JP3938883B2 - 高所作業車の安全装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高所作業車の安全装置に関し、さらに詳細には、ブームが旋回台等に起伏動自在に枢結された枢結位置に作用するブームモーメント及びブームの先端部に取り付けられた作業台のブーム先端部への取り付け位置に作用する作業台モーメントを検出するモーメント検出センサの故障判定を行なう高所作業車の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高所作業車には、車体に水平旋回動可能に設けられた旋回台と、旋回台に基端部が枢結され起伏シリンダにより起伏動可能に構成されたブームと、ブームの先端部に上下揺動自在に取り付けられてブームの起伏角度に拘わらず垂直状態に支持された垂直ポストに水平旋回動自在に取り付けられた作業台とを有して構成されているものがある。このような高所作業車は、ブームを使用して作業台を所望高所位置に移動させ、作業台に搭乗した作業者による高所作業を行なわせるものであり、このように作業台を高所に移動させると、車両を転倒させる方向の転倒モーメントが車両に作用して車体支持が不安定になりやすい。そこで、従来の高所作業車では、車体にアウトリガ装置を設け、高所作業を行なうときには予めアウトリガ装置を張り出して車体を安定支持するように構成されている。
【0003】
また、このような高所作業車に作用する転倒モーメントが過度に大きくなるのを防止する安全装置を設けることも従来から一般的に行なわれている。この安全装置は、例えば、ブームの作動や作業台の旋回動に伴い変化する転倒モーメントを検出してこれが許容モーメント値を越えるようなブームの作動を規制するように構成されている。このような安全装置は、具体的には転倒モーメントを検出するために作業台の旋回位置がブームの軸線方向と略平行な旋回位置にあるときにブーム側からブームの旋回台への枢結位置周りに作用するブームモーメントを検出するブームモーメント検出センサと、作業台側から垂直ポストに作用する作業台モーメントを検出する作業台モーメント検出センサとを備え、作業台モーメント検出センサにより検出された作業台モーメントのうちのブームの軸線を含む垂直面内における作業台モーメント成分(M2′)を求め、ブームモーメント検出センサにより検出されたブームモーメント(M1)から作業台モーメント成分(M2′)を減じた値を転倒モーメント(Mr)とし、この転倒モーメント(Mr)が許容モーメント値を越えるブームの作動を規制するように構成されている。
【0004】
このような安全装置では、ブームモーメント検出センサや作業台モーメント検出センサのいずれかが故障すると、安全装置は転倒モーメントを検出することができなくなり、車両が転倒する虞が増加する。このため、安全装置には、高所作業車により作業が行なわれる前に、これらブームモーメント検出センサ及び作業台モーメント検出センサ(以下、これらをまとめて「モーメント検出センサ」と記す。)の始業前点検を行なことができるように構成されているものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の安全装置によるモーメント検出センサの始業前点検は、アウトリガ装置を張り出して車体が支持された状態で、作業台に既知の荷重を搭載し、全縮又は所定長に伸長されたブームを所定起伏角度から倒伏動させたときに車体に作用する転倒モーメントが許容モーメント値を越えようとするときの作業半径が許容値の範囲内にあればモーメント検出センサは正常であり、作業半径が許容値を越えていれば異常であると判断されるようになっていた。尚、作業台に既知の荷重を搭載せずに空の状態でモーメント検出センサの始業前点検を行なうことも可能であるが、この場合には、ブームの伸長量を極めて大きくしなければならず、このブームの作動は始業前点検には不向きである。このため、ブームの伸長量が小さい状態で始業前点検を行なうことができるように、作業台には既知のウェイトが搭載されている。
【0006】
