JP3943397B2 - ブーム作業車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体に起伏動等が自在に設けられたブームの先端部に作業台が上下方向に揺動自在に枢結されて構成されるブーム作業車や、ブームの先端部に上下方向に揺動自在にポストが枢結され、このポストの先端部に上下方向に揺動自在に作業台が枢結されて構成されるブーム作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブーム作業車には、橋梁の表面(車や人の通る部分の手摺部分等)や橋梁の裏面(車や人が通る部分の裏面すなわち海や川に面した側)の点検や補修等を行う橋梁点検車(オーバーフェンス車とも称することがある)と称されるものがある。この橋梁点検車としてブームの先端に下方に伸縮自在なポストを取り付けて構成され、車体を橋梁上に配置し手摺やフェンスの上を越えて作業台を橋梁の裏面まで届かせるように構成されたものが一般に知られている。このポストの下端に取り付けられる作業台には作業者が搭乗して作業が行われるため、ブームが起伏作動され、ポストが垂直面内で揺動されるときに、これらブームの起伏作動およびポストの揺動に拘わらず作業台を水平に保持することが求められる。このため、作業台を水平に保持するレベリング制御を行うレベリング装置が設けられている。この作業台のレベリング装置は、一般的に電気的に油圧シリンダを制御するので電気式レベリング装置とも称される。
【0003】
このようなレベリング装置には、従来、作業台の水平面に対する絶対角(作業台絶対揺動角)を検出してその検出値からレベリング制御のための演算を行い制御するタイプ(絶対角方式)のものと、作業台と車体との相対角(作業台相対揺動角)を検出してその検出値からレベリング制御のための演算を行い制御するタイプ(相対角方式)の2つのタイプが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、相対角方式のレベリング装置を備えた橋梁点検車により橋梁点検を行う際に、この橋梁点検車が走行する橋梁上の路面が傾いており車体が傾いたまま橋梁点検を行うような場合、相対角方式では車体が水平状態であることを前提としてレベリング制御を行うので、車体の傾きに応じて作業台も傾いて水平とはならず作業台に搭乗した作業者にとって乗り心地が良くないという問題があった。また一方、絶対角方式のレベリング装置を備えた橋梁点検車により橋梁点検を行う際に、やはりこの橋梁点検車が走行する橋梁上の路面が傾いており車体が傾いたまま橋梁点検を行うような場合、水平を保ったままの作業台を格納しようとすると車体が作業台(水平面)に対して傾いているので作業台が車体上の構造物に干渉してしまう虞があった。
【0005】
本発明はこのような問題を鑑みてなされたものであり、車体が傾斜状態である場合においても、作業台は水平に保たれ、かつ車体の格納位置に正しく安全に格納されるブーム作業車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明のブーム作業車は、車体に起伏動等が自在に設けられたブームと、ブームの先端部に上下に揺動自在に支持され、車体の所定の格納位置に格納される作業台と、作業台に設けられて重力の作用方向から作業台の水平面に対する上下揺動角を検出する作業台絶対揺動角検出器と、ブームの起伏等の作動角度を検出し、その検出値から作業台の車体に対する上下揺動角を検出する作業台相対揺動角検出器と、作業台の位置を検出する作業台位置検出器と、作業台位置検出器によって検出された作業台の位置が格納位置の近傍の所定範囲内であると判断したときには作業台相対揺動角検出器によって検出された検出値を用いてブームの起伏に拘わらず作業台を車体に対して一定の上下揺動角度に保持する相対角方式のレベリング制御を行い、作業台の位置が所定範囲外にあると判断したときには作業台絶対揺動角検出器によって検出された検出値を用いてブームの起伏に拘わらず作業台を水平面に対して一定の上下揺動角度に保持する絶対角方式のレベリング制御を行うレベリング装置とを備えて構成される。
