JP2022145111A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】オリゴマーの析出を抑制し、かつ、機能層との密着性に優れる積層ポリエステルフィルムを提供することにある。【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、該塗布層は、メラミン化合物を含む塗布液から形成され、該塗布層の表面硬度が640MPa以下である、積層ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、積層ポリエステルフィルムに関するものである。
ポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れた特性を有し、コストパフォーマンスに優れるため、包装材料、製版材料、表示材料、転写材料等の基材フィルムとして用いられている。
これらの用途では、耐擦傷性及び表面硬度の向上やカール防止のために、基材フィルムであるポリエステルフィルムの表面上にハードコート層のような機能層が形成されることが多い。
しかし、基材フィルムは非反応性のものが多く、基材フィルムと機能層との密着性が不十分となることがある。
そこで、基材フィルムと機能層との密着性を向上させるために、中間層として易接着性の塗布層が設けられることが一般的である。
例えば、特許文献1及び2では、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の水溶性あるいは水分散性の塗布液を基材フィルムに塗布する方法が開示されている。
しかしながら、高温高湿の使用条件下において、易接着性の塗布層と、基材フィルム及び/又は機能層との密着性が不足する傾向があった。
上記の実情に鑑み、特許文献3及び4に開示されているような、樹脂の架橋により、高温高湿下での密着性を向上させる方法が知られている。
具体的には、塗布層を形成するポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂に対して、メラミン化合物やエポキシ化合物、オキサゾリン化合物等の架橋剤を添加することで、基材フィルム及び/又は機能層との密着性を向上させることができる。
特開昭55-15825号公報 特開昭58-78761号公報 特開平8-281890号公報 特開平11-286092号公報
しかしながら、塗布層中の架橋剤の硬化反応を進行させようと高温で塗布層を製造した場合、塗布層表面からオリゴマー(主に、エステル環状三量体)が析出する場合があった。
一方、塗布層表面から析出するオリゴマーの量を抑制するために、低温で製造した場合には、塗布層中の組成によっては、硬化反応が十分に進行せず、塗布層と機能層との密着性が所望するレベルに到達しない場合があった。
このように、オリゴマーの析出抑制と密着性の両立が困難である場合があった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑みて、オリゴマーの析出を抑制し、かつ、機能層との密着性に優れる積層ポリエステルフィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、メラミン化合物を含有する塗布層の表面硬度を特定の値以下とすることによって、オリゴマーの析出抑制だけでなく、塗布層と機能層との密着性向上効果が得られ、上記課題を解決し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づき完成したものであり、以下の態様を有する。
[1]ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、該塗布層は、メラミン化合物(A1)を含有する架橋剤(A)を含む塗布液から形成され、該塗布層の表面硬度が640MPa以下である、積層ポリエステルフィルム。
[2]前記塗布層の表面弾性率が、4.0GPa以上9.0GPa以下である、上記[1]に記載の積層ポリエステルフィルム。
[3]前記メラミン化合物(A1)が、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、N,N’,N”-トリメチロールメラミン、及びペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる1種以上である、上記[1]又は[2]に記載の積層ポリエステルフィルム。
[4]前記架橋剤(A)は、さらに、エポキシ化合物(A2)を含有する、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の積層ポリエステルフィルム。
[5]前記架橋剤(A)は、さらに、エポキシ化合物(A2)及びオキサゾリン化合物(A3)を含有し、該エポキシ化合物(A2)は、前記メラミン化合物(A1)100質量部に対して10~300質量部であり、該オキサゾリン化合物(A3)は、前記メラミン化合物(A1)100質量部に対して30~200質量部である、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の積層ポリエステルフィルム。
[6]前記塗布液は、さらに、酸触媒(C)を含む、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の積層ポリエステルフィルム。
[7]前記酸触媒(C)が、スルホン酸基又はリン酸基を有する、上記[6]に記載の積層ポリエステルフィルム。
[8]前記酸触媒(C)が、p-トルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選ばれる1種以上である、上記[6]又は[7]に記載の積層ポリエステルフィルム。
[9]前記塗布液が、さらに、バインダー樹脂(B)を含み、該バインダー樹脂(B)がポリエステル樹脂(B1)及びアクリル樹脂(B2)を含有し、該ポリエステル樹脂(B1)と該アクリル樹脂(B2)との含有割合(B1)/(B2)は、40/60~60/40である、上記[1]~[8]のいずれか1つに記載の積層ポリエステルフィルム。
[10]微小融解熱量ピーク温度が160℃以上210℃以下である、上記[1]~[9]のいずれか1つに記載の積層ポリエステルフィルム。
[11]上記[1]~[10]のいずれか1つに記載の積層ポリエステルフィルムの塗布層上に機能層を有する、機能層付き積層ポリエステルフィルム。
[12]前記機能層が、ハードコート層である、上記[11]に記載の機能層付き積層ポリエステルフィルム。
本発明によれば、オリゴマーの析出を抑制し、かつ、機能層との密着性に優れた積層ポリエステルフィルムが提供され、その工業的な利用価値は高い。
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。
ただし、本発明は次に説明する実施形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、該塗布層はメラミン化合物を含む塗布液から形成され、該塗布層の表面硬度が640MPa以下である。
以下、各構成要件について、詳細に説明する。
<ポリエステルフィルム>
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステフィルムは、単層構造であっても多層構造であってもよい。
前記ポリエステフィルムが多層構造の場合、前記ポリエステフィルムは2層構造、3層構造などでもよいし、本発明の要旨を逸脱しない限り、4層又はそれ以上の多層であってもよく、層数は特に限定されない。
また、ポリエステルフィルムは、無延伸フィルム(シート)であっても延伸フィルムであってもよい。中でも、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムであることが好ましい。その中でも、力学特性のバランス、平面性及び薄膜化の観点から、二軸延伸フィルムであることがより好ましい。
前記ポリエステルフィルムの原料であるポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。ホモポリエステルからなる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、及びそれらのエステル体(例えばテレフタル酸ジメチル)等が挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール及び1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なホモポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート等が例示される。
一方、共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸及びオキシカルボン酸等の1種又は2種以上が挙げられ、グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、4-シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール等の1種又は2種以上が挙げられる。ただし、ジカルボン酸成分、及びグリコール成分の少なくとも一方は、その一方を2種以上用いる。
