JP2018039259A - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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恵子 澤本
Keiko Sawamoto
恵子 澤本
一善 太田
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一善 太田
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育 高田
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Abstract

【課題】プリズム樹脂などの無溶剤塗料に対して、汎用接着性を有し、さらに加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制して良好な接着性を維持する樹脂層を有する積層フィルムを提供する。【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、樹脂層(X)を有する積層フィルムであって、前記樹脂層(X)が、UV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化が、0.1mN/m以上、15mN/m以下である積層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層が積層された積層フィルムに関する。
熱可塑性樹脂フィルム、中でもポリエステルフィルムは、機械的性質、電気的性質、寸法安定性、透明性、耐薬品性などに優れた性質を有することから磁気記録材料、包装材料、フラットディスプレイ等に用いられる反射防止フィルム、拡散シート、プリズムシート等の光学フィルム、透明タッチパネルなど幅広く使用されている。
しかし、これらの用途においてポリエステルフィルム上に他の材料を塗布積層する場合に、使用される材料によっては接着性が悪いという欠点がある。
そこで、ポリエステルフィルムの表面に接着性を付与する方法の一つとして、ポリエステルフ
ィルムの表面に各種樹脂を塗布し、易接着性能を持つ塗布層を設ける方法が知られている。特にポリウレタン樹脂からなる塗布層を設けることで接着性の向上を図る手法が知られている。
上記の課題を解決するため、ポリエステルフィルム上にガラス転移点の低いポリウレタン樹脂層を積層し、上塗り層に対する接着性を付与する方法(特許文献1)や、未延伸フィルムの上に特定の官能基を有するウレタン樹脂を塗布、延伸して蒸着層との接着性を有する樹脂層を積層する方法(特許文献2)、脂環式ウレタンからなる樹脂層を特定の表面エネルギーにすることで幅広いケン化度を有するPVAとの接着性を付与する方法(特許文献3)、同様に樹脂層の表面エネルギーと官能基指数を制御することでハードコートとの接着性を付与する方法(特許文献4)などが提案されている。
特許第5263320号公報 特開2010−131885号公報 特開2013−240993号公報 特開2014−188937号公報
しかしながら、特許文献1では、ポリエステルフィルム表面にガラス転移点の低い樹脂層を積層しているため、樹脂層がガラス転移点以上の温度になると、樹脂層が変化し、例えば樹脂層が白化しディスプレイ用途には適用できない場合がある。またポリエステルフィルムをロール状態で保管した場合、ポリエステルフィルム同士がブロッキングすることがあり、実用に適さないことがある。また、特許文献2のように、ポリエステルフィルム上に特定の官能基を有するウレタン樹脂を用いた樹脂層を積層する方法は、ウレタン結合によって一定の接着性を向上させることができるが、特にプリズム樹脂などの無溶剤系の上塗り層に対して接着性は十分ではない。また、特許文献3のように、脂環式ウレタンからなる樹脂層を特定の表面エネルギーにすることで幅広いケン化度を有するPVAとの接着性を付与させる方法では、ハードコート樹脂やプリズム樹脂など、一般的に疎水性のアクリル骨格を有する樹脂との接着性は悪化するなど汎用接着性に課題がある。特許文献4も樹脂層の表面エネルギーと官能基指数を制御することでハードコートとの接着性を付与するという方法は特許文献3と同様に汎用接着性に課題がある。
さらに言えば特許文献1〜4では、ハードコート樹脂やプリズム樹脂などのUV硬化型樹脂が同一工程で何度も加工される際のUV照射による樹脂層の劣化、それに伴い上塗り層が剥離してしまうという危険をはらんでいる。
そこで、本発明では上記の欠点を解消し、特にプリズム樹脂などの無溶剤塗料に対して、汎用接着性を有し、さらに加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制して良好な接着性を維持する樹脂層を有する積層フィルムを提供することを目的とする。
本発明は次の構成からなる。すなわち、
[I]ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、樹脂層(X)を有する積層フィルムであって、前記樹脂層(X)が、下記条件のUV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化(UV照射処理後の表面エネルギー−UV照射処理前の表面エネルギー)が、0.1mN/m以上、15mN/m以下。
[UV照射条件]
UV照射装置:集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)
照射強度:120W/cm
照射距離(UV照射装置と被照射物との距離):12cm
積算照射強度:500mJ/cm以上1000mJ/cm以下。
[II]前記樹脂層(X)が、前記条件のUV照射処理前後での極性力と水素結合力の和の変化(UV照射処理後の極性力と水素結合力の和−UV照射処理前の極性力と水素結合力の和)が、10mN/m以下である[I]に記載の積層フィルム。
[III]前記樹脂層(X)がウレタン結合、及び/またはアクリロイル基を有する[I]または[II]に記載の積層フィルム。
[IV]前記樹脂層(X)側から測定した、波長400nm以上700nm以下の範囲における最小反射率が5.0%以上6.5%以下である[I]〜[III]のいずれかに記載の積層フィルム。
[V]前記樹脂層(X)が多環芳香族炭化水素構造を有する[I]〜[IV]のいずれかに記載の積層フィルム。
[VI]プリズムシート用易接着として用いられる[I]〜[V]のいずれかに記載の積層フィルム。
[VII]ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層(X)を有する、以下の(1)及び(2)を満たす積層フィルムの製造方法であって、
ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物を塗布し、加熱して得られる樹脂(α)からなる樹脂層(X)を形成せしめる工程を含む積層フィルムの製造方法。