好ましくは、作業台絶対揺動角検出器は、重力の作用から鉛直軸を感知することで絶対水平面を検出し絶対水平面と記作業台との間の角度を検出し、作業台相対揺動角検出器は、ブームから前記作業台までを枢結する各部材相互間の相対的角度(例えば、実施形態の場合、旋回台4とブーム5との角度θ1、ブーム5と屈伸ポスト6との角度θ2、アーム11と旋回ベース12との角度θ3、旋回ベース12と作業台ブラケット13との旋回角φ)から演算して検出する。
さらに、格納位置の近傍の所定範囲とは、例えば絶対角方式のレベリング制御により作業台を格納しようとすると作業台が車体上の構造物に干渉する範囲として設定される。
【0007】
このような構成のブーム作業車によれば、レベリング装置は格納位置近傍では作業台相対揺動角検出器によって検出された検出値(すなわち相対角方式)によってレベリング制御を行い車体上格納位置に正しく安全に格納され、格納位置から離れたところでは作業台絶対揺動角検出器によって検出された検出値(すなわち絶対角方式)を用いてレベリング制御を行うので、作業台は水平に保たれるブーム作業車を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係るブーム作業車の一例としての橋梁点検車1を図1〜3に示す。橋梁点検車1は図1に見るように前方に運転キャビン2aを有し、前後のタイヤ輪3a、3bで走行可能なトラックシャーシをベースに構成される。運転キャビン2a後方の車体2上には上方に突出して旋回台4が水平旋回可能に取り付けられており、この旋回台4の下部に設けられた旋回台モータ51により駆動される。旋回台4の上部にはブーム5がブーム枢結軸4aで枢結されており、旋回台4とブーム5とを結んで張り渡されたブーム起伏シリンダ52により起伏動される。ブーム5は、旋回台4に枢結された基端ブーム5aとこの基端ブーム5aに入れ子式に嵌挿された先端ブーム5bとからなり、このブーム5の内部に取り付けられたブーム伸縮シリンダ53により伸縮動可能に構成されている。
【0009】
先端ブーム5bの先端部には屈伸ポスト6が屈伸ポスト揺動軸6aで上下に揺動可能に枢結されるとともに、この屈伸ポスト6の屈伸ポスト揺動軸6aと同軸にリンクアーム7が枢結されている。リンクアーム7の上端部にはポストレベリングシリンダ54のロッド側端部が枢結され、このポストレベリングシリンダ54のボトム側端部が先端ブーム5b内に枢結されている。また、リンクアーム7の下端部にはポスト起伏シリンダ55のロッド側端部が枢結され、このシリンダのボトム側端部が屈伸ポスト6の下部に枢結されている。屈伸ポスト6の前端にはポスト10が固定されている。
【0010】
ポスト起伏シリンダ55は独立した作動操作により伸縮動され、リンクアーム7および先端ブーム5bに対して屈伸ポスト6を上下に揺動作動させ、ポスト10を所望の屈伸角度位置に設定することができる。このため、必要に応じてポスト10を起仰させ高揚程での作業を行うことができる。なお、ポスト10は通常の作業時には図1、2等に示すように垂直に保持される。一方、ポストレベルシリンダ54のボトム側油室とブーム起伏シリンダ52のロッド側油室とが油路で結ばれて、いわゆる油圧回路式レベリング機構が構成されており、ブーム5が起仰(倒伏)されたときにリンクアーム7およびポスト起伏シリンダ55を介して屈伸ポスト6をブーム5の起伏角度と同一角度だけ倒伏(起仰)作動させ、ブーム5の起伏角度の如何に拘わらずポスト10が常時一定角度を保持するように(通常作業時にはポスト10が常に垂直を維持するように)作用する。
【0011】
ポスト10は屈伸ポスト6に固定されたホルダ10hと、このホルダ10hに入れ子式に嵌挿された第1ポスト10a、第2ポスト10b、第3ポスト10cおよび第4ポスト10dからなり、ホルダ10hと第1ポスト10aとの間に張り渡されたポスト昇降シリンダ56およびポスト内部に配設されたポスト伸縮シリンダ(図示せず)からなる伸縮機構により、ホルダ10hに対して第1〜第4ポスト10a〜10dを伸縮動可能に構成されている。なお、ポスト昇降シリンダ56の伸縮と伴って作動するチェーンループ機構をポスト内部に配設して同様にホルダ10hに対して第1〜第4ポスト10a〜10dを伸縮動可能に構成しても良い。
【0012】
