JP5506197B2 - 作業車の安全装置及び作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車の安全装置と作業車に関するものである。
従来、高所作業車やクレーンなどの作業車では、伸縮・起伏・旋回可能なブームの先端に作業台や懸吊装置などが取付けられている。
そして、このブームを用いて作業をする際には、カウンタウェイトなどを設けたり、左右にアウトリガを張り出したりして、転倒モーメントに抗して安定させることが一般的である。
このようなブームを有する作業車には、安定状態で作業するために、すべてのアウトリガの接地を確認し、接地していないアウトリガがあれば作業を規制するインターロック機能を有する安全装置が取付けられている。
また、特許文献1には、ブームが格納状態のときはすべてのジャッキが接地しているときにブーム作業を許容し、ブームが非格納状態のときは少なくとも1本のジャッキが接地しているときにブーム作業を許容する安全装置が開示されている。
この構成によれば、作業中に接地していないアウトリガがあっても、ブーム作業を継続することができる。
特開2006−36525号公報
しかしながら、前記特許文献1などの従来の構成では、作業を中断した後の再開時に、ブームの作動を許容すると充分な安全が確保できないという問題があった。
そこで、本発明は、作業の再開時に接地していないアウトリガがあっても作業を安全に継続できる作業車の安全装置と作業車とを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の作業車の安全装置は、複数のアウトリガと、前記アウトリガの接地の有無を検出する接地検出器と、作業用のブームと、複数のアウトリガの接地状態に基づいて前記ブームによる作業を規制する規制手段と、を備える作業車の安全装置であって、前記ブームによる作業の中断時に前記複数のアウトリガの接地状態を記憶する記憶手段と、前記ブームによる作業の再開時に検出されるアウトリガの少なくとも接地位置と前記記憶手段によって記憶された中断時のアウトリガの少なくとも接地位置とが一致することをもって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一か否か判断する判断手段と、前記判断手段によって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一であると判断されれば、前記ブームによる作業を許可する許可手段と、を備えることを特徴とする。
このように、本発明の作業車の安全装置は、ブームによる作業の中断時に複数のアウトリガの接地状態を記憶する記憶手段と、ブームによる作業の再開時に検出されるアウトリガの少なくとも接地位置と記憶手段によって記憶された中断時のアウトリガの少なくとも接地位置とが一致することをもって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一か否か判断する判断手段と、判断手段によって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一であると判断されれば、前記ブームによる作業を許可する許可手段と、を備えている。
したがって、作業を中断した後に作業を再開する場合に、接地していないアウトリガがあっても作業機の動作が規制されずに継続して作業することができる。
本発明の最良の実施の形態の作業車の安全装置の構成を説明するブロック図である。 高所作業車の全体構成を説明する斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の作業車の安全装置の制御手順を説明するフローチャートである。 実施例の作業車の安全装置の作用を説明する説明図である。 実施例の作業車の安全装置の構成を説明するブロック図である。 実施例の作業車の安全装置の制御手順を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、図2を用いて、作業車としての高所作業車1の全体構成を説明する。ここにおいて、本発明における作業車とは、高所作業車1に限定されるものではなく、オールテレーンクレーン、ラフテレーンクレーン、カーゴクレーン、穴掘建柱車など転倒防止のアウトリガ19a〜19dを装備したものであればどのような車両であってもよい。
本実施の形態の高所作業車1は、走行機能を有する車両の本体部分である車体11と、この車体11に水平旋回可能に取り付けられた旋回台12と、この旋回台12の一部である固定されたブラケット13と、このブラケット13に取り付けられた作業機としてのブーム14と、車体11の四隅に設けられたアウトリガ19a〜19dと、を備えている。
ブーム14は、基端ブーム141と中間ブーム142と先端ブーム143とによって入れ子式に構成されており、油圧シリンダ(不図示)によって伸縮できるようになっている。
さらに、基端ブーム141は、ブラケット13に水平に設置された支持軸15によって付根側の基端部がブラケット13に回動可能に取り付けられている。
そして、ブラケット13と基端ブーム141の先端近傍との間には起伏シリンダ(油圧シリンダ)16が架け渡されており、この起伏シリンダ16を伸縮することでブーム14を起伏することができる。
また、先端ブーム143の先端には、作業者が高所作業を行うために搭乗する作業台としてのバケット17が上下左右に回動自在に取り付けられている。
このバケット17には、作業者がバケット17に乗った状態でブーム14の旋回・起伏・伸縮操作とバケット17の首ふり(回動)操作ができるように、操作レバー36や操作選択スイッチなどを有する上部操作装置18が設けられている。
また、車体11の後部には、操作装置収納部20が設けられており、内部に上部操作装置18と略同様な構成の下部操作装置21が設置されている。
さらに、アウトリガ19a〜19dは、高所作業車1の転倒を防止するためのものであり、車体11のフロント側とリヤ側の左右に互い違いに張り出すように設けられている。
そして、このアウトリガ19a〜19dは、左右に張出・格納可能なスライド部と、このスライド部の先端から下方に延びて、上下に伸縮可能なジャッキ部とを備えている。
加えて、後述するように、このアウトリガ19a〜19dのそれぞれのジャッキ部には、ジャッキ部の接地の有無を検出する接地検出器が取付けられている。
次に、主に車体11に内蔵されている作業車の安全装置Sの構成について、主に図1を用いて説明する。
本実施の形態の作業車の安全装置Sは、図1に示すように、アウトリガ19a〜19d(図2参照)のジャッキ部が地盤に接地しているか否かを検出する接地検出器31〜34と、コントローラ40の電源のON/OFFを切り替える電源スイッチ35と、ブーム14を操作する操作レバー36と、安全な状態でないことをオペレータに知らせる警報装置37と、ブーム14の姿勢を検出するブーム姿勢検出器38と、全体を制御するためのコントローラ40と、を備えて構成されている。
接地検出器31〜34は、ジャッキが完全に伸長した状態を接地状態として認識するリミットスイッチであり、4本あるアウトリガ19a〜19dのそれぞれのジャッキに個別に取付けられている。
すなわち、右前方のアウトリガ19aに対して接地検出器31、右後方のアウトリガ19bに対して接地検出器32、左後方のアウトリガ19cに対して接地検出器33、左前方のアウトリガ19dに対して接地検出器34をそれぞれ備えている。
なお、この接地検出器31〜34は、接地又は非接地の別を検出するリミットスイッチでなくてもよく、より詳細に接地状態を検出するためにジャッキ部の油圧シリンダの保持側圧力を計測する圧力検出器であってもよい。
また、電源スイッチ35は、コントローラ40の電源をON/OFFに切り替えるためのもので、トグルスイッチやボタンスイッチなどによって形成されており、運転席のダッシュボードやバケット17の上部操作装置18や下部操作装置21に配置されている。
さらに、操作レバー36は、ブーム14の旋回・起伏・伸縮操作、バケット17の首振操作、アウトリガ19a〜19dのスライド部の張出操作やジャッキ部の伸長操作、などの動作ごとに設けられたレバーであり、バケット17の上部操作装置18や下部操作装置21に配置されている。
そして、警報装置37は、後述するコントローラ40からの司令によってオペレータに転倒する危険があることを警告音や警告灯や警告表示などによって知らせるもので、運転席やバケット17の上部操作装置18や下部操作装置21や車体11などに配置されている。
また、ブーム姿勢検出器38は、ブーム14の長さを検出するブーム長さ検出器や、ブーム14の水平面からの起伏角度を検出するブーム起伏角検出器や、ブーム14の基準位置からの旋回角度を検出するブーム旋回角検出器などによって構成されている。