(1)前記樹脂層(X)が、下記条件のUV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化(UV照射処理後の表面エネルギー−UV照射処理前の表面エネルギー)が、0.1mN/m以上、15mN/m以下であること。
(2)前記樹脂層(X)が、下記条件のUV照射処理前後での極性力と水素結合力の和の変化(UV照射処理後の極性力と水素結合力の和−UV照射処理前の極性力と水素結合力の和)が、10mN/m未満であること。
[UV照射条件]
UV照射装置:集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)
照射強度:120W/cm
照射距離(UV照射装置と被照射物との距離):12cm
積算照射強度:500mJ/cm以上1000mJ/cm以下。
[VIII]前記イソシアネート化合物(A)が分岐ブロックイソシアネートである[VII]に記載の積層フィルムの製造方法。
[IX]前記樹脂組成物中における、イソシアネート化合物(A)の含有量が50〜95質量%である[VII]または[VIII]に記載の積層フィルムの製造方法。
[X]前記樹脂組成物が、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B)を含む[VII]〜[IX]のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
本発明によれば、特にプリズム樹脂などの無溶剤塗料に対して、ポリエステルフィルムの上に積層された樹脂層が汎用接着性を有し、さらに加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制し、良好な接着性を維持する効果を奏する積層フィルムを提供することができる。
以下、本発明の積層フィルムについて詳細に説明する。
本発明は、ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層(X)を有する積層フィルムである。本発明の積層フィルムは、プリズム樹脂などの無溶剤塗料に対して、良好な汎用接着性を発現する。
(1)樹脂層(X)
本発明の積層フィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層(X)を有しており、下記条件のUV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化(UV照射処理後の表面エネルギー−UV照射処理前の表面エネルギー)が、0.1mN/m以上、15mN/m以下が必要である。
[UV照射条件]
UV照射装置:集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)
照射強度:120W/cm
照射距離(UV照射装置と被照射物との距離):12cm
積算照射強度:500mJ/cm以上1000mJ/cm以下。
UV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化が、15mN/m以下とすることで、加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制し、良好な接着性を維持させることができる。UV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化は、小さいほうが好ましいが、有機物から構成される樹脂層(X)はUV照射による劣化は避けられないため、0.1mN未満とすることは実質的には困難である。より好ましくは0.1N/m以上10.0N/m以下である。
また、本発明の積層フィルムは、前記樹脂層(X)が、上記条件のUV照射処理前後での極性力と水素結合力の和の変化(UV照射処理後の極性力と水素結合力の和−UV照射処理前の極性力と水素結合力の和)が、10mN/m以下であることが好ましい。樹脂層(X)において、UV照射処理前後での極性力と水素結合力の和の変化が、10mN/m以下とすることで初期接着性だけでなく、その後の加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制し、良好な接着性を維持させることができる。湿熱環境下での接着性維持の観点から、より好ましくは0.1N/m以上7.0N/m以下である。
本発明において、分散力とは、樹脂層(X)の表面エネルギーを構成する力の一つであり、炭化水素鎖などの主鎖によって発生する分子間力の程度を表す指標であり、疎水的な相互作用の大きさを示している。また、極性力とは、樹脂層(X)の表面エネルギーを構成する力の一つであり、分子内の極性基によって発生する分子間力の程度を表す指標である。また、水素結合力とは、樹脂層(X)の電気陰性度による分子間力の程度を表す指標である。この極性力と水素結合力は、水酸基やカルボキシル基、アミノ基などの水素を有する極性基によって発生するため、分散力に対して親水的な疎水的な相互作用の大きさを示している。
本発明において、樹脂層(X)の分散力、極性力、水素結合力の和、及び、各成分を特定の範囲に制御することで、初期接着性だけでなく、その後の加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制し、良好な接着性を維持させることができる。
本発明の樹脂層(X)は、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物を塗布し、加熱して得られる樹脂(α)を含有することが好ましい。また、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B)を含んでもよい。
本発明の積層フィルムは、樹脂層(X)がウレタン結合、及び/またはアクリロイル基を含有することが好ましい。樹脂層(X)がウレタン結合、及び/またはアクリロイル基を含有することで、樹脂層(X)の表面エネルギーの制御が可能となり、プリズム樹脂などのUV硬化型無溶剤塗料に対して良好な接着性を容易に発現させることができる。なお、ウレタン結合、及び/またはアクリロイル基は後述する樹脂(α)に含まれることが好ましいが、この限りではない。
本発明の積層フィルムは、樹脂層(X)側から測定した、波長400nm以上、700nm以下の範囲における最小反射率が5.0%以上、6.5%以下であることが好ましい。積層フィルムについて、樹脂層(X)が積層された面の、400nm以上、700nm以下の範囲における最小反射率が5.0%以上であると、積層フィルムをプリズムシートの基材に適用し、プリズムシートとして使用した際、プリズム樹脂などの無溶剤塗料に対して、汎用接着性を得ることができるだけでなく、輝度を向上させるという効果も得ることができる。最小反射率が6.5%以下であることはポリエステルフィルムを基材として使用する上での樹脂素材の実質的な上限値となる。積層フィルムについて、樹脂層(X)が積層された面の、400nm以上、700nm以下の範囲における最小反射率を上記の範囲にする方法は特に限られるものでは無いが、樹脂層(X)の屈折率を高めたり、樹脂層(X)の厚みを薄く(例えば80nm以下に)すると、400nm以上、700nm以下の範囲における反射率を高くすることができ、樹脂層(X)の屈折率を低くしたり、樹脂層(X)の厚みを厚くすると、最小反射率を低くすることができる。400nm以上、700nm以下の範囲における最小反射率は、5.5%以上、6.3%以下であることがより好ましい。