ここで、第4ポスト10dの先端部について図3を参照して詳しく説明する。第4ポスト10dの先端部には、ポストの延びる方向に対して揺動可能(図における紙面直交方向に揺動可能)にアーム11が枢結軸14により枢結されており、アーム旋回シリンダ15により枢結軸14を中心として旋回(揺動)される。なお、アーム11の旋回作動はポスト10が水平な状態においてのみ許容され、具体的には高所作業時や作業台20を車体2に格納するときなどに利用される。アーム11の先端部には旋回ベース12がアーム枢結軸11aを介して枢結されており、旋回ベース12はアーム枢結軸11aを中心として紙面内において上下に揺動可能となっている。アーム11と旋回ベース12との間に作業台レベリングシリンダ57が張り渡されており、作業台レベリングシリンダ57により旋回ベース12のレベリング制御(上下揺動制御)が行われる。旋回ベース12には、この旋回ベース12に対して作業台旋回モータ59によって旋回可能な作業台ブラケット13が取り付けられている。作業台ブラケット13には作業台20が取り付けられており、さらに作業台20上には旋回台4の旋回作動、ブーム5の起伏、伸縮作動等を行わせるため作業者が操作する操作装置18が設けられている。
【0013】
次に、作業台20のレベリング制御を行うレベリング装置70について図4を参照して説明する。レベリング装置70は、作業台相対揺動角検出器61と、作業台絶対揺動角検出器63と、作業台位置検出器65と、コントローラ71と、作業台レベリングシリンダ57の作動制御を行う(油圧)制御弁Vから構成され、コントローラ71が作業台相対揺動角検出器61、作業台絶対揺動角検出器63および作業台位置検出器65の検出値を用いて作業台レベリングシリンダ57の作動を制御する。なお、作業台レベリングシリンダ57は油圧ポンプ80から吐出される油圧力によって作動する。
【0014】
作業台相対揺動角検出器61は、作業台20が車体2に対してどのように傾いているかを検出する検出器である。この作業台相対揺動角検出器61は、ブーム枢結軸4aと屈伸ポスト揺動軸6aとアーム枢結軸11aと旋回ベース12の旋回軸に配設されたポテンショメータ等の角度検出器の複合体であり、具体的には図1に示すように旋回台4に対するブーム5の角度θ1を検出するためブーム枢結軸4aに取り付けられた角度検出器と、ブーム5に対する屈伸ポスト6の角度θ2(これは、前述した屈伸角度に相当する)を検出する角度検出器と、アーム11に対する旋回ベース12の角度θ3を検出する角度検出器および旋回ベース12に対する作業台ブラケット13の旋回角φ(図示せず)を検出する角度検出器とからなる。これら検出器の検出値から作業台20が車体2に対してどのように傾いているかを演算して求める。
【0015】
作業台絶対揺動角検出器63は、作業台20が水平面に対してどのくらい傾いているかを検出する検出器であり、具体的には例えば作業台ブラケット13に取り付けられ、重力の作用から鉛直軸を感知し、そこから絶対水平面を求めて、その絶対平面と作業台との間の角度を検出する機能を有する傾斜検出器である。
【0016】
作業台位置検出器65は、作業台20の位置(作業台20中心位置等の任意の位置)を検出する機能を有し、作業台20の3次元位置を検出する。具体的には上述した4つの角度検出器とともにブーム5の伸長量を検出するブーム伸長量検出器とポスト10の伸長量を検出するポスト伸長量検出器からなる検出器の複合体である。
【0017】
コントローラ71は、メモリ73と、格納領域判定部75と、レベリング制御部77を有し構成されている。メモリ73には作業台20の格納位置(図6に示す2点鎖線で示した作業台20の位置)の近傍における所定範囲が記憶されている。格納領域判定部75は、作業台位置検出器65の検出値がメモリ73に記憶された作業台20の格納位置近傍の所定範囲の内側にあるか、それとも外側にあるかどうかを判定し、作業台20が格納位置近傍の所定範囲内にあると判定された場合は作業台相対揺動角検出器からの検出値を後段のレベリング制御部77に送出し、あるいは作業台20が格納位置近傍の所定範囲外にあると判定された場合は作業台絶対揺動角検出器63からの検出値を後段のレベリング制御部77に送出する機能を有している。レベリング制御部77は、前段の格納領域判定部75から送られてきた作用台揺動角検出器の検出値を基にして作業台レベリングシリンダ57の制御弁Vを調節することで作業台20のレベリング制御を行う。
【0018】