ポリエステルの重合触媒としては、特に制限はなく、従来公知の化合物を使用することができ、例えばチタン化合物、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、マンガン化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化合物等が挙げられる。
オリゴマー成分の析出量を抑えるために、オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステルを原料としてフィルムを製造してもよい。オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステルの製造方法としては、種々公知の方法を用いることができ、例えばポリエステル製造後に固相重合する方法等が挙げられる。
また、ポリエステルフィルムを3層以上の構成とし、ポリエステルフィルムの最外層を、オリゴマー成分の含有量が少ないポリエステル原料を用いた層とすることで、オリゴマー成分の析出量を抑えてもよい。
なお、ポリエスエルは、エステル化又はエステル交換反応をした後に、さらに反応温度を高くして減圧下で溶融重縮合して得てもよい。
ポリエステルフィルム中には、フィルムの耐候性の向上、被着体(例えば液晶)等の劣化防止のために、紫外線吸収剤を含有させてもよい。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する化合物で、ポリエステルフィルムの製造工程で付加される熱に耐えうるものであれば特に限定されない。
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤と無機系紫外線吸収剤があるが、透明性の観点から有機系紫外線吸収剤が好ましい。有機系紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば環状イミノエステル系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等が挙げられる。耐久性の観点からは環状イミノエステル系、ベンゾトリアゾール系がより好ましい。
また、紫外線吸収剤を2種以上併用して用いることも可能である。
ポリエステルフィルム中には、易滑性の付与及び各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を配合してもよい。配合する粒子の種類は、易滑性を付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えばシリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機粒子、アクリル樹脂、スチレン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の有機粒子等が挙げられる。
さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。
また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
粒子の平均粒径は、通常5μm以下、好ましくは0.01~3μmの範囲である。5μm以下であると、フィルムの表面粗度を適度なものとすることができ、後工程において各種の機能層を形成させる場合等に影響を与えることがなく、好適である。
さらに、ポリエステルフィルム中の粒子の含有量は、通常5質量%以下、好ましくは0.0003~3質量%の範囲である。粒子が無い場合あるいは少ない場合は、フィルムの透明性が高くなり、良好なフィルムとなるが、滑り性が不十分となる場合があるため、塗布層中に粒子を入れることにより、滑り性を向上させる等の工夫が必要な場合がある。
また、粒子含有量が5質量%以下であると、フィルムの透明性が十分担保できる。
粒子を含有させる場合、例えば、表層と中間層を設けて、表層に粒子を含有させることが好ましい。この場合、より好ましくは、粒子を含有する表層、中間層及び粒子を含有する表層をこの順に有する多層構造とするとよい。
ポリエステルフィルム中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、多層のポリエステルフィルムであれば、各層を構成するポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化又はエステル交換反応終了後、添加するのが良い。
なお、ポリエステルフィルム中には、上述の粒子以外に必要に応じて従来公知の酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、潤滑剤、染料、顔料等を添加することができる。
ポリエステルフィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、機械的強度、ハンドリング性及び生産性等の観点から、通常10~350μm、好ましくは25~250μm、より好ましくは38~125μmの範囲である。
次に、ポリエステルフィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。例えば、二軸延伸フィルムを製造する場合、先に述べたポリエステル原料の乾燥したペレットを、押出機を用いてダイから溶融シートとして押し出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、静電印加密着法及び/又は液体塗布密着法が好ましく採用される。
得られた未延伸シートは二軸方向に延伸される。その場合、まず、前記の未延伸シートを一方向にロール又はテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70~120℃、好ましくは80~110℃であり、延伸倍率は通常2.5~7倍、好ましくは3.0~6倍である。
次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70~170℃であり、延伸倍率は通常3.0~7倍、好ましくは3.5~6倍である。
そして、引き続き180~270℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、同時二軸延伸法を採用することもできる。
同時二軸延伸法は、前記の未延伸シートを通常70~120℃、好ましくは80~110℃で温度コントロールされた状態で長手方向及び幅方向に同時に延伸し配向させる方法であり、延伸倍率としては、面積倍率で4~50倍、好ましくは7~35倍、より好ましくは10~25倍である。
そして、引き続き、170~250℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、延伸配向フィルムを得る。上述の延伸方式を採用する同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式及びリニアー駆動方式等、従来公知の延伸方式を採用することができる。
<塗布層>
本発明の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有する。
本発明に係る塗布層は、ポリエステルフィルムとの密着性、及びハードコート層のような機能層との密着性を向上させるために、それらの中間層として設けられる易接着性の層であり、特に機能層に対して優れた密着性を有する。
[架橋剤(A)]
本発明に係る塗布層は、架橋剤(A)としてメラミン化合物(A1)を含む塗布液から形成される。
架橋剤は、後述のバインダー樹脂を架橋して、高温高湿下であっても、塗布層と機能層との密着性を向上させる効果を有し、更に塗布層とポリエステルフィルムとの密着性を向上させることもできる。
メラミン化合物以外の架橋剤としては、種々公知の架橋剤が使用でき、例えば、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、シランカップリング化合物等が挙げられる。
(メラミン化合物(A1))
メラミン化合物とは、化合物中にメラミン骨格を有する化合物のことであり、例えばアルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物及びこれらの混合物を用いることができる。
エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール及びイソブタノール等が好適に用いられる。
また、メラミン化合物は、単量体あるいは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。
さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できる。