本発明の積層フィルムは、樹脂層(X)が多環芳香族炭化水素構造を有することが好ましい。多環芳香族炭化水素構造とは、芳香族性を示す2つ以上の芳香環(縮合環)から構成される炭化水素であり、代表的な構造にナフタレン構造がある。なお、本発明の多環芳香族炭化水素構造には、一部の炭素が窒素で置換された複素芳香族化合物も含まれる。樹脂層(X)が多環芳香族炭化水素構造を有することで、樹脂層(X)のUV耐性が向上し、加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制することができるだけでなく、樹脂(α)の屈折率を高めることで、プリズムシート用易接着フィルムとして用いる場合、プリズムシートの輝度を向上させることができる。なお、多環芳香族炭化水素構造は後述する樹脂(α)に含まれることが好ましいが、この限りではない。
本発明の積層フィルムが有する樹脂層(X)は、後述するUV照射処理前後での表面エネルギーの変化が特定範囲にあるため、プリズム樹脂などのUV硬化型無溶剤塗料に対して良好な汎用接着性を発現する。そのため、本発明の積層フィルムをプリズムシートの基材に適用し、プリズムシートとして使用した際、樹脂(α)の屈折率を損なうことなく輝度へ反映でき、輝度が向上するという効果を奏する。樹脂層(X)が、後述するUV照射処理前後での表面エネルギーの変化が特定範囲外となると、接着性が不十分となり、本積層フィルムとプリズム樹脂などのUV硬化型無溶剤塗料との間に、接着不良による微細な空気層(空気泡)が発生し、入射してきた光を効率よく、かつ、精度良く反射させることができず、一部散乱させてしまい、輝度が低下してしまう。初期接着性だけでなくUV照射による接着性、湿熱環境下での接着性を維持することで、各処理を施した後における輝度の低下も抑制することができる。
なお、本発明の積層フィルムは、少なくとも一方の表層が樹脂層(X)であることが好ましい。
(2)イソシアネート化合物(A)
本発明で用いることのできるイソシアネート化合物(A)は、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、1,6−ジイソシアネートヘキサン、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ポリオール変性ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ビトリレン−4,4’ジイソシアネート、3,3’ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネートなどを用いることができる。特に、ポリエステル樹脂やアクリル樹脂などのポリマーの末端や側鎖に、複数個のイソシアネート基を有する、高分子型のイソシアネート化合物を用いると、積層フィルムとしたときに、樹脂層の可撓性や強靭性が高まり好ましく用いることができる。
更に、イソシアネート基は水と反応し易いため、塗剤のポットライフなどの点で、イソシアネート基をブロック剤などでマスクしたブロックイソシアネート系化合物などを好適に用いることができる。ブロック剤は塗布後の加熱、乾燥工程の熱によって、該ブロック剤が揮散したりして、イソシアネート基が露出し、架橋反応を起こすシステムが代表的である。また、イソシアネート基は単官能タイプでも多官能タイプでもよいが、多官能タイプのブロックポリイソシアネート系化合物の方が架橋密度を上げやすいなどの点で好適に用いることができる。好ましくは、分岐型ブロックイソシアネートが好ましい。ポリエステル樹脂やアクリル樹脂などのポリマーの末端や側鎖に、複数個のイソシアネート基が分岐した状態で存在することにより、直鎖型ブロックイソシアネートよりも樹脂層(X)の架橋密度を向上させ、UV耐性のある樹脂層(X)を作成することができる。また、イソシアネート化合物(A)は多環芳香族炭化水素構造を有することが好ましい。イソシアネート化合物(A)が多環芳香族炭化水素構造を有することで、樹脂層(X)のUV耐性が向上し、加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制することができるだけでなく、プリズムシート用易接着フィルムとして用いる場合、樹脂(α)の屈折率を高めることでプリズムシートの輝度を向上させることができる。なお、ブロックイソシアネート基を2基以上有する低分子または高分子化合物としては、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート3モル付加物、ポリビニルイソシアネート、ビニルイソシアネート共重合体、ポリウレタン末端ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートのメチルエチルケトンオキシムブロック体、ヘキサメチレンジイソシアネートの次亜硫酸ソーダブロック体、ポリウレタン末端ジイソシアネートのメチルエチルケトンオキシムブロック体、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート3モル付加物へのフェノールブロック体などを用いることができる。
(3)樹脂(α)
本発明の樹脂(α)は、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物を加熱したものを含有していることが好ましい。また樹脂(α)中における、イソシアネート化合物(A)由来の構造含有量が50質量%以上、95質量%以下であることが好ましい。イソシアネート化合物(A)由来の構造の含有量が50質量%以上とすることで樹脂層(X)の良好な接着性を発現させることができる。一方、イソシアネート化合物(A)由来の構造の含有量が95質量%以下とすることで、UV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化を15mN/m以下にすることが可能となる。
その他、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂、アクリル樹脂などの各種バインダー樹脂や易滑剤や無機粒子、有機粒子、界面活性剤、酸化防止剤、熱開始剤などの各種添加剤を、樹脂層(X)の特性を悪化させない程度に添加してもよい。
特に、プリズムシート用易接着フィルムとして用いる場合、樹脂(α)の屈折率を高めることでプリズムシートとして輝度が向上するため、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂、アクリル樹脂などの各種バインダー樹脂は、屈折率が向上する多環芳香族炭化水素構造を有していることが好ましい。
(4)メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B)