その結果、従来の安全装置では既知のウェイトが必要であり、ウェイトが無ければ始業前点検を行なうことができない。また、作業台内に荷物が搭載されている場合には、一旦その荷物を降ろして既知のウェイトを作業台に搭載しなければならないという問題が生じる。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、ブームの伸長量が小さい状態で且つ既知のウェイトを使用せずにモーメント検出センサの始業前点検を行なうことができ、作業台に荷物が搭載されていても荷物を作業台から降ろさずにそのままの状態でモーメント検出センサの始業前点検を行なうことができる高所作業車の安全装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の高所作業車の安全装置は、車体に少なくとも起伏動可能に枢結されて伸縮動可能なブームと、ブームの先端に取り付けられた作業台とを備える高所作業車において、車体に枢結されたブームの枢結位置周りに作用するブームモーメントを検出するブームモーメント検出手段(例えば、実施形態におけるブームモーメント検出センサ35)と、ブームモーメント検出手段の始業前点検を行なう始業点検手段(例えば、実施形態におけるコントローラ45)と、始業点検手段を作動させる始業点検スイッチとを有してなる高所作業車の安全装置である。この安全装置の始業点検手段は、作業台を所定経路に沿って移動させるようにブームを作動させたときにブームモーメント検出手段によりブームの移動状態に応じて順次検出されるブームモーメント値の許容範囲を記憶し、始業点検スイッチが作動されたときに作業台が所定経路に沿って移動するようにブームを作動させ、この移動中にブームモーメント検出手段により検出されるブームモーメント値がブームの移動状態における許容範囲を越えるとブームモーメント検出手段が異常であると判定するように構成される。また、始業点検手段は、作業台に荷重が積載されているときには荷重によるモーメント値に応じて、作業台に荷重が積載されていないときの許容範囲をシフトすることもできる。
【0009】
上記構成の安全装置によれば、作業台を所定経路に沿って移動させたときに検出されるブームモーメント値が許容範囲を越えるとブームモーメント検出手段が異常であると判定されるので、作業台に既知の重量のウェイトを載せてブームモーメント検出手段の異常判定を行なう場合と比較して、ウェイトを使用せずにブームモーメント検出手段の異常判定を行なうことができる。また、ブームの伸長量が大きくならないように所定経路を設定すれば、作業現場においてもブームモーメント検出手段の始業前点検を容易に行なうことができる。
【0010】
上記構成の安全装置において、作業台の所定経路としては、所定起伏角度で保持されたブームが全縮状態から伸長動するときの作業台の移動経路、又はブームが全縮状態で所定の起伏角度範囲内でブームが起伏動するときの作業台の移動経路が用いられる。
【0011】
上記構成の安全装置によれば、ブームモーメント検出手段の異常判定を行なう場合にはブームは全縮状態から伸長動制御又は倒伏動制御されるので、ブームが伸長動又は倒伏動する範囲内においてブームモーメント検出手段の異常判定が可能となり、ブームが所定長のとき又はブームの起伏動が規制されたときの起伏角度のときのみ、ブームモーメント検出手段の異常判定が可能な従来と比較して、異常判定の信頼性をより向上させることができる。
【0012】
また、上記構成の安全装置において、作業台がブームの先端部に取り付けられた取り付け位置に作用する作業台モーメントを検出する作業台モーメント検出手段(例えば、実施形態における作業台モーメント検出センサ70)を有し、始業点検手段は、作業台モーメント検出手段により検出される作業台モーメント値の許容範囲を記憶し、始業点検スイッチが作動されたときに作業台モーメント検出手段により検出される作業台モーメント値が許容範囲を越えると作業台モーメント検出手段が異常であると判定するように構成されてもよい。
【0013】
上記構成の安全装置によれば、作業台モーメント検出手段により検出された作業台モーメント値が許容範囲を越えると作業台モーメント検出手段が異常であると判定されるので、作業台モーメント検出手段を独立した状態で異常判定を行なうことができ、作業台モーメント検出手段の異常判定を確実に行なうことができる。
【0014】