メラミン化合物としては、例えばヘキサメトキシメチロールメラミン、ペンタメトキシメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ペンタメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサキス-(メトキシメチル)メラミン、N,N’,N”-トリメチル-N,N’,N”-トリメチロールメラミン、N,N’,N”-トリメチロールメラミン、N-メチロールメラミン、N,N’-(メトキシメチル)メラミン、N,N’,N”-トリブチル-N,N’,N”-トリメチロールメラミン等が挙げられる。これらの中でも、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、N,N’,N”-トリメチロールメラミン、及びペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記塗布層を形成する塗布液が、メラミン化合物を含みながらも塗布層の表面硬度を特定の値以下とすることで、オリゴマーの析出抑制と機能層との密着性を両立できる機構については、以下のように考えている。
通常、メラミン化合物の架橋反応は、その活性化エネルギーや反応温度の高さから、塗布層の形成過程における後期(高温領域)で単独重合することで進行するが、オリゴマーの析出を懸念し、十分な高温領域で塗布層を硬化させないと、塗布層と機能層との密着性に劣る現象が起こることが分かってきた。
本発明によれば、塗布層の表面硬度を特定の値以下とすることで、機能層に接する塗布層の塗れ性や、機能層との追従性が良好となり、塗布層と機能層との密着性が向上する効果が得られることも分かってきた。なお、塗布層の表面硬度が特定の値よりも大きいということは、高温領域で単独重合するメラミン化合物が塗布層表面に多く偏在していると考えられる。
そこで、塗布層の表面硬度を特定の値以下とする手法の一つとして、塗布層を形成する塗布液に後述する酸触媒を含有させることにより、メラミン化合物の架橋反応時における活性化エネルギーや反応温度を下げ、バインダー樹脂の反応基やその他の架橋剤との反応をランダム的に進行させる方法が挙げられる。この方法によれば、メラミン化合物が塗布層中に分散して存在し、架橋点間分子量が大きくなることから、塗布層の表面硬度が特定の値以下となり、塗布層と機能層との密着性を確保でき、かつ、低温でメラミン化合物の架橋反応を進行させられることで、オリゴマーの析出も抑制することができたと、本発明者は考えている。
(エポキシ化合物(A2))
エポキシ化合物とは、分子内にエポキシ基を有する化合物であり、例えばエピクロロヒドリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、イソシアヌル酸トリス(2-ヒドロキシエチル)及びビスフェノールA等の水酸基やアミノ基との縮合物や、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物並びにグリシジルアミン化合物等がある。
ポリエポキシ化合物としては、例えばソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル及びトリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
ジエポキシ化合物としては、例えばネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル及びポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
モノエポキシ化合物としては、例えばアリルグリシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル及びフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジルアミン化合物としては、例えばN,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、易接着性向上の観点から、ポリエーテル系のエポキシ化合物が好ましく、ポリエーテル系のエポキシ化合物が有するエポキシ基の量としては、2官能が好ましく、3官能以上の多官能がより好ましい。これらの中でも、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテルからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
(カルボジイミド化合物)
カルボジイミド化合物とは、カルボジイミド構造を有する化合物のことであり、分子内にカルボジイミド構造を1つ以上有する化合物であるが、易接着性向上の観点から、分子内に2つ以上のカルボジイミド構造を有するポリカルボジイミド化合物がより好ましい。
カルボジイミド化合物は、従来公知の技術で合成することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物の縮合反応が用いられる。
ジイソシアネート化合物としては、特に限定されるものではなく、芳香族系、脂肪族系いずれも使用することができ、具体的には、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート及びジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
カルボジイミド化合物に含有されるカルボジイミド基の含有量は、カルボジイミド当量(カルボジイミド基1molを与えるためのカルボジイミド化合物の重さ[g])で、通常100~1000、好ましくは250~800、より好ましくは300~700の範囲である。上記範囲で使用することで、易接着性が向上する。
さらに、本発明の主旨を損なわない範囲において、ポリカルボジイミド化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩及びヒドロキシアルキルスルホン酸塩等の親水性モノマーを添加して用いてもよい。
(オキサゾリン化合物(A3))
オキサゾリン化合物とは、分子内にオキサゾリン基を有する化合物であり、特にオキサゾリン基を含有する重合体が好ましく、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独又は他のモノマーとの重合によって作製できる。
付加重合性オキサゾリン基含有モノマーとしては、例えば2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン及び2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2-イソプロペニル-2-オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。
他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限はなく、例えばアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、2-エチルヘキシル基及びシクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸及びその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド及びN,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、2-エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα-オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の含ハロゲンα,β-不飽和モノマー類;スチレン、α-メチルスチレン等のα,β-不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上のモノマーを使用することができる。
また、オキサゾリン化合物は、ポリエチレンオキシド鎖等のポリアルキレンオキシド鎖を有してもよく、例えば、ポリアルキレンオキシド鎖を有する(メタ)アクリレートなどを他のモノマーとして使用してもよい。
易接着性向上の観点から、オキサゾリン化合物のオキサゾリン基量は、好ましくは0.5~10mmol/g、より好ましくは1~9mmol/g、さらに好ましくは3~8mmol/g、特に好ましくは4~6mmol/gの範囲である。
(イソシアネート化合物)
イソシアネート化合物とは、イソシアネートあるいはブロックイソシアネートに代表されるイソシアネート誘導体構造を有する化合物のことである。
イソシアネートとしては、例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート及びナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族イソシアネート;メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)及びイソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族イソシアネート等が例示される。