以上のように構成された橋梁点検車1において、作業台20に搭乗した作業者は操作装置18を操作して、旋回台4の旋回作動、ブーム5の起伏および伸縮作動、屈伸ポスト6の起伏(屈伸)作動、ポスト10の伸縮作動、作業台ブラケット13の旋回動等を行うことができ、これにより、例えば図2に示すように橋梁Bの上部からフェンスFを越えて橋梁下部に作業台20を移動させ、所望位置で橋梁Bの補修・点検作業等を行うことができる。
【0019】
なお、車体2の前後左右の四カ所に、車体2の左右に拡縮自在で上下に伸縮自在なローラージャッキ17が設けられている。ローラージャッキ17は、車体の左右方向に拡幅自在になアウトリガ17aと、上下方向に伸縮自在なジャッキ17bと、ジャッキ17bの下部に取り付けられて車両前後方向に転動自在なローラ17cとを有して構成され、図2に示すようにローラ17cを路面に接地させて車体に作用する転倒モーメントに抗して車体を安定支持した上で、車両を前後に安定走行させることが出来るように構成されている。
【0020】
次に、本発明に係るレベリング装置70を有した橋梁点検車1を使用して橋梁点検作業を行い、作業終了後作業台20を所定格納位置に格納する作動を説明する。橋梁点検作業は、橋梁裏面の橋桁等を橋梁点検車の作業台に搭乗した作業者によって点検作業が行われるものであり、橋梁上の路面は図2に見る橋梁Bのように水平になった所だけでなく、図5に見る橋梁Bように傾斜した所もある。以下では図5に示すように傾いた路面での橋梁点検作業を考える。この路面は図面左方から右方にかけて下るように傾斜しており、その左端にフェンスFが垂直に配設されている。このフェンスFをブーム5やポスト10によって跨ぎ越し作業台20を橋梁Bの裏面に作業台20を配置させて橋梁点検作業を行う。このために、まず橋梁点検車1をフェンスFに平行となるように配置し、フェンスF側のアウトリガ17aを側方に張り出し、4つのジャッキ17bを設置させ車体2を安定支持する。そして作業者が作業台20に搭乗し、操作装置18を操作して次の作動を行わせる。
【0021】
作業者は、ブーム5を起伏動かつ伸長動させ作業台20およびポスト10を持ち上げ、旋回台4を旋回動させてブーム5、ポスト10および作業台20等の作業装置をフェンスF側に向け、フェンスFの上端を跨ぐようにポスト10をフェンスFの向こう側へ倒伏動させる。このとき作業台20の長い方の辺は、フェンスFに対して平行に向いていてフェンスFに当接しないように作業者によって操作される。
【0022】
次に、ポスト10を伸長させ、橋梁Bの下位置まで降下させ作業台旋回モータ59を作動させて図5に示すように作業台20を橋梁Bの裏面に回り込ませる。なお、このとき作業台20は格納位置から離れているので、レベリング装置70は作業台ブラケット13に配設された作業台絶対揺動角検出器63からの検出値を基にして、常に水平が保たれるようにレベリング制御している。この段階で、橋梁裏面に対する橋梁点検作業を行うことができる。このような橋梁点検作業に際して橋梁点検車1は、フェンスFに沿って車輪3を駆動させて走行しながら連続的に橋梁点検作業することが出来るようになっている。
【0023】
上で述べたように橋梁点検作業に際して、図5に示される傾斜をもつ橋梁Bに対しても、また図2に示されるような傾斜を持たない橋梁Bに対しても、作業台20はレベリング装置70のレベリング制御によって、(作業台絶対揺動角検出器63からの検出値を基にして)常に水平に保たれている。しかしながら両者を比較すると、車体2に対する作業台20の傾きは、図2では略0であるのに対し、図5では橋梁Bの傾斜分だけ相対的に上方に揺動している。
【0024】
次に、図5における橋梁点検作業が終了し、作業台20を格納する作動を説明する。上述した作業台20の設置の逆をたどり、作業台20を橋梁点検車1の格納位置にそのまま絶対角方式レベリング制御によって格納しようとすると、車体は橋梁Bの傾斜に応じて傾いているのに作業台は水平を保つため、図6の実線で示された作業台20のように旋回台4やブーム5と干渉してしまう。そこで本発明に係るレベリング装置70は、作業台20がメモリ73に記憶された作業台格納位置近傍の所定範囲に入ったときに自動的に格納領域判定部75が後段のレベリング制御部77にレベリング制御用のデータとして送通する作業台揺動角の検出値を、作業台絶対揺動角検出器63からの検出値から、作業台相対揺動角検出器61からの検出値へと切り替える。言い換えるとレベリング制御を絶対角方式から相対角方式に切り替える。この切替を受けてレベリング制御部77は、作業台レベリングシリンダ57を制御して図6において2点鎖線で示された作業台20の正しい格納位置に格納することができる。この結果、格納状態における作業台20は車体に対して傾くことなくレベリング制御されるので、旋回台4やブーム5といった他の構造物に干渉することなく、車体の格納位置に正しく安全に格納される。