また、上記構成の安全装置において、ブームの先端部に上下に揺動自在な垂直ポストを有し、垂直ポスト及びブームの先端部の間にブームの起伏角度に応じて作動して垂直ポストを垂直状態に支持する上部レベリングアクチュエータ(例えば、実施形態における上部レベリングシリンダ14)を有し、作業台を垂直ポストに水平旋回動可能に設け、作業台の垂直ポストに対する旋回位置を検出する作業台旋回位置検出手段(例えば、実施形態における旋回位置センサ73)を有し、作業台モーメント検出手段は上部レベリングアクチュエータに作用する軸力を検出するように構成され、始業点検手段は、作業台を垂直ポストに対して所定旋回角度範囲内で旋回動させるように作業台を旋回動させたときに作業台の旋回位置に応じて作業台モーメント検出手段により検出される軸力値の許容範囲を記憶し、始業点検スイッチが作動されたときに作業台が所定旋回角度範囲内で旋回動するように作業台を作動させ、このときに作業台旋回位置検出手段により検出される作業台の旋回位置に応じた作業台モーメント検出手段により検出される軸力値が許容範囲を越えると作業台モーメント検出手段が異常であると判定するように構成されてもよい。
【0015】
上記構成の安全装置によれば、作業台が旋回動したときに作業台の旋回位置に応じた作業台モーメント検出手段により検出される軸力値が許容範囲を越えると作業台モーメント検出手段が異常であると判定されるので、作業台がブームに対する所定の旋回位置にあるときだけ作業台モーメント検出手段の異常判定を行なう場合と比較して、異常判定の信頼性をより向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図8に基づいて説明する。本実施の形態は車体上に起伏、旋回及び伸縮動可能なブームの先端に作業台を備えた高所作業車の態様を示す。
【0017】
【第1の実施の形態】
先ず、本発明に係わる第1の実施の形態を説明する。最初に本発明の安全装置を説明する前に、この安全装置を搭載した高所作業車を説明する。高所作業車1は、図1に示すように、車体2の前後に車輪3を有して走行可能であり、前部に運転キャビン5を有したトラック車両をベースに構成されている。このトラック車両の車体前後の左右両側部には車体2を持ち上げ支持するアウトリガジャッキ6が配設されている。車体後部の車体上には旋回モータ8により駆動されて水平旋回可能に構成された旋回台7が取り付けられている。この旋回台7には基端部がフートピン10を介して接続されたブーム9が上下に起伏動自在に取り付けられており、このブーム9は起伏シリンダ11により起伏動するように構成されている。ブーム9は基端ブーム9a、中間ブーム9b、先端ブーム9cを入れ子式に組み合わせ、内蔵された伸縮シリンダ12により伸縮動可能に構成されている。
【0018】
先端ブーム9cの先端には垂直ポスト13の中間部が枢結されて上下に揺動自在であり、垂直ポスト13の下端と先端ブーム9cの先端部との間に配設された上部レベリングシリンダ14によりブーム9の起伏角度に拘わらず垂直ポスト13が常に垂直状態になるように揺動制御されている。垂直ポスト13の上部には水平方向に延びて水平面内を旋回動可能な水平アーム15が取り付けられ、この水平アーム15の先端に作業台17が首振り動可能に取り付けられている。水平アーム15は垂直ポスト13に取り付けられた作業台旋回モータ16よって旋回動可能である。その結果、作業台17はブーム9の起伏角度に拘わらず常に水平状態に保持されている。作業台17にはブーム9の駆動を操作するブーム操作装置19が配設され、これと同じブーム操作装置19が旋回台7の側部にも配設されている。
【0019】
次に、安全装置について説明する。安全装置は、基端ブーム9aの基端部に取り付けられたフートピン10の周りに作用するブームモーメントの大きさを検出するブームモーメント検出センサの始業前点検を行なうための装置である。尚、フートピン10に作用するブームモーメントは旋回台7を介して車体2に作用し、車両を転倒させる転倒モーメントとして作用することになる。
【0020】
この安全装置30は、図2に示すように、始業点検スイッチ31とブーム全縮リミットスイッチ33とブームモーメント検出センサ35とコントローラ45と警報ブザー61とを有して構成されている。以下、各部の構成要素について説明する。始業点検スイッチ31は、ブームモーメント検出センサ35の始業前点検を行なうときに操作するスイッチであり、このスイッチがON操作されると、全縮且つ水平状態にある図3に示すブーム9が伸長動してブームモーメント検出センサ35の異常判定が行なわれる。ブーム全縮リミットスイッチ(ブーム全縮LS)33は図3に示すブーム9が全縮状態にあるか否かを検出し、ブーム9が全縮状態にあれば全縮信号を出力する。