そして、本実施の形態のコントローラ40は、CPUやメモリやハードディスクなどを備えたマイクロコンピュータによって構成されるもので、ブーム14による作業の中断時に複数のアウトリガ19a〜19dの接地状態を記憶する記憶手段41と、ブーム14による作業の再開時に検出されるアウトリガ19a〜19dの接地状態と記憶手段41によって記憶された中断時のアウトリガ19a〜19dの接地状態とが同一か否か判断する判断手段42と、判断手段42によって中断時と再開時のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一であると判断されれば接地していないアウトリガ19a〜19dがある場合でもブーム14による作業を許可する許可手段43と、同一でないと判断されればアウトリガ19a〜19dの接地状態に基づいてブーム14による作業を規制する規制手段45と、を備えている。
この記憶手段41は、中断時(中断直前)のアウトリガ19a〜19dの接地状態として、接地検出器31〜34によって検出された4本のアウトリガ19a〜19dの接地している本数と接地している位置とを記憶する。
なお、接地検出器31〜34が圧力検出器である場合には、記憶手段41は、中断時のアウトリガ19a〜19dの接地状態として4本のアウトリガ19a〜19dについてそれぞれ検出された圧力値を記憶する。
さらに、判断手段42は、ハードウェアとしてはCPUやメモリやハードディスクによって形成されるもので、中断時のアウトリガ19a〜19dの接地状態と再開時(再開直後)のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一か否かを比較判断する。
そして、許可手段43は、ハードウェアとしてはCPUやメモリやハードディスクによって形成されるもので、接地していないアウトリガ19a〜19dがあっても、中断時と再開時の接地状態が同一であると判断された場合にはブーム作業を許可するものである。
一方、規制手段45は、従来のような接地していないアウトリガ19a〜19dがあれば必ずブーム作業を規制するものではなく、接地していないアウトリガ19a〜19dがあり、かつ中断時と再開時の接地状態が異なると判断された場合にのみブーム作業を規制するものである。
次に、本実施例の作業車の安全装置Sを用いて、作業者が休憩等のために作業を一時中断した後、作業の再開時に接地していないアウトリガ(19a)があっても作業を継続する制御手順について、図3,4を用いて説明する。
まず、接地検出器31〜34は、サンプリングタイムごとに各アウトリガ19a〜19dの接地の有無を検出する(ステップS1)。
そして、休憩のために電源スイッチ35がOFF操作されたことによって(ステップS2)、接地状態として検出された接地本数及び接地位置が記憶手段41によって記憶される(ステップS3)。例えば、接地本数として3本が記憶され、接地位置として右後方、左後方、左前方が記憶される。
なお、接地検出器31〜34として圧力検出器を用いた場合には、接地状態として各アウトリガ19a〜19dのジャッキ圧力値が記憶される。
つづいて、実際に電源がOFFされて(ステップS4)、一定時間(例えば1時間)が経過した後に電源スイッチ35がON操作されて電気が供給されると(ステップS5)、電源OFFからの経過時間とあらかじめ設定された保持時間T1とが比較される(ステップS6)。
経過時間が保持時間T1(例えば2時間)より小さい場合には(ステップS6のYES)、接地検出器31〜34によってアウトリガ19a〜19dの接地の有無が検出され(ステップS7)、判断手段42によって、検出された接地状態と記憶された接地状態とが同一か否かが判断される(ステップS8)。
具体的には、接地本数及び接地位置が中断時(記憶)と再開時(検出)において完全に一致する場合を同一と判断し、一部でも一致しなければ同一と判断しないこととする。例えば、記憶された接地本数が3本で検出された接地本数が3本であっても、接地位置が変化している場合には同一としない。
なお、接地検出器31〜34として圧力検出器を用いた場合には、各アウトリガ19a〜19dの検出されたジャッキ圧力が、記憶されたジャッキ圧力の上下の所定範囲(例えば上下10%の幅)にあることで同一と判断する。
同一と判断されれば(ステップS8のYES)、許可手段43によってブーム作業が許可されて(ステップS9)、処理を終了する。
同一ではないと判断されたり(ステップS8のNO)、経過時間が保持時間T1以上になっていたりする場合には(ステップS6のNO)、警報装置37によって危険な状態であることがオペレータに警報される(ステップS21)。
