50重量部、過硫酸カリウム5重量部からなる混合液3を調製した。続いて、滴下ロートを用いて混合液3を2時間かけて混合液2へ滴下し、混合液4を調製した。その後、混合液4は60℃に加熱した状態のまま2時間保持した。得られた混合液4を50℃以下に冷却した後、攪拌機、減圧設備を備えた容器に移した。そこに、25%アンモニア水60重量部、及び純水900重量部を加え、60℃に加熱しながら減圧下にてイソプロピルアルコール及び未反応モノマーを回収し、純水に分散された樹脂(A)を得た。
メチロール化メラミン((株)三和ケミカル製、ニカラック(登録商標)MW−035)を用いた。
樹脂(A)、メラミン化合物(B)を質量比で、(A)/(B)=100/50となるように混合した。そこに、積層フィルム表面に易滑性を付与させるために、無機粒子として数平均粒子径300nmのシリカ粒子((株)日本触媒社製 シーホスター(登録商標)KE−W30)を樹脂(A)100質量部に対して2質量部添加した。さらに、樹脂組成物のポリエステルフィルム上への塗布性を向上させるために、フッ素系界面活性剤(互応化学(株)製 プラスコート(登録商標)RY−2)を、樹脂組成物を含む塗液に対する含有量が0.06質量部になるよう添加した。
2種類の粒子(1次粒径0.3μmのシリカ粒子を4重量%、1次粒径0.8μmの炭酸カルシウム粒子を2重量%)を含有したPETペレット(極限粘度0.64dl/g)を充分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.1倍延伸し、一軸延伸フィルム(Bフィルム)とした。
樹脂組成物を一軸延伸フィルムにバーコートを用いて塗布厚み約6μmで塗布した。続いて、樹脂組成物を塗布した一軸延伸フィルムの幅方向の両端部をクリップで把持して予熱ゾーンに導いた。予熱ゾーンの雰囲気温度は90℃〜100℃にし、樹脂組成物を含む塗液の溶媒を乾燥させた。引き続き、連続的に100℃の延伸ゾーンで幅方向に3.7倍延伸し、続いて235℃の熱処理ゾーンで20秒間熱処理を施し、樹脂(α)を形成せしめ、ポリエステルフィルムの結晶配向の完了した積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは約85nmであった。
ポリエステルフィルムに含有する粒子を、1次粒径2.6μmのシリカ粒子を2重量%に変更した以外は実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
ポリエステルフィルムに含有する粒子を1次粒径0.3μmのシリカ粒子を2重量%に変更した以外は実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
一軸延伸フィルムに対するバーコートによる樹脂組成物の塗布厚みを変更し、樹脂層(X)厚みを表に記載の厚みに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。樹脂層(X)の厚みを増加させたことにより、鉛筆硬度は向上したと考えられる。
樹脂(A)の質量比を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例2と比較してアクリレート構造を有する樹脂(A)の組成を変更した実施例8、9では、鉛筆硬度はF以上、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)、メラミン化合物(B)の質量比を表に記載した質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例4と比較して、メラミン化合物(B)の質量比を変更した実施例8、9では、鉛筆硬度はF以上、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂層(X)に樹脂(A)、メラミン化合物(B)以外の成分として、2−ビニル−2−オキサゾリン(C)を樹脂(A)の質量部100部に対して、表に記載した質量部を添加した以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して、樹脂層(X)中の樹脂(A)、及びメラミン化合物(B)、オキサゾリン基を有する化合物(C)の質量比を変更した実施例10、11では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
積層フィルムの製造工程において、延伸後の熱処理ゾーンでの加熱温度を表に記載の温度に変更した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例2と比較して、加熱処理温度を変更した実施例12〜14では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)中の、化合物(c)をウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)製、アートレジン(登録商標)UN−3320HA、アクリロイル基の数が6)を5質量部と、N−メチロールアクリルアミドを5質量部で重合して得られた化合物(ウレタン構造と多官能アクリロイル基を有する化合物)に変更した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して、化合物(c)の組成を変更した実施例15では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)中の、化合物(c)をウレタンアクリレートオリゴマー(東洋ケミカルズ(株)製、Miramer(登録商標)HR3200、アクリロイル基の数が4)(ウレタン構造と多官能アクリロイル基を有する化合物)に変更した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して、化合物(c)の組成を変更した実施例14では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)中の、化合物(c)をウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)製、アートレジン(登録商標)UN−3320HS、アクリロイル基の数が15)(ウレタン構造と多官能アクリロイル基を有する化合物)に変更した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して、化合物(c)の組成を変更した実施例17では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)、メラミン化合物(B)の質量比を表に記載した質量比に変更した以外は、実施例17と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例17と比較して、メラミン化合物(B)の質量比を変更した実施例18では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)中の、水酸基を有するエチレン系不飽和化合物(b)をアクリル酸2-ヒドロキシエチルに変更した以外は実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して、水酸基を有するエチレン系不飽和化合物(b)を変更した実施例19では、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂(A)の質量比を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。積層フィルムの樹脂層(X)について、GC−MS、FT−IR、1H−NMRにて解析した結果、式(1)、(2)の構造を有していることは確認されたが、式(3)の構造は確認されなかった。樹脂(A)中に式(3)で示される化学構造(ウレタン構造)と多官能アクリロイル基を有する化合物(c)がない実施例20では、樹脂層(X)にクラックが発生したため、実施例2と比較して、ヘイズが上昇したが、傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂組成物に、樹脂(A)、メラミン化合物(B)以外の成分として、下記の長鎖アルキル基含有アクリル樹脂からなる離型剤(D)を樹脂(A)の質量部100部に対して、表に記載した質量部を添加した以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。
・離型剤(D):攪拌機、温度計、コンデンサーを備えた温度調整可能な反応器中に、トルエン500重量部、ステアリルメタクリレート(アルキル鎖の炭素数18)65重量部、メタクリル酸25重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10重量部、アゾビスイソブチロニトリル1部を滴下器に入れ、反応温度85℃にて4時間で滴下して重合反応を行った。その後、同温度で2時間熟成して反応を完了させ離型剤(D)である化合物を得た。得られた化合物を、イソプロピルアルコール5重量%とn−ブチルセロソルブ5重量%を含む水に溶解させ、離型剤(D)を含む溶液を調整し、樹脂層(X)を形成する樹脂組成物を含む塗液に加えた。
離型剤(D)の添加量を表に記載したとおりに変更した以外は、実施例21と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例21と比較して、樹脂層(X)の表面自由エネルギーがさらに低下した。傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂組成物に樹脂(A)、メラミン化合物(B)以外の成分として、離型剤として下記のカルナバワックス離型剤を樹脂(A)の質量部100部に対して、表に記載した質量部を添加した以外は、実施例1と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。
実施例1と比較して、離型剤(D)の効果として樹脂層(X)の表面自由エネルギーが低下した。鉛筆硬度は「HB」となったが、離型剤の効果により傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内と良好な結果であった。
樹脂層(X)厚みを表に記載した厚みに変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して樹脂層(X)の厚みを減少させたところ、離型性は良好だったが、傷つき抑制性、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化ともに不良であった。
樹脂(A)の質量比を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して、アクリレート構造を有する樹脂(A)の組成を変更した比較例3〜5ではいずれも傷つき抑制性、離型性評価、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化ともに不良であった。
樹脂(A)の質量比を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。樹脂(A)中に水酸基を有するエチレン系不飽和化合物(b)がない比較例5では、樹脂組成物の水系溶媒への分散が不可能であったため、別途アニオン系界面活性剤にて強制分散させたものを用いた。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。比較例5では、傷つき抑制性、離型性評価、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化ともに不良であった。積層フィルムの樹脂層(X)について、GC−MS、FT−IR、1H−NMRにて解析した結果、式(2)、(3)の構造を有していることは確認されたが、式(1)の構造は確認されなかった。