【0021】
ブームモーメント検出センサ35は荷重センサ37、伸長センサ39及び起伏角センサ41とを有して構成されている。荷重センサ37は起伏シリンダ11のボトム室内の油圧を検出し、伸長センサ39は図1に示すブーム9の伸長量を検出し、起伏角センサ41は図1に示す車体2に対するブーム9の起伏角度を検出する。コントローラ45は始業点検SW(31)のON操作により作動し、図1に示すブーム9を作動させてブームモーメント検出センサ35の異常判定を行なって警報ブザー61の作動を制御する機能を有し、作動制御回路47とモーメント算出回路49とメモリ51と比較判定回路53と警報回路55とを有して構成されている。
【0022】
作動制御回路47は始業点検SW(31)のON信号を受け取ると水平状態で且つ全縮状態にある図3に示すブーム9を伸長動させるため、伸縮シリンダ12の作動を制御する作動制御弁V(57)の作動をコントロールする。尚、ブーム9を水平状態及び全縮状態にさせるには、図1に示す旋回台7に配設されたブーム操作装置19を作業者が手動操作することにより行なわれる。但し、ブーム操作装置19が操作されたが図3に示すブーム9が全縮状態にない場合(ブーム全縮LS(33)の全縮信号が出力されていない場合)には、ブーム全縮LS(33)からの全縮信号を受け取るまで作動制御回路47が伸縮シリンダ12の縮作動を自動制御する。同様に、図3に示すブーム9が水平状態にない場合には、ブーム9が水平状態になるまで作動制御回路47が起伏シリンダ11の作動を自動制御する。
【0023】
モーメント算出回路49はブームモーメント検出センサ35の検出信号に基づいて図1に示すフートピン10に作用するブームモーメントを算出する機能を有する。メモリ51にはブームモーメント値の許容範囲が予め記憶されている。この許容範囲について図4を更に追加して説明すると、図4は横軸が作業半径Rを示し、縦軸がブームモーメント値(モーメント値M)を示したグラフであり、図中、実線L1は、図3に示す作業台17が空の状態で作業台17を水平方向に作業半径R0(ブーム9が全縮状態にあるときに作業半径)から作業半径R1(ブーム9が全伸長状態にあるときに作業半径)に移動させたときのモーメント値の理論値を示し、この実線L1の上下に位置する一対の一点鎖線で囲まれた領域が、この理論値を基にブームモーメント検出センサ35が異常でなければ出力されるであろうと推定されるモーメント値の許容範囲Aを示している。そして、これら許容範囲A及び理論値がメモリ51に予め記憶されているのである。尚、理論値は、作業台17を空の状態にして水平状態にしたブーム9を実際に全縮状態から伸長動させ、ブームモーメント検出センサ35により検出される検出値に基づいて設定するモーメントライン(図示せず)としてもよく、このモーメントラインから許容範囲を設定してもよい。この場合には、図2に示すメモリ51とモーメント算出回路49とを電気的に繋げる。
【0024】
比較判定回路53は算出されたモーメント値と許容範囲Aとを比較し、モーメント値が許容範囲Aを越えているか否かを判定し、また作業台17に荷重が載置されている場合、後述するように許容範囲Aを荷重によるモーメント値に応じて図4に示すグラフ上で傾きを変えた状態でシフトさせ、このシフトさせた許容範囲Bをメモリ51に記憶させる機能を有する。警報回路55は比較判定回路53によりモーメント値が許容範囲A又はシフトさせた許容範囲Bを越えていると判定されると、警報ブザー61を鳴らすように作動する。尚、警報ブザー61の代わりに警告灯(図示せず)を使用し、この警告灯を点灯させるようにしてもよい。
【0025】
次に、前述した安全装置30によりブームモーメント検出センサ35の始業前点検を行なう場合について説明する。最初に、図3に示すように、作業台17に荷物等が搭載されていない状態、即ち、作業台17が空の状態にあるときに始業前点検を行なう場合について説明する。始業前点検を行なうには、先ず、アウトリガジャッキ6を張り出して車体2を持ち上げ支持し、図1に示す旋回台7に配設されたブーム操作装置19の操作により全縮状態にあるブーム9を車両の左右方向に旋回動し且つ水平状態にする。そして、図2に示す始業点検SW(31)がON操作される。