本発明では、樹脂層を形成する樹脂(α)に、イソシアネート化合物(A)以外に、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B)を含有させることができる。化合物(B)の質量は、樹脂層(X)を形成する樹脂(α)を100質量%とした際に、5質量%以上、30質量%以下であることが好ましい。
本発明で用いることのできるメラミン化合物(B)は、1分子中にトリアジン環、及びメチロール基をそれぞれ1つ以上有している必要がある。かかるメラミン化合物(B)を用いることで、樹脂(α)にメチロール基同士の架橋構造を持たせることができる。
メラミン化合物としては具体的には、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体に、低級アルコールとしてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を脱水縮合反応させてエーテル化した化合物などが好ましい。
メチロール化メラミン誘導体としては、例えばモノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンを挙げることができる。
オキサゾリン化合物としては、オキサゾリン基またはオキサジン基を1分子当たり少なくとも1つ以上有するものであれば特に限定されないが、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーが好ましく、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリンを挙げることができる。
カルボジイミド化合物としては、例えば、下記式(1)で表されるカルボジイミド構造を1分子当たり少なくとも1つ以上有するものであれば特に限定されないが、耐湿熱接着性などの点で、1分子中に2つ以上を有するポリカルボジイミド化合物が特に好ましい。特に、ポリエステル樹脂やアクリル樹脂などのポリマーの末端や側鎖に、複数個のカルボジイミド基を有する、高分子型のイソシアネート化合物を用いると、本発明の樹脂層をポリエステルフィルム上に設け、積層フィルムとしたときに、樹脂層の硬度向上やオリゴマー析出抑制性だけでなく、各種インキやハードコート剤などとの接着性や耐湿熱接着性、可撓性、強靭性が高まり好ましく用いることができる。
−N=C=N− 式(1)
カルボジイミド化合物の製造は公知の技術を適用することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物を触媒存在下で重縮合することにより得られる。ポリカルボジイミド化合物の出発原料であるジイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族、脂環式ジイソシアネートなどを用いることができ、具体的にはトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネートなどを用いることができる。更に本発明の効果を消失させない範囲において、ポリカルボジイミド化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩などの親水性モノマーを添加しても用いてもよい。
また他の化合物、例えば、アジリジン化合物、アミドエポキシ化合物、チタンキレートなどのチタネート系カップリング剤、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系化合物、アクリルアミド系化合物などを任意で用いることもできる。
(5)ポリエステルフィルム
本発明の積層フィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層(X)を有する積層フィルムである。ポリエステルとは、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とする高分子の総称であって、エチレンテレフタレート、プロピレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート、ブチレンテレフタレート、プロピレン−2,6−ナフタレート、エチレン−α,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4‘−ジカルボキシレートなどから選ばれた少なくとも1種の構成成分を主要構成成分とするものを好ましく用いることができる。本発明では、ポリエステルフィルムとしてポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。また熱可塑性樹脂フィルムに熱や収縮応力などが作用する場合には、耐熱性や剛性に優れたポリエチレン−2,6−ナフタレートを用いることが好ましい。
上記ポリエステルフィルムは、二軸配向されたものであるのが好ましい。二軸配向ポリエステルフィルムとは、一般に、未延伸状態のポリエステルシート又はフィルムを長手方向および長手方向に直行する幅方向に各々2.5〜5倍程度延伸され、その後、熱処理を施されて、結晶配向が完了されたものであり、広角X線回折で二軸配向のパターンを示すものをいう。ポリエステルフィルムが二軸配向していない場合には、積層フィルムの熱安定性、特に寸法安定性や機械的強度が不十分であったり、平面性の悪いものとなるので好ましくない。
また、ポリエステルフィルム中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機系易滑剤、顔料、染料、有機又は無機の微粒子、充填剤、帯電防止剤、核剤などがその特性を悪化させない程度に添加されていてもよい。
ポリエステルフィルムの厚みは特に限定されるものではなく、用途や種類に応じて適宜選択されるが、機械的強度、ハンドリング性などの点から、通常は好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜250μm、最も好ましくは30〜150μmである。また、ポリエステルフィルムは、共押出しによる複合フィルムであってもよいし、得られたフィルムを各種の方法で貼り合わせたフィルムであっても良い。
本発明の積層フィルムは、全光線透過率が88%以上であることが好ましい。積層フィルムの全光線透過率が88%以上あることで、例えばプリズム用易接着フィルムなどの光学フィルムとして好適に用いることができる。ポリエステルフィルムの実質的な全光線透過率の上限は94%であるため、88%以上94%未満であることが好ましい。
また、本発明の積層フィルムは、ヘイズが0.3%以上3.0%未満であることが好ましい。積層フィルムのヘイズを上記の範囲とすることで、透明性が求められる光学フィルムへ好適に用いることができる。
(6)樹脂層(X)の形成方法
本発明の樹脂層(X)を形成させる方法は、ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物を塗布して、加熱し、樹脂(α)を含む樹脂層(X)を形成せしめる工程によって得られる。この形成方法において、樹脂(α)はイソシアネート化合物(A)に加えて、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂、アクリル樹脂などの各種バインダー樹脂やメラミン化合物やカルボジイミド化合物などの架橋剤、イソシアネート化合物向けの架橋触媒、易滑剤や無機粒子、有機粒子、界面活性剤、酸化防止剤、熱開始剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。