また、これらイソシアネートのビュレット化物、イソシアヌレート化物、ウレトジオン化物及びカルボジイミド変性体等の重合体や誘導体も挙げられる。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。
上記イソシアネートの中でも、紫外線による黄変を避けるために、芳香族イソシアネートよりも脂肪族イソシアネート又は脂環族イソシアネートがより好ましい。
ブロックイソシアネートの状態で使用する場合、そのブロック剤としては、例えば重亜硫酸塩類、フェノール、クレゾール及びエチルフェノール等のフェノール系化合物;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ベンジルアルコール、メタノール及びエタノール等のアルコール系化合物;イソブタノイル酢酸メチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル及びアセチルアセトン等の活性メチレン系化合物;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン系化合物;ε‐カプロラクタム、δ‐バレロラクタム等のラクタム系化合物;ジフェニルアニリン、アニリン及びエチレンイミン等のアミン系化合物;アセトアニリド、酢酸アミドの酸アミド化合物;ホルムアルデヒド、アセトアルドオキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム及びシクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物が挙げられ、これらは単独でも2種以上の併用であってもよい。
また、イソシアネート化合物は単体で用いてもよいし、各種ポリマーとの混合物や結合物として用いてもよい。イソシアネート化合物の分散性や架橋性を向上させるという意味において、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂との混合物及び/又は結合物を使用することが好ましい。
(シランカップリング化合物)
シランカップリング化合物とは、1つの分子中に有機官能基とアルコキシ基等の加水分解基を有する有機ケイ素化合物である。
シランカップリング化合物としては、例えば3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有化合物;p-スチリルトリメトキシシラン、p-スチリルトリエトキシシラン等のスチリル基含有化合物;3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等の(メタ)アクリル基含有化合物;3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有化合物;トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、トリス(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート基含有化合物;3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有化合物等が挙げられる。
前記塗布層を塗布液により形成する場合、該塗布液中の全不揮発成分に占める架橋剤の含有割合としては、通常0.1~95質量%、好ましくは1~80質量%、より好ましくは10~60質量%、さらに好ましくは20~50質量%の範囲である。
架橋剤の含有量が上記範囲にあると、塗布層と機能層との密着性が良好となり、塗布層の表面硬度及び表面弾性率を所望の範囲とすることができる。
また、メラミン化合物(A1)の全架橋剤に占める含有割合は、1~100質量%が好ましく、5~80質量%がより好ましく、10~70質量%がさらに好ましく、20~50質量%がさらにより好ましい。
メラミン化合物の含有量が上記範囲にあると、塗布層の表面硬度及び表面弾性率を所望の範囲とすることができ、塗布層と機能層との密着性が良好となり、塗布層とポリエステルフィルムとの密着性も良好とすることができる。
また、かかる範囲であれば、後述する酸触媒作用により、架橋点間分子量が適当なものとなり、塗布層の表面硬度を特定の値以下とすることができる。
また、メラミン化合物(A1)を含有する架橋剤(A)は、エポキシ化合物(A2)を含有することが好ましく、エポキシ化合物(A2)、及びオキサゾリン化合物(A3)から選ばれる1種以上を含有することがより好ましく、エポキシ化合物(A2)及びオキサゾリン化合物(A3)を含有することがさらに好ましい。
メラミン化合物(A1)を含有する架橋剤(A)が、エポキシ化合物(A2)及びオキサゾリン化合物(A3)を含有する場合、エポキシ化合物(A2)は、メラミン化合物(A1)100質量部に対して、好ましくは1~500質量部、より好ましくは10~300質量部、さらに好ましくは30~200質量部、さらにより好ましくは50~150質量部、さらにより好ましくは75~125質量部であり、オキサゾリン化合物(A3)は、メラミン化合物(A1)100質量部に対して、好ましくは10~500質量部、より好ましくは30~200質量部、さらに好ましくは50~150質量部、さらにより好ましくは75~125質量部である。
[バインダー樹脂(B)]
本発明に係る塗布層形成用の樹脂組成物中には、バインダー樹脂(B)を含むことが好ましい。
バインダー樹脂としては、例えば、易接着性能を付与する、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂の群から選ばれる1種以上の化合物を好適な例として挙げることができる。
(ポリウレタン樹脂)
ポリウレタン樹脂とは、ウレタン結合を分子内に有する高分子化合物で、水分散性又は水溶性のものが好ましい。
ポリウレタン樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を併用しても良い。
水分散性又は水溶性を付与させるために、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホニル基、リン酸基、エーテル基等の親水性基をウレタン樹脂に導入することが一般的であり好ましい。前記親水性基の中でも、易接着性向上の観点からカルボキシル基又はスルホン酸基が特に好ましい。
ポリウレタン樹脂を作成する方法の一つに、水酸基含有化合物とイソシアネート化合物との反応によるものがある。原料として用いられる水酸基含有化合物としては、ポリオールが好適に用いられ、例えば、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリカーボネート系ポリオール類、ポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類が挙げられる。これらの化合物は単独で用いても、複数種用いても良い。
ポリエーテルポリオール類としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオール類としては、例えば多価カルボン酸(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)又はそれらの酸無水物と、多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール、1,8-オクタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-ヘキシル-1,3-プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジメタノールベンゼン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、アルキルジアルカノールアミン、ラクトンジオール等)との反応から得られるものが挙げられる。
ポリカーボネート系ポリオール類としては、多価アルコール類と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート等とから、脱アルコール反応によって得られるポリカーボネートジオール、例えば、ポリ(1,6-ヘキシレン)カーボネート、ポリ(3-メチル-1,5-ペンチレン)カーボネート等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂を得るために使用される上述の水酸基含有化合物の中でも、ポリエステルポリオール類が好ましい。
ポリウレタン樹脂を得るために使用されるポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート;メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が例示される。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。