ここで、ブーム9が全縮状態に無い場合には、図2を更に追加して説明すると、作動制御回路47がブーム9を全縮状態にするように伸縮シリンダ12の作動を制御する作動制御弁V(57)の作動をコントロールする。また、ブーム9が水平状態に無い場合には、作動制御回路47がブーム9を水平状態にするように起伏シリンダ11の作動を制御する作動制御弁V(57)の作動をコントロールする。その結果、始業前点検が行なわれるときにはブーム9は必ず全縮且つ水平状態にされる。ブーム9が水平且つ全縮状態になると、作動制御回路47はブーム9を伸長動させように作動制御弁V(57)の作動をコントロールする。このように、始業前点検では水平状態にあるブーム9が全縮状態から伸長動する。
【0026】
ブーム9が伸長動すると同時に、ブームモーメント検出センサ35がブーム9の伸長動に伴ってブーム9の伸長時から所定時間毎の起伏シリンダ11に作用する力、ブーム9の伸長量及びブーム9の起伏角度を検出する。尚、ブーム9は水平状態に保持されているので起伏角度は変化せず、起伏シリンダ11に作用する力とブーム9の伸長量が変化する。そして、これらの検出値がモーメント算出回路49に送られてブームモーメント値が算出される。この算出されたブームモーメント値はブーム9の伸長量(作業半径)に対応させて比較判定回路53により図4に示す許容範囲Aを越えているか否かが判定される。この許容範囲Aは前述したように、作業半径Rに対してブームモーメント検出センサ35が異常でなければ出力されるであろうと推定されるモーメント値の範囲を示しているので、ブームモーメント検出センサ35により検出されたモーメント値がこの許容範囲Aを越えれば、ブームモーメント検出センサ35が異常であると判定される。
【0027】
さて、図4に示す場合では、作業半径R0のときのモーメント値M0は許容範囲Aを越えていないので、この場合には、比較判定回路53はモーメント値M0が許容範囲Aを越えていないと判定し、モーメント算出回路49から送られてくる次のモーメント値M1が許容範囲Aを越えているか否かを判定する。そして、比較判定回路53はブーム9の伸長量(作業半径)がR1(ブーム9が全伸長状態にあるときに作業半径R1)になるまで順次送られてくるモーメント値の判定を行なう。尚、作業現場においてブーム9を全伸長させることができない場合には、ブーム9を全縮状態から所望の長まで伸長動させてもよい。
【0028】
一方、比較判定回路53によりモーメント値Mnが許容範囲Aを越えていると判定されると、比較判定回路53は警報信号を警報回路55に送り、警報回路55が警報ブザー61を鳴らす。その結果、作業者は警報ブザー61の音によりブームモーメント検出センサ35が異常であることを認識することができる。このように、ブームモーメント検出センサ35の異常判定において、検出されたるモーメント値が許容範囲Aを越えているか否かによってブームモーメント検出センサ35の異常判定が行なわれるので、作業台17に既知の重量のウェイト(図示せず)を載せてブームモーメント検出センサ35の異常判定を行なう場合と比較して、本発明に係わる安全装置30はウェイトを使用せずにブームモーメント検出センサ35の異常判定を行なうことができる。また、ブーム9の伸長量が大きくならないようにブーム9を全縮状態から所定長さまで伸長動させることで、作業現場が狭い場所でも、ブームモーメント検出センサ35の始業前点検を行なうことができる。
【0029】
次に、作業台17に荷物等が載置されている状態でブームモーメント検出センサ35の始業前点検を行なう場合について説明する。前述した場合と同様にブーム9が全縮且つ水平にされた状態で、始業点検SW(31)がON操作されると、比較判定回路53は、図4に示す場合では、ブームモーメント検出センサ35により検出されるモーメント値M0′と、作業台17が空の状態でブーム9が全縮且つ水平状態にあるときの理論値であるモーメント値M0との大きさを比較する。そして、比較判定回路53はこれらの値が相違していれば、記憶された許容範囲A内のモーメント値M0を前述したモーメント値M0′に一致させるとともに、モーメント値M0′に応じた傾き係数を記憶された理論値L1に乗じて理論値L1を上方へシフトさせ(L1′)、作業半径Rに対してブームモーメント検出センサ35が異常でなければ出力されるであろうと推定されるモーメント値の範囲を許容範囲Bとしてメモリ51に記憶させる。そして、比較判定回路53によりモーメント値がシフトされた許容範囲Bを越えているか否かを判定する。なお、図4では許容範囲Bの傾きを許容範囲Aのそれと略同じように記載されているが、実際は相違するものである。