また、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物をポリエステルフィルム上に塗布する際に、樹脂組成物には溶媒(D)が含まれていても良い。すなわち、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂(α)を溶媒(D)に溶解または分散せしめて、樹脂組成物とし、これをポリエステルフィルムに塗布しても良い。塗布後に、溶媒を乾燥させ、かつ加熱することで樹脂層(X)が積層されたフィルムを得ることができる。
ここで、水系溶媒(D)とは水、または水とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類など水に可溶である有機溶媒が任意の比率で混合させているものを指す。本発明では、溶媒として水系溶媒(D)を用いることが好ましい。水系溶媒を用いることで、加熱工程での溶媒の急激な蒸発を抑制でき、均一な樹脂層を形成できるだけでなく、環境負荷の点で優れているためである。
樹脂組成物のポリエステルフィルムへの塗布方法はインラインコート法、オフコート法のどちらでも用いることができるが、好ましくはインラインコート法である。インラインコート法とは、ポリエステルフィルムの製造の工程内で塗布を行う方法である。具体的には、ポリエステル樹脂を溶融押し出ししてから二軸延伸後熱処理して巻き上げるまでの任意の段階で塗布を行う方法を指し、通常は、溶融押出し後・急冷して得られる実質的に非晶状態の未延伸(未配向)ポリエステルフィルム(Aフィルム)、その後に長手方向に延伸された一軸延伸(一軸配向)ポリエステルフィルム(Bフィルム)、またはさらに幅方向に延伸された熱処理前の二軸延伸(二軸配向)ポリエステルフィルム(Cフィルム)の何れかのフィルムに塗布する。
本発明では、結晶配向が完了する前のポリエステルフィルムのAフィルム、Bフィルム、の何れかのフィルムに、樹脂組成物を塗布し、溶媒を蒸発させ、その後、ポリエステルフィルムを一軸方向又は二軸方向に延伸し、加熱し、ポリエステルフィルムの結晶配向を完了させるとともに、樹脂層を設ける方法を採用することが好ましい。この方法によれば、ポリエステルフィルムの製膜と、樹脂組成物の塗布と溶媒の乾燥、および加熱(すなわち、樹脂層の形成)を同時に行うことができるために製造コスト上のメリットがある。また、塗布後に延伸を行うために樹脂層の厚みをより薄くすることが容易である。
中でも、長手方向に一軸延伸されたフィルム(Bフィルム)に、樹脂組成物を塗布し、溶媒を乾燥させ、その後、幅方向に延伸し、加熱する方法が優れている。未延伸フィルムに塗布した後、二軸延伸する方法に比べ、延伸工程が1回少ないため、延伸による樹脂層の欠陥や亀裂が発生しづらく、透明性や平滑性に優れた樹脂層を形成できるためである。
一方、オフラインコート法とは、上記Aフィルムを一軸又は二軸に延伸し、加熱処理を施しポリエステルフィルムの結晶配向を完了させた後のフィルム、またはAフィルムに、フィルムの製膜工程とは別工程で樹脂組成物を塗布する方法である。本発明では、上述した種々の利点から、インラインコート法により設けられることが好ましい。
よって、本発明において最良の樹脂層(X)の形成方法は、水系溶媒(D)を用いた樹脂組成物を、ポリエステルフィルム上にインラインコート法を用いて塗布し、水系溶媒(D)を乾燥させ、加熱することによって形成する方法である。
(7)樹脂組成物の調整方法
樹脂組成物を作成する場合、溶媒は水系溶媒(D)を用いることが好ましい。樹脂組成物は、必要に応じて水分散化または水溶化したイソシアネート化合物(A)とその他バインダー樹脂および水系溶媒(D)を任意の順番で所望の重量比で混合、撹拌することで作製することができる。次いで必要に応じて易滑剤や無機粒子、有機粒子、界面活性剤、酸化防止剤、熱開始剤などの各種添加剤を、樹脂組成物により設けた樹脂層の特性を悪化させない程度に任意の順番で混合、撹拌することができる。混合、撹拌する方法は、容器を手で振って行ったり、マグネチックスターラーや撹拌羽根を用いたり、超音波照射、振動分散などを行うことができる。
(8)塗布方式
ポリエステルフィルムへの樹脂組成物の塗布方式は、公知の塗布方式、例えばバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ブレードコート法等の任意の方式を用いることができる。
(9)積層フィルム製造方法
本発明の積層フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一面に、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物を塗布して、樹脂層(X)を形成せしめる工程を有する製造方法である。
以下に本発明の積層フィルムの製造方法について、ポリエステルフィルムとしてポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す。)フィルムを用いた場合を例として詳述するが、本発明はかかる例に限定して解釈されるものではない。
まず、PETのペレットを十分に真空乾燥した後、押出機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出し、冷却固化せしめて未延伸(未配向)PETフィルム(Aフィルム)を作製する。このフィルムを80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸して一軸配向PETフィルム(Bフィルム)を得る。このBフィルムの片面に所定の濃度に調製した樹脂組成物を塗布する。この時、塗布前にPETフィルムの塗布面にコロナ放電処理等の表面処理を行ってもよい。コロナ放電処理等の表面処理を行うことで、樹脂組成物のPETフィルムへの濡れ性を向上させ、樹脂組成物のはじきを防止し、均一な塗布厚みを達成することができる。
塗布後、PETフィルムの端部をクリップで把持して80〜130℃の熱処理ゾーン(予熱ゾーン)へ導き、塗液の溶媒を乾燥させる。乾燥後幅方向に1.1〜5.0倍延伸する。引き続き150〜250℃の加熱ゾーン(熱処理ゾーン)へ導き1〜30秒間の熱処理を行い、結晶配向を完了させるとともに、樹脂層の形成を完了させる。この加熱工程(熱処理工程)で、必要に応じて幅方向、あるいは長手方向に3〜15%の弛緩処理を施してもよい。かくして得られた積層フィルムは、樹脂層(X)のUV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化が、0.1mN/m以上、15mN/m以下である特性を満たし、透明且つ、特にプリズム樹脂のような無溶剤塗料に対して汎用接着性に優れたものになる。
(特性の測定方法および効果の評価方法)
本発明における特性の測定方法、および効果の評価方法は次のとおりである。
(1)全光線透過率・ヘイズの測定