ポリウレタン樹脂を合成する際に鎖延長剤を使用しても良く、鎖延長剤としては、イソシアネート基と反応する活性基を2個以上有するものであれば特に制限はなく、一般的には、水酸基又はアミノ基を2個有する鎖延長剤を主に用いることができる。
水酸基を2個有する鎖延長剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等の脂肪族グリコール;キシリレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン等の芳香族グリコール;ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレート等のエステルグリコールといったグリコール類を挙げることができる。
アミノ基を2個有する鎖延長剤としては、例えばトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等の芳香族ジアミン;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサンジアミン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、トリメチルヘキサンジアミン、2-ブチル-2-エチル-1,5-ペンタンジアミン、1,8-オクタンジアミン、1,9-ノナンジアミン、1,10-デカンジアミン等の脂肪族ジアミン;1-アミノ-3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン等の脂環族ジアミン等が挙げられる。
また、水分散性又は水溶性を付与させるために、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等を用いて、ウレタン骨格にカルボキシル基を導入し、後に塩基性化合物で中和してウレタン樹脂を親水化する手法も好ましく用いられる。
(ポリエステル樹脂)
ポリエステル樹脂とは、主な構成成分として、例えば下記のような多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物からなるものが挙げられる。
すなわち、多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、フタル酸、4,4’-ジフェニルジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸及び、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、2-カリウムスルホテレフタル酸、5-ソジウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、無水トリメリット酸、無水フタル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、トリメリット酸モノカリウム塩及びそれらのエステル形成性誘導体等を用いることができる。
多価ヒドロキシ化合物としては、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、p-キシリレングリコール、ビスフェノールA-エチレングリコール付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリコール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン酸ナトリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウム等を用いることができる。これらの多価カルボン酸と多価ヒドロキシ化合物の中から、それぞれ適宜1つ以上を選択し、常法の重縮合反応によりポリエステル樹脂を合成すればよい。
また、水分散性又は水溶性を付与させるために、上記多価カルボン酸の一部としてスルホイソフタル酸を共重合成分として用いて、ポリエステル骨格にスルホン酸基を導入し、塩基性化合物で中和してポリエステル樹脂を親水化する手法も好ましく用いられる。
共重合する量は、多価カルボン酸全体に対し通常1~10モル%、好ましくは2~8モル%である。スルホン酸基を適量導入することでさらに水分散安定性を向上させることができる。
(アクリル樹脂)
アクリル樹脂とは、アクリル系、メタアクリル系のモノマーを含む重合性モノマーからなる重合体である。これらは、単独重合体あるいは共重合体、さらにはアクリル系、メタアクリル系のモノマー以外の重合性モノマーとの共重合体のいずれでもよい。
また、それら重合体と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン等)との共重合体も含まれる。例えばブロック共重合体、グラフト共重合体である。すなわち、アクリル樹脂は、アクリル変性ポリエステル樹脂や、アクリル変性ポリウレタン樹脂であってもよい。
その他にも、ポリエステル溶液又はポリエステル分散液中で炭素-炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で炭素-炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にして他のポリマー溶液又は分散液中で炭素-炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含まれる。
また、ポリエステルフィルムに対する密着性をより向上させるために、ヒドロキシル基、アミノ基を含有することも可能である。
上記炭素-炭素二重結合を持つ重合性モノマーとしては、特に限定はしないが、特に代表的な化合物としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸のような各種カルボキシル基含有モノマー類、及びそれらの塩;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、モノブチルヒドロキシフマレート、モノブチルヒドロキシイタコネートのような各種の水酸基含有モノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートのような各種のアルキル(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、又は(メタ)アクリロニトリル等のような種々の窒素含有化合物;N-メチロール(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の窒素含有化合物;スチレン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンのような各種スチレン誘導体;プロピオン酸ビニルのような各種のビニルエステル類;γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のような種々の珪素含有重合性モノマー類;燐含有ビニル系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビリデンのような各種のハロゲン化ビニル類;ブタジエンのような各種共役ジエン類が挙げられる。
上記した中では、アクリル系、メタクリル系のモノマーを含む重合性モノマーを重合してなる重合体が好ましく、重合性モノマーがアルキル(メタ)アクリル酸エステル類を含むことがより好ましい。
また、塗布液を水系とした場合に、バインダー樹脂を溶解又は分散しやすくする観点から、重合性モノマーは、水酸基やカルボキシ基等の親水性基を有することが好ましい。したがって、アクリル樹脂は、アルキル(メタ)アクリル酸エステル類と、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー等の親水性基含有モノマーを含む重合性モノマーを重合してなる重合体も好ましい。
また、アクリル樹脂は、例えば界面活性剤の存在下に重合性モノマーを重合した乳化重合体でもよい。
バインダー樹脂としては、塗布層とポリエステルフィルム及び機能層との密着性、塗布層の表面硬度及び表面弾性率の観点から、ポリエステル樹脂(B1)及びアクリル樹脂(B2)から選ばれる1種以上を用いることが好ましく、ポリエステル樹脂(B1)及びアクリル樹脂(B2)を用いることがより好ましい。
バインダー樹脂(B)として、ポリエステル樹脂(B1)及びアクリル樹脂(B2)を用いる場合、ポリエステル樹脂(B1)とアクリル樹脂(B2)との含有割合(B1)/(B2)は、20/80~95/5が好ましく、30/70~70/30がより好ましく、40/60~60/40がさらに好ましい。
前記塗布層を形成する塗布液により塗布層を形成する場合、該塗布液中の全不揮発成分に占める含有割合として、バインダー樹脂(B)は通常1~99.9質量%、好ましくは10~90質量%、より好ましくは30~80質量%、さらに好ましくは45~75質量%の範囲である。
バインダー樹脂(B)の含有量が上記範囲にあると、塗布層の表面硬度及び表面弾性率が所望の範囲となり、塗布層と機能層との密着性が良好となる。
[酸触媒(C)]