【0030】
さて、作動制御回路47によりブーム9を全縮状態から伸長動させ、前述したように算出されたモーメント値がシフトされた許容範囲Bを越えているか否かが比較判定回路53により判定され、比較判定回路53によりモーメント値がシフトした許容範囲Bを越えていると判定されると、警報ブザー61が鳴って作業者がブームモーメント検出センサ35の異常を認識することができる。このため、荷重の大きさに応じた許容範囲を予め設定する必要が無く、許容範囲の記憶作業が容易になり、また作業台17に荷物が搭載されていてもそのままの状態でブームモーメント検出センサ35の異常判定を行なうことができる。
【0031】
尚、前述した実施の形態では作業台17が空の状態にあるときの許容範囲Aをメモリ51に記憶させたが、これに限るものではなく、作業台17に既知の荷重を搭載したときに算出される図4に示す許容範囲Cをメモリ51に記憶させてもよい。また、始業前点検を行なうときにブーム9を水平状態にしたが、所定起伏角度を有した状態で行なってもよい。更に、始業前点検を行なうときの作業台17の移動経路はブーム9が全縮状態から伸長動するときの作業台17の移動経路としたが、図5に示すように、全縮状態にあるブーム9を所定の起伏角度範囲内で起伏動させたときに作業台17が移動する移動経路を用いてもよい。
【0032】
【第2の実施の形態】
次に、本発明に係わる第2の実施の形態について説明する。尚、第2の実施の形態においては第1の実施の形態との相違点のみを説明し、第1の実施の形態と同一態様部分については同一符号を附してその説明を省略する。図6に示すように、安全装置30には作業台モーメント検出センサ70及び旋回位置センサ73が設けられている。作業台モーメント検出センサ70は図1に示す上部レベリングシリンダ14に作用する軸力を検出する機能を有し、旋回位置センサ73は図7に示すブーム9の軸線Jに対する作業台17の旋回角度θを検出する機能を有している。
【0033】
作動制御回路47は、始業点検スイッチ31がON操作されると、前述したブームモーメント検出センサ35の異常判定を行なう前に、作業台旋回モータ16を駆動させて水平状態にある図7に示す作業台17を垂直ポスト13回りに旋回動させて、比較判定回路53による作業台モーメント検出センサ70の異常判定を行なわせる。モーメント算出回路49は作業台モーメント検出センサ70の検出信号及び旋回位置センサ73からの作業台17の旋回位置信号に基づいて作業台側から垂直ポスト13に作用する作業台モーメントのうちのブーム9の軸線Jを含む垂直面内における作業台モーメント成分値を算出する機能を有する。
【0034】
メモリ51には作業台17の旋回位置に対応する作業台モーメント成分値の許容範囲が予め記憶されている。図8はこの許容範囲の一例を示し、同図に示すように、図8は横軸が作業台17の旋回角度θであり、縦軸が作業台モーメント成分値であるグラフを示し、図中、旋回角度0゜とは、図7に示す作業台17がブーム9の軸線J方向と同一方向に位置した状態を示し、実線L2は、作業台17が空の状態で作業台17を図7に示す時計方向又は反時計方向方向に旋回動させたときの作業台モーメント成分値の理論値を示し、この実線L1の上下に位置する一対の一点鎖線で囲まれた領域が、この理論値を基に作業台モーメント検出センサ70が異常でなければ出力されるであろうと推定される作業台モーメント成分値の許容範囲Dを示している。この許容範囲D及び理論値が前述したメモリ51に予め記憶されている。尚、理論値は作業台17を空の状態にして水平状態にある作業台17を実際に旋回動させたときに、作業台17の旋回角度に応じて作業台モーメント検出センサ70からの検出値から作業台モーメント成分値を算出してこれを設定し、許容範囲はこの設定された理論値に基づいて設定してもよい。
【0035】
なお、ブーム9の作動を制御するブームコントローラ(図示せず)は、前述したブームモメント検出センサ35により検出されたブームモメント値から作業台モーメント成分値を減じた値を実モーメントとして算出し、この実モーメントが予め設定された許容値を超えるとブーム9の作動を規制するように構成されている。
【0036】