なお、接地状態が中断時と再開時とで変化する要因としては、中断中(休憩中)にバケット17に重い作業工具などを載せた場合や、一部のアウトリガ19a〜19dの地盤が緩んだ場合や、一部のアウトリガ19a〜19dのジャッキの作動油が漏れた場合などがある。
警報によって危険を察知したオペレータは、それぞれの操作レバー36を操作して、あるいはアウトリガ自動張出用ボタンを押すことで、アウトリガ張出操作によってアウトリガ19a〜19dを張出させてジャッキアップさせる(ステップS22)。
そして、サンプリングタイムごとに接地検出器31〜34によってアウトリガ19a〜19dの接地の有無が検出され(ステップS23)、判断手段42によって、検出された接地状態と記憶された接地状態とが同一か否かが判断される(ステップS24)。
同一と判断されれば(ステップS24のYES)、警報装置37による警報が解除され(ステップS25)、処理を終了する。
同一ではないと判断された場合には(ステップS24のNO)、警報が発令されたままで、接地するまでアウトリガ19a〜19dの張出操作が継続される(ステップS22〜ステップS24)。
なお、上記の制御手順のステップS1〜S3では、サンプリングタイムごとに接地状態が検出されて記憶される場合について説明したが、電源OFF操作(ステップS2)がされたことをトリガとして、接地状態を検出して記憶するものであってもよい。
次に、本実施の形態の作業車の安全装置Sの作用について説明する。
このように、本実施の形態の作業車の安全装置Sは、ブーム14による作業の中断時に複数のアウトリガ19a〜19dの接地状態を記憶する記憶手段41と、ブーム14による作業の再開時に検出されるアウトリガ19a〜19dの接地状態と記憶手段41によって記憶された中断時のアウトリガ19a〜19dの接地状態とが同一か否か判断する判断手段42と、判断手段42によって中断時と再開時のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一であると判断されれば、接地していないアウトリガ19a〜19dがある場合でもブーム14による作業を許可する許可手段43と、を備えている。
したがって、作業を中断した後に作業を再開する場合に、接地していないアウトリガ19a〜19dがあっても作業機としてのブーム14の動作が規制されずに、継続して作業することができる。
つまり、従来は、接地していないアウトリガ19a〜19dがある場合にはブーム14の動作が規制されていたため、オペレータがアウトリガ19aを張り出させる必要があった。
しかしながら、一般的に、接地していないアウトリガ19a〜19dがあったとしても、転倒の危険性が高くない場合も多い。
例えば、図4に示すように、ブーム14を左後方に倒した状態で作業を中断した場合には、作業車の重心移動と車体のねじれによって、ブーム14などの自重が作用しない右前方のアウトリガ19aが浮いてしまうことがある。
このように、右前方のアウトリガ19aが浮いている状態ではあっても、残りの3つのアウトリガ19b〜19dによって安定は確保されており、転倒の危険性は低い。
従来は、接地していない右前方のアウトリガ19aを張出させて接地させた後に作業を開始していたが、ブーム14を前方に移動させると3つのアウトリガ19b〜19dに作用する荷重が減少して、今度は右前方のアウトリガ19aが突出しすぎてバランスを失う可能性があった。
さらに、従来は、右前方のアウトリガ19aが接地していない場合に、非常操作によってブーム14を格納して走行姿勢に戻した後にアウトリガ19a〜19dを接地させることもあった。
そこで、中断時の接地状態を記憶しておいて、これと再開時の接地状態とを比較して、同一であればブーム14の作業を許可するようにすることで、アウトリガ19a〜19dを接地させる作業をしなくてもよくなるうえに、ブーム14を移動させた後にバランスを失う可能性もなくなり安全である。
そして、このように作業を継続できるようになれば、作業者が休憩後にそのまま作業を再開できるため作業の効率が向上することになる。
また、許可手段43は、中断時から所定の保持時間T1が経過した後にブーム14による作業を再開した場合には、中断時と再開時のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一であると判断されても、ブーム14による作業を許可しないため、より安全に作業できるようになる。