【0025】
なお、これまで本発明に係る実施の形態として橋梁点検車1を例に取って説明してきたが、本発明は橋梁点検車にのみに係るものではなく、例えば、ブームの先端に大型の作業台を上下に揺動自在に枢結して構成される重荷重型の高所作業車に対しても上述した装置を用いて作業台のレベリング制御を行わせるようにすることもできる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係るブーム作業車によれば、作業台が格納位置から離れたところではレベリング装置は作業台絶対揺動角検出器によって検出された検出値(絶対角方式)を用いてレベリング制御を行うので、作業台は常に水平に保たれ、作業者に快適な作業環境を提供することができる。また、作業台が格納位置近傍の所定範囲内にある場合、レベリング装置は作業台相対揺動角検出器によって検出された検出値(相対角方式)によって作業台の車体に対する傾きをなくすようにレベリング制御を行うので、車体の格納位置に正しく安全に格納されるブーム作業車を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブーム作業車となる橋梁点検車を示す側面図である。
【図2】水平な橋梁において上記橋梁点検車による作業が行われているときの状態を車両後方から見て示す構成図である。
【図3】上記橋梁点検車の作業台近傍の構成を示す側面図である。
【図4】上記橋梁点検車におけるレベリング装置を示すブロック図である。
【図5】傾斜した橋梁において上記橋梁点検車による作業が行われているときの状態を車両後方から見て示す構成図である。
【図6】上記橋梁点検車を作業台を格納した状態で示す背面図である。
【符号の説明】
5 ブーム
20 作業台
61 作業台相対揺動角検出器
63 作業台絶対揺動角検出器
65 作業台位置検出器
70 レベリング装置
71 コントローラ
73 メモリ
75 格納領域判定部
77 レベリング制御部
Claims (3)
- 車体に起伏動等が自在に設けられたブームと、
前記ブームの先端部に上下に揺動自在に支持され、前記車体の所定の格納位置に格納される作業台と、
前記作業台に設けられて重力の作用方向から前記作業台の水平面に対する上下揺動角を検出する作業台絶対揺動角検出器と、
前記ブームの起伏等の作動角度を検出し、その検出値から前記作業台の前記車体に対する上下揺動角を検出する作業台相対揺動角検出器と、
前記作業台の位置を検出する作業台位置検出器と、
前記作業台位置検出器によって検出された前記作業台の位置が前記格納位置の近傍の所定範囲内であると判断したときには前記作業台相対揺動角検出器によって検出された検出値を用いて前記ブームの起伏に拘わらず前記作業台を前記車体に対して一定の上下揺動角度に保持する相対角方式のレベリング制御を行い、前記作業台の位置が前記所定範囲外にあると判断したときには前記作業台絶対揺動角検出器によって検出された検出値を用いて前記ブームの起伏に拘わらず前記作業台を水平面に対して一定の上下揺動角度に保持する絶対角方式のレベリング制御を行うレベリング装置とを備えて構成されることを特徴としたブーム作業車。 - 前記作業台絶対揺動角検出器は、重力の作用から鉛直軸を感知することで絶対水平面を検出し該絶対水平面と前記作業台との間の角度を検出し、
前記作業台相対揺動角検出器は、前記ブームから前記作業台までを枢結する各部材相互間の相対的角度から演算して検出する、ことを特徴とした請求項1に記載のブーム作業車。 - 前記格納位置の近傍の所定範囲は、前記絶対角方式のレベリング制御により前記作業台を格納しようとすると前記作業台が車体上の構造物に干渉する範囲として設定される、ことを特徴とした請求項1もしくは2に記載のブーム作業車。
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