上記構成の安全装置30によれば、図6に示す始業点検SW(31)がON操作されると、同図に示すように、作動制御回路47が作業台旋回モータ16の作動を制御する作動制御弁V(57)の作動を制御して作業台旋回モータ16を回転駆動させる。また、作動制御回路47はモーメント算出回路49を作動させ、モーメント算出回路49が作業台モーメント検出センサ70及び旋回位置センサ73からの検出値に応じて作業台モーメント成分値を算出する。この算出された作業台モーメント成分値は比較判定回路53に送られ、比較判定回路53はメモリ51から作業台モーメント成分値の図8に示す許容範囲Dを読み込み、算出された作業台モーメント成分値が許容範囲Dを越えているか否かを判定する。
【0037】
ここで、算出された作業台モーメント成分値が図8に示す許容範囲Dを越えていれば、比較判定回路53は作業台モーメント検出センサ70が異常であると判定し、算出された作業台モーメント成分値が許容範囲Dを越えていなければ、比較判定回路53は作業台モーメント検出センサ70が異常でないと判定する。そして、作業台モーメント検出センサ70が異常であると判定されれば、警報回路55が作動して警報ブザー61を鳴らし、作業者は作業台モーメント検出センサ70の異常を認識することができる。
【0038】
一方、比較判定回路53により作業台モーメント検出センサ70が異常でないとと判定されると、作業台17の旋回動に伴ってモーメント算出回路49から次に送られてくる作業台モーメント成分値及び作業台旋回位置情報に基づいて、前述したと同様に作業台モーメント検出センサ70の異常判定が行なわれる。
【0039】
このように、作業台モーメント検出センサ70の異常判定は、作業台17を旋回動させながら行ない、作業台17の旋回位置に応じて作業台モーメント検出センサ70の異常判定が行なわれので、予め定められた旋回位置のみの作業台モーメント成分値に基づいて異常判定を行なう場合と比較して、異常判定の信頼性を高くすることができる。
【0040】
なお、前述した実施の形態では、作業台モーメント検出センサ70として図1に示す上部レベリングシリンダ14に作用する軸力を検出するセンサを用いたが、これに限るものではなく、例えば、図1に示す垂直ポスト13にロードセルを設け、このロードセルの検出値から垂直ポスト13に作用する軸力を検出し、旋回位置センサ73の検出値に応じて作業台モーメント成分値を算出するようにしてもよい。また、警報ブザー61から発生する音は、故障しているモーメント検出センサ35、70の種類に応じて音色や音声内容が相違するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明による高所作業車の安全装置によれば、作業台を所定経路に沿って移動させたときに検出されるブームモーメント値が許容範囲を越えるとブームモーメント検出手段が異常であると判定されるので、作業台に既知の重量のウェイトを載せてブームモーメント検出手段の異常判定を行なう場合と比較して、ウェイトを使用せずにブームモーメント検出手段の異常判定を行なうことができる。また、ブームの伸長量が大きくならないように所定経路を設定すれば、作業現場においてもブームモーメント検出手段の始業前点検を容易に行なうことができる。
【0042】
また、作業台がブームの先端部に取り付けられた取り付け位置に作用する作業台モーメントを検出する作業台モーメント検出手段を設け、始業点検手段は作業台モーメント検出手段により検出される作業台モーメント値が許容範囲を越えると作業台モーメント検出手段が異常であると判定する場合には、作業台モーメント検出手段を独立した状態で異常判定を行なうことができ、作業台モーメント検出手段の異常判定を確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における安全装置を搭載した高所作業車の左側面図を示す。
【図2】本発明の第1の実施の形態における安全装置のブロック図を示す。
【図3】本発明の第1の実施の形態における安全装置の作動を説明するための高所作業車の後側裏面図を示す。
【図4】本発明の第1の実施の形態における安全装置の作動を説明するための図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における安全装置の作動を説明するためのブームの概略側面図を示す。