本発明において、塗布層の表面硬度を640MPa以下とするための一つの手法として、塗布層形成用の塗布液への酸触媒(C)の添加が挙げられる。
酸触媒としては、特に限定されず、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、カンファースルホン酸、ヘキサンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、プロピルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、オクチルアシッドホスフェート、2-エチルヘキシルアシッドホスフェート、デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ベヘニルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、シクロヘキシルアシッドホスフェート、フェノキシエチルアシッドホスフェート、アルコキシポリエチレングリコールアシッドホスフェート、ビスフェノールAアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジ-2-エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ビスノニルフェニルアシッドホスフェート等の有機酸類;スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
酸触媒は、前記架橋剤との相溶性の観点から、有機酸類を用いることが好ましい。中でも、触媒活性及びコストの観点から、スルホン酸基又はリン酸基を有する酸触媒がより好ましく、具体的には、p-トルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選ばれる1種以上がより好ましい。これらの酸触媒は、水和物やその水和物の中和品であってもよい。
前記塗布層を塗布液により形成する場合、該塗布液中の全不揮発成分に占める含有割合として、酸触媒は通常0.01~10質量%、好ましくは0.1~5質量%、より好ましくは0.3~3質量%、さらに好ましくは0.5~1.5質量%の範囲である。
酸触媒の含有量が上記範囲にあると、メラミン化合物を含有する架橋剤との相溶性が良好となり、触媒活性が十分となる。
また、かかる範囲であれば、メラミン化合物を含有する架橋剤との反応により、架橋点間分子量が適当なものとなり、塗布層の表面硬度を特定の値以下とすることができる。
[その他成分(D)]
本発明に係る塗布層形成用の塗布液には、本発明の主旨を損なわない範囲において、耐ブロッキング性や滑り性改良等を目的として粒子を併用することも可能である。
塗布液中の全不揮発成分に占める粒子の含有割合は、好ましくは0.1~20質量%、より好ましくは0.5~10質量%、さらに好ましくは1~7質量%である。
さらに、上記成分以外にも、反応調整剤、密着強化剤、界面活性剤、帯電防止剤等の添加剤を適宜配合してもよい。
[溶媒]
上記塗布層形成用の塗布液は、溶媒を含有させて液状の塗布液として使用し、これを前記ポリエステルフィルムに塗布し、必要に応じて乾燥、かつ硬化させることで塗布層を形成することができる。
なお、塗布層形成用の塗布液は、メラミン化合物を含む架橋剤、バインダー樹脂、及び酸触媒等を含む樹脂組成物を、溶媒に溶解又は分散させて溶液又は分散液として使用してもよい。また、塗布層形成用の塗布液は、予めバインダー樹脂を溶媒に溶解又は分散させて、このバインダー樹脂溶液又は分散液と、メラミン化合物を含む架橋剤、バインダー樹脂、及び酸触媒等を含む樹脂組成物とを混合し、溶液又は分散液として使用してもよい。
前記溶媒としては、特に制限はなく、水及び有機溶剤のいずれを使用すればよいが、環境保護の観点から、水を主溶媒(50質量%以上)とする水性塗布液とすることが好ましい。水の含有量に関して、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であるのがよい。水性塗布液には、少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤の具体的な量は、質量基準で水より少なくするとよいが、例えば、溶媒中の30質量%未満、好ましくは20質量%未満、より好ましくは10質量%未満とするのがよい。
水と併用する有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、エチルセロソルブ、t-ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルエタノールアミン等のアミン類等を例示することができる。これらは単独、もしくは複数を組み合わせて用いることができる。水性塗布液に、必要に応じてこれらの有機溶剤を適宜選択し、含有させることで、塗布液の安定性、塗布性を良好にできる場合がある。
また、上記溶剤として有機溶剤単独で使用する場合、有機溶剤としては、トルエン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチルメチルケトン(MEK)、イソブチルメチルケトン等のケトン類、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類等を挙げることができる。これらは、溶解性、塗布性や沸点等を考慮して単独で使用してもよいし、複数種を混合して使用してもよい。
[塗布層の形成方法]
以下、本発明に係る塗布層の形成方法について説明する。
塗布層の形成方法は特に限定されず、例えばリバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、ロールコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
また、その他には、塗布層の形成方法として、インラインコーティング及びオフラインコーティングを用いることもできる。
塗布層の乾燥及び硬化条件に関しては、特に限定されるわけではなく、例えばオフラインコーティングによりポリエステルフィルム上に塗布層を設ける場合、通常、80~200℃で3~40秒間、好ましくは100~180℃で3~40秒間を目安として熱処理を行うのが良い。
一方、インラインコーティングによりポリエステルフィルム上に塗布層を設ける場合、通常、70~280℃で3~200秒間を目安として熱処理を行うのが良いが、ポリエステルフィルムからのオリゴマーの析出を抑制し、かつ、架橋剤の硬化反応の進行を促進させる観点から、120~250℃で熱処理を行うことがより好ましく、150~220℃がさらに好ましく、170~200℃が特に好ましい。
本発明では、ポリエステルフィルムの製膜工程中に、インラインコーティングによりポリエステルフィルム上に塗布層を形成するのが好ましい。
インラインコーティングは、ポリエステルフィルム製造の工程内で塗布液のコーティングを行う方法であり、具体的には、ポリエステルを溶融押し出ししてから延伸後熱固定して巻き上げるまでの任意の段階で塗布液のコーティングを行う方法である。
通常は、溶融、急冷して得られる未延伸シート、延伸された一軸延伸フィルム、熱固定前の二軸延伸フィルム、熱固定後で巻き上げ前のフィルムの何れかにコーティングする。
以下に限定するものではないが、例えば逐次二軸延伸においては、特に長手方向(縦方向)に延伸された一軸延伸ポリエステルフィルムに塗布液をコーティングした後に幅方向(横方向)に延伸して二軸延伸ポリエステルフィルムを得る方法が優れている。かかる方法によれば、製膜と塗布層形成を同時に行うことができるため製造コスト上のメリットがあり、また、塗布液のコーティング後に延伸を行うために、塗布層の厚みを延伸倍率により変化させることもでき、オフラインコーティングフィルムに比べ、薄膜コーティングをより容易に行うことができる。
また、二軸延伸前に一軸延伸ポリエステルフィルム上に塗布層を設けることにより、塗布層をポリエステルフィルムと共に延伸することができ、それにより塗布層をポリエステルフィルムに強固に密着させることができる。
さらに、二軸延伸ポリエステルフィルムの製造において、クリップ等によりフィルム端部を把持しつつ延伸することで、フィルムを縦及び横方向に拘束することができ、熱固定工程において、しわ等が入らず平面性を維持したまま熱処理することができる。
それゆえ、塗布層の架橋反応が十分に進行して造膜性が向上し、塗布層とポリエステルフィルムをより強固に密着させることができる。
さらには、塗布層の表面硬度を特定の値以下とすることができ、塗布層上に形成され得る各種の機能層との密着性や耐湿熱性等の性能を向上させることができる。
インラインコーティングによって塗布層を設ける場合は、上述の樹脂組成物を含む溶液又は分散液(塗布液)として、固形分濃度が0.1~50質量%程度を目安に調整した塗布液をポリエステルフィルム上に塗布する要領にて積層ポリエステルフィルムを製造することが好ましい。
また、オフラインコーティングあるいはインラインコーティングに関わらず、必要に応じて熱処理と紫外線照射等の活性エネルギー線照射とを併用してもよい。本発明の積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムにはあらかじめ、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