すなわち、電源OFFから電源ONまでの経過時間(中断時間)が所定の保持時間T1を超えている場合には、長い時間が経過することで地盤の緩みやジャッキの作動油漏れなどの可能性が高くなるため、無条件の作業再開を許可しないことでいっそう安全に作業できる。
さらに、接地検出器31〜34が、アウトリガ19a〜19dの接地の有無を検出するリミットスイッチで構成される場合には、判断手段42は、再開時に検出されるアウトリガ19a〜19dの接地本数及び接地位置と、記憶手段41によって記憶された中断時のアウトリガ19a〜19dの接地本数及び接地位置と、が一致することをもって、中断時と再開時のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一であると判断するため、簡単な構成によって接地状態の同一・非同一を判断できる。
そして、接地検出器31〜34が、アウトリガ19a〜19dのジャッキ圧を検出する圧力検出器で構成される場合には、判断手段42は、すべてのアウトリガ19a〜19dの再開時のジャッキ圧が、記憶手段41によって記憶された中断時のジャッキ圧の上下の所定範囲に入っていることをもって、中断時と再開時のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一であると判断するため、より詳細に接地状態の同一・非同一を判断できる。
すなわち、接地していてもジャッキ圧が大きく変化しているような場合には転倒などの危険性が高いと判断してブーム14の作動を規制できるし、中断時に接地していたアウトリガ19aが再開時に接地していなくてもジャッキ圧の変化がきわめて小さい場合にはブーム14の作動を許容できるようになり、より操作性が良好になる。
また、本実施の形態の作業車としての高所作業車1は、上記した作業車の安全装置Sを備えることで、作業中断後に再開する場合に、ブーム14の動作が規制されずに継続して作業することができるため、操作性が良好で安全性の高い高所作業車1となる。
以下、前記実施例1の作業車の安全装置Sの制御手順と異なり、判断手段42によってブーム14の姿勢が同一かどうかも判断される場合について説明する。なお、前記実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
まず、構成については前記実施例1と略同様であるから説明を省略する。
次に、作用について説明する。
本実施例では、判断手段42によって、検出された接地状態と記憶された接地状態との同一性を判断する際に(図3のステップS8)、同時にブーム姿勢の同一性も判断する。
つまり、ブーム姿勢を検出するブーム姿勢検出器38を備えており、記憶手段41はブーム14による作業の中断時にブーム姿勢を記憶し、判断手段42はブーム14による作業の再開時に検出されるブーム姿勢と記憶手段41によって記憶された中断時のブーム姿勢とが同一か否か判断し、規制手段45は判断手段42によって中断時と再開時のブーム姿勢が同一でないと判断されればブーム14による作業を規制する。
ここにおいて、判断手段42は、アウトリガ19a〜19dの接地状態が中断時(記憶)と再開時(検出)において一致するかどうかを判断することに加えて、ブーム姿勢が中断時と再開時において一致するかどうかをも判断し(図3のステップS8参照)、接地状態及びブーム姿勢の両方が一致する場合に、ブーム作業を許可する(図3のステップS9参照)。
具体的には、ブーム姿勢としてのブーム長さ、ブーム起伏角、ブーム旋回角が中断時(記憶)と再開時(検出)において完全に一致する場合を同一と判断し、一部でも一致しなければ同一と判断しないこととする。例えば、記憶されたブーム長さ及びブーム旋回角が同一であっても、ブーム起伏角が変化している場合には同一としない。なお、それぞれの要素の同一は、値として厳密性を要求されるものではなく中断前後の値が一定の範囲内にある場合も含まれる。
このように、本実施例の作業機の安全装置Sは、判断手段42によって中断時と再開時のブーム姿勢が同一でないと判断されれば、規制手段45によってブーム14による作業を規制することで、より正確に状況の変化を把握できるようになり、より安全に作業を再開できる。
また、本実施例の作業車の安全装置Sは、アウトリガ19a〜19dやブーム14などの作業機の姿勢を検出する姿勢検出器として接地検出器31〜34やブーム姿勢検出器38を備えている。