一辺が5cmの正方形状の積層フィルムサンプルを3点(3個)準備する。次にサンプルを常態(23℃、相対湿度50%)において、40時間放置する。それぞれのサンプルを日本電色工業(株)製濁度計「NDH5000」を用いて、全光線透過率の測定はJIS「プラスチック透明材料の全光線透過率の試験方法」(K7361−1、1997年版)、ヘイズの測定はJIS「透明材料のヘーズの求め方」(K7136 2000年版)に準ずる方式で実施する。それぞれの3点(3個)の全光線透過率およびヘイズの値を平均して、積層フィルムの全光線透過率およびヘイズの値とする。
(2)分散力、極性力、水素結合力の算出方法
まず、積層フィルムを室温23℃相対湿度65%の雰囲気中に24時間放置後した。その後、同雰囲気下で、樹脂層に対して、純水、エチレングリコール、ホルムアミド、ジヨードメタンの4種の溶液のそれぞれの接触角を、接触角計CA−D型(協和界面科学(株)社製)により、それぞれ5点測定する。5点の測定値の最大値と最小値を除いた3点の測定値の平均値をそれぞれの溶液の接触角とする。
次に、得られた4種類の溶液の接触角を用いて、畑らによって提案された「固体の表面自由エネルギー(γ)を分散力成分(γ )、極性力成分(γ )、および水素結合力成分(γ )の3成分に分離し、Fowkes式を拡張した式(拡張Fowkes式)」に基づく幾何平均法により、本発明の分散力、極性力、水素結合力及び分散力と極性力の和である表面エネルギーを算出する。
具体的な算出方法を示す。各記号の意味について下記する。γ は固体と液体の界面での張力である場合、数式(1)が成立する。
γ : 樹脂層と表1に記載の既知の溶液の表面エネルギー
γ: 樹脂層の表面エネルギー
γ: 表1に記載の既知の溶液の表面エネルギー
γ : 樹脂層の表面エネルギーの分散力成分
γ : 樹脂層の表面エネルギーの極性力成分
γ : 樹脂層の表面エネルギーの水素結合力成分
γL : 表1に記載の既知の溶液の表面エネルギーの分散力成分
γL : 表1に記載の既知の溶液の表面エネルギーの極性力成分
γL : 表1に記載の既知の溶液の表面エネルギーの水素結合力成分
γ =γ+γ−2(γ ・γ )1/2−2(γ ・γp)1/2−2(γ ・γ )1/2 ・・・ 数式(1)。
また、平滑な固体面と液滴が接触角(θ)で接しているときの状態は次式で表現される(Youngの式)。
γ=γ +γcosθ ・・・ 数式(2)。
これら数式(1)、数式(2)を組み合わせると、次式が得られる。
・γ )1/2+(γ ・γ )1/2+(γ ・γ )1/2=γ(1+cosθ)/2 ・・・ 数式(3)。
実際には、水、エチレングリコール、ホルムアミド、及びジヨードメタンの4種類の溶液に接触角(θ)と、表1に記載の既知の溶液の表面張力の各成分(γL 、γL 、γL )を数式(3)に代入し、4つの連立方程式を解く。その結果、固体の表面エネルギー(γ)、分散力成分(γ )、極性力成分(γ )、および水素結合力成分(γ )が算出される。尚、本願発明の分散力は分散力成分(γ )に該当し、本願発明の極性力は極性力成分(γ )と水素結合力成分(γ )の和に該当する。
(3)反射率の測定
A4カットサイズに裁断した積層フィルムを縦横それぞれ3分割し、合計9点を測定サンプルとして用いた。長辺側を長手方向とした。分光反射率の測定は、測定面(該樹脂層)の裏面に50mm幅の黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニ−ルテープNo.200−50−21:黒)を、気泡を噛みこまないようにサンプルとテープの長手方向を合わせて貼り合わせた後、約4cm角のサンプル片に切り出し、分光光度計(島津製作所(株)製 UV2450)に入射角5°での測定面(該樹脂層)の分光反射率を測定した。
サンプルを測定器にセットする方向は、測定器の正面に向かって前後の方向にサンプルの長手方向を合わせた。なお反射率を基準化するため、標準反射板として付属のAl板を用いた。反射率の測定範囲は、波長400nm〜700nmが測定できる範囲を選択した。なお、測定は9点の測定サンプルについて行い、その9点の平均値を反射率として求めた。
(4)初期接着性評価
無溶媒型UV硬化型樹脂を以下のように調整した。
・三洋化成(株)製“サンラッド”RC−610:60重量部
・三菱レイヨン(株)製“ダイヤビーム”UR−6530:20重量部
・日本化薬(株)製DPHA:20重量部。
無溶媒型UV硬化型樹脂、ワイヤーバーコート法で厚み約10μmになるように、積層フィルムの組成物層表面に塗布し、その後、照射強度120W/cmの紫外線ランプを用い、照射距離(ランプとインキ面の距離)12cmで、コンベア速度2m/分、積算強度約300mJ/cmでUV照射し、硬化させた。接着性評価は、後述のクロスカット法で行った。
<クロスカット法>
得られたUV硬化樹脂評価用サンプルに、JIS5600−5−6(1999年制定)に準拠し、カット間隔2mmで5×5の25マスの切れ目を入れる。次に、切れ目を入れた部分に、ニチバン18mmセロテープ(登録商標)(品番:CT−18S)を、切れ目が見えるようにしっかりと指でセロテープ(登録商標)を擦る。そして、樹脂層に対して約60°の角度でセロテープ(登録商標)を瞬間的に引き剥がす。マスの剥離数をカウントする。評価回数は5回とし、その平均値を求める。評価基準は以下のように定める。評価基準「A」「B」を良好な接着性と判定する。
A:マスの剥離数が1マス以下
B:マスの剥離数が1マスを超えて3マス以下
C:マスの剥離数が3マスを超える。
(5)UV照射後の接着評価
前項(4)初期接着性評価で得られたUV硬化樹脂評価用サンプルを、UV硬化させる面の表面から12cmの高さにセットした120W/cmの照射強度を有する集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)で、積算照射強度が500mJ/cm以上、1000mJ/cm以下となるように紫外線を照射し、硬化させる。その後、(3)で記載したクロスカット法によって接着評価をする。
(6)樹脂層(X)の構造確認
樹脂層(X)が、ウレタン結合、アクリロイル基、多環芳香族炭化水素構造を有するかの確認方法は、特に特定の手法に限定されないが、以下のような方法が例示できる。例えば、ガスクロマトグラフ質量分析(GC−MS)による各構造に由来する重量ピークの有無を確認する。次に、フーリエ変換型赤外分光(FT−IR)にて、各構造が有する各原子間の結合に由来するピークの有無を確認する。さらに、プロトン核磁気共鳴分光(H−NMR)にて、各構造が有する水素原子の位置に由来する化学シフトの位置と水素原子の個数に由来するプロトン吸収線面積を確認する。これらの結果を合わせて総合的に確認する手法が好ましい。
(7)プリズムシート成形後の輝度測定評価
プリズムシートサンプルを以下のように作成した。前項(4)初期接着性評価で調整した無溶媒型UV硬化型樹脂組成物を、プリズムパターンに対応した金型あるいは樹脂型などの成形型に塗布し、無溶媒型UV硬化型樹脂組成物の表面を平滑化した後、積層フィルムの組成物層表面が無溶媒型UV硬化型樹脂組成物側になるよう重ね合わせ、UV照射して硬化させることによって形成した。UV照射条件は、照射強度120W/cmの紫外線ランプを用い、照射距離(ランプとインキ面の距離)12cmで、コンベア速度2m/分、積算強度約300mJ/cmとした。