樹脂層(X)中に樹脂(α)の含有率が68質量%となるように、オキサゾリン化合物(C)((株)日本触媒製“エポクロス”WS−500)を32質量%添加した樹脂組成物を調整した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例と比較して樹脂(α)の含有率が低下した比較例6では、傷つき抑制性、離型性評価、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化ともに不良であった。
樹脂(A)の質量比を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例1と比較して樹脂層(X)中の樹脂(A)、及びメラミン化合物(B)の質量比を変更した比較例7では、傷つき抑制性、離型性評価、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化ともに不良であった。
ポリエステルフィルムに粒子を実質的に含有させない以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。傷つき抑制性が「○」、及び150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以内であったが、離型性が「×」から「△」であり、離型性に劣っていた。
離型剤(D)の添加量を表に記載したとおりに変更した以外は、実施例21と同様の方法で積層フィルムを得た。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。実施例21と比較して、樹脂層(X)の表面自由エネルギーがさらに低下した。傷つき抑制性が「○」、離型性が「○」となったが、150℃1時間加熱処理後のヘイズ変化が0.3%以上となり不良となった。
Claims (20)
- ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、樹脂(α)を用いてなる樹脂層(X)が設けられた積層フィルムであって、以下の(1)〜(5)の条件を満たす積層フィルム。
(1)樹脂層(X)の厚みが80nm以上であること
(2)樹脂(α)はガラス転移点温度が50℃以上である樹脂であること
(3)樹脂層(X)の表面自由エネルギーが40mN/m以上、50mN/m未満であること
(4)樹脂(α)が、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)と、メチロール基を有するメラミン化合物(B)を含む樹脂組成物から得られる樹脂であること
(5)積層フィルムのヘイズが3.0%よりも大きいこと - 前記樹脂層(X)の鉛筆硬度が「F」以上である請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記樹脂層(X)を形成する樹脂組成物中に離型剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
- 前記樹脂層(X)の鉛筆硬度が「F」以上である請求項6に記載の積層フィルム。
- 前記樹脂層(X)を形成する樹脂組成物中に離型剤を含有する請求項6または7に記載の積層フィルム。
- 離型フィルムとして用いられる請求項1〜9のいずれかに記載の積層フィルム。
- ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層(X)が設けられた、以下の(1)〜(4)の条件を満たす積層フィルムの製造方法であって、
ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)と、メチロール基を有するメラミン化合物(B)を用いてなる樹脂組成物を塗布し、塗布した樹脂組成物を150℃以上に加熱して得られる樹脂(α)からなる樹脂層(X)を形成せしめる工程を含む積層フィルムの製造方法。
(1)樹脂層(X)の厚みが80nm以上であること
(2)樹脂(α)はガラス転移点温度が50℃以上である樹脂であること
(3)樹脂層(X)の表面自由エネルギーが40mN/m以上、50mN/m未満であること
(4)積層フィルムのヘイズが3.0%よりも大きいこと - 前記樹脂層(X)の鉛筆硬度が「F」以上である請求項11に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記樹脂組成物中における、水酸基とアクリロイル基を有する樹脂(A)とメチロール基を有するメラミン化合物(B)の含有量の合計が、樹脂組成物中の固形分に対して、70質量%以上である、請求項11または12に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記樹脂組成物中における、樹脂(A)とメラミン化合物(B)の含有量の質量比(樹脂(A)の含有量[質量部]/メラミン化合物(B)の含有量[質量部])が、100/30〜100/100である、請求項11〜13のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記(c)の化合物が、さらにメチロール基を有する請求項16に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記樹脂組成物中における、樹脂(A)と離型剤の含有量の質量比(樹脂(A)の含有量[質量部]/離型剤の含有量[質量部])が、100/5〜100/30である請求項11〜17のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、前記樹脂組成物を塗布し、次いで少なくとも一軸方向に延伸し、その後、150℃以上に加熱し、樹脂層(X)を形成せしめる請求項11〜18のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記積層フィルムが離型フィルムとして用いられる請求項11〜19のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
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