そして、作業機による作業の中断時に作業機の姿勢を記憶する記憶手段41と、作業機による作業の再開時に検出される作業機の姿勢と記憶手段41によって記憶された中断時の作業機の姿勢とが同一か否か判断する判断手段42と、判断手段42によって中断時と再開時の作業機の姿勢が同一であると判断されれば、作業機による作業を許可する許可手段43と、判断手段42によって中断時と再開時の作業機の姿勢が異なると判断されれば、作業機による作業を規制する規制手段45と、を備えている。
したがって、ブーム14やアウトリガ19a〜19dの他の作業機に関する情報も考慮して中断前後の状態を総合的に比較できるため、いっそう正確に状況の変化を把握できるようになる。
さらに、作業機の姿勢(状態)として、GPSなどによって中断時の高所作業車1の位置情報を記憶して、再開時に位置が異なっていれば作業を規制することによって、盗難された際の不正な使用を防止できる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施例1と略同様であるため説明を省略する。
以下、図5,6を用いて、前記実施例1,2とは別の作業車の安全装置S1について説明する。なお、前記実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
まず、主に車体11に内蔵されている作業車の安全装置S1の構成について図5を用いて説明する。
本実施例の作業車の安全装置S1は、図5に示すように、前記実施例1,2と同様に、接地検出器31〜34、電源スイッチ35、操作レバー36、警報装置37、ブーム姿勢検出器38、コントローラ40、などを備えて構成されている。
そして、コントローラ40は、記憶手段41、判断手段42、許可手段43、規制手段45、などに加えて、ブーム14の移動を抑制しつつ許容し、接地したことが検出された後には抑制を解除する抑制手段44を備えている。
この抑制手段44は、ハードウェアとしてはCPUやメモリやハードディスクによって形成されるもので、中断時のアウトリガ19a〜19dの接地状態と再開時(再開直後)のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一か否かを比較判断して、接地していないアウトリガ19a〜19dがある場合には作業の再開時にブーム14の移動を抑制しつつ許容し、アウトリガ19a〜19dが接地したことが検出された後には抑制を解除する抑制手段44を備えている。
次に、本実施例の作業車の安全装置S1を用いて、作業の再開時に接地していないアウトリガ(19a)があっても作業を抑制しつつ許容する抑制手段44について、図6を用いて説明する。
ステップS1からステップS9までは前記実施例1で説明した図3と略同一であるから説明を省略する。
そして、判断手段42によって中断前後の接地状態が同一ではないと判断されたり(ステップS8のNO)、経過時間が保持時間T1以上になっていたりする場合には(ステップS6のNO)、ブーム14の移動速度が通常よりも遅い速度に抑制される(ステップS31)。なお、この抑制方法としては、ブーム14の移動速度を遅く制限する他に、例えば「3本接地になっています」などのように音声や表示によって警報するものであってもよい。
そして、ブーム14が移動した状態で、サンプリングタイムごとに接地検出器31〜34によってアウトリガ19a〜19dの接地の有無が検出され(ステップS32)、検出された接地状態と記憶された接地状態とが同一か否かが判断される(ステップS33)。
同一と判断されれば(ステップS33のYES)、通常の移動速度に戻されて(ステップS34)処理を終了し、以降は通常のブーム作業となる。抑制方法として警報を採用した場合には「4本接地が確認されました」のように安全を宣言することで処理を終了し、通常のブーム作業に戻る。
同一ではないと判断された場合には(ステップS33のNO)、抑制されたままの遅い移動速度でブーム14の移動が継続される(ステップS31〜ステップS33)。抑制方法として警報を採用した場合には引き続き「3本接地になっています」のように警報しつづける。
次に作用について説明する。
このように、本実施例の作業車の安全装置S1は、判断手段42によって中断時と再開時のアウトリガ19a〜19dの接地状態が同一でないと判断されれば、作業の再開時にブーム14の移動を抑制しつつ許容し、同一になったことが検出されれば抑制を解除する抑制手段44を備えることで、オペレータに慎重な操作を促すことができる。
さらに、抑制方法としてブーム14の移動速度を制限することによって、ブーム14の移動によりバランスを崩した場合には、転倒などの事故に至ることなく即座にブーム14の移動を止めることができるため、安全に作業を再開できるようになる。