表面輝度7000cd/mの性能を有するサイドライト型バックライトを用いた液晶表示装置を用いて、得られたプリズムシートサンプルをバックライトの上に、プリズムを設けた面が液晶表示部分に相対するように設置して、コニカミノルタセンシング社製CS−200を用いて輝度(cd/m)を測定し、下記式により相対輝度(%)を求める。
相対輝度(%)=(サンプルを置いた場合の測定値)/(光源のみの測定値)×100
評価基準は以下のように定める。評価基準「A」「B」を良好な輝度と判定する。
A:相対輝度が92.5%以上
B:相対輝度が90%以上92.5%未満
C:相対輝度が90%未満。
(実施例1)
樹脂組成物を以下のように調整した。
・分岐型イソシアネート化合物(A):
第一工業製薬(株)製“エラストロン”(登録商標) E−37)。
・メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B):
オキサゾリン含有ポリマー水系分散体((株)日本触媒製“エポクロス”(登録商標) WS−500)、カルボジイミド水系架橋剤(日清紡ケミカル(株)“カルボジライト”(登録商標) V−04)、メラミン樹脂ウォーターゾル(DIC(株)製“WATERSOL”(登録商標) S−695)をそれぞれ20部/20部/30部を混合したもの。
得られたブロックイソシアネート化合物(A)、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B)を含む水溶液に、樹脂層表面に易滑性を付与させるために、無機粒子として数平均粒子径170nmのシリカ粒子(日産化学工業(株)製 “スノーテックス”(登録商標) MP−2040)を樹脂組成物100質量%に対して、2質量部添加した。さらに、ポリエステルフィルム上への塗布性を向上させるために、フッ素系界面活性剤(互応化学(株)製 プラスコート(登録商標)RY−2)を、樹脂組成物と溶媒(D)である水の合計100質量部に対して0.03質量部になるよう添加した。
・積層フィルム:
実質的に粒子を含有しないPETペレット(極限粘度0.63dl/g)を充分に真空乾燥した後、押し出し機に供給し285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化せしめた。この未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルム(Bフィルム)とした。
次いで、樹脂組成物を含む水溶液を一軸延伸フィルムにバーコートを用いて塗布厚み約6μmで塗布した。続いて、樹脂組成物(II)を塗布した一軸延伸フィルムの幅方向の両端部をクリップで把持して予熱ゾーンに導いた。予熱ゾーンの雰囲気温度は90℃〜100℃にし、樹脂(α)を含む水溶液に含まれる溶媒を乾燥させた。引き続き、連続的に100℃の延伸ゾーンで幅方向に3.5倍延伸し、続いて235℃の熱処理ゾーンで20秒間熱処理を施し、樹脂層(X)を形成せしめ、ポリエステルフィルムの結晶配向の完了した積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは50nmであり、樹脂層(X)はウレタン結合を有しており、多環芳香族炭化水素構造は有していなかった。
得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性、UV照射後の接着性ともに良好であった。
(実施例2〜5)
イソシアネート化合物(A)と化合物(B)を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは50nmであり、樹脂層(X)はウレタン結合を有しており、多環芳香族炭化水素構造は有していなかった。
得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性、UV照射後の接着性ともに良好であった。
(実施例6)
化合物(B)を下記に変更し、塗布厚みを変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは70nmであり、樹脂層(X)はウレタン結合を有しており、多環芳香族炭化水素構造は有していなかった。
得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性、UV照射後の接着性ともに良好であった。
・メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物(B):
オキサゾリン含有ポリマー水系分散体((株)日本触媒製“エポクロス”(登録商標) WS−500)、メラミン樹脂ウォーターゾル(DIC(株)製“WATERSOL”(登録商標) S−695)をそれぞれ20部/30部を混合したもの。
(実施例7)
イソシアネート化合物(A)を下記に変更し、塗布厚みを変更した以外は、実施例3と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは40nmであり、樹脂層(X)はウレタン結合及び多環芳香族炭化水素構造は有していた。
得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性、UV照射後の接着性ともに良好であった。
・直鎖型イソシアネート化合物(A):
反応槽系内温度55℃にて、ヘキサメチレンジイソシアネート(東ソー(株)製)100部とメチルエチルケトオキシム80部を添加してブロック化反応を行い、ブロック化イソシアネート化合物を得た。そのブロック化イソシアネート化合物をカセイソーダ水溶液(NaOH3.5部を水500部に溶解)で乳化した後、減圧下でメチルエチルケトン溶媒を留去して、直鎖型イソシアネート化合物(A)を得た。
(実施例8)
イソシアネート化合物(A)を下記に変更した以外は実施例3と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは50nmであり、樹脂層(X)はウレタン結合及び多環芳香族炭化水素構造は有していた。
得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性、UV照射後の接着性ともに良好であった。
・分岐型イソシアネート化合物(A):
メチルエチルケトン溶媒中で、ポリプロピレングリコール(平均分子量1100)100部に、ポリメリックMDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、平均分子量360)98部、ジメチロールプロピオン酸12.2部を添加し、反応槽系内温度75℃下で反応を行い、イソシアネート化合物を得た。次に系内温度55℃にてメチルエチルケトオキシム32部を添加し、ブロック化反応を行い、ブロック化イソシアネート化合物を得た。そのブロック化イソシアネート化合物をカセイソーダ水溶液(NaOH3.5部を水550部に溶解)で乳化した後、減圧下でメチルエチルケトン溶媒を留去して、分岐型イソシアネート化合物(A)を得た。