ポリエステルフィルム上に形成される塗布層の厚みは、好ましくは0.002μm以上1.0μm以下、より好ましくは0.005μm以上0.25μm以下、さらに好ましくは0.02μm以上0.10μm以下である。
上記塗布層の厚みが上記範囲であれば、塗布層と、ポリエステルフィルム及び機能層との密着性が良好となる。
<積層ポリエステルフィルムの物性>
本発明において、積層ポリエステルフィルムの塗布層の表面硬度(MPa)は、640MPa以下である。640MPa以下であることにより、オリゴマーの析出抑制が可能となるだけでなく、塗布層上に機能層を設けた際に、機能層に接する塗布層の塗れ性や、機能層との追従性が良好となり、塗布層と機能層との密着性が向上する効果が得られる。
また、上記の観点から、積層ポリエステルフィルムの塗布層の表面硬度(MPa)は、620MPa以下であることが好ましく、600MPa以下であることがより好ましく、550MPa以下であることがさらに好ましい。なお、塗布層の表面硬度(MPa)の下限値は、特に制限されないが、加工時のフィルムのブロッキング防止の観点から、例えば50MPa以上であってもよく、100MPa以上であってもよく、200MPa以上であってもよく、300MPa以上であってもよく、350MPa以上であってもよい。
塗布層の表面硬度を640MPa以下にする手法としては、塗布層を形成する塗布液中に酸触媒を含有させて塗布層の組成を調整する方法や、製造時の熱処理温度を調整する方法等が挙げられる。
なお、塗布層の表面硬度は、具体的には実施例に記載の方法で測定により求めることができる。
また、本発明において、塗布層の表面弾性率(GPa)は、4.0GPa以上9.0GPa以下であることが好ましく、5.0GPa以上8.0GPa以下であることがより好ましく、5.0GPa以上7.0GPa以下であることがさらに好ましい。
上記範囲であれば、製造及び加工プロセスにおいて、塗布層の傷やけずれによる欠陥の抑制や、機能層との密着性が向上する。
なお、塗布層の表面弾性率は、具体的には実施例に記載の方法で測定により求めることができる。
積層ポリエステルフィルムの塗布層表面のオリゴマー(エステル環状三量体)の析出量(mg/m)は、8.0×10-5mg/m以下であることが好ましく、7.5×10-5mg/m以下であることがより好ましく、7.0×10-5mg/m以下であることがさらに好ましい。
下限値は特に制限されないが、少なければ少ないほどよく、0mg/m以上である。
なお、塗布層表面のオリゴマー(エステル環状三量体)の析出量は、具体的には実施例に記載の方法で測定により求めることができる。
本発明の積層ポリエステルフィルムの微小融解熱量ピーク温度は、160℃以上210℃以下であることが好ましく、170℃以上200℃以下であることがより好ましく、175℃以上190℃以下であることがさらに好ましい。
ここで、微小融解熱量ピーク温度は、製造時の熱処理温度と相関があり、熱処理温度が高ければ高いほど、微小融解熱量ピーク温度も高くなり、熱処理温度が低いほど微小融解熱量ピーク温度も低くなる。
上記範囲であれば、オリゴマーの析出抑制と密着性の両立が可能となる。
なお、微小融解熱量ピーク温度は、具体的には実施例に記載の方法で測定により求めることができる。
塗布層中の成分分析は、例えばTOF-SIMS、ESCA、蛍光X線等によって行うことができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない範囲において、以下の実施例に限定されるものではない。
また、本発明で用いた測定法及び評価方法は次のとおりである。
<測定法及び評価方法>
(1)ポリエステルの固有粘度
ポリエステルに非相溶な成分を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(質量比)の混合溶媒100mLを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)粒子の平均粒径
透過型電子顕微鏡(TEM)(株式会社日立ハイテク製 H-7650、加速電圧100kV)を使用して塗布層を観察し、粒子10個の粒径の平均値を平均粒径とした。
(3)塗布層の膜厚
塗布層の表面をRuOで染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuO染色し、塗布層断面を透過型電子顕微鏡(TEM)(株式会社日立ハイテク製、H-7650、加速電圧100kV)を用いて測定した。
(4)塗布層の表面硬度及び表面弾性率
測定には、Bruker製のナノインデンター「Triboindenter TI980」を用いた。スライドガラスに東亞合成株式会社製「“アロンアルファ”(登録商標) プロ用耐衝撃」を1滴塗布し、その上に積層ポリエステルフィルムの基材であるポリエステルフィルム側をスライドガラス側に、瞬間接着剤を介して積層ポリエステルフィルムを固定し、スライドガラスと装着ステージの固定を目的として、修正液をスライドガラス裏面に塗布し、装置ステージに乗せて固定し、塗布層側を測定面として表面硬度(MPa)及び表面弾性率(GPa)を測定した。
測定モード:荷重制御
最大荷重:10μN
最大荷重に達した時の保持時間:2秒
負荷速度、除荷速度:2μN/秒
測定温度:23℃
ナノインデンターの圧子:先端角度142°で三角錐形状のバーコビッチ圧子(Bruker製 型番:TI-0039)
(5)ハードコート層の形成
各例で得られた積層ポリエステルフィルムの塗布層表面にKAYARAD DPHA(日本化薬株式会社製)80質量部、KAYARAD R-128H(日本化薬株式会社製)20質量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア651、BASF社製)5質量部、トルエン230質量部の混合塗液を乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した後、紫外線を250mJ/cm照射して硬化させ塗布層上にハードコート層を形成した。
(6)ハードコート層との密着性
上記(5)で得られたハードコート層付き積層ポリエステルフィルムに対して、1インチ幅に碁盤目が100個になるようにクロスカットを入れ、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT-18)を貼り付け、180°の剥離角度で急速に剥がした後の剥離面を観察し、剥離面積により評価した。判定基準は以下の通りである。なお、剥離面積が50%未満であれば、実用上問題がない。
◎(Excellent):剥離面積 10%未満
〇(Good):剥離面積 10%以上50%未満
×(poor):剥離面積 50%以上
(7)塗布層表面のオリゴマー(エステル環状三量体)の析出量
各例で得られた積層ポリエステルフィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmになるように、測定面(塗布層側)を内面として箱形の形状を作製した。
次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mLを入れて3分間放置した後、DMFを回収し、液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製:LC-7A 移動相A:アセトニトリル、移動相B:2%酢酸水溶液、カラム:三菱化学株式会社製「MCI GEL ODS 1HU」、カラム温度:40℃、流速:1mL/分、検出波長:254nm)に供給して、DMF中のエステル環状三量体量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、積層ポリエステルフィルムの塗布層表面のオリゴマー(エステル環状三量体)量(mg/m)とした。DMF中のエステル環状三量体は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
なお、標準試料は、予め分取したエステル環状三量体を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解し、作製した。
(8)微小融解熱量ピーク温度
各例で得られた積層ポリエステルフィルムを用いて測定用のサンプル(5mg)を作製し、JIS K7121(1999)に準拠し、示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社製、型式DSC8500)を用いて、以下の方法で微小融解熱量ピークを測定した。
サンプルを25℃~300℃の温度範囲、昇温速度20℃/分で測定した。このときに観測される、サンプルの融解に帰属される吸熱ピークの頂点の温度よりも低温側で、且つ当該吸熱ピークの近傍に存在する微小ピークの頂点、あるいは、当該吸熱ピーク中に観測される微小ショルダーの頂点を、微小融解熱量ピーク(℃)とした。
<使用した材料>
本発明で用いたポリエステルの製造方法を以下に示す。