このように、抑制手段44によって移動速度を制限することで、作業の効率はやや落ちるものの、作業を継続できるうえに安全性も保持できることになり、操作性がきわめて良好になる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施例1,2と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、中断時間が保持時間T1を超える場合にはブーム14による作業を許可しない場合について説明したが、これに限定されるものではなく、保持時間T1は設定されずに接地状態のみで判断するものであってもよい。
また、前記実施例では、接地本数及び接地位置によって中断前後の接地状態の同一を判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、接地本数をカウントせずに接地位置のみで判断するものであってもよい。
さらに、前記実施例では、許可手段43は、接地状態が同一でなければ一律に作業を規制する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、同一でなくても、3本接地から4本接地などのように安全側に変化した場合には作業を許可することもできる。
S,S1 作業車の安全装置
T1 保持時間
14 ブーム(作業機)
19a〜19d アウトリガ(作業機)
31〜34 接地検出器
35 電源スイッチ
36 操作レバー
37 警報装置
38 ブーム姿勢検出器
40 コントローラ
41 記憶手段
42 判断手段
43 許可手段
44 抑制手段
45 規制手段

Claims (5)

  1. 複数のアウトリガと、前記アウトリガの接地の有無を検出する接地検出器と、作業用のブームと、複数のアウトリガの接地状態に基づいて前記ブームによる作業を規制する規制手段と、を備える作業車の安全装置であって、
    前記ブームによる作業の中断時に前記複数のアウトリガの接地状態を記憶する記憶手段と、
    前記ブームによる作業の再開時に検出されるアウトリガの少なくとも接地位置と前記記憶手段によって記憶された中断時のアウトリガの少なくとも接地位置とが一致することをもって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一か否か判断する判断手段と、
    前記判断手段によって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一であると判断されれば、前記ブームによる作業を許可する許可手段と、を備えることを特徴とする作業車の
    安全装置。
  2. 前記許可手段は、中断時から所定の保持時間が経過した後に前記ブームによる作業を再開した場合には、中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一であると判断されても、前記ブームによる作業を許可しないことを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全装置。
  3. ブーム姿勢を検出するブーム姿勢検出器を備えており、
    前記記憶手段は、前記ブームによる作業の中断時に前記ブーム姿勢を記憶し、前記判断手段は、前記ブームによる作業の再開時に検出されるブーム姿勢と前記記憶手段によって記憶された中断時のブーム姿勢とが同一か否か判断し、前記判断手段によって中断時と再開時のブーム姿勢が同一でないと判断されれば、前記規制手段によって前記ブームによる作業を規制することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業車の安全装置。
  4. 前記判断手段によって中断時と再開時のアウトリガの接地状態が同一でないと判断されれば、作業の再開時に前記ブームの移動を抑制しつつ許容し、同一になったことが検出されれば抑制を解除する抑制手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の作業車の安全装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の作業車の安全装置を備えることを特徴と
    する作業車。
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