(実施例9)
下記ポリエステル樹脂を添加し、樹脂組成物の質量比が、分岐型イソシアネート化合物(A)/化合物(B)/ポリエステル樹脂(C)=60/25/15とした以外は実施例8と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは50nmであり、樹脂層(X)はウレタン結合及び多環芳香族炭化水素構造は有していた。
得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性、UV照射後の接着性ともに良好であった。
・ポリエステル樹脂
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体を調整した。
<共重合成分>
(ジカルボン酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル : 88モル%
5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム : 12モル%
(ジオール成分)
ビスフェノールS1モルに対してエチレンオキサイド2モルを付加した化合物 : 86モル%
1,3−プロパンジオール : 14モル%
(比較例1、2)
イソシアネート化合物(A)と化合物(B)を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは50nmであり、樹脂層(X)は、ウレタン結合を有しており、多環芳香族炭化水素構造は有していなかった。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性は良好だが、UV照射後の接着性が低下する結果であった。
(比較例3)
イソシアネート化合物(A)と化合物(B)を表に記載の質量比に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層フィルムを得た。得られた積層フィルムにおいてPETフィルムの厚みは100μm、樹脂層(X)の厚みは50nmであり、樹脂層(X)は、ウレタン結合及び多環芳香族炭化水素構造は有していなかった。得られた積層フィルムの特性等を表に示す。無溶剤樹脂に対して、初期接着性だけでなく、特にUV照射後の接着性も不良な結果であった。
Figure 2018039259
Figure 2018039259
本発明は、特にプリズム樹脂などの無溶剤塗料に対して、汎用接着性を有し、さらに加工工程でのUV照射による接着性の低下を抑制して良好な接着性を維持する樹脂層を有する積層フィルムに関する。当該積層フィルムにプリズムシート形成すると優れた輝度を有するため、ディスプレイやタッチパネル用途の光学用フィルム、特にプリズムシートへの利用が可能である。

Claims (11)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、樹脂層(X)を有する積層フィルムであって、前記樹脂層(X)が、下記条件のUV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化(UV照射処理後の表面エネルギー−UV照射処理前の表面エネルギー)が、0.1mN/m以上、15mN/m以下である積層フィルム。
    [UV照射条件]
    UV照射装置:集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)
    照射強度:120W/cm
    照射距離(UV照射装置と被照射物との距離):12cm
    積算照射強度:500mJ/cm以上1000mJ/cm以下。
  2. 前記樹脂層(X)が、前記条件のUV照射処理前後での極性力と水素結合力の和の変化(UV照射処理後の極性力と水素結合力の和−UV照射処理前の極性力と水素結合力の和)が、10mN/m以下である請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記樹脂層(X)が、ウレタン結合及び/またはアクリロイル基を有する請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記樹脂層(X)側から測定した、波長400nm以上700nm以下の範囲における最小反射率が5.0%以上6.5%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
  5. 前記樹脂層(X)が、多環芳香族炭化水素構造を有する請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
  6. プリズムシート用易接着フィルムとして用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
  7. ポリエステルフィルムの少なくとも一面に樹脂層(X)を有する、以下の(1)及び(2)を満たす積層フィルムの製造方法であって、
    ポリエステルフィルムの少なくとも一面に、イソシアネート化合物(A)を含む樹脂組成物を塗布し、加熱して得られる樹脂(α)からなる樹脂層(X)を形成せしめる工程を含む積層フィルムの製造方法。
    (1)前記樹脂層(X)が、下記条件のUV照射処理前後での表面エネルギー(極性力と水素結合力と分散力の和)の変化(UV照射処理後の表面エネルギー−UV照射処理前の表面エネルギー)が、0.1mN/m以上、15mN/m以下であること。
    (2)前記樹脂層(X)が、下記条件のUV照射処理前後での極性力と水素結合力の和の変化(UV照射処理後の極性力と水素結合力の和−UV照射処理前の極性力と水素結合力の和)が、10mN/m未満であること。
    [UV照射条件]
    UV照射装置:集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)
    照射強度:120W/cm
    照射距離(UV照射装置と被照射物との距離):12cm
    積算照射強度:500mJ/cm以上1000mJ/cm以下。
  8. 前記イソシアネート化合物(A)が分岐型ブロックイソシアネートである請求項7に記載の積層フィルムの製造方法。
  9. 前記イソシアネート化合物(A)が多環芳香族炭化水素構造を有する請求項7または8に記載の積層フィルムの製造方法。
  10. 前記樹脂組成物中における、イソシアネート化合物(A)の含有量が50〜95質量%である請求項7〜9のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
  11. 前記樹脂組成物が、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)を含む請求項7〜10のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
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