[ポリエステル(1)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100質量部とエチレングリコール55質量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.04質量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドホスフェート0.02質量部を添加した後、三酸化アンチモン0.04質量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。
一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、固有粘度0.65dL/gに相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、固有粘度0.65dL/gのポリエステル(1)を得た。
[ポリエステル(2)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100質量部とエチレングリコール45質量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.06質量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドホスフェート0.03質量部を添加した後、エチレングリコールに分散させた平均粒径2.7μmのシリカ粒子を0.3質量部、三酸化アンチモン0.03質量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、固有粘度0.65dL/gに相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、固有粘度0.65dL/gのポリエステル(2)を得た。
塗布層を形成するための塗布液としては下記を用いた。
[(A)架橋剤]
(A1):メラミン化合物
ヘキサメトキシメチロールメラミン
(A2):エポキシ化合物
水溶性ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
(A3):オキサゾリン化合物
オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリルポリマー エポクロス(登録商標)(オキサゾリン基量=4.5mmol/g、株式会社日本触媒製)
[(B)バインダー樹脂]
(B1):下記組成で共重合したポリエステル樹脂水分散液
(ジカルボン酸成分)2,6-ナフタレンジカルボン酸/5-ソジウムスルホイソフタル酸=92/8(mol%)
(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=80/20(mol%)
(B2):下記組成で重合したアクリル樹脂水分散液
エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N-メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(質量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
[(C)酸触媒]
(C1):p-トルエンスルホン酸一水和物(p-TSA)(ナカライテスク株式会社製)
(C2):p-トルエンスルホン酸 アンモニア中和品(p-TSA中和品)
(C3):ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸(DNNSA)
[(D)その他成分]
(D1):粒子
平均粒子径0.07μmのシリカゾル
(実施例1)
ポリエステル(1)とポリエステル(2)とを質量比82:18でブレンドしたものをA層、及びポリエステル(1)のみをB層の原料として、押出機にそれぞれを供給し、285℃に加熱溶融し、A層を二分配して最外層(表層)、B層を中間層とする2種三層(A/B/A)の層構成で、押出条件で厚み構成比がA/B/A=5/90/5となるよう共押出し、表面温度40~50℃の鏡面冷却ドラムに密着させながら冷却固化させ、未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作製した。
このフィルムを85℃の加熱ロール群を通過させながら長手方向に3.7倍延伸し、一軸延伸ポリエステルフィルムとした。
この一軸延伸ポリエステルフィルムの片面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、次いでこのフィルムをテンター延伸機に導き、100℃で幅方向に4.3倍延伸し、さらに200℃で熱処理を施した後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、膜厚(乾燥後)が0.06μmの塗布層を有する、厚み50μmの二軸延伸ポリエステルフィルム(積層ポリエステルフィルム)を得た。
(実施例2~8)
塗布層を表1に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。
(比較例1)
塗布層を表1に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層ポリエステルフィルムを得た。
実施例1~8及び比較例1で得られた積層ポリエステルフィルムの評価結果を下記表2に示す。
Figure 2022145111000001
Figure 2022145111000002
表2に示すように、本発明の積層ポリエステルフィルムは、メラミン化合物を含む塗布液から形成される塗布層の表面硬度を640MPa以下とすることで、オリゴマーの析出を抑制し、かつ、機能層との密着性に優れている。

Claims (12)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、
    該塗布層は、メラミン化合物(A1)を含有する架橋剤(A)を含む塗布液から形成され、
    該塗布層の表面硬度が640MPa以下である、積層ポリエステルフィルム。
  2. 前記塗布層の表面弾性率が、4.0GPa以上9.0GPa以下である、請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
  3. 前記メラミン化合物(A1)が、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、N,N’,N”-トリメチロールメラミン、及びペンタメトキシメチルメラミンから選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の積層ポリエステルフィルム。
  4. 前記架橋剤(A)は、さらに、エポキシ化合物(A2)を含有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層ポリエステルフィルム。
  5. 前記架橋剤(A)は、さらに、エポキシ化合物(A2)及びオキサゾリン化合物(A3)を含有し、
    該エポキシ化合物(A2)は、前記メラミン化合物(A1)100質量部に対して10~300質量部であり、
    該オキサゾリン化合物(A3)は、前記メラミン化合物(A1)100質量部に対して30~200質量部である、請求項4に記載の積層ポリエステルフィルム。
  6. 前記塗布液は、さらに、酸触媒(C)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層ポリエステルフィルム。
  7. 前記酸触媒(C)が、スルホン酸基又はリン酸基を有する、請求項6に記載の積層ポリエステルフィルム。
  8. 前記酸触媒(C)が、p-トルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレン(モノ)スルホン酸、及びドデシルベンゼンスルホン酸から選ばれる1種以上である、請求項6又は7に記載の積層ポリエステルフィルム。
  9. 前記塗布液が、さらに、バインダー樹脂(B)を含み、該バインダー樹脂(B)がポリエステル樹脂(B1)及びアクリル樹脂(B2)を含有し、
    該ポリエステル樹脂(B1)と該アクリル樹脂(B2)との含有割合(B1)/(B2)は、40/60~60/40である、請求項1~8のいずれか1項に記載の積層ポリエステルフィルム。
  10. 微小融解熱量ピーク温度が160℃以上210℃以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載の積層ポリエステルフィルム。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の積層ポリエステルフィルムの塗布層上に機能層を有する、機能層付き積層ポリエステルフィルム。
  12. 前記機能層が、ハードコート層である、請求項11に記載の機能層付き積層ポリエステルフィルム。
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