【図6】本発明の第2の実施の形態における安全装置のブロック図を示す。
【図7】本発明の第2の実施の形態における安全装置の作動を説明するための作業台の概略平面図を示す。
【図8】本発明の第2の実施の形態における安全装置の作動を説明するための図を示す。
【符号の説明】
1 高所作業車
2 車体
9 ブーム
13 垂直ポスト
14 上部レベリングシリンダ(上部レベリングアクチュエータ)
17 作業台
30 安全装置
31 始業点検スイッチ
35 ブームモーメント検出センサ(ブームモーメント検出手段)
45 コントローラ(始業点検手段)
70 作業台モーメント検出センサ(作業台モーメント検出手段)
73 旋回位置センサ(作業台旋回位置検出手段)
A、D 許容範囲
Claims (4)
- 車体に少なくとも起伏動可能に枢結されて伸縮動可能なブームと、前記ブームの先端に取り付けられた作業台とを備える高所作業車において、前記車体に枢結された前記ブームの枢結位置周りに作用するブームモーメントを検出するブームモーメント検出手段と、前記ブームモーメント検出手段の始業前点検を行なう始業点検手段と、前記始業点検手段を作動させる始業点検スイッチとを有してなる高所作業車の安全装置であって、
前記始業点検手段は、前記作業台を所定経路に沿って移動させるように前記ブームを作動させたときに前記ブームモーメント検出手段により前記ブームの移動状態に応じて順次検出されるブームモーメント値の許容範囲を記憶し、前記始業点検スイッチが作動されたときに前記作業台が前記所定経路に沿って移動するように前記ブームを作動させ、この移動中に前記ブームモーメント検出手段により検出されるブームモーメント値が前記ブームの移動状態における前記許容範囲を越えると前記ブームモーメント検出手段が異常であると判定するように構成されており、
前記作業台の前記所定経路としては、所定起伏角度で保持された前記ブームが全縮状態から伸長動するときの前記作業台の移動経路、又は前記ブームが全縮状態で所定の起伏角度範囲内で前記ブームが起伏動するときの前記作業台の移動経路が用いられることを特徴とする高所作業車の安全装置。 - 前記始業点検手段は、前記作業台に荷重が積載されているときには荷重によるモーメント値に応じて、前記作業台に荷重が積載されていないときの許容範囲をシフトする、ことを特徴とする請求項1に記載の高所作業車の安全装置。
- 前記作業台が前記ブームの先端部に取り付けられた取り付け位置に作用する作業台モーメントを検出する作業台モーメント検出手段を有し、
前記始業点検手段は、前記作業台モーメント検出手段により検出される作業台モーメント値の許容範囲を記憶し、前記始業点検スイッチが作動されたときに前記作業台モーメント検出手段により検出される作業台モーメント値が前記許容範囲を越えると前記作業台モーメント検出手段が異常であると判定するように構成されていることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の高所作業車の安全装置。 - 前記ブームの先端部に上下に揺動自在な垂直ポストを有し、前記垂直ポスト及び前記ブームの先端部の間に前記ブームの起伏角度に応じて作動して前記垂直ポストを垂直状態に支持する上部レベリングアクチュエータを有し、前記作業台を前記垂直ポストに水平旋回動可能に設け、前記作業台の前記垂直ポストに対する旋回位置を検出する作業台旋回位置検出手段を有し、前記作業台モーメント検出手段は前記上部レベリングアクチュエータに作用する軸力を検出するように構成され、
前記始業点検手段は、前記作業台を前記垂直ポストに対して所定旋回角度範囲内で旋回動させるように前記作業台を旋回動させたときに前記作業台の旋回位置に応じて前記作業台モーメント検出手段により検出される軸力値の許容範囲を記憶し、前記始業点検スイッチが作動されたときに前記作業台が前記所定旋回角度範囲内で旋回動するように前記作業台を作動させ、このときに前記作業台旋回位置検出手段により検出される前記作業台の旋回位置に応じた前記作業台モーメント検出手段により検出される軸力値が前記許容範囲を越えると前記作業台モーメント検出手段が異常であると判定するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の高所作業車の安全装置。
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